JP2009147330A - 熱アシスト書き込みを用いる磁気素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気トンネル接合を用いる熱アシスト書き込みを用いるランダムアクセル磁気メモリまたは論理素子を提案する。
【解決手段】磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子であって、各々が、“トラップ層”と称される磁気参照層であって、その磁化が固定方向にある磁気参照層と、可変的な磁化方向を有し、その層の平面に磁化を有する強磁性材料から作られ、反強磁性材料から作られる磁化トラップ層41に磁気的に結合される層からなる“自由層”と呼ばれる磁気記憶層40と、前記参照層と前記記憶層40との間に挟まれた半導体または制限電流路の絶縁層42と、を有する。それぞれ非晶質または準非晶質の材料45と、反強磁性層と同一の構造または同一の結晶格子を有する材料と、からなる1つ又はそれ以上の二重層が、前記半導体または制限電流路の絶縁層42と接触する強磁性層と反強磁性層との間の前記記憶層40に配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子システムで保存、読み取り及び書き込みするために周知の方法で使用することができる不揮発性の磁気ランダムアクセルメモリに使用されるもののような磁気トンネル接合またはスピンバルブ素子に分野に関連する。さらに詳細には、それは、それぞれが、略称“MTJ”と通常称される磁気トンネル接合によって形成される多くの記憶セルからなる、略称“MRAM”と一般的に称される磁気ランダムアクセスメモリに適用する。関連的に、論理素子が少なくとも1つの磁気トンネル接合またはスピンバルブを使用する場合、本発明は、磁性層を有する論理素子にも関連する。
以下の説明において、“磁気素子”という用語は、少なくとも1つのトラップ層、自由層、及び、それらの間の、絶縁体または半導体層または限定電流通路の層を有する磁性層の積層体を意味するものとする。“トラップ層”及び“自由層”という用語は、以下に続く説明においてより正確に定義されるだろう。
大気温度において高い磁気抵抗を有する磁気トンネル接合(Magnetic Tunnel Junctions:MTJs)の発展のために、MRAMメモリに新たな関心がある。磁気ランダムアクセスメモリは、多くの重要な利点を有する:
−SRAMの速度に相当する速度(読み取り及び書き込み動作が数ナノ秒かかる)、
−DRAMの密度に相当する密度、
−フラッシュメモリのような不揮発性、
−読み取り/書き込み疲労がない、
−基本のトランジスタの減少した寸法のためにますます重大になる問題である、イオン化放射線に対する無感度性。
このような状況では、それらは、キャパシタの荷電状態に基づくより一般的な技術を使用するメモリ(DRAM、SRAM、フラッシュメモリ)にますます取って代わり、一般的なメモリになっていく。
製造された第1の磁気メモリは、各々が、所謂“巨大磁気抵抗”を有する素子からなり、交互に幾つかの磁性金属層及び非磁性金属層の積層体からなる多くの記憶セルからなった。
このタイプの構造体の詳細は、例えば、基本構造を扱う文献US4949039及びUS5159513、及び、これらの基本構造に基づくランダムアクセルメモリ(RAM)の実装を取り扱う文献US5343422で見ることができる。
その構造のために、この技術によって、限られた容量を有するが単純な技術を用いて不揮発性メモリを製造することが可能である。この記憶セルが各々のラインに沿って連続して結合されるという事実は、セルの数が増加するに伴って信号がますます弱くなるので、可能な集積度を制限する。
磁気トンネル接合(MTJ)記憶セルの発展によって、これらのメモリの性能と動作方法における大きな改善を達成することが可能になっている。このような磁気トンネル接合メモリは、例えば、文献US−A−5640343に記載されている。これらの単純な形態では、それらは、薄い絶縁層によって分離された異なる飽和保持力の2つの磁性層を有する。トンネル障壁のどちらかの側に位置する上述の磁性層をそれぞれ構成する記憶層及び参照層の磁化が逆平行の場合、磁気トンネル接合の抵抗は高い。逆に、磁化が平行の場合、この抵抗値は低くなる。
これらの2つの磁性層は、好ましくは3d金属(Fe、Co、Ni)及びそれらの合金(前記層の構造体を非晶質にし、それらの界面を平坦化するようにホウ素またはジルコニウムを含む可能性がある)に基づくことが好ましく、絶縁層は、通常、非晶質アルミナ(AlO)または結晶性のマグネシウム酸化物(MgO)からなる。有利には、参照層は、“トラップ層”と称されることもあるが、所謂合成反強磁性(SAF)層を提供するために、それ自体が、例えば文献US−5583725に記載されるようないくつかの層の積層体からなってもよい。同様に、磁気トンネル接合の単一の記憶層の各々を、例えば刊行物「Y.SAITO&al、Journal of Magnetism and Magnetic Materials,Volume 223,2001、page 293」に記載されるような二重の磁気トンネル接合によって置換することができる。この場合、記憶層は、前記それぞれの絶縁層に対する面に位置する2つの参照層を有する構造を用いた2つの絶縁層の間に配置される。
“FIMS”(Field Induced Magnetic Switching)と称される、最も伝統的な構造、すなわち、誘導磁場による磁化の反転は、文献US−A−6021065及び刊行物「“Journal of Applied Physics” vol.81,1997,page 3758」に記載され、図1に示される。
従来技術を示す図1に示されるように、各々の記憶セル(10)は、磁気トンネル接合MTJ(11)に関連するCMOSトランジスタ(12)からなる。前記トンネル接合(11)は、“記憶層”または“自由層”と称される1つの磁性層(20)、薄い絶縁層(21)及び“トラップ層”または“参照層”と称される磁性層(22)を少なくとも有する。
各々が磁気トンネル接合からなる記憶セルを有するこれらの磁気メモリの動作は、書き込み時に、前記磁気セルの各々に関連する電流ラインまたは導電体によって生成される瞬間的な磁場を生成することを必要とする。
従って、FIMS構造に関連して、3つの電流ラインレベルがある。図1では、2つのラインレベル(14)(ワードライン)と(15)(ビットライン)は、一般的に互いに対して90°に配置されるが、書き込み工程中に自由層(20)の磁化を切り替えることを可能にする磁場パルスを生成するように構成される。これらの磁場パルスは、電流ライン(14)及び(15)を通して2から5nsの一般的な期間と数ミリアンペアのオーダーの強度とを有する短時間の電気パルスを通過させることによって生成される。これらのパルスの強度及びそれらの同期化は、これらの2つの電流ラインの交点に位置する記憶セルの磁化のみが切り替えることができるように調整される。
追加の電流ラインレベル(16)は、“コントロールライン”と称されるが、各々の記憶セルを個々にアドレスすることができるようにするために各々の記憶セルに関連する選択またはスイッチングトランジスタ(12)のチャンネルの開閉を制御するように構成される。言い換えると、CMOSトランジスタ(12)は、スイッチとして使用される。
対象となる記憶セルに書き込む場合、選択されたトランジスタ(12)は、ブロックされ又はオフにされ、従って、電流はこのトランジスタに流れない。電流パルスIは、選択された記憶セル(10)に対応する2つの電流ライン(14)及び(15)を介して送られる。電流パルスIの強度は、生成される磁場が、2つのラインの結合寄与が、十分であって対象となる記憶セルの層(20)の磁化を切り替えることができる磁場を生成するために十分であるライン(14)及び(15)の交点を除いてライン(14)または(15)上の記憶セルを切り替えるために十分ではないようなものである。
読み取りモードでは、トランジスタ(12)は、飽和モードまたはオン状態である。それは、正の電流パルスが、コントロールライン(16)を介して前記トランジスタのゲートに印加され、流れる電流が最大になるからである。次いで、試験電流は、電流ライン(14)を通して送られ、これは、トランジスタ(12)が飽和モードまたはオン状態にある記憶セルを通過することのみができる。この電流は、前記選択された記憶セル(10)の磁気トンネル接合(11)の抵抗を測定するために使用される。次いで、参照記憶セル(示されない)と比較して、記憶セルの(10)の対応する状態−“0”(平行な低抵抗磁化を有する配置において)または“1”(逆平行の高抵抗磁化を有する配置において)を決定することが可能である。
上記説明から、2つの導電体によって生成される磁場の効果のためにこれらの2つの電流ラインの交点における記憶セル(選択されたセル)の磁化のみが切り替えることができるように、電流ライン(14)及び(15)を通して流れるパルスの強度及びそれらの同期が調整されることは明らかである。同一の列及び同一の行に位置する他の記憶セル(半分選択された素子)は、実際には、導電体(14、15)の一方の磁場にさらされ、結果的に反転しない。
これらの記憶セルに書き込むための機構の性質を考えると、この構造の限界は容易に明らかである。
書き込みが外部の磁場を用いて行われるので、書き込みは、各々の記憶セルの個々の逆転磁場の値にさらされる。全ての記憶セルにおける逆転磁場の分布関数は幅広いので(実際には、製造制限及び統計変動のために均一ではない)、選択された記憶セルにおける磁場は、対応する列及び行に位置する特定の記憶セルを不注意に反転することを犠牲にして、統計分布において最も高い逆転磁場を越えなければならず、ここで、この分布の最も低い部分における逆転磁場は、列または行単独によって生成する磁場より弱い。さらに、このような外部磁場を使用するメモリの電力消費は高くなり、逆転磁場の分布がより広くなる。
さらに、一般的に言えば、記憶セルの大きさが減少するのに伴って逆転磁場の平均値が増加し、セルサイズが空間を節約するために減少する傾向にあるという事実を考えると、将来の生成物の生成は、より高い電流さえも要求しようである。結果的に、これらのメモリが高度に集積されればされるほど、動作するために必要とされる電力が増加する。
記憶セルのサイズが減少するので、これらの従来のメモリの他の欠点は、熱変動に関する自由層の磁化の安定性である。実際、一方の配向から他の配向にこの層の磁化を切り替えるために乗り越えなければならないエネルギー障壁は、この層の体積に比例する。この体積が減少すれば、この障壁の高さが熱運動に匹敵するようになる。それで、メモリに書き込まれた情報は、もはや保存されない。この困難を克服するために、より高い異方性を有する材料を選択し、又は、例えば記憶セルの異方性を高めることによって、自由層の磁気異方性を増加することが強制される。しかし、このようにすることによって、磁気的な切り替えを行うために必要とされる磁場が増加され、従って、磁気的な切り替えを行うために必要とされる磁場を生成するために消費される電力も増加される。ワードライン及びビットラインの電流は、特定の場合、これらの導電性のラインのエレクトロマイグレーションによって与えられる限界閾値(一般的には10A/cmのオーダーの)をも超える。
また、この問題を解決するために、自由層または参照層がそれ自体反強磁性層によって閉じ込められる、熱アシストスイッチング(TAS)を用いた磁気ランダムアクセルメモリの使用は、しばしば略称TAS−MRAMと称されるが、提案されている。この改善は、例えば、文献US6385082に記載される。
この配置では、2つの垂直な磁場パルスを選択的に結合することによって記憶セル書き込みを達成するよりも、書き込み選択は、対象となる前記記憶セルを通って流れる電流パルスによって製造される、スピン分極した電流を前記記憶セルの停止層に通過させることによって得られる磁場パルスまたはスピン移動の何れかを用いることによってアドレスされるべき記憶セルの温度の少しの増加を組み合わせることによって行われる。
このような配置は、図2に示される。この図では、磁気トンネル接合(31)の自由層(40)は、反強磁性層(41)によって閉じ込められる。FIMSメモリの場合と同様に、絶縁層(42)は、磁気自由層(40)と“トラップ層”と称される磁性層(43)との間に挟まれる。この配置では、2つの磁性層は、有利には、ドープされていない又はドープされた(特にボロンを用いて)3d遷移金属(Fe、Co、Ni)及びそれらの合金から作られ、絶縁層は、アルミナまたはマグネシウム酸化物で作ることができる。ある有利なバージョンでは、閉じ込められた磁性層(43)は、反強磁性層(44)と結合され、その機能は、その磁化が書き込み時に切り替わらないように層(43)を取り込めることである。
ここでまた、反強磁性層(44)は、いくつかの層からなる合成反強磁性層でありえる。
この構成では、反強磁性層(41)は、自由層(40)上ではもはや効果的ではない、所謂安定“交換”磁場が層(40)に与える温度を超える所謂“ブロッキング”(限界)温度Tを有する。ブロッキング温度Tが、メモリが使用される温度(使用されていない動作温度)を超えるように、反強磁性層が作られる材料とその厚さが選択される。同様に、トラップ層(43)に近接する反強磁性層(44)のブロッキング温度Tは、それが反強磁性層(41)のブロッキング温度を超えてそれと全く異なるように選択される。
従って、反強磁性層(41)のブロッキング温度以下の温度において、自由層(40)は、交換磁場によって安定化され、従って、スピン分極した電流を自由層に通すことによって得られる外部磁場またはスピン移動を単に加えることによってその磁化を反転することは非常に困難である。反強磁性層(41)のブロッキング温度及びこの温度を超える温度において、交換磁場がゼロなので、後者が、所定の温度において自由層(40)の保持力を越えるという条件で外部磁場を用いて、又は、磁気的なスイッチングを引き起こすために十分に高い密度のスピン分極された電流を自由層に通すことによるスピン移動を用いることによって、自由層(40)の磁化を反転することは非常に容易になる。このため、自由層(40)において、自由層が、切り替えが磁場によって行われる場合に弱い保持力を有し、切り替えがスピン移動によって行われる場合に低い臨界的な切り替え電流密度を有することを可能にする材料を選択する。
この特定の構造は、切り替えがスピン移動または磁場によって行われるか否かによって2つ又は3つの電流ラインレベルを有する。磁場を用いて書き込みを行うために、所謂“力線”電流ライン(30)は、実際に磁気トンネル接合に接触することなく磁気トンネル接合(31)の下に配置される。このラインは、数ミリアンペアの電流がそれに流れた場合に自由記憶層(40)を反転するために必要とされる磁場を生成するためのものである。切り替えがスピン移動によって行われる場合、このようなラインはない。対象となる記憶セルの磁気トンネル接合(31)上にあって磁気トンネル接合と接触する“ビットライン”と称される他の電流ラインがある。“ワードライン”と称される第3の電流ライン(33)は、ビア(34)を介してCMOSトランジスタ(35)と接触し、そのワードラインは、ゲートを構成する。同様に、FIMSにおいて、トランジスタの各々が、関連する記憶セルの各々においてスイッチとして動作しながら、ワードラインは、閾値電圧を印加するか否かによって全長にわたってトランジスタのチャネルの開閉を制御する。
読み取りモードにおいて、読み取られるべき記憶セルに関連するCMOSトランジスタは、ワードライン(33)に十分な電圧を加えることによって閉じられる。次いで、ビットライン(32)は、そのトランジスタ(35)が閉じている(導通している)単独の記憶セルを通って流れることだけできる試験電流を送る。この電流は、選択された記憶セルの磁気トンネル接合(31)の抵抗を測定するために使用される。従って、記憶セルの対応する状態−“1”または“0”は、例えば最大抵抗に対応する“1”状態と最小抵抗に対応する“0"状態とを有する参照記憶セル(示されない)との比較によって決定される。
書き込みモードでは、書き込まれるべき記憶セルのCMOSトランジスタ(35)は、ワードライン(33)に十分な電圧を印加することによって閉じられる。次いで、試験電流より大きな強度を有する加熱電流は、ビットライン(32)によって書き込まれるべき記憶セルに送られる。特定の電流密度を超えると、この電流は、磁気トンネル接合(31)の温度が、反強磁性層(41)のブロッキング温度を超えるまで増加することを引き起こす。次いで、自由層(40)を安定化する交換磁場はゼロになり、次いで、前記自由層は非常に不安定になる。ブロッキング温度に達すると(数ナノ秒後に)、磁場を用いた磁気的な切り替えを行うために、数ナノ秒の継続期間を有する数ミリアンペアの電気パルスが力線を介して送られる。上記のように、この自由層(40)は、弱い固有の飽和保持力を有して非常に不安定なので、このパルスは、所定の方向(“1”または“0”ビットを書き込むために)に自由層を反転するために十分な磁場を生成する。自由層(40)が書き込まれると、力線(30)の電流は、スイッチオフにされ、書き込み磁場は、ゼロになり、磁気トンネル接合(31)の加熱電流は、次いでスイッチオフされる(ビットライン(32)及び開放トランジスタ(35)の電流をスイッチオフすることによって)。次いで、記憶セルの全体の温度は、反強磁性層(41)のブロッキング温度以下に(一般的には使用されない動作温度まで)非常に急速(数ナノ秒)に降下し、次いで、交換磁場は、その初期値まで戻り、結果として自由層(40)を安定化する。
スピン移動によってスイッチングを行うために、トンネル接合の記憶層を加熱し、前記層の磁化にスピン移動トルクを適用するために加熱電流を使用する。記憶層スイッチの磁化を形成するために、加熱電流電子は、参照層から記憶層に流れなければならず、これは、加熱電流が記憶層から参照層に流れなければならないことを意味する。逆に、記憶層の磁化を逆平行に切り替えるために、加熱電流電子は、記憶層から参照層に流れなければならず、これは、加熱電流が参照層から記憶層に流れなければならないことを意味する。
熱アシスト書き込みを有するこのような磁気メモリは、以下を含む特定の数の利点を有する。
−書き込まれるべき記憶セルのみが加熱されるので、書き込み選択における相当な改善;
−記憶セルが大気温度において漂遊磁場にさらされる場合でさえも、メモリに書き込まれる情報は保存される;
−情報の改善された熱安定性は、大気温度における高い磁気異方性(固有の異方性及び記憶セルの形状または記憶層の交換異方性磁場による異方性)を有する材料の使用の結果である;
−大気温度における高い磁気異方性を有する材料、又は、交換異方性によって閉じ込められる記憶層を有する材料を用いることによって、記憶セルのサイズを大幅に減少させることによって記憶セルの安定性の限界に影響を与えることなく記憶セルのサイズを大幅に減少させる可能性;
−書き込みの時間における低下した電力消費;
−特定の状況でマルチレベル記憶セルを得ることの可能性。
この技術が、再プログラム可能な論理ゲートなどの論理素子を実施するために使用することができることが示されている(例えば、以下の文献を参照。“Evaluation of a non-volatile FPGA based on MRAM technology” by Zhao-W; Belhaire-E; Javerliac-V; Chappert-C; Dieny-B, Proceedings. 2006 International Conference on Integrated Circuit Design and Technology. 2006: 4 pp, IEEE, Piscataway, NJ, USA)。また、これらの論理素子は、CMOS半導体部品に、上記のMRAMSなどの磁気トンネル接合を組み合わせる。目的が情報を保存することであるメモリと違って、これらの論理素子は、情報を処理し、情報に基づいた論理動作を行うために使用される。磁気トンネル接合は、しばしば、CMOS回路の切り替え閾値を変化させることができる可変抵抗としてこれらの素子で使用される。
本発明の目的は、熱アシスト書き込みを有するMRAMSと、トンネル接合の磁場配位が、熱アシストを用いる磁場またはスピン移動を用いることによって書き込みによって修正されるこのような論理素子の両方に関連する。
これらの利点にも関わらず、製造技術に関して特定の困難に直面する。
アルミナベースの絶縁層を有する磁気トンネル接合を使用する、熱アシスト書き込みに関する磁気メモリに関連して、記憶層を閉じ込めるための反強磁性層として、マンガンに基づく合金、特にIrMn及びFeMnを使用する。このような層を使用することは、磁気抵抗比に影響がない。この結果は、主に、磁気トンネル接合のトンネル障壁を構成するアルミナの本質的に非晶質である性質のためである。この非晶質の性質は、それによって製造される積層体に対して要求される焼き鈍し段階の後にも維持され、この焼き鈍しは、反強磁性の磁化トラップ層と所定の配向の強磁性の参照層との界面に分極した交換磁場を与えるために必要である。この非晶質は、高い交換異方性磁場を生成する上部の反強磁性層(IrMn)の構成に影響がない。実際、アルミナに基づく磁気トンネル接合の磁気抵抗値は、このような上部の反強磁性層を用いることによって影響されない。
しかしながら、結晶性または織り込まれたマグネシウム酸化物に基づく磁気トンネル接合を使用する場合、この状況は完全に異なる。
第1に、読者は、マグネシウム酸化物に基づくトンネル障壁を使用する磁気トンネル接合を使用することによって、磁気抵抗の振幅を大幅に改善することが可能であることに気付かされる。この改善は、MgOトンネル障壁と近接する強磁性層との結晶構造に特有であることが示されている。トンネル障壁を横切って対照的なスピン依存フィルタリング効果がありえるように、MgOトンネル障壁と近接する強磁性層との両方は、単結晶であり、又は体心立方結晶配置(001)を有して高度に織り込まれなければならない。このように、以下を用いる磁気トンネル接合を用いて大気温度で100%を良好に超える磁気抵抗比を得る。
−体心立方のFe、CoまたはCoFe強磁性層;
−または、体心立方結晶のCoFeまたはCo強磁性層も含む織り込まれた接合;
−または、堆積された非晶質CoFeBを有するCoFeB/MgO/CoFeB積層体。
後者の場合、MgOトンネル障壁は、低度の非晶質のCoFeB層との界面のレベルにおいて、高度に配向された体心立方構造を有して成長する。積層体を堆積した後に行われる熱焼き鈍し工程は、磁性層の体心立方結晶配向を有する局所的な再結晶化を引き起こすために要求される。同時に、焼き鈍しは、参照層を分極する交換磁場を固定する。
これらの観察された差異の結果として、スピン依存磁気移動特性も、磁気トンネル接合がアルミナに基づくかマグネシウム酸化物に基づくかに依存して異なる。トンネル障壁と近接する強磁性層との折り込まれた結晶構造の特性である電子波動関数の対称性に基づくスピンフィルタリングによって、より高い磁気抵抗値が生成される。また、このフィルタリングは、積層体の様々な層の間の構造的な差異に非常に影響を受ける。MgOで作られたトンネル障壁を有する磁気トンネル接合の特定の場合には、体心立方結晶構造を有するMgOトンネル障壁を堆積することは、トンネル障壁スピン依存によってフィルタリングされる電子の作用に基づく高いTMR値を保証するように、等しい結晶構造を有する上部の強磁性層を成長させることも必要とする。
前述の通り、交換磁場によって分極された記憶層が熱アシスト書き込みを用いる磁気メモリで使用される場合、前記記憶層の上面に、低いブロッキング温度を有する反強磁性層を堆積しなければならない。通常、この反強磁性層は、高い分極交換磁場を得るために体心立方結晶構造を用いて組織化される。このように、トンネル障壁と上部の反強磁性層とにそれぞれ要求され、磁気抵抗比及び記憶層の交換異方性に負の効果を有する2つのタイプの構造体の間の結晶学的な不適合性の問題に直面する。
このため、これらの存在物の両方が様々な好ましい結晶構造を有するとして、MgOの下層の強磁性層/トンネル障壁/面心立方構造を用いて得られる高い交換異方性磁場を有する強磁性/反強磁性の記憶層を構成する上部の二重層を用いた、高い磁気抵抗比と体心立方構造とを有する上部の磁性層である三重層の積層体において以下の共存を達成することの困難性に直面する。
上記検討が、参照層を記憶層から分離するトンネル障壁の存在を前提する磁気トンネル接合を必要とする場合に基づくけれども、ハードディスクにおける磁気抵抗読み取りヘッドに関連して開発された、所謂限定電流路などの半導体分離層(例えば、ゲルマニウム、シリコンまたはGaAs)または金属/異種酸化物分離層が使用される場合に、結晶学的な構造に適合する同一の問題に遭遇することは言うまでもない。後者は、例えば、xが0.5から10%であるAl1−xCu合金の薄い層を酸化することによって用意される。
米国特許第4,949,039号明細書 米国特許第5,159,513号明細書 米国特許第5,343,422号明細書 米国特許第5,640,343号明細書 米国特許第5,583,725号明細書 米国特許第6,021,065号明細書
Y.SAITO&al、Journal of Magnetism and Magnetic Materials,Volume 223,2001、page 293 Journal of Applied Physics" vol.81,1997,page 3758 "EVALUATION of a non−volatile FPGA based on MRAM technology" by Zhao−W; Belhaire−E; Javerliac−V; Chappert−C; Dieny−B, Proceedings. 2006 International Conference on Integrated Circuit Design and Technology. 2006: 4 pp, IEEE, Piscataway, NJ, USA)
本発明の目的は、特に記憶層の高い磁気抵抗効率と良好なトラップとを同時に得るために、磁場またはスピン移動を用いる、さらに詳細には、その磁気特性のために記憶セルとしてMgOで作られたトンネル障壁を有する磁気トンネル接合を用いる熱アシスト書き込みを用いるこのようなランダムアクセル磁気メモリまたは論理素子を正確に提案することである。
この目的を達成するために、磁気トンネル接合を構成する積層体において以下の様々な特徴を有しなければならない。
−記憶層における低いブロッキング温度及び高い磁気交換磁場、及び、少なくとも前記記憶層の保持力より大きい保持力;
−記憶層及び参照層のそれぞれにおける2つの明らかに区別されたブロッキング温度分布;
−トンネル障壁の降伏電圧を超えることなく、高い読み取り範囲を得るための、及び書き込み段階中の効果的な加熱を保証するための高い磁気抵抗比及び小さい抵抗×表面積の積(100Ω・μm)。
この目的を達成するために、本発明は、磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書き込みを用いる、磁気素子に基づく磁気メモリまたは論理素子に関連し、
各々が、
“トラップ層”と称される磁気参照層であって、その磁化が固定方向にある磁気参照層と、
可変的な磁化方向を有し、その層の平面に磁化を有する強磁性材料から作られ、反強磁性材料から作られる磁化トラップ層に磁気的に結合される層からなる“自由層”と呼ばれる磁気記憶層と、
前記参照層と前記記憶層との間に挟まれた半導体または制限電流路(confined-current-path)の絶縁層と、を有する。
本発明によれば、それぞれ非晶質または準非晶質の材料と、反強磁性層と同一の構造または同一の結晶格子を有する材料と、からなる1つ又はそれ以上の二重層が、強磁性層と反強磁性層との間の前記記憶層に配置される。
非晶質または準非晶質の材料、すなわち、結晶学的な配向または構造がない材料、または、1ナノメートル未満またはそれに略等しい局所的な結晶学的な組織を有する材料の層を記憶層に挿入することによって、それぞれ、記憶層の上部層を構成するトンネル障壁と反強磁性層との結晶格子を両立することができ、結果的に上述の様々な特徴を実現する。
本発明によれば、前記非晶質または準非晶質の材料から作られる層の厚さは、0.15から3nmである。0.15nmの値は、体心立方構造と面心立方構造との間の転移を可能にするための最小値としてのみの情報として与えられる。3nmの値は、非晶質の層が非磁性的である場合に、この非晶質または準非晶質の層の何れかの側の磁性層が、過度に磁気的に切り離される値を超える最大値としてのみの情報として与えられる。非晶質の層が磁性的である場合(例えば、CoFeBのような)、3nmの値は、過度に記憶層の磁気的な厚さを増加させないような最大値でもある。
前記非晶質または準非晶質の材料は、有利には、タンタル(Ta)、銅(Cu)、ルテニウム(Ru)、二酸化シリコン(SiO)、酸化タンタル(TaO)、酸化アルミニウム(AlO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化ハフニウム(HfO)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、または、添加された元素の全割合が原子量で5から30%である、ホウ素、ジルコニウム、ニオブまたはハフニウムが添加された遷移金属Co、FeまたはNi、または、これらの化合物の合金を含む群から選択される。
本発明によれば、前記非晶質または準非晶質の材料の層は、陰極スパッタリングまたはあらゆる他の物理気相蒸着(PVD)方法によって堆積することができる。
本発明の一変形例では、前記非晶質または準非晶質の材料は、異種の金属酸化物からなる。
これは、例えば、xが0.1から10%の範囲である銅−アルミニウム合金(Al1−xCu)の微細な層を酸化することによって形成され、より一般的には一般式M(NO1−yを有する異種の合金であり、ここで、
Mは、ニッケル、コバルト及び鉄を含む群から選択される遷移金属、または、銅、銀または金などの貴金属または貴金属の合金であり、
NOは、Si、Ti、Hf、Ta、Mgを含む群から選択される要素の非晶質または準非晶質の酸化物またはこれらの酸化物の混合物であり、
表記NOは、考えられる酸素空孔の存在を有するが、酸化物の組成が対応する酸化物(例えば、SiO、Al、Ta、HfO))の安定的な組成に近いことを示し、
yは、0.1から10%である。
有利には本発明によれば、参照層及び記憶層を閉じ込める(トラップする)前記反強磁性層は、マンガン合金に基づき、特に、前記参照層としてはPtMnであり、前記記憶層としてはIrMnまたはFeMnである。
従来技術によるFIMSタイプの磁気メモリの構造の概略図である。 従来技術からも知られる熱アシスト書込みを用いるMRAMを使用する磁気メモリの概略図である。 図2の示される熱アシスト書込みを用いる磁気メモリに関連して使用される記憶セルの概略図である。 本発明による部分的な記憶セルの図である。
本発明が実施される方法及びその結果得られる効果は、添付図面が参照され、単に例としてのみ与えられる以下の実施形態の説明によって容易に理解可能となるだろう。
既に述べた通り、図1は、従来技術によるFIMSタイプの磁気メモリの構造の概略図である。
図2は、既に述べた通り、従来技術からも知られる熱アシスト書込みを用いるMRAMを使用する磁気メモリの概略図である。
図3は、図2の示される熱アシスト書込みを用いる磁気メモリに関連して使用される記憶セルの概略図であり、従って従来技術にも属するものである。
図4は、本発明による部分的な記憶セルの図である。
ランダムアクセル磁気メモリに関する従来技術は、本発明の前段部に詳細に記載される。そういう状況であり、詳細な説明を単純化するために、このような磁気メモリの1つの記憶セルのみが以下に詳細に説明される。
既に述べたように、記憶セルは、基本的に、磁気的な磁気抵抗素子からなり、好ましくは磁気トンネル接合である。後者は、酸化アルミニウムAlO、酸化チタンTiO及び酸化マグネシウムMgOを含む群から選択されるトンネル障壁(42)を有する。
あるいは、記憶層(40)から参照層(43)を分離する層は、半導体(例えば、シリコン、ゲルマニウムまたはGaAsに基づく)であってもよい。
それは、ハードディスク用の磁気抵抗の読み取りヘッドとの関連で開発された限定電流路などの金属/異種の金属酸化物の層からなってもよい。後者は、例えば、Al1−xCu合金からなり、ここでxは、0.5から10%であり、それは、銅で金属化されたホールを用いて孔が開けられた非晶質のアルミナの層を形成するために酸化される。
磁気トンネル接合は、絶縁破壊の危険のためにそれらの端子に印加することができる電圧に関して制限されることがよく知られている。結果的に、トンネル接合の記憶層の温度がそのブロッキング温度を超えて増加することを引き起こすのに十分に高い十分な電流が実際のトンネル障壁を通って流れることを可能にするために抵抗×表面積(RA)を低下させることが必要である。
磁気トンネル接合において使用される積層体の性質に依存して、約150℃まで磁気トンネル接合の温度を上昇させるために要求される加熱電流密度は、如何なる熱障壁があるか否かに依存して、且つ、このような障壁(これは、それらの厚さ及びそれらの熱伝導率によって決定される)の有効性(熱抵抗)に依存して、10A/cmから10A/cmまで変化することが可能である。1から500Ω・μmのオーダーのRA(抵抗×表面積)は、このような電流密度において適切である。
既に述べたように、アルミニウムの酸化物、特に0.7から1.2nmの厚さを有するアルミナ、または、1.0から2.5nmの厚さを有する酸化マグネシウムMgOは、トンネル障壁用の材料として使用することができる。
しかしながら、一般的には100%を超える高い磁気抵抗比を得るために、トンネル障壁として酸化マグネシウムを使用することが必要である。これらの磁気抵抗特性が、その体心立方格子(001)及び前記トンネル障壁と接触する強磁性層の等価な構造に関連することが示されている。
有利には、停止層(40)を含む面と反対のトンネル障壁(42)の面の1つに位置する強磁性参照層(43)は、ルテニウムの層を介して結合される逆平行の2つの強磁性層の積層体からなる合成層からなり、その第2の強磁性層が、一般的にPtMnから作られる反強磁性層によってそれ自体閉じ込められる。
あるいは、この参照層は、反強磁性層によって閉じ込められた強磁性層からなってもよい。
参照層を閉じ込めるPtMn反強磁性層の厚さは、比較的大きく、一般的には12nmから20nmであり、それは、高いブロッキング温度を有する。
同様に、記憶層(40)は、本発明に従って非常に詳細に以下に示されるが、それ自体反強磁性層(41)によって閉じ込められ、それは、この場合、IrMnまたはFeMnからなり、参照層を閉じ込めるPtMn層より薄い。このIrMnまたはFeMn反強磁性の磁化トラップ層は、PtMn層のそれより低いブロッキング温度も有する。
このようなIrMnまたはFeMnの反強磁性層が使用されると、結果として得られる記憶層の交換異方性磁場の強度は、特にその結晶格子の面心立方構造に依存し、この強度は、この結晶構造の組織化レベルが増加するのに伴って増加する。所定の材料において、このブロッキング温度は、基本的に粒子体積サイズに依存し、それは、従って、この層の厚さを修正することによって適合されることができる。
本発明の前段部で述べたように、記憶層(40)は、反強磁性層の平面に磁化を有する強磁性材料から作られ、トンネル障壁と接触する層と、一般的には、模倣的ではなく(imitatively)、120℃から220℃の範囲内の、適度な又は低いこともあるブロッキング温度を有する反強磁性材料(IrMnまたはFeMn)から作られる層とを結合する二重層からなる。このブロッキング温度は、書込みの時間以外で、大気温度において、記憶層の磁化が、数年間にわたって情報を保存するために十分に閉じ込められるが、それにも関わらず、材料が劣化することを引き起こし、参照層の磁化の減極を引き起こし、または、過度に高電力消費となる、各々の書込み動作中における磁気トンネル接合の過度の加熱を避けるために十分に高くないことを保証するために十分に高いに違いない。このIrMn(FeMn)及びさらにはIr20Mn80(Fe50Mn50)の反強磁性層は、4から15nmの一般的な厚さを有する。
記憶層の一部であり、トンネル障壁(42)と接触する強磁性層(47)は、例えば、鉄、コバルト、ニッケルを含有し、1から5nmのオーダーの厚さを有するパーマロイ(Ni80Fe20)、Co90Fe10またはあらゆる他の磁性合金を含む群から選択される材料からなる。
実験によって、構造的な欠陥の分布が、一方でMgOトンネル障壁の体心立方結晶構造(001)と近接する強磁性層との間で、他方でMgOトンネル障壁の体心立方結晶構造(001)とIrMn反強磁性層の面心立方結晶構造(111)との間の固有の構造的な不適合性のために磁気トンネル接合において非常に密になりそうであることが示される。これらの構造的な不適合性は、トンネル障壁における伝播状態の対称性と比較して、それらのスピン依存電子波動関数の対称性の関数として電子を効果的にフィルターしない結晶構造におけるこれらの差異のために磁気抵抗比と記憶層の磁化トラップ品質とにおける直接的な衝撃を有する。IrMn反強磁性層の面心立方構造(111)以外の構造を用いることによって、本発明の求められている対象に逆行することがありえる、より弱い交換異方性磁場と記憶層効果のより高い飽和保持力とがもたらされる。
本発明の必須的な一側面によれば、前記結果を実現するために、それぞれが、図4に関して記載されるような非晶質または準非晶質の材料の層を有する1つ又はそれ以上の二重層を、停止層、すなわち、トンネル障壁層と接触する強磁性層(47)とIrMn反強磁性層との間の層を構成する二重層に配置する。
非晶質または準非晶質の材料から作られるこのような層を導入することによって、成長過程中の局所的な結晶が崩壊され、体心立方タイプの結晶成長工程から面心立方タイプの結晶成長工程への転換または緩和が可能になる。このように、トンネル障壁と接触する第1の強磁性層によって生成される体心立方結晶構造(001)のメモリは、非晶質または準非晶質の材料が1回または複数回堆積されると破壊される。
本発明によれば、単に非晶質の層、非晶質または準非晶質の材料(45)からなる二重層、及び、面心立方結晶構造(46)を有する強磁性材料を堆積するよりはむしろ、パーマロイ(NiFe)からなる材料で作られた、特に1つのものが堆積される。
この二重層(非晶質または準非晶質の層及び面心立方構造を有する強磁性の構造体)の繰り返しの数(N)は、第1に、それによって構成される記憶層の保持力が弱く、第2に、前記記憶層の加熱が書き込み動作を容易にするために有効であるように、できるだけ小さくなければならない。
本発明によれば、非晶質または準非晶質の材料から作られる層の厚さは、0.15から3nmである。0.15nmの値は、体心立方構造と面心立方構造との間の転移を可能にするための最小値のみとしての情報として与えられる。3nmの値は、非晶質層が非磁性的である場合、非晶質または準非晶質の層の磁性層の何れかの側が過度に大きく切り離される値を超える最大値のみとしての情報として与えられる。非晶質の層が磁性的である場合(例えば、CoFeB)、この3nmの値は、記憶層の磁性の厚さが過度に増加しないような最大値でもある。
この非晶質または準非晶質の材料は、有利には、タンタル(Ta)、銅(Cu)、ルテニウム(Ru)、二酸化シリコン(SiO)、酸化タンタル(TaO)、酸化アルミニウム(AlO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化ハフニウム(HfO)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、または、添加された元素の全割合が原子量で5から30%である、ホウ素、ジルコニウム、ニオブまたはハフニウムが添加された遷移金属Co、FeまたはNi、または、これらの化合物の合金を含む群から選択される。
これらの層は、陰極スパッタリングまたはあらゆる他の物理気相蒸着(PVD)方法によって堆積される。これらの方法を用いて堆積される酸化物または窒化物は、一般的に多量の酸素空孔または窒素空孔を含有し、非晶質または準非晶質の材料の層によって導入される抵抗×表面積の積は、トンネル障壁の抵抗×表面積の積と比較して小さい。金属層(例えば、CoFeBなど)に関しては、これらは、トンネル障壁の抵抗×表面積の積と比較して非常に小さな抵抗×表面積の積を有する。
従って、非晶質または準非晶質の材料の層は、上述の材料の組み合わせからなってもよい。例えば、0.3nmの厚さのAlZrO化合物、または、例えば0.2nmのAlO/0.2nmのTaOなどのこれらの材料の多層タイプの組み合わせを使用することができる。
本発明の第2実施形態では、例えばxが0.1から10%の範囲内であるAl1−xCuなどの化合物の薄層を酸化することによって得られる薄層の形態の異種の金属酸化物を挿入することも可能である。このタイプの層は、限定電流路を使用する磁気抵抗性のヘッドにおいて開発された。酸素に対するアルミニウムの親和性が銅の親和性よりも大きいので、酸化後に、これらの層は、比較的良好に制御された密度及び大きさを有する銅で金属化されたホールによって孔が開けられたAlOの層からなる。これらのホールの密度及び大きさは、酸化前のAlCu合金堆積段階中にアルミニウムが混合された銅の量によって及び酸化条件(酸化中の圧力、温度)によって決定される。
より一般的に言えば、一般式:M(NO1−yを有する、あらゆる形態の異種の合金を使用することができ、ここで、Mは、ニッケル、コバルト及び鉄を含む群から選択される遷移金属、または、銅、銀または金などの貴金属または幾つかの貴金属の合金である。そして、NOは、SiO、TiO、HfO、TaO及びMgOなどの非晶質または準非晶質の酸化物、または、これらの酸化物の混合物を示す。
これらの異種の合金は、最初に薄いM1−yタイプの層を堆積し、次いで、自然酸化又はプラズマ酸化によって前記層を酸化することによって生成される。類N(Si、Ti、Hf、Ta、Mg)の酸素に対する親和性が金属Mのそれより大きいので、酸化が、材料Mで金属化されたホールを有するNOマトリクスの形成をもたらすように、酸化中に分離段階がある。これらの孔は、吸収マトリクス程ではないが部分的に酸化されることもある。
酸化前に堆積される合金の一般的な厚さは、0.15から2nmである。対象となっている層の構造的な変化を可能にするために十分な厚さを得るように試行錯誤によってこれらの層の厚さを選択することができるが、対象となっている前記層の何れかの側に位置する磁性層が十分に強磁性的に結合されたままであることを保証するために過度の厚さを選択することができない。言い換えると、トンネル障壁と接触する磁気記憶層は、読み取りの時間以外で、標準的な温度条件下におけるその保持力よりも十分に高い交換磁場を保持しなければならない。この基準は、書込み動作が行われた場合、メモリが使用される標準的な温度条件下で記憶層の単一の安定状態を保証することを可能にする。
金属Mが磁気的(Fe、Co、Niまたはこれらの金属に基づく合金)である場合、この金属化された孔は、磁気的であり、NO層を介した層Mの間に比較的強い磁気結合があるだろう。これによって、一般的には0.6から2nmの厚さである、相対的に厚いNO層を使用することが可能になる。しかしながら、金属Mが貴金属である場合、NO層の厚さが増加するので、NO層を介して結合する中間層は、急激に減少する。この場合、前記層を介して十分な磁気結合を維持するために、一般的には0.15から1nmである、より薄い層を使用しなければならない。
NOという表記において、xは、Nの安定な酸化物の組成に近い組成を表す。例えば、Nがアルミニウムである場合、AlOは、Alに近い組成を表す。しかしながら、このタイプの酸化物では、常に少しの酸素空孔があり、これは、正確には完全に化学両論的な酸化物の理想的な組成ではないことを意味する。
第1の実施形態のように、記憶層全体の良好な磁気コヒーレンス及び適切な交換磁場特性を保持するために所望の厚さを維持する一方で、このような異種の合金の幾つかの層(一般的には、2または3ほどの)を積層体に挿入することもできる。言い換えると、記憶層を作る様々な層は、単一の磁気層として効果を現すために十分に磁気的に結合されなければならず、その保持力は、交換異方性磁場未満であり、後者は、一般的には、書込みの時間を除いて標準モードで数ダースから数百エールステッドに等しい。
本発明の第3実施形態では、記憶層に挿入される非晶質または準非晶質の材料の層は、トンネル接合の上部の磁性層の成長中に起こる自然酸化またはプラズマ酸化段階によって得ることができる。例えば、MgOトンネル障壁上に、最初の2nmの厚さの、体心立方結晶格子を有するCoFeBまたはCoFe(30%を超える鉄濃度、好ましくは50%程度)の層を堆積することができる。次いで、得られる構造体は、CoFeBOまたはCoFeOの層の形成を得るために、CoFeBまたはCoFeの表面を自然に酸化するように大気または酸素にさらされる。
この作業の後、上部の層は、例えばCo90FeまたはNiFeである30%未満の鉄濃度を有するCoFeなどの面心立方タイプの磁気材料を用いて成長されることができる。
予め堆積された磁性層の酸化表面からナノメートル規模の酸化物層を作成するこの技術は、鏡面反射スピンバルブの製造に関連して既に開発されたものと同一である(例えば、以下の文献を参照:Enhancement of MR ratios using thin oxide layers in PtMn and α-Fe2O3-based spin valves, Sakakima.H., Satomi. M., Sugita.Y., Kawawake.Y., Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 210(1),p20-24, February 2000)。それによって形成された酸化物層は、比較的薄く準非晶質であり、約0.5nmの厚さであり、相対的に高い孔密度を有する。これによって、このような層を介して強い強磁性結合を得ることが可能になる。従って、それらは、本発明において非常に適切である。
この実施形態に関連して、記憶層、従って、トンネル障壁と、読み取りの時間以外で通常モードで記憶層の磁化を閉じ込める反強磁性層との間の層を構成する積層体のこれらのナノメートル規模の酸化層のいくつかを使用することも可能である。
本発明に従って磁気トンネル接合を用いて製造されるメモリによって、主にMgOトンネル障壁及び前記障壁と接触する磁性層の体心立方構造と、弱い保持力の記憶層(面心立方結晶構造を有する反強磁性の磁化トラップ層を有する)を用いた高い交換異方性磁場とのために、高い磁気抵抗比を達成することが可能になり、これらの両方が、熱アシスト書込みを有する磁気メモリに関連する、好ましい交換異方性磁場を有する記憶層を製造するために必要とされる。
上述の通り、非晶質または準非晶質の材料の1つ又はそれ以上の超薄層の挿入によって、2つの結晶構造を分離することが可能になる。例示的な目的においては、本発明は、様々な記憶層配置を用いて試された。
1.CoFeBに基づく単純な一般的な記憶層、
2.CoFeB/NiFe/IrMn三重層からなる記憶層、
3.CoFeB/Ta(0.2nm)/NiFe/IrMn積層体からなる記憶層、
4.CoFeB/Ta(0.5nm)/NiFe/IrMn積層体からなる記憶層。
トンネル磁気抵抗(TMR)、表面積×抵抗の積(R.A.)、交換異方性磁場Hex及び記憶層の保持力Hに対して得られた実験値は、以下の表に示される。
Figure 2009147330
一般的なCoFeB層(実施例1)に関して、得られたTMR値は、60Ω・μmのRAの積において約160%である。これらの値は、磁気メモリにおける磁気トンネル接合の織り込まれた(textured)CoFeB/MgO/CoFeB積層体における良好な磁気抵抗特性に対する基準であると見なされる。上部のCoFeB層の保持力も比較的弱い。
記憶層として第2の提案された積層体(CoFeB/NiFe/IrMn)(実施例2)の場合、IrMn反強磁性層を用いて交換異方性磁場を最適化するためにNiFe層が加えられる。強磁性層上にこのIrMn層を加えることによって、交換異方性磁場は高いままであるが(140エールステッド)、磁気抵抗において資料番号1の約半分の値までの大きな低下がもたらされる。
CoFeB磁性層及びNiFe層の間に準非晶質のタンタル材料の超薄層(0.2nmの厚さ)を挿入することによって、同一の交換異方性磁場の値を維持しながら、約130%までTMR値を改善することが可能である。
タンタル層の厚さを増加することによって、一般的には基準値(実施例1)が実現されるまでTMR値を改善することができるが、この場合、上部のCoFeB層における交換異方性磁場は劇的に降下する。
言い換えると、トンネル障壁と接触する強磁性層と、IrMn反強磁性層と接触する層の1つとの間に非晶質または準非晶質の非常に薄い層を挿入することによって、高いTMR値及び高い交換異方性磁場を実現することが可能になる。しかしながら、この層の厚さが大き過ぎると、強磁性層は完全に分離され、上部のCoFeB層における交換異方性作用は消える。
10 記憶セル
11 磁気トンネル接合
12 トランジスタ
14 ワードライン
15 ビットライン
16 電流ライン
20 自由層
21 絶縁層
22 磁性層
30 電流ライン
31 磁気トンネル接合
32 ビットライン
33 ワードライン
34 ビア
35 トランジスタ
40 自由層
41 反強磁性層
42 絶縁層
43 磁性層
44 反強磁性層
45 非晶質材料、準非晶質材料
47 強磁性層

Claims (10)

  1. 磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子であって、
    各々が、
    “トラップ層”と称される磁気参照層(43)であって、その磁化が固定方向にある磁気参照層(43)と、
    可変的な磁化方向を有し、その層の平面に磁化を有する強磁性材料から作られ、反強磁性材料から作られる磁化トラップ層に磁気的に結合される層(47)からなる“自由層”と呼ばれる磁気記憶層(40)と、
    前記参照層と前記記憶層との間に挟まれた半導体または制限電流路の絶縁層(42)と、を有し、
    それぞれ非晶質または準非晶質の材料(45)と、反強磁性層(41)と同一の構造または同一の結晶格子を有する材料(46)と、からなる1つ又はそれ以上の二重層が、前記半導体または制限電流路の絶縁層(42)と接触する強磁性層(47)と反強磁性層(41)との間の前記記憶層に配置される、磁気素子。
  2. 前記非晶質または準非晶質の材料から作られる層(45)の厚さは、0.15から2nmであることを特徴とする、請求項1に記載の磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子。
  3. 前記非晶質または準非晶質の材料は、タンタル(Ta)、ルテニウム(Ru)、二酸化シリコン(SiO)、酸化タンタル(TaO)、酸化アルミニウム(AlO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化ハフニウム(HfO)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、または、添加された元素の全割合が原子量で5から30%である、ホウ素、ジルコニウム、ニオブまたはハフニウムが添加された遷移金属Co、FeまたはNi、または、これらの化合物の合金を含む群から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子。
  4. 前記非晶質または準非晶質の材料の層は、陰極スパッタリングまたはあらゆる他の物理気相蒸着(PVD)方法によって堆積されることを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子。
  5. 前記非晶質または準非晶質の材料は、異種の金属酸化物からなることを特徴とする、請求項1または2に記載の磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子。
  6. 前記異種の金属酸化物は、一般式M(NO1−yを有することを特徴とする、請求項5に記載の磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子:
    Mは、ニッケル、コバルト及び鉄を含む群から選択される遷移金属、または、銅、銀または金などの貴金属または貴金属の合金であり、
    NOは、Si、Ti、Hf、Ta、Mgを含む群から選択される元素Nの非晶質または準非晶質の酸化物またはこれらの酸化物の混合物であり、
    yは、0.1から10%である。
  7. 前記異種の金属酸化物は、一般式(Al1−xCu)を有し、ここで、xは、0.1から10%までの範囲であることを特徴とする、請求項5に記載の磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子。
  8. それぞれ参照層(43)及び記憶層(40)を閉じ込める前記反強磁性層(44、41)は、マンガン合金に基づき、特に、前記参照層としてはPtMnであり、前記記憶層としてはIrMnまたはFeMnであることを特徴とする、請求項1から7の何れか一項に記載の磁場またはスピン移動を用いる熱アシスト書込みを用いる磁気素子。
  9. 磁気メモリの各々の記憶セルが請求項1から8の何れか一項に記載の磁気素子からなる、熱アシスト書込みを有する磁気メモリ。
  10. 請求項1から8の何れか一項に記載の磁気素子からなる、熱アシスト書込みを用いる論理素子。
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