JP2009143984A - 導電性ゴム組成物及びそれを用いて形成した成形品 - Google Patents

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貴 青山
Hirotaka Ejima
弘高 江島
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Abstract

【課題】引裂きに強く、シリコーンゴムに比べて湿気を通し難く、耐熱性、耐オゾン性及び加工性に優れた低体積抵抗の導電性ゴム組成物及びそれを用いて形成した成型品を提供する。
【解決手段】ベースゴムとして、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が40以下である水酸基末端ポリオレフィン系ゴムを用い、そのベースゴムに、ベースゴム100重量部に対して100〜1000重量部の導電性付与剤を添加した。
【選択図】なし

Description

本発明は、電磁波シールド等に用いる導電性ゴムと導電性ゴムを用いて形成した導電性ゴム成形品に関するものである。
電磁波シールド材や電極の接点材料などで現在、ベースゴムに導電性付与剤を添加するタイプの導電性ゴムが使用されている。例えば、シリコーンゴムに導電性付与剤として銀などの金属粒子を添加したもの(特許文献1〜3参照)、シリコーンゴムに導電性付与剤としてカーボンと金属粒子を添加したもの(特許文献4参照)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)に導電性付与剤としてカーボンを添加したもの(特許文献5参照)などがある。
特開2004−27087号公報 特開2004−176005号公報 特開2006−328302号公報 特開2005−307089号公報 特開平7−126439号公報
しかしながら、シリコーンゴムに導電性付与剤を添加したタイプの導電性ゴムは、シリコーンゴムが高価であるためコストがかかる、引裂きに弱い、湿気を通しやすく導電性付与剤として金属粒子を添加した場合、表面が酸化し体積抵抗値が変化し易い等の課題がある。
NBRに導電性付与剤を添加したタイプの導電性ゴムは、耐熱性、耐オゾン性が悪いという課題がある。
また、導電性ゴムの体積抵抗値を小さくするために、導電性付与剤の添加量を増やすと、コンパウンドの粘度が上昇するなどして加工性が著しく悪化してしまう課題もある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、引裂きに強く、シリコーンゴムに比べて湿気を通し難く、耐熱性、耐オゾン性及び加工性に優れた低体積抵抗の導電性ゴム組成物及びそれを用いて形成した成形品を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の導電性ゴム組成物は、ベースゴムとして、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が40以下である水酸基末端ポリオレフィン系ゴムを用い、そのベースゴムに、ベースゴム100重量部に対して100〜1000重量部の導電性付与剤を添加したものである。
導電性付与剤は、カップリング剤で表面処理された金属粉体であるのが好ましい。
導電性付与剤は、イソシアネート化合物からなる硬化剤を更に含有するのが好ましい。
また、本発明の導電性ゴム成形品は、上記の導電性ゴム組成物を成形してなるものである。
本発明によれば、引裂きに強く、シリコーンゴムに比べて湿気を通し難く、耐熱性、耐オゾン性及び加工性に優れ、かつ体積抵抗を低減することができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本実施形態の導電性ゴム組成物は、ベースゴムとして、100℃におけるムーニー粘度ML1+4(100℃)が40以下である水酸基末端ポリオレフィン系ゴムを用い、そのベースゴムに、ベースゴム100重量部に対して100〜1000重量部の導電性付与剤を添加したものである。ここで、ムーニー粘度とは、JIS K6300に規定された方法によって測定される粘度を表す指標である。
本実施形態では、ベースゴムには導電性付与剤と共に架橋剤或いは硬化剤が添加される。
ポリオレフィン系ゴムとしては、エチレンプロピレンゴム、エチレンオクテンゴム等が挙げられ、本実施形態では、これらのポリオレフィン系ゴムのうち水酸基末端ポリオレフィン系ゴムをベースゴムとして用いる。
導電性付与剤としては、金属粒子(金属粉体)、カーボン、酸化亜鉛等が挙げられる。そのうち、金属粒子としては、金、銀、ニッケル、アルミニウム、銅或いはこれらの金属を含む合金が挙げられる。
導電性付与剤として金属粒子を用いる場合、金属粒子の表面をカップリング剤で表面処理されたものを用いるのがよい。カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤或いはチタネート系カップリング剤が挙げられる。
架橋剤としては、硫黄、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(第三ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等の過酸化物が挙げられる。
また、硬化剤としては、例えば、イソシアネート化合物等が挙げられる。
本実施形態の導電性ゴム組成物は、ベースゴムをポリオレフィン系ゴムで構成することで、引裂き強度が強く、シリコーンゴムに比べて湿気を通し難く、耐熱性及び耐オゾン性に優れ、低コストで得ることができる。そして、ポリオレフィン系ゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)を40以下とすることで、導電性付与剤を多量に添加した場合でも、加工性を悪化させることがない。
さらに、ポリオレフィン系ゴムとして水酸基末端ポリオレフィンゴムを用いてベースゴムを構成することにより、例えば、硬化剤としてイソシアネート化合物を添加した場合、上述の効果に加え接着性が向上する。接着性が向上する理由としては、通常、ポリオレフィン骨格やシリコーン骨格は接着性がないが、ポリオフィンゴムの末端水酸基がイソシアネートと反応すると接着性のよいウレタン結合ができるためである。
カップリング剤で表面処理された金属粒子を用いることにより、ベースゴムと金属粒子との接着力が向上するので、カップリング剤で表面処理された金属粒子が添加された導電性ゴム組成物では、引裂き強度の向上、湿気による金属表面の酸化をさらに抑制することができる。
また、本実施形態の導電性ゴム組成物を用いて成形してなる導電性ゴム成形品も、引裂きに強く、シリコーンゴムに比べて湿気を通し難く、耐熱性、耐オゾン性及び加工性に優れ、かつ体積抵抗が小さいといった効果を有する。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に、実施例1〜4及び比較例1〜5の導電性ゴム組成物の配合を示す。
Figure 2009143984
実施例1は、ベースゴムとして水酸基末端ポリオレフィンゴム(出光興産(株)製、商品名:エポール、ムーニー粘度ML1+4(100℃):1以下)を用い、硬化剤としてジフェニルメタンジイソシアネート(三井化学ポリウレタン(株)製、商品名:コスモネートLK)を用い、導電性付与剤として銀粒子であるシルコートAgC−GS(福田金属箔粉工業製)を用いた。これらの材料からなる導電性ゴム組成物をシート状(縦100mm×横100mm×厚さ1mm)に成形した。
実施例2は、ベースゴムとして水酸基末端ポリオレフィンゴム(出光興産(株)製、商品名:エポール、ムーニー粘度ML1+4(100℃):1以下)を用い、硬化剤としてジフェニルメタンジイソシアネート(三井化学ポリウレタン(株)製、商品名:コスモネートLK)を用い、導電性付与剤として銀粒子であるシルコートAgC−GS(福田金属箔粉工業製)の表面にシランカップリング剤(信越化学工業(株)製、化学名:3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、商品名:KBE502)を塗布処理したものを用いた。これらの材料からなる導電性ゴム組成物をシート状(縦100mm×横100mm×厚さ1mm)に成形した。
実施例3及び4は、ベースゴムとして水酸基末端ポリオレフィンゴム(出光興産(株)製、商品名:エポール、ムーニー粘度ML1+4(100℃):1以下)を用い、硬化剤として1,3ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(三井化学ポリウレタン(株)製、商品名:タケネート600)を用い、導電性付与剤として銀粒子であるシルコートAgC−GS(福田金属箔粉工業製)を用いた。ただし、実施例3では導電性付与剤の添加量を350重量部とし、実施例4では導電性付与剤の添加量を700重量部とした。これらの材料からなる導電性ゴム組成物をそれぞれシート状(縦100mm×横100mm×厚さ1mm)に成形した。
比較例1は、ベースゴムとしてシリコーンゴム(信越化学工業(株)製、商品名:KE541−U、ムーニー粘度ML1+4(100℃):16)を用い、架橋剤として過酸化物系の架橋剤(信越化学工業(株)製、商品名:C−23(パラメチルベンゾイルパーオキサイド約50%含有))を用い、導電性付与剤として銀粒子であるシルコートAgC−GS(福田金属箔粉工業製)を用いた。これらの材料からなる導電性ゴム組成物をシート状(縦100mm×横100mm×厚さ1mm)に成形した。
比較例2は、ベースゴムとしてEP(エチレンプロピレン)ゴム系のEPT4070(三井化学(株)製、ムーニー粘度ML1+4(100℃):73)を用い、架橋剤として1,3−ビス(第三ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(化薬アクゾ(株)製、商品名:パーカドックス14)を用い、導電性付与剤として銀粒子であるシルコートAgC−GS(福田金属箔粉工業製)を用いた。これらの材料からなる導電性ゴム組成物を混練し、それをシート状に成形しようとしたところ、ムーニー粘度が高く混練ができない状態であった。このため、比較例2の導電性ゴム組成物からなるシートの物性評価を断念した。
比較例3は、ベースゴムとしてNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)系のゴム(JSR(株)製、商品名:N−237、ムーニー粘度ML1+4(100℃):56)を用い、架橋剤として硫黄を用い、導電性付与剤として銀粒子であるシルコートAgC−GS(福田金属箔粉工業製)を用いた。これらの材料からなる導電性ゴム組成物をシート状(縦100mm×横100mm×厚さ1mm)に成形した。
比較例4及び5は、ベースゴムとして水酸基末端ポリオレフィンゴム(出光興産(株)製、商品名:エポール、ムーニー粘度ML1+4(100℃):1以下)を用い、硬化剤として1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(三井化学ポリウレタン(株)製、商品名:タケネート600)を用い、導電性付与剤として銀粒子であるシルコートAgC−GS(福田金属箔粉工業製)を用いた。ただし、比較例4では、導電性付与剤の添加量を50重量部とし、比較例5では導電性付与剤の添加量を1500重量部とした。比較例4では、これらの材料からなる導電性ゴム組成物をシート状(縦100mm×横100mm×厚さ1mm)に成形した。比較例5では、これらの材料からなる導電性ゴム組成物を混練し、それをシート状に成形しようとしたところ、導電性付与剤の添加量が多すぎたため混練ができない状態であった。このため、比較例5の導電性ゴム組成物からなるシートの物性評価を断念した。
表2に実施例1〜4のシート物性評価結果を示し、表3に比較例1〜5のシート物性評価結果を示す。
Figure 2009143984
Figure 2009143984
体積抵抗は4探針法により測定した。引裂き強度はJIS K 6252に準拠し、サンプル形状は、切り込みなしアングル形で行った。また、温度50℃、湿度90%の湿熱下に96時間サンプルを放置し、初期からの体積抵抗の変化を測定した。温度120℃の高温下に1000時間サンプルを放置し、初期の伸びに対する変化率を伸び残率として評価した(伸びの変化がない場合:伸び残率100%、伸びが1/2に変化した場合:伸び残率50%)。
実施例1〜4については、体積抵抗、引裂き強度、体積抵抗変化及び伸び残率のいずれの項目においても良好な結果が得られた。
これに対し、比較例1では、50℃90RH%×96h後の体積抵抗が初期の15倍となり、大幅に体積抵抗が上昇している。また、引裂き強度も1.2N/mmと実施例1〜4に比べて小さい。
比較例3は、120℃×1000h後の伸び残率が65%と初期に比べて伸びが悪くなっている。
比較例4は、添加した導電性付与剤が少なすぎたため、体積抵抗値が1×104Ω・cmと大幅に上昇していた。

Claims (4)

  1. ベースゴムとして、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が40以下である水酸基末端ポリオレフィン系ゴムを用い、そのベースゴムに、ベースゴム100重量部に対して100〜1000重量部の導電性付与剤を添加したことを特徴とする導電性ゴム組成物。
  2. 前記導電性付与剤は、カップリング剤で表面処理された金属粉体である請求項1記載の導電性ゴム組成物。
  3. 前記導電性付与剤は、イソシアネート化合物からなる硬化剤を更に含有する請求項1または2に記載の導電性ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の導電性ゴム組成物を成形してなることを特徴とする導電性ゴム成形品。
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