JP2009146719A - 密閉型電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧入時に封止栓に加える力を小さく設定できながら、封止栓による注液孔の密封性を確実に維持できるようにする。
【解決手段】電池ケース6の蓋3に開設された注液孔16を密封する封止栓17が、注液孔16に圧入される円柱形状の軸部22と、軸部22の上端周囲に張り出し形成される頭部23とを一体に有している。注液孔16は、該注液孔16の過半上部を占めていて封止栓17の軸部22の径寸法よりも大径の遊嵌孔部16aと、遊嵌孔部16aの下側に隣接して形成される圧入孔部16bとで形成される。そして、封止栓17の軸部22を注液孔16に圧入した状態において、封止栓17の軸部22の周面が注液孔16の圧入孔部16bを拡大変形させて注液孔16を密封している。封止栓17の頭部23の外周縁部25aは蓋3に溶接してある。
【選択図】図1
【解決手段】電池ケース6の蓋3に開設された注液孔16を密封する封止栓17が、注液孔16に圧入される円柱形状の軸部22と、軸部22の上端周囲に張り出し形成される頭部23とを一体に有している。注液孔16は、該注液孔16の過半上部を占めていて封止栓17の軸部22の径寸法よりも大径の遊嵌孔部16aと、遊嵌孔部16aの下側に隣接して形成される圧入孔部16bとで形成される。そして、封止栓17の軸部22を注液孔16に圧入した状態において、封止栓17の軸部22の周面が注液孔16の圧入孔部16bを拡大変形させて注液孔16を密封している。封止栓17の頭部23の外周縁部25aは蓋3に溶接してある。
【選択図】図1
Description
本発明は、電池ケースに開設された電解液注入用の注液孔が、注液孔に圧入されて電池ケースに溶接される封止栓で密封されており、封止栓は、注液孔に圧入される円柱形状の軸部と、軸部の上端周囲に張り出し形成される頭部とを一体に有しており、封止栓の頭部の外周縁部が注液孔の周縁部に係る電池ケースに溶接してある密閉型電池に関する。
本発明に係る密閉型電池と同様の形態は、例えば特許文献1に見受けられる。そこでは、封止栓による注液孔の密封性をより確実にするために、封止栓の軸部を注液孔に圧入したうえで、封止栓の頭部を電池ケースに溶接している(特許文献1の段落番号0030および図4参照)。注液孔の径寸法は封止栓の軸部の径寸法よりも小さくなっており、圧入の際には注液孔と封止栓の軸部との変形抵抗に抗して、封止栓を注液孔に強制的に押し込んでいる。
特許文献1の問題は、該特許文献1の図4に示すように封止栓(封止部材)の軸部が注液孔(注入口3A)の内面全体に接触するため、注液孔と封止栓の軸部との変形抵抗が大きくなることが避けられず、大きな力で封止栓を注液孔に強制的に押し込む必要があって、封止栓の軸部や注液孔の内面に傷が発生することにある。この場合、注液孔の密封性が低下する。
本発明は以上のような密閉型電池が抱える問題を解決するためになされたものであり、圧入時に封止栓に加える力を小さく設定できながら、封止栓による注液孔の密封性を確実に維持できる密閉型電池を提供することを目的とする。
本発明が対象とする密閉型電池は、図3に示すように、電池ケース6に開設された電解液注入用の注液孔16が、注液孔16に圧入されて電池ケース6に溶接される封止栓17で密封されており、封止栓17は、注液孔16に圧入される円柱形状の軸部22と、軸部22の上端周囲に張り出し形成される頭部23とを一体に有しており、封止栓17の頭部23の外周縁部25aが注液孔16の周縁部に係る電池ケース6に溶接してある。
注液孔16は、図1に示すように、該注液孔16の過半上部を占めていて封止栓17の軸部22の径寸法よりも大径の遊嵌孔部16aと、該遊嵌孔部16aの下側に隣接して形成される圧入孔部16bとで形成されており、封止栓17の軸部22を注液孔16の遊嵌孔部16aを通して圧入孔部16bに圧入した状態において、封止栓17の軸部22の周面が注液孔16の圧入孔部16bを拡大変形させて注液孔16を密封していることを特徴とする。
具体的には、注液孔16の圧入孔部16bの上下高さ寸法L3は、注液孔16の周縁部に係る電池ケース6の厚み寸法L2の10〜40%の範囲内に設定されているものとすることができる。
注液孔16の圧入孔部16bの径寸法L4は、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.005〜0.02mm小径に設定されており、遊嵌孔部16aの径寸法L5が、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.02〜0.08mm大径に設定されている。ここでの封止栓17の軸部22の径寸法L1および注液孔16の圧入孔部16bの径寸法L4は、圧入前の寸法を示している。
封止栓17の軸部22の上下高さ寸法は、注液孔16の周縁部に係る電池ケース6の厚み寸法L2よりも大きく設定されているものとすることができる。
本発明に係る密閉型電池においては、注液孔16が、該注液孔16の過半上部を占めていて封止栓17の軸部22の径寸法よりも大径の遊嵌孔部16aと、該遊嵌孔部16aの下側に隣接して形成される圧入孔部16bとで形成されているので、遊嵌孔部16aでは、封止栓17の軸部22との間にクリアランスを設けることができ、例えば封止栓17の軸部22が注液孔16の内面全体に接触する形態に比べて、封止栓17の軸部22と注液孔16の内面との上下方向の接触寸法を小さくでき、圧入時の注液孔16と封止栓17の軸部22との変形抵抗を小さくすることができる。したがって、圧入時に封止栓17に加える上下方向の力が小さくて済み、封止栓17の軸部22や注液孔16の内面に傷が発生することを効果的に防ぐことができる。これにて注液孔16の密封性が低下することを防止できるので、信頼性に優れた密閉型電池を得ることができる。
注液孔16の圧入孔部16bを遊嵌孔部16aの下側に形成したので、電池ケース6に溶接される封止栓17の頭部23の外周縁部25aから注液孔16の圧入孔部16bまでの距離を長くとって、溶接の熱が圧入孔部16bおよび該圧入孔部16bに接触する封止栓17の軸部22の部分まで伝達されることを低減することができる。したがって溶接熱に起因して圧入孔部16bや封止栓17の軸部22が変形することを効果的に防止することができ、注液孔16の密封性を良好に維持できる。
注液孔16の圧入孔部16bの上下高さ寸法L3が、注液孔16の周縁部に係る電池ケース6の厚み寸法L2の10〜40%の範囲内に設定されていると、封止栓17の軸部22と注液孔16の圧入孔部16bとの上下方向の接触寸法が確実に小さくなって、圧入時の注液孔16と封止栓17の軸部22との変形抵抗を小さくすることができる一方で、封止栓17の軸部22と注液孔16の圧入孔部16bとの上下方向の接触寸法が小さくなり過ぎることが防がれて、密封不足による液漏れ等の不都合を生じるおそれもない。
圧入孔部16bの径寸法L4が封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.005〜0.02mm小径に設定され、遊嵌孔部16aの径寸法L5が封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.02〜0.08mm大径に設定されているので、遊嵌孔部16aと圧入孔部16bとの間の段差面16cの幅寸法L6は、最大でも0.05mm程度となる。したがって電解液の注入の際に段差面16cに電解液が載る可能性が小さくなり、段差面16c上に残留する電解液の蒸発等で、封止栓17の頭部23と電池ケース6の注液孔16の周縁部との溶接部27にピンホール等の溶接不良が生じることが抑制される。また、注液孔16の遊嵌孔部16aと圧入孔部16bとの径寸法の差が小さいので、遊嵌孔部16aと圧入孔部16bとを一回のプレス加工で成形できて、電池ケース6の加工性が向上する点でも優れている。
封止栓17の軸部22の上下高さ寸法が注液孔16の周縁部に係る電池ケース6の厚み寸法L2よりも大きく設定されていると、寸法公差によって封止栓17の軸部22の上下長さ寸法が若干短くなっても、封止栓17の軸部22を注液孔16の圧入孔部16bに確実に圧入させて、圧入孔部16bを確実に密封できる。
本発明に係る密閉型電池は、図3および図4に示すように、上面に左右横長の開口を有する有底筒形状の電池缶1と、電池缶1内に収容された電極体2および非水電解液と、電池缶1の開口上面を塞いで密封する左右横長の蓋3と、蓋3の内側に配置されるプラスチック製の絶縁体5とを含む。電池缶1の左右幅寸法は34mm、上下高さ寸法は46mm、前後厚み寸法は4mmである。電池缶1と蓋3とによって電池ケース6が形成される。
電極体2は、帯状の正極と帯状の負極との間に帯状のセパレータを介在させた状態で渦巻状に巻回して作製され、図4に示すように巻回状態で扁平状になっている。正極は、コバルト酸リチウム等の正極活物質を含有する正極活物質層が帯状の正極集電体の裏表両面に形成されており、図3および図4に示すように、正極集電体から薄板状の正極集電リード10が導出される。
負極は、黒鉛等の負極活物質を含有する負極活物質層が帯状の負極集電体の裏表両面に形成されており、負極集電体から薄板状の負極集電リード11が導出される。セパレータは、ポリエチレン樹脂等の微多孔性薄膜フィルム等からなる。非水電解液は、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとを混合した溶媒にLiPF6 を溶解させて作製した。
電池缶1は、アルミニウム又はアルミニウム合金の板材の深絞り成形品である。蓋3は、アルミニウム又はアルミニウム合金の板材のプレス成形品であり、電池缶1の開口周縁に蓋3の外周縁がYAGレーザ等のレーザ光でシーム溶接される。これにて、図3に示す電池ケース6が形成される。蓋3の中央には、上側の絶縁パッキング12および下側の絶縁板13を介して負極端子15が貫通状に取り付けられる。
図3において蓋3の左右方向の右端寄りには、平面視で円形となる電解液注入用の注液孔16が上下貫通状に開設されている。注液孔16から電池ケース6内に非水電解液を注入したのちに、注液孔16に封止栓17が圧入されて蓋3に溶接される。負極端子15の下端には、蓋3の内面において左右横長の薄板からなるリード体19が接続される。リード体19は、注液孔16の反対側に延びており、絶縁板13で蓋3と絶縁されている。このリード体19の下面には、負極集電リード11が溶接される。
正極集電リード10は、蓋3の裏面において絶縁板13と注液孔16との間のスペースに溶接される。これで正極集電リード10が蓋3および電池缶1に導通する。図3において蓋3の左右方向の左端寄りには、開裂ベント20が形成されており、開裂ベント20は、電池内圧が異常上昇したときに開裂して電池内圧を解放する。
封止栓17は、図3および図4に示すように、注液孔16に圧入される円柱形状の軸部22と、軸部22の上端周囲に横方向に張り出し形成される四角板状の頭部23とを一体に有している。封止栓17の軸部22は、頭部23の下面23aの中央よりやや右寄りの位置から下向きに突出し、頭部23は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム層25と、該アルミニウム層25上に形成されてニッケル又はニッケル合金で形成されたニッケル層26とからなる。
封止栓17の頭部23のアルミニウム層25は、図4に示すように、該アルミニウム層25の外周縁部25aがニッケル層26の外周縁よりも外側に張り出している。封止栓17の軸部22は、頭部23のアルミニウム層25と一体形成される。図1に示す封止栓17の軸部22の径寸法L1は1.41mm、軸部22の上下高さ寸法は1mm、頭部23の上下厚さ寸法は0.35mmである。注液孔16の周縁部である蓋3の上下厚み寸法L2は0.8mmである。つまり、封止栓17の軸部22の上下高さ寸法は、蓋3の上下厚み寸法L2よりも大きく設定されている。そして、封止栓17の頭部23のアルミニウム層25の外周縁部25aが、図3に示すように注液孔16の周縁部に係る蓋3の上面にYAGレーザ等で溶接される。
注液孔16は、図1および図2に示すように、該注液孔16の過半上部を占めていて封止栓17の軸部22の径寸法よりも大径の遊嵌孔部16aと、該遊嵌孔部16aの下側に隣接して形成される圧入孔部16bとで形成されており、封止栓17の軸部22を注液孔16の遊嵌孔部16aを通して圧入孔部16bに圧入した状態において(図2の状態)、封止栓17の軸部22の周面が注液孔16の圧入孔部16bを拡大変形させて注液孔16を密封する。具体的には、注液孔16の圧入孔部16bは、蓋3の下面3aから0.2mmの高さまで設定される。すなわち圧入孔部16bの上下高さ寸法L3は、蓋3の上下厚み寸法L2の25%に設定される。圧入孔部16bの径寸法L4は、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.01mm小径に設定される。注液孔16の遊嵌孔部16aの径寸法L5は、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.02mm大径に設定される。
電池の組み立てに際しては、蓋3に対して、前述のように負極端子15、絶縁パッキング12、絶縁板13およびリード体19をそれぞれ取り付けておき、電極体2および絶縁体5を電池缶1内に収容したのちに、負極集電リード11をリード体19に、正極集電リード10を蓋3にそれぞれ溶接する。次いで、電池缶1の開口周縁に蓋3をシーム溶接したのちに、電池缶1内を真空減圧して注液孔16から非水電解液を注入する。
非水電解液の注入完了後に、封止栓17の軸部22を注液孔16に、例えば80Nの力で圧入し、次いで封止栓17の頭部23のアルミニウム層25の外周縁部25aを蓋3の注液孔16の周縁部にレーザ溶接する(図3の状態)。これにて、注液孔16が、封止栓17で密封される。この後、図5に示すように、封止栓17の頭部23のニッケル層26の上面に、保護回路や外部機器等の正極リード30が溶接され、負極端子15の上面に、保護回路や外部機器等の負極リード31が溶接される。
注液孔16の圧入孔部16bの上下高さ寸法L3は、蓋3の上下厚み寸法L2の10〜40%の範囲内に設定されることが望ましく、20〜30%の範囲内であることがより望ましい。圧入孔部16bの上下高さ寸法L3が蓋3の上下厚み寸法L2の10%よりも小さくなると、封止栓17の軸部22と注液孔16の圧入孔部16bとの上下方向の接触寸法が小さくなり過ぎて、注液孔16の密封性を維持できなくなる。圧入孔部16bの上下高さ寸法L3が蓋3の上下厚み寸法L2の40%よりも大きくなると、圧入時の注液孔16の圧入孔部16bと封止栓17の軸部22との変形抵抗が大きくなり過ぎて、封止栓17の軸部22や注液孔16の圧入孔部16bに傷が生じ易くなる。
圧入孔部16bの径寸法L4は、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.005〜0.02mm小径に設定されることが望ましく、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.01〜0.015mm小径に設定されることがより望ましい。圧入孔部16bの径寸法L4が、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.005mm未満の小径に設定されると、寸法公差によって注液孔16の圧入孔部16bと封止栓17の軸部22とが不完全に密着するおそれがあり、注液孔16の密封性が不完全になる。圧入孔部16bの径寸法L4が、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.02mmを超える小径に設定されると、圧入時の注液孔16と封止栓17の軸部22との変形抵抗が大きくなり過ぎて、封止栓17の軸部22や注液孔16の圧入孔部16bに傷が生じ易くなる。
注液孔16の遊嵌孔部16aの径寸法L5は、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.02〜0.08mm大径に設定されることが望ましく、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.03〜0.05mm大径に設定されることがより望ましい。遊嵌孔部16aの径寸法L5が、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.02mm未満の大径に設定されると、寸法公差によって注液孔16の遊嵌孔部16aと封止栓17の軸部22とが接して圧入時に注液孔16の遊嵌孔部16aに変形抵抗が生じるおそれがある。遊嵌孔部16aの径寸法L5が、封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.08mmを超える大径に設定されると、注液孔16の圧入孔部16bと遊嵌孔部16aとの間の段差面16c(図1)の幅寸法L6が大きくなり過ぎて、非水電解液の注入の際に段差面16cに非水電解液が載り、段差面16c上に残留する電解液の蒸発等で、封止栓17の頭部23と蓋3の注液孔16の周縁部との溶接部27にピンホール等の溶接不良が生じるおそれがある。
このように、注液孔16が、該注液孔16の過半上部を占めていて封止栓17の軸部22の径寸法よりも大径の遊嵌孔部16aと、該遊嵌孔部16aの下側に隣接して形成される圧入孔部16bとで形成されているので、遊嵌孔部16aでは、封止栓17の軸部22との間にクリアランスを設けることができ、例えば封止栓17の軸部22が注液孔16の内面全体に接触する形態に比べて、封止栓17の軸部22と注液孔16の内面との上下方向の接触寸法を小さくでき、圧入時の注液孔16と封止栓17の軸部22との変形抵抗を小さくすることができる。したがって、圧入時に封止栓17に加える上下方向の力が小さくて済み、封止栓17の軸部22や注液孔16の内面に傷が発生することを効果的に防ぐことができる。
注液孔16の圧入孔部16bを遊嵌孔部16aの下側に形成したので、蓋3に溶接される封止栓17の頭部23の外周縁部25aから注液孔16の圧入孔部16bまでの距離を長くとって、封止栓17の頭部23を蓋3に溶接する際の熱が、圧入孔部16bおよび該圧入孔部16bに接触する封止栓17の軸部22の部分まで伝達されることを低減することができる。したがって溶接熱に起因して圧入孔部16bや封止栓17の軸部22が変形することを効果的に防止することができ、注液孔16の密封性を良好に維持できる。
注液孔16の圧入孔部16bの上下高さ寸法L3が、蓋3の厚み寸法L2の10〜40%の範囲内に設定されていると、圧入時の注液孔16と封止栓17の軸部22との変形抵抗を小さくすることができる一方で、封止栓17の軸部22と注液孔16の圧入孔部16bとの上下方向の接触寸法が小さくなり過ぎることが防がれて、密封不足による液漏れ等の不都合を生じるおそれもない。
圧入孔部16bの径寸法L4が封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.005〜0.02mm小径に設定され、遊嵌孔部16aの径寸法L5が封止栓17の軸部22の径寸法L1よりも0.02〜0.08mm大径に設定されているので、遊嵌孔部16aと圧入孔部16bとの間の段差面16cの幅寸法L6(図1)は、最大でも0.05mm程度となる。したがって非水電解液の注入の際に段差面16cに非水電解液が載る可能性が小さくなり、段差面16c上に残留する非水電解液の蒸発等で、封止栓17の頭部23と蓋3との溶接部27にピンホール等の溶接不良が生じることはない。また、注液孔16の遊嵌孔部16aと圧入孔部16bとの径寸法の差が小さいので、遊嵌孔部16aと圧入孔部16bとを一回のプレス加工で成形できる。
封止栓17の軸部22の上下高さ寸法が蓋3の厚み寸法L2よりも大きく設定されていると、寸法公差によって封止栓17の軸部22の上下長さ寸法が若干短くなっても、封止栓17の軸部22を注液孔16の圧入孔部16bに確実に圧入させて、圧入孔部16bを確実に密封できる。蓋3上の注液孔16の縁に、封止栓17の頭部23を係合させるための凹部を形成していないので、該凹部がない分だけ蓋3上から非水電解液を除去し易くなる。
注液孔16および封止栓17は、必ずしも蓋3に設ける必要はなく、電池ケース6のいずれかの個所に設けてあればよい。例えば注液孔16および封止栓17は、電池缶1の底面や側面に設けてもよい。注液孔16の段差面16cは、テーパ面状に傾斜するように形成してもよい。
1 電池缶
3 蓋
3a 蓋の下面
6 電池ケース
16 注液孔
16a 注液孔の遊嵌孔部
16b 注液孔の圧入孔部
17 封止栓
22 軸部
23 頭部
23a 頭部の下面
25a 頭部の外周縁部
3 蓋
3a 蓋の下面
6 電池ケース
16 注液孔
16a 注液孔の遊嵌孔部
16b 注液孔の圧入孔部
17 封止栓
22 軸部
23 頭部
23a 頭部の下面
25a 頭部の外周縁部
Claims (4)
- 電池ケースに開設された電解液注入用の注液孔が、該注液孔に圧入されて前記電池ケースに溶接される封止栓で密封されており、前記封止栓は、前記注液孔に圧入される円柱形状の軸部と、該軸部の上端周囲に張り出し形成される頭部とを一体に有しており、前記頭部の外周縁部が前記注液孔の周縁部に係る前記電池ケースに溶接してある密閉型電池であって、
前記注液孔は、該注液孔の過半上部を占めていて前記封止栓の前記軸部の径寸法よりも大径の遊嵌孔部と、該遊嵌孔部の下側に隣接して形成される圧入孔部とで形成されており、
前記封止栓の前記軸部を前記注液孔の前記遊嵌孔部を通して前記圧入孔部に圧入した状態において、前記封止栓の前記軸部の周面が前記注液孔の前記圧入孔部を拡大変形させて前記注液孔を密封していることを特徴とする密閉型電池。 - 前記注液孔の前記圧入孔部の上下高さ寸法が、前記注液孔の周縁部に係る前記電池ケースの厚み寸法の10〜40%の範囲内に設定されている請求項1記載の密閉型電池。
- 前記注液孔の前記圧入孔部の径寸法が、前記封止栓の前記軸部の径寸法よりも0.005〜0.02mm小径に設定されており、
前記注液孔の前記遊嵌孔部の径寸法が、前記封止栓の前記軸部の径寸法よりも0.02〜0.08mm大径に設定されている請求項1又は2記載の密閉型電池。 - 前記封止栓の前記軸部の上下高さ寸法が、前記注液孔の周縁部に係る前記電池ケースの厚み寸法よりも大きく設定されている請求項1乃至3のいずれかに記載の密閉型電池。
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