JP2009145447A - スクリーン及び投射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】反射された外光による影響を低減するとともに、投射光を高輝度に保ちつつもコントラストのより改善された画像投影ができるスクリーン及び投射システムを提供すること。
【解決手段】多数の突起部2aにより形成される各突起群2は、標準的な入射角度に合わせて円弧状に形成されている。従って、各突起群2間の隣接間距離d1〜d4を比較的大きくとって高コントラストなものとすることができ、また、各突起群2間の隣接間距離d1〜d4の値は、投射光PLの入射角度の変化に応じて、スクリーン上方即ち+y方向に行くに従って大きくなっている。これにより、さらに投影画像全体としてバランスのとれたコントラストが得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、前方のプロジェクタ等の投影装置からの投射光を反射して投影画像を映し出すスクリーン及び当該スクリーンを用いた投射システムに関する。
例えば、下方からの斜め投射による投影画像を反射させて正面側で観察可能にする反射スクリーンとして、スクリーン基板上に同一形状の多数の凸状の単位形状部を2次元的に規則的に配置させ、下側の表面部分にのみ反射面を形成することにより、上方からの外光を遮断して高コントラストなスクリーンとするものが知られている(特許文献1参照)。
特開2006−215162号公報
しかしながら、コントラストをさらに良くするために、例えばスクリーン基板上の複数の凸状の単位形状部の間隔(ピッチ)を大きくすると、高輝度に保つことが困難となり、両者はトレードオフの関係にある。つまり、隣接する凸状の単位形状部間の距離が大きくなるほど、スクリーン基板上での光を吸収する部分が占める割合が多くなるため、外光の反射が抑えられコントラストの高い黒の映えた画像となるが、その反面、スクリーン基板上での凸状の単位形状部の占める割合が少なくなるため、投射光の一部がスクリーン基板上で吸収されてしまい投影画像が暗いものとなる可能性がある。しかも、斜め投射の場合、このような吸収と反射とのバランスが投射光の入射角度に応じて大きく変化する。
そこで、本発明は、外光の反射による影響を低減するとともに、投射光を高輝度に保ちつつもコントラストのより改善された画像投影ができるスクリーン及び投射システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るスクリーンは、(a)スクリーン前面側にスクリーン下地面を有するスクリーン基板と、(b)スクリーン下地面上にそれぞれ配置され、略半球状の表面をそれぞれ有する複数の突起部と、(c)複数の突起部の表面上の所定領域にそれぞれ形成される複数の反射層とを備え、(d)複数の突起部が、スクリーン基板上に円弧状の列を形成し、円弧状の列が、複数列並行して配列され、隣接する円弧状の列間の距離が、スクリーン基板上の位置に応じて異なる。
上記スクリーンでは、スクリーン下地面上に配置される複数の突起部が円弧状の列を形成しており、スクリーンに入射する投射光の方向に対応させることができるので、隣接する複数の突起部間を比較的大きくとっても投射光のロスを抑えることができ、投射光を高輝度に保ちつつもコントラストをより改善したものにできる。さらに、上記スクリーンでは、複数列配列された円弧状の列について、隣接する円弧状の列間の距離が、スクリーン基板上の位置に応じて異なるものとなっている。より具体的には、隣接する円弧状の列間の距離は、例えば投射光の入射角度が大きいところほど大きくすることができる。これにより、投射光のロスを抑えて高輝度に保ちながらも、隣接する円弧状の列間をより大きくとってより高コントラストな画像投影ができる。また、複数の突起部の表面上の所定領域にそれぞれ形成された反射層によって、投射光を所望の広がり角で選択的に反射させることができ、外光による影響を低減することができる。
また、本発明の具体的な態様として、円弧状の列が、スクリーン前面における投射光の入射方向に対して略直交する方向に延びる。この場合、同一の円弧状の列上にある各突起部のそれぞれに投射光が略同じ傾き角度で入射し、投射光をより適切な状態で反射させることができる。
また、本発明の具体的な態様として、複数の反射層を形成する所定領域が、投射光の入射方向に対向する表面部分である。これにより、例えばプロジェクタ等による投射光について、反射層が当該投射光を無駄なく反射することができる。
また、本発明の具体的な態様として、複数の突起部が、複数の円弧状の列を同一の曲率で形成するように並ぶ。この場合、各円弧状の列が同一形状となることで、スクリーン前面の一部となる複数の突起部を比較的簡易に形成することができる。
また、本発明の具体的な態様として、複数の突起部が、複数の円弧状の列を同心円状に配列するように円弧状の列ごとに曲率を変化させて並ぶ。この場合、複数の突起部の配置を、スクリーンに入射する投射光についてより適したものとすることができる。
また、本発明の具体的な態様として、複数の突起部が、各円弧状の列において当該円弧に沿って等間隔に並ぶ。これにより、スクリーン基板の第1方向に関して投射光をムラなく反射する。
また、本発明の具体的な態様として、スクリーン基板が、光吸収性素材により形成される。これにより、スクリーン基板が、スクリーン下地面において不要光である外光を吸収することができる。
また、本発明の具体的な態様として、複数の突起部が、光透過性素材及び光吸収性素材のいずれか一方により形成される。前者の光透過性素材を複数の突起部に用いることにより不要光である外光を複数の突起部において透過させ、例えばスクリーン基板の形成するスクリーン下地面において吸収させることができる。また、後者の光吸収性素材を複数の突起部に用いることにより不要光である外光を複数の突起部において吸収させることができる。
また、本発明の具体的な態様として、複数の突起部が、光透過性素材による球状の部材で形成され、スクリーン下地面に埋め込まれて配置される。これにより、各突起部へ入射する外光は、球状の突起部で集光され下地面でそのほとんどが吸収される。球状の突起部に入射し集光された光のうち下地面で吸収されずに反射された光は、球状の突起部に入射してきた方向に戻され、当該外光の反射による影響を適切に抑えることができる。
また、本発明の具体的な態様として、反射層が、金属及び光拡散性素材のいずれか一方を含んで形成される。この場合、反射層が金属を含むことでより高い正反射性を有するものとなる。また、反射層が光拡散性素材を含むことで反射光を拡散した状態とすることで視野角特性を修正することができる。
また、本発明の具体的な態様として、本発明に係る投射システムは、(a)上記いずれかに記載のスクリーンと、(b)スクリーンに投影画像を投射する画像投射装置とを備える。この場合、上記スクリーンを用いることにより、投射システムは、明るい部屋等においても、投射光を高輝度に保ちつつもコントラストのより改善された画像投影ができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の一実施形態であるスクリーンについて図面を参照しつつ説明する。図1及び図2は、本実施形態に係るスクリーンをそれぞれ模式的に示した正面図及び側方断面図である。スクリーン10は、その前側下方に設置された図示しない投影装置等からの投射光PLを、スクリーン10の主として前方に反射光RLとして射出させる反射型スクリーンである。このスクリーン10は、光吸収性材料により形成されるスクリーン基板1と、光透過性素材により形成される多数の突起部2aとを備える。スクリーン基板1のスクリーン下地面1aは、スクリーン基板1のスクリーン前面側の表面を構成する平坦面であり、外光による不要光を吸収する光吸収面ASとして機能する。多数の突起部2aは、それぞれ略半球状の外形を有し、スクリーン基板1の前面10a側において、スクリーン下地面1a上の全面に亘って、後に詳述する規則性をもって配列される。さらに、多数の突起部2aには、投影装置等からの投射光PLを必要な方向に反射するため、下側半分の表面上に反射層である光反射面RSがそれぞれ形成されている。
スクリーン基板1のスクリーン下地面1a上の各突起部2aは、透明な材料で形成されている。これらの突起部2aは、図1に示すように、中心位置Oを通って上下方向即ちy方向に延びる鉛直軸LXを中心軸として左右対称で上側に凸の円弧状の列を上下に多数並べるような分布で、2次元的に配列されている。つまり、各円弧上に並ぶ多数の突起部2aは、略水平方向に数珠状に連なって延びる1つの突起群2を形成しており、突起群2は、上下方向即ち図中y方向に並行して多数列設けられている。また、ここで、1つの突起群2において隣り合う突起部2aは等間隔に近接した状態で密に配列されている。以上のように、y方向に多数列設けられた突起群2により、スクリーン10の前面10aが全体的に形成され、その隙間にスクリーン下地面1aが露出している。ここで、隣接する突起群2は、y方向に関して、互いに離間して配置されており、特に、複数列の突起群2間の距離は、スクリーン基板1上の位置によって異なっている。また、詳しくは後述するが、複数列の突起群2について、隣接する一対の突起群2間のy方向に関する隣接間距離d1、d2、d3、d4は、これらの突起群2が投射光PLの投射光源点S(又は後述する足H)から離れるほど大きくなっている。なお、図1及び図2は、いずれも模式的な図であり、実際の各突起部2aの径は、好ましくは0.05mm〜0.3mm程度のものとなっている。
図3は、図1等に示すスクリーン10の全体的な使用状態を説明する図である。投影装置等に設けた投射レンズPOの投射光源点Sからの投射光PLがスクリーン10の前面10aに投射されることにより、画像投影がなされる。投射光源点Sは、スクリーン10に比較的近接した下方位置に設置されている。また、ここでは、図示のように、投射光PLのスクリーン10の中心位置Oに入射する光束軸AXが入射角度αとなっており、投射光源点Sからスクリーン10までの距離即ち投射光源点Sからスクリーン10の前面10aを含む平面に垂直に下ろした足Hまでの距離が投射距離dとなっている状態で、下方から斜め上方に向けて投射されている。所謂フロント投射型の場合、スクリーン10は、中心位置Oを中央位置の基準として、上述した入射角度αや投射距離dによって定まる各位置での投射光PLの入射角度に応じて、図1等に示す多数の突起部2aの配列等の光学的な設計がなされることが望ましい。ここで、下方からの投射であって、近接投射を行う場合即ち入射角度αの値が大きく投射距離dの値が小さい場合、スクリーン10の上下方向について、スクリーン10の下側に入射する投射光PLと上側に入射する投射光PLとでは、入射角度が大きく異なる。また、スクリーン10の左右方向に関してもスクリーン10の中央側と周辺側とで投射光PLの入射角度が異なる。これは、上下方向についても左右方向についても投射光PLについて投射光源点Sからスクリーン10上の入射点に到達するまでの投射光到達距離がスクリーン10の位置によって大きく異なることにより生じる。
以下、まず、スクリーン10の左右方向について考慮すると、スクリーン下側から投射光PLが投射される場合、投射光源点Sからスクリーン10上の入射点までの投射光到達距離は、足Hを中心とする仮想的円弧AC又はこれに近似される弧に沿った各点で等しくなっている。従って、仮想的円弧AC上では、投射光PLの入射角度と光路長さとが等しい状態となっている。つまり、仮想的円弧AC又はこれに近似される弧に沿って等価な反射特性の多数の突起部2aを配列することにより、これら突起部2aにスクリーン10の正面方向への略一様な反射特性をもたせることができる。さらに、スクリーン10の上下方向についても加味すると、スクリーン10の上側ほど、つまり投射光源点Sからスクリーン10上の入射点までの投射光到達距離が大きくなり、投射光到達距離が大きくなるほど、入射角度も大きくなる。従って、投射光PLについて、スクリーン10の上側ほど光吸収のための面積を増やすことができる。つまり、スクリーン10の上側ほど、突起群2間の間隔を大きくした配列とすることにより、スクリーン10全体で高いコントラストを得ることができる。
図1及び図2に戻って、スクリーン10の反射表面の構造について詳しく説明する。既に説明したように、多数の突起部2aは、スクリーン10の中心位置Oでの投射光PLの入射角度αを基準として円弧状に並べられ突起群2を形成している。つまり、突起群2を配置する円弧AC0の曲率は、投射光PLの入射角度に応じて定まっており、図3の仮想的円弧ACのうち中心位置Oを通るものの曲率と一致している。より具体的に説明すると、まず、突起群2のうち、中心位置Oを通る突起群2は、スクリーン10の中心位置Oから足Hまでの距離L0を曲率半径とする円弧AC0上に多数の突起部2aを並べたものである。この場合、中心位置Oを通る突起群2を形成する各突起部2aには、いずれも投射光PLが基準となる入射角度αで入射するものとなる。また、各突起部2aにおいて、投射光PLは、入射方向が突起群2のなす円弧AC0の接線に対して垂直な状態となる。また、ここでは、中心位置Oを通らない残りの突起群2も、中心位置Oを通る突起群2と同一の曲率で形成されており、近似的に図3の仮想的円弧AC上に配置されている。つまり、いずれの突起群2も同一の形状を有しており、互いにy方向に関して所定の隣接間距離d1、d2、d3、d4をおいて並行に配列されている。以上のように、このスクリーン10は、中心位置Oを通る突起群2を基準として全ての突起群2を成形することで、比較的簡易な構造でありながら、各突起群2を構成するいずれの突起部2aに入射する投射光PLも、略同一の傾斜角度即ち入射角度で入射するものとなっている。
また、多数の突起群2は、既述のように、中心位置Oを通る突起群2に並行して同一の曲率で鉛直方向即ち図中y方向に複数配列されているが、このうち、スクリーン10の上方へ行くに従って、即ち投射光PLの入射角度が大きくなるのに従って、突起群2間の隣接間距離d2、d1が徐々に大きくなっている。また、逆にスクリーン10の下方へ行くに従って、即ち投射光PLの入射角度が小さくなるのに従って、突起群2間の隣接間距離d3、d4が徐々に小さくなっている。この結果、投射光PLの入射方向を基準として突起群2を重複のないように無駄なく配置することができる。
ここで、上述したスクリーン10の製造方法について説明する。スクリーン10の作製において、まず、多数の突起部2aとなる凸部の形成については種々の方法が考えられるが、例えば、スクリーン基板1の表面に粘着材を施して、多数の突起部2aとなるべき凸部を所望の大きさ及び配列で貼り付ける方法が考えられる。また、この他にも、例えばスクリーン基板1上に、インクジェット方式により当該凸部となるドットを形成させる方法も考えられる。つまり、液滴化した原材料を、例えば光吸収性を有する黒色のポリ塩化ビニルを原材料とするシート状のスクリーン基板1上において所定のドット状になるように吹き付け、吹き付けられた原材料をスクリーン基板1上で固化させることにより、突起部2aとなるべき凸部を形成させる方法が考えられる。
以上のようにして形成された多数の突起部2a表面の所定領域即ち投射光源点S側の半分に、例えば反射材としてのアルミ金属を蒸着させる、あるいは特定方向から反射材をスプレーによって吹きつけることにより、光反射面RSを形成させることができる。なお、ここでは、光反射面RSは、図1に示すように、各突起部2aの半球部分のうち、突起群2の曲率に応じて投射光PLに対向する投射光源点S側の半分に形成しているが、これに限らず、投射光の方向等に合わせて光反射面RSは、種々の形にすることが可能である。一方、多数の突起部2aの表面のうち、光反射面RSが形成されない下地領域は、光透過性の樹脂が露出した光透過面TSとなっている。つまり、光透過面TSを介して、スクリーン基板1である平坦板の表面即ちスクリーン下地面1aの光吸収面ASが、露出することになる。
以下、スクリーン10での投影画像の形成について考えると、まず、投影装置等から射出された投射光PLは、上述のように、標準的な入射角度αを中心としてスクリーン10に入射し、多数の突起部2a上に形成された多数の光反射面RSで反射される。ここで、上述したように多数の突起部2aにより形成される各突起群2は、標準的な入射角度αに合わせて円弧状に形成されている。従って、円弧AC0よりも下側に設けた光反射層RSによって投射光PLを効率良く捉えて、スクリーン10の正面方向を中心として無駄なく反射することができる。この際、各突起群2間の隣接間距離d1〜d4を十分に大きくとって光吸収面ASを適度に露出させることで高コントラストなものとすることができる。ここで、各突起群2間の隣接間距離d1〜d4の値は、投射光PLの入射角度の変化に応じて、スクリーン上方即ち+y方向に行くに従って大きくなっている。これにより、さらに投影画像全体としてバランスのとれたコントラストが得られる。
また、スクリーン10は、画像投影には不要である外光OLを発生する照明光等についても対処可能なものとなっている。図4は、スクリーン10における外光の光路について説明するための図である。画像投影において不要である外光OLは、例えば室内の天井側に設置されて室内を照明する照明器具等である場合が多い。このような照明器具等による上方からの外光OLは、図4の矢印に示すように、主にスクリーン10の光透過面TSから入射する。入射した外光成分のほとんどは、光吸収面ASにおいて吸収される。なお、この際、光吸収面ASで吸収されず反射される外光反射光ORが存在することもある。図4の場合、光吸収面ASで反射された外光反射光ORは、光反射面RSにおいてさらに反射され、再度光吸収面ASで吸収される。これにより、外光反射光ORのうち、ほとんどの成分は光吸収面ASにおいて吸収される。この場合において、さらに反射される残り光RRが存在することもあるが、このような残り光RRは、元の外光OLから比べればごく微量である。また、残り光RRの方向は、光吸収面ASでの2度の反射及び光反射面RSでの内面反射を経ることにより上方になっているため、スクリーン10の観察者側からはそれたものとなる。
図5は、本実施形態の変形例のスクリーン10について説明するための図である。本変形例では、多数の突起部2aの並び方即ち突起群2のなす曲率が投射光源点Sを基準として同心円状に形成されている。より具体的には、投射光源点Sからスクリーン10を含む平面に垂直に下ろした足Hを中心とする同心円状に多数の突起部2aを配置することで各突起群2が形成されている。この場合においても、先と同様に、鉛直軸LXを中心軸として対称に突起群2を円弧状に形成することに加え、各突起群2間の隣接間距離d1〜d4を異なるものとすることで、高コントラストな画像形成が可能となる。特に、この場合、同心円状に多数の突起部2aを配置しているので、中心位置Oを通る突起群2のみならずその他の各突起群2においても、当該突起群2を形成する突起部2aには、いずれも投射光PLが正確に同一の入射角度で入射するものとなる。また、各突起部2aにおいて投射光PLの入射方向が突起群2のなす円弧の接線に対して正確に垂直になり、各突起部2aの配置が投射光PLの入射と正面方向への反射とにより適したものとなる。
図6は、本実施形態の他の変形例のスクリーン10について説明するための図である。本変形例では、各突起部2aは、スクリーン基板1上での配置箇所によって形状の異なるものとなっている。より具体的に説明すると、本変形例における各突起部2aのうち、スクリーン10の下側即ち足Hに近い側に位置する突起部2aは、図示のように、半球形となっている。つまり、当該半球を一部とする球の中心点CTがスクリーン下地面1aの面上に位置するような形状となっている。これに対して、スクリーン10の上側に行く即ち足Hから離れるに従って、突起部2aに対応する球の中心点CTは、図示のように、スクリーン基板1の内部側にくるものとなっている。つまり、突起部2aの形状は、当該半球をスクリーン下地面1aの面について平行に輪切りにした形状となっている。ここでは特に、各突起部2aは、スクリーン10の上側に形成されるものほど、球の中心点CTがスクリーン基板1の内部側にくるものとなっている。このように、各突起部2aの形状を配置される箇所によって変化させることによって、各突起部2a間の間隔や投射光PLの反射方向の調整を図ることができる。
図7は、本実施形態の他の変形例のスクリーン10について説明するための図である。本変形例では、多数の突起部22aが横長のラグビーボール(楕球)を半分にした形状となっている。この場合においても、上述したいずれかの場合と同様に、多数の突起部22aによって円弧状の列を形成し、さらに各列間の隣接間距離を変化させて並行して配列することで上述の実施形態と同様の効果を有するスクリーン10を形成することができる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態の変形例であり、特に説明のない部分については、第1実施形態と共通している。図8は本実施形態に係るスクリーンを説明するための側断面図である。
本実施形態に係るスクリーン110は、光吸収性材料により形成されるスクリーン基板101と、光透過性素材により形成される多数の突起部102aとを備える。多数の突起部102aは、スクリーン基板101の表面部を形成するスクリーン下地面101a上に埋め込まれて配置される。さらに、多数の突起部102aには、第1実施形態と同様、多数の突起部102aが形成する曲率に応じて、投射光PLに対向する下半分の表面上に、投影装置等からの投射光PLを反射するための光反射面RSが形成されている。
多数の突起部102aは、光透過性の樹脂である球状部TB(例えば透明ビーズ)により構成されるものである。より具体的には、球状部TBのうち、略半分がスクリーン基板1に埋め込まれており、残りの略半分がスクリーン基板1の表面から突出し、突起部102aとなるべき凸部として形成されている。
以下、本実施形態に係るスクリーンの製造方法について説明する。スクリーン110のうち、まず、スクリーン基板101は、例えば光吸収性を有する黒色のポリ塩化ビニル等を原材料(以下、単に光吸収材とする。)とするシート状の平坦板を素材とする。一方、多数の突起部102aを構成すべき球状部TBは、例えば透明ビーズ等の球状の光透過性素材(以下、単に光透過材とする。)によって所望の大きさ・形状で作製されている。ここで、スクリーン基板101の素材に用いる光吸収材として、その軟化温度が、球状部に用いる光透過材の軟化温度よりも低いものを用いる。これにより、光吸収材のみが軟化する温度に調整することで、軟化させたスクリーン基板101の平坦な表面に所定の配列で球状部TBを埋め込むあるいは敷き詰めることが可能となる。このようにして、所望の大きさ及び配列で、多数の突起部102aとなるべき凸部が作製される。さらに、作製された多数の突起部102a表面の所定領域に、例えば反射材としてのアルミ金属を蒸着させる、あるいは特定方向から反射材をスプレーによって吹きつけることにより、投射光の方向等に合わせて意図する領域のみに光反射面RSを形成させることができる。一方、多数の突起部102aの表面のうち、光反射面RSが形成されない下地領域は、光透過性の樹脂が露出した光透過面TSとなっている。つまり、光透過面TSを介して、スクリーン基板101の表面即ちスクリーン下地面101aの光吸収面ASが、露出することになる。
スクリーン110において、光透過面TSから入射した外光OLは、光透過面TSから入射し球状部TBにより集光されて、光吸収面ASでの吸収により、その成分のうちの多くが効果的に吸収される。また、球状部TBにより集光され光吸収面ASに至った外光のうち吸収されずに反射された外光反射光ORは、球状部TB内を入射した方向へと戻り、スクリーン110の観察者側からはそれたものとなる。本実施形態の場合、球状部TBの大きさや埋め込み具合等を適宜選択することにより、光吸収面ASと光反射面RSの領域を調整して、各突起部102a及び光吸収面ASへ入射する外光を吸収又は観察者側からそれた方向に反射させ、各突起部102aに入射する投射光PLを観察者側に反射させるために適切な状態にすることも可能である。
以上の説明において、本実施形態におけるスクリーン110は、光吸収材と、光透過材との軟化温度の差を利用して、スクリーン基板101に球状の光透過材を埋め込むあるいは敷き詰めることにより作製するものとしているが、スクリーン110の作製方法はこれに限らず種々のものが考えられ、この他にも、例えばシート状の平坦板として変形可能な弾性のシートを用い、当該シートの表面に粘着材を施して、ビーズ状の光透過材を貼り付けるようにして埋め込んでいく、という方法であってもよい。
〔第3実施形態〕
第3実施形態では、本願発明のスクリーンを用いた投射システムについて説明する。図9は、本実施形態に係る投射システムの一例を示す図であり、第1及び第2実施形態のスクリーン10、110に画像投射装置としてプロジェクタを用いた場合の投射システムを示している。図9において、プロジェクタ100は、プロジェクタ本体50と、投射レンズ20と、反射ミラーRMとを備える。なお、プロジェクタ100の各機構は、筐体SC内に収容されている。ここでは、スクリーン10、110及びプロジェクタ100の設置環境として、室内に天吊りされた照明装置200により、上方からの外光OLによる照明がなされており、プロジェクタ100は、スクリーン10の下方から投射を行うものとする。
プロジェクタ50での制御により形成された画像光は、投射レンズ20から射出され、さらに、反射ミラーRMでの反射により、所望の角度が付けられた状態でプロジェクタ100からの投射光PLとして射出される。従って、この場合、プロジェクタ100は、スクリーン10、110の法線に対して投射光PLの光束軸が傾いた斜め投射が行われる。スクリーン10、110に投射された投射光PLは、上述したようにスクリーン10、110上で反射される。この際、上述したように、投射光PLの入射角度に対応してスクリーン10、110が構成されているため、投影される画像は、外光OLによる影響を低減し、投射光を高輝度に保ちつつもコントラストのより改善されたものとすることができる。
なお、この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
まず、上記実施形態では、突起部2a、22aを光透過性素材により形成しているが、突起部2a、22aを吸収性素材に形成するものとしてもよい。なお、この場合、突起部2a、22aは、スクリーン基板1側に外光OLを透過させることなく自身で吸収するものとなる。つまり、この場合、図2等の光透過面TSが光吸収面として機能する。
また、上記実施形態において、光反射面RSは、例えば突起部2a、22aに金属であるアルミを蒸着させて形成しているが、これに限らず、例えば光拡散性素材を含む反射材等によって形成してもよい。光反射面RSが金属を含む場合、高い正反射性を有するものとなるのに対して、光反射面RSが光反射面RSが光拡散性素材を含む場合、反射光を拡散した状態とすることで視野角特性を修正することができる。
また、上記実施形態では、一般的な投影装置等の使用環境を考慮して、投射光PLについての光束軸AXの方向が下方からであり、これに応じて多数の突起部2aでの反射層である光反射面RSの所定領域を下半分としているが、投射光PLが下方以外の場合には、これに応じて、多数の突起部2aや光反射面RSの形成される所定領域が異なるものであってもよい。つまり、例えば、プロジェクタからの投射がスクリーンの側方からなされる場合には、多数の突起部2aにおいて光反射面RSが形成される所定領域を横半分等としてもよい。
第1実施形態に係るスクリーンを模式的に示す正面図である。 第1実施形態に係るスクリーンを模式的に示す側断面図である。 投影装置等からスクリーンへの投射について説明する図である。 第1実施形態に係るスクリーンの一部を拡大した側断面図である。 第1実施形態に係るスクリーンの変形例を示す正面図である。 第1実施形態に係るスクリーンの他の変形例を示す正面図である。 第1実施形態に係るスクリーンのさらに他の変形例を示す正面図である。 第2実施形態に係るスクリーンを説明するための側断面図である。 第3実施形態に係る投射システムについての模式図である。
符号の説明
10、110…スクリーン、 1、101…スクリーン基板、 2a、22a、102a…突起部、 2…突起群、 RS…光反射面、 AS…光吸収面、 100…プロジェクタ、 200…照明装置

Claims (11)

  1. スクリーン前面側にスクリーン下地面を有するスクリーン基板と、
    前記スクリーン下地面上にそれぞれ配置され、略半球状の表面をそれぞれ有する複数の突起部と、
    前記複数の突起部の表面上の所定領域にそれぞれ形成される複数の反射層と
    を備え、
    前記複数の突起部は、前記スクリーン基板上に円弧状の列を形成し、前記円弧状の列は、複数列並行して配列され、隣接する前記円弧状の列間の距離は、前記スクリーン基板上の位置に応じて異なる、スクリーン。
  2. 前記円弧状の列は、前記スクリーン前面における投射光の入射方向に対して略直交する方向に延びる、請求項1記載のスクリーン。
  3. 前記複数の反射層を形成する前記所定領域は、投射光の入射方向に対向する表面部分である、請求項1及び請求項2のいずれか一項記載のスクリーン。
  4. 前記複数の突起部は、複数の前記円弧状の列を略同一の曲率で形成するように並ぶ、請求項1から請求項3までのいずれか一項記載のスクリーン。
  5. 前記複数の突起部は、複数の前記円弧状の列を略同心円状に配列するように前記円弧状の列ごとに曲率を変化させて並ぶ、請求項1から請求項3までのいずれか一項記載のスクリーン。
  6. 前記複数の突起部は、各円弧状の列において当該円弧に沿って略等間隔に並ぶ、請求項1から請求項5までのいずれか一項記載のスクリーン。
  7. 前記スクリーン基板は、光吸収性素材により形成される、請求項1から請求項6までのいずれか一項記載のスクリーン。
  8. 前記複数の突起部は、光透過性素材及び光吸収性素材のいずれか一方により形成される、請求項1から請求項7までのいずれか一項記載のスクリーン。
  9. 前記複数の突起部は、光透過性素材による球状の部材で形成され、前記スクリーン下地面に埋め込まれて配置される、請求項8記載のスクリーン。
  10. 前記反射層は、金属及び光拡散性素材のいずれか一方を含んで形成される、請求項1から請求項9までのいずれか一項記載のスクリーン。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか一項記載のスクリーンと、
    前記スクリーンに投影画像を投射する画像投射装置と
    を備える投射システム。
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JP2011085863A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Seiko Epson Corp スクリーン及び成形型の製造方法
CN104062839A (zh) * 2014-07-21 2014-09-24 成都菲斯特科技有限公司 一种带正向投影光学屏幕的投影系统

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