JP2009150817A - 早期地震情報処理システム - Google Patents

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JP2009150817A JP2007330111A JP2007330111A JP2009150817A JP 2009150817 A JP2009150817 A JP 2009150817A JP 2007330111 A JP2007330111 A JP 2007330111A JP 2007330111 A JP2007330111 A JP 2007330111A JP 2009150817 A JP2009150817 A JP 2009150817A
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正人 源栄
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Abstract

【課題】早期に精度の高い地震動推定を含む解析処理を行うことができる早期地震情報処理システムを提供すること。
【解決手段】少なくとも波形情報を含む地震情報を取得し、該地震情報を地震工学解析上の最小解析処理単位で常時出力する敷地装置2および遠地装置3,4と、敷地装置2および遠地装置3,4から現在受信した前記最小解析処理単位の地震情報をもとに、および/または敷地装置2および遠地装置3,4から前回までに送信された1以上の前記最小解析処理単位の地震情報およびこれらの地震情報を用いて前回までに逐次累積的に解析された1以上の解析処理結果の情報のうちの1以上の情報に敷地装置2および遠地装置3,4から現在受信した前記最小解析処理単位の地震情報を組み合わせた組合せ情報をもとに、解析装置1が解析して評価する評価点における現時点での震度予測および地震動予測の解析処理を逐次行い、この解析処理結果を逐次出力する解析装置1と、を備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、地震情報をもとに早期の地震動予測を少なくとも行うことができる早期地震情報処理システムに関するものである。
従来から、地震被害を軽減する取り組みは、各機関で実施されている。特に、近年その成果の一つである緊急地震速報が開発・実用化され、広く一般に提供されている。この緊急地震速報は、日本全国に配置された地震計のネットワークを利用して、発生した地震の震源近くの地震計で取られたP波から震央位置や深さの震源情報と地震発生時間を予測し、情報伝達手段を用いて瞬時に各地にその情報を配信し、被害を及ぼすS波の到達の到達時間や地震動の大きさを予測するものである。この緊急地震速報を種々の分野で利用・活用することによって地震被害を大幅に軽減することができる。
一方、この緊急地震速報から得られる地震のマグニチュードと震源との距離から経験式を用いて震度を推定するものがあるが、その精度が低いため、過去の地震情報を利用してその精度を向上させる開発も行われている。この精度向上の方法の1つとして、遠地で観測されたS波をもとにデータベースから一致する地震波を求めて地震動を推定するものがある(特許文献1参照)。また、ニューラルネットワークを用いてマグニチュード、震源距離、震源深さなどの震源パラメータを推定するものがある(特許文献2参照)。
特開2007−40949号公報 特開平11−64533号公報
しかしながら、特許文献1に記載された地震動の予測システムでは、S波をもとに評価点での地震動を推定しているため、地震動の推定が遠地の測定点でのS波到来以降となるため、早期の地震動の推定処理を行うことができないという問題点があった。
また、従来のシステムでは、地震計が、一般に100Hzサンプリングで100個のサンプリングデータ(1秒間のサンプリングデータ)を1単位(パケット)として送出しているため、データを受信し解析するまでには2〜3秒程度の時間が必要であり、迅速な地震動推定などの解析処理を行うことができなかったという問題点があった。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、早期に精度の高い地震動推定を含む解析処理を行うことができる早期地震情報処理システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、少なくとも波形情報を含む地震情報を取得し、該地震情報を地震工学解析上の最小解析処理単位で常時出力する測定装置と、前記測定装置から現在受信した前記最小解析処理単位の地震情報をもとに、および/または前記測定装置から前回までに送信された1以上の前記最小解析処理単位の地震情報およびこれらの地震情報を用いて前回までに逐次累積的に解析された1以上の解析処理結果の情報のうちの1以上の情報に前記測定装置から現在受信した前記最小解析処理単位の地震情報を組み合わせた組合せ情報をもとに、当該解析装置が解析して評価する評価点における現時点での震度予測および地震動予測の解析処理を逐次行い、この解析処理結果を逐次出力する解析装置と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記測定装置は、前記評価点から遠地に配置された1以上の遠地装置であることを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記測定装置は、前記評価点近傍に配置された敷地装置であることを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置は、外部の緊急地震速報を受信し、該緊急地震速報を加えて解析処理を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置は、前記評価点にS波が到来する前に、少なくともP波の波形情報を用いて地震動解析処理を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置は、過去の地震情報をもとにニューラルネットワーク解析によって求められた複数の関係式から、受信した地震情報に対応する1つの関係式を選択し、この選択した関係式を用いて地震動予測の解析処理を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記地震動予測の解析処理は、S波の波形情報を出力することを含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記地震動予測の解析処理は、S波の最大値情報、スペクトル情報、及び波形情報を出力することを含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置は、前記地震動予測の解析処理結果を用いて前記評価点近傍の建築物の健全性を逐次解析し、評価することを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置は、地震に対する過去の建築物解析データベースの情報をもとに求めたニューラルネットワーク最適式をもとに、前記評価点近傍の建築物の健全性を逐次ニューラルネットワーク解析し、評価することを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置は、受信した外部の緊急地震速報と前記測定装置から受信した地震情報とを組み合わせて評価出力することを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置と前記測定装置とが対となる1以上のユニットと、1以上の測定装置とを含むシステムであることを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置と前記測定装置とは対となって複数配置されるシステムであることを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、各システムの前記解析装置および/または前記測定装置は、共用されることを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置は、予め求められた地盤情報をもとに前記評価点近傍の面的広がり領域に対する震度予測および地震動解析を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、少なくとも1以上の前記遠地装置は、沿岸部に配置されることを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記地震工学解析上の最小解析処理単位は、解析内容の種類に応じて可変設定されることを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記最小解析処理単位は、100Hzサンプリングにおける連続した10個のサンプリングデータであることを特徴とする。
また、この発明にかかる早期地震情報処理システムは、上記の発明において、前記解析装置は、解析処理結果を規格化した情報として外部出力することを特徴とする。
この発明にかかる早期地震情報処理システムでは、測定装置が、少なくとも波形情報を含む地震情報を取得し、該地震情報を地震工学解析上の最小解析処理単位で常時出力し、解析装置が、前記測定装置から現在受信した前記最小解析処理単位の地震情報をもとに、および/または前記測定装置から前回までに送信された1以上の前記最小解析処理単位の地震情報およびこれらの地震情報を用いて前回までに逐次累積的に解析された1以上の解析処理結果の情報のうちの1以上の情報に前記測定装置から現在受信した前記最小解析処理単位の地震情報を組み合わせた組合せ情報をもとに、当該解析装置が解析して評価する評価点における現時点での震度予測および地震動予測の解析処理を逐次行い、この解析処理結果を逐次出力するようにしているので、早期に精度の高い地震動推定を含む解析処理を行って解析結果を出力することができる。
以下、図面を参照して、この発明にかかる早期地震情報処理システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
図1は、この発明の実施の形態にかかる早期地震情報処理システムの概要構成を示すブロック図である。また、図2は、図1に示した早期地震情報処理システムの配置例を示す図である。図1および図2において、敷地装置2は、地震動解析などの解析処理を行う対象位置である評価点P2、たとえば仙台に配置され、評価点P2での地震情報を取得し、この地震情報を地震工学解析上の最小解析処理単位で解析装置1に送信する。この最小解析処理単位とは、100Hzで地震波形をサンプリングし、このサンプリングしたデータ10個分に相当する。少なくとも10個のサンプリングデータがあれば、地震工学解析を独立して処理することができるからである。遠地装置3,4は、想定される震源位置EPに近い沿岸部に配置され、各遠地P3,P4、たとえばそれぞれ牡鹿,気仙沼に配置され、各遠地P3,P4において地震情報を取得し、上述した最小解析処理単位で地震情報を解析装置1に送信する。なお、この最小解析処理単位は、地震工学上の見地から、可変設定することができる。また、気象庁5は、緊急地震速報を送出し、解析装置1は、この緊急地震速報を受信する。解析装置1は、敷地装置2、遠地装置3,4、および気象庁5から送出される地震情報を受信し、解析処理を行って所定の出力先に出力する。
図3は、解析装置3の詳細構成を示すブロック図である。また、図4は、敷地装置2の構成を示す図である。図3および図4において、解析装置1は、ネットワークNを介して気象庁5、敷地装置2、および遠地装置3,4に接続される。また、解析装置1は、入力処理部10、解析処理部20、および出力処理部30を有する。
気象庁5の緊急地震速報は、日本全国に配置した地震計(約1000個)で検知した地震について、P波から震源情報(震央位置、深さ、規模、発生時刻)を推定し、配信される。一般向けの緊急地震速報では、震源情報を推定する段階で各地(県単位)の震度を予測し、その情報をもとに地震が発生することと大きな揺れ(震度4以上)の地域を報知する。さらに精度の高い情報を得るためには、専用の受信システムを利用して高度利用者向けの緊急地震速報を受信し、経験式を利用して評価点での震度やS波到来までの余裕時間や地震の継続時間などを推定することになる。この専用の受信システムは、解析装置1内に組み込まれ、この実施の形態では、地上回線と人工衛星回線とを経由した2重の回線で受信している。この緊急地震速報は、防災科研や気象庁、鉄道総研等の研究成果を元に構築したシステムから配信されるものであり、日本全国を広くカバーし、短い処理時間で速報の配信を行っている。しかしながら、予測された震度の誤差や、落雷などによる誤報、直下型地震に間に合わないなどの技術的な限界が指摘されており、実際の速報発信までに4〜6秒の時間がかかっている。なお、気象庁5以外にも緊急地震速報を発信しているシステムがあり、これらの緊急地震速報を利用するようにしてもよい。この気象庁5から発信された緊急地震速報(EEW)は、入力処理部10のEEW受信部11で受信処理される。
敷地装置2は、図4に示すように地上1階に設けた地震計101と、各階たとえば3階と4階とに設けた2つの地震計102,103と、各地震計101〜103が検知した地震波形を記録し、上述した最小解析処理単位の地震情報を解析装置に送信するデータロガー104とを有する。各地震計は、常時、X,Y,Zの3方向の地震情報を取得しているため、計9チャンネルの地震情報がデータロガー104から常時出力される。出力される地震情報には、地震波形を100Hzでサンプリングした連続する10個のデータに時間情報が付加される。なお、ネットワークNを介した通信は、TCP/IPプロトコルを用いて行われる。データはリアルタイムで送出されるため、伝送される1パケットは、0.1秒の長さになる。なお、送受信間のパケット遅延は、1秒以下である。なお、さらに多くの地震情報を伝送する場合には、圧縮処理を行って送出すればよい。
また、遠地装置3,4は、敷地装置2と同じ構成である。ただし、構造物の耐震モニタリングを行う必要がない場合には、地震計102,103は、設けなくてもよい。なお、敷地装置2からの地震情報は、ネットワークNを介して入力処理部10の敷地系受信部12によって受信され、遠地装置3,4からの地震情報は、ネットワークNを介して入力処理部10の遠地系受信部13によって受信される。
解析処理部20は、入力処理部10によって受信された地震情報をもとに各種の解析処理を行って、出力処理部30に出力する。解析処理部20は、EEW受信部11が受信した緊急地震速報から震源情報を取得する震源情報取得部21と、震源情報取得部21が取得した震源情報から評価点における震度および余裕時間を算出する震度・余裕時間算出部22とを有する。また、敷地装置2あるいは遠地装置3,4から入力された地震情報の値が所定値を越えたか否か、すなわちP波を受信したか否かを判定する閾値判定部23と、閾値判定部23が所定値を越えたと判定した場合に、敷地装置2あるいは遠地装置3,4から入力された地震情報をもとに評価点における震度予測を行う震度予測部24とを有する。また、S波検知部25は、S波を検知したか否かを判断し、最大加速度算出部26は、受信した地震情報から最大加速度を算出し、S波終息検知部27は、S波が終息したか否かを判断する。評価組合せ部41は、緊急地震速報をもとに震度・余裕時間算出部21が算出した震度および余裕時間などの情報と、敷地装置2あるいは遠地装置3,4から入力された地震情報をもとに震度予測部24や最大加速度算出部26が算出した情報とを組み合わせて出力処理部30に出力する。この組み合わせた情報は、緊急地震速報の信頼性と、敷地装置2あるいは遠地装置3,4からの地震情報の即時性とを兼ね備えることになる。なお、評価組合せ部41は、緊急地震速報をもとに算出された情報と、敷地装置2あるいは遠地装置3,4から入力された情報をもとに算出された情報とのいずれか一方のみを出力処理部30に出力するようにしてもよい。
地震動予測部42は、敷地装置2がS波を受信するまでの間に、敷地装置2(評価点)に到達するS波の地震動を予測する処理を行う。この予測処理は、遠地装置3,4がP波、S波を検知し、敷地装置2がP波を検知してS波を検知するまでの間、ニューラルネットワーク解析によって行われる。建築物健全性解析部43は、評価点にS波が到来するまでの間は、地震動予測部42が予測した地震動および予め構造ANN解析処理部56で求められたANN最適式をもとに評価点での建築物の健全性のニューラルネットワーク解析を行う。また、建築物健全性解析部43は、S波到来中であっても評価点での建築物の健全性のニューラルネットワーク解析を行う。建築物健全性評価部44は、建築物健全性解析部43の結果をもとに、健全性評価基準データベース71を参照して、評価点における建築物の健全性を評価し、出力処理部30に出力する。リアルタイムスペクトル解析部45は、S波到来中に、このS波に対するスペクトル解析をリアルタイムで行って建築部健全性解析部43の解析処理に資する。
地震波形情報データベース51には、地震データベース53、地盤データベース54、および想定地震データベース55に格納された情報をもとに、地震波解析部52が予め地震波の波形解析を行った結果が蓄積されている。地震−建築物解析データベース61には、建築建物データベース63、地震波形情報データベース51、および想定地震データベース55に格納された情報をもとに、建築物構造解析部62が地震波に対する建築物の構造解析を行った結果が蓄積されている。
出力処理部30は、解析処理部20から入力される各種情報を出力情報部31に蓄積し、規格化されたフォーマットに変換するとともに新しい情報が入力された場合に逐次更新する出力情報部31を有する。報知系出力処理部32は、出力情報部31の情報をもとに、出力先6−1〜6−nに対して音声出力、画像出力、警告灯の点灯出力などを行う。制御系出力処理部33は、工場などの制御装置に対する制御信号の出力やリレー出力を出力先6−1〜6−nに対して行う。また、地震情報配信処理部34は、出力情報部31に蓄積された解析データなどの配信出力を行う。これら出力処理部30から出力される情報は、上述したように規格化されているため、出力先の報知機器や制御機器に対する適用が容易になり、広く活用することができることになる。
図5は、図2に示した震源位置EPで発生した地震波の到来に対応した処理を示すタイムチャートである。図5に示すように、震源位置EPに最も近い遠地P3に配置された遠地装置3が最も早く地震波を観測し、次いで遠地P4に配置された遠地装置4が地震波を観測し、その後地震波は、評価点P2に配置された敷地装置2に到来する。解析装置1は、最初に時点t1で遠地装置3が検知したP波の情報が送信され、その後時点t2で遠地装置4が検知したP波の情報が送信される。その後、時点t3で、緊急地震速報の第1報が受信され、時点t4では、敷地装置2で検知したP波の情報が送信される。その後、時点t5では遠地装置3で検知したS波の情報が送信され、時点t6では、敷地装置2で検知されたS波の情報が送信され、時点t7で、遠地装置4におけるS波が終息し、時点t8では、敷地装置2におけるS波が終息している。
解析処理部20は、大きくは、地震検知処理、地震動解析処理、および建築物健全性評価処理を行う。地震検知処理では、遠地装置3,4および敷地装置2から送信される地震情報をもとに、各地点においてP波あるいはS波の到来を検知し、また気象庁5から送信される緊急地震速報を検知する。これらの検知情報は、地震動解析処理あるいは建築物健全性評価処理のトリガ情報となる。一方、地震動解析処理では、遠地装置3のP波検知(時点t1)から敷地装置2のS波検知(時点t6)までの間は、評価点P2における地震動(S波)の予測処理(最大値、スペクトル、波形)を行い、敷地装置2のS波検知(時点t6)からS波終息(時点t8)までの間、リアルタイムで地震動解析を行う。また、建築物健全性評価処理では、遠地装置3のP波検知(時点t1)から敷地装置2のS波検知(時点t6)までの間は、評価点P2におけるS波到来前推定処理を行う。すなわち、逐次予測される地震動をもとに建築物の健全性を評価する。また、建築物健全性評価処理では、敷地装置2のS波検知(時点t6)からS波終息(時点t8)までの間、地震中処理としてリアルタイムで建築物の健全性を評価する。さらに、建築物健全性評価処理は、敷地装置2のS波終息(時点t8)以降および遠地装置3のP波到来(時点t1)前において、記録された地震情報をもとに時間をかけた建築物の構造解析や、常時微動を解析することによる建築物の振動特性の把握および建築物の健全性評価を行う。
地震検知処理では、上述したように緊急地震速報と、敷地装置2および遠地装置3,4が検知した地震情報とを併用しているため、高い信頼性と高い即時性をもった地震検知情報を出力することができる。
また、地震動解析処理では、図6に示すように、敷地装置2あるいは遠地装置3,4から送信される地震情報が、地震工学解析上の最小解析処理単位、すなわち100Hzサンプリングにおける連続する10個のデータ単位で常時出力されるため、解析装置1側でも最小解析処理単位で解析処理を行うことが可能となり、しかも波形情報として取り扱うので、迅速で精度の高い地震動解析処理を連続して行うことができる。さらに、地震動解析処理結果は、次の地震動解析処理結果に反映され、P波到来やS波到来などの新たな情報A,Bなどが加わった場合に、迅速に新たな地震動解析処理に移行することができ、この点からも精度の高い解析処理を迅速に行うことができる。
この地震動解析処理による解析処理態様は、具体的に4態様あり、その第1は、現在受信した最小解析処理単位のデータの解析処理を行い、解析処理結果を出力する。また、その第2は、前回までに受信した最小解析処理単位のデータをもとに解析した解析処理結果を用いて、現在受信した最小解析処理単位のデータの解析処理を行い、解析処理結果を出力する。その第3は、前回までに受信した最小解析処理単位のデータと現在受信した最小解析処理単位のデータとを合わせて解析処理を行い、解析処理結果を出力する。その第4は、その第3の態様の応用であるが、前回までに受信した最小解析処理単位のデータと現在受信した最小解析処理単位のデータとを連続データとして扱い、現在から遡って予め設定される複数の最小解析処理単位数のデータに対する解析処理を行い、その解析処理結果を出力する。この第4の態様の一例としては、移動平均を求める場合に適用することができる。
この迅速かつ精度の高い地震動解析処理結果は、建築物健全性評価処理にも影響を与え、建築物健全性評価処理も迅速かつ精度を高く行うことができる。このことは、地震発生後に行う建築物の応急危険度判定の迅速化、判定士の安全確保、二次災害の防止、復旧期間の短縮化に寄与することになる。
ここで、具体的な解析装置の処理を、フローを参照して説明する。図7は、地震検知処理のフローを示す図である。図7において、まず、気象庁5から緊急地震速報が入力されると、震源情報取得部21が震源情報を取得する処理を行い(ステップS101)、その後、この震源情報をもとに震度・余裕時間算出部22が震度および余裕時間を算出する処理を行う(ステップS102)。
一方、敷地装置2および遠地装置3,4からは、上述した最小解析処理単位の地震情報が入力され、閾値判定部23は、地震情報の値から所定値を越えたか否か、すなわちP波が到来したか否かを判断する(ステップS103)。P波が到来した場合(ステップS103,Yes)、震度予測部24が震度予測の処理を行い(ステップS104)、また、入力された地震情報(波形情報)をデータ保持部28に保存する(ステップS105)。なお、ステップ103〜S105の処理は繰り返し行われ、気象庁5から入力される緊急地震速報に対する処理も入力される度に震度および余裕時間が算出される。震度と余裕時間の予測は単点に限らず、任意の評価点を設定することも可能である。なお、震源情報取得部21は、取得した緊急地震速報が誤報であるか否かを判定し、誤報である場合には、この緊急地震速報を震度・余裕時間算出部22に送らず、震度・余裕時間算出部22による処理を行わせないようにしている。また、ステップS103で、P波を検知した早い時点では、このP波を検知した旨を示すP波検知情報がそのままステップS106に出力し、信頼性が低くても迅速な情報出力を行うようにしている。
評価組合せ部41は、ステップS102で算出された震度および余裕時間と、ステップS104で処理された震度情報とを組み合わせて出力処理部30に出力する(ステップS106)。これによって、信頼性が高くかつ迅速な地震検知情報が出力されることになる。なお、上述したように、評価組合せ部41は、入力された各情報を組合せ処理を行わずに、ステップS102で算出された震度および余裕時間の情報と、P波検知情報およびステップS104で算出された震度情報とをそれぞれ入力された段階で迅速に出力するようにしてもよい。
図8は、解析処理部20から逐次出力される地震検知情報の一例を示している。図8では、震源情報として震央位置、震度、マグニチュード、および発生時刻が出力されている。また、予測震度と余裕時間については、震度、余裕時間、終息時間、および図示しない信頼度が出力されている。これらの情報は、時間の経過とともに逐次更新される。
図9は、出力処理部30が出力する出力先の一例と、信頼度に応じた処理の一例を示している。図9では、地震検知情報の出力先として、放送機器、給食設備、通学路、個別児童が挙げられている。放送機器に対しては、警報を音声で放送し、給食設備に対しては、ガス、電気の遮断制御出力を行い、通学路に対しては、警報灯であるパトライト(R)による報知出力を行い、個別児童に対しては、携帯端末への情報発信を行うようにしている。ここで、地震検知情報は、時間の経過とともに、信頼度がC→B→Aと逐次高くなり、低い信頼度Cでは、放送機器が予備電源の入力に止め、給食設備が制御機器の予備電源の入力に止め、通学路がパトライト(R)の予備信号出力に止めている。
つぎに、図10のフローを参照して、地震動解析処理について説明する。地震動解析処理では、地震検知処理と同様に、気象庁5から緊急地震速報が入力されると、震源情報取得部21が震源情報を取得する処理を行い(ステップS201)、その後、この震源情報をもとに震度・余裕時間算出部22が震度および余裕時間を算出する処理を行う(ステップS202)。
一方、敷地装置2および遠地装置3,4からは、上述した最小解析処理単位の地震情報が入力され、閾値判定部23は、この最小解析処理単位毎に、地震情報の値から所定値を越えたか否か、すなわちP波が到来したか否かを判断する(ステップS203)。P波が到来した場合(ステップS203,Yes)、震度予測部24が震度予測の処理を行い(ステップS204)、また、入力された地震情報(波形情報)をデータ保持部28に保存する(ステップS205)。さらに、S波検知部25によってS波が検知されたか否かの処理を行い、S波が検知された場合には、S波の到来を示すトリガ情報を出力する(ステップS206)。その後、最大加速度算出部26は、入力された地震情報をもとに最大加速度を算出する(ステップS207)。さらに、S波終息検知部27は、S波が終息したか否かを検知し、終息した場合にはその旨を示すトリガ情報を出力する(ステップS208)。なお、ステップ203〜S208の処理は繰り返し行われ、気象庁5から入力される緊急地震速報に対する処理も入力される度に震度および余裕時間が算出される。
その後、地震動予測部42は、少なくとも、ステップS202によって算出された震度および余裕時間、ステップS204によって処理された震度情報、ステップS206,S208によって出力されたトリガ情報、ステップS207によって算出された最大加速度を用いて地震動予測処理を行い、その結果を出力処理部30に出力する(ステップS209)。なお、ステップS209に入力される情報は、そのまま出力処理部30にも出力される。
ここで、図11を参照して、ステップS209による地震動予測処理の詳細フローについて説明する。図11において、地震動予測部42は、ステップS203によるP波到来判定およびステップS206によるS波到来判定の結果をもとに、遠地装置3からP波あるいはS波が到来したか否かを判断し(ステップS301)、遠地装置4からP波あるいはS波が到来したか否かを判断し(ステップS302)、敷地装置2からP波が到来したか否かを判断する(ステップS303)。これらステップS301〜S303の判断結果をもとに、対応する適切なFP−BS(Front P wave-Back S wave)関係式から評価点P2におけるS波波形情報(波形、スペクトル、最大値)を出力する。たとえば、遠地装置3からP波が到来した場合、予め求められているANN最適式であるF1P−BS関係式を用いて評価点P2におけるS波波形情報を推定する(ステップS304)。同様に、遠地装置4からP波が到来した場合には、F1P−F2P−BS関係式が適用され(ステップS305)、敷地装置にP波が到達した場合には、F1P−F2P−BP−BS関係式が適用され(ステップS306)、遠地装置4からS波が到来した場合には、F1S−F2P−BP−BS関係式が適用され(ステップS307)、遠地装置4からS波が到来した場合には、F1S−F2S−BP−BS関係式が適用され(ステップS308)、それぞれ評価点P2におけるS波波形情報が推定出力される。なお、各FP−BS関係式は、地震波形情報データベース51を用いて予め求められている。
なお、ステップS206,S208は、ステップS204の震度予測処理の後に処理を行うようにしているが、ステップS209による地震動予測処理の処理迅速化を考慮して、ステップS204と並列処理を行うようにすることが好ましい。また、ステップS209における地震動予測処理は、図11に示すように、P波やS波が到来した時点で、各FP−BS関係式を用いて地震動予測を行うようにしているが、これに限らず、気象庁5からの緊急地震速報が到来した時点、特に第1報が到来した時点で、F1P−BS関係式とこの時点までステップS205によって保存された最小解析処理単位のデータとを用いて直ちに地震動予測処理を行うようにすることが好ましい。そして、その後第2報、第3報の緊急地震速報の到来をトリガとして逐次更新された緊急地震速報を用いて地震動予測処理を行うことが好ましい。
これによって、地震動解析処理の出力情報としては、図12に示すように、最大加速度、最大速度、SI(スペクトル強度)値などの最大値と、周波数成分毎の値であるスペクトル情報と、S波波形予測された波形情報とが出力される。また、出力先および信頼度に応じた処理は、図13に示すように、地震検知情報の場合(図9参照)と同じである。
なお、図12に示した多点評価とは、図14に示すように、評価点P2の周囲をメッシュ状に面的に複数の評価点を設け、地盤データベース54などの情報を用いて理論的に震度予測や地震動予測を行うものである。これによって、実評価点のない領域をカバーすることができる。
つぎに、建築物健全性評価処理について説明する。まず、図15に示すフローを参照して、S波到達前推定処理としての建築物健全性評価処理について説明する。図15において、ステップS209による地震動予測処理の結果を用いて、建築物健全性解析部43が建築物健全性解析処理を行う(ステップS210)。この処理は、地震−建築物解析データベース61をもとに構造ANN解析処理部56が予め求めていたANN最適式を用いて解析処理を行う。さらにこの解析結果に対して建築物健全性評価部44が、健全性評価基準データベース71を参照して建築物健全性の評価を行い(ステップS211)、出力処理部30に出力する。この建築物健全性解析および建築物健全性評価は、地震動予測処理結果が迅速かつ逐次精度の高い推定が行われ、しかも評価点P2にS波が到来する前に行われるので、建築物の被害を低減することができる。特に、地震動の周波数特性が異なれば建築物の被害も異なるため、スペクトル情報の算出は、被害低減に大きな効果を有する。特に、数秒早い建築物健全性評価は、工場などにおける制御装置の遮断判断に余裕を持たせることができる。
つぎに、地震中(S波到来中)処理としての建築物健全性評価処理について、図16に示したフローを参照して説明する。この処理は、敷地装置2からの地震情報を用いて行われる。まず、S波検知部25によって敷地装置2からS波が到来したか否かを判断する(ステップS401)。S波が到来した場合(ステップS401,Yes)、そのままS波の波形を建築物健全性解析部43に出力する(ステップS402)とともに、リアルタイムスペクトル解析部45によってS波のスペクトル解析を行って解析結果を建築物健全性解析部43に出力し(ステップS403)、さらに構造ANN解析処理部56からANN最適式を建築物健全性解析部43に出力する(ステップS404)。建築物健全性解析部43は、これら入力された情報をもとに建築物の健全性解析処理を行い(ステップS405)、その結果をもとに、建築物健全性評価部44が建築物健全性評価を行って結果を出力処理部30に出力する(ステップS406)。
この段階では、実際にS波によって建築物が揺れており、揺れが終息する直前に健全性を把握して、倒壊の危険がないかを判断する1つの指標を得ることができる。ここで、建築物健全解析では、ANN解析を行っているので、迅速に解析結果を得ることができ、直後あるいは余震による倒壊の危険性がある場合には、建築物内にいる人に、地震動終息後に直ちに待避行動に移れるように報知し、あるいは管理者に倒壊の危険性があることを伝達できる。
つぎに、S波の終息後処理としての建築物健全性評価処理について、図17を参照して説明する。図17に示すように、まず、S波終息検知部27がS波の終息を検知したか否かを判断する(ステップS501)。S波が終息した場合(ステップS501,Yes)には、これまでデータ保持部28に蓄積された地震情報を読み出し(ステップS502)、建築物構造解析部62による振動解析などの構造解析を精度高く行う(ステップS503)。さらに、構造解析結果をもとに、建築物健全性評価部44が健全性評価基準データベース71を参照して建築物健全性評価を行う(ステップS504)。
大きな被害を伴う地震が発生した後には、余震による建築物の倒壊などの二次災害を避ける必要があるが、このための応急危険度判定がこの処理結果が助けになる。特に、この終息後では、比較的時間の余裕があるので、構造解析などを用いて、詳細な解析を行った結果は、判定時の基礎データとして活用することができ、判定の見落としの防止や判定時間の短縮化を行うことができる。
図18は、建築物健全性評価処理によって得られる出力情報を示している。図18では、建築物の損傷位置、損傷度、健全性評価を含む健全度評価の結果が出力情報として得られる。図19は、図18に示した出力情報をもとに、出力先に出力する内容の一例を示したものである。図19において、放送機器に対しては、S波到達中であれば、警報放送を行い、S波到達後であれば待避放送を行うようにしている。また、各種評価ユニットに対しては、S波到達中およびS波到達後、損傷度および評価結果をパトライト(R)によって報知している。また、機械制御に対しては、S波到達中のみに、エレベータ、ガス、電気などの停止制御あるいは供給遮断制御を行うようにしている。また、情報発信については、各情報管理センターに対して、S波到達中およびS波到達後、健全性評価結果を発信するようにしている。
この実施の形態では、地震発生前の平常時、S波到達前、S波到達中直後、S波終息後の時系列的な各段階毎に地震情報を取得更新し、連続的に測定、解析、評価を行い、評価点P2におけるS波の到来余裕時間や評価点での地震動の高精度予測、構造物の耐震性評価(健全性評価)を行うようにしている。
特に、S波到達前では、地震検知情報の出力に際し、信頼性の高い緊急地震速報を併用しているので、迅速性に加えて信頼性の高い地震検知情報を出力することができる。
また、敷地装置2および遠地装置3,4から出力される地震情報は、最小解析処理単位の情報であるため、解析装置1側がほぼリアルタイムで地震工学的処理を行うことができ、S波到達前に、迅速な地震動予測を行うことができるとともに、時間の経過に伴って前処理結果を用いた精度の高い情報を逐次出力することができる。
さらに、S波到達前であっても、この地震動予測処理結果を用いて迅速かつ精度の高い建築物健全性解析・評価を行うことができる。
なお、上述した実施の形態では、評価点P2である敷地装置2の近傍に解析装置1が設けられ、遠地P3,P4に遠地装置3,4が設けられたシステムであったが、これに限らず、評価点P2および遠地P3,P4を含む全ての地点に解析装置と、敷地装置2と同じ測定装置とを対にして設けるシステムAとしてもよい(図20参照)。この場合、それぞれ解析装置と測定装置とが対となるユニット201〜204では、測定装置が全て敷地装置としての機能をもつことなり、直下型地震などにも対応することができる。また、このようなシステムAでは、どの地点でも、評価点および遠地としての機能を達成でき、柔軟なシステムが構築される。さらに、図20に示すように、システムAに対応したシステムBを設ける場合、共用できるユニット201,204が存在するため、効率的なシステム構築がなされる。なお、図20では、ユニット201,301が評価点となり、その他のユニット202〜204,302は、遠地となる。
また、上述した実施の形態では、図1に示すように、複数の遠地装置の一例として2つの遠地装置3,4を用いたシステムであったが、これに限らず、たとえば、1つの遠地装置3のみを用いたシステムであってもよい。
この発明の実施の形態にかかる早期地震情報処理システムの概要構成を示すブロック図である。 図1に示した各装置の実配置例を示す図である。 解析装置の構成を示すブロック図である。 敷地装置の構成を示す斜視図である。 図2に示した配置において震源位置から地震が発生した場合の各地点における地震波形および処理を示すタイムチャートである。 最小解析処理単位による解析処理を説明する図である。 地震検知処理のフローを示す図である。 地震検知処理による出力情報の一例を示す図である。 地震検知処理に対応した出力先への情報の一例を示す図である。 地震動解析処理のフローを示す図である。 地震動解析処理における地震動予測処理のフローを示す図である。 地震動解析処理による出力情報の一例を示す図である。 地震動解析処理に対応した出力先への情報の一例を示す図である。 多点評価のためのメッシュ形状の一例を示す図である。 S波到来前における建築物健全性評価処理のフローを示す図である。 S波到来中における建築物健全性評価処理のフローを示す図である。 S波終息後における建築物健全性評価処理のフローを示す図である。 建築物健全性評価処理による出力情報の一例を示す図である。 建築物健全性評価処理に対応した出力先への情報の一例を示す図である。 この発明の実施の形態の変形例にかかる早期地震情報処理システムの概要構成を示す図である。
符号の説明
1 解析装置
2 敷地装置
3,4 遠地装置
5 気象庁
6−1〜6−n 出力先
10 入力処理部
11 EEW受信部
12 敷地系受信部
13 遠地系受信部
20 解析処理部
21 震源情報取得部
22 震度・余裕時間算出部
23 閾値判定部
24 震度予測部
25 S波検知部
26 最大加速度算出部
27 S波終息検知部
28 データ保持部
30 出力処理部
31 出力情報部
32 報知系出力処理部
33 制御系出力処理部
34 地震情報配信処理部
41 評価組合せ部
42 地震動予測部
43 建築物健全性解析部
44 建築物健全性評価部
45 リアルタイムスペクトル解析部
51 地震波形情報データベース
52 地震波解析部
53 地震観測データベース
54 地盤データベース
55 想定地震データベース
56 構造ANN解析処理部
61 地震−建築物解析データベース
62 建築物構造解析部
63 建築建物データベース
71 健全性評価基準データベース
101〜103 地震計
104 データロガー
P2 評価点
P3,P4 遠地
EP 震源位置

Claims (19)

  1. 少なくとも波形情報を含む地震情報を取得し、該地震情報を地震工学解析上の最小解析処理単位で常時出力する測定装置と、
    前記測定装置から現在受信した前記最小解析処理単位の地震情報をもとに、および/または前記測定装置から前回までに送信された1以上の前記最小解析処理単位の地震情報およびこれらの地震情報を用いて前回までに逐次累積的に解析された1以上の解析処理結果の情報のうちの1以上の情報に前記測定装置から現在受信した前記最小解析処理単位の地震情報を組み合わせた組合せ情報をもとに、当該解析装置が解析して評価する評価点における現時点での震度予測および地震動予測の解析処理を逐次行い、この解析処理結果を逐次出力する解析装置と、
    を備えたことを特徴とする早期地震情報処理システム。
  2. 前記測定装置は、前記評価点から遠地に配置された1以上の遠地装置であることを特徴とする請求項1に記載の早期地震情報処理システム。
  3. 前記測定装置は、前記評価点近傍に配置された敷地装置であることを特徴とする請求項1または2に記載の早期地震情報処理システム。
  4. 前記解析装置は、外部の緊急地震速報を受信し、該緊急地震速報を加えて解析処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  5. 前記解析装置は、前記評価点にS波が到来する前に、少なくともP波の波形情報を用いて地震動解析処理を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  6. 前記解析装置は、過去の地震情報をもとにニューラルネットワーク解析によって求められた複数の関係式から、受信した地震情報に対応する1つの関係式を選択し、この選択した関係式を用いて地震動予測の解析処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  7. 前記地震動予測の解析処理は、S波の波形情報を出力することを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  8. 前記地震動予測の解析処理は、S波の最大値情報、スペクトル情報、及び波形情報を出力することを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  9. 前記解析装置は、前記地震動予測の解析処理結果を用いて前記評価点近傍の建築物の健全性を逐次解析し、評価することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  10. 前記解析装置は、地震に対する過去の建築物解析データベースの情報をもとに求めたニューラルネットワーク最適式をもとに、前記評価点近傍の建築物の健全性を逐次ニューラルネットワーク解析し、評価することを特徴とする請求項9に記載の早期地震情報処理システム。
  11. 前記解析装置は、受信した外部の緊急地震速報と前記測定装置から受信した地震情報とを組み合わせて評価出力することを特徴とする請求項4〜10のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  12. 前記解析装置と前記測定装置とが対となる1以上のユニットと、1以上の測定装置とを含むシステムであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  13. 前記解析装置と前記測定装置とは対となって複数配置されるシステムであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  14. 各システムの前記解析装置および/または前記測定装置は、共用されることを特徴とする請求項12または13に記載の早期地震情報処理システム。
  15. 前記解析装置は、予め求められた地盤情報をもとに前記評価点近傍の面的広がり領域に対する震度予測および地震動解析を行うことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  16. 少なくとも1以上の前記遠地装置は、沿岸部に配置されることを特徴とする請求項2〜15のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  17. 前記地震工学解析上の最小解析処理単位は、解析内容の種類に応じて可変設定されることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  18. 前記最小解析処理単位は、100Hzサンプリングにおける連続した10個のサンプリングデータであることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
  19. 前記解析装置は、解析処理結果を規格化した情報として外部出力することを特徴とする請求項1〜18のいずれか一つに記載の早期地震情報処理システム。
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