JP2009145650A - カラーフィルター、パターニング基板及びその製造方法 - Google Patents
カラーフィルター、パターニング基板及びその製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
ブラックマトリックスのみをフォトリソ方式で作製し、他の色等についてはインクジェット方式等を用いて塗工する事によってカラーフィルターを作製する場合において、前記ブラックマトリックスに最良な形状を与え且つ十分な撥液性を具備させる方法の提案をする。
【解決手段】
ブラックマトリックスのみをフォトリソ方式で作製し、他の色等についてはインクジェット方式等を用いて塗工する事によってカラーフィルターを作製する場合において、前記ブラックマトリックスを作製する工程で複数回、同一箇所に露光を行った。結果ブラックマトリックスに最適な形状と撥液性を容易に具備させる事が出来、高品質なカラーフィルターを製造する事が出来た。
【選択図】図2
Description
(1)塗工工程
まず、平行な定盤上に置かれた基材に、撥液性を付与できる撥インク剤が含有されているブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物を塗工ノズルにて均一に塗工する。基材は
通常ガラス等であるが、プロセスによっては透明フィルム材、樹脂材、合繊材等を使うこともできる。前記撥インク剤は、前述の通り、インクジェット方式でブラックマトリックスパターン開口部に吐出された所望の色インクがブラックマトリックスを境として隣接する画素へ侵入してしまう事を防止するためにブラックマトリックス用感光性樹脂組成物に添加する物だが、その目的を達する事が出来るものであればその材質としては特に制限は無い。代表的な物としてはシリコーン系、フッ素系のものがあり、具体的な例としては、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。塗工ノズルには特にその制限は無く、目的にあった物を適宜選択すれば良い。更に構成についても、1台のみでも複数の同様又は異なったノズルを連続で使用しても良い。
(2)減圧乾燥、プレベーク工程
次に減圧乾燥装置にて減圧乾燥作業を行ない、塗工されたブラックマトリックス用感光性樹脂組成物に含有されている溶剤分をあらかた除去する。この時、減圧乾燥方法に制限は無く、目的にあった方法を適宜選択すれば良く、台数も1台でも複数台の装置を連続で使用しても良い。但し、製品の最終的な乾燥不足を防止するためには1台目の減圧到達圧条件は1500Pa以下である事が望ましい。更に、ホットプレート装置等を使用しプレベークを行う方が好ましい。この時、使用する装置、方法に何ら制限は無く目的にあった方法を適宜選択すれば良い。
(3)露光工程
露光工程では、開口部・遮光部が描画されたフォトマスクを介して、ある波長域の電磁波例えば紫外線等又は電子線等を前記(1)塗工工程にて塗工された感光性樹脂組成物に照射して、所望のパターンを硬化(焼き付け)させる事を行う。そのため、各工程の中でもブラックマトリックスのパターニング形状を左右する特に重要な工程である。これらの工程で所望のパターンを精度よく露光・現像することによって、高品質なカラーフィルターを作製することが可能となる。前記露光の方法には、大きく分けて、近接露光方式と投影露光方式とがあるが、本発明では使用する装置、方法に何ら制限を設けていない。目的にあった方法を適宜選択すれば良い。
(4)現像工程
現像工程では、通常のフォトリソ方式と同様に現像作業を行えば良い。その方法、装置に特に制限は無く、目的にあった方法を適宜選択すれば良い。
(5)プレキュア、焼成工程
現像した前記基板を高温で焼成し、ブラックマトリックスが完成する。この際、ブラックマトリックスの角部が熱によるフローでだれてしまい(以降、熱だれと呼ぶ)図3に示したようなカマボコ形状になってしまう事がある。
〔比較例1〕
上記実施例1、2、3において露光回数を1回にする以外は同様にして、ブラックマトリックス基板を作製した。
〔比較例2〕
上記実施例4において露光回数を1回にする以外は同様にして、ブラックマトリックス基板を作製した。
本願において「直進性」の判断は以下のように行った。
10:基材
11:ブラックマトリックスのパターニング上部にあるヒサシ
12:ブラックマトリックスのパターニング下部側面と基材が成す角度
13:側頂部
14:ヒサシの端部
15:ヒサシの長さ
16:ブラックマトリックスのパターニング下部側面と基材との接点
17:ブラックマトリックスのパターニング上部
18:ブラックマトリックスのパターニング下部
2:短いヒサシをもつ、テーパー形状のブラックマトリックスのパターニング断面
20:基材
21:ブラックマトリックスのパターニング上部にあるヒサシ
22:ヒサシの端部
23:ヒサシの長さ
24:ブラックマトリックスのパターニング下部側面と基材との接点
3:かまぼこ形状のブラックマトリックスのパターニング断面
30:基材
4:オーバーハング形状のブラックマトリックスのパターニング断面
40:基材
41:ブラックマトリックスのパターニング側面下部と基材が成す角度
Claims (9)
- パターンが基材の上に作製されているパターニング基板であって、前記パターン表面には、水に対する接触角105度以上の撥液性があり、上部と下部とを有する断面形状をもち、前記上部には前記下部よりも外側へ張り出しているヒサシが存在する事を特徴とする、パターニング基板。
- 前記上部は、高さが前記パターニングの高さ全体のうち40%以下である事を特徴とする、請求項1に記載のパターニング基板。
- 前記下部の側面は形状が垂直からテーパー形状であり、前記上部の前記ヒサシは長さが1.5μm以下である事を特徴とする、請求項1乃至2のいずれか1項に記載のブラックマトリックス基板。
- 撥液性、前記下部の側面の形状、前記ヒサシの長さのうち、少なくともいずれか一つが、基板内の場所によって異なる事を特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパターニング基板。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパターニング基板を用いた事を特徴とする、カラーフィルター。
- フォトリソ方式によって請求項1乃至4のいずれか1項に記載の前記パターニング基板を形成する場合において、フォトリソの露光工程にて必要となる露光総量を数回に分割して照射する事を特徴とする、パターニング基板の製造方法。
- 前記露光工程において、基板内の場所によって異なる照射回数にて露光を行なう事を特徴とする、請求項6に記載のパターニング基板の製造方法。
- 撥液性を有する化合物を含む感光性樹脂組成物を基板に塗工した上で、前記露光工程を行うことを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載のパターニング基板の製造方法。
- 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の製造方法を用いて製造されたパターニング基板を使用する事を特徴とする、カラーフィルター。
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