JP2009147855A - 再送信装置、再変調装置及び放送システム - Google Patents

再送信装置、再変調装置及び放送システム Download PDF

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Abstract

【課題】放送方式のクロックを再生するために必要なPLL回路の数を低減し、回路規模を小さくする。
【解決手段】再送信装置20は、伝送路のクロックMを整数分の1に分周して変調用クロックを生成する。再変調装置30は、1つのPLL回路であるクロック再生部32により伝送路のクロックMを再生し、整数分の1に分周する回路(例えばカウンタ)であるクロック分周部33−1,33−2により変調用クロックT’,Qを生成する。また、再送信装置20は、TSの無効階層パケットを削除し、生成した変調用クロックT’に合わせてTSの情報速度を上げ、その際に設定した伝送パラメータに応じて無効階層パケットを挿入し、伝送速度を変更する。再変調装置30は、再送信装置20が設定した伝送パラメータに従って、生成した変調用クロックT’,Qを用いてTSを変調する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数のデジタル放送方式を用いたTS(Transport Stream)を時分割多重伝送する技術に関する。
日本におけるデジタル放送方式には、ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting)方式、ISDB−S(ISDB−Satellite)方式、ITU−T J.83 AnnexCで勧告化された方式(以下、「J.83方式」という。)がある。ISDB−T方式は地上デジタル放送で用いる放送方式であり、ISDB−S方式は衛星デジタル放送で用いる放送方式であり、J.83方式はデジタルケーブルテレビで使用する放送方式である。
このような放送方式で使用する基準クロックは、放送方式毎に異なっている。例えば、ISDB−T方式では512/63=8.126984126・・・MHz(IFFTサンプルクロックの周波数)であり、J.83方式では5.274MHz(シンボルクロックの周波数)である。
放送信号の伝送形態には、放送局(以下、「送信装置」という)が電波で送信した信号を、各受信装置がアンテナ等により直接受信する形態の他に、送信装置が電波で送信した信号を、一旦再送信装置が受信し、同軸ケーブルや光ファイバー等の伝送路を介して受信装置へ再送信する形態がある。このような伝送形態による放送は、ケーブルテレビで実現されている。
また、ケーブルテレビにおいては、再送信装置がケーブルテレビ事業者独自のMPEG−2 TS(Moving Picture Experts Group−2 Transport Stream)化された放送コンテンツ、すなわち独自の放送信号を送信することがある。これは、ケーブルテレビ自主放送またはコミュニティチャンネルと呼ばれる。このような放送信号は送信装置が送信したものではない。
〔放送システム〕
図1は、放送システムの全体構成を示す図である。この放送システム1は、送信装置10、再送信装置200、再変調装置300及び受信装置40−1,40−2を備えて構成される。送信装置10は、ISDB−T方式を用いたMPEG−2 TS及びISDB−S方式を用いたMPEG−2 TSの放送信号(変調信号)を、アンテナを介して送信する。
再送信装置200は、送信装置10により送信されたISDB−T方式を用いたMPEG−2 TSの放送信号(変調信号)、及びISDB−S方式を用いたMPEG−2 TSの放送信号(変調信号)を受信し、これらの受信した放送信号及び再送信装置200が持つ放送信号を多重し、パススルーまたは再送信のための伝送路(再送信伝送路)に適した信号形式に変換し、放送信号(ベースバンド信号)として再送信伝送路を介して再送信する。ここで、再送信装置200が行う多重化方法には、変調波の周波数軸多重、ベースバンド信号であるMPEG−2 TSの時分割多重等がある。
再変調装置300は、再送信装置200により再送信された放送信号(ベースバンド信号)を受信し、受信した放送信号のMPEG−2 TSを、ISDB−T方式、ISDB−S方式及びJ.83方式に従った変調方式で再変調し、放送信号(再変調信号)として送信する。ここで、再送信装置200がISDB−T方式、ISDB−S方式及びJ.83方式を用いたMPEG−2 TSを時分割多重して再送信した場合、受信装置40−1,40−2は、その放送信号を直接受信することができない。そこで、再送信装置200と受信装置40−1,40−2との間に再変調装置300が設けられる。すなわち、再変調装置300は、受信装置40−1,40−2がISDB−T方式、ISDB−S方式及びJ.83方式に対応して受信できるようにするため、家庭の入口等に設置され、受信した放送信号のMPEG−2 TSを、ISDB−T方式、ISDB−S方式及びJ.83方式に従った変調方式で再変調する機能を有する。受信装置40−1,40−2は、再変調装置300により送信された放送信号(再変調信号)を受信し、再生する。尚、受信装置40−1,40−2は、ISDB−T方式に対応している場合、伝送パラメータがISDB−T方式の運用規定(ARIB TR−B14を参照されたい。)に定められた値であれば、送信装置10から直接受信する場合と同様に、放送信号(再変調信号)を受信することができる。
このような放送システム1において、再送信装置200により送信される多重化前の各MPEG−2 TS(以下、「再送信装置200により送信される各MPEG−2 TS」という。)、及び、再送信装置200において多重化され送信された放送信号すなわちベースバンド信号(以下、「再送信装置200により多重化されたベースバンド信号」という。)は、互いに同期している場合もあるし、同期していない場合(非同期の場合)もある。ここで、「同期している」とは、互いの速度の比が正確に整数比で表されることを示す。以下、再送信装置200により送信される各MPEG−2 TSと、再送信装置200により多重化されたベースバンド信号とが互いに同期していることを「同じクロックドメインにある」といい、互いに非同期である(整数比の関係にない)ことを「異なるクロックドメインにある」という。
〔異なるクロックドメインのMPEG−2 TSが混在する場合〕
再送信装置200が、複数のMPEG−2 TSを時分割多重し、放送信号(ベースバンド信号)として送信する場合、異なるクロックドメインが混在することがある。図2は、異なるクロックドメインが混在する場合の、放送信号とクロックとの関係を示す図である。図2において、送信装置10−1〜10−nが、ISDB−T方式を用いたn個のMPEG−2 TS1〜nの放送信号(変調信号)を送信し、再送信装置200が、n個のMPEG−2 TS及びP個のMPEG−2 TSn+1〜n+pを時分割多重し、放送波(ベースバンド信号)として送信するものとする。また、再変調装置300が、これらのMPEG−2 TSを含む放送信号(ベースバンド信号)を受信し、n+p個のうちのx個のMPEG−2 TSをISDB−T方式に従った変調方式で変調し、残りのn+p−x個のMPEG−2 TSをJ.83方式に従った変調方式で変調するものとする。
再送信装置200は、変調波受信部201−1〜201−nと、クロックQを用いて処理を行う放送信号出力部202と、発振器204によりクロックMを用いて処理を行うTS時分割多重部203とを備えている。変調波受信部201−1〜201−nは、送信装置10−1〜10−nにより送信された、ISDB−T方式を用いたMPEG−2 TS1〜n(クロックはT1〜Tn)の放送信号(変調信号)をそれぞれ受信して復調を行い、n個のMPEG−2 TS1〜nをそれぞれ出力する。
また、放送信号出力部202は、クロックQによりp個のMPEG−2 TSを生成し、出力する。TS時分割多重部203は、変調波受信部201−1〜201−nからn個のMPEG−2 TS1〜n(クロックはT1〜Tn)を入力し、放送信号出力部202からp個のMPEG−2 TSn+1〜n+p(クロックはQ)を入力し、クロックMにより時分割多重を行って多重フレームを生成し、放送信号(ベースバンド信号)として送信する。
再変調装置300は、再送信装置200からn+p個のMPEG−2 TSを含む放送信号(ベースバンド信号)を受信し、n+p個のうちのx個のMPEG−2 TSを、それぞれクロックT1〜TxによりISDB−T方式に従った変調方式で変調して送信し、残りのn+p−x個のMPEG−2 TSを、クロックQによりJ.83方式に従った変調方式で変調して出力する。
ここで、送信装置10−1〜10−nはそれぞれ独立した発振器を持つため、IFFTサンプルクロックT1〜Tnは同期していない。すなわち、これらのMPEG−2 TS1〜nは、それぞれ異なるクロックドメインにある。また、送信装置10−1〜10−nにてISDB−T方式に従った変調方式で変調する際に用いるIFFTサンプルクロックT1〜Tnと、再送信装置200が持つ、J.83方式に従った変調方式で変調する際に用いるクロックQも、同様に同期していない。したがって、再変調装置300において、ISDB−T方式に従った変調方式で変調されるx個のMPEG−2 TSと、J.83方式に従った変調方式で変調されるn+p−x個のMPEG−2 TSも、異なるクロックドメインにある。
尚、再送信装置200において、再送信伝送路における放送信号(ベースバンド信号)のクロック(再送信装置200が多重化した放送信号(ベースバンド信号)を送信するためのクロック)M及びクロックQを、共通の発振器、例えばPLL(Phase Lock Loop)回路等を用いて分周・逓倍して生成することにより、これらのクロックについて整数比の関係を持たせることができる。この場合、図2において、多重化したベースバンド信号と、J.83方式で変調するn+p−x個のMPEG−2 TSとは、同じクロックドメインにある、ということができる。
再変調装置300は、まず、受信した放送信号(ベースバンド信号)から、例えばPLL回路を用いて、再送信伝送路のクロックMを再生する。次に、MPEG−2 TSをISDB−T及びJ.83方式に従った変調方式で変調するために、クロックQ及びクロックT1〜Tnを再生する必要がある。具体的には、再変調装置300は、再生した再送信伝送路のクロックMを分周・逓倍して、クロックQを再生する。
しかし、再変調装置300は、再送信伝送路のクロックMを分周・逓倍しても、クロックT1〜Tnを再生することができない。そこで、以下に示す(1)または(2)の手法を用いて、クロックT1〜Tnを再生する。
〔クロックT1〜Tnの再生手法〕
(1)タイムスタンプを用いる手法
このタイムスタンプを用いる手法は、再送信装置200が、送信したいMPEG−2 TSのクロックの一周期を、再送信伝送路のクロックMでカウントし、その値(以下、「タイムスタンプ」という。)を定期的に送信し、再変調装置300が、再送信伝送路のクロックM及びタイムスタンプから、クロックT1〜Tnを、例えばPLL回路を用いて再生するものである。
例えば、クロックT1を再生する場合、再送信装置200は、クロックT1の一周期を再送信伝送路のクロックMでカウントしたタイムスタンプ1を定期的に送信する。再変調装置300は、再送信伝送路のクロックMとタイムスタンプ1から、クロックT1を再生する。このようなクロック再生を実現するために用いるタイムスタンプの例として、同期用残差タイムスタンプを用いる手法(特許文献1を参照)や、ATMネットワークにおける残差タイムスタンプを用いる手法(非特許文献1を参照)がある。
しかし、これらのタイムスタンプを用いる方法では、クロックドメインと同数のタイムスタンプ1〜nを送信する必要があるため、タイムスタンプ1〜nを送信する帯域の分だけ、再送信伝送路の非効率的な使用を招いてしまう。また再変調装置300において、クロック再生のためのPLL回路がクロックドメインの数だけ必要となり、再変調装置300の回路規模が増大してしまう。
(2)バッファメモリを用いる手法
このバッファメモリを用いる手法は、再変調装置300が、放送信号(ベースバンド信号)を蓄積するバッファメモリを用意し、バッファメモリ残量が一定となるように、放送信号を読み出すためのクロックを調節することにより、クロックT1〜Tnを再生するものである。
この手法は、タイムスタンプが送信されないため、再送信伝送路の非効率的な使用は招かないが、再変調装置300にバッファメモリが必要となるため、再変調装置300の回路規模が増大してしまう。
(3)その他の手法
前述した(1)及び(2)の手法の他に、再送信装置200が、クロックT1〜TnをクロックT1’〜Tn’に変換する際に、クロックT1’〜Tn’と再送信伝送路のクロックMとが整数比の関係を持たせるようにし、再変調装置300が、再送信伝送路のクロックMを分周・逓倍して、クロックT1’〜Tn’を再生することが考えられる。この場合、再変調装置300は、クロックT1’〜Tn’を用いてMPEG−2 TSを再変調する。
すなわち、再送信装置200は、再送信伝送路のクロックMを分周・逓倍してT1’〜Tn’を生成し、このクロックT1’〜Tn’に合わせて、再変調装置300が再変調するMPEG−2 TSの速度に変換して送信する。
しかし、この手法では、再変調装置300において、再送信伝送路のクロックMを分周・逓倍するために、最大n個のPLL回路が必要となり、再変調装置300の回路規模が増大してしまう。また、再送信装置200において、MPEG−2 TSの速度を変換できない場合があることから、必ずしもこの手法を適用できるとは限らない。
一般に、MPEG−2 TSの速度変換は、変換後のMPEG−2 TSの速度に合わせて、元のMPEG−2 TSに対してヌルパケットの挿入または削除、及び、MPEG−2 TSに含まれるPCR(Program Clock Reference:番組時刻基準値情報)を修正することによって実現する。速度変換後のMPEG−2 TSの速度を、速度変換前の速度よりも遅くする場合は、変換前のMPEG−2 TSに含まれるヌルパケットを削除する必要があるが、速度変換前のMPEG−2 TSにおいて、削除が必要なタイミングでヌルパケットが存在しないとき、または速度変換前のMPEG−2 TSに全くヌルパケットが含まれないときは、速度変換することができない。したがって、このような場合に、前述した(3)の手法を適用することができない。
米国特許第5260978号明細書 ITU−T I.363.1
そこで、本発明は、異なるクロックドメインにある複数のTSを時分割多重伝送し、複数の放送方式に従った変調方式で再変調する放送システムにおいて、各放送方式のクロックを再生するために必要なPLL回路の数を低減し、回路規模を小さくすることを目的とする。
まず、本発明の概要について、具体例を挙げて簡単に説明する。ISDB−T方式でMPEG−2 TSを送信する送信装置、前記MPEG−2 TSを受信して復調し、互いに非同期な複数のMPEG−2 TS(ISDB−T方式及びその他の方式のMPEG−2 TS)を、再送信伝送路を介して再送信する再送信装置、前記再送信装置からMPEG−2 TSを受信してクロックを再生し、そのクロックを用いてMPEG−2 TSを再変調して送信する再変調装置、及び、前記再変調装置からMPEG−2 TSを受信する受信装置を備えた放送システムにおいて、以下の(1)及び(2)を特徴とする。
(1)変調用クロックの生成
再送信装置は、前記再送信伝送路のクロックを逓倍せずに整数分の1に分周することにより、再変調装置によってISDB−T方式及びその他の方式に従った変調方式で変調するためのクロックが再生されるように、変調用クロックを生成する。再変調装置は、1つのPLL回路により、再送信伝送路のクロックを再生する。そして、整数分の1に分周する回路により、ISDB−T方式及びその他の方式で再変調するためのクロックを生成する。ここで、整数分の1に分周する回路は、PLL回路である必要がなく、PLL回路よりもはるかに簡易な構成を有する例えばカウンタを用いることができる。これにより、再変調装置で必要となるPLL回路は、再送信伝送路のクロックを再生するために、1つのみで済むことになる。但し、ISDB−T方式及びその他の方式の再変調には、規格に沿った周波数と精度を満たすクロックが必要であり、再送信装置は、その条件を満たすようにクロックを生成する必要がある。
(2)情報速度のアップ
また、再送信装置は、再変調装置がISDB−T方式に従った変調方式で変調できるようにするため、前記生成後のクロックに合わせて、ISDB−T方式を用いたMPEG−2 TSの伝送速度を、以下の方法で変換する。まず、再送信装置は、MPEG−2 TSの伝送速度を変換するに際し、MPEG−2 TSの情報速度を上げる。具体的には、再送信装置は、ISDB−T方式で規定された伝送パラメータの値を、受信したときよりも情報速度が上がるように変更し、その伝送パラメータの値で決まる情報速度に変換する。その際に、MPEG−2 TSにヌルパケットを挿入する。例えば、伝送パラメータの1つであるガードインターバル比が1/8のときの情報速度で受信した場合、ガードインターバル比を1/16に変換し、ヌルパケットを挿入することにより、受信時の情報速度を越える速度に変換する。
そして、再送信装置は、情報速度を上げたMPEG−2 TSに、その伝送パラメータに基づいて無効階層パケットを挿入し、挿入後のMPEG−2 TSの伝送速度を、情報速度変換後の情報速度に合わせて変換する。このとき、変換後のMPEG−2 TSの伝送速度が変換前よりもやや低い場合でも、挿入されるヌルパケットで対応できる範囲内であれば、挿入するヌルパケット量を調整する(少なくする)ことで、情報として必要なパケットを削除することなく(処理を破綻させることなく)、伝送速度を変換することができる。また、再送信装置は、伝送パラメータの変更に合わせて、MPEG−2 TSに含まれるNIT(Network Information Table)内の制御情報を書き換える。
前記(1)及び(2)により、再変調装置は、再送信装置からMPEG−2 TSを受信し、1つのPLL回路で再送信伝送路のクロックを再生し、整数分の1に分周する回路(例えばカウンタ)を用いて、ISDB−T方式及びその他の方式に従った変調方式で変調するためのクロックを生成する。これにより、再変調装置は、ISDB−T方式及びその他の方式のMPEG−2 TSを、処理を破綻させることなく再変調することができる。
ここで、伝送速度とは、MPEG−2 TSに対し、例えばISDB−T方式の外符号(RS:Reed Solomon符号)化後の、無効階層パケットを含む速度をいい、情報速度とは、無効階層パケットを含まないMPEG−2 TSの速度をいう。無効階層パケットとは、ISDB−T方式で規定された様々な情報速度のMPEG−2 TSに対し、共通のクロックで伝送路符号化処理を行えるように、MPEG−2 TSに挿入されるパケットであり、実際の変調波では伝送されないパケットである。無効階層パケット挿入後のMPEG−2 TSの伝送速度は、32.50793650・・・Mbpsである。
そこで、前記課題を解決するため、本発明による再送信装置は、TSを送信する送信装置と、前記送信装置からTSを受信し、互いに非同期な複数のTSを、伝送路のクロックで前記伝送路を介して再送信する再送信装置と、前記再送信装置から複数のTSを受信し、前記伝送路のクロックを再生して複数のTSを再変調し、再変調した複数のTSを送信する再変調装置と、前記再変調装置からTSを受信する受信装置とを備えた放送システムにおける前記再送信装置において、前記伝送路のクロックを発生するクロック発生部と、前記クロック発生部により発生された伝送路のクロックを整数分の1に分周し、変調用クロックを生成するクロック分周部と、前記送信装置からTSを受信して復調する受信部と、前記クロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、前記受信部により復調されたTSの情報速度を高くする速度変換部と、前記速度変換部により情報速度を高くしたTSを入力し、時分割多重を施して前記伝送路を介して送信する時分割多重部と、を備え、前記再変調装置に、伝送路のクロックを用いて前記変調用クロックを生成させることを特徴とする。
また、本発明による再送信装置は、前記受信部が、復調したTSに無効階層パケットを付加し、前記速度変換部が、前記受信部にて付加された無効階層パケットを削除する無効階層パケット削除部と、前記クロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、前記無効階層パケット削除部により無効階層パケットが削除されたTSの情報速度を、伝送パラメータの設定及びヌルパケットの挿入により、高くする情報速度変換部と、前記情報速度変換部により情報速度を高くしたTSに、無効階層パケットを挿入する無効階層パケット挿入部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明による再送信装置は、前記速度変換部の情報速度変換部が、ガードインターバル比が小さくなるように伝送パラメータを設定することを特徴とする。
また、本発明による再送信装置は、前記速度変換部の情報速度変換部が、符号化率が大きくなるように伝送パラメータを設定することを特徴とする。
また、本発明による再送信装置は、前記速度変換部が、前記クロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、前記情報速度変換部により高くなる情報速度に応じたクロックを生成するクロック生成部を備えることを特徴とする。
また、本発明による再送信装置は、前記受信部が、送信装置から第1の放送方式を用いたTS、及び前記第1の放送方式とは異なる他の放送方式を用いたTSを受信して復調し、前記クロック分周部が、伝送路のクロックを整数分の1に分周して、第1の放送方式の変調用クロックを生成すると共に、第2の放送方式の変調用クロックを生成し、前記速度変換部が、クロック分周部により生成された第1及び第2の放送方式の変調用クロックに基づいて、前記受信部により復調された第1及び第2の放送方式のTSの速度をそれぞれ高くし、前記時分割多重部が、速度変換部により情報速度を高くした第1及び第2の放送方式のTSを入力し、これらのTSに時分割多重を施して前記伝送路を介して送信し、前記再変調装置に、伝送路のクロックを用いて前記第1及び第2の変調用クロックを生成させることを特徴とする。
また、本発明による再送信装置は、前記第1の放送方式とは異なる第3の放送方式のTSを生成して出力する出力部を備え、前記受信部が、送信装置から第1の放送方式を用いたTSを受信して復調し、前記クロック分周部が、伝送路のクロックを整数分の1に分周して、第1の放送方式の変調用クロックを生成すると共に、第3の放送方式の変調用クロックを生成し、前記速度変換部が、クロック分周部により生成された第1の放送方式の変調用クロックに基づいて、前記受信部により復調された第1の放送方式のTSの速度を高くし、前記出力部が、クロック分周部により生成された第3の放送方式の変調用クロックを用いて、第3の放送方式のTSを出力し、前記時分割多重部が、速度変換部により情報速度を高くした第1の放送方式のTS、及び、前記出力部により出力された第3の放送方式のTSを入力し、これらのTSに時分割多重を施して前記伝送路を介して送信し、前記再変調装置に、伝送路のクロックを用いて前記第1及び第3の変調用クロックを生成させることを特徴とする。
また、本発明による再送信装置は、前記速度変換部が、受信部により復調されたTSを構成する一部のパケットを、ヌルパケットに置き換えることにより、前記TSの情報速度を高くすることを特徴とする。
さらに、本発明による再変調装置は、TSを送信する送信装置と、前記送信装置からTSを受信し、互いに非同期な複数のTSを、伝送路のクロックで前記伝送路を介して再送信する再送信装置と、前記再送信装置から複数のTSを受信し、前記伝送路のクロックを再生して複数のTSを再変調し、再変調した複数のTSを送信する再変調装置と、前記再変調装置からTSを受信する受信装置とを備えた放送システムにおける前記再変調装置において、前記再送信装置により送信されたTSを受信し、伝送路のクロックを再生するクロック再生部と、前記クロック再生部により再生された伝送路のクロックを整数分の1に分周し、変調用クロックを生成するクロック分周部と、前記再送信装置から複数のTSを受信し、クロック再生部により再生された伝送路のクロック、及びクロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、それぞれのTSに分離する分離部と、前記クロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、前記分離部により分離されたTSを変調する変調部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明による再変調装置は、前記変調部が、再送信装置が再送信するTSの伝送パラメータを用いて、前記分離部により分離されたTSを変調することを特徴とする。
さらに、本発明による放送システムは、前記再送信装置と再変調装置とを含むことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、変調用クロックとして、伝送路のクロックを整数分の1に分周したクロックを用いるようにしたから、伝送路のクロックと変調用クロックとは整数比の関係となり、再変調装置は、伝送路のクロックをPLL回路により再生し、変調用クロックを例えばカウンタにより生成することができる。これにより、異なるクロックドメインにある複数のTSを時分割多重伝送し、複数の放送方式に従った変調方式で再変調する放送システムにおいて、各放送方式のクロックを再生するために必要なPLL回路の数を低減することができ、回路規模を小さくすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
〔放送システム〕
図1は、本発明の実施形態の対象となる放送システムの全体構成を示す図である。この放送システム1は、送信装置10、再送信装置20、再変調装置30及び受信装置40−1,40−2を備えて構成される。前述した放送システム1では、再送信装置200及び再変調装置300としたが、本発明の実施形態では、再送信装置20及び再変調装置30として説明する。以下、MPEG−2 TSを単に「TS」という。
送信装置10は、複数の送信装置から成り、ISDB−T方式を用いたTSの放送信号(変調信号)及びISDB−S方式を用いたTSの放送信号(変調信号)を、アンテナを介して送信する。ここで、複数の送信装置から送信される放送信号(変調信号)は、それぞれ異なるクロックドメインを持つものとする。
再送信装置20は、送信装置10により送信された放送信号(変調信号)を受信し、受信した放送信号を復調してTSを取り出し、再送信装置200が持つ放送コンテンツであるTSと共に時分割多重し、放送信号(ベースバンド信号)として再送信伝送路を介して再送信する。
再変調装置30は、再送信装置20により再送信された放送信号(ベースバンド信号)を受信し、受信した放送信号の複数のTSから、1つまたは複数のTSを分離し、TS毎に定められた放送方式に従って変調し、放送信号(再変調信号)として送信する。また、再変調装置30は、送信装置10により送信された、ISDB−T方式を用いたTSの放送信号のうちのいくつかをISDB−T方式に従った変調方式で変調するものとする。また、送信装置10により送信された、ISDB−T方式を用いたTSの放送信号のうちのISDB−T方式で変調しない残りの放送信号、送信装置10により送信された、ISDB−S方式を用いたTSの放送信号、及び、再送信装置20が持つ放送信号は、J.83方式で変調するものとする。さらに、再変調装置30は、複数の変調波を送信する場合、それぞれを異なる周波数の搬送波で変調し、周波数多重して放送信号(再変調信号)として送信する。
受信装置40−1,40−2は、再変調装置30により送信された放送信号(再変調信号)を受信し、受信した放送信号を復調してTSを取り出し、映像及び音声のデコードを行う。
〔再送信装置〕
次に、図1に示した再送信装置20について説明する。図3は、本発明の実施形態による再送信装置20の構成、及び放送信号とクロックの関係を示す図である。この再送信装置20は、変調波受信部21、放送信号出力部22、TS時分割多重部23、クロック発生部(発振器)24、クロック分周部25及び速度変換部26を備えている。
変調波受信部21は、変調波受信部21−1〜21−i+jがそれぞれISDB−T方式を用いたTSの放送信号(変調信号)を受信して復調し、変調波受信部21−i+j+1〜21−i+j+kがそれぞれISDB−S方式を用いたTSの放送信号(変調信号)を受信して復調し、TSをそれぞれ出力する。すなわち、変調波受信部21は、i+j個のISDB−T方式の変調波、及びk個のISDB−S方式の変調波を受信して復調し、i+j+k個のTSを出力する。後述する再変調装置30において、i個のTS(TS1〜TSi)はISDB−T方式に従った変調方式で再変調され、j個のTS(TSi+1〜TSi+j)及びk個のTS(TSi+j+1〜TSi+j+k)はJ.83方式に従った変調方式で再変調されるものとする。以下、J.83方式に従った変調方式を64QAMとする。
具体的には、変調波受信部21−1〜21−iは、それぞれ復調したTS1〜TSiに対して無効階層パケットを付加し、さらに、各パケットの189〜196バイト(以下、「ダミーバイト」という。)に、無効階層か否かを示す情報を付加する。そして、ダミーバイトを含むパケットに対してRS(204,196)符号化して出力する。また、変調波受信部21−i+1〜i+j+kは、復調したTSi+1〜TSi+j+kに対してRS(204,188)符号化して出力する。以上の処理によって、TSのパケットサイズは204バイトとなり、TSの伝送速度は、それぞれTS1〜TSiが32.50793650・・・Mbps、TSi+1〜TSi+j+k+pが31.644Mbpsとなる。
放送信号出力部22は、後述するクロック分周部25−2で生成されたクロックQに合わせて、p個のTS(TSi+j+k+1〜TSi+j+k+p)をRS(204,188)符号化し、6ビットパラレル処理して出力する。これらのTSは、例えば、ケーブルテレビの自主放送等の、再送信装置20が持つ放送コンテンツである。
クロック発生部24は、伝送路(再送信伝送路)のクロックMを発生する。クロック分周部25は、伝送路のクロックMを分周し、TSを速度変換するためのクロックを生成する。具体的には、クロック分周部25−1が、ISDB−T方式の変調用クロックT’を生成し、クロック分周部25−2が、J.83方式の変調用クロックQを生成する。この変調用クロックT’,Qは、後述する再変調装置30においても変調用クロックとして生成される。
ここで、変調用クロックT’,Qについて簡単に説明する。後述する再変調装置30は、ISDB−T方式を用いたTSを再変調するために、変調用クロックT’として、8.126984126・・・MHzのIFFTサンプルクロックを使用するものとし、J.83方式を用いたTSを再変調するために、変調用クロックQとして、5.274MHzのシンボルクロックを使用するものとする。
これらの変調用クロックT’,QとTSを伝送するためのクロックとの間の関係は、次のとおりである。
(1)ISDB−T方式の場合
8.126984126・・・MHz(クロックT’)×4=32.50793650・・・MHz
この32.50793650・・・MHzのクロックは、ISDB−T方式に従った変調方式で再変調されるTSをシリアルで伝送するクロック、すなわち、前述した再送信伝送路における伝送速度に相当する。
(2)J.83方式の場合
5.274MHz(クロックQ)×6=31.644MHz
この31.644MHzのクロックは、J.83方式に従った変調方式で再変調されるTSをシリアルで伝送するクロック、すなわち、前述した再送信伝送路における伝送速度に相当する。尚、後述する再変調装置30では、伝送路のクロックMを整数分の1に分周して、変調用クロックT’,Qを生成できればよいので、32.50793650・・・MHz及び31.644MHzのクロックは不要である。
尚、再送信装置20のクロック分周部25は、伝送路のクロックMから、変調用クロックT’,Qを生成するようにしたが、TSのシリアル伝送クロックである、32.50793650・・・MHz及び31.644MHzを生成するようにしてもよい。また、TSの8ビットパラレル伝送クロック(バイトクロック)である、4.063492063・・・MHz及び3.9555MHzを生成するようにしてもよい。本発明の実施形態では、前述したように、後述する再変調装置30が、ISDB−T方式に従った変調方式で再変調するために、TSの4ビットパラレル伝送クロックである変調用クロックT’を生成し、また、J.83方式に従った変調方式で再変調するために、TSの6ビットパラレル伝送クロックである変調用クロックQを生成する。したがって、再送信装置20は、再変調装置30においてISDB−T方式及びJ.83方式に従った変調方式で再変調されるTSを、それぞれ4ビット及び6ビット単位でパラレル処理することとする。
この場合、ISDB−T方式の変調用クロックT’は、以下に示す範囲内にある必要がある。
8.126984126・・・MHz(512/63MHz)±1ppm以内
尚、後述する再変調装置30の出力が0.05W以下であり、かつ、極微小電力局であると認められる場合は、±20kHz以内となる。また、J.83方式の変調用クロックQは、5.274MHz±20ppmの範囲内にある必要がある。
本発明の実施形態では、前述した範囲内に収まるような変調用クロックT’,Qを、伝送路のクロックMを整数分の1に分周することにより取り出せるように、伝送路のクロックMを設定する必要がある。すなわち、伝送路のクロックMは、X,Yを整数として、以下の関係を満たすように設定する。
M/X=Q ・・・数式(1)
M/Y=T’ ・・・数式(2)
前述した2つの式を満たす整数X,Y及び伝送路のクロックMの組み合わせは、例えば、以下のようなものがある。
X=715,Y=464,M=3770.920634MHz
(この場合、T’=8.126984125MHz,Q=5.274014873・・・MHzである。)
X=809,Y=525,M=4266.666666MHz
(この場合、T’=8.126984126・・・MHz,Q=5.274000823・・・MHzである。)
これらの中からX,Y,Mの組み合わせを決定する。
以下、X=715,Y=464,M=3770.920634MHzの組み合わせを選択したものとして説明する。すなわち、再送信装置20のクロック発生部24は、3770.920634MHzのクロックMを発生し、クロック分周部25−1は、クロックMを464分の1に分周し、8.126984125MHzの変調用クロックT’を生成し、クロック分周部25−2は、クロックMを715分の1に分周し、5.274014873・・・MHzの変調用クロックQを生成する。
速度変換部26は、変調波受信部21からTSを入力し、クロック分周部25により生成された変調用クロックT’,Qを用いて、入力したTSの伝送速度を変換し、4ビットパラレル処理及び6ビットパラレル処理して出力する。この速度変換に伴い、RS符号化後のヌルパケット(パケットサイズ204バイト)を挿入する。
具体的には、速度変換部26−1〜26−iは、変調波受信部21−1〜21−iから32.50793650・・・MbpsのTSを入力し、クロック分周部25−1により生成された8.126984125MHzの変調用クロックT’を用いて、入力したTSの速度を変換し、4ビットパラレル処理して、入力したTSの伝送速度とはやや異なる32.5079365MbpsのTSを出力する。入力したTSと速度変換後のTSの速度差は、クロックT1〜TnとクロックT’との周波数差が原因となって生じる。
また、速度変換部26−i+1〜26−i+j+kは、変調波受信部21−i+1〜21−i+j+kから31.644MbpsのTSを入力し、クロック分周部25−2により生成された5.274014837・・・MHzのクロックQを用いて、入力したTSの速度を変換し、6ビットパラレル処理して、入力したTSとは異なる伝送速度のTSを出力する。速度変換部26の詳細については後述する。
TS時分割多重部23は、速度変換部26から4ビットパラレルのTS及び6ビットパラレルのTSを入力し、放送信号出力部22から6ビットパラレルのTSを入力し、クロック発生部24が発生した伝送路のクロックMを用いて、制御情報を含むヘッダ及びTSを格納したスロット(1本の物理伝送路にデータを時分割多重伝送する場合の基本単位)から成る多重フレームを生成し、その多重フレームを放送信号(ベースバンド信号)として再送信伝送路へ送信する。ここで、多重フレームのスロットサイズは、RS符号化後のTSパケットと同じ204バイトとする。また、制御情報には、多重フレーム内の各TSが格納されたスロットを識別するためのテーブル等を含む。
各TSに対して割り当てる多重フレームのスロット数は、以下のようにして決定される。伝送路のクロックM、変調用クロックT’,Qが前述した数式(1)及び(2)の関係を満たす場合、ある1つのTSが使用する多重フレームのスロットの割合は、変調用クロックT’で速度変換したTSでは4/Yとなり、クロックQで速度変換したTSでは6/Xとなる。例えば、伝送速度が3770.920634MHzである多重フレームのスロット数を331760(=XとYの最小公倍数464×715)とする。このとき、ある1つのTSに割り当てられるスロット数は、変調用クロックT’で速度変換したTSには、331760×4/464=2860スロットとなり、クロックQで速度変換したTSには、331760×6/715=2784スロットとなる。TSの伝送速度は、それぞれ32.5079365Mbps、31.64408924・・・Mbpsである。
(速度変換部)
次に、図3に示した再送信装置20における速度変換部26−1〜26−iについて詳細に説明する。図4は、速度変換部26−1〜26−iの構成及び処理を示す図である。また、図6は、速度変換部26−1〜26−iに入力されるTSの伝送速度と出力されるTSの伝送速度を示す図である。この速度変換部26−1〜26−iは、後述の再変調装置30によりISDB−T方式に従った変調方式で変調されるTSの伝送速度を変換する機能を有し、無効階層パケット削除部271、クロック分周・逓倍部272、情報速度変換部273及び無効階層パケット挿入部274を備えている。
無効階層パケット削除部271は、変調波受信部21−1〜21−iから伝送速度32.507943650・・・Mbps(クロックT1〜Tiに基づいた伝送速度:図4ではクロックTに基づいた伝送速度)のTSを入力し、TSのダミーバイトを参照して無効階層パケット及び有効階層パケットを分離し(図6(1)を参照)、無効階層パケットだけを削除し、伝送速度を情報速度(無効階層パケットを含まないTSの速度)に変換する。例えば、伝送パラメータが、モード3、ガードインターバル比1/8、変調方式64QAM、符号化率3/4であり、13セグメント全てがこのパラメータであるとき、無効階層パケットを削除した後のTSの情報速度は、19.80952380・・・Mbpsとなる。この場合、無効階層パケット削除部271は、無効階層パケットが削除された情報速度19.80952380・・・MbpsのTSを出力する。
クロック分周・逓倍部272は、無効階層パケットが削除された情報速度19.80952380・・・Mbpsを超える情報速度のTSを出力するためのクロックを生成する。つまり、情報速度変換部273において使用されるクロック、すなわち、入力したTSの情報速度を超える情報速度に対応した伝送パラメータを選択したときのクロックは、以下の式により算出される。
T’×4×A/B×S ・・・数式(3)
ここで、Aは、1OFDMフレーム長で伝送するTSパケット数であり、モード、変調方式、符号化率の設定により決まる整数値である。例えば、モード3、変調方式64QAM、符号化率3/4のとき、216である。Bは、1TS多重フレームのTSパケット数であり、モード、ガードインターバル比の設定により決まる整数値である。例えば、モード3、ガードインターバル比1/8のとき、4608であり、モード3、ガードインターバル比1/16のとき、4352である。Sは、変調するTSを伝送するセグメント数であり、1〜13の値である。
情報速度変換部273は、無効階層パケット削除部271により無効階層パケットが削除された情報速度19.80952380・・・MbpsのTSを入力し、クロック分周・逓倍部272により生成されたクロックを用いて、変調波受信部21−1〜21−iで受信したTSの情報速度(19.80952380・・・Mbps)よりも高くなるように伝送パラメータを設定し、入力したTSに対しヌルパケットを挿入し(図6(2)を参照)PCRを修正することにより、入力したTSの情報速度を変換し、変換後の情報速度のTSを出力する。設定する伝送パラメータの値は予め決定されている。例えば、伝送パラメータとしてガードインターバル比1/16(元のガードインターバル比は1/8)を設定すると、このときの情報速度は20.97478991・・・Mbps(=512/63×4×216/4352×13)となり、1.16526611・・・Mbps高くなる。この場合、情報速度変換部273は、情報速度19.80952380・・・MbpsのTSを入力し、伝送パラメータとしてガードインターバル比1/16を設定し、入力したヌルパケットを挿入しPCRを修正し、クロック分周・逓倍部272により生成されたクロックを用いて、入力したTSの情報速度よりも高い情報速度20.97478991・・・Mbps(=8.126984125×4×216/4352×13)に変換し、この情報速度のTSを出力する。この場合、速度変換部26−1〜26−iにより伝送速度が下がったとしても、情報速度変換部273が挿入するヌルパケット量を調整することにより、元のTSのパケットを欠落させることなく、伝送速度を変換することが可能となる。
ここで、情報速度変換部273は、ISDB−T方式で規定された伝送パラメータの値の変更に際し、複数の伝送路条件を想定して予め用意された伝送路符号化のための複数の伝送パラメータの中から、伝送路条件に適応した伝送パラメータを予め選択しておき、その選択した伝送パラメータを設定する。例えば、伝送パラメータとして、キャリア周波数間隔が異なるモードは3種類あり、再送信伝送路のマルチパス妨害耐性に関係するガードインターバル比は1/4,1/8,1/16の3種類がある。また、制御情報を除く映像、音声等のデータの変調方式は、64QAM,16QAM,QPSKの3種類があり、誤り訂正内符号(畳込み符号)の符号化率は7/8,5/6,3/4,2/3,1/2の5種類がある。詳細についてはARIB STD−B31を参照されたい。伝送パラメータの中には、TSの情報速度に関係するものがある。例えば、ガードインターバル比を小さくすると(1/4→1/8等)、マルチパス妨害の影響を受けやすくなるが、情報速度が上がる。また符号化率を上げると(3/4→5/6等)、誤り訂正能力が低下するが、情報速度が上がる。現在行われている地上デジタル放送の伝送パラメータの一部を挙げると、モード3、ガードインターバル比1/8、変調方式64QAM、符号化率3/4であり、13セグメント全てがこのパラメータであるとき、TSの情報速度は19.80952380・・・Mbpsとなる。
無効階層パケット挿入部274は、情報速度変換部273により情報速度が変換された(情報速度が上がった)TSを入力し、入力したTSに対し、情報速度変換部273により設定された伝送パラメータに従って、TS内の決められた位置に無効階層パケットを挿入し(図6(2)を参照)、速度変換部26−1〜26−iに入力したTSの伝送速度32.50793650・・・Mbpsとはやや異なる伝送速度32.5079365Mbps(図4のクロックT’に基づいた伝送速度)のTSを生成して出力する。具体的には、例えばセグメント数が13のとき、TSパケット13×A個に対し、(B−13×A)の無効階層パケットを挿入する。前述したように、Aは1OFDMフレーム長で伝送するTSパケット数、BはTS多重フレームのTSパケット数である。
次に、図3に示した再送信装置20における速度変換部26−i+1〜26−i+j+kについて詳細に説明する。この速度変換部26−i+1〜26−i+j+kは、後述の再変調装置30によりJ.83方式に従った64QAM変調方式で変調されるTSの伝送速度を変換する機能を有する。
速度変換部26−i+1〜26−i+j+kは、クロックQに合わせてTSの伝送速度を変換するに際し、入力したTSから無効階層パケットまたはヌルパケットを削除し(ヌルパケットが不十分または存在しない場合は無効階層パケットを削除する。)、PCRを修正する。これにより、TSの伝送速度は下がる。また、変調方式が、受信時のISDB−T方式及びISDB−S方式に従った変調方式からJ.83方式に従った方式に変わるため、NITに含まれる、変調方式を含む制御情報を書き換える(NITに含まれる地上分配システム記述子を、ケーブル分配システム記述子に置き換える)。ここで、入力したTSから無効階層パケットまたはヌルパケットを削除するのは、ISDB−T方式のTSの伝送速度が32.50793650・・・Mbpsであり、J.83方式に従った64QAM変調方式のTSの伝送速度が31.644Mbpsであり、前者の方が高いからである。すなわち、入力の伝送速度(ISDB−T方式を用いたTSの伝送速度)から出力の伝送速度(J.83方式を用いた伝送速度)を減算した結果である約1Mbps(=32.50793650・・・Mbps−31.644Mbps)分の無効階層パケットまたはヌルパケットを削除する。無効階層パケットまたはヌルパケットを削除して伝送速度を下げられるのは、ISDB−T方式を用いたTSの情報速度(無効階層パケットを含まないTSの速度)は、最も高い場合であっても約23Mbpsであり、少なくとも約9Mbps(=32.50793650・・・Mbps−約23Mbps)の無効階層パケットがTSに含まれるからである。したがって、情報として必要なパケット(ヌルパケット及び無効階層パケット以外のパケット)を削除することなくTSの伝送速度を下げることができる。
〔再変調装置〕
次に、図1に示した再変調装置30について説明する。図5は、本発明の実施形態による再変調装置30の構成、及び放送信号とクロックの関係を示す図である。この再変調装置30は、TS分離部31、クロック再生部(PLL回路)32、クロック分周部33、変調部34及び伝送パラメータ記憶部35を備えている。
TS分離部31は、再送信装置20により送信された放送信号(ベースバンド信号)を入力し、多重フレームヘッダ内の制御情報を参照することにより、再変調するTSを分離し、ISDB−T方式のTSを4ビットパラレル処理して出力し、J.83方式のTSを6ビットパラレル処理して出力する。
クロック再生部32は、再送信装置20により送信された放送信号(ベースバンド信号)を入力し、多重化したベースバンド信号から、PLL回路を用いて伝送路のクロックMを再生する。
クロック分周部33は、クロック分周部33−1が、クロック再生部32により再生された伝送路のクロックMを、整数分の1に分周することにより、ISDB−T方式の変調用クロックT’を生成し、クロック分周部33−2が、伝送路のクロックMを、整数分の1に分周することにより、J.83方式の変調用クロックQを生成する。これらの変調用クロックT’,Qは、変調部34による変調処理に用いられるだけでなく、TS分離部31により分離されたTSを変調部34に出力するときの処理のためにも用いられる。
伝送パラメータ記憶部35には、再送信装置20における速度変換部26の情報速度変換部273が設定する伝送パラメータの値が、予め記憶されている。
変調部34は、TS分離部31からTSを入力し、クロック分周部33により生成された変調用クロックT’,Qを用いて、入力したTSをそれぞれISDB−T方式及びJ.83方式に従った変調方式で変調し、送信する。具体的には、変調部34−1は、TS分離部31からISDB−T方式の4ビットパラレルのTSを入力し、伝送パラメータ記憶部35から伝送パラメータを入力し、クロック分周部33−1により生成された変調用クロックT’を用いて、ISDB−T方式に従った変調方式で変調し、放送信号(再変調信号)として受信装置40−1,40−2へ送信する。また、変調部34−2は、TS分離部31からJ.83方式の6ビットパラレルのTSを入力し、クロック分周部33−2により生成されたクロックQを用いて、J.83方式に従った変調方式(64QAM)で変調し、放送信号(再変調信号)として受信装置40−1,40−2へ送信する。
尚、伝送パラメータは、再変調装置30が送信する放送信号(再変調信号)の変調波の中で、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)情報として伝送される。また、前述したように、放送信号として送信されるTSは、NIT内の制御情報が書き換えられている。受信装置40−1,40−2は、TMCC情報及びNIT内の制御情報を参照することにより、再変調装置30により送信された放送信号を受信する処理と、送信装置10により送信された放送信号を受信する処理とを同様に扱うことができる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、互いに非同期な複数のTSの変調用クロックT’,Qとして、伝送路のクロックMを整数分の1に分周して生成したクロックを用いるようにした。具体的には、再送信装置20が、再送信装置20と再変調装置30との間の再送信伝送路のクロックMを逓倍せずに整数分の1に分周することにより、再変調装置30によってISDB−T方式及びJ.83方式に従った変調方式で変調するためのクロックが再生されるように、変調用クロックを生成する。つまり、再変調装置30は、1つのPLL回路であるクロック再生部32により、再送信伝送路のクロックMを再生し、整数分の1に分周する回路(例えば、カウンタ)であるクロック分周部33−1,33−2により、ISDB−T方式及びJ.83方式で変調するための変調用クロックT’,Qを生成する。これにより、再変調装置30は、必要となるPLL回路が再送信伝送路のクロックMを再生するために1つのみで済むことになるから、PLL回路の数を低減することができる。したがって、再変調装置30の回路規模を小さくすることができる。
また、本発明の実施形態によれば、再送信装置20が、TSの無効階層パケットを削除し、変調用クロックT’に合わせてTSの情報速度を上げ、その際に設定した伝送パラメータに応じて無効階層パケットを挿入することにより、伝送速度を変更するようにした。再変調装置30は、再送信装置20が設定した伝送パラメータに従ってTSを変調することができるから、処理を破綻させることなく、TSの再送信及び再変調を実現することができる。
尚、再送信装置20の速度変換部26−1〜26−iにより速度変換が行われ、再変調装置30の変調部34−1により変調されるISDB−T方式を用いた放送信号は、より大容量な伝送ができる伝送パラメータを用いるため、再送信伝送路のマルチパスまたは誤りに対する耐性が低下するおそれがある。したがって、本発明の実施形態の適用対象は、マルチパスまたは伝送誤りが少ない再送信伝送路であることが望ましい。
また、本発明の実施形態では、送信装置10が送信する放送信号(変調波)の伝送パラメータ、すなわち地上デジタル放送の伝送パラメータは、再送信装置20の速度変換部26において情報速度を上げることができるような値で運用されている必要がある。
以上、本発明の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
〔ISDB−T方式に従った変調方式で変調するTSが無効階層パケットを含まない場合〕
前記実施形態では、再送信装置20が、速度変換部26−1〜26−iの無効階層パケット挿入部274によりTSに無効階層パケットを挿入し、無効階層パケットを含むTSの放送信号を再変調装置30へ送信するようにしたが、無効階層パケットを含まないTSの放送信号を送信するようにしてもよい。この場合、再送信装置20における変調波受信部21−1〜21−iの無効階層パケット挿入部274による無効階層パケット挿入処理は不要となり、TSの伝送速度は、前述した数式(3)のクロックを用いて情報速度変換部273により出力されたTSの情報速度(20.9747991・・・Mbps)となる。
再変調装置30は、無効階層パケットを含まないTSを受信する場合、伝送路のクロックMから、数式(3)に示すクロックを生成することができない。そのための回路を備えていないからである。しかし、再変調装置30は、再送信装置20が設定した伝送パラメータの値を予め記憶しておくことにより、数式(3)のA及びBの値を求めることができる。
再変調装置30のTS分離部31は、A及びBの値から、無効階層を含まないTSに対し、前記実施形態のTSの伝送速度との速度差に相当する数の無効階層パケットを挿入して、変調用クロックT’に合わせて出力する。これにより、変調部34−1は変調用クロックT’に合わせて、正しく変調処理を行うことができる。例えば、モード3、ガードインターバル比1/8、変調方式64QAM、符号化率3/4、セグメント数13のとき、2808(=216×13)個の有効パケット出力に対して1800個(=4608−2808)の無効階層パケットを出力するようにする。
〔ISDB−T方式に従った変調方式で変調するTSが放送TSの場合〕
前記実施形態では、再変調装置30が、ISDB−T方式に従った変調方式で変調するTSの伝送パラメータの値を予め記憶しておくようにしたが、再送信装置20が、その伝送パラメータの値を伝送し、再変調装置30がそれを受信して使用するようにしてもよい。この場合、伝送パラメータの値は、例えば、ダミーバイト及びIIP(ISDB−T Information Packet)を持つ放送TSによって送信される。詳細については、ARIB STD−B31付属5.5を参照されたい。尚、IIPは、伝送パラメータを含むTMCC情報を伝送するパケットであり、再変調装置30の変調部34は、このパケットを無効階層パケットとして扱い、削除する。
〔13セグメントの伝送パラメータが異なる場合〕
前記実施形態では、ISDB−T方式に従った変調方式で変調するTSは、13セグメント全てが同じ伝送パラメータの値であるとして説明したが、1つのTSは最大3種類の異なる伝送パラメータの値を持つことができるので、そのようなTSを再送信する場合も本発明を適用することが可能である。この場合、再送信装置20は、異なる伝送パラメータで変調されるTSパケットをそれぞれ分離し、分離したパケット列毎に新たに伝送パラメータの値を設定し、前述した速度変換を行って、再度1つのTSに多重化すればよい。
〔再送信装置20において、ヌルパケットを利用して情報速度を変換する場合〕
前記実施形態では、再送信装置20は、ISDB−T方式に従った変調方式で変調するTSの伝送パラメータ(ガードインターバル比や符号化率)を変更することにより、情報速度を変換し、クロック変換に伴う速度変換処理の破綻を防ぐようにしたが、受信したTSの一部を再送信しないで廃棄し、その帯域をヌルパケットに置き換えて、ヌルパケットの帯域を速度変換に利用することにより、速度変換処理の破綻を防ぐようにしてもよい。例えば、2種類の異なる伝送パラメータの値を持ち、12セグメントを固定受信装置向けとして変調し、1セグメントを移動受信装置向けとして変調するTSがある場合、再送信装置20は、そのうちの12セグメント分のパケットをそのまま再送信するが、1セグメント分のパケットは廃棄し、代わりに量を調節したヌルパケットを再送信する。この場合、再送信装置20は、固定受信装置向けのパケットに対応する伝送パラメータ(ガードインターバル比や符号化率)を変更せずに、固定受信装置向けのパケットが使用するセグメント数を12から13に変更することで、固定受信装置向けのパケットの情報速度を上げることができる。またこの場合、固定受信装置向けのパケットに対応する伝送パラメータの値が、最も情報速度の高い場合であっても、使用するセグメント数が増えるため、情報速度を上げることができる。
〔他の変調用クロックを用いる場合〕
前記実施形態では、再変調装置30の変調部34は、それぞれ変調用クロックT’,Qとして、8.126984125MHz,5.274014873・・・MHzを用いるようにしたが、この他に、再送信するTSのバイトクロックを用いるようにしてもよい。
この場合、前述した数式(1)及び数式(2)に示す関係は、ISDB−T方式の変調用クロックをT’、J.83方式の変調用クロックをQとすると、以下のようになる。尚、T’およびQは、それぞれ4.063492063・・・MHz(=512/63×4/8MHz)±4/8ppm以内、3.9555MHz(=5.274×6/8MHz)±20×6/8ppm以内、である必要がある。
M/X=Q ・・・数式(4)
M/Y=T’ ・・・数式(5)
前述した2つの式を満たす整数X,Y及び伝送路のクロックMの組み合わせは、例えば、以下のようなものがある。
X=301,Y=293,M=1190.603174MHz
(この場合、T’=4.063492061・・・MHz,Q=3.955492272・・・MHzである。)
X=715,Y=696,M=2828.190476・・・MHz
(この場合、T’=4.063492063・・・MHz,Q=3.955511155・・・MHzである。)
再変調装置30の変調部34で必要とするTSの変調用クロックを、逓倍回路を使用しないで(整数分の1の分周を行う回路だけを使用して)生成するためには、これらの中からX,Y,Mの組み合わせを決定すればよい。
〔他の変調方式を用いる場合〕
前記実施形態では、J.83方式に従った変調方式を64QAMとして説明したが、それ以外の変調方式であってもよい。例えば、2007年9月時点で勧告化はされていないが、256QAMまたはそれ以上の多値QAM等であってもよい。例えば、変調方式が256QAMの場合、再送信するTSの伝送速度は、5.274×8=42.192Mbpsとなり、多重フレーム内の割り当てスロット数は、64QAMに比べて8/6倍となる。また、再変調装置30の変調部34−2は、TS分離部31から8ビットパラレルのTSを入力する。この場合、シンボルクロック(5.274MHz)がTSのバイトクロックに等しい関係になる。
〔他のTSを用いる場合〕
前記実施形態では、MPEG−2 TSを時分割多重する場合について説明したが、本発明は、MPEG−4 TS等の他のTSにも適用がある。
放送システムの全体構成を示す図である。 異なるクロックドメインが混在する場合の、放送信号とクロックとの関係を示す図である。 本発明の実施形態による再送信装置の構成、及び放送信号とクロックの関係を示す図である。 図3の速度変換部の構成及び処理を示す図である。 本発明の実施形態による再変調装置の構成、及び放送信号とクロックの関係を示す図である。 速度変換部に入力されるTSの伝送速度と出力されるTSの伝送速度を示す図である。
符号の説明
1 放送システム
10 送信装置
20,200 再送信装置
21,201 変調波受信部
22,202 放送信号出力部
23,203 TS時分割多重部
24 クロック発生部
25 クロック分周部
26 速度変換部
30,300 再変調装置
31 TS分離部
32 クロック再生部
33 クロック分周部
34 変調部
35 伝送パラメータ記憶部
40 受信装置
204 発振器
271 無効階層パケット削除部
272 クロック分周・逓倍部
273 情報速度変換部
274 無効階層パケット挿入部

Claims (11)

  1. TS(Transport Stream)を送信する送信装置と、前記送信装置からTSを受信し、互いに非同期な複数のTSを、伝送路のクロックで前記伝送路を介して再送信する再送信装置と、前記再送信装置から複数のTSを受信し、前記伝送路のクロックを再生して複数のTSを再変調し、再変調した複数のTSを送信する再変調装置と、前記再変調装置からTSを受信する受信装置とを備えた放送システムにおける前記再送信装置において、
    前記伝送路のクロックを発生するクロック発生部と、
    前記クロック発生部により発生された伝送路のクロックを整数分の1に分周し、変調用クロックを生成するクロック分周部と、
    前記送信装置からTSを受信して復調する受信部と、
    前記クロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、前記受信部により復調されたTSの情報速度を高くする速度変換部と、
    前記速度変換部により情報速度を高くしたTSを入力し、時分割多重を施して前記伝送路を介して送信する時分割多重部と、を備え、
    前記再変調装置に、伝送路のクロックを用いて前記変調用クロックを生成させることを特徴とする再送信装置。
  2. 請求項1に記載の再送信装置において、
    前記受信部は、復調したTSに無効階層パケットを付加し、
    前記速度変換部は、
    前記受信部にて付加された無効階層パケットを削除する無効階層パケット削除部と、
    前記クロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、前記無効階層パケット削除部により無効階層パケットが削除されたTSの情報速度を、伝送パラメータの設定及びヌルパケットの挿入により、高くする情報速度変換部と、
    前記情報速度変換部により情報速度を高くしたTSに、無効階層パケットを挿入する無効階層パケット挿入部と、を備えたことを特徴とする再送信装置。
  3. 請求項1または2に記載の再送信装置において、
    前記速度変換部の情報速度変換部は、ガードインターバル比が小さくなるように伝送パラメータを設定することを特徴とする再送信装置。
  4. 請求項1または2に記載の再送信装置において、
    前記速度変換部の情報速度変換部は、符号化率が大きくなるように伝送パラメータを設定することを特徴とする再送信装置。
  5. 請求項2に記載の再送信装置において、
    前記速度変換部は、クロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、前記情報速度変換部により高くなる情報速度に応じたクロックを生成するクロック生成部を備えることを特徴とする再送信装置。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の再送信装置において、
    前記受信部は、送信装置から第1の放送方式を用いたTS、及び前記第1の放送方式とは異なる他の放送方式を用いたTSを受信して復調し、
    前記クロック分周部は、伝送路のクロックを整数分の1に分周して、第1の放送方式の変調用クロックを生成すると共に、第2の放送方式の変調用クロックを生成し、
    前記速度変換部は、クロック分周部により生成された第1及び第2の放送方式の変調用クロックに基づいて、前記受信部により復調された第1及び第2の放送方式のTSの情報速度を高くする速度変換部と、
    前記時分割多重部は、速度変換部により情報速度を高くした第1及び第2の放送方式のTSを入力し、これらのTSに時分割多重を施して前記伝送路を介して送信し、
    前記再変調装置に、伝送路のクロックを用いて前記第1及び第2の変調用クロックを生成させることを特徴とする再送信装置。
  7. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の再送信装置において、
    第1の放送方式とは異なる第3の放送方式のTSを生成して出力する出力部を備え、
    前記受信部は、送信装置から第1の放送方式を用いたTSを受信して復調し、
    前記クロック分周部は、伝送路のクロックを整数分の1に分周して、第1の放送方式の変調用クロックを生成すると共に、第3の放送方式の変調用クロックを生成し、
    前記速度変換部は、クロック分周部により生成された第1の放送方式の変調用クロックに基づいて、前記受信部により復調された第1の放送方式のTSの情報速度を高くし、
    前記出力部は、クロック分周部により生成された第3の放送方式の変調用クロックを用いて、第3の放送方式のTSを出力し、
    前記時分割多重部は、速度変換部により情報速度を高くした第1の放送方式のTS、及び、前記出力部により出力された第3の放送方式のTSを入力し、これらのTSに時分割多重を施して前記伝送路を介して送信し、
    前記再変調装置に、伝送路のクロックを用いて前記第1及び第3の変調用クロックを生成させることを特徴とする再送信装置。
  8. 請求項1に記載の再送信装置において、
    前記速度変換部は、受信部により復調されたTSを構成する一部のパケットを、ヌルパケットに置き換えることにより、前記TSの情報速度を高くすることを特徴とする再送信装置。
  9. TSを送信する送信装置と、前記送信装置からTSを受信し、互いに非同期な複数のTSを、伝送路のクロックで前記伝送路を介して再送信する再送信装置と、前記再送信装置から複数のTSを受信し、前記伝送路のクロックを再生して複数のTSを再変調し、再変調した複数のTSを送信する再変調装置と、前記再変調装置からTSを受信する受信装置とを備えた放送システムにおける前記再変調装置において、
    前記再送信装置により送信されたTSを受信し、伝送路のクロックを再生するクロック再生部と、
    前記クロック再生部により再生された伝送路のクロックを整数分の1に分周し、変調用クロックを生成するクロック分周部と、
    前記再送信装置から複数のTSを受信し、クロック再生部により再生された伝送路のクロック、及びクロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、それぞれのTSに分離する分離部と、
    前記クロック分周部により生成された変調用クロックに基づいて、前記分離部により分離されたTSを変調する変調部と、を備えたことを特徴とする再変調装置。
  10. 請求項9に記載の再変調装置において、
    前記変調部は、再送信装置が再送信するTSの伝送パラメータを用いて、前記分離部により分離されたTSを変調することを特徴とする再変調装置。
  11. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の再送信装置と、請求項9または10に記載の再変調装置とを含むことを特徴とする放送システム。
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