JP2009145650A - カラーフィルター、パターニング基板及びその製造方法 - Google Patents

カラーフィルター、パターニング基板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
ブラックマトリックスのみをフォトリソ方式で作製し、他の色等についてはインクジェット方式等を用いて塗工する事によってカラーフィルターを作製する場合において、前記ブラックマトリックスに最良な形状を与え且つ十分な撥液性を具備させる方法の提案をする。
【解決手段】
ブラックマトリックスのみをフォトリソ方式で作製し、他の色等についてはインクジェット方式等を用いて塗工する事によってカラーフィルターを作製する場合において、前記ブラックマトリックスを作製する工程で複数回、同一箇所に露光を行った。結果ブラックマトリックスに最適な形状と撥液性を容易に具備させる事が出来、高品質なカラーフィルターを製造する事が出来た。
【選択図】図2

Description

本発明は、所定の開口部にインクジェット方式等を用いてインク等を吐出してパターニング基板を作製する場合に関するもので、主に電子・光学部品におけるパターニング基板及びパターニング焼付け露光工程に関する。具体的には、液晶パネル用カラーフィルター、有機EL素子、半導体回路の配線、細胞培養用基板などが挙げられる。
例えば、液晶パネル用カラーフィルターは、微細な黒、赤、緑、青等のパターンからなる光学素子である。
その製造方法としてはフォトリソ方式、印刷方式、インクジェット方式等又はそれらを組み合わせた方法があるが、フォトリソ方式を適用している事が現在では一般的である。
フォトリソ方式では、まず顔料等を含んだ感光性樹脂組成物の高分子溶液をガラス等の基材上に均一に塗工した後、減圧乾燥装置等の装置を使用し溶剤を除去する。次に露光工程を行い必要な色素パターンを感光させている。前記露光工程とは、所望のパターンが開口部・遮光部として描画されたフォトマスクを介してある波長域の電磁波例えば紫外線等を照射して、前記基材上に所望のパターンを硬化させる工程の事で、パターンの形状を左右する重要な工程の一つである。
更に現像液等を使用して現像工程を行い前記基材上から不要な感光性樹脂組成物を除去している。その後オーブン装置、ホットプレート装置等の焼成装置を使用し、高温(例えば230℃程度)焼成を行い前記感光性樹脂組成物中に残留した溶剤の完全除去及び前記感光性樹脂組成物中の高分子を高温で架橋させ色素パターンの硬化を行う。これにより、カラーフィルターに通常要求されている前記色素パターンのガラス基材への密着強度や耐久性、耐薬品性等の諸特性を与えることが出来、カラーフィルターに必要な色について先の工程を繰り返すことで、結果高品質なカラーフィルターを製造することが出来ていた。
しかしながら、フォトリソ方式では色毎に高価な塗布装置、露光機、現像装置が必要となり、必要な基板サイズの大型化が進むに従ってその設備を導入するコストも膨大になるなどといった問題があった。
そこで現在は前記フォトリソ方式に代わり、インクジェット方式がカラーフィルターの作製方法として注目されている。
インクジェット方式ではカラーフィルターに必要な色数を同時に基板へ描画する事が出来、その際フォトリソ方式では必要不可欠である露光工程及び現像工程が不要であるため、これらの工程の製造ラインを削除することによる初期の設備投資の削減が期待される。
更にフォトリソ方式では、現像工程で不要な感光性樹脂組成物を剥がし取る必要があり、その分材料にムダが生じていたが、インクジェット方式では製品に必要なインクのみを基板上に撃つためその分フォトリソ方式と比較して材料費の削減が出来る。
またノズル数を増やしたりスキャン数を増やしたりする事で容易にサイズの大型化に対応できるので、世の中の要望にも合致している。
インクジェット方式でカラーフィルターを作製する場合には、ごく微量のインクを、微小な穴から定められた着色層領域内に正確に吐出する事が求められる。
そのため、一般的には固形分濃度が低いインクを前記インクジェット用インクとして用いるが、そのインクを単独で基板上に吐出した場合、それが基板上で濡れ広がってしまい「混色」をしてしまうため、そのままでは必要なパターンを形成する事が出来ない。
そこで、前記「混色」欠陥の発生を防止するためには、ブラックマトリックスの構造を、インクに対して親和性を有する層と非親和性を有する層とをもつ多層積層構造にするといった手法が検討された(特許文献1)。
特開平11−271753号公報 しかしながら、この手法では、ブラックマトリックスを多層化する必要があり、そのためフォトリソ工程を複数回行なう必要がある。その結果プロセスの複雑化とコストアップを招いてしまうといった問題があった。
また、前記「混色」欠陥を防止する別の方法としては、含有される撥インク剤そのものの量を増やし、前記ブラックマトリックス表面に撥インク剤をより多く移行させるといった材料的なアプローチが考えられる。しかし、一般的に撥インク剤を増量する事は、材料費のコストアップにつながってしまいカラーフィルターの生産手法の中で低コストがメリットであるインクジェット手法としては問題となっていた。更に前記「混色」欠陥を排除するため撥インク剤量を増やしすぎてしまった場合、撥液性が過度に高くなってしまうため、今度はブラックマトリックスの開口部中に吐出された前記色インクが必要以上にはじかれる事によって、色インクが部分的に画素から抜けて画素内の一方側へ偏ってしまう「白抜け」呼ばれる欠陥が生じてしまう事があり、問題となっていた。
一方ブラックマトリックスの形状が図3に示すような丸みを持ったかまぼこ状であった場合、ブラックマトリックスが十分な撥液性を具備していても、その形状より前記ブラックマトリックスが堰の役目を十分に果たす事が出来ず「混色」欠陥を生じる場合があった。そのため、ブラックマトリックスの撥液性を過度に上げる事が検討された。しかし、インクジェット装置を用いてブラックマトリックスパターン内に色インクを吐出したところ、色インクパターンの中央部分が盛り上がり且つ外周部の色が極端に薄くなってしまい、品質的に問題となってしまった。
上記より、インクジェット方式を用いて高品質なカラーフィルターを作るために必要な性能、形状を具備するブラックマトリックスを得る事は非常に困難であった。
本発明は、ブラックマトリックスを基材にパターニングした基板(「ブラックマトリックス基板」と称する)をフォトリソ方式で作製する場合において、ブラックマトリックスの最良の形状及びその作製方法や、ブラックマトリックスに求められる撥液性の大きさ及びそれを具備させる方法を提案する事を課題とする。
また、本発明は、前記形状、前記撥液性を有するブラックマトリックスを用いてカラーフィルターを作製することを提案する事を課題とする。ブラックマトリックス以外の、他の色等についてはインクジェット方式を用いて塗工することで、カラーフィルターを作製することができる。もちろん、インクジェット方式以外の方式、例えば印刷方式等により塗工してもよい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、請求項1記載のパターニング基板は、パターンが基材の上に作製されているパターニング基板であって、前記パターン表面には、水に対する接触角105度以上の撥液性があり、上部と下部とを有する断面形状をもち、前記上部には前記下部よりも外側へ張り出しているヒサシが存在する事を特徴とする、パターニング基板である。
請求項2記載のパターニング基板は、前記上部は、高さが前記断面形状全体の高さの40%以下である事を特徴とする、請求項1に記載のパターニング基板である。
請求項3記載のパターニング基板は、前記下部の側面は形状が垂直からテーパー形状であり、前記上部の前記ヒサシは長さが1.5μm以下である事を特徴とする、請求項1乃至2のいずれか1項に記載のパターニング基板である。
請求項4記載のパターニング基板は、撥液性、前記下部の側面の形状、前記ヒサシの長さのうち、少なくともいずれか一つが、基板内の場所によって異なる事を特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパターニング基板である。
請求項5記載のカラーフィルターは、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパターニング基板を用いた事を特徴とする、カラーフィルターである。
請求項6記載のパターニング基板の製造方法は、フォトリソ方式によって請求項1乃至4のいずれか1項に記載の前記パターニング基板を形成する場合において、フォトリソの露光工程にて必要となる露光総量を数回に分割して照射する事を特徴とする、パターニング基板の製造方法である。
請求項7記載のパターニング基板の製造方法は、前記露光工程において、基板内の場所によって異なる照射回数にて露光を行なう事を特徴とする、請求項6に記載のパターニング基板の製造方法である。
請求項8記載のパターニング基板の製造方法は、撥液性を有する化合物を含む感光性樹脂組成物を基板に塗工した上で、前記露光工程を行うことを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載のパターニング基板の製造方法である。
請求項9記載のカラーフィルターは、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の製造方法を用いて製造されたパターニング基板を使用する事を特徴とする、カラーフィルターである。
本発明は、直進性に優れ且つ十分な撥液性を具備するブラックマトリックスを提供する事が出来る。更に前記ブラックマトリックスを採用する事によって、「混色」「白抜け」等の欠陥のない、高品質なカラーフィルターを容易に作製する事が出来る。
以下に、本発明における実施の最良の形態を図1乃至図4に基づいて詳細に説明する。
本発明の基本となるカラーフィルター用ブラックマトリックス基板の各工程に沿って、本発明のパターニング基板及び作製方法ついて説明をする。
(1)塗工工程
まず、平行な定盤上に置かれた基材に、撥液性を付与できる撥インク剤が含有されているブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物を塗工ノズルにて均一に塗工する。基材は
通常ガラス等であるが、プロセスによっては透明フィルム材、樹脂材、合繊材等を使うこともできる。前記撥インク剤は、前述の通り、インクジェット方式でブラックマトリックスパターン開口部に吐出された所望の色インクがブラックマトリックスを境として隣接する画素へ侵入してしまう事を防止するためにブラックマトリックス用感光性樹脂組成物に添加する物だが、その目的を達する事が出来るものであればその材質としては特に制限は無い。代表的な物としてはシリコーン系、フッ素系のものがあり、具体的な例としては、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。塗工ノズルには特にその制限は無く、目的にあった物を適宜選択すれば良い。更に構成についても、1台のみでも複数の同様又は異なったノズルを連続で使用しても良い。
(2)減圧乾燥、プレベーク工程
次に減圧乾燥装置にて減圧乾燥作業を行ない、塗工されたブラックマトリックス用感光性樹脂組成物に含有されている溶剤分をあらかた除去する。この時、減圧乾燥方法に制限は無く、目的にあった方法を適宜選択すれば良く、台数も1台でも複数台の装置を連続で使用しても良い。但し、製品の最終的な乾燥不足を防止するためには1台目の減圧到達圧条件は1500Pa以下である事が望ましい。更に、ホットプレート装置等を使用しプレベークを行う方が好ましい。この時、使用する装置、方法に何ら制限は無く目的にあった方法を適宜選択すれば良い。
(3)露光工程
露光工程では、開口部・遮光部が描画されたフォトマスクを介して、ある波長域の電磁波例えば紫外線等又は電子線等を前記(1)塗工工程にて塗工された感光性樹脂組成物に照射して、所望のパターンを硬化(焼き付け)させる事を行う。そのため、各工程の中でもブラックマトリックスのパターニング形状を左右する特に重要な工程である。これらの工程で所望のパターンを精度よく露光・現像することによって、高品質なカラーフィルターを作製することが可能となる。前記露光の方法には、大きく分けて、近接露光方式と投影露光方式とがあるが、本発明では使用する装置、方法に何ら制限を設けていない。目的にあった方法を適宜選択すれば良い。
但し本発明では露光工程で必要となる露光総量を数回に分けて照射するよう、プロセス条件を制限している。
通常、フォトリソ方式を用いてブラックマトリックスを作製する場合、タクト等を考慮し露光回数は1回のみである。そして必要となる露光量を数回に分けて照射した場合でもブラックマトリックスの性能および形状はトータルの露光量に由るため、1回露工時と差は生じ無いと思われてきた。
しかし本発明者の行なった実験では、露光量を数回に分けて同一箇所を露光した場合、ブラックマトリックスの撥液性が1回露光時よりも高くなり「混色」欠陥が生じ難い事が分かった。
一方、「混色」欠陥が発生し難いブラックマトリックスの形状を考えた場合、図1に示すような断面図でみると、上部(17)と下部(18)で分ける事が出来、上部(17)が下部(18)より外側に張り出している形状である方が良い。この時、ブラックマトリックスの上部(17)の高さがブラックマトリックス全体の40%以下であった方が好ましい。またブラックマトリックス下部の側面と基材が成す角度(12)は90度以下である形状(以降 垂直からテーパー形状と呼ぶ)を持ち、更にブラックマトリックス側面の底部と基材が接する点(16)から垂直に上方向に伸ばした線がブラックマトリックスの表面と交差する点(13)(以降 側頂部と呼ぶ)より横方向に延びるヒサシ状の部分(11)(以降 ヒサシと呼ぶ)を具備している方が良い。このような形状の場合、ブラックマトリックスのパターニングの中に吐出された色インクは、図3で示したような断面図がかまぼこ形状のブラックマトリックスの場合と比較して、ヒサシが堰の役目をするためインクの濡れ広がりを防ぐ事が出来る。その結果、ブラックマトリックスの撥液性を過度に上げる事無く「混色」欠陥の発生を抑える事が可能であり、インクジェット装置を用いてブラックマトリックスのパターニング上に各色インクを吐出しても、各色パターンの外周部の色が極端に薄くなる事も無く、高品質のカラーフィルターを得る事が出来る。
逆に図4に示すようにブラックマトリックス側面と基材が成す角度(41)が90度より大きくても、上部と下部を分ける事が出来ないオーバーハングと呼ばれる形状の場合は、ブラックマトリックス全体が堰としてヒサシ同様の役目を果たす事は出来る。しかしこのような形状を実現するには露光量に対して現像時間を長目にとる事が一般的であるが、断面で見て横方向に張り出しているブラックマトリックス端部が現像工程において不連続で欠け易く、その結果直進性が悪化しやすい。更に色インク部の輝度が落ちてしまうと言った不具合が生じる事もあり、このような形状は品質的に問題である。
従って、ブラックマトリックスの理想的な断面形状はヒサシを持った垂直からテーパー形状であると言える。
しかし、前記ヒサシは図1のヒサシ部の端部(14)と側頂部(13)との距離(15)(以降 ヒサシの長さと呼ぶ)が長ければ長いほど現像工程にてヒサシ部の一部欠落が生じ易くなり、その結果、ブラックマトリックスの直進性が悪化し易くなる。
因って、本発明者は実験を行い、ブラックマトリックスの断面形状は、単にヒサシを持つのみならず図2に示すようなヒサシの長さ(23)が1.5μm以下である短いヒサシをもつ、垂直からテーパー形状のブラックマトリックスがより理想的である事を確認した。
しかしこのようなヒサシの長さが1.5μm以下で垂直からテーパー形状のブラックマトリックスをプロセス的に実現する事は非常に難しい。例えば前記ヒサシの長さを短くする方法として、現像時間を長めにとるといったプロセス条件が検討されたが、その場合現像工程にてブラックマトリックスに含有された撥インク剤が過剰に現像液中に溶出してしまうといった不具合が発生して必要な撥液性を得られず、その結果「混色」欠陥が生じてしまった。
しかし本発明者の行なった実験で、露光総量を数回に分けて照射する事で、ヒサシの長さを短くする事が可能である事も分かった。
従って本発明の通り、露光工程で必要な露光量を数回に分けて紫外線等を照射するようプロセス条件を制限する事は、ブラックマトリックスの撥液性とヒサシの長さを同時に且つ適切に制御する事に対して有効な手段であると言える。
更に、基板内の場所によって異なる露光回数にて紫外線等の照射を行なえば、同一基板内でそれぞれの箇所に必要な撥液性を与える事が出来る。
例えば固形分量等の違いより必要な吐出量が各色インクで異なった場合、必要な吐出量が他の色より多い色インクが吐出されるブラックマトリックスパターン部では、他の箇所より高い撥液性が必要とされる。そのように高い撥液性を要する箇所では、露光総量が他の箇所と同じになり且つ紫外線等の照射回数が他の箇所より多くなるよう設定すれば良い。
このようにして、必要な箇所に最適な撥液性を与える事が出来る。
(4)現像工程
現像工程では、通常のフォトリソ方式と同様に現像作業を行えば良い。その方法、装置に特に制限は無く、目的にあった方法を適宜選択すれば良い。
(5)プレキュア、焼成工程
現像した前記基板を高温で焼成し、ブラックマトリックスが完成する。この際、ブラックマトリックスの角部が熱によるフローでだれてしまい(以降、熱だれと呼ぶ)図3に示したようなカマボコ形状になってしまう事がある。
このような形状では前記の通り品質上の問題が生じるので、焼成工程の前に基板表面または裏面に紫外線や電子線等をあてる等のプレキュア作業を行い焼成工程時の温度を200℃以下に下げ、熱だれを防止した方が良い。
前記の(1)から(5)の各工程を経て、インクジェット方式を用いて高品質なカラーフィルターを作製する際に必要な、ヒサシの長さが1.5μm以下で対水の接触角が105度以上である本発明のブラックマトリックスを作製することができる。
その後は、既存のインクジェット装置を用いて、色インクをブラックマトリックスの開口部に吐出し更にプレベーク、焼成工程を経て本発明のカラーフィルターが完成する。
フッ素樹脂を主成分とした撥インク剤を含有したブラックマトリックス用レジストをガラス基板(基材)上に塗布した後、150Paの到達圧で減圧乾燥を加えた。更に120℃にセットされたホットプレートを用いてプレベークを行った。
その後、投影露光機を使用し露光工程を行った。その際、照度は156(mW/cm2)、露光回数は同一箇所で2回、露光量は2回の合計で50(mJ/cm2)に設定した。
次に、無機アルカリの現像液を使用して現像作業を行ない、紫外線ランプを使用してプレキュアを行った後、160℃の焼成作業を行い、ブラックマトリックス基板を完成させた。
その結果、表1乃至表3に示す通りブラックマトリックスの接触角は108度とインクジェット用ブラックマトリックスとして十分な撥液性を得る事が出来た。またブラックマトリックスのヒサシ部分の長さは1.4μm程度であり、直進性も良好であった。更にこのブラックマトリックスパターン部にインクジェット装置を用いて赤、青、緑の各色インクを吐出したところ混色、はじきといった欠陥は発生せず、色インクパターンの外周部が極端に薄い色になる事も無く、その結果高品質なカラーフィルターを得る事が出来た。
上記実施例1において合計の露光量を30(mJ/cm2)にする以外は同様にして、ブラックマトリックス基板を作製した。
その結果、表1乃至表3に示す通りブラックマトリックスの接触角は105度でありインクジェット用ブラックマトリックスとして十分な撥液性を得る事が出来た。またブラックマトリックスのヒサシ部分の長さは1.4μm程度であり、直進性も良好であった。更にこのブラックマトリックスパターン部にインクジェット装置を用いて赤、青、緑の各色インクを吐出したところ混色、はじきといった欠陥は発生せず、色インクパターンの外周部が極端に薄い色になる事も無く、結果高品質なカラーフィルターを得る事が出来た。
上記実施例1において合計の露光量を60(mJ/cm2)にする以外は同様にして、ブラックマトリックス基板を作製した。
その結果、表1乃至表3に示す通りブラックマトリックスの接触角は108度でありインクジェット用ブラックマトリックスとして十分な撥液性を得る事が出来た。またブラックマトリックスのヒサシ部分の長さは1.5μm程度であり、直進性も良好であった。更にこのブラックマトリックスパターン部にインクジェット装置を用いて赤、青、緑の各色インクを吐出したところ混色、はじきといった欠陥は発生せず、色インクパターンの外周部が極端に薄い色になる事も無く、結果高品質なカラーフィルターを得る事が出来た。
上記実施例1、2、3において照度を128(mW/cm2)に下げる以外は同様にして、ブラックマトリックス基板を作製した。
その結果、ブラックマトリックスの接触角は表1乃至表3に示す通りそれぞれ108度、105度、108度となり、インクジェット用ブラックマトリックスとしては十分な撥液性を得る事が出来た。更にブラックマトリックスのヒサシ部分の長さは1.4から1.5μm程度であり、直進性も良好であった。更にこのブラックマトリックスパターン部にインクジェット装置を用いて赤、青、緑の各色インクを吐出したところ混色、はじきといった欠陥は発生せず、色インクパターンの外周部が極端に薄い色になる事も無く、結果高品質なカラーフィルターを得る事が出来た。
〔比較例1〕
上記実施例1、2、3において露光回数を1回にする以外は同様にして、ブラックマトリックス基板を作製した。
その結果、ブラックマトリックスのヒサシ部分の長さは表1乃至表3に示す通り1.9μmとなり、直進性が悪く品質的に問題のあるブラックマトリックスになってしまった。更に露光量30(mJ/cm2)の場合は、対水の接触角も100度とインクジェット用ブラックマトリックスとしては必要な撥液性を得る事も出来ず、更にこのブラックマトリックスパターン部にインクジェット装置を用いて赤、青、緑の各色インクを吐出したところ「混色」欠陥が発生してしまい、結果高品質なカラーフィルターを得る事が出来なかった。
〔比較例2〕
上記実施例4において露光回数を1回にする以外は同様にして、ブラックマトリックス基板を作製した。
その結果、ブラックマトリックスのヒサシ部分の長さは表1乃至表3に示す通り1.8から1.9μmとなり、直進性が悪く品質的に問題のあるブラックマトリックスになってしまった。
更に露光量30(mJ/cm2)の場合は、接触角も102度と撥液性に不安があるインクジェット用ブラックマトリックスになってしまった。更にこのブラックマトリックスパターン部にインクジェット装置を用いて赤、青、緑の各色インクを吐出したところ部分的に「混色」欠陥が発生してしまい、結果高品質なカラーフィルターを得る事が出来なかった。
表1から表3は、各実施例、比較例の結果をまとめたものである。
表2の上段には、ヒサシの長さを示した。
表2の下段の「○」「×」はブラックマトリックスの「直進性」の良否判断の結果である。
本願において「直進性」の判断は以下のように行った。
基板の上から観察して、ヒサシ部分がほぼ直線形状である場合には「○」と評価した。
ヒサシ部分が、直線形状にならず、波状になったり、一部が欠けたりした場合には「×」と評価した。
表3における「○」「△」「×」は、混色、ハジキの欠陥発生の有無を示したものである。
上段は、混色の評価、下段はハジキの評価である。
「×」は、欠陥が多数発生したことを示す。
「△」は、欠陥が部分的に発生したことを示す。
「○」は、欠陥が発生しなかったことを示す。
長いヒサシをもつ、テーパー形状のブラックマトリックス断面を示す図である。 本発明の、短いヒサシをもつ、テーパー形状のブラックマトリックス断面を示す図である。 かまぼこ形状のブラックマトリックス断面を示す図である。 オーバーハング形状のブラックマトリックス断面を示す図である。
符号の説明
1:長いヒサシをもつ、テーパー形状のブラックマトリックスのパターニング断面
10:基材
11:ブラックマトリックスのパターニング上部にあるヒサシ
12:ブラックマトリックスのパターニング下部側面と基材が成す角度
13:側頂部
14:ヒサシの端部
15:ヒサシの長さ
16:ブラックマトリックスのパターニング下部側面と基材との接点
17:ブラックマトリックスのパターニング上部
18:ブラックマトリックスのパターニング下部
2:短いヒサシをもつ、テーパー形状のブラックマトリックスのパターニング断面
20:基材
21:ブラックマトリックスのパターニング上部にあるヒサシ
22:ヒサシの端部
23:ヒサシの長さ
24:ブラックマトリックスのパターニング下部側面と基材との接点
3:かまぼこ形状のブラックマトリックスのパターニング断面
30:基材
4:オーバーハング形状のブラックマトリックスのパターニング断面
40:基材
41:ブラックマトリックスのパターニング側面下部と基材が成す角度

Claims (9)

  1. パターンが基材の上に作製されているパターニング基板であって、前記パターン表面には、水に対する接触角105度以上の撥液性があり、上部と下部とを有する断面形状をもち、前記上部には前記下部よりも外側へ張り出しているヒサシが存在する事を特徴とする、パターニング基板。
  2. 前記上部は、高さが前記パターニングの高さ全体のうち40%以下である事を特徴とする、請求項1に記載のパターニング基板。
  3. 前記下部の側面は形状が垂直からテーパー形状であり、前記上部の前記ヒサシは長さが1.5μm以下である事を特徴とする、請求項1乃至2のいずれか1項に記載のブラックマトリックス基板。
  4. 撥液性、前記下部の側面の形状、前記ヒサシの長さのうち、少なくともいずれか一つが、基板内の場所によって異なる事を特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパターニング基板。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパターニング基板を用いた事を特徴とする、カラーフィルター。
  6. フォトリソ方式によって請求項1乃至4のいずれか1項に記載の前記パターニング基板を形成する場合において、フォトリソの露光工程にて必要となる露光総量を数回に分割して照射する事を特徴とする、パターニング基板の製造方法。
  7. 前記露光工程において、基板内の場所によって異なる照射回数にて露光を行なう事を特徴とする、請求項6に記載のパターニング基板の製造方法。
  8. 撥液性を有する化合物を含む感光性樹脂組成物を基板に塗工した上で、前記露光工程を行うことを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載のパターニング基板の製造方法。
  9. 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の製造方法を用いて製造されたパターニング基板を使用する事を特徴とする、カラーフィルター。
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