JP2009151058A - 光レベル調整装置と光レベル調整素子、及び光コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】光レベル調整素子を小型化する。
【解決手段】この発明による光レベル調整素子は、同一の光半導体基板上に、信号光が入力される入力ポートと、入力ポートに入力された信号光を第1の分岐導波路と第2の分岐導波路に所定の分岐比で分岐する光分岐導波路と、第2の分岐導波路の信号光の強度に応じた電圧を生成する光−電圧変換型受光素子と、その光−電圧変換型受光素子から出力される電圧によって第1の分岐導波路の信号光の振幅を抑圧する電界吸収型光変調素子と、電界吸収型光変調素子で抑圧した信号光を出力する出力ポートと、が形成される。光−電圧変換型受光素子が発生する電圧で電界吸収型光変調素子を透過する信号光を抑圧する。
【選択図】図1
【解決手段】この発明による光レベル調整素子は、同一の光半導体基板上に、信号光が入力される入力ポートと、入力ポートに入力された信号光を第1の分岐導波路と第2の分岐導波路に所定の分岐比で分岐する光分岐導波路と、第2の分岐導波路の信号光の強度に応じた電圧を生成する光−電圧変換型受光素子と、その光−電圧変換型受光素子から出力される電圧によって第1の分岐導波路の信号光の振幅を抑圧する電界吸収型光変調素子と、電界吸収型光変調素子で抑圧した信号光を出力する出力ポートと、が形成される。光−電圧変換型受光素子が発生する電圧で電界吸収型光変調素子を透過する信号光を抑圧する。
【選択図】図1
Description
この発明は、光−電圧変換型受光素子と電界吸収型光変調素子とを備えた光レベル調整装置と、その光レベル調整装置を構成する光学系の部品を集積化した光レベル調整素子と、その光レベル調整素子を搭載した光コネクタに関する。
一般に光通信に用いられる光受信機は、その受信可能な光量の範囲が大きいことが望まれる。しかし、最小の受光レベルと最大の受光レベルとを同時に改善することは困難とされている。インターネットの普及により、一般家庭内にも光ファイバが引き込まれる最近の状況では、不慮の事態により大光量が光ファイバに入射し、光受信機が破壊されてしまう事態が起こりかねない。このような状況から、光受信機に入射する光量を一定に保ちたいとする要求がある。
光受信機の入力端に設けられる従来の光レベル調整装置の機能構成を図9(特許文献1)に示し、その動作を簡単に説明する。光レベル調整装置31は、光信号受信装置24の入力側に設けられ、光分岐器25と、モニタ用PIN−PD(ピン・フォトダイオード)26と、制御器27と、可変光減衰器28とで構成される。光ファイバ21を伝播して来た光信号は、光ファイバコネクタ22を介して光分岐器25に入力される。光分岐器25は、入力光を2方向に分岐する。光分岐器25で分岐された一方の光信号bは、モニタ用受光器としてのモニタ用PIN−PD26で光強度信号dに変換される。光強度信号dは、制御器27に入力される。光分岐器25で分岐された他方の光信号cは、可変光減衰器28に入力される。可変光減衰器28は、入力した光信号cの光強度を、制御器27からの制御信号gで設定される減衰量だけ減衰した光信号eに制御する。
特開平8−37499号公報(図1)
従来の光レベル調整装置31の構成では、可変光減衰器28を駆動制御するための制御器27が必要であった。制御器27は電子回路で構成され、その実装のために装置の小型化に限界があった。また、光レベル調整装置全体の集積化は困難であった。
この発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、電子回路で構成される制御器27を廃して小型化を可能にした光レベル調整装置と、光レベル調整装置の各光学系の部品を、光半導体基板上に集積可能な光素子で構成し、集積化(モノリシック化ともいう。)した光レベル調整素子を提供する。また、その光レベル調整素子を搭載した光コネクタを提供することを目的とする。
この発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、電子回路で構成される制御器27を廃して小型化を可能にした光レベル調整装置と、光レベル調整装置の各光学系の部品を、光半導体基板上に集積可能な光素子で構成し、集積化(モノリシック化ともいう。)した光レベル調整素子を提供する。また、その光レベル調整素子を搭載した光コネクタを提供することを目的とする。
この発明による光レベル調整装置は、信号光が入力される入力ポートと、入力ポートに入力された信号光を第1の分岐導波路と第2の分岐導波路に所定の分岐比で分岐する光分岐導波路と、第2の分岐導波路の信号光の強度に応じた電圧を生成する光−電圧変換型受光素子と、その光−電圧変換型受光素子から出力される電圧によって第1の分岐導波路の信号光の振幅を抑圧する電界吸収型光変調素子と、電界吸収型光変調素子で抑圧した信号光を出力する出力ポートと、を具備する。また、光レベル調整素子は、上記の各構成部を同一の光半導体基板上に形成したものである。さらに、この発明の光コネクタは、上記した光レベル調整素子を搭載した光コネクタである。
この発明の光レベル調整装置と光レベル調整素子は、入力光量が増大して光−電圧変換型受光素子で発生する電圧が増加するに従い、電界吸収型光変調素子の光吸収量も増加する構成である。したがって、入力光量が増えれば、電界吸収型光変調素子で抑圧される信号光も増えて出力光量が減少する。光レベル調整素子は、1個の光半導体基板上に集積可能な光素子で構成されるので、従来、集積化が困難であった光レベル調整素子をモノリシック化でき、小型化することが出来る。また、この発明の光コネクタは、モノリシック化された光レベル調整素子を搭載するので、従来の光コネクタと大差ない大きさで、光受信機に過大な信号光が入力されることを防止することが出来る。さらに、この発明の光レベル調整装置は、制御器を不用としているので、従来の光レベル調整装置よりも小型化することが可能である。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。この発明の光レベル調整装置は、この発明の光レベル調整素子を構成する各光素子部品を、個別に組み合わせて構成されるものである。よって、先に光レベル調整素子の実施の形態を説明する。
図1にこの発明の光レベル調整素子の実施例1の機能構成例を示す。光レベル調整素子100は、例えばn型InPの光半導体基板10上に形成されたモノリシック型素子である。光レベル調整素子100は、同一の光半導体基板10上に信号光が入力される入力ポート12と、入力ポート12に入力された信号光を第1の分岐導波路14aと第2の分岐導波路14bに所定の分岐比で分岐する光分岐導波路14と、第2の分岐導波路14bの信号光の強度に応じた電圧を生成する光−電圧変換型受光素子18と、その光−電圧変換型受光素子18から出力される電圧によって第1の分岐導波路14aの信号光の振幅を抑圧する電界吸収型光変調素子16と、電界吸収型光変調素子16で抑圧した信号光を出力する出力ポート19と、で形成される。
入力ポート12に入力された信号光Iinは、光分岐導波路14で第1の分岐導波路14aと第2の分岐導波路14bとに所定の分岐比xで分岐される。第2の分岐導波路14bに分岐した信号光Iin・xは、第2の分岐導波路14bを終端する光−電圧変換型受光素子18に入力される。光−電圧変換型受光素子18は、光起電力効果を持った素子であり、例えば参考文献特許3365329号公報に開示されたような、その出力電圧レベルを光吸収層内の積層数を増減することで変えられる半導体受光素子である。光−電圧変換型受光素子18の入力信号パワーに対する出力信号電圧の特性の一例を図2に示す。図2の横軸は、入力信号パワーを対数軸、単位mWで表わす。縦軸は出力信号電圧を対数軸、単位mVで表わす。その出力信号電圧は、入力信号パワーの低下と共に低下する特性を示す。1mWの入力信号パワーで約3Vの出力信号電圧が得られている。この光−電圧変換型受光素子18の出力信号電圧で、電界吸収型光変調素子16を逆バイアスすることで第1の分岐導波路14aの信号光の振幅を抑圧する。
電界吸収型光変調素子16のバイアス電圧と透過光量との関係を図3に示す。図3の横軸は、バイアス電圧を単位Vで、縦軸は透過光量を0.5Vバイアス時を基準としてdBで表わす。−のバイアス電圧は逆バイアスであることを意味する。逆バイアス電圧が増加するに従い透過光量が低下する右肩下がりの特性を示す。入力される信号光Iinのパワーが大きければ、光−電圧変換型受光素子18に入力される信号光Iin・xも大となり電界吸収型光変調素子16を逆バイアスする逆バイアス電圧も大きくなる。この結果、電界吸収型光変調素子16で減衰された出力信号光Ioutは式(1)で表わせる。
Iout=Iin・(1−x)・T〔V(Iin・x)〕 (1)
ここでxは光分岐導波路14の分岐比、Iinは入力された信号光のレベル、T〔V〕はバイアス電圧Vの時の電界吸収型素子の透過率、V(Iin・x)は入力信号光がIinの時の光−電圧変換型受光素子18の発生電圧である。このように、入力される信号光Iinのパワーが大きくなると、電界吸収型光変調素子16の逆バイアス電圧は増加する。逆バイアス電圧が増加することで電界吸収型光変調素子16の透過光量を減衰させ、出力ポート19に出力される出力光量を所定の範囲で一定に保つことが出来る。
光分岐導波路14の分岐比を0.95:0.05(x=0.05)とし、図2に示した入力信号パワーと出力信号電圧の特性を示す光−電圧変換型受光素子18と、図3に示したバイアス電圧と透過光量の特性を持つ電界吸収型光変調素子16とで、光レベル調整素子100を構成した。その光レベル調整素子100で得られた入力光量に対する出力光量変動の特性を図4に示す。図4の横軸は、入力光量IinをdBmで表わす。縦軸は入力光量0dBm(1mW)の時の出力光量Ioutを基準とした出力光量変動をdBで表わす。電界吸収型光変調素子16を設けた特性は、−8.5dBm〜17dBmの入力光量の変動に対して、出力光量変動が約4.3dB〜約−1dBの範囲に収まっている(実線)。このように、実施例1の光レベル調整素子100によれば、入力光量Iinのパワーに変動があっても出力光量Ioutを略一定に保つことが出来る。電界吸収型光変調素子16を設けず入力光量Iinが単なるファイバ接続で出力された場合の特性を図中に破線で示す。この図から実線の特性は、平坦化されていることが良く分かる。
ここでxは光分岐導波路14の分岐比、Iinは入力された信号光のレベル、T〔V〕はバイアス電圧Vの時の電界吸収型素子の透過率、V(Iin・x)は入力信号光がIinの時の光−電圧変換型受光素子18の発生電圧である。このように、入力される信号光Iinのパワーが大きくなると、電界吸収型光変調素子16の逆バイアス電圧は増加する。逆バイアス電圧が増加することで電界吸収型光変調素子16の透過光量を減衰させ、出力ポート19に出力される出力光量を所定の範囲で一定に保つことが出来る。
光分岐導波路14の分岐比を0.95:0.05(x=0.05)とし、図2に示した入力信号パワーと出力信号電圧の特性を示す光−電圧変換型受光素子18と、図3に示したバイアス電圧と透過光量の特性を持つ電界吸収型光変調素子16とで、光レベル調整素子100を構成した。その光レベル調整素子100で得られた入力光量に対する出力光量変動の特性を図4に示す。図4の横軸は、入力光量IinをdBmで表わす。縦軸は入力光量0dBm(1mW)の時の出力光量Ioutを基準とした出力光量変動をdBで表わす。電界吸収型光変調素子16を設けた特性は、−8.5dBm〜17dBmの入力光量の変動に対して、出力光量変動が約4.3dB〜約−1dBの範囲に収まっている(実線)。このように、実施例1の光レベル調整素子100によれば、入力光量Iinのパワーに変動があっても出力光量Ioutを略一定に保つことが出来る。電界吸収型光変調素子16を設けず入力光量Iinが単なるファイバ接続で出力された場合の特性を図中に破線で示す。この図から実線の特性は、平坦化されていることが良く分かる。
図4に示した特性では約25dBの入力変動に対して、約5dBの出力光量の変動が見られるが、入力光量の上下限で見るとほぼ平坦化された出力光量となっている。これが、入力光量の増加に伴い出力光量Ioutが増大するような右上がりの特性を示す場合には、光−電圧変換型受光素子18の光吸収層の積層数を増やして発生電圧を大きくすれば良い。または、電界吸収型光変調素子16の素子長を増やし、消光比を大きくすれば、出力光量変動を平坦化することが出来る。逆に入力光量増大に伴い、出力光量が低下する右下がりの特性を示す場合には、光−電圧変換型受光素子18の光吸収層の積層数を減らすか、電界吸収型光変調素子16の素子長を短くすれば良い。
または、光−電圧変換型受光素子18が電界吸収型光変調素子16を逆バイアスする回路中に抵抗器を挿入することで入力光量に対する電界吸収型光変調素子16への印加電圧勾配を調整するようにしても良い。その方法を図5に示す。光−電圧変換型受光素子18のP型電極18aが、電界吸収型光変調素子16のN型電極16bに、光−電圧変換型受光素子18のN型電極18bが、電界吸収型光変調素子16のP型電極16aに接続されている。このように、光−電圧変換型受光素子18が、電界吸収型光変調素子16を逆バイアスする回路に抵抗器20を直列に挿入する。この抵抗器20によって、入力光量に対する電界吸収型光変調素子16への印加電圧勾配を調整することが可能である。この方法は、光半導体基板10上に光レベル調整素子100をモノリシック化して構成した場合の、素子作製上のバラツキによる歩留まり低下を抑制することに対しても効果的である。
以上述べたように、この発明の光レベル調整素子100は、光学系の各光素子部品が全て光半導体基板上に集積可能な光素子で構成されるので、1個の光半導体基板上に集積化することが可能である。また、駆動電源を必要とする制御器27(図9)を廃しているので、光レベル調整装置全体として更に小型化することが可能である。
以上述べたように、この発明の光レベル調整素子100は、光学系の各光素子部品が全て光半導体基板上に集積可能な光素子で構成されるので、1個の光半導体基板上に集積化することが可能である。また、駆動電源を必要とする制御器27(図9)を廃しているので、光レベル調整装置全体として更に小型化することが可能である。
実施例1では、出力光量Ioutを一定に保つことが出来ることを示した。その出力光量は、用いる光−電圧変換型受光素子18と電界吸収型光変調素子16の特性によって決定される。光−電圧変換型受光素子18と電界吸収型光変調素子16との組み合わせだけでは、所望の出力光量を得られない場合も考えられる。そこで、任意の出力光量が容易に得られる光レベル調整素子の構成を実施例2として図6に示す。
実施例2の光レベル調整素子200は、光レベル調整素子100の電界吸収型光変調素子16と出力ポート19の間に光増幅素子60を設けたものである。他の構成は、実施例1の光レベル調整素子100と同じである。光増幅素子60は、例えば参考文献特開2007−67222号公報に開示されたような、多重量子井戸構造を活性層に用いた光増幅素子である。光増幅素子60は、光半導体基板10上に半導体プロセスによって作製することが出来る。したがって、光増幅素子60を備えた光レベル調整素子200は、実施例1と同じようにモノリシック化が可能である。その利得は、任意の値にすることが可能であり、例えば+20dBとすれば、図4に示した入力光量−出力光量変動特性を、プラス方向に20dB平行移動させた特性にすることが出来る。光増幅素子60の利得を調整することで、任意の出力光量の大きさにすることが出来る。
なお、実施例1と2は、光半導体基板10上にモノリシックで構成する場合を例に説明を行った。しかし、この発明の光レベル調整素子を構成する各光素子部品を、モノリシック化せずに各光素子部品を組み合わせて1個の光レベル調整装置としても良い。
〔光レベル調整装置〕
この発明の光レベル調整装置の実施例を図7に示す。光レベル調整装置300は、基板70の上に、それぞれが別々のチップ形状に作製された入力ポート71と、光分岐導波路72と、光−電圧変換型受光素子73と、電界吸収型光変調素子74と、出力ポート76とが、例えば紫外線硬化型の接着剤でハイブリッド実装される。光−電圧変換型受光素子73の出力信号電圧は、導体75によって電界吸収型光変調素子74を逆バイアスするように配線される。このように、ハイブリッド(hybrid)化してこの発明の光レベル調整装置を作製しても、上記した光レベル調整素子と同じ機能を実現することが出来る。ハイブリッド化して光レベル調整装置300を実現すれば、従来のように電子回路化された制御器を必要としないので、光レベル調整装置の小型化が可能である。なお、基板70は無くても良い。各光素子部品を光ファイバで接続し、光−電圧変換型受光素子73と電界吸収型光変調素子74を電気配線して1個の筺体の中にまとめて光レベル調整装置300を構成しても良い。
この発明の光レベル調整装置の実施例を図7に示す。光レベル調整装置300は、基板70の上に、それぞれが別々のチップ形状に作製された入力ポート71と、光分岐導波路72と、光−電圧変換型受光素子73と、電界吸収型光変調素子74と、出力ポート76とが、例えば紫外線硬化型の接着剤でハイブリッド実装される。光−電圧変換型受光素子73の出力信号電圧は、導体75によって電界吸収型光変調素子74を逆バイアスするように配線される。このように、ハイブリッド(hybrid)化してこの発明の光レベル調整装置を作製しても、上記した光レベル調整素子と同じ機能を実現することが出来る。ハイブリッド化して光レベル調整装置300を実現すれば、従来のように電子回路化された制御器を必要としないので、光レベル調整装置の小型化が可能である。なお、基板70は無くても良い。各光素子部品を光ファイバで接続し、光−電圧変換型受光素子73と電界吸収型光変調素子74を電気配線して1個の筺体の中にまとめて光レベル調整装置300を構成しても良い。
〔応用例〕
図8にこの発明の光レベル調整素子100を搭載した光コネクタ80の断面を示して、この発明の応用例を説明する。光コネクタ80のコネクタ筺体84には、その一方の端面からその長さ方向に延伸するフェルール82の直径より大きな丸或いは角孔81が形成されている。この丸或いは角孔81の底部には、フェルール82を内径で保持する取り付け孔83が同軸に形成されている。フェルール82には、その一方の端面からその長さ方向に延伸する芯線挿通孔82aが形成されている。その取り付け孔83に固定されたフェルール82の芯線挿通孔82aと対向する位置のコネクタ筺体84には、芯線挿通孔82aと同軸の位置に芯線挿通孔84aが形成され、光レベル調整素子収納部89に貫通している。芯線挿通孔82aと84aに芯線85が挿通されている。光レベル調整素子収納部89には、芯線85と光軸を形成する位置に、図示しない出力ポートをフェルール82側に、入力ポートをその反対にした向きで光レベル調整素子100が固定されている。光レベル調整素子100の出力ポートには、芯線85が接続され、入力ポートには、光ファイバ固定孔86に外皮が接着剤88で固定された光ファイバの芯線87aが接続されている。このように、モノリッシク化された光レベル調整素子100は小型なので、光コネクタ80内に内蔵することが可能である。光コネクタ80は、光ファイバ87を伝達して来た信号光の大きなパワーを抑圧して、フェルール82を介して図示しない光受信機に入力する。
図8にこの発明の光レベル調整素子100を搭載した光コネクタ80の断面を示して、この発明の応用例を説明する。光コネクタ80のコネクタ筺体84には、その一方の端面からその長さ方向に延伸するフェルール82の直径より大きな丸或いは角孔81が形成されている。この丸或いは角孔81の底部には、フェルール82を内径で保持する取り付け孔83が同軸に形成されている。フェルール82には、その一方の端面からその長さ方向に延伸する芯線挿通孔82aが形成されている。その取り付け孔83に固定されたフェルール82の芯線挿通孔82aと対向する位置のコネクタ筺体84には、芯線挿通孔82aと同軸の位置に芯線挿通孔84aが形成され、光レベル調整素子収納部89に貫通している。芯線挿通孔82aと84aに芯線85が挿通されている。光レベル調整素子収納部89には、芯線85と光軸を形成する位置に、図示しない出力ポートをフェルール82側に、入力ポートをその反対にした向きで光レベル調整素子100が固定されている。光レベル調整素子100の出力ポートには、芯線85が接続され、入力ポートには、光ファイバ固定孔86に外皮が接着剤88で固定された光ファイバの芯線87aが接続されている。このように、モノリッシク化された光レベル調整素子100は小型なので、光コネクタ80内に内蔵することが可能である。光コネクタ80は、光ファイバ87を伝達して来た信号光の大きなパワーを抑圧して、フェルール82を介して図示しない光受信機に入力する。
なお、ハイブリッド化して構成したこの発明の光レベル調整装置300を、光コネクタと一体化しても良い。この場合でも、この発明による光レベル調整装置300は、制御器を要しないので、小型の光コネクタとすることが出来る。また、光コネクタ80を例に上げて説明を行ったが、コネクタ同士を接合するアダプターにこの発明の光レベル調整素子100を内蔵しても良い。または、光受信機の筺体側に固定される光コネクタに光レベル調整素子100を内蔵しても良い。
Claims (5)
- 信号光が入力される入力ポートと、
上記入力ポートに入力された信号光を、第1の分岐導波路と第2の分岐導波路に所定の分岐比で分岐する光分岐導波路と、
上記第2の分岐導波路の信号光が入力され、信号光の強度に応じた電圧を生成する光−電圧変換型受光素子と、
上記第1の分岐導波路の信号光が入力され、上記光−電圧変換型受光素子から出力される電圧によって当該信号光の振幅を抑圧する電界吸収型光変調素子と、
上記電界吸収型光変調素子で抑圧した信号光を出力する出力ポートと、
を具備することを特徴とする光レベル調整装置。 - 請求項1記載の光レベル調整装置において、
上記電界吸収型光変調素子で抑圧した信号光を増幅する光増幅素子も具備し、
上記出力ポートは、上記光増幅素子で増幅された信号光を出力することを特徴とする光レベル調整装置。 - 同一の光半導体基板上に、
上記入力ポートに入力された信号光を、第1の分岐導波路と第2の分岐導波路に所定の分岐比で分岐する光分岐導波路と、
上記第2の分岐導波路の信号光が入力され、信号光の強度に応じた電圧を生成する光−電圧変換型受光素子と、
上記第1の分岐導波路の信号光が入力され、上記光−電圧変換型受光素子から出力される電圧によって当該信号光の振幅を抑圧する電界吸収型光変調素子と、
上記電界吸収型光変調素子で抑圧した信号光を出力する出力ポートと、
が形成されていることを特徴とする光レベル調整素子。 - 請求項3記載の光レベル調整素子において、
上記電界吸収型光変調素子で抑圧した信号光を増幅する光増幅素子も上記光半導体基板上に形成され、
上記出力ポートは、上記光増幅素子で増幅された信号光を出力することを特徴とする光レベル調整素子。 - 請求項3又は4に記載した光レベル調整素子を搭載した光コネクタ。
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