JP2012234729A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数の削減及び装置全体の軽量化が可能で、かつ、1/2ビーム角低下を抑制しつつ、不快な斜めグレアの解消を図ることができる照明装置を提供すること。
【解決手段】本発明の照明装置(1)は、基板(11)と、基板(11)上に配置された少なくとも一つの点光源(12)と、点光源(12)の出光方向に設けられ、点光源(12)の発光面の投影領域を含む領域に対応して位置する低拡散領域(A1)、及び当該低拡散領域(A1)の周囲に設けられた高拡散領域(A2)を有する拡散シート(13)と、を具備し、拡散シート(13)の高拡散領域(A2)における点光源(12)からの光の入光面及び/又は出光面に点光源(12)からの光を拡散する第1の凹凸構造を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明装置に関し、例えば、点光源を有する照明装置に関する。
近年、地球温暖化防止の観点から、二酸化炭素の排出量削減が求められている。特に、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)光源は発光効率の向上が著しく、低消費電力かつ長寿命でもあることから、従来の白熱電球及び蛍光灯に加えて、LEDを光源とした照明装置が広く使用されるようになってきている。
しかしながら、LEDや電球のような、いわゆる点光源を用いた照明装置においては、光源を直視するとグレアが目に入るという問題がある。特に、オフィスなどの屋内環境では、真上方向は見上げない限り視界には入らないのに対して斜め上方向は視界に入るため、照明装置の直下方向を基準としたときに斜め下広角方向への光量を抑制或いはカットすること、すなわち斜め方向のグレア解消が必要とされている。また、斜め方向のグレア解消により、オフィス内の机上にあるディスプレイ装置画面への光源の映り込みの防止も可能となる。
上述したような問題点を解決するため、光源に拡散板及びルーバーを組み合わせた構成の照明装置が提案されている(例えば、特許文献1から特許文献3参照。)。
特開2008−270096号公報 特開2008−251279号公報 特開平4−267001号公報
しかしながら、特許文献1、及び特許文献2に記載の照明装置では、ルーバーやリフレクターなどの遮光部材の設計が必要となり、部材点数が多くなることによるコスト増を招来したり、照明装置本体が大型化したりするという問題がある。また、鉛直方向への光度が低下するために、照明装置の1/2ビーム角が低下してしまうという問題がある。
また、特許文献3に記載の照明装置では、照明装置の1/2ビーム角低下は抑えられるものの、ルーバー状の部材を必要とするため、部品点数の増加や、装置の大型化は避けられない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、広い1/2ビーム角を維持しつつ、不快な斜めグレアの解消を図ることができ、しかも部品点数の削減及び装置全体の軽量化が可能な照明装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上述したような照明装置における従来技術の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定のパターン形状を有する拡散シートによって、上述した従来技術の問題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は下記の通りである。
本発明の照明装置は、基板と、基板上に配置された少なくとも一つの点光源と、前記点光源の出光方向に設けられ、前記点光源の発光面の投影領域を含む領域に対応して位置する低拡散領域、及び当該低拡散領域の周囲に設けられた高拡散領域を有する拡散シートと、を具備し、前記拡散シートの前記高拡散領域における、前記点光源からの光の入光面及び/又は出光面に前記点光源からの光を拡散する第1の凹凸構造を有することを特徴とする。
この構成によれば、点光源の発光面の投影領域内においては、点光源から出光した光が拡散シートの低拡散領域を透過して出光し、点光源の発光面の投影領域外においては、点光源から出光した光の少なくとも一部が拡散シートの高拡散領域で拡散されて透過する。これにより、光の投影領域内における光度の低下を抑制できると共に、光の投影領域外における光を拡散できるので、広い1/2ビーム角を維持しつつ、斜めグレアの解消を図ることが可能となる。また、ルーバーなどの遮光部材を設けることなく拡散シートにより斜めグレアを解消できるので、部品点数の削減及び照明装置全体の軽量化が可能となる。なお、1/2ビーム角が小さくなることは、照射範囲が狭くなる、すなわち、例えば天井に複数の照明装置を設置する場合に当該照明装置同士の間隔を狭くする必要があることを意味する。
本発明の照明装置においては、前記拡散シートの前記低拡散領域における、前記点光源からの光の入光面及び/又は出光面に前記点光源からの光を拡散する第2の凹凸構造が設けられ、前記第1の凹凸構造が示す第1の拡散角度が、前記第2の凹凸構造が示す第2の拡散角度より、少なくとも20°大きいことが好ましい。
本発明の照明装置においては、前記拡散シートにおける前記点光源の発光面の略中央に対応する中心点と、低拡散領域と高拡散領域との間の境界点と、の間の距離rが、前記基板と前記拡散シートとの間の距離hに対して、2h≦r≦6hの範囲内であることが好ましい。
本発明の照明装置においては、前記第1の拡散角度が、0.1°〜100°の範囲であることが好ましい。
本発明の照明装置においては、前記第2の拡散角度が0.1°〜20°の範囲であることが好ましい。
本発明の照明装置においては、前記点光源が複数配置され、前記拡散シートにおける前記複数の点光源の発光面の投影領域にそれぞれ対応した領域に複数の前記低拡散領域を設けたことが好ましい。
本発明の照明装置においては、前記複数の低拡散領域が、全て略同一の形状であることが好ましい。
本発明の照明装置においては、前記複数の低拡散領域が、互いに異なる少なくとも2種類の形状を含むことが好ましい。
本発明の照明装置においては、前記点光源が、LEDであることが好ましい。
本発明の照明装置においては、前記基板が、反射部材を有することが好ましい。
本発明によれば、広い1/2ビーム角を維持しつつ、不快な斜めグレアの解消を図ることができ、しかも部品点数の削減及び装置全体の軽量化が可能な照明装置を実現できる。
本実施の形態に係る照明装置の模式的な斜視図及び断面図である。 本実施の形態に係る照明装置の拡散シートの平面模式図である。 本実施の形態に係る照明装置の拡散シートの部分拡大図である。 本実施の形態に係る照明装置の拡散シートの断面模式図である。 本実施の形態に係る照明装置の拡散シートの構成例を示す模式図である。 本実施の形態に係る照明装置の拡散シートの他の構成例を示す模式図である。 拡散角度の定義を示す説明図である。 本実施形態の照明装置で使用される拡散シートの拡散角度の測定方向を示す説明図である。 比較例の照明装置で使用されるルーバーの概略斜視図である。 LEDの構成を示す模式図である。
以下、本発明の一実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面中、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとし、さらに図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、本明細書において、「略」を付した用語は、当業者の技術常識の範囲内でその「略」を除いた用語の意味を示すものであり、「略」を除いた意味自体をも含むものとする。
図1は、本実施の形態に係る照明装置1の模式的な斜視図である。図1Aにおいては、照明装置1の模式的な斜視図を示し、図1Bにおいては、図1AのIB−IB線の矢視断面を示している。
図1A及び図1Bに示すように、本実施の形態に係る照明装置1は、基板11と、この基板11の一方の主面上に配置される少なくとも一つの点光源12と、点光源12の出光方向に配置される拡散シート13とを具備する。拡散シート13は、点光源12の発光面から発光した光を入光し、入光した光を拡散して出光する。
基板11は、平面視にて略矩形形状をなしており、外周縁部に基板11主面から上方に立設する壁部11a(フレーム)を有する。また、基板11は、点光源12が配置された主面及び壁部11aの内表面に設けられた反射部材(不図示)を有しており、この反射部材により、点光源12から出光した光を拡散シート13に向けて出光する反射板としての機能を有する。なお、基板11としては、基板11主面及び壁部11aの内表面の一部に反射部材を有するものでもよく、基板11主面及び壁部11aの内表面の全面に反射部材を有するものでもよい。また、基板11としては、基板11全体が反射部材からなることが好ましい。特に、点光源12が配置されている基板11主面を反射部材とすることにより、拡散シート13が点光源12から出光する光成分を再帰反射して前方へ集光させる効果が高まる。これにより、点光源12の発光面に対する垂直方向から所定の角度を有する斜め方向(以下、「広角方向」ともいう)への出光が抑制され、不快な斜めグレアを特に低減できる。
点光源12は、基板11の一方の主面上の壁部11aに囲まれた領域内に格子状に複数配置される。また、点光源12は、複数の点光源12が所定のピッチpをとって互いに離間して配置される。点光源12としては、特に限定されるものではないが、例えば、白熱電球、ミニクリプトン球、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LEDなどを用いることができる。これらの中でも、指向性が強く、レンズ、反射部材や拡散シート13と組み合わせることによって配光特性を制御することが容易であるため、LEDが好ましい。LEDとしては、LEDチップ単独や、COB型(Chip On Board型)LEDなどの単一の点光源であってもよく、LEDチップが複数実装された形態からなるような、複数点光源であってもよい。
拡散シート13は、点光源12の出光方向において基板11から所定の高さh(距離)に配置される。拡散シート13は、対向する一対の主面を有し、この一対の主面の一方の面が点光源12からの光を入光する入光面となり、この入光面に対向する他方の主面が拡散シート13に入光した光を出光する出光面となる。本実施の形態では、拡散シート13は、点光源12に近い側の一方の主面が入光面となる。
また、拡散シート13は、点光源12の発光面の投影領域を含む領域に設けられる低拡散領域A1と、当該低拡散領域A1の周囲に設けられた高拡散領域A2と、を有する。ここで、「点光源12の発光面の投影領域を含む」とは、点光源12の発光面を構成する各点から拡散シート13の入光面に下した垂線の足によって形成される発光面と略同一形状の領域を構成する各点をすべて含むことをいう。拡散シート13における高拡散領域A2の入光面及び/又は出光面には第1の凹凸構造(図8参照)が形成され、この第1の凹凸構造により所定の第1の拡散角度を示す。拡散シート13の低拡散領域A1は、高拡散領域A2に対して相対的に拡散角度が小さくなるように設けられる。
図2は、拡散シート13の平面模式図である。図2に示すように、拡散シート13の高拡散領域A2は、拡散シート13の全面に亘って設けられ、高拡散領域A2内に平面視略矩形形状の低拡散領域A1が複数設けられる。このように、本実施の形態においては、拡散シート13における点光源12の発光面の投影領域を含む領域に相対的に拡散角度が小さい低拡散領域A1を設け、低拡散領域A1の周囲に相対的に拡散角度が大きい高拡散領域A2を設ける。
点光源12の発光面に対する垂直方向(点光源12からの光の出光方向)を基準としたとき、発光面に対する垂直方向に対して所定の角度を有する広角方向へ出光する成分は不快な斜めグレアの要因となる。本実施の形態においては、拡散シート13における点光源12の発光面の投影領域の周囲を含む領域に低拡散領域A1を設け、この低拡散領域A1の周囲に高拡散領域A2を設けるので、点光源12の発光面から広角方向に出光した光は、拡散シート13の高拡散領域A2で拡散されて散乱して出光するため、不快な斜めグレアを低減できる。また、点光源12の発光面から垂直方向に出光した光は、相対的に拡散角度が小さい拡散シート13の低拡散領域A1を介して拡散シート13を透過するので、光の光量の低下を抑制できる。また、本実施の形態においては、高拡散領域A2の第1の凹凸構造を拡散シート13の出光面側に形成することにより、第1の凹凸構造による再帰反射効果が発現し、点光源12の発光面から広角方向への出光成分がさらに抑制されるため好ましい。
拡散シート13としては、低拡散領域A1における入光面及び/又は出光面に点光源12からの光を拡散する第2の凹凸構造を設けたものを用いてもよい。この場合、低拡散領域A1は、第2の凹凸構造により第2の拡散角度に設定される。この場合においては、高拡散領域A2の第1の拡散角度が、低拡散領域A1における第2の拡散角度に対して20度以上大きいことが好ましい。また、特に、高拡散領域A2の第1の拡散角度と低拡散領域A1の第2の拡散角度との差が30度以上であることにより、拡散シート13における点光源12の発光面に対する垂直方向から出光する光の光度と、広角方向から出光する光の光度との差が大きくなるので、点光源12の発光面に対する垂直方向における明るさを維持できると共に、広角方向から出光する光の光度が低減されるので、不快な斜めグレアが効果的に抑制されるため、より好ましい。
なお、詳細は後述するが、本明細書において「拡散角度」とは、透過光強度がピーク強度の半分に減衰する角(半値角)の2倍の角度(FWHM:Full Width Half Maximum)をいう。本実施の形態においては、拡散シート13の表面に第1、及び第2の凹凸構造を形成することによって、拡散シート13からの光の拡散性を制御することができる。
図3A及び図3Bは、拡散シート13の部分拡大図であり、図2に示した拡散シート13の低拡散領域A1近傍を拡大して示している。なお、図3Aにおいては、低拡散領域A1が平面視にて略矩形形状である場合を示し、図3Bにおいては、低拡散領域A1が平面視にて略円形形状である場合を示している。また、図3A及び図3Bにおいては、拡散シート13における点光源12の発光面の略中央に対応する位置を中心点P1として示し、高拡散領域A2と低拡散領域A1との境界を境界点P2として示し、中心点P1と境界点P2との間の距離を距離rとして示している。
本実施の形態に係る照明装置1においては、拡散シート13における点光源12の発光面の発光面の略中央に対応する中心点P1と低拡散領域A1と高拡散領域A2との間の境界点P2との間の距離rが、点光源12が配置された基板11と拡散シート13との間の距離hに対して、2h≦r≦6hの範囲内となることが好ましい。2h≦rであれば、鉛直方向への出光成分が多くなるので、直下方向を明るくすることができ、r≦6hであれば、斜め方向への出光成分が、鉛直方向へ集光されるので、斜め方向への不快グレアを効果的に抑制できる。なお、図3Aに示すように、低拡散領域A1が略矩形形状となる場合などにおいては、距離rとしては、中心点P1と境界点P2との間の距離の最大値を用いる。
図4A及び図4Bは、図3Aの一点鎖線における断面模式図である。なお、図4Bにおいては、説明の便宜上、基板11、点光源12、及び拡散シート13を省略し、点光源12の光の出光方向(太線の矢印参照)のみを示している。
図4A及び図4Bに示すように、本実施の形態に係る照明装置1においては、中心点P1と境界点P2との間の距離rを調整することにより、点光源12から出光する光の出光角θを制御することが可能となる。距離rと高さhとの関係は、2h≦r≦6hであることが好ましく、特に、2h≦r≦4hの範囲内の場合には、広範囲を照射しつつ、不快な斜めグレアを良好に抑制できるので、より好ましい。
また、拡散シート13としては、不快な斜めグレアを低減する観点から、高拡散領域A2が示す第1の拡散角度が、0.1°〜100°の範囲であることが好ましい。また、斜め方向への出光を制限すると共に、不快な斜めグレアを抑制するためには、第1の拡散角度としては、10°〜80°の範囲であることがより好ましく、20°〜60°の範囲であることが最も好ましい。第1の拡散角度を20°〜60°範囲とすることにより、広い1/2ビーム角を維持できると共に、不快な斜めグレアを解消することが可能となる。なお、1/2ビーム角については、後述する。
さらに、拡散シート13としては、低拡散領域A1に透過光を拡散させる第2の凹凸構造を設けないもの、又は第2の凹凸構造が示す第1の拡散角度が0.1°〜20°の範囲であるものが、点光源12の発光面に対する垂直方向の光度(直下光度)を高める観点から、好ましい。また、直下光度をより高める観点から、第2の拡散角度が0.1°〜10°の範囲であることがより好ましい。
本実施の形態に係る照明装置1においては、基板11上に複数の点光源12が配置され、拡散シート13における各点光源12の発光面の投影領域にそれぞれ対応した領域に複数の低拡散領域A1を設けることが好ましい。複数の点光源12を用いた場合は、個々の点光源12と、各点光源12に対応する低拡散領域A1との組合せによって不快な斜めグレアが抑制される。このため、照明装置1としての高い1/2ビーム角が要求される場合には、点光源12の数を増やすことによる応用展開が可能となる。
図5A〜図5Gは、複数の低拡散領域A1を有する拡散シート13の構成例を示す模式図である。図5A〜図5Gに示すように、複数の低拡散領域A1を有する拡散シート13としては、複数の低拡散領域A1が、平面視にて全て略同一の形状であることが好ましい。低拡散領域A1の形状としては、例えば、平面視にて略矩形形状(略正方形形状、若しくは略直方体形状、又は略菱形形状)(図5A〜図5C参照)、略円形形状(図5D参照)、略六角形形状(図5E参照)、略十字形状(図5F参照)、略斜め十文字形状(図5G参照)が挙げられる。なお、低拡散領域A1が多角形の場合、各頂点は、所定の曲率を有する形状であってもよい。照明装置1は、室内の天井に一列或いは格子状に複数配置して用いられることが多いことから、低拡散領域A1が全て略同一形状であることが好ましい。特に、図5Aのような低拡散領域A1を有する拡散シート13を用いることにより、低拡散領域A1の正方形の辺の延在方向と、照明装置の配列方向とが略同一方向となるので、不快な斜めグレアが効果的に抑制されるため好ましい。
図6A〜図6Dは、複数の低拡散領域A1を有する拡散シート13の他の構成例を示す模式図である。図6A〜図6Dに示すように、複数の低拡散領域A1を有する拡散シート13としては、複数の低拡散領域A1が、互いに異なる少なくとも2種類の形状を含むものも好ましく用いることができる。この場合、低拡散領域A1としては、略矩形形状と略菱形形状とが混在するもの(図6A参照)、略矩形形状と十字形形状とが混在するもの(図6B参照)、略矩形形状と略円形形状が混在するもの(図6C参照)、略円形形状と略斜め十文字形状とが混在するもの(図6D参照)などが挙げられる。特に、照明装置1の配置を正方格子以外の配列、例えば千鳥格子状に配置する場合などに、低拡散領域A1が複数種の形状を有する拡散シート13を好ましく用いることができ、さらに、照明装置1の発光面に意匠効果を付与することも可能となる。
なお、本明細書において、1/2ビーム角とは、測定する照明装置の出光面を、回転軸を中心に両側に回転させることにより、拡散シート13の出光面の法線方向と出光面から出光して照度計に入る光線の方向との成す角度を変化させ、照明装置からの光度が最大となる軸を最大光度軸とした時に、照明装置からの光度が最大光度の1/2となる方向が成す角度を言う。
ここで、照明装置からの光度が最大光度の1/2となる方向は、最大光度軸を基準として0〜90°の方向と、0〜−90°の範囲とのそれぞれにおいて1方向、すなわち合わせて2方向あることになる。この場合は、この2方向の成す角度が1/2ビーム角となる。
また、本実施の形態に係る照明装置において、1/2ビーム角の測定においては、測定する照明装置の出光面の形状に応じて、上記回転軸、及び照明装置の出光面を回転させる方向を選択する。
なお、本実施の形態の照明装置において、配光特性を測定し、配光特性図を作成する際には、測定する照明装置の出光面を、回転軸を中心に回転させることにより、拡散シートの出光面の法線方向と出光面から出光して照度計に入る光線の方向との成す角度を変化させて測定する。このとき、測定する照明装置の出光面の形状に応じて、回転軸、及び照明装置の出光面を回転させる方向を選択する。
例えば、出光面の形状が正方形の場合は、正方形の中心を通る線分であって4辺のいずれかに平行な線分を回転軸として測定する。出光面の形状が円形の場合は、その円の任意の直径を回転軸として測定する。出光面の形状が長方形の場合は、その長方形の中心を通る線分であって短辺に平行な線分を回転軸1、その長方形の中心を通る線分であって長辺に平行な線分を回転軸2として2組測定する。また、出光面の形状が楕円形の場合は、その楕円の長軸を回転軸1、短軸を回転軸2として2組測定する。
なお、1/2ビーム角の測定にあたっては、一般的には回転角が−90〜0°の範囲と、0〜90°の範囲を測定する必要があるが、回転軸に対して対称な配光特性を有する照明装置の場合には、0〜90°の範囲において、前記最大光度の1/2となる方向のうちの前記最大光度軸との角度の絶対値が最も小さい方向の角度を求め、それを2倍すればよい。
また、拡散シート13の「凹凸構造」とは、表面に多数の突起部(「窪み部」でも同様であるので、以下では代表して「突起部」で説明する。)が設けられた構造であり、突起部の形状としては、略円錐状、略球状、略楕円体状、略レンチキュラーレンズ状、略放物面状のいずれでもよい。また、各突起部は、規則的に配列していても、不規則に配列していてもよい。
また、凹凸構造を構成する各突起部間は、連続的な曲面でつながっていてもよい。さらに、不規則な突起部が連続的な曲面で繋がっている擬似ランダム構造も好ましく用いることができる。
不規則な突起部からなる凹凸構造は、サンドブラスト法や樹脂ビーズ塗工法や干渉露光によるスペックルパターンを用いる方法によって形成することができ、この方法により微細な凹凸構造とすることができる。干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造は、機械加工では困難であった20μm以下の微細な凹凸構造とすることができる。
特に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて凹凸構造を形成する方法は、拡散シート面内の所定の領域において、他の領域とは異なる拡散角度を有する拡散シートを作製する場合にも適した製法である。
また、干渉露光によるスペックルパターンを用いて凹凸構造を形成する方法によると、マイクロレンズのような等方形状や、レンチキュラーレンズのような異方形状も容易に形成することができるため、拡散シート13の凹凸構造の形成方法として好適な方法である。
拡散シート13の入光面及び/又は出光面に設けられている凹凸構造の形状としては、照明装置が目的とする照射範囲の広さ及び形状に応じた拡散角度分布から設計することができる。
拡散シート13の凹凸構造のピッチ及び高さは、人間の目の分解能以下、すなわち20μm以下とすると目立ちにくくなり、結果的に目的とする照明装置において美観を損ねないため、好ましい。また、可視光線の波長に相当する0.8μm以上であることが好ましい。
また、拡散シート13の凹凸構造は、モアレ、表面のぎらつき感や照明装置出光面における輝度の視野角依存性を抑制するという観点から、連続曲面により形成されている不規則な凹凸構造であることが好ましい。
次に、本実施の形態に係る照明装置1で使用される拡散シート13の拡散角度の測定方法に関して詳細に説明する。図7は、拡散角度の定義の説明図である。なお、「拡散角度」とは、前述したように、透過光強度(図7中の縦軸は、光強度の相対値を示す。)がピーク強度の半分に減衰する角(半値角)の2倍の角度(FWHM:Full Width Half Maximum)をいう。
「拡散角度」は、例えば、変角光度計(日本電色工業社製、GC 5000L)を用いて、拡散シートの凹凸構造が形成された面(以下、凹凸面とする)を入光面とし、凹凸面の法線方向に入射した光に対する透過光強度の角度分布を測定することによって求められる。ここで、拡散シートの法線方向とは、図8に示すように、拡散シートの凹凸面に対して垂直の方向を指す。
図8中、透過光強度が最も高くなる基準角度(0°とする。)が、入射光の法線方向と拡散シート13との交点に相当する。この透過光強度が、最も高い透過光強度(ピーク強度)の半分になるときの角度(基準角度からの角度)の2倍の角度が、「拡散角度」である。
拡散シートとしては、拡散シート表面のどの方向に出光する光も等しい拡散角度を示す等方拡散シートと、シート表面における出光方向によって拡散角度の異なる異方拡散シートとが挙げられるが、等方拡散シート及び異方拡散シートのいずれも用いることが可能である。特に、用途に応じて非対称な配光特性を実現するためには、異方拡散シートが好ましく用いられる。
等方拡散シートについては、前述の測定方法によって拡散角度を測定した結果を元に、例えば、60°や60°×60°等のように表記する。また、異方拡散シートについては、拡散角度が最大となる方向、及びこの拡散角度が最大となる方向と直交する方向との二方向における拡散角度を測定し、例えば、60°×10°や、90°×30°等のように表記する。
本実施の形態に係る照明装置1を構成する拡散シート13としては、凹凸構造が形成された面から光を入射したときの、JIS K7361−1に定める全光線透過率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。拡散シート13における全光線透過率を70%以上とすることで、点光源12から照射された光を有効に活用でき、省電力化の観点から好ましいものとなる。拡散シート13の厚みは、取扱性、コストの観点から0.1mm〜5mmが好ましい。
次に、拡散シート13の製造方法について説明する。入光面及び/又は出光面に凹凸構造が形成された拡散シート13は、具体的には、下記のようにして製造できる。
まず、予め拡散板を通したレーザー光によって多重干渉により空間に生成した不規則な光の強度パターン(スペックルパターン)をレンズ、アパーチャ(マスク)等を介して感光性材料やフォトレジストに照射してから現像することによって、当該スペックルパターンに応じた凹凸構造(この凹凸構造のことも、以下では「スペックルパターン」ということがある。)を表面に形成させたサブマスタ型を作製する。
次に、レーザー照射システムを構成する部材間の距離やサイズを変えてスペックルパターンの寸法、形状及び方向を調節することにより、所望の凹凸構造を有するサブマスタ型を作製する。次に、作製したサブマスタ型を用いて後述するように金属製のマスタ型を作製し、さらにこの金属製のマスタ型を用いて拡散シートを作製する。
一般に、表面にスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を有する拡散シートを透過した光の拡散角度は、スペックルパターンの平均サイズ及び形状に依存する。スペックルパターンの高さが高く、ピッチが狭く、すなわちアスペクト比が高いほど、拡散角度が大きくなる。スペックルパターンのサイズは、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)や、超深度顕微鏡によって測定することができる。
また、拡散シートの凹凸構造を構成する単位構造としては、等方性のものに限らず異方性のものを形成することもでき、等方性と異方性とが複合された凹凸構造とすることもできる。スペックルパターンが横方向を長軸とする楕円形であれば異方拡散性となり、縦方向の拡散角度が高くなる。
上述したように、干渉露光により形成したスペックルパターンを用いることにより、拡散角度が位置によって変化するような拡散シートを製造可能なサブマスタ型を作製することも可能である。サブマスタ型の詳細な製造方法については、特許第3413519号公報及び特許第3390954号公報に開示されている。
上述のようにして、干渉露光によりスペックルパターンによる凹凸構造を形成させたサブマスタ型に電鋳等の方法により金属を被着し、当該凹凸構造が転写された金属製のマスタ型を製造する。
次に、光透過性を有する基材シート上に紫外線硬化樹脂を塗工し、マスタ型を積層して紫外線照射を行い硬化させた後に剥離することによって、スペックルパターンによる凹凸構造を基材シート上に転写する。
紫外線は光透過性を有する基材シート裏面から照射し、これにより基材シートとマスタ型との境界面に凹凸構造が転写された感光性樹脂層が形成される。
光透過性を有する基材シートとしては、紫外線を透過する材料を用いることができ、例えば、ガラス板、またはポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、もしくはトリアセチルセルロース等からなる樹脂シートが好ましく用いられる。
なお、拡散シートの拡散角度は、凹凸構造のピッチ、高さ、アスペクト比を変えることによって制御できるが、紫外線硬化樹脂の屈折率(硬化後)を変えることによっても制御できる。一般に、フッ素等の軽元素を紫外線硬化樹脂の成分に導入すれば屈折率をより小さくすることができ、臭素等の重元素や芳香族基を紫外線硬化樹脂の成分に導入すれば屈折率をより大きくすることができる。
上述のようにして凹凸構造を形成した基材シートを得た後、この基材シートを、光透過性材料からなる支持体に、粘着材を用いたり、熱転写等を行ったりすることにより、貼り合わせてもよい。
支持体としては、例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネート等、JIS K7361−1に定める全光線透過率が70%以上の透光性材料からなるシート(薄板)であれば好ましく用いることができる。
また、拡散シートは、上述したマスタ型を射出成形機の金型内に配置し、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、シクロオレフィンポリマー等の熱可塑性樹脂による射出成形を行うことによっても製造できる。この射出成形法によれば、1つの成形に要するタクトタイムが短く、支持体への貼りあわせが不要で成形品の強度も高いため、照明用途として好ましく用いられる。
以上説明したように、上記実施の形態に係る照明装置1においては、点光源12の発光面の投影領域を含む領域に低拡散領域A1を設け、この低拡散領域A1の周囲に高拡散領域A2を設けた拡散シート13を点光源12の出光方向に配置する。これにより、点光源12から出光した光が、発光面の投影領域内においては、低拡散領域A1を透過して出光し、発光面の投影領域外の少なくとも一部においては、高拡散領域A2を透過して出光するので、点光源12の発光面の投影領域内における光度の低下を低減でき、投影領域外における光を拡散できる。これにより、広い1/2ビーム角を維持しつつ、不快な斜めグレアの解消を図ることが可能となる。また、他の部材を設けることなく拡散シートにより斜めグレアを解消できるので、部品点数の削減及び装置全体の軽量化が可能となる。
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例、及び比較例を挙げて具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。
〔拡散シート〕
スペックルパターンを制御して、所定の拡散角度を有する凹凸構造が表面に形成されたマスタ型を複数種作製した。すなわち、予め干渉露光により、レーザー光を、レンズ、拡散板、アパーチャ、マスクを介して、フォトレジストに照射し、スペックルパターンを形成させたマスタ型を作製した。次に、マスタ型を用い、厚さ188μmのポリエステル樹脂フィルム上に、紫外線硬化性樹脂からなる凹凸構造を賦形し、拡散シート13を作製した。
〔拡散シートの透過光強度の角度分布〕
上記のようにして作製した拡散シート13の凹凸構造が形成された面を照明装置の出光面とした。拡散シート13の凹凸構造が形成された面の法線方向に入射した光に対する透過光強度の角度分布を、変角光度計(GC 5000L、日本電色工業社製)で測定した。
〔照明装置〕
実施例1から実施例5、及び比較例1から比較例5については、以下に記載する照明装置を用いて評価した。
アルミダイキャスト製の基板面に、白色ポリエステル樹脂製の反射シート(古河電工社製、商品名MCPET(登録商標))を貼り、基板11主面の外周縁部には、反射部材としての所定高さの反射シートにより壁部11aを形成し、図1Aに示したフレーム状とした。
点光源12としては、図10に示すように、縦横5mm、高さ1mmの寸法で、4mmφの発光部を有するような1WのLED光源を、基板面に45mmピッチで縦8個、横8個の正方格子状に計64個並べて配置した。
さらに、図1Bに示すように、基板11主面から所定の距離hを離して、後述する拡散シート13を配置した構成とし、全体として、約360mm×360mmの照明装置とした。
〔配光特性測定〕
配光特性は、照度計としてルクスハイテスタ(日置電機社製)を用いて測定した。
(1/2ビーム角)
照明装置の出光面の法線方向と、照明装置の出光面から出射する光線の方向とのなす角度の絶対値は、以下のように、照明装置の出光面の中心位置を基準として照明装置を回転させることで設定した。
具体的には、照度計を、測定する照明装置の出光面の中心位置を基準として水平距離d=4000mm離して配置し、照明装置を水平方向に5°毎に回転させながら、出光面の鉛直方向を0°とした水平方向への回転角γが−90°〜90°の範囲で測定した照度値Eを、下記(式1)によって光度Iに換算し、照明装置の配光特性を得た。
I=E・d ・・・(式1)
ここで、照明装置の出光面の法線方向と、光度が前記法線方向における光度の1/2となる方向とのなす角度の絶対値の2倍の角度を、1/2ビーム角とした。1/2ビーム角は、照明装置の出光面の法線方向における照度値が1/2となる角度を、光源を1°毎に回転させながら測定した。
この場合、配光特性と1/2ビーム角の測定を行う際、照明装置の出光面の形状は、正方形であるため、正方形の中心を通る線分であって4辺のいずれかに平行な線分を回転軸として測定した。
〔グレア評価〕
斜めグレアについては、前述の手法によって測定した配光特性を元に、照明装置の出光面の垂直方向の光度(0°方向)と、各広角方向の光度(60°、70°方向)との比を100分率で表した値として、それぞれ、光度比G1=光度(60°方向)×100/光度(0°方向)、光度比G2=光度(70°方向)×100/光度(0°方向)のように表記し、以下の基準で評価した。
0≦光度比(G1、G2)≦25 : 不快な斜めグレアを感じない
25<光度比(G1、G2)≦40 : 不快な斜めグレアをやや感じる
40<光度比(G1、G2) : 不快な斜めグレアを明確に感じる
〔総合判定〕
1/2ビーム角、斜めグレアの評価結果を、×判定要素とし、一つでも該当するものがあれば、総合判定で×判定とした。
(判定要素)
高さh(mm) : 15mm以上
1/2ビーム角 : 95°以下
グレア評価 : 不快グレアを明確に感じる
(判定基準)
×判定 : 上記判定要素に、一つでも該当する
○判定 : 上記判定要素に、一つも該当しない
〔実施例1〕
実施例1の照明装置においては、図5Aのように、1辺が30mmの正方形状の低拡散領域A1を縦横8×8の計64個有し(低拡散領域A1のピッチはLEDのピッチと同じ。)、それを囲むように、表面に凹凸構造が形成された高拡散領域A2を有するような拡散シート13を用いた。低拡散領域A1には凹凸構造は形成せず、高拡散領域A2に形成された凹凸構造の拡散角度は、面内で60度均一とした。拡散シート13の凹凸構造形成面が点光源12から入光した光の出光面となるように配置した。基板11主面と拡散シート13との間の距離hは、10mmとした。実施例1における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表1に示した。
実施例1においては、照明装置の出光面の垂直方向の光度(0°方向)を基準とした70°方向及び60°方向(以下、それぞれ「垂直70°方向」、「垂直60°方向」と表記)の不快な斜めグレアが良好に抑制されており、照明装置として実用上良好な特性を有しているものであることが分かった。
〔実施例2〕
実施例2の照明装置においては、図5Aのように、1辺が20mmの正方形状の低拡散領域を縦横8×8の計64個有し(低拡散領域A1のピッチはLEDのピッチと同じ。)、それを囲むように、表面に凹凸構造が形成された高拡散領域A2を有するような拡散シート13を用いた。低拡散領域A1には凹凸構造は形成せず、高拡散領域A2に形成された凹凸構造面の拡散角度は、面内で60度均一とした。拡散シート13の凹凸構造形成面が点光源12から入光した光の出光面となるように配置した。基板11主面と拡散シート13との距離hは、7mmとした。実施例2における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表1に示した。
実施例2においては、垂直70°方向、垂直60°方向の不快な斜めグレアが良好に抑制されており、照明装置として実用上良好な特性を有しているものであることが分かった。
〔実施例3〕
実施例3の照明装置においては、図5Aのように、1辺が25mmの正方形状の低拡散領域A1を縦横8×8の計64個有し(低拡散領域A1のピッチはLEDのピッチと同じ。)、それを囲むように、表面に凹凸構造が形成された高拡散領域A2を有するような拡散シート13を用いた。低拡散領域A1には凹凸構造は形成せず、高拡散領域A2に形成された凹凸構造形成面の拡散角度は、面内で60度均一とした。拡散シート13の凹凸構造形成面が点光源12入光した光の出光面となるように配置した。基板11主面と拡散シート13との距離hは、7mmとした。実施例3における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表1に示した。
実施例3においては、垂直70°方向、垂直60°方向の不快な斜めグレアが良好に抑制されており、かつ広い1/2ビーム角を維持しており、照明装置として実用上良好な特性を有しているものであることが分かった。
〔実施例4〕
実施例4の照明装置においては、図5Aのように、1辺が30mmの正方形状の低拡散領域A1を縦横8×8の計64個有し(低拡散領域A1のピッチはLEDのピッチと同じ。)、それを囲むように、表面に凹凸構造が形成された高拡散領域A2を有するような拡散シート13を用いた。低拡散領域A1には凹凸構造は形成せず、高拡散領域A2に形成された凹凸構造面の拡散角度は、面内で60度均一とした。凹凸構造形成面が点光源12から入光した光の出光面となるように配置した。基板11主面と拡散シート13との間の距離hは、7mmとした。実施例4における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表1に示した。
実施例4においては、垂直60°方向の斜めグレアはやや感じられるものの、垂直70°方向の不快な斜めグレアが良好に抑制されていて、かつ広い1/2ビーム角を維持しており、照明装置として実用上良好な特性を有しているものであることが分かった。
〔実施例5〕
実施例5の照明装置においては、図5Aのように、1辺が25mmの正方形状の低拡散領域A1を縦横8×8の計64個有し(低拡散領域A1のピッチはLEDのピッチと同じ。)、それを囲むように、表面に凹凸構造が形成された高拡散領域A2を有するような拡散シート13を用いた。低拡散領域A1には凹凸構造は形成せず、高拡散領域A2に形成された凹凸構造面の拡散角度は、面内で60度均一とした。凹凸構造形成面が点光源12から入光した光の出光面となるように配置した。ここで、基板11主面と拡散シート13との間の距離hは、4mmとした。実施例5における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表1に示した。
実施例5においては、垂直60°方向の不快な斜めグレアはやや感じられるものの、垂直70°方向の斜めグレアが良好に抑制されていて、かつ広い1/2ビーム角を維持しており、照明装置として実用上良好な特性を有しているものであることが分かった。
〔比較例1〕
比較例1の照明装置においては、拡散シートを配置しなかった。その他は実施例1と同様の構成として照明装置を構成した。比較例1における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表2に示した。
比較例1においては、1/2ビーム角が119°と広いものの、垂直0°方向を基準としたあらゆる方向から点光源が直視され、斜めグレアを抑制することができないため、照明装置としては実用上良好な特性を有していないものであることが分かった。
〔比較例2〕
比較例2の照明装置においては、点光源の配置間隔と等しい間隔の格子状構造を有するルーバーを基板上に配置し、拡散シートを配置しなかった他は、実施例1と同様の構成として照明装置を構成した。図9に、比較例2で用いたルーバーの構造を示す。
ここで、ルーバー間隔X1及びX2は、LED光源の配置間隔と等しくし、ルーバーの高さlを10mmとした。なお、ルーバーの素材は、基板主面に貼り付けた反射シートと同じものを2重にして用いた。
比較例2における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表2に示した。比較例2においては、鉛直70°方向において不快な斜めグレアが良好に抑制されるものの、鉛直60°方向においては光源の発光面が直接視認されてしまうため、不快な斜めグレア抑制効果は不十分であり、照明装置としては実用上良好な特性を有していないものであることが分かった。
〔比較例3〕
比較例3の照明装置においては、高さlが20mmである以外は、比較例2と同様の構造を有するルーバーを用いた。
比較例3における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表2に示した。比較例3においては、垂直70°方向及び垂直60°方向における不快な斜めグレアが良好に抑制されるものの、1/2ビーム角が低下し、ルーバーの高さ分だけ照明装置が嵩高くなってしまい、照明装置としては薄型化には適さないものであることが分かった。
〔比較例4〕
比較例4の照明装置においては、拡散シートを拡散板(粒径2μm、真比重1.35のシリコーン微粒子を内部に8,000ppm含有した厚さ1.5mmの拡散板)に変更した。その他は、実施例1と同様の構成として照明装置を構成した。ここで、基板主面と拡散板との間の距離hは、10mmとした。
比較例4における1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表2に示した。比較例4においては、点光源の出光方向全面が拡散板で覆われているため、どの方向からでも光源が直接視認されることはないものの、垂直60°方向において不快な斜めグレアを抑制することができないため、照明装置としては実用上良好な特性を有していないものであることが分かった。
〔比較例5〕
比較例5の照明装置においては、拡散シートの拡散角度が面内均一で60度であるものを用いた。ここで、基板主面と拡散シートとの間の距離hは、10mmとした。比較例5の1/2ビーム角及びグレアの評価結果を下記表2に示した。
比較例5においては、垂直70°方向においては不快な斜めグレアを良好に抑制できたが、垂直60°方向においては不快な斜めグレアがやや感じられた。また、1/2ビーム角が73度まで絞られており、広い範囲を照射するような照明装置としては実用上良好な特性を有していないものであることが分かった。
Figure 2012234729
Figure 2012234729
表1及び表2に示すように、点光源12の出光領域に低拡散領域A1を設け、この低拡散領域A1を囲うように高拡散領域A2を設けた拡散シート13を有する実施例1から実施例5に係る照明装置1においては、いずれも良好な1/2ビーム角を示すことが分かる。また、光度比G1、光度比G2も良好であることから、斜めグレアが低減されていることが分かる。特に、点光源12と拡散シート13との間の距離hを小さくすると斜めグレアが増大する傾向となるが、実施例5から分かるように、距離hを4mmとした場合であっても、斜めグレアを低減できることが分かる。
一方で、拡散シートを設けない場合には、垂直70°方向における光度比G1が大きく、斜めグレアが大きいことが分かる(比較例1参照)。また、光遮蔽部材としてのルーバーを設けた場合には、点光源からの距離がhが小さい場合には、十分な斜めグレア低減の効果が得られず(比較例2参照)、斜めグレアを低減するためには、光源からの距離hを大きくする必要があるため、照明装置の小型化、薄型化が困難となる(比較例3参照)。さらに、一般に用いられている拡散板を配置した場合であっても、斜めグレアを低減することはできない(比較例4参照)。また、拡散シート面内において、拡散角度を均一にした場合には、斜めグレアを低減することはできるが、1/2ビーム角が大幅に減少することが分かる(比較例5参照)。
本発明は、部品点数の削減及び装置全体の軽量化が可能で、かつ、1/2ビーム角低下を抑制しつつ、不快な斜めグレアの解消を図ることができるという効果を有し、特に、住宅やオフィスのベースライト、ダウンライト、シーリングライト、あるいは車載照明用として、好適に用いることが可能である。
11 基板
12 点光源
13 拡散シート
A1 低拡散領域
A2 高拡散領域

Claims (10)

  1. 基板と、基板上に配置された少なくとも一つの点光源と、前記点光源の出光方向に設けられ、前記点光源の発光面の投影領域を含む領域に対応して位置する低拡散領域、及び当該低拡散領域の周囲に設けられた高拡散領域を有する拡散シートと、を具備し、
    前記拡散シートの前記高拡散領域における、前記点光源からの光の入光面及び/又は出光面に前記点光源からの光を拡散する第1の凹凸構造を有することを特徴とする照明装置。
  2. 前記拡散シートの前記低拡散領域における、前記点光源からの光の入光面及び/又は出光面に前記点光源からの光を拡散する第2の凹凸構造が設けられ、前記第1の凹凸構造が示す第1の拡散角度が、前記第2の凹凸構造が示す第2の拡散角度より、少なくとも20°大きいことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記拡散シートにおける前記点光源の発光面の略中央に対応する中心点と、低拡散領域と高拡散領域との間の境界点と、の間の距離rが、前記基板と前記拡散シートとの間の距離hに対して、2h≦r≦6hの範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の照明装置。
  4. 前記第1の拡散角度が、0.1°〜100°の範囲であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の照明装置。
  5. 前記第2の拡散角度が0.1°〜20°の範囲であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の照明装置。
  6. 前記点光源が複数配置され、前記拡散シートにおける前記複数の点光源の発光面の投影領域にそれぞれ対応した領域に複数の前記低拡散領域を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の照明装置。
  7. 前記複数の低拡散領域が、全て略同一の形状であることを特徴とする請求項6記載の照明装置。
  8. 前記複数の低拡散領域が、互いに異なる少なくとも2種類の形状を含むことを特徴とする請求項6記載の照明装置。
  9. 前記点光源が、LEDであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の照明装置。
  10. 前記基板が、反射部材を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の照明装置。
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