JP2009149613A - 共役系化合物、並びにこれを用いた有機薄膜及び有機薄膜素子 - Google Patents

共役系化合物、並びにこれを用いた有機薄膜及び有機薄膜素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 電子輸送性の優れた有機n型半導体として利用可能な新規化合物を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(I)で表される基又は下記一般式(II)で表される基を2以上有する共役系化合物。
【化1】
Figure 2009149613


[式中、Ar及びAr’のいずれか一方は炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基、他方は炭素数4以上の2価の複素環基(これらの基は置換基を有してもよい。但し、これらの基全体としてフッ素原子を含有しない)を示し、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は1価の基、Ar’’は、3価の芳香族炭化水素基又は3価の複素環基をそれぞれ示す。但し、共役系化合物が、一般式(I)で表される基を2以上有する場合は、当該基以外の部分はフッ素原子を含有しない。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、共役系化合物、並びにこれを用いた有機薄膜及び有機薄膜素子に関する。
有機トランジスタ、有機太陽電池、光センサ等の有機薄膜素子の材料として、有機n型半導体である共役系化合物が種々開発されている。その具体例としては、オリゴチオフェンにフルオロアルキル基を導入した化合物が提案されている(特許文献1〜4)。
米国特許出願公開第2004/186266号明細書 米国特許出願公開第2004/183068号明細書 国際公開第2003/010778号パンフレット 欧州特許出願公開第1279689号明細書
しかし、上述した化合物は、電子輸送性が十分な有機n型半導体として利用可能なものではない。
そこで、本発明の目的は、電子輸送性の優れた有機n型半導体として利用可能な新規共役系化合物を提供することにある。本発明の目的はまた、この新規共役系化合物を含む有機薄膜、及びこの有機薄膜を備える有機薄膜素子を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、下記一般式(I)又は下記一般式(II)で表される基を2以上有する共役系化合物を提供する。
Figure 2009149613

ここで、Ar及びAr’のいずれか一方は炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基、他方は炭素数4以上の2価の複素環基(これらの基は置換基を有してもよい。但し、これらの基全体としてフッ素原子を含有しない)を示し、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は1価の基、Ar’’は3価の芳香族炭化水素基又は3価の複素環基(これらの基は置換基を有していてもよい)をそれぞれ示す。但し、上記共役系化合物が、一般式(I)で表される基を2以上有する場合は、当該基以外の部分はフッ素原子を含有しない。
このような骨格を備えた共役系化合物は、分子同士のパッキング性に優れており、α−フルオロケトン構造(−C(=O)−C(F)<)の導入により十分に低いLUMOを示すことができる。そのため、上記共役系化合物は、電子注入及び電子輸送性に優れたn型半導体として十分に好適なものとなる。また、このような化合物は、化学的に安定で、溶剤への溶解性にも優れているため、上記共役系化合物を用いて薄膜を形成させることで、性能の優れた有機薄膜素子が製造可能となる。
本発明は、上述の共役系化合物を含む有機薄膜を提供する。本発明は、更に、上記有機薄膜を備える有機薄膜素子、有機薄膜トランジスタ、有機太陽電池及び光センサを提供する。
このような有機薄膜、有機薄膜素子、有機薄膜トランジスタ、有機太陽電池及び光センサは、上述のように十分に低いLUMOを有し、優れた電荷輸送性を示す本発明の共役系化合物を用いて形成されているため、優れた性能を得ることができる。
本発明によれば、電子輸送性の優れた有機n型半導体として利用可能な新規共役系化合物を提供することができる。また、この新規共役系化合物を含む有機薄膜、及びこの有機薄膜を備える有機薄膜素子を提供することができる。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本発明の共役系化合物は、上記一般式(I)又は(II)で表される基を2以上有するものである。ここで、本発明における共役系化合物とは、化合物の主骨格において、単結合と、不飽和結合、孤立電子対、ラジカル又は非結合性軌道が交互に連なる構造を含み、π軌道又は非結合性軌道の相互作用による電子の非局在化が主骨格の一部又は全域に起こっているものをいう。共役系化合物の中でもπ軌道の相互作用によるπ共役系化合物が好ましい。
上記共役系化合物が、一般式(I)で表される基を2以上有する場合は、当該基以外の部分はフッ素原子を含有しない。このような共役系化合物は、分子同士のパッキング性が十分に高く、電子注入及び電子輸送性に優れたn型半導体として十分に好適なものとなる。
共役系化合物において、複数ある一般式(I)又は(II)で表される基は、同一でも異なっていてもよいが、同一であることがより好ましい。
一般式(I)において、Ar及びAr’のいずれか一方は炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基、他方は炭素数4以上の2価の複素環基を示す。これらの基は置換基を有してもよいが、基全体としてフッ素原子を含有しない。Arは炭素数4以上の2価の複素環基であり、Ar’は炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基であることが好ましい。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は1価の基を示す。
ここで、2価の芳香族炭化水素基とは、ベンゼン環又は縮合環から水素原子2個を除いた残りの原子団をいう。2価の芳香族炭化水素基の炭素数は、6〜60であることが好ましく、6〜20であることがより好ましい。縮合環としては、例えば、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ピレン、ペリレン、フルオレンが挙げられる。これらの中でもベンゼン環、ペンタセン又はピレンから水素原子2個を除いた残りの原子団が特に好ましい。なお、芳香族炭化水素基上に置換基を有していてもよい。ここで、2価の芳香族炭化水素基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。なお、置換基としては、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭化水素基、アリール基、アルコキシ基、アリールアルキル基、アリールオキシ基、1価の複素環基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基が挙げられる。
また、2価の複素環基とは、複素環式化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいう。2価の複素環基の炭素数は、4〜60であることが好ましく、4〜20であることがより好ましい。なお、2価の複素環基上に置換基を有していてもよく、2価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。なお、置換基としては、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭化水素基、アリール基、アルコキシ基、アリールアルキル基、アリールオキシ基、1価の複素環基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基が挙げられる。2価の複素環基としては、チオフェン環、チエノチオフェン環、フラン環、ピロール環及びピリジン環から水素原子2個を除いた残りの原子団が例示され、特にチオフェン環、チエノチオフェン環から水素原子2個を除いた残りの原子団は、特徴的な電気的性質を示し、従来にない新たな電気的特性の発現も期待できる。なお、2価の複素環基としては、2価の芳香族複素環基が好ましい。
複素環式化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素、ケイ素等のヘテロ原子を環内に含むものをいう。
なお、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。LUMOをより低くできる観点から、R及びRはフッ素原子であることが好ましい。
上記一般式(I)で表される基は、下記一般式(III)で表される基であることが好ましい。
Figure 2009149613

式(III)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は1価の基を示し、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示し、複数存在するRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Z及びZ’のいずれか一方は下記式(i)で表される基を示し、他方は下記式(ii)〜(ix)で表される基のいずれかを示す。Z’は下記式(i)で表される基であり、Zは下記式(ii)〜(ix)で表される基のいずれかであることが好ましい。また、R、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は1価の基を示し、RとRとは互いに結合して環を形成していてもよい。
Figure 2009149613

共役系化合物が一般式(I)又は(III)で表される基を2以上有する場合、下記一般式(V)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2009149613

式(V)中、R、R、R、Z及びZ’は上記と同義である。Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に、炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基又は炭素数4以上の2価の複素環基を示す。これらの基は置換基を有してもよいが、基全体としてフッ素原子を含有しない。なお、2価の芳香族炭化水素基及び炭素数4以上の2価の複素環基としては、Ar及びAr’で例示した基と同様の基を挙げることができる。Ar、Ar及びArのうち少なくとも1つは、置換基を有してもよいチエニレン基であることが好ましい。但し、基全体としてフッ素原子を含有しない。m、n及びpは、それぞれ独立に0〜6の整数を示す。複数存在するR、R、R、Z及びZ’はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。本発明の効果をより有効に発揮できる観点から、R及びRは、フッ素原子、Z’は、式(i)で表される基、Zは、式(ii)で表される基であることがより好ましい。また、Ar、Ar及びArのうち少なくとも1つは、チエニレン基であることがさらに好ましい。
また、上記一般式(II)において、Ar’’は3価の芳香族炭化水素基又は3価の複素環基(これらの基は置換基を有していてもよい)を示す。
3価の芳香族炭化水素基とは、ベンゼン環又は縮合環から水素原子3個を除いた残りの原子団をいう。3価の芳香族炭化水素基の炭素数は、6〜60であることが好ましく、6〜20であることがより好ましい。縮合環としては、例えば、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ピレン、ペリレン、フルオレンが挙げられる。これらの中でもベンゼン環から水素原子3個を除いた残りの原子団が特に好ましい。なお、芳香族炭化水素基上に置換基を有していてもよい。3価の芳香族炭化水素基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
また、3価の複素環基とは、複素環式化合物から水素原子3個を除いた残りの原子団をいう。3価の複素環基の炭素数は、4〜60であることが好ましく、4〜20であることがより好ましい。なお、3価の複素環基上に置換基を有していてもよく、3価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。3価の複素環基としては、チオフェン環、チエノチオフェン環、フラン環、ピロール環及びピリジン環から水素原子3個を除いた残りの原子団が例示され、特にチオフェン環、チエノチオフェン環から水素原子3個を除いた残りの原子団は、特徴的な電気的性質を示し、従来にない新たな電気的特性の発現も期待できる。なお、3価の複素環基としては、3価の芳香族複素環基が好ましい。
上記一般式(II)で表される基は、下記一般式(IV)で表される基であることが好ましい。
Figure 2009149613

式(IV)中、R10は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフルオロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20のフルオロアルコキシ基を示し、Zは、下記式(xi)〜(xix)で表される基のいずれかを示す。Zは、下記式(xii)で表される基であることが好ましい。また、R13、R14、R15及びR16はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は1価の基を示し、R13とR14とは互いに結合して環を形成していてもよい。
Figure 2009149613

共役系化合物が一般式(II)又は(IV)で表される基を2以上有する場合、下記一般式(VI)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2009149613

式(VI)中、R10及びZは上記と同義であり、複数存在するR10及びZは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に、炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基又は炭素数4以上の2価の複素環基(これらの基は置換基を有していてもよい)を示す。なお、2価の芳香族炭化水素基及び炭素数4以上の2価の複素環基としては、Ar及びAr’で例示した基と同様の基を挙げることができる。また、Ar、Ar及びArのうち少なくとも1つは置換基を有してもよいチエニレン基であることがより好ましい。q、r及びsは、それぞれ独立に0〜6の整数を示す。本発明の効果をより有効に発揮できる観点から、Zは、式(xii)で表される基であることが好ましい。
及びR10におけるアルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が好ましい。上記アルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、3−メチルブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロドデシル基が挙げられる。アルコキシ基としては、上記アルキル基をその構造中に含む炭素数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基としては、上記アルキル基をその構造中に含む炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基が挙げられ、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を含むものが好ましい。R10におけるフルオロアルキル基としては、上記アルキル基の水素原子を一部又は全部をフッ素原子に置き換えた基が挙げられ、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のフルオロアルキル基が好ましい。フルオロアルコキシ基としては、上記フルオロアルキル基をその構造中に含む炭素数1〜20のフルオロアルコキシ基が挙げられ、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のフルオロアルキル基を含むものが好ましい。
また、R、R、R、R、R、R、R13、R14、R15及びR16における1価の基としては、例えば、直鎖状又は分岐状の低分子鎖、炭素数3〜60の1価の環状基(単環でも縮合環でも、炭素環でも複素環でも、飽和でも不飽和でもよく、置換基を有していてもよい)、飽和又は不飽和炭化水素基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルカノイルオキシ基、アミノ基、オキシアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシスルホニル基(但し、そのアルコキシ基はハロゲン原子で置換されてもよい。)、アルキルスルホニル基(但し、そのアルキル基はハロゲン原子で置換されてもよい。)、スルファモイル基、アルキルスルファモイル基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルキルカルバモイル基、アルカノイル基及びアルコキシカルボニル基が挙げられる
アルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が好ましい。アルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、3−メチルブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロドデシル基が挙げられる。アルキル基をその構造中に含む基(例えば、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基)についても同様である。
不飽和炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、プロパルギル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基及び2−ブテニル基が挙げられる。
アルカノイル基としては、特に限定されないが、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基、バレリル基及びイソバレリル基等が挙げられる。アルカノイル基をその構造中に含む基(例えば、アルカノイルオキシ基、アルカノイルアミノ基)についても同様である。また、炭素数1のアルカノイル基とはホルミル基を指すものとし、アルカノイル基をその構造中に含む基についても同様である。
本発明の共役系化合物は、有機n型半導体としての電子輸送性が高いことが期待される。この効果を高めるためには、一般式(I)又は(II)で表される基以外のπ共役した構造の平面性を高め、π−πスタック構造をとりやすくすることが好ましい。そのような観点から、一般式(V)におけるAr、Ar及びAr、並びに(VI)におけるAr、Ar及びArは、縮合環又はチオフェン環を含む構造であることが好ましい。チオフェン骨格を含む構造は、π−πスタック構造の面間隔が小さくすることができるため、特に好ましい。また、有機溶剤に対する溶解度の向上、π共役平面性の保持等の観点から、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArは、置換基を有していることが好ましい。但し、基全体としてフッ素原子を含有しないことが好ましい。
本発明の共役系化合物は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される基を2以上有している。電子輸送性を高めるという観点から、共役系化合物は、上記一般式(V)又は(VI)で表される化合物であることが好ましい。上記式(V)又は(VI)で表される化合物として、具体的には、下記一般式(1)〜(20)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


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Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613

ここで、Rは、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。R、R’及びR’’は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフルオロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20のフルオロアルコキシ基を示す。複数あるR、R、R’及びR’’は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。中でも、R、R及びR’は、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、R’’は、フッ素原子又は炭素数1〜20のフルオロアルキル基であることが好ましい。
本発明の共役系化合物は、電気化学測定(サイクリックボルタンメトリー)法によって測定されるフェロセンを基準とした還元電位が−2.0V〜+0.5Vであるものが好ましく、−1.8V〜+0.2Vであることがより好ましい。還元電位が上述の数値範囲を有することで、共役系化合物は電子注入に優れ、電子輸送性に優れるn型半導体として十分に好適なものとなる。還元電位は、以下に述べる方法によって測定することができる。尚、測定に用いられる支持電解質、溶剤及び電極については、以下に示す例示物に限定されるわけではなく、同程度の測定が可能なものであれば任意のものを用いることができる。
支持電解質として、例えば、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロフォスファートを0.1mol/L程度含有する有機溶剤に、測定対象材料を0.1〜2mM程度溶解させる。こうして得られた溶液を、乾燥窒素バブリング、減圧脱気、超音波照射などの手法により、酸素を除去した後、作用電極として例えば白金電極やグラッシーカーボン電極を用い、対電極として例えば白金電極を用い、掃引速度100mV/secにて電気的中性状態から電解還元する。電解還元時に検出される最初のピーク値の電位を、例えばフェロセン等の基準物質の酸化還元電位と比較することにより、測定対象材料の酸化(又は還元)電位を得る。こうして得られた酸化(又は還元)電位を、更にフェロセンを基準として換算した値が、本発明における還元電位である。
次に、本発明の共役系化合物の製造方法について説明する。共役系化合物は、例えば、下記一般式(VIIa)、(VIIb)、(VIIIa)(VIIIb)、(IX)、(IX’)、(X)、(X’)、(XIa)、(XIb)、(XIIa)及び(XIIb)(以下、「(VIIa)〜(XIIb)」と略記する)で表される化合物を原料として、これらを反応させることにより製造することができる。
Figure 2009149613


Figure 2009149613


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Figure 2009149613


Figure 2009149613


Figure 2009149613

式(VIIa)〜(XIIb)中、Ar、Ar’、Ar’’、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Z、Z’、Z、R、R10、R、R、m、n、p、q、r及びsは上記と同義である。W及びWは、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、ホウ酸エステル残基、スルホニウムメチル基、ホスホニウムメチル基、ホスホネートメチル基、モノハロゲン化メチル基、ホウ酸残基(−B(OH))、ホルミル基、トリアルキルスタニル基又はビニル基を示す。ホウ酸エステル残基の具体例としては、ジメチルホウ酸、ジイソプロピルホウ酸、1,3,2−ジオキサボロラン、4,4,5,5−テトラエチル−1,3,2−ジオキサボロラン、1,3,2−ジオキサボロアンが挙げられる。
一般式(VIIa)〜(XIIb)で表される化合物の合成上及び反応のし易さの観点から、W及びWは、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、ホウ酸エステル残基、ホウ酸残基又はトリアルキルスタニル基であることが好ましい。原料として、一般式(IX)又は(X)で表される化合物を用いる場合、強い電子吸引性のため反応し難いときは、カルボニル基をアルキレンジオキシ基にした一般式(IX’)又は(X’)で表される化合物を中間体として用いて反応させ、反応後アルキレンジオキシ基をカルボニル基に変換してもよい。
例えば、一般式(X’)で表される化合物と一般式(XIIb)で表される化合物とを反応させることにより下記一般式(XIII)で表される化合物を中間体として製造し、反応後アルキレンジオキシ基をカルボニル基に変換することにより上記一般式(VI)の化合物が製造できる。
Figure 2009149613

式(XIII)中、Ar、Ar、Ar、Z、R10、q、r及びsは上記と同義である。
上記共役系化合物を製造するための方法としては、例えば、Suzukiカップリング反応を用いる方法、Grignard反応を用いる方法、Stille反応を用いる方法、Ni(0)触媒を用いる方法、FeCl等の酸化剤を用いる方法、アニオンの酸化反応を用いる方法、酢酸パラジウムと有機塩基を用いる方法、α無置換又はハロゲン体からリチオ体を調製して酸化カップリングする方法、電気化学的な酸化反応を用いる方法及び適当な脱離基を有する中間体化合物の分解による方法を挙げることができる。
これらのうち、Suzukiカップリング反応を用いる方法、Grignard反応を用いる方法、Stille反応を用いる方法、Ni(0)触媒を用いる方法、アニオンの酸化反応を用いる方法、酢酸パラジウムと有機塩基を用いる方法が、構造制御がし易く、また、原料の入手し易さ及び反応操作の簡便さから好ましい。
Suzukiカップリング反応の場合は、触媒として、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムアセテート類を用い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウム等の無機塩をモノマーに対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。また、無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。この反応に用いる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランが例示される。反応温度は、使用する溶媒にもよるが50〜160℃程度が好ましい。溶媒の沸点近くまで昇温し、還流させてもよい。反応時間は1時間〜200時間程度である。Suzukiカップリング反応については、例えば、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年)に記載されている。
Ni(0)触媒を用いる反応の場合、Ni(0)触媒として、ゼロ価ニッケル錯体を使う方法と、ニッケル塩を還元剤の存在下で反応させ、系内でゼロ価ニッケルを生成させる方法とがある。ゼロ価ニッケル錯体としては、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケルなどが例示され、中でも、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)が、汎用性で安価という観点で好ましい。
また、上記反応に中性配位子を添加することが、収率向上の観点から好ましい。ここで、中性配位子とは、アニオンやカチオンを有していない配位子であり、2,2’−ビピリジル、1,10−フェナントロリン、メチレンビスオキサゾリン、N,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の含窒素配位子;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェノキシホスフィン等の第三ホスフィン配位子などが例示される。この中でも、汎用性、安価の点で含窒素配位子が好ましく、2,2’−ビピリジルが高反応性、高収率の点で特に好ましい。特に、共役系化合物の収率向上の点から、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を含む系に、中性配位子として2,2’−ビピリジルを加えた系が好ましい。系内でゼロ価ニッケルを生成させる方法においては、ニッケル塩として塩化ニッケル、酢酸ニッケルを用いることができる。還元剤としては、亜鉛、水素化ナトリウム、ヒドラジン及びその誘導体、リチウムアルミニウムハイドライドが挙げられる。また、必要に応じて添加物として、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム等を併用してもよい。
Stille反応の場合は、触媒として、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムアセテート類を用い、有機スズ化合物をモノマーとして反応させる。この反応に用いる溶媒として、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランを挙げることができる。反応温度は、使用する溶媒によるが、50〜160℃程度が好ましい。溶媒の沸点近くまで昇温し、還流させてもよい。反応時間は1時間〜200時間程度である。
アニオンの酸化反応を用いる方法の場合は、ハロゲン又は水素置換体をモノマーとして、n−ブチルリチウムと反応させてリチオ体を調製し、臭化銅(II)、塩化銅(II)、アセチルアセトナト鉄(III)等の酸化剤で処理する。この反応に用いる溶媒としては、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンが例示される。反応温度は、使用する溶媒にもよるが、50〜160℃程度が好ましい。溶媒の沸点近くまで昇温し、還流させてもよい。反応時間は5分〜200時間程度である。
酢酸パラジウムと有機塩基を用いる方法の場合は、ハロゲン置換体をモノマーとして酢酸パラジウム(II)及びジイソプロピルアミン、トリエチルアミンなどの有機塩基を加えて反応させる。この反応に用いる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランが例示される。反応温度は、使用する溶媒にもよるが、50〜160℃程度が好ましい。溶媒の沸点近くまで昇温し、還流させてもよい。反応時間は5分〜200時間程度である。
本発明の共役系化合物を有機薄膜素子用の材料として用いる場合、その純度が素子特性に影響を与えるため、昇華精製、再結晶等の方法で純化処理をすることが好ましい。
次に、本発明の有機薄膜について説明する。本発明の有機薄膜は、上記共役系化合物を含むものである。
有機薄膜は、上記共役系化合物の1種類を単独で含むものであってもよく、また上記共役系化合物の2種類以上を含むものであってもよい。また、有機薄膜の電子輸送性又はホール輸送性を高めるため、上記共役系化合物以外に電子輸送性又はホール輸送性を有した低分子化合物又は高分子化合物(電子輸送性材料、ホール輸送性材料)を混合して用いることもできる。
ホール輸送性材料としては、公知のものが使用でき、例えば、ピラゾリン、アリールアミン、スチルベン、トリアリールジアミン、オリゴチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリシラン、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアリーレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、及びこれらの誘導体が挙げられる。
電子輸送性材料としては、公知のものが使用でき、例えば、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアンスラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン、ジフェノキノン、8−ヒドロキシキノリンの金属錯体、ポリキノリン、ポリキノキサリン、ポリフルオレン、C60等のフラーレン類、及びこれらの誘導体が挙げられる。
また、本発明の有機薄膜は、有機薄膜中で吸収した光により電荷を発生させるために、電荷発生材料を含んでいてもよい。電荷発生材料としては、公知のものが使用でき、例えば、アゾ化合物、ジアゾ化合物、無金属フタロシアニン化合物、金属フタロシアニン化合物、ペリレン化合物、多環キノン系化合物、スクアリリウム化合物、アズレニウム化合物、チアピリリウム化合物及びC60等のフラーレン類が挙げられる。
さらに、本発明の有機薄膜は、種々の機能を発現させるために必要な材料を含んでいてもよい。このような材料としては、例えば、吸収した光により電荷を発生させる機能を増感するためのため増感剤、安定性を増すための安定化剤、UV光を吸収するためのUV吸収剤が挙げられる。
また、本発明の有機薄膜は、機械的特性を高めるため、上記化合物以外の高分子化合物材料を高分子バインダーとして含んでいてもよい。高分子バインダーとしては、電子輸送性又はホール輸送性を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好ましい。
このような高分子バインダーとして、例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン、及びこれらの誘導体が挙げられる。
本発明の有機薄膜の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上記共役系化合物、必要に応じて混合する電子輸送性材料又はホール輸送性材料、高分子バインダー及び溶媒を含む溶液からの成膜による方法を用いることができる。また、共役系化合物が昇華性を有する場合は、真空蒸着法により薄膜に形成することもできる。
溶媒は、共役系化合物及び混合する電子輸送性材料又はホール輸送性材料、高分子バインダーを溶解させるものであれば特に制限はない。
上記溶媒として、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン等の不飽和炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒を用いることができる。本発明の共役系化合物は、化合物の構造や分子量にもよるが、これらの溶媒に通常0.1質量%以上溶解させることができる。
成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法及びキャピラリーコート法等の塗布法を用いることができる。中でも、スピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法及びキャピラリーコート法が好ましい。
有機薄膜の膜厚は、1nm〜100μmであることが好ましく、2nm〜1000nmであることがより好ましく、5nm〜500nmであることがさらに好ましく、20nm〜200nmであることが特に好ましい。
本発明の有機薄膜を製造する工程には、共役系化合物を配向させる工程が含まれていてもよい。この工程により共役系化合物を配向させた有機薄膜は、主鎖分子又は側鎖分子が一方向に並ぶので、電子移動度又はホール移動度が向上する。
共役系化合物を配向させる方法としては、液晶の配向手法として知られている方法を用いることができる。中でもラビング法、光配向法、シェアリング法(ずり応力印加法)や引き上げ塗布法が配向手法として簡便かつ有用で利用しやすく、ラビング法、シェアリング法が好ましい。
本発明の有機薄膜は、電子輸送性又はホール輸送性を有することから、電極から注入された電子又はホール、あるいは光吸収により発生した電荷を輸送制御することにより、有機薄膜トランジスタ、有機光電変換素子(有機太陽電池、光センサ等)等の有機薄膜素子に用いることができる。本発明の有機薄膜をこれらの有機薄膜素子に用いる場合は、配向処理により配向させて用いることがより電子輸送性又はホール輸送性が向上するため好ましい。
次に、本発明の有機薄膜の有機薄膜トランジスタへの応用について説明する。有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの間の電流経路となり本発明の共役系化合物を含む有機薄膜層(活性層)、電流経路を通る電流量を制御するゲート電極を備えた構造であればよく、電界効果型、静電誘導型などが例示される。
電界効果型有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの間の電流経路となり本発明の共役系化合物を含む有機薄膜層(活性層)、電流経路を通る電流量を制御するゲート電極、並びに、活性層とゲート電極との間に配置される絶縁層を備えることが好ましい。特に、ソース電極及びドレイン電極が、本発明の共役系化合物を含む有機薄膜層(活性層)に接して設けられており、さらに有機薄膜層に接した絶縁層を挟んでゲート電極が設けられていることが好ましい。
静電誘導型有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの間の電流経路となり本発明の共役系化合物を含有する有機薄膜層、並びに電流経路を通る電流量を制御するゲート電極を有し、該ゲート電極が有機薄膜層中に設けられていることが好ましい。特に、ソース電極、ドレイン電極及び有機薄膜層中に設けられたゲート電極が、本発明の共役系化合物を含有する有機薄膜層に接して設けられていることが好ましい。ゲート電極の構造としては、ソース電極からドレイン電極へ流れる電流経路が形成され、かつゲート電極に印加した電圧で電流経路を流れる電流量が制御できる構造であればよく、例えば、くし形電極が挙げられる。
図1は、第1実施形態に係る有機薄膜トランジスタ(電界効果型有機薄膜トランジスタ)の模式断面図である。図1に示す有機薄膜トランジスタ100は、基板1と、基板1上に所定の間隔を持って形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6を覆うようにして基板1上に形成された活性層2と、活性層2上に形成された絶縁層3と、ソース電極5とドレイン電極6との間の絶縁層3の領域を覆うように絶縁層3上に形成されたゲート電極4と、を備えるものである。
図2は、第2実施形態に係る有機薄膜トランジスタ(電界効果型有機薄膜トランジスタ)の模式断面図である。図2に示す有機薄膜トランジスタ110は、基板1と、基板1上に形成されたソース電極5と、ソース電極5を覆うようにして基板1上に形成された活性層2と、ソース電極5と所定の間隔を持って活性層2上に形成されたドレイン電極6と、活性層2及びドレイン電極6上に形成された絶縁層3と、ソース電極5とドレイン電極6との間の絶縁層3の領域を覆うように絶縁層3上に形成されたゲート電極4と、を備えるものである。
図3は、第3実施形態に係る有機薄膜トランジスタ(電界効果型有機薄膜トランジスタ)の模式断面図である。図3に示す有機薄膜トランジスタ120は、基板1と、基板1上に形成された活性層2と、活性層2上に所定の間隔を持って形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6を一部覆うようにして活性層2上に形成された絶縁層3と、ソース電極5が下部に形成されている絶縁層3の領域とドレイン電極6が下部に形成されている絶縁層3の領域とをそれぞれ一部覆うように、絶縁層3上に形成されたゲート電極4と、を備えるものである。
図4は、第4実施形態に係る有機薄膜トランジスタ(電界効果型有機薄膜トランジスタ)の模式断面図である。図4に示す有機薄膜トランジスタ130は、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、ゲート電極4が下部に形成されている絶縁層3の領域を一部覆うように絶縁層3上に所定の間隔を持って形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6を一部覆うように絶縁層3上に形成された活性層2と、を備えるものである。
図5は、第5実施形態に係る有機薄膜トランジスタ(電界効果型有機薄膜トランジスタ)の模式断面図である。図5に示す有機薄膜トランジスタ140は、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、ゲート電極4が下部に形成されている絶縁層3の領域を一部覆うように絶縁層3上に形成されたソース電極5と、ソース電極5を一部覆うようにして絶縁層3上に形成された活性層2と、ゲート電極4が下部に形成されている活性層2の領域を一部覆うように、ソース電極5と所定の間隔を持って絶縁層3上に形成されたドレイン電極6と、を備えるものである。
図6は、第6実施形態に係る有機薄膜トランジスタ(電界効果型有機薄膜トランジスタ)の模式断面図である。図6に示す有機薄膜トランジスタ150は、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、ゲート電極4が下部に形成されている絶縁層3の領域を覆うように形成された活性層2と、ゲート電極4が下部に形成されている活性層2の領域を一部覆うように絶縁層3上に形成されたソース電極5と、ゲート電極4が下部に形成されている活性層2の領域を一部覆うように、ソース電極5と所定の間隔を持って絶縁層3上に形成されたドレイン電極6と、を備えるものである。
図7は、第7実施形態に係る有機薄膜トランジスタ(静電誘導型有機薄膜トランジスタ)の模式断面図である。図7に示す有機薄膜トランジスタ160は、基板1と、基板1上に形成されたソース電極5と、ソース電極5上に形成された活性層2と、活性層2上に所定の間隔を持って複数形成されたゲート電極4と、ゲート電極4の全てを覆うようにして活性層2上に形成された活性層2a(活性層2aを構成する材料は、活性層2と同一でも異なっていてもよい)と、活性層2a上に形成されたドレイン電極6と、を備えるものである。
第1〜第7実施形態に係る有機薄膜トランジスタにおいては、活性層2及び/又は活性層2aは、本発明の共役系化合物を含有しており、ソース電極5とドレイン電極6の間の電流通路(チャネル)となる。また、ゲート電極4は、電圧を印加することにより活性層2及び/又は活性層2aにおける電流通路(チャネル)を通る電流量を制御する。
このような電界効果型有機薄膜トランジスタは、公知の方法、例えば、特開平5−110069号公報記載の方法により製造することができる。また、静電誘導型有機薄膜トランジスタは、公知の方法、例えば、特開2004−006476号公報記載の方法により製造することができる。
基板1の材質としては有機薄膜トランジスタとしての特性を阻害しなければ特に制限されない。基板1としては、ガラス基板、フレキシブルなフィルム基板及びプラスチック基板を用いることができる。
活性層2を形成する際に、有機溶媒可溶性の共役系化合物を用いることが製造上非常に有利であり好ましいことから、上記で説明した本発明の有機薄膜の製造方法を用いて、活性層2となる有機薄膜を形成することができる。
活性層2に接した絶縁層3としては、電気の絶縁性が高い材料で有れば特に制限はなく、公知のものを用いることができる。例えば、SiOx、SiNx、Ta、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、有機ガラス及びフォトレジストが挙げられる。低電圧化の観点から、絶縁層3は、誘電率の高い材料であることが好ましい。
絶縁層3の上に活性層2を形成する場合は、絶縁層3と活性層2の界面特性を改善するため、シランカップリング剤等の表面処理剤で絶縁層3の表面を処理して表面改質した後に活性層2を形成することも可能である。表面処理剤としては、例えば、長鎖アルキルクロロシラン類、長鎖アルキルアルコキシシラン類、フッ素化アルキルクロロシラン類、フッ素化アルキルアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン等のシリルアミン化合物が挙げられる。表面処理剤で処理する前に、絶縁層表面をオゾンUV、Oプラズマで処理しておくことも可能である。
また、有機薄膜トランジスタを作製後、素子を保護するために有機薄膜トランジスタ上に保護膜を形成することが好ましい。これにより、有機薄膜トランジスタが、大気から遮断され、有機薄膜トランジスタの特性の低下を抑えることができる。また、保護膜により有機薄膜トランジスタの上に駆動する表示デバイスを形成する工程からの影響を低減することができる。
保護膜を形成する方法としては、例えば、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂又は無機のSiONx膜でカバーする方法が挙げられる。大気との遮断を効果的に行うため、有機薄膜トランジスタを作製後、保護膜を形成するまでの工程を大気に曝すことなく(例えば、乾燥した窒素雰囲気中、真空中)行うことが好ましい。
次に、本発明の有機薄膜の光電変換素子への応用について説明する。光電変換素子の代表的なものとしては、太陽電池や光センサがある。図8は、実施形態に係る太陽電池の模式断面図である。図8に示す太陽電池200は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された本発明の共役系化合物を含有する有機薄膜からなる活性層2と、活性層2上に形成された第2の電極7bと、を備えるものである。
太陽電池200においては、第1の電極7a及び第2の電極7bの一方に透明又は半透明の電極を用いる。電極材料としては、アルミニウム、金、銀、銅、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属又はそれらの半透明膜、透明導電膜を用いることができる。高い開放電圧を得るためには、それぞれの電極として、仕事関数の差が大きくなるように選ばれることが好ましい。活性層2(有機薄膜)中には光感度を高めるために電荷発生剤、増感剤等を添加して用いることができる。基材1としては、シリコン基板、ガラス基板、プラスチック基板等を用いることができる。
図9は、第1実施形態に係る光センサの模式断面図である。図9に示す光センサ300は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された本発明の共役系化合物を含有する有機薄膜からなる活性層2と、活性層2上に形成された電荷発生層8と、電荷発生層8上に形成された第2の電極7bと、を備えるものである。
図10は、第2実施形態に係る光センサの模式断面図である。図10に示す光センサ310は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された電荷発生層8と、電荷発生層8上に形成された本発明の共役系化合物を含有する有機薄膜からなる活性層2と、活性層2上に形成された第2の電極7bと、を備えるものである。
図11は、第3実施形態に係る光センサの模式断面図である。図11に示す光センサ320は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された本発明の共役系化合物を含有する有機薄膜からなる活性層2と、活性層2上に形成された第2の電極7bと、を備えるものである。
第1〜第3実施形態に係る光センサにおいては、第1の電極7a及び第2の電極7bの一方に透明又は半透明の電極を用いる。電荷発生層8は光を吸収して電荷を発生する層である。電極材料としては、アルミニウム、金、銀、銅、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属又はそれらの半透明膜、透明導電膜を用いることができる。活性層2(有機薄膜)中には光感度を高めるためにキャリア発生剤、増感剤等を添加して用いることができる。また基材1としては、シリコン基板、ガラス基板、プラスチック基板等を用いることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(測定条件等)
核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、JEOL(日本電子株式会社)製の商品名「JMN−270」(H測定時270MHz)、又は同社製の商品名「JMNLA−600」(19F測定時600MHz)を用いて測定した。ケミカルシフトは百万分率(ppm)で表している。内部標準0ppmには、テトラメチルシラン(TMS)を用いた。結合定数(J)は、ヘルツで示しており、略号s、d、t、q、m及びbrは、それぞれ、一重線(singlet)、二重線(doublet)、三重線(triplet)、四重線(quartet)、多重線(multiplet)及び広幅線(broad)を表す。質量分析(MS)は、株式会社島津製作所製の商品名「GCMS−QP5050A」を用い、電子イオン化(EI)法、直接試料導入(DI)法により測定した。カラムクロマトグラフィー分離におけるシリカゲルは、関東化学株式会社製の商品名「シリカゲル 60N」(40〜50μm)を用いた。全ての化学物質は、試薬級であり、和光純薬工業株式会社、東京化成工業株式会社、関東化学株式会社、ナカライテスク株式会社、シグマアルドリッチジャパン株式会社、又はダイキン化成品株式会社より購入した。
サイクリックボルタンメトリーは、測定装置としてビー・エー・エス株式会社(BAS社)製の商品名「CV−50W」を使用し、作用電極としてBAS社製Pt電極、対電極としてPt線、参照電極としてAg線を用いて測定した。この測定時の掃引速度は100mV/sec、走査電位領域は−2.0V〜1.6Vであった。還元電位、酸化電位は、共役系化合物を1×10−3mol/L、支持電解質としてテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロフォスファート(TBAPF6)0.1mol/Lをモノフルオロベンゼン溶媒に完全に溶解し測定した。
実施例1
<化合物Aの合成>
加熱乾燥した蓋付き試験管に5,5’−ジトリブチルスタニル−2,2’−ビチオフェン(1.49g,2.00mmol)、4’−ブロモ−2,2,2−トリフルオロアセトフェノン(1.27g,5.00mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(100mg,0.05mmol)、トルエン(20mL)を加え、窒素置換し120℃で反応させた。19時間後、水を加えクロロホルムで抽出し、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ減圧濃縮した。得られた濃縮物をメタノール、エーテルで洗浄し、真空中で昇華精製を行ない、下記式(21)で表される化合物A(863mg、収率85%)を赤色固体として得た。化合物Aの還元電位は、−1.70Vであった。

TLC Rf=0.2(ヘキサン);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ8.10(m,2H),7.77(m,2H),7.47(d,2H,J=3.9Hz),7.30(d,2H,J=3.9Hz);GC-MS(DI)m/z=510(M+
Figure 2009149613

比較例1
<化合物Bの合成>
加熱乾燥した蓋付き試験管に5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン(242mg,0.75mmol)、4−アセチルフェニルボロン酸(366mg,2.23mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(40mg,0.05mmol)、炭酸水素ナトリウム(438mg,5.21mmol)、ジメトキシエタン(DME)/水混合溶媒(7mL)を加え、窒素置換し100℃で反応させた。14時間後、減圧濃縮し濃縮物を得た。得られた濃縮物をメタノール、エーテルで洗浄した後、真空中で昇華精製を行ない、下記式(22)で表される化合物B(205mg、収率83%)を淡黄色固体として得た。化合物Bの還元電位は、モノフルオロベンゼンに不溶のため測定できなかった。

TLC Rf=0.0(クロロホルム);1H-NMR(400MHz,CDCl3);δ7.96(m,2H),7.68(m,2H),7.36(m,2H),7.23(m,2H),2.60(s,3H);GC-MS(DI)m/z=402(M+
Figure 2009149613

実施例2
目的とする化合物の原料となる中間体を、下記のスキーム1に従って、化合物(23a)を出発原料に用いて合成した。以下に詳細について説明する。
Figure 2009149613

<化合物Dの合成>
上記式(23a)で表される化合物C−1を、文献(J.Chem.Soc.Perkin Trans 1.Organic and Bio−Organic Chemistry 1992,21,2985−2988)に記載の方法で合成した。次いで、300mLの三口フラスコに化合物C−1(1.00g,6.58mol)、フッ素化剤「SelectfluorTM(登録商標)」(5.60g,15.8mol)を入れ、THF(65mL)を加えて溶かした。そこへテトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAH)(10%メタノール溶液)(3.76g,14.5mol)を加え、0℃で12時間撹拌した。溶媒を減圧留去して、次に水を加え、水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、上記式(23b)で表される化合物C−2(0.934g,75%)を淡黄色固体として得た。

mp 156-158℃;TLC Rf=0.29(2:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ7.60(d,1H,J=4.8Hz),8.28(d,1H,J=4.8Hz);MS(EI)m/z=188(M+)
200mLの三口フラスコに化合物C−2(1.97g,10.48mmol)を入れ、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)(50mL)を加えて溶かし、さらに2−クロロメタノール(3.37g,41.91mmol)を加えた。そこへDMF(50mL)に溶かしたカリウムtert−ブトキシドを−60℃で滴下した。滴下終了後、室温で4時間撹拌し、水を加えて反応を停止した。次に、水相を酢酸エチルで抽出し、水で洗ってから有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ別し、減圧濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、上記式(24)で表される化合物D(1.58g、収率55%)を白色固体として得た。

mp 117-122℃;TLC Rf=0.34(2:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ4.26(s,8H),7.02(d,1H,J=4.8Hz),7.51(d,1H,J=5.1Hz);MS(EI)m/z=276(M+
<化合物Eの合成>
50mLの三口フラスコに化合物D(500mg,1.81mmol)を入れ、THF(18mL)を加えて溶かした。そこへn−ブチルリチウム(1.58M,2.29mL,3.62mmol)を−78℃で加えた。0.5時間撹拌した後、塩化トリブチルスズ(1.09mL,3.98mmol)を加え、徐々に室温まで昇温した。1時間後、水を加えて反応を停止した。水相を酢酸エチルで抽出し、水で洗ってから有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ別し、減圧濃縮した。得られた濃縮物をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10:1)で精製し、上記式(25)で表される化合物E(1.02g、収率99%)を無色液体として得た。

TLC Rf=0.30(ヘキサン);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ0.89(t,9H,J=7.2Hz),1.08-1.13(m,6H),1.24-1.38(m,6H),1.49-1.60(m,6H),4.23-4.28(m,8H),7.03(s,1H);MS(EI)m/z=566(M+
<化合物Fの合成>
100mLの三口フラスコに化合物D(1.00g,3.62mmol)を入れ、THF(30mL)を加えて溶かした。そこへn−ブチルリチウム(1.58M,2.75mL,4.34mmol)を−78℃で加えた。0.5時間撹拌した後、臭素(0.29mL,5.43mmol)を加え、徐々に室温まで昇温した。1時間後、水を加えて反応を停止した。水相を酢酸エチルで抽出し、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗い、水で洗ってから有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3:1)に通し、上記式(26a)で表される中間化合物の粗生成物を得た。これを100mLナスフラスコに入れ、THF(30mL)に溶かした。そこに濃硫酸(30mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を氷に注ぎ、水で抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別し、減圧濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、上記式(26b)で表される化合物F(877mg、91% in 2steps)を茶色固体として得た。

TLC Rf=0.21(3:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ7.60(s,1H);MS(EI)m/z=266(M+
<化合物Gの合成>
2,5−ジブロモチオフェン(18mg,0.0738mmol)、化合物E(100mg,0.177mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(17mg、0.0148mmol)を試験管に入れ、トルエン(1mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。次に、溶媒を減圧留去し、粗生成物をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3:1)に通してからGPC(クロロホルム)で精製し、下記式(27)で表される化合物G(35mg,74%)を淡黄色固体として得た。

mp 273-275℃;TLC Rf=0.68(1:2=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ4.25-4.29(m,16H),7.06(s,2H),7.11(s,2H);MS(EI)m/z=632(M+
Figure 2009149613

<化合物Hの合成>
化合物G(35mg,0.0550mmol)を試験管に入れ、THF(3mL)に溶かした。そこに濃硫酸(3mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を氷に注ぎ、水で抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別し、減圧濃縮した。得られた濃縮物をジエチルエーテルで洗浄し、下記式(28)で表される化合物H(18mg,72%)を赤色固体として得た。化合物Hの還元電位は、−1.24Vであった。

TLC Rf=0.62(1:2=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ7.56(s,2H),7.63(s,2H);MS(EI)m/z=456(M+
Figure 2009149613

実施例3
<化合物Iの合成>
1,3−ジブロモ−5,5−ジフルオロ−4H−シクロペンタ[c]チオフェン−4,6(5H)−ジオン(26mg,0.0738mmol)、化合物E(100mg,0.177mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(17mg,0.0148mmol)を試験管に入れ、トルエン(1mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。次に溶媒を減圧留去し、粗生成物をアルミナカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)に通してからGPC(クロロホルム)で精製し、下記式(29)で表される化合物I(33mg,61%)を黄色固体として得た。

TLC Rf=0.59(1:2=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ4.28-4.31(m,16H),8.00(s,2H);MS(EI)m/z=736(M+
Figure 2009149613

<化合物Jの合成>
化合物I(72mg,0.0978mmol)を試験管に入れ、THF(7mL)を加えて溶かした。そこへ濃硫酸(7mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を氷に注ぎ、水で抽出し、有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別し、減圧濃縮した。得られた濃縮物をヘキサン/クロロホルムで再結晶し、下記式(30)で表される化合物J(21mg、38%)を濃黄色固体として得た。化合物Jの還元電位は、−0.66Vであった。

TLC Rf=0.32(1:2=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ8.40(s,2H);MS(EI)m/z=560(M+
Figure 2009149613

比較例2
<化合物Kの合成>
加熱乾燥した蓋付き試験管に1,3−ジブロモ−5,5−ジフルオロ−4H−シクロペンタ[c]チオフェン−4,6(5H)−ジオン(589mg,1.70mmol)、2−トリブチルスタニルチオフェン(1.32g,5.10mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(196mg,0.17mmol)を入れた。
ここへトルエン(10mL)を加え、120℃で反応させた。12時間後放冷し、酢酸エチルで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、ろ別し、減圧濃縮した。得られた濃縮物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルムチャージ)で展開溶媒としてヘキサン/酢酸エチル(4/1)を用い精製することにより、下記式(31)で表される化合物K(186mg,31%)を赤色固体として得た。化合物Kの還元電位は、−1.34Vであった。

TLC Rf=0.44(4:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ8.17-8.19(m,2H),7.55-7.57(m,2H),7.18-7.22(m,2H);MS(EI)m/z=352(M+
Figure 2009149613

実施例4
<化合物Lの合成>
5,5’−ビス(トリブチルスタニル)−2,2’−ビチオフェン(413mg,0.555mmol)、化合物F(326mg,1.22mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(64mg,0.056mmol)を試験管に入れ、トルエン(6mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。反応溶液をセライトろ過し溶媒を減圧留去した後、得られた固体をヘキサンで洗い、下記式(32)で表される化合物L(35mg,74%)を暗紫色固体として得た。

mp >300℃;MS(EI)m/z=538(M+
Figure 2009149613

実施例5
<有機薄膜素子1の作製及びトランジスタ特性の評価>
ゲート電極となる高濃度にドープされたp型シリコン基板の表面に、熱酸化により絶縁層となるシリコン酸化膜を、300nm形成したものを準備した。この基板の上に、リフトオフ法によりチャネル幅38mm、チャネル長5μmの櫛形ソース電極及びドレイン電極を形成した。電極付き基板をアセトンで10分間、次いでイソプロピルアルコールで10分間超音波洗浄した後、オゾンUVを30分間照射し表面を洗浄した。上記洗浄した基板に、真空蒸着法により実施例1で合成した化合物Aの有機薄膜を成膜し、有機薄膜素子1を作製した。有機薄膜素子1に、真空中でゲート電圧Vgを0〜100V、ソース−ドレイン間電圧Vsdを0〜100Vの範囲で変化させ、有機トランジスタ特性を測定したところ、良好なn型半導体のId−Vg特性が得られた。このときの移動度は3.4×10−3cm/Vs、オン/オフ比10〜10と良好であった。
比較例3
<有機薄膜素子2の作製及びトランジスタ特性の評価>
上記実施例5と同様にして、比較例1で合成した化合物Bの有機薄膜を成膜し、有機薄膜素子2を作製した。得られた有機薄膜素子2に、真空中でゲート電圧Vgを0〜100V、ソース−ドレイン間電圧Vsdを0〜100Vの範囲で変化させ、有機トランジスタ特性を測定することによりp型半導体のId−Vg特性が得られた。このときの移動度は1.8×10−5cm/Vs、オン/オフ比10と低かった。
実施例6
<有機薄膜素子3の作製及びトランジスタ特性の評価>
上記実施例5と同様にして、実施例4で合成した化合物Lの有機薄膜を成膜し、有機薄膜素子3を作製した。得られた有機薄膜素子3に、真空中でゲート電圧Vgを0〜100V、ソース−ドレイン間電圧Vsdを0〜100Vの範囲で変化させ、有機トランジスタ特性を測定することにより良好なn型半導体のId−Vg特性が得られた。このときの移動度は1.5×10−3cm/Vs、オン/オフ比10と良好であった。
実施例7
<有機薄膜素子4の作製及びトランジスタ特性の評価>
ゲート電極となる高濃度にドープされたp型シリコン基板の表面上に、熱酸化により絶縁層となるシリコン酸化膜を300nm形成した基板を準備した。この基板を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS、Aldrich社製)に50℃で7時間浸漬し、表面処理した。次に、この表面処理した基板上に、真空蒸着法により、室温で、化合物Aの有機薄膜を30nmの膜厚で堆積させた。この有機薄膜の上に、シャドウマスクを通してAuを30nmの厚さで蒸着し、チャネル幅5.5mm、チャネル長50μmのソース電極及びドレイン電極を形成して、有機薄膜素子4を作製した。得られた有機薄膜素子4について、窒素中でゲート電圧Vg、ソース−ドレイン間電圧Vsdを変化させてトランジスタ特性を測定したところ、良好なId−Vg特性が得られ、Vg=100V、Vd=100Vにおいてドレイン電流Id=1.1×10−4Aの電流が流れた。また、このときの移動度は0.12cm/Vsであり、電流がオンするしきい値電圧はVth=60Vであった。このことから、化合物Aを用いた有機薄膜素子4は、n型有機トランジスタとして有効に機能することが確認された。
実施例8
<有機薄膜素子5の作製及びトランジスタ特性の評価>
実施例7と同様にして、化合物Aの有機薄膜の代わりに化合物Lの有機薄膜を用いて有機薄膜素子5を作製した。得られた有機薄膜素子5について、窒素中でゲート電圧Vg、ソース−ドレイン間電圧Vsdを変化させてトランジスタ特性を測定したところ、良好なId−Vg特性が得られ、Vg=80V、Vd=100Vにおいてドレイン電流Id=1.5×10−5Aの電流が流れた。また、このときの移動度は0.013cm/Vs、オン/オフ比10であり、電流がオンするしきい値電圧はVth=38Vであった。このことから、化合物Lを用いた有機薄膜素子5は、n型有機トランジスタとして有効に機能することが確認された。
実施例9
<化合物Mの合成>
加熱乾燥した蓋付き試験管に2−ブロモ−3−ヘキシルチオフェン(600mg,2.43mmol)、実施例2で合成した化合物E(1.51g,2.67mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(281mg,0.243mmol)を入れ、トルエン(25mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。次に溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10:1)で精製し、下記式(33)で表される化合物M(960mg,収率81%)を黄色液体として得た。

TLC Rf=0.46(5:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ0.89(t,3H,J=3.6Hz),1.23-1.43(m,4H),1.53-1.69(m,4H),2.72(t,2H,J=8.0Hz),4.27(s,8H),6.94(d,1H,J=5.4Hz),6.97(s,1H),7.22(d,1H,J=5.4Hz);MS(EI)m/z442(M+).
Figure 2009149613

<化合物Nの合成>
加熱乾燥した20mLの三口フラスコに化合物M(300mg,0.679mmol)を入れ、THF(7mL)を加えて溶かした。そこにn−ブチルリチウム(1.58M,0.88mL,1.39mmol)を−78℃で加えた。1時間撹拌した後、塩化トリブチルスズ(0.221ml,0.814mmol)を加え、徐々に室温まで昇温した。0.5時間後、水を加えて反応を停止した。水相を酢酸エチルで抽出し、水で洗ってから有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、粗生成物をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10:1)で精製し、下記式(34)で表される化合物N(440mg,収率89%)を黄色液体として得た。

TLC Rf=0.67(5:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ0.85-0.93(m,12H),1.07-1.13(m,6H),1.26-1.40(m,10H),1.51-1.67(m,10H),2.74(t,2H,8.0Hz),4.27(s,8H),6.95(s,1H),6.96(s,1H);MS(EI)m/z=732(M+).
Figure 2009149613

<化合物Oの合成>
1,3−ジブロモ−5,5−ジフルオロ−4H−シクロペンタ[c]チオフェン−4,6(5H)−ジオン(93mg,0.27mmol)、化合物N(435mg,0.594mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(31mg,0.027mmol)を試験管に入れ、トルエン(3mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。次に溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl)に通してからGPC(CHCl)で精製し、下記式(35)で表される化合物O(230mg,収率80%)を赤色固体として得た。

TLC Rf=0.39(2:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ0.90(t,6H,J=7.1Hz),1.29-1.46(m,12H),1.65-1.75(m,4H),2.79(t,4H,J=7.9Hz),4.30(s,16H),7.13(s,2H),8.03(s,2H).
Figure 2009149613

<化合物Pの合成>
化合物O(250mg,0.234mmol)をナスフラスコ(30mL)に入れ、THF(3mL)を加えて溶かした。そこに濃硫酸(10mL)を加え、室温で12時間撹拌した。得られた反応混合物を氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、次に水で洗ってから硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、得られた固体をGPC(CHCl)で精製し、下記式(36)で表される化合物P(99mg,収率47%)を赤色固体として得た。

TLC Rf=0.57(2:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ0.92(t,6H,J=7.1Hz),1.23-1.52(m,12H),1.73-1.83(m,4H),2.91(t,4H,J=7.9Hz),7.63(s,2H),8.12(s,2H);MS(EI)m/z=892(M+).
Figure 2009149613

実施例10
<化合物Qの合成>
20mLの三口フラスコに5,5’−ジブロモ−4,4’−ジヘキシル−2,2’−ビチオフェン(492mg,1.00mmol)を入れ、THF(10mL)を加えて溶かした。そこにn−ブチルリチウム(1.58M,1.39mL,2.20mmol)を−78℃で加えた。1時間撹拌した後、塩化トリブチルスズ(0.543ml,2.00mmol)を加え、徐々に室温まで昇温した。2時間後、水と微量の塩酸を加えて反応を停止した。水相をジエチルエーテルで抽出し、水で洗ってから有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した後、得られた液体をGPC(CHCl)で精製することにより、下記式(37)で表される化合物Q(630mg,収率69%)を黄色液体として得た。

TLC Rf=1.0(ヘキサン);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ0.84-0.94(m,24H),1.02-1.20(m,12H),1.26-1.39(m,24H),1.46-1.61(m,16-H),2.51(t,4H,8.0Hz),7.13(s,2H);MS(EI)m/z=912(M+).
Figure 2009149613

<化合物Rの合成>
化合物Q(50mg,0.055mmol)、実施例2で合成した化合物F(32mg,0.12mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(6mg,0.005mmol)を蓋付き試験管に入れ、トルエン(1mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。次に溶媒を減圧留去し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl)に通してからGPC(CHCl)で精製し、下記式(38)で表される化合物R(19mg,収率49%)を橙色固体として得た。化合物Rの酸化電位は0.48V、還元電位は−1.87Vであった。更に吸収スペクトルのピーク波長は472nmであった。

TLC Rf=0.43(5:1=ヘキサン/酢酸エチル);1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ0.88-0.96(m,6H),1.28-1.49(m,12H),1.65-1.76(m,4H),2.85(t,4H,J=7.9Hz),7.19(s,2H),7.51(s,2H);MS(EI)m/z=706(M+).
Figure 2009149613

実施例11
<化合物Sの合成>
加熱乾燥した蓋付き試験管に2,7−ビス(1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ジ(n−オクチル)フルオレン、化合物F、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、炭酸カリウム及びテトラヒドロフラン(THF)/水混合溶媒を入れ、窒素置換し100℃で反応させる。12時間後、溶媒を減圧留去して、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通してからGPC(CHCl)で精製することで、下記式(39)で表される目的化合物Sを得ることができる。
Figure 2009149613

実施例12
<化合物Tの合成>
2,7−ジブロモ−9,9−ジ(n−オクチル)フルオレン、化合物N及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を蓋付き試験管に入れ、トルエンを加えて溶かす。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷する。溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通してからGPC(CHCl)で精製する。得られた化合物をナスフラスコに入れ、THFに溶かし、そこに濃硫酸を加え、室温で12時間撹拌する。続いて反応混合物を氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗ってから硫酸マグネシウムで乾燥させる。溶媒を減圧留去し、得られた固体をGPC(CHCl)で精製し、下記式(40)で表される化合物Tを得ることができる。
Figure 2009149613

実施例13
<化合物Uaの合成>
加熱乾燥した蓋付き試験管に2,5−ジブロモチオフェン(48mg,0.199mmol)、5−トリブチル−3−ヘキシルチオフェン(200mg,0.437mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(11mg,0.0199mmol)を入れ、トルエン(2mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。次に溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、下記式(41a)で表される化合物Ua(48mg,収率58%)を黄色液体として得た。

TLC Rf=0.75(ヘキサン);1HNMR(400MHz,CDCl3)δ0.89(m,6H),1.22-1.44(m,12H),1.50-1.72(m,4H),2.58(t,4H,J=7.8Hz),6.80(s,2H),7.00(s,2H),7.03(s,2H);MS(EI)m/z=416(M+).
Figure 2009149613

<化合物Ubの合成>
加熱乾燥した30mLの二口フラスコに化合物Ua(100mg,0.240mmol)及びテトラメチルエチレンジアミン(58mg,0.504mmol)を入れ、ジエチルエーテル(3mL)を加えて溶かした。そこにn−ブチルリチウム(1.58M,0.319mL,0.504mmol)を0oCでゆっくり加えた。2時間撹拌した後、塩化トリブチルスズ(0.221ml,0.814mmol)を−78℃でゆっくり加え、徐々に室温まで昇温した。水を加えて反応を停止させ、水相をジエチルエーテルを用いて抽出し、有機相を飽和硫酸銅水溶液で洗ってから硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去して、得られた粗生成物をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、下記式(41b)で表される化合物Ub(165mg,収率69%)を黄色液体として得た。

TLC Rf=1.0(ヘキサン);1HNMR(400MHz,CDCl3)δ0.84-0.96(m,24H),1.05-1.20(m,12H),1.25-1.45(m,24H),1.50-1.70(m,16H),2.51(t,4H,J=8.0Hz),7.02(s,2H),7.14(s,2H).
Figure 2009149613

<化合物Ucの合成>
化合物Ub(50mg,0.050mmol)、実施例2で合成した化合物F(29mg,0.11mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(6mg,0.0050mmol)を試験管に入れ、トルエン(1mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl)に通してからGPC(CHCl)で精製し、下記式(41c)で表される化合物Uc(16mg,収率49%)を赤色固体として得た。

TLC Rf=0.48(3:1=ヘキサン/酢酸エチル);1HNMR(400MHz,CDCl3)δ0.92(t,6H,J=7.1Hz),1.29-1.50(m,12H),1.69-1.75(m,4H),2.84(t,4H,J=7.8Hz),7.14(s,2H),7.23(s,2H),7.48(s,2H);MS(EI)m/z=788(M+).
Figure 2009149613

実施例14
<化合物Vの合成>
1,3−ジブロモ−5,5−ジフルオロ−4H−シクロペンタ[c]チオフェン−4,6(5H)−ジオン(400mg,1.16mmol)、2−ブロモ−3−ヘキシルチオフェン(1.33g,2.90mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(134mg,0.116mmol)を試験管に入れ、トルエン(12mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。次に溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl)に通してからGPC(CHCl)で精製し、下記式(42)で表される化合物V(247mg,収率41%)を赤色固体として得た。

TLC Rf=0.39(3:1=ヘキサン/酢酸エチル);1HNMR(400MHz,CDCl3)δ0.84-0.93(m,6H),1.23-1.41(m,12H),1.61-1.72(m,4H),2.75(t,4H,J=7.9Hz),7.09(d,2H,J=5.1Hz),7.52(d,2H,J=5.1Hz);MS(EI)m/z=520(M+).
Figure 2009149613

<化合物Wの合成>
氷冷下、化合物V(103mg,0.198mmol)を加熱乾燥した20mLのナスフラスコに入れ、DMF(2mL)を加えて溶かした。ここにN−ブロモスクシンイミド(NBS)(74mg,0.416mmol)を加え、80℃まで徐々に昇温した。12時間撹拌後、水を加え、反応を停止した。水相を酢酸エチルで抽出し、水で洗ってから有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、下記式(43)で表される化合物W(125mg,収率91%)を赤色固体として得た。

TLC Rf=0.42(3:1=ヘキサン/酢酸エチル);1HNMR(400MHz,CDCl3)δ0.88(t,6H,J=7.1Hz),1.20-1.42(m,12H),1.60-1.71(m,4H),2.70(t,4H,J=7.9Hz),7.22(s,2H);MS(EI)m/z=678(M+).
Figure 2009149613

<化合物Xの合成>
化合物W(125mg,0.184mmol)、化合物E(240mg,0.424mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(21mg,0.018mmol)を試験管に入れ、トルエン(2mL)を加えて溶かした。これを120℃で12時間撹拌した後、室温で放冷した。次に溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をアルミナカラムクロマトグラフィー(CHCl)に通してからGPC(CHCl)で精製した。これをナスフラスコ(50mL)に入れ、THF(1mL)に溶かした。そこに濃硫酸(20mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、水で洗ってから硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、得られた固体をGPC(CHCl)で精製し、下記式(44)で表される化合物X(23mg,2steps収率14%)を赤色固体として得た。

TLC Rf=0.51(2:1=ヘキサン/酢酸エチル);1HNMR(400MHz,CDCl3)δ0.86(t,6H,J=7.0Hz),1.17-1.41(m,12H),1.69-1.78(m,4H),2.81(t,4H,J=8.0Hz),7.47(s,2H),7.63(s,2H);MS(EI)m/z=892(M+).
Figure 2009149613

以上より、実施例5、6、7及び8で作製した本発明のπ共役系化合物を含む有機薄膜を備える有機薄膜素子は、比較例3で作製した有機薄膜素子に比べ、電子の移動度が良好であることがわかった。このことから、本発明のπ共役系化合物は、電子輸送性の優れたn型有機半導体として利用可能であることが確認された。
第1実施形態に係る有機薄膜トランジスタの模式断面図である。 第2実施形態に係る有機薄膜トランジスタの模式断面図である。 第3実施形態に係る有機薄膜トランジスタの模式断面図である。 第4実施形態に係る有機薄膜トランジスタの模式断面図である。 第5実施形態に係る有機薄膜トランジスタの模式断面図である。 第6実施形態に係る有機薄膜トランジスタの模式断面図である。 第7実施形態に係る有機薄膜トランジスタの模式断面図である。 実施形態に係る太陽電池の模式断面図である。 第1実施形態に係る光センサの模式断面図である。 第2実施形態に係る光センサの模式断面図である。 第3実施形態に係る光センサの模式断面図である。
符号の説明
1…基板、2…活性層、2a…活性層、3…絶縁層、4…ゲート電極、5…ソース電極、6…ドレイン電極、7a…第1の電極、7b…第2の電極、8…電荷発生層、100…第1実施形態に係る有機薄膜トランジスタ、110…第2実施形態に係る有機薄膜トランジスタ、120…第3実施形態に係る有機薄膜トランジスタ、130…第4実施形態に係る有機薄膜トランジスタ、140…第5実施形態に係る有機薄膜トランジスタ、150…第6実施形態に係る有機薄膜トランジスタ、160…第7実施形態に係る有機薄膜トランジスタ、200…実施形態に係る太陽電池、300…第1実施形態に係る光センサ、310…第2実施形態に係る光センサ、320…第3実施形態に係る光センサ。

Claims (14)

  1. 下記一般式(I)又は下記一般式(II)で表される基を2以上有する共役系化合物。
    Figure 2009149613


    [式中、Ar及びAr’のいずれか一方は炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基、他方は炭素数4以上の2価の複素環基(これらの基は置換基を有してもよい。但し、これらの基全体としてフッ素原子を含有しない)を示し、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は1価の基、Ar’’は3価の芳香族炭化水素基又は3価の複素環基(これらの基は置換基を有していてもよい)をそれぞれ示す。但し、前記共役系化合物が、前記一般式(I)で表される基を2以上有する場合は、当該基以外の部分はフッ素原子を含有しない。]
  2. 前記一般式(I)で表される基が、下記一般式(III)で表される基である、請求項1記載の共役系化合物。
    Figure 2009149613


    [式中、R及びRは前記と同義であり、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示し、Z及びZ’のいずれか一方は下記式(i)で表される基、他方は下記式(ii)〜(ix)で表される基のいずれかを示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は1価の基をそれぞれ示し、RとRとは互いに結合して環を形成していてもよい。複数存在するRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2009149613

  3. 前記一般式(III)で表される基を2以上有する、請求項2記載の共役系化合物。
  4. 前記一般式(III)で表される基を2以上有する共役系化合物が、下記一般式(V)で表される共役系化合物である、請求項3記載の共役系化合物。
    Figure 2009149613


    [式中、R、R、R、Z及びZ’は前記と同義であり、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に、炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基又は炭素数4以上の2価の複素環基(これらの基は置換基を有してもよい。但し、これらの基全体としてフッ素原子を含有しない)を示し、m、n及びpは、それぞれ独立に0〜6の整数を示す。複数存在するR、R、R、Z及びZ’は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  5. 前記Ar、Ar及びArのうち少なくとも1つが、置換基を有してもよいチエニレン基である(但し、基全体としてフッ素原子を含有しない)、請求項4記載の共役系化合物。
  6. 前記一般式(II)で表される基が、下記一般式(IV)で表される基である、請求項1記載の共役系化合物。
    Figure 2009149613


    [式中、R10は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフルオロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20のフルオロアルコキシ基を示し、Zは、下記式(xi)〜(xix)で表される基のいずれかを示し、R13、R14、R15及びR16はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は1価の基を示し、R13とR14とは互いに結合して環を形成していてもよい。]
    Figure 2009149613

  7. 前記一般式(IV)で表される基を2以上有する、請求項6記載の共役系化合物。
  8. 前記一般式(IV)で表される基を2以上有する共役系化合物が、下記一般式(VI)で表される共役系化合物である、請求項7記載の共役系化合物。
    Figure 2009149613


    [式中、R10及びZは前記と同義であり、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に、炭素数6以上の2価の芳香族炭化水素基又は炭素数4以上の2価の複素環基(これらの基は置換基を有していてもよい)を示し、q、r及びsは、それぞれ独立に0〜6の整数を示す。複数存在するR10及びZは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  9. 前記Zが、前記式(xii)で表される基である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の共役系化合物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の共役系化合物を含む、有機薄膜。
  11. 請求項10記載の有機薄膜を備える、有機薄膜素子。
  12. ソース電極及びドレイン電極と、これら電極の間の電流経路となる有機半導体層と、前記電流経路を通る電流量を制御するゲート電極と、を備える有機薄膜トランジスタであって、前記有機半導体層が請求項10記載の有機薄膜を備える有機薄膜トランジスタ。
  13. 請求項10記載の有機薄膜を備える、有機太陽電池。
  14. 請求項10記載の有機薄膜を備える、光センサ。
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