JP2009152429A - 電子部品内蔵モジュールおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、電子部品内蔵モジュールに関するもので、部品内蔵層を樹脂層と金属層とで構成することで、安価で小型な電子部品内蔵モジュールを提供することを目的とする。
【解決手段】樹脂層102と金属層103とからなる部品内蔵層104に、プリント配線板105に実装された電子部品106が内蔵され、プリント配線板105がインナービア107で接続されており、金属層103は電源、グラウンドとしてインナービア107によりプリント配線板105と接続されており、電子部品106とは一部接触する形で形成されている電子部品内蔵モジュール101。
【選択図】図1
【解決手段】樹脂層102と金属層103とからなる部品内蔵層104に、プリント配線板105に実装された電子部品106が内蔵され、プリント配線板105がインナービア107で接続されており、金属層103は電源、グラウンドとしてインナービア107によりプリント配線板105と接続されており、電子部品106とは一部接触する形で形成されている電子部品内蔵モジュール101。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば半導体素子などの能動部品、あるいは抵抗やコンデンサなどの受動部品が基板に内蔵されている電子部品内蔵モジュールおよびその製造方法に関するものである。
近年、エレクトロニクス機器の小型化、薄型化、高機能化に伴って、プリント配線板に実装される電子部品の高密度実装化、および電子部品が実装されたプリント配線板の高機能化への要求が益々強くなってきている。このような状況の中、電子部品を基板内に埋め込んだ、電子部品内蔵基板が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
電子部品内蔵基板では、通常、プリント配線板の表面に実装している能動部品(例えば、半導体素子)や受動部品(例えば、コンデンサ)を基板内に埋め込むため、基板の面積を削減することができる。また、従来の表面実装の場合と比較して、電子部品を配置する自由度が高まるため、電子部品間の配線の最適化によって高周波特性の改善なども見込むことができる。
今日、既にセラミック基板の分野では、電子部品を基板内に内蔵したLTCC(low temperature cofired ceramics)基板が実用化されているものの、これは重く割れやすいため大型の基板に適用することが難しい。しかも、高温での処理を必要とするためLSIのような半導体素子を内蔵することができないなどの制約が大きい。
一方、最近注目されているのは、樹脂を用いたプリント配線板に電子部品を埋め込んだ電子部品内蔵基板であり、これは、LTCC基板とは異なり、基板の大きさに対する制約が少なく、LSIのような半導体素子の内蔵も可能であるという利点も有している。
以下、図6(a)〜図6(c)を参照しながら、特許文献1に開示された部品内蔵基板(電子部品内蔵モジュール)について説明する。
図6(a)〜図6(c)は、従来の電子部品内蔵モジュールの製造方法を説明するための断面工程図である。図6(c)は、製造された電子部品内蔵モジュール601の断面を示している。
図6(c)に示した電子部品内蔵モジュール601は、部品内蔵層604と、部品内蔵層604の上下に設けられたプリント配線板605を備えている。また、部品内蔵層604には、上下のプリント配線板605を電気的に接続するためのインナービア607が形成されており、電子部品606が内蔵されている。部品内蔵層604に内蔵されている電子部品606は、プリント配線板605に実装されている。更に、プリント配線板605の表面には、電子部品610が実装されている。
次に、図6(a)、図6(b)を参照しながら、特許文献1に開示された部品内蔵基板の製造方法について説明する。
無機フィラーと熱硬化性樹脂を含む混合物を加工することによって部品内蔵層604が形成される。その後、その部品内蔵層604にインナービア607が形成され、内蔵される電子部品606が挿入される部分に空隙608が形成される。インナービア607を作成する際の貫通孔は、例えば、レーザー加工、ドリルによる加工または金型による加工で形成することができる。その後、貫通孔に導電性樹脂組成物が充填される。
一方、図6(a)に示すようにプリント配線板605に電子部品606が実装される。電子部品606は、導電性接着剤や半田を介してプリント配線板605と電気的に接続される。
次に、図6(b)に示すように、プリント配線板605を部品内蔵層604の上下に配置し、位置合わせして重ね合わされる。その後、位置合わせして重ね合わされたものを加圧、加熱することによって、混合物および導電性樹脂組成物中の熱硬化性樹脂が硬化され、電子部品606が部品内蔵層604に埋め込まれ、プリント配線板605と部品内蔵層604が強固に接着される。
その後、図6(c)に示すように、上下のプリント配線板605にさらに電子部品610を実装し、電子部品内蔵モジュール601が作製される。
特開2003−197849号公報
しかしながら、上述した従来の電子部品内蔵モジュールにおいて、プリント配線板は4層以上の多層プリント配線板を用いている。一般的に電子部品内蔵モジュールは、電子部品の実装密度が高く回路結線も複雑になるため、プリント配線板を多層化することで回路配線を収容し、かつ内側の隣接するどれか2層は銅箔の面で構成し、それぞれを電源とグラウンドに割り当てている。
この構成にすることで、電源供給ラインとグラウンドラインの配線が太くなるのと等価であるため、それらのラインの電気的インピーダンスが下がり、回路の動作が安定する。また、電源供給面とグラウンド面が接近して向かい合う構成になるため、電源ラインが小容量のコンデンサを通して設置されているのと等価になる。そのため電源ラインに乗るノイズの高周波成分がこのコンデンサを通してグラウンドに逃げるようになり、結果として回路動作が安定するメリットがある。
しかしながら、プリント配線板を多層化することで基板コストが増加し、基板厚みも厚くなる。すなわち、多層プリント配線板を用いる電子部品内蔵モジュールのコストは増加し、厚みも厚くなってしまうデメリットも有している。
本発明は上記の如き従来のトレードオフの関係を解消すべく、コスト低減および厚みを薄くし、かつ信頼性を向上させた電子部品内蔵モジュールを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、第1の本発明は、
受動部品および能動部品から選ばれる少なくとも一つの電子部品が内蔵された電子部品内蔵層と、
前記電子部品内蔵層の両表面に一体化されたプリント配線板と、前記プリント配線板間を電気的に接続するインナービアとを含む、電子部品内蔵モジュールにおいて、
前記電子部品内蔵層が無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層と、金属層により構成されており、
前記金属層の一部が前記電子部品の一部と接触し、かつ前記インナービアと電気的に接続されていることを特徴とする電子部品内蔵モジュールである。
受動部品および能動部品から選ばれる少なくとも一つの電子部品が内蔵された電子部品内蔵層と、
前記電子部品内蔵層の両表面に一体化されたプリント配線板と、前記プリント配線板間を電気的に接続するインナービアとを含む、電子部品内蔵モジュールにおいて、
前記電子部品内蔵層が無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層と、金属層により構成されており、
前記金属層の一部が前記電子部品の一部と接触し、かつ前記インナービアと電気的に接続されていることを特徴とする電子部品内蔵モジュールである。
また、第2の本発明は、
前記金属層が両面粗化された銅箔であることを特徴とする第1の本発明の電子部品内蔵モジュールである。
前記金属層が両面粗化された銅箔であることを特徴とする第1の本発明の電子部品内蔵モジュールである。
また、第3の本発明は、
(a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層、および金属層に空隙を形成する工程と
(b)前記樹脂層と前記金属層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と
(c)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね、積層体を形成する工程と、
(e)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(f)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法である。
(a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層、および金属層に空隙を形成する工程と
(b)前記樹脂層と前記金属層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と
(c)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね、積層体を形成する工程と、
(e)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(f)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法である。
また、第4の本発明は、
(a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層、およびキャリア上に形成された金属層に空隙を形成する工程と、
(b)前記樹脂層と前記キャリアとを位置合わせして重ね、貼り合わせた後にキャリアを剥離し、部品内蔵層のコアを形成する工程と、
(c)前記部品内蔵層のコアと前記樹脂層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(e)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね合わせ、積層体を形成する工程と、
(f)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(g)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法である。
(a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層、およびキャリア上に形成された金属層に空隙を形成する工程と、
(b)前記樹脂層と前記キャリアとを位置合わせして重ね、貼り合わせた後にキャリアを剥離し、部品内蔵層のコアを形成する工程と、
(c)前記部品内蔵層のコアと前記樹脂層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(e)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね合わせ、積層体を形成する工程と、
(f)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(g)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法である。
また、第5の本発明は、
(a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層に空隙を形成する工程と、
(b)前記樹脂層と金属層とを貼り合わせた後に、金属層に空隙を形成し、部品内蔵層のコアを形成する工程と、
(c)前記部品内蔵層のコアと前記樹脂層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(e)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね合わせ、積層体を形成する工程と、
(f)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(g)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法である。
(a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層に空隙を形成する工程と、
(b)前記樹脂層と金属層とを貼り合わせた後に、金属層に空隙を形成し、部品内蔵層のコアを形成する工程と、
(c)前記部品内蔵層のコアと前記樹脂層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(e)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね合わせ、積層体を形成する工程と、
(f)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(g)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法である。
また、第6の本発明は、
前記金属層が両面粗化された銅箔であることを特徴とする請求項3〜5記載の電子部品内蔵モジュールの製造方法である。
前記金属層が両面粗化された銅箔であることを特徴とする請求項3〜5記載の電子部品内蔵モジュールの製造方法である。
以上のような本発明によれば、プリント配線板の厚みを抑えて、電子部品内蔵モジュール全体の小型化、低コスト化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における電子部品内蔵モジュールを示す断面図である。
図1は、本実施の形態における電子部品内蔵モジュールを示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態1における電子部品内蔵モジュール101は、樹脂層102と金属層103とからなる部品内蔵層104に、プリント配線板105に実装された電子部品106が内蔵され、プリント配線板105がインナービア107で接続されている構成を備えたものである。
金属層103は電源、グラウンドとしてインナービア107によりプリント配線板105と接続されており、電子部品106とは一部接触する形で形成されている。
樹脂層102は例えば、エポキシ、フェノール、ポリイミドなどの熱硬化性樹脂からなり、SiO2などの無機系フィラーを含んだもの、無機系フィラーを全く含まないものを用いることができる。なお、電子部品を実装するリフロー工程での高温に耐えうる程度の耐熱性(例えば、240℃に10秒間耐えうる程度の耐熱性)を有することが好ましい。
金属層103は、機械的剛性、放熱性、伝導性を考慮し、銅を用いることが好ましい。例えば電解メッキによって作製された厚さ12〜50μm程度の銅箔を使用することができる。また、銅箔は両面が粗化されたものを用いることで、樹脂層102との密着性の向上が期待でき、電子部品内蔵モジュール101の信頼性を向上させることができる。
また、接着性および耐酸化性をさらに向上させるために、銅箔表面をカップリング処理したものや、銅箔表面に錫、亜鉛またはニッケルをメッキしたものを使用してもよい。
プリント配線板105は、ガラス織布にエポキシ樹脂を含浸させた基板(ガラス−エポキシ基板)、アラミド繊維不織布にエポキシ樹脂を含浸させた基板(アラミド−エポキシ基板)、紙にフェノール樹脂を含浸させた基板(紙−フェノール基板)、セラミック基板など、任意の基板から目的に応じて選択し使用することができる。
電子部品106は、例えばコンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード、サーミスタ、スイッチなどの受動部品、LSI、DRAMなどの半導体ベアチップ、BGA、CSPなどの半導体パッケージなどの能動部品を用いることができる。
インナービア107は、例えば、熱硬化性の導電性物質からなる。熱硬化性の導電性物質としては、例えば、金属粒子と熱硬化性樹脂とを混合した導電性樹脂組成物を用いることができる。金属粒子としては、金、銀、銅またはニッケルなどを用いることができ、これらは、導電性が高いため望ましく、銅は導電性が高くマイグレーションも少ないため特に望ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂は、耐熱性が高いため特に望ましい。
次に、本発明の実施の形態1における電子部品内蔵モジュールの製造方法について、以下、図2(a)〜図2(f)を参照しながら説明する。
まず図2(a)に示すように、樹脂層202および金属層203a、203bにそれぞれ電子部品を埋め込むための空隙208と、後の工程で形成されるインナービアとの絶縁を図るための空隙209a、209b、209c、209d、209eを形成する。形成方法としては、パンチング加工、レーザー加工、金型による打ち抜き加工などがある。一括で形成できる打ち抜き加工が、製造タクトが短く生産性に優れるため好ましい。
なお、金属層203a、203bに形成される空隙209a、209b、209c、209d、209eは、後の工程で形成されるインナービアと金属層との電気的接続を必要としない、すなわち電源もしくはグラウンドに接続しないインナービアにおいて、金属層との間に隙間を作ることで、インナービアと金属層との絶縁性を保つためのものである。
次に図2(b)に示すように、樹脂層202と金属層203a、203bとを位置決めして貼り合わせ、部品内蔵層204を形成する。位置決めは位置決めピンによるピンラミネーション法やアライメントマーク形状認識によるアライメント積層法などがある。より簡便に位置決め可能なアライメント積層が好ましい。貼り合わせ方法は、ラミネート法により、熱と圧力を加えておこなう。加熱は樹脂の硬化温度以下の40℃〜100℃、加圧は0.2MPa〜0.1MPaの範囲でおこなう。
次に図2(c)に示すように、インナービア207a、207b、207c、207d、207eを形成する。
インナービア207a、207b、207c、207d、207eは、直径0.05〜0.25mmの貫通孔を形成した後、導電性樹脂ペーストを印刷充填して形成する。
貫通孔は、例えば、レーザー加工やドリル加工、パンチング加工によって形成することができる。レーザー加工は微細なピッチで短時間にビアを形成することができ、削りくずも発生しないため望ましい。レーザー加工の場合、炭酸ガスレーザーやYAGレーザー、エキシマレーザーなどを用いることができる。
ここで、インナービア207a、207b、207c、207d、207eと金属層203a、203bの関係を説明する。
まず、インナービア207a、207dは、それぞれ空隙209a、209dにより金属層203aとの間に隙間が存在する。すなわち、インナービア207a、207dは金属層203aとそれぞれ絶縁されている。一方、金属層203bとはインナービア207a、207dの側面が接触しているため電気的接続がとられている。
また、インナービア207bは、空隙209bにより金属層203a、203bとの間に隙間が存在する。すなわち、インナービア207aは金属層203a、203bと絶縁され、部品内蔵層204の上下に配置されるプリント配線板を電気的に接続する役割を果たす。
また、インナービア207c、207eは、空隙209c、209eにより金属層203bとの間に隙間が存在する。すなわち、インナービア207c、207eは金属層203bとそれぞれ絶縁されている。一方、金属層203aとはインナービア207c、207eの側面が接触しているため電気的接続がとられている。
なお、上述したインナービアと金属層との関係は、これに限定されるものではなく、電子部品内蔵モジュールの回路配線に応じて任意に設計できることは言うまでもない。
次に図2(d)に示すように、内蔵される電子部品206が実装されたプリント配線板205と部品内蔵層204とを位置決めし積層する。
位置決めは位置決めピンによるピンラミネーション法や形状認識によるアライメント積層がある。より簡便に位置決め可能なアライメント積層が好ましい。
内蔵される電子部品206は、例えばLSI、DRAMなどのベアチップであった場合は周知の技術であるフリップチップ実装、また、BGA、CSPなどのパッケージ部品や、抵抗やコンデンサなどのチップ部品などであった場合は半田実装により、プリント配線板205に実装されている。
次に図2(e)に示すように、図2(d)の工程で積層された積層体を熱プレスする。
熱プレスは温度70〜300℃、圧力0.1〜10MPaの範囲でおこなう。好ましくは温度150〜250℃、圧力0.5〜5MPaであり、この際、未硬化の樹脂層202が一旦低粘度化して、内蔵される電子部品206を完全に埋め込んだ後に硬化してプリント配線板205と部品内蔵層204とが強固に接着される。
また、導電性樹脂ペーストが硬化され、インナービア207a、207b、207c、207d、207eにより上下のプリント配線板205、および金属層203a、203bが電気的に接続される。
次に図2(f)に示すように、表裏面に更に電子部品210を搭載することで、より高密度で高機能を有する電子部品内蔵モジュール201を得ることができる。
なお、図3に示すように片面のみに電子部品310を実装し、もう一方の面は半田ボール311などにより、他のプリント配線板へさらに実装される形態の電子部品内蔵モジュール301であってもよい。
以上のような構成を有する本実施の形態1の電子部品内蔵モジュールによれば、電子部品内蔵層を樹脂層と金属層とで構成し、金属層をインナービアにてプリント配線板と電気的に接続、電源およびグラウンドとして使用することで、従来のプリント配線板の内層に設けていた電源、グラウンド層の2層を省くことができる。
すなわち、8層の多層プリント配線板を6層の多層プリント配線板に、6層の場合は4層に、4層の場合は両面プリント配線板に置き換えることが可能となり、プリント配線板の低コスト化、および薄型化を実現することができる。
なお、部品内蔵層の総厚は、内蔵される部品の高さに律則されるため、樹脂のみで部品内蔵層を構成する場合と、樹脂と金属層とで構成する場合において、その総厚は変わらない。よって、プリント配線板を薄型化できた分、電子部品内蔵モジュールの総厚も薄くなる。
また、内蔵される部品の一部が金属層の一部と接触していることで、電子部品の発熱を電子部品内蔵モジュール全体へ素早く伝熱することができ、均熱・放熱性に優れた電子部品内蔵モジュールを得ることができる。
また、金属層がシールド層としても機能するため、ノイズ伝播防止効果も期待できる。
また、樹脂層が金属層により仕切られている構造上、従来の樹脂のみの部品内蔵層に比べ、熱プレス工程中の樹脂の流動量を少なくすることができる。これにより、樹脂の初期粘度の調整不足や、熱プレス時の異物噛み込みによる過圧縮や圧縮不足などの圧力不均一に起因する局所的な樹脂流動により発生するインナービア倒れやインナービア湾曲などの品質不良を抑えることができる。
かくして、安価で薄型、かつ信頼性を向上しうる電子部品内蔵モジュールを得ることができる。
なお、ここで金属層が2層ある場合を説明したが、1層の場合でも、従来より、プリント配線板の厚みを抑えて、電子部品内蔵モジュール全体の小型化、低コスト化を実現することができる。電源層、または、グランド層を別途、設ける必要がある。
(実施の形態2)
図4(a)〜図4(g)は、本発明の実施の形態2における電子部品内蔵モジュール401の製造方法を示す断面図である。本実施の形態2による製造方法は、実施の形態1の電子部品内蔵モジュールの他の製造方法であり、上述した実施の形態1における電子部品内蔵モジュールの製造方法と異なる点は、金属層の形成手段にある。
図4(a)〜図4(g)は、本発明の実施の形態2における電子部品内蔵モジュール401の製造方法を示す断面図である。本実施の形態2による製造方法は、実施の形態1の電子部品内蔵モジュールの他の製造方法であり、上述した実施の形態1における電子部品内蔵モジュールの製造方法と異なる点は、金属層の形成手段にある。
なお、実施の形態1による電子部品内蔵モジュールと対応する部材は、同様な処理を施した同種の材料からなる。
以下、本発明の実施の形態2における電子部品内蔵モジュールの製造方法について、図4(a)〜図4(g)を参照しながら説明する。
まず図4(a)に示すように、樹脂層402およびキャリア412付き金属層403にそれぞれ電子部品を埋め込むための空隙408と、後の工程で形成されるインナービアとの絶縁を図るための空隙409を形成する。樹脂層402への形成方法は、パンチング加工、レーザー加工、金型による打ち抜き加工などがある。一括で形成できる打ち抜き加工が、製造タクトが短く生産性に優れるため好ましい。
また、キャリア412付き金属層403への形成方法は、周知の技術であるフォトリソグラフィー法やメッキ法により形成される。
なお、金属層403はキャリア412上にチタンなどのエッチングバリア層を介して形成されている。このエッチングバリア層が、後の工程でキャリアを剥離する際の剥離界面となる。
次に図4(b)に示すように、樹脂層402とキャリア412付き金属層403とを位置決めして貼り合わせた後にキャリア412を剥離し金属層403を樹脂層402へと転写形成することで、部品内蔵層コア413を形成する。位置決めは位置決めピンによるピンラミネーション法やアライメントマーク形状認識によるアライメント積層法などがある。より簡便に位置決め可能なアライメント積層が好ましい。貼り合わせ方法は、ラミネート法により、熱と圧力を加えておこなう。加熱は樹脂の硬化温度以下の40℃〜100℃、加圧は0.2MPa〜0.1MPaの範囲でおこなう。
次に図4(c)に示すように、部品内蔵層コア413の表裏面に、図4(a)の工程と同様にして形成された樹脂層402を位置決めして貼り合わせ、部品内蔵層404を形成する。
以降の図4(d)〜(g)工程は、実施の形態1で上述した図2(c)〜(f)以降の工程と同様であるため割愛する。
以上のような構成を有する本実施の形態2の電子部品内蔵モジュール401の製造方法によれば、キャリア上へ金属層を形成し樹脂層へ転写するため金属層が薄い金属箔であった場合でもハンドリング、作業性を容易にすることができる。
(実施の形態3)
図5(a)〜(g)は、本発明の実施の形態3における電子部品内蔵モジュール501の製造方法を示す断面図である。本実施の形態3による製造方法は、実施の形態1の電子部品内蔵モジュールの他の製造方法であり、上述した実施の形態1における電子部品内蔵モジュールの製造方法と異なる点は、金属層の形成手段にある。
図5(a)〜(g)は、本発明の実施の形態3における電子部品内蔵モジュール501の製造方法を示す断面図である。本実施の形態3による製造方法は、実施の形態1の電子部品内蔵モジュールの他の製造方法であり、上述した実施の形態1における電子部品内蔵モジュールの製造方法と異なる点は、金属層の形成手段にある。
なお、実施の形態1による電子部品内蔵モジュールと対応する部材は、同様な処理を施した同種の材料からなる。
以下、本発明の実施の形態3における電子部品内蔵モジュールの製造方法について、図5(a)〜(g)を参照しながら説明する。
まず図5(a)に示すように、樹脂層502に電子部品を埋め込むための空隙508を形成する。形成方法は、パンチング加工、レーザー加工、金型による打ち抜き加工などがある。一括で形成できる打ち抜き加工が、製造タクトが短く生産性に優れるため好ましい。
次に図5(b)に示すように、樹脂層502の表裏面に金属層503を貼り合わせた後に、周知の技術であるフォトリソグラフィー法やメッキ法により、電子部品を埋め込むための空隙508と、後の工程で形成されるインナービアとの絶縁を図るための空隙509を形成し、部品内蔵層コア513を形成する。位置決めは位置決めピンによるピンラミネーション法やアライメントマーク形状認識によるアライメント積層法などがある。より簡便に位置決め可能なアライメント積層が好ましい。貼り合わせ方法は、ラミネート法により、熱と圧力を加えておこなう。加熱は樹脂の硬化温度以下の40℃〜100℃、加圧は0.2MPa〜0.1MPaの範囲でおこなう。
次に図5(c)に示すように、部品内蔵層コア513の表裏面に、図5(a)の工程と同様にして形成された樹脂層502を位置決めして貼り合わせ、部品内蔵層504を形成する。
以降の図5(d)〜(g)工程は、実施の形態1で上述した図2(c)〜(f)以降の工程と同様であるため割愛する。
以上のような構成を有する本実施の形態3の電子部品内蔵モジュール501の製造方法によれば、樹脂層へ金属層貼り合わせた後に金属層への空隙形成をおこなうため、薄い金属箔であった場合でも空隙の形成を容易にすることができる。
以上のように、本発明の電子部品内蔵モジュールは、プリント配線板の厚みを抑えて、電子部品内蔵モジュール全体の小型化、低コスト化を実現することができるので、各種機器に用いられる。
また、本発明の電子部品内蔵モジュールの製造方法では、作業性よく、効率的に、電子部品内蔵モジュール内部に金属層を作製することが可能で、小型化、低コストな電子部品内蔵モジュールを提供するものである。
101、201、301、401、501、601 電子部品内蔵モジュール
102、202、402、502 樹脂層
103、203a、203b、403、503 金属層
104、204、404、504、604 部品内蔵層
105、205、605 プリント配線板
106、206、606、210、310、610 電子部品
107、207a、207b、207c、207d、207e、607 インナービア
208、408、409、508、509、608、209a、209b、209c、209d、209e 空隙
311 半田ボール
412 キャリア
413、513 部品内蔵層コア
102、202、402、502 樹脂層
103、203a、203b、403、503 金属層
104、204、404、504、604 部品内蔵層
105、205、605 プリント配線板
106、206、606、210、310、610 電子部品
107、207a、207b、207c、207d、207e、607 インナービア
208、408、409、508、509、608、209a、209b、209c、209d、209e 空隙
311 半田ボール
412 キャリア
413、513 部品内蔵層コア
Claims (8)
- 電子部品が内蔵された電子部品内蔵層と、
前記電子部品内蔵層の両面に位置するプリント配線板と、
前記プリント配線板間を電気的に接続するインナービア
とを含む電子部品内蔵モジュールにおいて、
前記電子部品内蔵層が
無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層と、
前記電子部品と前記インナービアとに接続された金属層
とからなることを特徴とする電子部品内蔵モジュール。 - 金属層が両面粗化された銅箔であることを特徴とする請求項1記載の電子部品内蔵モジュール。
- 金属層が複数層あることを特徴とする請求項1または2記載の電子部品内蔵モジュール。
- 金属層が電源回路またはグランド回路のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし3記載の電子部品内蔵モジュール。
- (a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層、および金属層に空隙を形成する工程と、
(b)前記樹脂層と前記金属層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と、
(c)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね、積層体を形成する工程と、
(e)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(f)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法。 - (a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層、およびキャリア上に形成された金属層に空隙を形成する工程と、
(b)前記樹脂層と前記キャリアとを位置合わせして重ね、貼り合わせた後にキャリアを剥離し、部品内蔵層のコアを形成する工程と、
(c)前記部品内蔵層のコアと前記樹脂層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(e)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね合わせ、積層体を形成する工程と、
(f)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(g)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法。 - (a)無機フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成された樹脂層に空隙を形成する工程と、
(b)前記樹脂層と金属層とを貼り合わせた後に、金属層に空隙を形成し、部品内蔵層のコアを形成する工程と、
(c)前記部品内蔵層のコアと前記樹脂層とを位置合わせして重ね、部品内蔵層を形成する工程と、
(d)前記部品内蔵層にインナービアを形成する工程と、
(e)前記部品内蔵層に内蔵される電子部品が実装されたプリント配線板と前記部品内蔵層とを位置合わせして重ね合わせ、積層体を形成する工程と、
(f)前記積層体を加熱、加圧することにより、前記プリント配線板と前記部品内蔵層とを一体化する工程と、
(g)前記一体化された積層体に電子部品を実装する工程とを含むことを特徴とする電子部品内蔵モジュールの製造方法。 - 前記金属層が両面粗化された銅箔であることを特徴とする請求項5〜7記載の電子部品内蔵モジュールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007329703A JP2009152429A (ja) | 2007-12-21 | 2007-12-21 | 電子部品内蔵モジュールおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007329703A JP2009152429A (ja) | 2007-12-21 | 2007-12-21 | 電子部品内蔵モジュールおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009152429A true JP2009152429A (ja) | 2009-07-09 |
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ID=40921224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007329703A Pending JP2009152429A (ja) | 2007-12-21 | 2007-12-21 | 電子部品内蔵モジュールおよびその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009152429A (ja) |
-
2007
- 2007-12-21 JP JP2007329703A patent/JP2009152429A/ja active Pending
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