JP2009143874A - オーラルケア製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビスホスホニル化−ε−ポリリジンを含有するオーラルケア製品、ビスホスホニル化−ε−ポリリジン、ヒドロキシアパタイト、キシリトール及びを併用したオーラルケア製品、ビスホスホニル化−ε−ポリリジン、トレハロース及び糖アルコールを併用したオーラルケア製品、ビスホスホニル化−ε−ポリリジン及び非反応性シリコーン化合物を併用したオーラルケア製品、ビスホスホニル化−ε−ポリリジン及びカリウムイオンまたはストロンチウムイオン、またはそれらの混合物を含有するを併用したオーラルケア製品、ビスホスホニル化−ε−ポリリジン及び酸化剤ではない可溶性カルシウム金属イオン封鎖剤を併用したオーラルケア製品。
【選択図】 なし
Description
そのため、フッ化物を使用せずにう歯を抑制する方法が検討されており、ビスホスホニル化−ε−ポリリジンの利用が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、これだけでは十分とは言えず、う歯予防効果の改善が求められている。
1)ビスホスホニル化−ε−ポリリジンを含有することを特徴とするオーラルケア製品。
2)ビスホスホニル化−ε−ポリリジンが下記一般式(1)で表されることを特徴とする1)項1記載のオーラルケア製品。
{nは10〜35の整数、XはHまたは下記式で表される基であり、かつ少なくとも1つのXは下記式で表される基である。
(YはそれぞれH、Na、K及びCaのいずれかを示す)}。
3)本発明のオーラルケア製品におけるビスホスホニル化−ε−ポリリジンの含有量が、
0.01〜20重量%である1)または2)項記載のオーラルケア製品。
4)ヒドロキシアパタイトを0.1〜25重量%、及びキシリトールを0.1〜20重量%含有する1)〜3)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
5)トレハロース及び糖アルコールを合計で10〜40重量%含有し、トレハロース:糖アルコールの重量比が0.1〜10:1である1)〜4)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
6)糖アルコールが、キシリトール及びソルビトールから選ばれる少なくとも1種である5)項記載のオーラルケア製品
7)非反応性シリコーン化合物を含有する1)〜6)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
8)カリウムイオンまたはストロンチウムイオン、またはそれらの混合物を0.1〜10重量%含有する1)〜7)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
9)カリウムイオンが硝酸カリウム、くえん酸カリウム、炭酸水素カリウムまたはそれらの混合物に由来し、カリウムイオンの含有量が0.1〜8重量%である8)記載のオーラルケア製品。
10)酸化剤ではない可溶性カルシウム金属イオン封鎖剤を1〜20重量%、及び研磨材を
5重量%以下含有する1)〜9)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
11)可溶性カルシウム金属イオン封鎖剤がカルシウムキレート剤である10)項記載のオ
ーラルケア製品。
12)カルシウムキレート剤がポリリン酸塩またはピロリン酸塩である11)項記載のオーラルケア製品。
13)オーラルケア製品が歯磨き剤である1)〜12)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
14)オーラルケア製品が口腔洗浄剤である1)〜12)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
15)オーラルケア製品が食品である1)〜12)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
16)オーラルケア製品が歯面素塗布剤である1)〜12)項のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
本発明のオーラルケア製品は、ビスホスホニル化−ε−ポリリジンを含有することを特徴とする。該ビスホスホニル化−ε−ポリリジンとしては、一般式(1)で表される化合物が好適に用いられる。
(YはそれぞれH、Na、K、及びCaのいずれかである)
該ビスホスホニル化−ε−ポリリジンの製造方法の一例を以下に示す。
23グラムのビニリデンビスホスホネート(二ナトリウム塩、溶液pH 6)を85mLの過酸化水素(30重量%)に溶解し、77mgのタングステン酸ナトリウムを添加する。3時間60℃で反応させる。160mLのアセトンを添加し、底面の第2層を分離する;冷却し、溶媒をデカンテーションにより除去する。第2層をアセトンで洗浄し、このアセトンをデカンテーションにより除去し、乾燥する。
60mLの水を上述の乾燥生成物に添加する。10グラムのε−ポリリジン及び1.4mLのBF3(任意選択で)を添加する;pHを4に、HClを用いて調整し、67mLのイソプロパノールを添加する。反応を一晩50〜55℃で進行させ、その後、pHを6.9に、8NのNaOHを用いて調整する。150mLのアセトンの添加に伴って第2層が現れる;冷却し、溶媒をデカンテーションによって分離する。第2層をアセトンによって洗浄する。溶媒をデカンテーションにより除去し、乾燥する。300mLの水を添加し、pHを9に、8NのNaOHを用いて調整する。Millipore prepscaleカートリッジ(排除分子量 1000ダルトン)により、200mg/リットルのNaOH溶液を用いて限外濾過する。2リットルの濾液が得られ、保持液を乾燥し、10グラムのビスホスホニル化−ε−ポリリジン粉末を得る。
1)ヒドロキシアパタイトを0.1〜25重量%及びキシリトールを0.1〜20重量%含有させることができる。ヒドロキシアパタイトとキシリトールを併用することにとより、歯牙表面の再石灰化の促進効果がビスホスホニル化−ε−ポリリジン単独で使用した場合に比較して向上する。
尚、糖アルコールとしては、キシリトール及びソルビトールから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明で用いる非反応性シリコーンはポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、オキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、セチルジメチコーンコポリオールから選ばれる少なくとも1種のシリコーン化合物が好ましい。
カリウムイオンまたはストロンチウムイオンのソースとしては、特に限定はされないが、好ましいソースは無機塩または有機酸の塩である。ストロンチウムイオンのソースとしては、塩化ストロンチウム、臭化ストロンチウム、硝酸ストロンチウム及び酢酸ストロンチウムである。硝酸ストロンチウムが好ましい。カリウムイオンは、重量効率、コスト及び他の配合成分とのより大きな混和性の理由から、ストロンチウムイオンよりも好ましい。カリウムイオンのソースとしては、塩化カリウム、臭化カリウム、硝酸カリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、くえん酸カリウム、乳酸カリウム、及び燐酸塩(特に、オルソ燐酸塩、ピロ燐酸塩、トリポリ燐酸塩及びモノフルオロ燐酸塩)のカリウム塩及び/またはナトリウム/カリウム混合塩、例えばピロ燐酸テトラカリウムが好ましい。中でもカリウムソースは硝酸カリウム、くえん酸カリウム、炭酸水素カリウムまたはそれらの混合物がより好ましく、硝酸カリウムが最も好ましい。
式:M+ n+2[PnO3n+1]
(式中、n>1、M=アルカリ金属、水素イオンもしくはアンモニウムイオン)
のポリリン酸塩(縮合リン酸塩としても知られる)。これは、以下のものを含む:ポリリン酸塩、例えば、ピロリン酸塩のアルカリ金属塩、並びにピロリン酸塩(その場合、水素イオン及び/またはアンモニウムイオンでアルカリ金属イオンを部分的に置換してもよい)。これらの例を以下に挙げる:
Na4P2O7 ピロリン酸四ナトリウム
Na2H2P2O7 ピロリン酸二水素二ナトリウム
K4P2O7 ピロリン酸四カリウム
K2H2P2O7 ピロリン酸二水素二カリウム
Na2K2P2O7 ピロリン酸二カリウム二ナトリウム
トリポリリン酸塩、例えば、ポリリン酸塩のアルカリ及び混合アルカリ金属塩、並びにトリポリリン酸塩(その場合、水素イオン及び/またはアンモニウムイオンでアルカリ金属イオンを部分的に置換してもよい)。これらの例を以下に挙げる:
Na5P3O10 トリポリリン酸五ナトリウム
K5P3O10 トリポリリン酸五カリウム
更に高度のポリリン酸塩、例えば、テトラリン酸ナトリウム及びカリウム、並びに、ヘキサメタリン酸塩(「ガラス状リン酸塩」または「ポリピロリン酸塩」としても知られる)。カルボキシレート、例えば、アルカリ金属くえん酸塩(水素イオンまたはアンモニウムイオンで部分的に置換してもよい)、アルカリ金属酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩及びマレイン酸塩(水素イオンまたはアンモニウムイオンで部分的に置換してもよい)。エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)のアルカリ金属塩(水素イオンまたはアンモニウムイオンで部分的に置換してもよい)及びエジトロン酸のアルカリ金属塩。
前記カルシウム金属イオン封鎖剤の2種以上を組み合わせて組成物に用いてもよい。
好ましい可溶性カルシウム−金属イオン封鎖剤は、トリポリリン酸五ナトリウムであり、これは往々にしてトリポリリン酸ナトリウムと呼ばれる。
尚、ビスホスホニル化−ε−ポリリジンとしては、段落番号0011記載の方法で得られたものを用いた。
〔実施例1〕
歯磨き剤
リン酸カルシウム 25.0重量%
無水ケイ酸 5.0
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ミリスチン酸ジエタノールアミド 0.6
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.8
カラゲナン 0.5
ゼラチン 0.8
ビスホスホニル化−ε−ポリリジン 0.05
トレハロース 5.0
ソルビトール 15.0
香料 1.0
水 残量
合計 100.0重量%
歯磨き剤
研磨用シリカ 15.0重量%
増粘性シリカ 3.0
ポリエチレングリコール400 3.0
85重量%グリセリン 0.6
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2
ラウリル硫酸ナトリウム 1.2
ビスホスホニル化−ε−ポリリジン 0.1
メチルフェニルポリシロキサン
(信越シリコーン KF56) 5.0
香料 1.0
水 残量
合計 100.0重量%
歯磨き剤
無水ケイ酸 15.0重量%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
キサンタンガム 0.5
アルギン酸ナトリウム 0.5
サッカリンナトリウム 0.1
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.1
ビスホスホニル化−ε−ポリリジン 0.2
トレハロース 5.0
ソルビトール 10.0
キシリトール 5.0
香料 1.0
水 残量
合計 100.0重量%
口腔用パスタ
セタノール 5.0重量%
スクワラン 20.0
沈降性シリカ 5.0
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.1
ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.2
サッカリンナトリウム 0.6
ビスホスホニル化−ε−ポリリジン 0.05
トレハロース 5.0
ソルビトール 10.0
香料 0.6
水 残量
合計 100.0重量%
洗口剤
エタノール 10.0重量%
ビスホスホニル化−ε−ポリリジン 0.05
トレハロース 5.0
ソルビトール 5.0
キシリトール 5.0
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
サッカリンナトリウム 0.2
香料 0.8
水 残量
合計 100.0重量%
チューインガム
ガムベース 20.0重量%
香料 1.0
水飴 20.0
粉糖 10.0
くえん酸3ナトリウム 1.5
ビスホスホニル化−ε−ポリリジン 0.5
トレハロース 5.0
ソルビトール 15.0
キシリトール 10.0
水 残量
合計 100.0重量%
Claims (16)
- ビスホスホニル化−ε−ポリリジンを含有するオーラルケア製品。
- ビスホスホニル化−ε−ポリリジンの含有量が、0.01〜20重量%である請求項1または2記載のオーラルケア製品。
- ヒドロキシアパタイトを0.1〜25重量%、及びキシリトールを0.1〜20重量%含有する請求項1〜3のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
- トレハロース及び糖アルコールを合計で10〜40重量%含有し、トレハロース:糖アルコールの重量比が0.1〜10:1である請求項1〜4のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
- 糖アルコールが、キシリトール及びソルビトールから選ばれる少なくとも1種である請求項5記載のオーラルケア製品
- 非反応性シリコーン化合物を含有する請求項1〜6のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
- カリウムイオンまたはストロンチウムイオン、またはそれらの混合物を0.1〜10重量%含有する請求項1〜7のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
- カリウムイオンが硝酸カリウム、くえん酸カリウム、炭酸水素カリウムまたはそれらの混合物に由来し、カリウムイオンの含有量が0.1〜8重量%である請求項8記載のオーラルケア製品。
- 酸化剤ではない可溶性カルシウム金属イオン封鎖剤を1〜20重量%、及び研磨材を5重
量%以下含有する請求項1〜9のいずれか1項記載のオーラルケア製品。 - 可溶性カルシウム金属イオン封鎖剤がカルシウムキレート剤である請求項10記載のオーラルケア製品。
- カルシウムキレート剤がポリリン酸塩またはピロリン酸塩である請求項11記載のオーラルケア製品。
- オーラルケア製品が歯磨き剤である請求項1〜12のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
- オーラルケア製品が口腔洗浄剤である請求項1〜12のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
- オーラルケア製品が食品である請求項1〜12のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
- オーラルケア製品が歯面素塗布剤である請求項1〜12のいずれか1項記載のオーラルケア製品。
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