JP2009143768A - 改質ガス供給装置および供給方法 - Google Patents

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隆行 須山
Takeshi Kuwabara
武 桑原
Masaaki Takase
正明 高瀬
Takuya Moroishi
拓也 諸石
Yasushi Yoshino
靖 吉野
Masahiro Ogawa
雅弘 小川
Hiromi Sasaki
広美 佐々木
Yasuyuki Isobe
康之 磯部
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Abstract

【課題】アンモニア除去器を含む加圧状態の循環系に大気圧状態の熱交換水タンクからポンプ等の加圧手段を用いることなく補給水を供給できる改質ガス供給装置および供給方法を提供する。
【解決手段】水蒸気発生手段2と、改質器4と、改質ガスに含まれるアンモニア除去器5と、改質ガスを固体高分子型燃料電池9に供給する改質ガス供給手段8を備える。そしてアンモニア除去器5の排水部5aから流出する水を水蒸気発生手段2に供給する補給水供給手段6と、燃料電池冷却用の熱交換水タンク39を備え、アンモニア除去器5の排出部5aから補給水タンク35にアンモニア含有水を供給するドレン配管33と、補給水タンク35から水蒸気発生手段2へ補給水を供給する補給水供給配管13と、前記熱交換水タンク39から前記補給水タンク35に熱交換水の一部を補給水として受け入れる補給水受入配管45を有し、補給水タンク35にオーバフロー配管36を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は原料ガスと水蒸気の混合物を改質器で水蒸気改質し、得られた水素リッチな改質ガスを固体高分子型燃料電池に供給するように構成された改質ガス供給装置および供給方法に関する。
家庭に設置する発電用燃料電池や車搭載型の動力用燃料電池として固体高分子型燃料電池が有望視されている。固体高分子型燃料電池はセパレータに高分子膜を用いた燃料電池であり、発電原料として供給される水素と酸素を反応して電力を発生するものである。改質ガスを固体高分子型燃料電池に供給する装置としては、一般的にはメタン等の炭化水素からなる原料ガスと水蒸気の混合物を改質器に供給し、そこで水蒸気改質触媒の存在下に改質反応させ、生成した水素リッチな改質ガスを水素原料として固体高分子型燃料電池に供給する方式が多く採用されている。
固体高分子型燃料電池の寿命はその電極および高分子膜の劣化速度により決まる。従来から、電極および高分子膜を劣化させる主な原因は改質ガスに微量含まれている一酸化炭素(CO)によるものとされ、その対策として改質器の出口側に触媒を充填したCO除去器を設け、改質ガスに微量含まれるCOを除去していた。しかし最近の研究によれば、電極および高分子膜の劣化にはCOのほかに改質ガス中に微量に含有するアンモニアも影響することが分かってきた。
一般に、改質ガスを生成するために用いられるメタンやプロパン等の炭化水素系の原料ガスには窒素成分が含まれており、その窒素が改質器内で生成する水素と反応し、1/2N2+3/2H2=NH3の反応式によりアンモニアが副生する。そして副生したアンモニアを含む改質ガスが固体高分子型燃料電池に供給されると、そのアンモニアにより電極および高分子膜が劣化する。そこで、改質ガスに含まれるアンモニアをアンモニア除去器で除去してから固体高分子型燃料電池に供給する改質ガス供給装置が特許文献1に記載されている。
図5は特許文献1に開示された従来の改質ガス供給装置のプロセスフロー図である。改質ガス供給装置1は、補給水を加熱して水蒸気を発生する水蒸気発生手段2と、水蒸気発生手段2で得られた水蒸気と原料ガスを混合して原料−水蒸気混合物を生成する混合器3と、混合器3で得られた原料−水蒸気混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器4を備えている。
さらに改質ガス供給装置1には、改質器4で得られた改質ガスをスプレー方式で水と接触させ、改質ガスの含まれているアンモニアを水に吸収して除去するアンモニア除去器5と、アンモニア除去器5から流出するアンモニア含有水を水蒸気発生手段2に補給水として供給する補給水供給手段6を備えている。なおアンモニア除去器5でアンモニアを除去された改質ガスは、配管7を含む改質ガス供給手段8により固体高分子型燃料電池9に供給される。
水蒸気発生手段2は配管10から供給される気体または液体燃料を燃焼するバーナ等の燃焼部11と、補給水を加熱して水蒸気を生成する水蒸気発生部12を備えている。水蒸気発生手段2には補給水供給手段6からの補給水を受け入れる配管13と、得られた水蒸気を混合器3に供給する配管14が接続される。なお混合器3としては、配管14から導入した水蒸気の吸引力により配管15から供給される原料ガスを吸引して混合するエジェクター式などが使用される。混合器3で得られた原料−水蒸気混合物は配管14aから改質器4に供給される。
改質器4は原料ガスの一部を配管16から供給される空気に含まれる酸素で酸化し、その酸化熱で残りの原料ガスを水蒸気の存在下に水蒸気改質を行って水素リッチな改質ガスを生成する自己酸化内部加熱型の改質器が用いられる。自己酸化内部加熱型の改質器は、例えば二重筒型を構成する外側の予備改質室に改質触媒層を設け、内側の主改質室に酸化触媒と改質触媒を混合した混合触媒層とシスト触媒層を設けて構成され、予備改質室に供給した原料−水蒸気混合物はその一部が水蒸気改質され、予備改質室からの流出物が主改質室の混合触媒層で更に水蒸気改質され、その下流側のシフト触媒層でCOの大部分を除去するようになっている。
改質器4から配管4aを経て流出する改質ガスは、図示しないCO除去器で残留するCOをppmオーダまで除去してからアンモニア除去器5に流入する。アンモニア除去器5は上方からアンモニア吸収用の水を散布する散布ノズル17と、内部の水を散布ノズル17に循環する配管18と、配管18に設けたポンプ18aを備えている。
補給水供給手段6は、密閉型の貯水槽19、アンモニア除去器5と貯水槽19を連通する配管20、配管20に設けた開閉弁21,22、前記貯水槽19またはアンモニア除去器5に補給水を供給する配管23、配管23に設けた開閉弁24、貯水槽19から水蒸気発生手段2の水蒸気発生部12に補給水を供給する配管13、配管13に向けたポンプ25と開閉弁26により構成される。
次に上記アンモニア除去器5と補給水供給手段6の作用を説明する。改質運転時は開閉弁21を閉じてポンプ18を運転し、さらに開閉弁26を開けてポンプ25を運転する。改質器4からアンモニア除去器5に流入した改質ガスは、そこで上方から散布される水と接触し、改質ガスに含まれるアンモニアが水に吸収されて除去される。アンモニアが除去された改質ガスは、改質ガス供給手段8により固体高分子型燃料電池9に供給される。一方、貯水槽19の貯留水は補給水として配管13から水蒸気発生手段2に供給され、貯水槽19には配管23から図示しないポンプで加圧された水が適宜補給される。
上記のようにして改質ガス供給装置が所定時間運転継続された後に、点検や休止などのため運転停止したときには、その休止期間を利用して次の運転再開のための準備工程を開始する。それには先ずポンプ18,25を停止し且つ、開閉弁24、26を閉じた状態で、開閉弁21,22を開けてアンモニア除去器5に貯留するアンモニアを含む水を全て貯水槽19に排出する。次に開閉弁22を閉じ、開閉弁24を開けて配管23から図示しない加圧ポンプで補給水をアンモニア除去器5に適量供給した後、開閉弁21,24を閉じる。その結果、アンモニア除去器5にはアンモニアを含まない初期状態の水が保持される。
次の運転再開時には先ずポンプ18aを運転してアンモニア除去器5を作動し、次いでポンプ25を運転して開閉弁26を開け、貯水槽19の水を補給水として水蒸気発生手段2に供給する。その際、貯水槽19からの補給水には前記のようにアンモニア除去器5から流入したアンモニア含有水が含まれている。そのため、水蒸気発生手段2で生成する水蒸気にアンモニアが移行し、そのアンモニアを含んだ水蒸気が混合器3を経て改質器4に流入する。このようにして改質システムにはアンモニアが循環することになる。
しかし改質系統のアンモニア濃度は一定範囲以上に上昇することはなく、改質系統の運転に支障を与えることはない。すなわち、アンモニアを含む水蒸気が改質器4に供給されると、前記のように原料ガスに含まれる窒素が水素と反応してアンモニアを生成してアンモニア濃度を上昇させるが、アンモニアが平衡濃度以上になると可逆反応によりそれ以上にはならず、通常10〜50ppm程度の平衡状態で落ち着く。このようにアンモニアが改質器4−アンモニア除去器5−水蒸気発生手段2−改質器4の系統を循環する形態で運転を継続しても、アンモニアが最大濃度になる改質器4内においても平衡濃度以上にはならないので、改質系統の運転を長期間安定に継続できることになる。
一方、関連技術として、加圧系のドレンを大気圧系に排出するドレン装置が特許文献2に記載されている。
特開2005−298249号公報 特開2000−205445号公報
上記改質ガス供給装置における改質器4、アンモニア除去器5および補給水供給手段6は改質系統内で連通している。例えば改質器4は一般に0.1kPa〜1.0kPa(10mmHO〜100mmHO)程度の変動幅を有する正圧領域で運転される。そのためアンモニア除去器5や貯水槽19、配管13などの補給水供給手段6の系統も同じ圧力範囲で変動する。
一方、貯水槽19への補給水は通常、改質系統とは別の大気圧下にあるタンク等から供給される。そのためポンプ等の加圧手段により改質系統の最大圧力以上(例えば100mmHO以上)の圧力に補給水を加圧してから配管23を通して供給する必要があるので、その分だけ余計な動力を消費する。しかもそのように加圧した補給水を供給するように構成しても、操作ミスをした場合などには改質系統のアンモニアを含む水が補給水系統に逆流する恐れがある。
さらに、改質系統の運転が停止している間や起動時には一時的に改質系統内が負圧になることもある。そのような場合には補給水系統から改質系統内に補給水が過剰に供給され、結果として改質系統内が水浸しになる恐れがある。そこで本発明はこのような問題を解決することを課題とし、そのための新しい改質ガス供給装置および供給方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明の改質ガス供給装置の第1の発明は、水蒸気を発生する水蒸気発生手段と、水蒸気発生手段で得られた水蒸気と燃料ガスの混合物から水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、改質器で得られた改質ガスに含まれているアンモニアを水に吸収させて除去するアンモニア除去器と、アンモニアが除去された改質ガスを固体高分子型燃料電池に供給する改質ガス供給手段を備えた改質ガス供給装置である。そしてアンモニア除去器の排水部から流出するアンモニア含有水を水蒸気発生手段に補給水として供給する補給水供給手段と、燃料電池冷却用の熱交換水を大気圧状態で貯留する熱交換水タンクを備えており、補給水供給手段は、大気圧状態で補給水を貯留する補給水タンクと、ドレン装置を介して前記アンモニア除去器の排水部から補給水タンクにアンモニア含有水を供給するドレン配管と、補給水タンクから水蒸気発生手段へ補給水を供給する補給水供給配管と、熱交換水タンクから補給水タンクに熱交換水の一部を補給水として受け入れる補給水受入配管を有し、補給水タンクにオーバフロー配管を設けることにより、補給水タンクの液面が熱交換水タンクの液面より低くなるように構成されていることを特徴とする(請求項1)。
上記改質ガス供給装置の好ましい実施形態において、前記アンモニア除去器は、改質ガスを水中に吹き込んでアンモニアを水に吸収させるバブリング方式、または改質ガスを冷却してその凝縮水中にアンモニアを吸収させる凝縮方式の除去器とすることができる(請求項2)。
前記課題を解決する本発明の改質ガス供給装置の第2の発明は、水蒸気を発生する水蒸気発生手段と、水蒸気発生手段で得られた水蒸気と燃料ガスの混合物から水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、改質器で得られた改質ガスに含まれているアンモニアを水に吸収させて除去するアンモニア除去器と、アンモニアが除去された改質ガスを固体高分子型燃料電池に供給する改質ガス供給手段を備えた改質ガス供給装置である。そしてアンモニア除去器の排水部から流出するアンモニア含有水を水蒸気発生手段に補給水として供給する補給水供給手段と、燃料電池冷却用の熱交換水を大気圧状態で貯留する熱交換水タンクを備えており、熱交換水タンクからアンモニア除去器に熱交換水の一部を補給水として受け入れる補給水受入配管と、補給水受入配管に設けられた開閉弁と、アンモニア除去器に設けられた液面制御手段を有し、液面制御手段の設定液面はアンモニア除去器における補給水受入配管の流入高さより所定の距離dだけ低い位置に設定され、アンモニア除去器の液面が前記設定液面になるように液面制御手段が開閉弁を開閉制御するように構成され、熱交換水タンクは補給水受入配管の排出位置より下方に位置する主タンクと、その主タンクより上方に位置し且つ主タンクと連通する補助タンクを有し、補助タンクの液面による水頭がアンモニア除去器の最大内圧より大きくなるように、補助タンクにはオーバフロー配管が設けられ、且つ、補助タンク部分の水容積をa、アンモニア除去器における前記距離d分の内容積をbとしたとき、a<bの関係に設定されていることを特徴とする(請求項3)。
上記改質ガス供給装置において、前記アンモニア除去器は改質ガスを水中に吹き込んでアンモニアを水に吸収させるバブリング方式の除去器とすることができる(請求項4)。
前記課題を解決する本発明の改質ガス供給方法は、上記請求項1ないし請求項4のいずれかの改質ガス供給装置を使用し、水蒸気発生手段で得られた水蒸気と燃料ガスの混合物を改質器で改質して改質ガスを生成し、改質器で生成した改質ガスをアンモニア除去器に供給してアンモニアを除去し、アンモニアを除去した改質ガスを固体高分子型燃料電池に供給し、補給水供給手段でアンモニア除去器から流出するアンモニア含有水を水蒸気発生手段に補給水として供給し、その際、燃料電池冷却用の熱交換水を大気圧下で貯留する熱交換水タンクから前記アンモニア除去器または補給水供給手段に補給水を補給することを特徴とする(請求項5)。
本発明の改質ガス供給装置の第1の発明は、請求項1に記載のように、補給水供給手段が大気圧状態で補給水を貯留する補給水タンクと、ドレン装置を介して前記アンモニア除去器の排水部から補給水タンクにアンモニア含有水を供給するドレン配管と、補給水タンクから水蒸気発生手段へ補給水を供給する補給水供給配管と、大気圧状態の熱交換水タンクから補給水タンクに熱交換水の一部を補給水として受け入れる補給水受入配管を有し、補給水タンクにオーバフロー手段を設けることにより、補給水タンクの液面が熱交換水タンクの液面より低くなるように構成されていることを特徴とする。
上記のようにドレン装置を介してアンモニア除去器と補給水タンクを連通させているので、補給水タンクを熱交換水タンクと同じ大気圧状態とすることができる。そして補給水タンクにオーバフロー手段を設けることにより、補給水タンクの液面が熱交換水タンクの液面より低くなるように構成されているので、その水頭差を利用して熱交換水タンクから補給水タンクに補給水を供給し、且つ補給水タンクの液面をオーバフロー位置の一定レベルに維持することができる。そのため補給水供給に加圧ポンプ等の加圧手段を用いる必要がない。
また、前記のように水頭差を利用して熱交換水タンクから補給水タンクに補給水を供給する方式を採用しているので、改質系統の内圧変動にかかわらず、改質系統から熱交換水系統にアンモニアを含む水が逆流する恐れがない。そのため燃料電池内の冷却水通路がアンモニアで汚染されて劣化するという恐れもないので、熱交換水系統の水を安心してアンモニア含有水系統(改質系統)に供給することができる。
本発明の改質ガス供給装置の第2の発明は、請求項3に記載のように、熱交換水タンクからアンモニア除去器に熱交換水の一部を補給水として受け入れる補給水受入配管と、補給水受入配管に設けられた開閉弁と、アンモニア除去器に設けられた液面制御手段を有し、液面制御手段の設定液面はアンモニア除去器における補給水受入配管の流入高さより所定の距離dだけ低い位置に設定され、アンモニア除去器の液面が前記設定液面になるように液面制御手段が開閉弁を開閉制御するように構成され、熱交換水タンクはアンモニア除去器における補給水受入配管の流入高さより下方に位置する主タンクと、その主タンクより上方に位置し且つ主タンクと連通する補助タンクを有し、補助タンクの液面による水頭がアンモニア除去器の最大内圧より大きくなるように、補助タンクにはオーバフロー配管が設けられ、且つ、補助タンク部分の水容積をa、アンモニア除去器における前記距離d分の内容積をbとしたとき、a<bの関係に設定されていることを特徴とする。
上記のように、熱交換水タンクの水位による水頭がアンモニア除去器の内圧の最大値より大きくなるように、熱交換水タンクにオーバフロー手段が設けられているので、その水頭差により加圧ポンプ等の加圧手段を用いることなく大気圧状態の熱交換タンクから正圧状態のアンモニア除去器に熱交換水を補給水として供給することができる。また、このように水頭差を利用して熱交換水タンクからアンモニア除去器に補給水を供給する方式を採用しているので、改質系統の内圧変動にかかわらず、改質系統から熱交換水系統にアンモニアを含む水が逆流する恐れがない。そのため燃料電池内の冷却水通路がアンモニアで汚染されて劣化するという恐れもないので、熱交換水系統の水を安心してアンモニア含有水系統(改質系統)に供給することができる。
さらに上記構成において、補助タンク部分の水容積をa、アンモニア除去器における前記距離d分の内容積をbとしたとき、a<bの関係に設定されているので、例えばアンモニア除去器の液面制御手段が誤作動した場合でも、熱交換水タンクから過剰な補給水が急激にアンモニア除去器に流入し、改質系統が一時的に水浸しになるような事故が回避できる。
本発明の改質ガス供給方法は、請求項5に記載のように、上記請求項1ないし請求項4のいずれかの改質ガス供給装置を使用し、アンモニアを除去した改質ガスを固体高分子型燃料電池に供給し、補給水供給手段でアンモニア除去器から流出するアンモニア含有水を水蒸気発生手段に補給水として供給し、その際、燃料電池冷却用の熱交換水を大気圧下で貯留する熱交換水タンクからアンモニア除去器または補給水供給手段に補給水を補給することを特徴とする。本方法によれば補給水供給用の加圧手段を設けなくても、大気圧状態の熱交換水タンクからアンモニア除去器または補給水供給手段に補給水を補給することができる。また、改質系統の内圧変動にかかわらず、改質系統から熱交換水系統にアンモニアを含む水が逆流する恐れがない。そのため燃料電池内の冷却水通路がアンモニアで汚染されて劣化するという恐れもないので、熱交換水系統の水を安心してアンモニア含有水系統(改質系統)に供給することができる。
次に図面に基づいて本発明の最良の実施形態を説明する。図1は本発明の改質ガス供給装置の1例を示すプロセスフロー図である。なお図1において、前記図5と同じ部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
アンモニア除去器5の内部下方に多孔性の噴出ノズル30が設けられ、その噴出ノズル30は改質器4の排出部と配管4aを介して連通している。噴出ノズル30の上方に冷却管31が配置され、配管32により供給される冷却水によりアンモニア除去器5内を冷却するようになっている。アンモニア除去器5の側壁に設けた排水部5aにドレン配管33が接続され、ドレン配管33の途中にドレン装置34が設けられ、そのドレン装置34の排出側から延長するドレン配管33の先端は、大気開放状態にある補給水タンク35の上部空間に開口している。
本発明に用いるドレン装置34は、大気圧状態の補給水タンク35側から大気圧が加圧状態のアンモニア除去器5側に両者の圧力差で流入することなく、アンモニア除去器5からオーバフローするアンモニア含有水を大気圧側に排出できる装置であるが、その具体的な構造および作用は後述する。
上記のアンモニア除去器4の内部に滞留する水は、改質系統の運転開始にあたっては他から補給されるが、改質系統が運転状態に入った後は改質ガスに含まれている水蒸気の凝縮成分等により自動的に補給され、余分な水がドレン装置34に排出される構成になっているので、特別な場合を除いて運転中に新たな水を他の装置から補給する必要はない。一方、アンモニア除去器5の上部空間には改質ガス供給手段8を構成する配管7が接続され、その配管7の先端は固体高分子型燃料電池9に連通している。
補給水タンク35にはオーバフロー配管36が設けられ、そのオーバフロー配管36のオーバフロー作用により補給水タンク35の水位が一定に維持される。補給水タンク35の下部から配管13が延長し、その途中に2方電磁弁からなる遮断弁37とポンプ25が配置され、配管13の先端は水蒸気発生手段2の水蒸気発生部12に連通している。なお遮断弁37は、例えば改質系の起動時などに水蒸気発生手段12側が負圧になったとき、水蒸気発生手段12側から補給水が補給水タンク35側に吸い込まれることを防止するために設けられるが、場合によっては遮断弁37を省略することもできる。
固体高分子型燃料電池9を熱交換水により冷却するために通常、専用の冷却系統38が設けられる。本実施形態の冷却系統38は、大気圧状態の熱交換水タンク39、循環配管40,40a、ポンプ41、冷却器42を備えており、冷却器42は配管43から供給される冷却水で熱交換水を冷却するようになっている。なお熱交換水タンク39には配管44により補給水が供給される。
熱交換水タンク39の熱交換水の一部を補給水として補給水タンク35に供給するため、熱交換水タンク39の下部から立ち上がる補給水受入配管45が設けられ、補給水受入配管45の先端は前記補給水タンク35の上方の所定位置に開口している。そして補給水タンク35のオーバフロー配管36におけるオーバフロー高さ(流出位置の高さ)は補給水受入配管45の流入位置の高さより所定距離だけ下方になっている。
図2はドレン装置34の1例を示す断面図であり、図2(a)はドレン装置34内にドレンが滞留していない状態を示し、図2(b)はドレン装置34内にドレン70が所定レベルまで滞留した状態を示す。ドレン装置34は円筒状のケース60と、ケース60の頂部に設けられた供給部61と、供給部61の下方に配置された金属網などで作られたフィルタ部60aと、ケース60の底部に設けられた排出部62と、ケース60内に配置されたチャンバ63と、チャンバ63内に昇降自在に配置されたピストン64と、チャンバ63の外側に同心状に配置されたフロート65と、フロート65の上部に連結アーム66を介して連結されたバルブ67を備えている。
ドレン装置34のドレン流入側である供給部61には、図1に示すアンモニア除去器5の排出部5aに連通する側のドレン配管33に接続され、ドレン装置34の排出側である排出部62には、図1に示す補給水タンク35の上方に開口する側のドレン配管33に接続される。
円筒状のチャンバ63は下部材63aとそれより直径の小さい上部材63bを有し、下部材63aの底部がケース60に固定されている。下部材63aの中間部分には円錐台形の凹部よりなる弁座63cが設けられ、その弁座63cの上部に隣接して下部材63aの周壁部分に長円状の流通孔63dが形成されている。一方、上部材63bの頂部にオリフィス63eが形成され、そのオリフィス63eは前記バルブ67の昇降により閉鎖状態または開口状態になる。
ピストン64は、一体的に連結された上部のスライド部64aと下部の弁部64bを有し、それらスライド部64aと弁部64bの軸心に沿って1本の細長い貫通孔64cが形成され、その上端にはオリフィスが形成されている。そしてピストン64が昇降したときその弁部64bがチャンバ63の弁座63cを閉鎖状態または開口状態にする。またチャンバ63における下部材63aの天井面に設けたスプリング68によりピストン64には下方への押圧力が付与され、それによってピストン64のスライド部64aの上面と下面が等圧のときに該ピストン64が下降位置に移動するようになっている。
フロート65はチャンバ63に対し昇降自在になっている。すなわち筒状に形成されたフォロート65の上部には断面の小さい中空孔が形成され、その中空孔にチャンバ63の上部材63bの外周面がスライド自在に挿通されている。
次に上記ドレン装置34の作用を説明する。アンモニア除去器5から流入するドレン(アンモニア含有水)がドレン装置34のケース60内に貯留していない状態、すなわち図2(a)の状態では、フロート65は自重で図示のように下降位置にある。フロート65が下降位置にあると、フロート65にアーム66を介して連結されたバルブ67も下降位置になるので、チャンバ63の頂部に形成したオリフィス63eはバルブ67により閉鎖された状態になる。
オリフィス63eが閉鎖状態のときは、ピストン64を構成するスライド部64aの上面は貫通孔64cを通して大気圧と連通し、且つ、スライド部64aの下面は流通孔63dを通して加圧状態のケース60内と連通した状態にあるので、ピストンはその差圧で上昇して図2(a)の状態になっている。その状態ではピストン64の下部に設けた弁部64bがチャンバ63の弁座63cを閉鎖しているので、チャンバ63の内部およびケース60内部は大気圧状態にある補給水タンク35側から遮断された状態になる。従って加圧状態のアンモニア除去器5には、ケース60を通して大気圧状態の外部から空気が流入することはない。
アンモニア除去器5からドレン配管33を経てアンモニア含有水がドレン装置34のケース60内にドレンとして流入してくると、そのドレンはフィルタ部60aを通過してケース60内に滞留する。ケース60内の滞留水の増加がフロート65の下端以上に達すると、フロート65が上昇する。図2(b)はケース60内の所定位置まで上昇した状態の滞留水70が示されている。フロート65が上昇するとそれに連結アーム66を介して連結されたバルブ67も上昇するので、バルブ67によるオリフィス63eの閉鎖が解除される。オリフィス63eの閉鎖が解除されると、ピストン64を構成するスライド部64aの上面と下面はいずれもケース60の内圧になる(等圧になる)ので、ピストン64はスプリング68の押圧力により下降し、図2(b)の状態になる。
ピストン64が下降すると、その下部に設けた弁部64bも下降するので弁座63cの閉鎖が解除される。すなわち弁部64bの外周面がチャンバ63の弁座63cから離反して両者の間に間隙が形成される。するとケース60内に滞留したドレンがチャンバ63の流通孔63dと上記間隙を経由して矢印のように流通してドレン配管33から補給水タンク35に排出する。そしてケース60内の滞留水がある程度排出されると、フロート65が再び下降し、オリフィス63eを閉塞し、ピストン64のスライド部64aの上側がドレン配管33を介して大気圧になり、ケース60内の内圧がスライド部64aの下側に加わり、ドレン装置34は図2(a)の状態に戻り、次のドレン滞留の排出動作に備える。このようにしてドレン装置34は大気圧がアンモニア除去器5側に逆流しないようにしながら、加圧状態にあるアンモニア除去器5から排出されるアンモニア含有水を間欠的に大気圧状態にある補給水タンク35に排出できる。
次に、図1の改質ガス供給装置により固体高分子型燃料電池に改質ガスを供給する方法を説明する。先ず各機器の運転準備をし、ポンプ25を運転して補給水タンク35から配管13を通して水蒸気発生手段2の水蒸気発生部12に所定量の水を供給する。次に配管10から燃焼部11に燃料を供給し、その燃焼熱により水蒸気発生部12を加熱して水蒸気を発生させる。なお水蒸気発生部12には図示しない液面計と制御部が設けられ、制御部は液面計で検出される液面が予め設定された値になるように配管13から供給される補給水量を制御するようになっている。
得られた水蒸気は配管14から混合器3に供給され、そこで配管15から供給される原料ガスと混合される。混合器3から流出する燃料−水蒸気混合物は配管14aから改質器4に供給され、そこで水蒸気改質によって生成した水素リッチな改質ガスが配管4aから途中に設けられる図示しないCO低減器を経てバブリング方式のアンモニア除去器5の噴出ノズル30に供給される。改質ガスが噴出ノズル30から水中に噴出して水中を上昇する間に、改質ガスに含まれているアンモニアは水に吸収されて除去される。アンモニを除去した改質ガスは改質ガス供給手段8を構成する配管7により固体高分子型燃料電池9に供給される。
固体高分子型燃料電池9は冷却系統で冷却される。すなわちポンプ41を運転することにより大気圧状態の熱交換水タンク39に貯留された熱交換水が循環配管40から固体高分子型燃料電池9に供給され、そこで熱交換により温度上昇した熱交換水は循環配管40a中の冷却機42で冷却されてから熱交換水タンク39に戻る。なお熱交換水タンク39は後述するように補給水タンク35に補給水を供給するようになっているので、配管44から所定量の補給水を常時補給している。
アンモニア除去器5の内部に貯留されるアンモニア含有水は冷却管31で冷却されているので、噴出ノズル30から噴出する改質ガスに含まれている水蒸気等の水分はその低温水と接触して凝縮される。アンモニア除去器5の運転を継続すると、生成する凝縮水により内部の液面は次第に上昇していく。液面が排出部5aの高さに達すると、改質系の加圧状態にあるアンモニア含有水はドレン配管33からドレン装置34内に流入する。
ドレン装置34内のドレン水の液面が所定高さまで上昇すると、前記のように内部のフロート65の上昇により自動的にそのドレン水が排水され、それが大気状態にある補給水タンク35に流入する。そしてドレン装置34内のドレン水が所定量排出されるとフロート65が下降してドレン水の排出が停止する。このようにアンモニア除去器5から流出したアンモニア含有水は、ドレン装置34内に所定量溜まるごとに自動的に補給水タンク35に排出される。
補給水タンク35には前述のようにドレン配管33から間欠的にアンモニア含有水が供給されると共に、熱交換水タンク39と接続された補給水受入配管45から補給水が補給される。補給水タンク35内のアンモニアを含む補給水は前記のように配管13から水蒸気発生手段2に供給されるが、余剰の補給水を常にオーバフロー配管36から系外に排出することにより、補給水タンク35の液面を常に一定に維持することができる。なお、配管13に設けた遮断弁37は、例えば改質系の内部圧力が停止中に負圧になったとき、大気圧状態の補給水タンク35から改質系に余剰の補給水が吸い込まれることを防止する目的で設けられるが、場合によっては省略することもできる。
前記のように、補給水タンク35のオーバフロー配管36のオーバフロー高さ(流出位置の高さ)は補給水受入配管45の流入位置の高さより所定距離だけ下方になっているので、その水頭差を利用することにより、ポンプを用いなくても熱交換水タンク39から補給水タンク35に熱交換水の一部が補給水としてスムーズに供給できる。またこのように構成することにより、補給水タンク35のアンモニアを含む補給水が熱交換水タンク39側に逆流する恐れがない。なお、補給水タンク35のオーバフロー配管36のオーバフロー高さと熱交換水タンク39の補給水受入配管45のオーバフロー高さの差は、通常、数mm〜数十mm程度の範囲に設定される。
図3は本発明の改質ガス供給装置の他の例を示すプロセスフロー図である。本例は凝縮方式のアンモニア除去器5を使用している以外は図1の例と同様に構成される。したがって、図3において図1と同じ部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
アンモニア除去器5の内部には配管4aから供給される改質ガスを冷却する冷却管46が配置される。この冷却管46には配管47より冷却水が循環し、改質ガスに含まれている水蒸気等の水部を充分に凝縮できる冷却容量を有する。アンモニア除去器5の運転中は、その排出部5aから改質ガスとアンモニア含有水の混合物が流出する。
図3に示すように、改質ガス供給手段8を構成する配管7の途中に例えば下方に傾斜または湾曲する部分を設けることが望ましい。このような部分を設けてその底からドレン配管48を下方に分岐すると、気体成分である改質ガスは配管7からそのまま固体高分子型燃料電池9に供給され、分離された液体成分であるアンモニア含有水はドレン配管48から下方のドレン装置34にスムーズに流入する。そしてドレン装置34の排出部から図1の例と同様にアンモニア含有水がドレン水として大気圧状態の補給水タンク35に自動的かつ間欠的に流出される。
図4は本発明の改質ガス供給装置のさらに他の例を示すプロセスフロー図である。本例では、補給水供給手段6に図1または図3の例のような補給水タンク35を設けず、アンモニア除去器5から直接、配管13の系統を介して水蒸気発生手段2にアンモニアを含む補給水を供給するように構成されている。なお図4において、図1、図3と同じ部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図4に示すアンモニア除去器5は、図1の例と同様にバブリング方式を採用している。アンモニア除去器5の底部に排出部5aが設けられ、その排出部5aからアンモニアを含む補給水がポンプ25によって配管13を通り水蒸気発生手段2の水蒸気発生部12に供給される。本例も図1の例と同様な大気圧状態の熱交換水タンク39が設けられる。
熱交換水タンク39とアンモニア除去器5は補給水受入配管45で接続され、補給水受入配管45の途中に2方電磁弁からなる開閉弁50が設けられる。補給水受入配管45によりアンモニア除去器5は熱交換水タンク39に貯留する熱交換水の一部を補給水として受け入れることができる。熱交換水タンク39側における補給水受入配管45への補給水の流入位置は、熱交換水タンク39の底部に設けられ、そこから立ち上がって延長する補給水受入配管45の流出位置は、アンモニア除去器5の上部に設けられる。
熱交換水タンク39は内容積の大きい主タンク39aと、主タンク39aより内容積の小さい補助タンク39bにより構成される。主タンク39aは前記補給水受入配管45におけるアンモニア除去器5側の補給水の流入位置より下方に位置し、補助タンク39bは主タンク39aより上方に位置し且つ、主タンク39aと内部が連通している。また熱交換水タンク39には熱交換水の循環配管40のほかに、補給水を供給する配管44とオーバフロー配管44aが接続されている。
ポンプ等の加圧手段を用いることなく熱交換水タンク39からアンモニア除去器5へスムーズに補給水を供給するには、熱交換水タンク39側の水頭が常にアンモニア除去器5の内圧より大きくなければならない。熱交換水タンク39側の水頭は補助タンク39bの液面により決まるが、その液面設定はオーバフロー配管44aのオーバフロー高さを設定することにより行うことができる。
一方アンモニア除去器5の内圧は改質系の運転状況により0.1kPa〜1.0kPa(10mmH2O〜100mmH2O)程度の範囲で変化するので、熱交換水タンク39側の水頭をアンモニア除去器5の内圧の最大値(100mmH2O)より大きくなるようにオーバフロー配管44aのオーバフロー高さを設定することにより、熱交換水タンク39からアンモニア除去器5への補給水の供給を常に安定して行うことができる。
アンモニア除去器5には液面制御手段51が設けられる。本例では液面制御手段51がアンモニア除去器5の液面が設定された値(設定液面の値)より上昇または下降したときに制御用接点(制御スイッチ)がONまたはOFFになる液面スイッチで構成され、その制御用接点がONになったときに前記2方電磁弁からなる開閉弁50が開になり、OFFになったとき開閉弁50が閉になるように制御される。
液面制御手段51の設定液面は、アンモニア除去器5における前記補給水受入配管45の流入高さより所定の距離dだけ低い位置に設定される。一方、前記補助タンク39bはオーバフロー配管44aのオーバフロー高さによりその水頭が設定される。オーバフロー配管44aの排出高さは、補助タンク部分の水容積をa、アンモニア除去器5における前記距離d分の内容積をbとしたとき、a<bの関係に設定されている。
このような関係に設定することにより、前記のように、例えばアンモニア除去器5の液面制御手段51が誤作動した場合でも、熱交換水タンク39から過剰な補給水がアンモニア除去器5に流入し、改質系統が水浸しになるような恐れがない。なお、オーバフロー配管44aからオーバフローした熱交換水は系外に設けた回収槽等に回収される。
一方、前記のように熱交換水タンク39側における補給水受入配管45への補給水の流入位置は、熱交換水タンク39の底部(主タンク39aの底部)に設けられている。そのため、仮にアンモニア除去器5側から熱交換水タンク39側に水逆流力が加わった場合でも、図4に示すように補給水受入配管45の熱交換水タンク39側には、主タンク39aの水頭ΔP1に補助タンク39bの水頭ΔP2を加えたΔP1+ΔP2の水頭が加わるので、それより大きな水逆流力が補給水受入配管45に加わらない限り、アンモニア除去器5側から熱交換水タンク39側に水が逆流することはない。
次に図4の例について、その特徴部分であるアンモニア除去器5と補給水供給手段6の作用を説明する。改質器4から流出する改質ガスは配管4aを経てアンモニア除去器5の噴出ノズル30に供給される。噴出ノズル30から噴出した改質ガスは内部の水中を上昇する間に含まれているアンモニアが水に吸収されて除去され、アンモニアが除去された改質ガスは改質ガス供給手段8を構成する配管7から固体高分子型燃料電池9に供給される。
アンモニア除去器5の滞留水中には改質ガスからのアンモニアが移行すると共に、改質ガスに含まれていた水蒸気等の水分が凝縮して移行する。この水分凝縮によりアンモニア除去器5の液面は増加するが、通常、その増加分は排出部5aから配管13を経て水蒸気発生手段2に供給される補給水量より少ない。そのため不足分は熱交換水タンク39から熱交換水の一部を補給水受入配管45を経由して補給水として受け入れてバランスさせるが、そのバランス調整は前記液面制御手段51による開閉弁50の開閉制御により行われる。
例えばアンモニア除去器5の液面が液面制御手段51の設定液面より所定範囲を超えて低くなると、前記のように液面制御手段51は制御接点をONにして開閉弁50を開ける制御を行い、逆にアンモニア除去器5の液面が液面制御手段51の設定液面より所定範囲を超えて高くなると、液面制御手段51は制御接点をOFFにして開閉弁50を閉じる制御を行う。
このようにして液面制御手段51はアンモニア除去器5の液面が予め設定されたレベルの範囲内に常に維持されるように、開閉弁50を開閉制御して熱交換水タンク39から熱交換水の一部を補給水としてアンモニア除去器5に間欠的に補給する。なお、開閉弁50を開度調整可能な調整弁とし、液面制御手段を液面発信器と制御装置で構成し、予め設定された液面を維持するように制御装置が調整弁を制御する方式を採用することもできる。
図4の例ではバブリング方式のアンモニア除去器5を採用している。しかし図4の例において、採用可能なアンモニア除去器5はバブリング方式に限らず、例えばシャワー方式や多孔体による気液接触方式でもよい。シャワー方式のアンモニア除去器5を採用する場合は、アンモニア除去器5の上方に図5のような散布ノズル17を設け、改質ガスはその散布ノズル17の下方空間に直接供給する。そして改質ガスに含まれるアンモニアを上方から散布する水に吸収させる。そのほかの構成は図4と同様である。
また、多孔体による気液接触方式を採用する場合は、アンモニア除去器5の内部に例えば接触面積が大きく通気性を有する不織布等の多孔体を配置し、その下側の空間に改質ガスを直接供給すると共に、上側から図5のような散布ノズル17で水を散布し、多孔体中において上昇する改質ガスに含まれるアンモニアを下降する水と向流接触させて効率よく吸収させる。そのほかの構成は図4と同様である。
本発明の改質ガス供給装置および供給方法は、固体高分子型燃料電池に水素リッチな改質ガスを供給するシステムに利用できる。
本発明の改質ガス供給装置の1例を示すプロセスフロー図。 ドレン装置34の1例を示す断面図。 本発明の改質ガス供給装置の他の例を示すプロセスフロー図。 本発明の改質ガス供給装置のさらに他の例を示すプロセスフロー図。 従来の改質ガス供給装置のプロセスフロー図。
符号の説明
1 改質ガス供給装置
2 水蒸気発生手段
3 混合器
4 改質器
4a 配管
5 アンモニア除去器
5a 排出部
6 補給水供給手段
7 配管
8 改質ガス供給手段
9 固体高分子型燃料電池
10 配管
11 燃焼部
12 水蒸気発生部
13〜16 配管
14a 配管
17 散布ノズル
18 配管
18a ポンプ
19 貯水槽
20 配管
21,22 開閉弁
23 配管
24 開閉弁
25 ポンプ
26 開閉弁
30 噴出ノズル
31 冷却管
32 配管
33 ドレン配管
34 ドレン装置
35 補給水タンク
36 オーバフロー配管
37 遮断弁
38 冷却系統
39 熱交換水タンク
39a 主タンク
39b 補助タンク
40 循環配管
40a 循環配管
41 ポンプ
42 冷却器
43,44 配管
45 補給水受入配管
46 冷却管
47 配管
48 ドレン配管
50 開閉弁
51 液面制御手段
60 ケース
60a フィルタ部
61 供給部
62 排出部
63 チャンバ
63a 下部材
63b 上部材
63c 弁座
63d 流通孔
63e スリット
64 ピストン
64a スライド部
64b 弁部
64c 貫通孔
65 フロート
66 連結アーム
67 バルブ
68 スプリング
70 ドレン
a 水容積
b 内容積
d 距離
ΔP1,ΔP2 水頭

Claims (5)

  1. 水蒸気を発生する水蒸気発生手段2と、水蒸気発生手段2で得られた水蒸気と燃料ガスの混合物から水素リッチな改質ガスを生成する改質器4と、改質器4で得られた改質ガスに含まれているアンモニアを水に吸収させて除去するアンモニア除去器5と、アンモニアが除去された改質ガスを固体高分子型燃料電池9に供給する改質ガス供給手段8を備えた改質ガス供給装置において、
    前記アンモニア除去器5の排水部5aから流出するアンモニア含有水を前記水蒸気発生手段2に補給水として供給する補給水供給手段6と、燃料電池冷却用の熱交換水を大気圧状態で貯留する熱交換水タンク39を備え、
    前記補給水供給手段6は、大気圧状態で補給水を貯留する補給水タンク35と、ドレン装置34を介して前記アンモニア除去器5の排水部5aから前記補給水タンク35にアンモニア含有水を供給するドレン配管33と、補給水タンク35から前記水蒸気発生手段2へ補給水を供給する配管13と、前記熱交換水タンク39から前記補給水タンク35に熱交換水の一部を補給水として受け入れる補給水受入配管45を有し、前記補給水タンク35にオーバフロー配管36を設けることにより、前記補給水タンク35の液面が前記熱交換水タンク39の液面より低くなるように構成されていることを特徴とする改質ガス供給装置。
  2. 請求項1において、前記アンモニア除去器5は、改質ガスを水中に吹き込んでアンモニアを水に吸収させるバブリング方式、または改質ガスを冷却してその凝縮水中にアンモニアを吸収させる凝縮方式の除去器であることを特徴とする改質ガス供給装置。
  3. 水蒸気を発生する水蒸気発生手段2と、水蒸気発生手段2で得られた水蒸気と燃料ガスの混合物から水素リッチな改質ガスを生成する改質器4と、改質器4で得られた改質ガスに含まれているアンモニアを水に吸収させて除去するアンモニア除去器5と、アンモニアが除去された改質ガスを固体高分子型燃料電池9に供給する改質ガス供給手段8を備えた改質ガス供給装置において、
    前記アンモニア除去器5の排水部5aから流出するアンモニア含有水を前記水蒸気発生手段2に補給水として供給する補給水供給手段6と、燃料電池冷却用の熱交換水を大気圧状態で貯留する熱交換水タンク39を備え、
    前記熱交換水タンク39から前記アンモニア除去器5に熱交換水の一部を補給水として受け入れる補給水受入配管45と、前記補給水受入配管45に設けられた開閉弁50と、前記アンモニア除去器5に設けられた液面制御手段51を有し、前記液面制御手段51の設定液面はアンモニア除去器5における前記補給水受入配管45の流入高さより所定の距離dだけ低い位置に設定され、前記アンモニア除去器5の液面が前記設定液面になるように前記液面制御手段51が前記開閉弁50を開閉制御するように構成され、
    前記熱交換水タンク39は、前記アンモニア除去器5における補給水受入配管45の流入高さより下方に位置する主タンク39aと、その主タンク39aより上方に位置し且つ主タンク39aと連通する補助タンク39bとを有し、前記補助タンク39bの液面による水頭が前記アンモニア除去器5の最大内圧より大きくなるように、前記補助タンク39bにオーバフロー配管44aが設けられ、且つ、補助タンク39b部分の水容積をa、前記アンモニア除去器5における前記距離d分の内容積をbとしたとき、a<bの関係に設定されていることを特徴とする改質ガス供給装置。
  4. 請求項3において、前記アンモニア除去器は改質ガスを水中に吹き込んでアンモニアを水に吸収させるバブリング方式の除去器であることを特徴とする改質ガス供給装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかの改質ガス供給装置を使用し、水蒸気発生手段2で得られた水蒸気と燃料ガスの混合物を改質器4で改質して改質ガスを生成し、改質器4で生成した改質ガスをアンモニア除去器5に供給してアンモニアを除去し、アンモニアを除去した改質ガスを固体高分子型燃料電池9に供給し、補給水供給手段6でアンモニア除去器5から流出するアンモニア含有水を水蒸気発生手段2に補給水として供給し、その際、燃料電池冷却用の熱交換水を大気圧状態で貯留する熱交換水タンク39から前記アンモニア除去器5または補給水供給手段6に補給水を補給することを特徴とする改質ガス供給方法。
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