JP2009150261A - 斜板式圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のシリンダボアが設けられるシリンダブロック11と、シリンダボア12内を往復動するピストン23と、回転軸15の回転をピストン23の往復動に変換する斜板17と、斜板17を収容するクランク室14をシリンダブロック11との接合により形成するハウジングと、を有し、ハウジングは斜板17の外周部を囲む筒体部12aと、筒体部12aの一方の開口を覆う底面部とを有し、筒体部12aは、クランク室14と外部を連通する複数の連通孔31を有し、複数の連通孔31は筒体部12aの周方向に配列され、特定の連通孔31と連通される外部貯油室40と、外部貯油室40と非連通の連通孔31を封栓する封栓体と、を有した。
【選択図】図2
Description
しかしながら、クランク室に潤滑油が過剰に貯留された場合、斜板等の圧縮機における回転要素が潤滑油を高速で攪拌すると、攪拌による摩擦熱が発生する。
特に、斜板が高速回転される場合は低速回転する場合と比較して圧縮機が著しく高温となる。
攪拌による摩擦熱は可変容量圧縮機の温度上昇を招き、圧縮機の高温化は、例えば、圧縮機における摺動部位や、ゴム材料や樹脂材料により形成されている各種シール部材の耐久性を低下させるおそれがある。
例えば、特許文献1に開示された可変容量型圧縮機における油貯留構造では、吐出室内に油貯留空間を形成するように吐出室の最下部から所定距離だけ上方に圧力供給通路の入口を配置している。
この種の圧縮機では、潤滑油を吐出室に多く留めることができるから、制御圧室(クランク室)内における潤滑油の過剰な貯留を防止するとしている。
また、この種の圧縮機の場合、吐出室の最下部から所定距離だけ上方に圧力供給通路の入口を配置することから、圧縮機を回転軸の軸方向における特定の向きにて設置する必要があるなど設置場所に対する制約が大きいという問題がある。
本発明によれば、圧縮機の運転中には、外部貯油室には斜板の回転数に応じた量の潤滑油を貯留することができ、従来では発熱の問題が生じがちな斜板の高速回転時のクランク室内における潤滑油の過剰な貯留を防止することができる。
一方、圧縮機が熱の影響を殆ど受けない低速回転時では、殆ど外部貯油室に貯油させず、クランク室内の摺動要素を潤滑するために潤滑油の大半をクランク室に貯留させることができる。
また、本発明では、複数の連通孔が筒体部の周方向に配列されているから、設置場所毎に圧縮機の回転軸まわりの傾度が異なる場合でもあっても、特定の連通孔を選択して外部貯油室を適切な位置に配置させることができる。
外部貯油室と連通されない連通孔は封栓体により塞がれるので、クランク室内の冷媒や潤滑油が連通孔を通じて漏れることはなく圧縮機としての機能を保つことができる。
筒体部のこの対応部位に外部貯油室と連通する連通孔が配置されることから、クランク室内の潤滑油を斜板の高速回転時に外部貯油室へより導入し易い。
外部貯油室は斜板の高速回転時にクランク室内の潤滑油の一部を貯留することができるほか、低速回転時には、外部貯油室における潤滑油の自重によりこの潤滑油を外部貯油室からクランク室へ戻すことができる。
具体的には、例えば、外部貯油室及び封栓体に雄ねじ部を設け、連通孔を形成するハウジングに雄ねじ部に対応する雌ねじ部を形成し、ねじ締結により外部貯油室及び封栓体を連通孔に対して着脱自在としてもよい。
ラグプレートは斜板と共に回転軸と一体的に回転される回転要素であり、可変容量型圧縮機では斜板のほかにクランク室内の潤滑油を攪拌する要素が増える。
このため可変容量型圧縮機の場合では、潤滑油の攪拌による問題が顕著となるものの、クランク室内の潤滑油が外部貯油室に貯油されることにより、より効果的に潤滑油攪拌の問題を解消することができる。
なお、ワッブルプレートを用いるワッブルタイプの可変容量型圧縮機についても上記と同様の効果が期待できる。
以下、第1の実施形態に係る斜板式圧縮機としての可変容量型圧縮機(以下、単に「圧縮機」と表記する)を図1、図2に基づいて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る圧縮機の構造を示す縦断面図であり、図2は図1におけるA−A線矢視図である。
説明の便宜上、図1において圧縮機の左側を前方とし、右側を後方とする。
シリンダブロック11及びフロントハウジング12により区画形成される空間部はクランク室14を構成する。
回転軸15の前端は、突出端としてフロントハウジング12の外側へ突出されており、この突出端は車両のエンジンやモータ等の駆動源(図示せず)から回転力の伝達を受ける機構(図示せず)と連結されている。
この実施形態では、エンジンの動力が常に回転軸15に伝達される構成を採用しており、圧縮機としてはクラッチレス式である。
クランク室14内における回転軸15には、ラグプレート16が固定されるとともにラグプレート16に係合される斜板17が備えられている。
斜板17は、ガイド孔20に対するガイドピン19の嵌入の関係に基づき、回転軸15と一体的に回転する。
回転軸15と、ラグプレート16と、斜板17とは圧縮機における回転要素に相当する。
斜板17は、ガイド孔20に対するガイドピン19のスライドにより、回転軸15の軸方向にスライド可能であるほか傾動可能に回転軸15に支持されている。
ところで、フロントハウジング12は、斜板17の外周部を囲む筒体部12aと、筒体部12aの一方(フロント側)の開口を覆う底面部12bとを有し、筒体部12aの他方(リヤ側)の開口はシリンダブロック11のフロント側の端面と接合される。
底面部12bの内壁にはスラストベアリング21が備えられており、ラグプレート16はスラストベアリング21を介してフロントハウジング12に対して摺動自在である。
個々のシリンダボア22にはピストン23が摺動可能に収容されている。
各ピストン23の前端(斜板17側の端部)はシュー24を介して斜板17の外周部と係合されている。
ピストン23の後端(弁形成機構25側の端部)は、弁形成機構25と対向し、シリンダブロック11及び弁形成機構25とともにシリンダボア22内に圧縮室を形成する。
つまり、斜板17は回転軸15の回転をピストン23の往復動に変換する。
斜板17の外周部は、ピストン23を上死点に位置させる上死点対応部17aと、ピストン23を下死点に位させる下死点対応部17bとを有する。
上死点対応部17a及び下死点対応部17bを回転軸15の軸方向についてみたとき、上死点対応部17aは外周部において最もシリンダブロック11に接近している部位であり、下死点対応部17bは外周部において最もシリンダブロック11から離れた部位に相当する。
この圧縮機は可変容量型圧縮機であることから、斜板17は回転軸15の軸方向にスライド可能であるほか傾動可能であるが、下死点対応部17bは軸方向に移動するものの、上死点対応部17aは軸方向において移動することはない。
図1に示すように、リヤハウジング13に形成された隔壁13aが両室26、27を隔てるようにしている。
シリンダブロック11とリヤハウジング13には、クランク室14と吐出室27とを連通する連通路28が形成されている。
連通路28の途中に電磁弁からなる容量制御弁29が配置されている。
シリンダブロック11には、クランク室14と吸入室26を常時連通する通気路としての抽気通路30が形成されている。
吸入ポートは図示しない外部冷媒回路の低圧側と接続され、低圧の冷媒ガスが低圧ポート及び吸入通路を通って吸入室26に導かれる。
リヤハウジング13には、外部に露出する吐出ポート(図示せず)が設けられ、吐出ポートと吐出室27が吐出通路(図示せず)により連通される。
吐出ポートは外部冷媒回路の高圧側と接続され、吐出室27における高圧の冷媒ガスが吐出通路及び吐出ポートを通じて外部冷媒回路の高圧側に供給される。
吐出通路には吐出圧の冷媒ガスに含まれるミスト状の潤滑油を分離して回収するオイルセパレータ(図示せず)が設けられている。
さらに、オイルセパレータにより分離された潤滑油を吸入室26へ戻す戻し通路(図示せず)が備えられている。
冷媒に含まれる潤滑油を外部冷媒回路へ供給すると、潤滑油が冷凍サイクルの効率低下を招く原因となる等の理由から、潤滑油はできるだけ圧縮機内に留めることが好ましい。
外部貯油室40は、フロントハウジング12に設けられた複数の連通孔31の一つと着脱自在に接続されている。
まず、連通孔31について詳しく説明すると、複数の連通孔31が筒体部12aに設けられており、これらの連通孔31は筒体部12aの周方向に配列されている。
周方向に複数の連通孔31が設けられる理由は、圧縮機の設置場所Sの条件により、外部貯油室40との連通に適切な連通孔31を選択するためである。
これにより、設置場所に応じて回転軸15の軸周りに圧縮機の設置方向が異なっても、外部貯油室40の位置を適切な位置に配置することができる。
この実施形態の圧縮機は可変容量型圧縮機であることから、最大容量運転時において下死点対応部17bと底面部12bとの間に潤滑油が貯留されやすい。
従って、この実施形態では、筒体部12aの対応部位Rが、斜板17が最も傾斜する最大容量運転時の下死点対応部17b(図1において二点鎖線で示す斜板17を参照。)と底面部12bとの間に設定されている。
これにより、クランク室14の潤滑油が斜板17の回転に伴って連通孔31へ導入され易くなっている。
この実施形態では、斜板17の回転方向に対する接線方向と回転軸15の半径方向との中間となる方向に連通孔31の連通方向を設定したが、連通孔31の連通方向は斜板17の回転方向に対する接線方向と回転軸15の半径方向との間となる方向であれば、接線方向と半径方向を含み、自由に設定できる。
なお、各連通孔31はクランク室14内のオイル抜きのためのドレン孔として使用することが可能である。
外部貯油室40は、内部に貯油空間を有する貯油室容器41と、貯油室容器41と連通孔31との間に設置される連通管42とを有する。
筒体部12aにおける各連通孔31の孔壁には雌ねじ部31aが形成されている。
連通管42の連通孔31側端部の外周面には雌ねじ部31aに対応する雄ねじ部42aが形成されている。
外部貯油室40はどの連通孔31に対しても装着可能であるが、外部貯油室40が装着される連通孔31は、圧縮機の設置場所Sの条件により決定される。
この実施形態では、図2に示す設置場所Sのスペース上の都合から図2においてシリンダブロック11の右側に外部貯油室40を配置するように、特定の連通孔31と外部貯油室40が連通されている。
外部貯油室40の上下方向の位置については、斜板17の高速回転時にクランク室14内の潤滑油の一部を貯留し、低速回転時に潤滑油の自重により潤滑油をクランク室14へ戻すことが可能な高さに設定している。
つまり、外部貯油室40の上下方向の位置については、斜板17の回転が高速になるにつれて外部貯油室40内における潤滑油の液面が高くなる高さに設定している。
この実施形態のプラグ35は略円柱状のボルトであり、プラグ35の外周には雌ねじ部31aに対応する雄ねじ部35aが形成され、プラグ35は冷媒漏れのないように連通孔31を塞ぐ。
なお、図2における矢印Gは斜板17の回転方向を示し、図2では、説明の便宜上、ラグプレート16を仮想線である二点鎖線で示す。
図2におけるF1、F2は圧縮機を設置場所Sに固定するためのフランジ部であり、圧縮機はフランジ部F1、F2に通した固定用ボルト(図示せず)により設置場所Sに固定される。
また、図2では、斜板17の高速回転時に外部貯留室40において潤滑油Lが貯留されている状態を示している。
回転軸15の回転運動に伴うピストン23の往復運動に基づき、吸入室26の冷媒ガスは弁形成機構25の吸入ポートから吸入弁の開弁によりシリンダボア22内へ導かれ、シリンダボア22内の冷媒ガスは圧縮され、吐出弁を開弁させて吐出室27へ吐出される。
吐出室27へ吐出された高圧の冷媒ガスの大部分は図示しない外部冷媒回路へ導かれる。
クランク室14への冷媒ガスの導入量とクランク室14からの冷媒ガスの導出量のバランスが制御されることにより、クランク室14のクランク圧Pcが決定される。
容量制御弁29の開度が変更してクランク室14のクランク圧Pcが変わると、ピストン23を介したクランク室14内とシリンダボア22内の差圧が変更され、斜板17の傾斜角度が変動する。
斜板17の傾斜角度が変動することによりピストン23のストロークが変更され、ピストン23のストロークの変更に応じて圧縮機の吐出容量が変化する。
ピストン23のストロークが大きくなることにより圧縮機の吐出容量は増大する。
逆に、クランク圧Pcが上げられると、斜板17の傾斜角度が減少してピストン23のストロークは小さくなり、吐出容量は減少する。
圧縮機が備えるオイルセパレータは吐出圧の冷媒ガスから潤滑油を分離する。
オイルセパレータにより分離された潤滑油は通路を通って吸入室26へ導入され、さらに吸入室26からクランク室14へ供給される。
潤滑油は重力によりクランク室14の底に留まろうとするが、回転する斜板17及びラグプレート16が潤滑油を攪拌することにより、斜板17及びラグプレート16の回転方向へ向けて筒体部12aの内壁に沿って潤滑油が掻き上げられる。
このため、高速回転時において筒体部12aの内壁側には、斜板17及びラグプレート16の回転に伴って周方向へ移動する高密度の潤滑油が存在する。
因みに、回転する斜板17及びラグプレート16の遠心力の作用により回転軸15付近では潤滑油の存在は希薄となる。
つまり、回転要素の遠心力によりクランク室14内における回転軸15付近よりも筒体部12aの内壁寄りに潤滑油が多く存在する。
この対応部位Rを除く部位では、最大容量運転時の下死点位置のピストン23が主に干渉する部位であり、対応部位Rを除く部位に存在する潤滑油は、ピストン23が下死点位置に位置する度に主に対応部位R側へ押し出される。
連通孔31に導入される潤滑油は連通管42を通り貯油室容器41内に貯留される。
クランク室14内の潤滑油の一部が外部貯油室40に貯留されることから、斜板17及びラグプレート16により攪拌されるクランク室14内の潤滑油が少なくなり、攪拌抵抗による発熱が抑制される。
外部貯油室40に貯留される潤滑油量は、斜板17の回転数に応じて変動し、回転数が高くなるほど多くなり、回転数が低くなるにつれて少なくなる。
換言すると、回転数が高いときはクランク室14内に貯留される潤滑油が少なくなり、回転数が低いときはクランク室14内の潤滑油が多くなる。
回転数の低下に応じて外部貯油室40内に貯留される潤滑油が減少し、低速回転に達した時点では外部貯油室40内の潤滑油が殆ど存在せず、相対的にクランク室14内に貯留される潤滑油が増大する。
低速回転では、斜板17やラグプレート16がクランク室14に貯留された潤滑油を攪拌するものの、低速回転時の攪拌抵抗は高速回転時の攪拌抵抗と比較して著しく小さいため熱的影響は殆ど存在しない。
(1)筒体部12aにおける対応部位Rの内壁寄りに存在する潤滑油は斜板17の回転に伴って連通孔31へ導入され、クランク室14内の潤滑油の一部は連通孔31を通じて外部貯油室40に貯留されるから、圧縮機の運転中には、斜板17の回転数に応じた量の潤滑油を外部貯油室40に貯留することができ、従来では発熱の問題が生じがちな斜板17の高速回転時にクランク室14内における潤滑油の過剰な貯留を防止することができる。
(2)クランク室14内の回転軸15の軸方向における底面部12bと下死点対応部17bとの間に対応する筒体部12aの対応部位Rには、潤滑油が高密度で存在するが、この筒体部12aの対応部位Rに外部貯油室40と連通する連通孔31が配置されることから、クランク室14内の潤滑油を斜板17の高速回転時に外部貯油室40へより導入し易い。
(4)圧縮機が熱の影響を殆ど受けない低速回転時では、外部貯油室40に潤滑油を殆ど貯油させず、斜板17等の摺動要素を潤滑するために潤滑油の大半をクランク室14に貯留させることができる一方、高速回転時にはクランク室14内の潤滑油が、発熱による悪影響を抑制する程度の適量となるように、外部貯油室40へ潤滑油の一部を貯油させることができる。
(6)複数の連通孔31が筒体部12aの周方向に配列されているから、設置場所Sの条件に合わせて連通孔31と連通する外部貯油室40の位置を設定することができる。
(8)使用しない連通孔31はプラグ35により塞がれるので、クランク室14内の冷媒や潤滑油が圧縮機外へ漏れることはなく圧縮機としての機能を保つことができる。
次に、第2の実施形態に係る斜板式圧縮機について図3及び図4に基づいて説明する。
図3は、第2の実施形態に係る斜板式圧縮機の構造を示す縦断面図であり、図4は図3におけるB−B線矢視図である。
この実施形態の斜板式圧縮機は、回転軸に対する斜板の傾斜角度が固定されている固定容量型圧縮機(以下、単に「圧縮機」と表記する。)の例である。
シリンダブロック51及びフロントハウジング52によりクランク室54が区画形成されている。
クランク室54を貫通する回転軸55がシリンダブロック51及びフロントハウジング52に回転自在に支持されている。
クランク室54内における回転軸55には、回転軸55の回転をピストン63の往復動に変換する斜板57が備えられている。
斜板57は回転軸55に固定されており、この実施形態では、回転軸55及び斜板57は圧縮機における回転要素に相当する。
底面部52bの内壁と斜板57との間と、斜板57とシリンダブロック51との間にはスラストベアリング61が夫々備えられている。
個々のシリンダボア62にはピストン63が摺動可能に収容されている。
各ピストン63の前端(斜板57側)はシュー64を介して斜板57の外周と係合されている。
斜板57の外周部は、ピストン63を上死点に位置させる上死点対応部57aと、下死点に位置させる下死点対応部57bとを有する。
シリンダブロック51には、クランク室54と吸入室66を常時連通する通気路70が形成されている。
吐出室67は外部冷媒回路の高圧側と接続され、吐出室67における高圧の冷媒ガスが外部冷媒回路の高圧側に供給される。
なお、吐出圧の冷媒ガスに含まれるミスト状の潤滑油を分離して回収するオイルセパレータ(図示せず)が設けられている。
さらに、オイルセパレータにより分離された潤滑油を吸入室66へ戻す戻し通路(図示せず)が備えられている。
外部貯油室80は、筒体部52aに設けられた複数の連通孔71の一つと着脱自在に接続されている。
複数の連通孔71は筒体部52aの周方向に配列されている。
さらに、連通孔71は、図3に示すように、回転軸55の軸方向においてフロントハウジング52における底面部52bと斜板57における下死点対応部57bとの間に対応する筒体部52aの対応部位に位置する。
各連通孔71の連通方向は、斜板57の半径方向となる方向に設定されており、連通孔71は、第1の実施形態の連通孔31と比べて筒体部12aに形成しやすい孔となっている。
なお、各連通孔71はクランク室54内のドレン抜きのためのドレン孔として使用することが可能である。
連通孔71と、貯油室容器81と、連通管82は、第1の実施形態と実質的に同じ構成であり、第1の実施形態における説明を援用する。
外部貯油室80と連通されない非連通の連通孔71には封栓体としてプラグ35が装着される。
プラグ35は第1の実施形態のプラグ35と同一であり、プラグ35は冷媒漏れのない状態で連通孔71を塞ぐ。
なお、図4における矢印Gは斜板57の回転方向を示しており、F1、F2は圧縮機を設置場所Sに固定するためのフランジ部である。
圧縮機はフランジ部F1、F2に通した固定用ボルト(図示せず)により設置場所Sに固定される。
また、図4では、斜板17の高速回転時に外部貯留室80において潤滑油Lが貯留されている状態を示している。
本発明は、上記の第1、第2の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
○ 第1、第2の実施形態では、いずれも外部貯油室が貯油室容器と連通管を有する構成としたが、例えば、連通孔に直接接続される貯油室容器のみの外部貯油室としてもよい。この場合、連通管が不要となり部品点数を削減することができる。
○ 第1、第2の実施形態では、単一の外部貯油室を設置する例について説明したが、複数の外部貯油室を設置することを妨げる趣旨ではなく、設置される外部貯油室の数は自由であり、外部貯油室との接続に用いる連通孔の数も特に制限されない。
○ 第1、第2の実施形態では、ラグプレートと、斜板の外周部にピストンが係留されるシューとを設け、シューと斜板が摺動する可変容量型の斜板式圧縮機としたが、斜板式圧縮機は、例えば、ワッブルプレートを有するワッブル形の可変容量型の斜板式圧縮機としてもよい。
12、52 フロントハウジング
12a、52a 筒体部
12b、52b 底面部
13、53 リヤハウジング
14、54 クランク室
15、55 回転軸
16、56 ラグプレート
17、57 斜板
17a、57a 上死点対応部
17b、57 下死点対応部
23、63 ピストン
31、71 連通孔
35 プラグ
40、80 外部貯油室
41、81 貯油室容器
42、82 連通管
Claims (6)
- 複数のシリンダボアが設けられるシリンダブロックと、前記シリンダボア内を往復動するピストンと、回転軸と一体的に回転され、該回転軸の回転を前記ピストンの往復動に変換する斜板と、前記斜板を収容するクランク室を前記シリンダブロックとの接合により形成するハウジングと、を有し、前記ハウジングは前記斜板の外周部を囲む筒体部と、該筒体部の一方の開口を覆う底面部とを有し、前記筒体部の他方の開口は前記シリンダブロックと接合される斜板式圧縮機であって、
前記筒体部は、前記クランク室と外部とを連通する複数の連通孔を有し、
複数の前記連通孔は前記筒体部の周方向に配列され、
特定の前記連通孔と連通される外部貯油室と、該外部貯油室と非連通の前記連通孔を封栓する封栓体と、を有することを特徴とする斜板式圧縮機。 - 前記斜板の外周部は、前記ピストンを下死点に位置させる下死点対応部と前記ピストンを上死点に位置させる上死点対応部とを有し、
複数の前記連通孔は、前記回転軸の軸方向において、前記底面部と前記下死点対応部との間に対応する前記筒体部の対応部位に位置することを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機。 - 特定の前記連通孔は、前記クランク室の底寄りに位置する連通孔であり、前記外部貯油室は、前記斜板の高速回転時に前記クランク室内の潤滑油の一部を貯留し、低速回転時に潤滑油の自重によりクランク室へ潤滑油を戻すことが可能な高さに配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の斜板式圧縮機。
- 前記連通孔の連通方向は、前記回転軸方向断面において、半径方向と前記斜板の回転方向に対する接線方向との間に含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の斜板式圧縮機。
- 前記外部貯油室及び前記封栓体は、前記連通孔に対して着脱自在とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の斜板式圧縮機。
- 前記斜板は前記回転軸に対する傾斜角度が変更可能であり、前記斜板の傾斜角度の変更により吐出容量が変更される可変容量型圧縮機とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の斜板式圧縮機。
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