JP2009155174A - 加熱治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は仮焼成や焼結時に変形せず成形できるプレスフリットの加熱治具を提供することを目的とする。
【解決手段】ガラス粉末とビヒクルとを混合して顆粒としたものをプレス成形して得られたプレスフリット前駆体を加熱時に使用する加熱治具において、前記プレスフリット前駆体を載置する板材と、この板材上の前記プレスフリット前駆体を覆う蓋材とを具備したことを特徴とする加熱治具。前記板材と前記蓋材との間に介在させるスペーサにより前記蓋材が保持されることを特徴とする加熱治具。
【選択図】図1

Description

本発明は、プレスフリットの製造に使用する加熱治具に関するものである。
従来、プレスフリットは、低融点ガラス粉末や低融点ガラス粉末に耐火性フィラー粉末を混合したもの(以下、低融点ガラス粉末等とする)をプレス成形により、被封着物の封着面と類似する形状に加工した封着材料であり、金属、ガラス、セラミックス等の絶縁、気密、水密、耐熱等の信頼性を要求される接着部に使用されている。その特徴としては、シール部分へプレスフリットをセットし加熱するだけで封着ができるため、粉末のままの封着材料と比較して取り扱いやすく、使用量を一定にでき、自動化しやすい等である。その用途としては、シーズヒータの口元封止用、エンジン用グロープラグ金属部品の絶縁用や固定用、ディスプレイの排気管固定用、魔法瓶の真空封止用、気密端子封止用等であった。
このプレスフリットは、円板状のものや環状のもの(図2のa)など比較的単純な形状のものが当初用いられていた。しかし、このプレスフリットは上記したように、封止作業を効率化しやすいために、次第に図2に示すような、環状のプレスフリットの一端にフランジを設けるもの(断面形状で外径側に段部を設けたもの(図2のc))や、外径が同一で、内径の異なる2種の環状のプレスフリットを重ねたようなもの(断面形状で内径側に段部を設けたもの(図2のb))等の複雑な形状のものが使用されるようになってきた。
このように、プレスフリットの形状が複雑化しても、使用する材料は、ガラス粉末とフィラー粉末とを均一に混合した後、メチルセルロース、ニトロセルロース等の樹脂とα−ターピネオール、酢酸アミル等の溶媒とを含有するビヒクルを添加して粒径100μm程度の大きさとした顆粒を用いる。そして、この顆粒を金型に充填し、プレス成形することによってプレスフリット前駆体を作成する。最後に、このプレスフリット前駆体を200〜350℃で仮焼成し、樹脂成分を揮発・燃焼させ、330〜430℃で焼結してプレスフリットを作成している(特許文献1)。この仮焼成や焼結は、セラミックス、ステンレス鋼の板上に載せて、樹脂成分が揮発しやすいように、プレスフリット前駆体の上方には十分な空間が設けられていた状態で処理していた。
特開2006−169018号公報
しかし、上記のように、複雑な形状のものをプレスフリット前駆体の上方に十分な空間を形成した状態で仮焼成や焼結を行うと、プレス成形されたものの肉薄の部分の外形が変形するものができるようになってしまった。このように、仮焼成や焼結時に形状が変形すると、封着前段階でプレスフリットに欠けや割れが生じたり、封着時にプレスフリットを所定位置にセットできず、良好な封着が行えなかったりする虞があった。
そこで、本発明は仮焼成や焼結時に変形せず成形できるプレスフリットの加熱治具を提供することを目的とする。
本発明者らは、仮焼成や焼結時の変形について検討したところ、プレスフリット前駆体の板と接している面と開放されている面とで、プレスフリット前駆体にかかる熱のバランスが崩れ、かつ、プレスフリット前駆体の形状が複雑がゆえに、収縮が均一に起こらず変形しているものと推定した。
本発明は、この知見から得られたもので、請求項1に対応する発明は、ガラス粉末とビヒクルとを混合して顆粒としたものをプレス成形して得られたプレスフリット前駆体の加熱時に使用する加熱治具において、前記プレスフリット前駆体を載置する板材と、この板材の上面を覆う蓋材とを具備した。これにより、プレスフリット前駆体を板材上に載置したときに、蓋材によってプレスフリット前駆体が覆われるので、プレスフリット前駆体の板材との接触面と蓋材との対応面との熱伝導や放熱の差を少なくすることができる。したがって、プレスフリットの収縮がバランスよく行われ形状変形を低減することができる。
請求項2に対応する発明は、ガラス粉末とビヒクルとを混合して顆粒としたものをプレス成形して得られたプレスフリット前駆体を加熱するための加熱治具において、前記プレスフリット前駆体が個別に入る凹み部を形成した板材と、この板材の上面を覆う蓋材とを具備した。これにより、プレスフリット前駆体を板材上に載置したときに、蓋材によってプレスフリット前駆体が覆われるので、プレスフリット前駆体の板材との接触面と非接触面との熱伝導や放熱の差を少なくすることができる。したがって、プレスフリットの収縮がバランスよく行われ形状変形を低減することができる。
また、凹み部を形成したことにより、プレスフリット前駆体の位置決めを容易とすることができ、プレスフリット前駆体間の距離の調整が容易となる。したがって、プレスフリット前駆体間の熱伝導や放熱のばらつきも低減させることができる。
請求項3に対応する発明は、請求項2に対応する加熱治具において、前記凹み部の深さを前記プレスフリット前駆体の高さよりも深くした。これにより、プレスフリット前駆体の前記接触面と前記非接触面とを完全に覆うことができるので、さらに、熱伝導や放熱の差を少なくすることができる。したがって、プレスフリットの収縮がバランスよく行われ形状変形を低減することができる。
請求項4に対応する発明は、請求項2または3記載の加熱治具において、前記凹み部の内側面をつないだ形状が、前記プレスフリット前駆体の外側面をつないだ形状と類似し、かつ双方の側面が近傍関係となるようにした。これにより、プレスフリット前駆体の側面も開放面となりにくくなるので、側面でも熱伝導や放熱の差を少なくすることができる。したがって、プレスフリットの収縮がバランスよく行われ、さらに形状変形を低減することができる。なお、「近傍関係」とは、双方の側面が非接触の状態であることはもちろんのこと、側面の一部が接触している場合も含むものである。
ここで、「内側面をつないだ形状」とは、凹み部の水平断面形状が三角形や四角形などの多角形では、内側面に平面が複数形成されるので、その平面をつないだものを示し、凹み部の水平断面形状が円形や楕円形などの場合は、内側面が一つ曲面となるので、その曲面を示し、凹み部の水平断面形状が直線と曲線とで構成されるような場合は、内側面に平面と曲面が複数形成されるので、その平面や曲面をつないだものを示す。プレスフリット前駆体の「外側面をつないだ形状」は、上記と同じ考えのものである。
請求項5に対応する発明は、請求項1ないし4のいずれかに対応する加熱治具において、前記板材と前記蓋材との間に介在させるスペーサにより前記蓋材を保持した。プレスフリット前駆体の高さに対応して蓋材の高さ位置を容易に変更することができる。
請求項6に対応する発明は、請求項1ないし5のいずれかに対応する加熱治具において、前記板材と前記蓋材に複数の孔を形成した。仮焼成および焼結時にプレスフリット前駆体から発生するガスを効率よく拡散させることができる。したがって、プレスフリット前駆体成形時に使用した有機物を良好に除去することもできる。
孔の大きさは、直径0.3mm〜直径5mmが好ましい、直径が0.3mm未満であると、目詰まりしやすく、長期間での繰り返しの使用で安定して、発生するガスを拡散できなくなる虞がある。直径が5mmを超えると、プレスフリット前駆体を仮焼成および焼結した後のプレスフリットに、孔形状が転写され形状変形を招いてしまう。さらに好ましくは、直径0.8mm〜直径3mmであり、もっとも好ましくは、直径1mm〜直径2mmである。
本発明の加熱治具は、プレスフリット前駆体の接触面と非接触面との熱伝導や放熱の差を少なくしたことによって、プレスフリットの収縮をバランスよく行わせ、形状変形を低減することができる。また、板材や蓋材に複数の孔を形成することにより、仮焼成や焼結時のプレスフリット前駆体から放出されるガスを効率よく拡散できることにより、プレスフリット前駆体成形時に使用した有機物を良好に除去することもできる。
本発明の加熱治具は、ガラス粉末とビヒクルとを混合して顆粒としたものをプレス成形して得られたプレスフリット前駆体を載置する板材と、この板材上に載置される前記プレスフリット前駆体を覆う蓋材とを備えるものである。
板材は、プレスフリット前駆体を直に置くものであり、プレスフリット前駆体を構成するガラス粉末の軟化する温度までの高温に耐えられ、かつ加熱により軟化したガラス粉末が接合しない材質のものを使用する。具体的には、表面に酸化膜を形成したステンレス板、窒化アルミニウム板、アルミナ板である。
なお、「ガラス粉末の軟化する温度」とは、「DTAの第三変曲点−20℃」から「DTAの第四変曲点」までの温度を意味している。また、ガラス粉末が接合しない条件の一つとして、プレスフリット前駆体と板材との熱膨張係数差があり、上記材質でもこの差が20×10-7〜80×10-7/℃になるようなものである。好ましくは、35×10-7〜70×10-7/℃であり、さらに好ましくは、45×10-7〜65×10-7/℃である。
蓋材は、プレスフリット前駆体と接触しないように覆うものであり、板材同様にステンレス板、窒化アルミニウム板、アルミナ板を使用できる。プレスフリット前駆体と非接触を維持するために、蓋材の外周にプレスフリット前駆体の高さよりも高い側壁を形成したり、プレスフリット前駆体との対向面にプレスフリット前駆体の高さよりも高い突出部を形成したりしている。なお、側壁は蓋材の外周に連続的に形成されても、断続的に形成されたものでもよい。板材と蓋材に孔が形成されていないものを用いる場合は、側壁は断続的に形成したものの方が、仮焼成や焼結時に有機成分を除去しやすい。
また、蓋材に非接触のための構造を形成するのではなく、板材に側壁や突出部を形成したり、板材と蓋材とは別部材で所定間隔を維持できる介在物を使用してもよい。
プレスフリット前駆体は、まず、目開き105μmの篩を通過したガラス粉末とビヒクルと(必要に応じて耐火性フィラー)を混合し、平均粒径44〜256μmの顆粒とし、次に、この顆粒を金型に所望量入れ、5×104〜50×104kPaの圧力でプレス成形したものである。ガラス粉末としては、SnO−P25系、SiO2−B23系、Bi23−B23系、SiO2−ZnO系、B23−ZnO系等の無鉛ガラスや鉛含有ガラスを使用することができる。
このプレスフリット前躯体の焼結は、焼結炉に入れ、ビヒクルが分解する温度まで加熱し、その温度で30〜120分間加熱する。続いて、ガラス粉末の軟化する温度まで加熱し、この温度で10〜60分間加熱する。そして、室温(約25℃)まで降温することで行われる。
この加熱治具は、バッチ式の加熱炉および連続式の加熱炉の双方に使用可能である。
この実施例で用いる板材1は、表面に酸化膜を形成したステンレス製で、180mm×180mm×1mmの寸法形状で孔を形成していないものである。また、蓋材2はステンレス製で、180mm×180mm×1mmの天板3を備え、その四つ角にL字形でL字長さの合計10mm、高さ6mm、厚み1mmの側壁4を形成したものであり、この蓋材2にも孔を形成していないものとした。
この板材1に載置するプレスフリット前駆体5は、図2のbに示すように環状であり、かつ内径が2種類ある段付きの形状であり、外径は18mm、大内径は15mm、小内径は11mm、全体高さ4mm、段高さ2mmとし、充填率は80%のものを用いた。この充填率は(プレスフリットの嵩比重)を(フリットの比重)で除したもので求めることができる。そして、このプレスフリット前駆体5を板材1上にプレスフリット前駆体5同士が接触しないように6行×6列の状態で36個を小内径部分を下側にして載置した。
このようにして、プレスフリット前駆体5をセットした加熱治具をバッチ式の加熱炉に投入し、常温(25℃程度)からプレスフリット前駆体5を構成するガラス粉末の軟化する温度まで8時間で昇温する間に、プレスフリット前駆体5に含まれている溶剤やバインダーを分解し、この軟化する温度で15分間保持した後、常温まで3時間で降温し焼結した。なお、比較のために、蓋材2のみないものも同時に焼結を行った。
そして、それぞれ36個のプレスフリットを図3に示すように4個×9箇所に分け、A、C、E、G、Iの領域から、一つサンプルを取り出し、形状特性(外径、大内径および小内径)と強度を測定した。その結果を表1に示す。
外径、大内径および小内径は、TOPCON社製の工場顕微鏡(TMM−100DN)で一つのプレスフリットについて4箇所測定し、その測定値の幅により個々の変形度をみた。なお、この工場顕微鏡による径の測定は、まず、顕微鏡に備えられ、接眼レンズを覗き込むと見えるX−Y方向の座標軸のY軸に、X−Y方向にスライド可能な資料台に固定したプレスフリットが接するように位置合わせし、その点を座標0とする。次に、この資料台をX軸方向に平行移動させ、Y軸と接する位置の座標を読み取り径の長さとする。2回目から4回目の測定は、初めの測定位置から、資料台を45度ずつ時計回り方向に回転させて、測定を行ったものである。なお、顕微鏡の倍率は10倍とした。
強度については、JIS R1601「ファインセラミックスの曲げ強さ測定方法」の原理に基づき測定を実施した。実際には、測定機としてIMADA製DS2−200Nを使用し、プレスフリットの平面部(位置決め部材または対向部材と接する面)を2点の支持体で支え、プレスフリットの上方から丸形状の押込棒を2mm/minのスピードで押込、破壊した時の強度を測定した。
Figure 2009155174
なお、表中の「比較1」(比較例1)は、プレスフリット前駆体を実施例1と同じステンレス製の板上で、蓋材を使用せずに、上記と同様にビヒクルを分解除去した後、焼結したもので、E領域のものである。
表1から、サンプル5個についての外径の「最大−最小」は0.04〜0.06mmで、大内径の「最大−最小」は0.04〜0.05mmで、小内径の「最大−最小」は0.03〜0.04mmで、強度は13〜16Nであった。これから外径、大内径および小内径について、比較例1よりも変形量の小さいものが得られ、本発明の効果を確認することができた。また、強度については、従来と同様の強さを維持することができた。
この変形量の向上は、プレスフリット前駆体5を蓋材2で覆うことにより、プレスフリット前駆体5への熱バランスが改善されたことによるものと考えられる。
この実施例で用いる板材1は、窒化アルミニウム製で、180mm×180mm×1mmの寸法形状で、全体に等間隔で直径1mmの孔を複数形成したものである。これらの孔は、それぞれの孔の中心間距離が約1.5mmとなっている(図示せず)。
この板材1に載置するプレスフリット前駆体5は、実施例1と同じ形状、充填率のものを使用した。そして、このプレスフリット前駆体5を板材1上にプレスフリット前駆体5同士が接触しないように6行×6列の状態で36個を小内径部分を下側にして載置した。
蓋材は上記実施例1の板材と同じものを用いたので、板材と蓋材との間に、高さ6mmの介在物を挟んだ。
このようにして、プレスフリット前駆体5をセットした加熱治具をバッチ式の加熱炉に投入し、常温(25℃程度)からプレスフリット前駆体5を構成するガラス粉末の軟化する温度まで8時間で昇温する間に、プレスフリット前駆体5に含まれている溶剤やバインダーを分解し、この軟化する温度で15分間保持した後、常温まで3時間で降温し焼結した。
そして、それぞれ36個のプレスフリットを実施例1と同様にサンプリングして形状測定および強度測定をした。この結果を表2に示す。
Figure 2009155174
なお、表中の「比較2」(比較例2)は、プレスフリット前駆体5を実施例2と同じ窒化アルミニウム製の板上で、蓋材2を使用せずに、上記と同様にビヒクルを分解除去した後、焼結したもので、E領域のものである。
表2からサンプル5個についての外径の「最大−最小」は0.03〜0.06mmで、大内径の「最大−最小」は0.03〜0.05mmで、小内径の「最大−最小」は0.03〜0.05mmで、強度は14〜18Nであった。これから外径、大内径および小内径について、比較例2よりも変形量の小さいものが得られ、本発明の効果を確認することができた。また、強度については、従来と同様の強さを維持することができた。
この実施例は板材1に実施例1で使用したものと同種の表面加工したステンレス板をプレス加工により、プレスフリット前駆体5を入れる直径19mm、深さ5mmの凹み部を36箇所成形したものである。蓋材2は、孔が形成された窒化アルミニウム製ものであり、この孔は直径1mmで、孔の中心間距離を約1.5mmとなるようにしたものである。板材1と蓋材2との間に介在物は使用しない。
そして、この凹み部に上記実施例1と同じ形状で、かつ同じ充填率のプレスフリット前駆体5を入れ、蓋材2を板材1に被せ、これを連続炉に投入し焼結を行った。この連続炉は溶剤除去槽、バインダー除去槽、焼結槽、冷却層が形成されたものである。そして、各槽で一定時間保持された後、次槽に搬送される。なお、溶剤除去槽は使用する溶剤の分解温度±10℃(上限設定温度)まで昇温し、バインダー除去槽は溶剤除去槽の上限設定温度から使用するバインダーの分解温度±10℃(上限設定温度)まで昇温し、焼結槽はバインダー除去槽の上限設定温度から使用するガラス粉末の軟化する温度(上限設定温度)まで昇温し、冷却槽は焼結槽の上限設定温度から常温(25℃程度)まで降温する。
そして、それぞれ36個のプレスフリットを実施例1と同様にサンプリングして形状測定および強度測定をした。この結果を表3に示す。
Figure 2009155174
表3からサンプル5個についての外径の「最大−最小」は0.04〜0.07mmで、大内径の「最大−最小」は0.03〜0.05mmで、小内径の「最大−最小」は0.02〜0.05mmで、強度は14〜17Nであった。これから外径、大内径および小内径について、上記実施例1および2と同等の変形量が得られた。また、強度については、従来並みの強さを維持することができた。
この実施例は板材1に実施例1で使用したものと同種の表面加工したステンレス板に直径1.2mm、中心間距離2mmの孔を複数形成したものをプレス加工により、プレスフリット前駆体5を入れる直径19mm、深さ5mmの凹み部を36箇所成形したものである。蓋材2は、孔が形成されたアルミナ製のものであり、この孔は直径1.2mmで、孔の中心間距離を2mmとなるようにしたものである。板材1と蓋材2との間に介在物は使用しない。
そして、この凹み部に上記実施例1と同じ形状で、かつ同じ充填率のものを入れ、蓋材2を板材1に被せ、これを実施例3と同じ連続炉に投入し焼結を行った。そして、それぞれ36個のプレスフリットを実施例1と同様にサンプリングして形状測定および強度測定をした。この結果を表4に示す。
Figure 2009155174
表4からサンプル5個についての外径の「最大−最小」は0.03〜0.06mmで、大内径の「最大−最小」は0.01〜0.03mmで、小内径の「最大−最小」は0.02〜0.04mmで、強度は16〜18Nであった。これから外径、大内径および小内径について、上記実施例1および2と同等の変形量が得られた。また、強度については、従来並みの強さを維持することができた。
上記実施例では、プレスフリット前駆体を載置する板材と、蓋材とを一組として使用したが、板材をスペーサを介して多段に積み重ねて、最上部のみを蓋材として加熱炉にセットして焼結してもよい。
上記実施例3および4では、板材1に形成した凹み部をプレスフリット前駆体5が、埋まる深さとしたが、凹み部の深さはプレスフリット前駆体の一部が入るだけとしてもよい。このような場合、板材上でのプレスフリット前駆体5の位置決めを容易に行うことができる。このとき、板材1と蓋材2との間には、スペーサとして側壁や介在物が必要となる。
また、上記実施例では、外形形状が水平断面で円形のプレスフリット前駆体での例であったが、多角形のプレスフリット前駆体を過熱する場合にも利用することができる。多角形とした場合には、凹み部の水平断面形状も同様な多角形とすることが好ましい。
本発明は、溶剤やバインダーを分解除去する用途や、被加熱物を加熱炉等で均等に加熱したい用途にも適用できる。
本発明の加熱治具の一実施例を示す概念図である。 種々のプレスフリットを示す概念図である。(aとして環状、bとして凸状、cとして凹状) 板材上の領域を示す概念図である。 実施例で測定した部位を示す図である。
符号の説明
1:板材、2:蓋材、3:天板、4:側壁、5:プレスフリット前駆体

Claims (6)

  1. ガラス粉末とビヒクルとを混合して顆粒としたものをプレス成形して得られたプレスフリット前駆体の加熱時に使用する加熱治具において、前記プレスフリット前駆体を載置する板材と、この板材の上面を覆う蓋材とを具備したことを特徴とする加熱治具。
  2. ガラス粉末とビヒクルとを混合して顆粒としたものをプレス成形して得られたプレスフリット前駆体を加熱するための加熱治具において、前記プレスフリット前駆体が個別に入る凹み部を形成した板材と、この板材の上面を覆う蓋材とを具備したことを特徴とする加熱治具。
  3. 前記凹み部の深さが前記プレスフリット前駆体の高さよりも深いことを特徴とする請求項2記載の加熱治具。
  4. 前記凹み部の内側面をつないだ形状が、前記プレスフリット前駆体の外側面をつないだ形状と類似し、かつ双方の側面が近傍関係となることを特徴とする請求項2または3記載の加熱治具。
  5. 前記板材と前記蓋材との間に介在させるスペーサにより前記蓋材が保持されることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の加熱治具。
  6. 前記板材と前記蓋材とに複数の孔が形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の加熱治具。
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