JP2009139779A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶滴下封入方式を採用した場合において問題となる絶縁膜からの発ガスに対する対策と、シール材のシール性の向上を図った液晶表示装置の提供。
【解決手段】液晶側の面に、前記画素を構成する画素電極を有する第1の基板と、液晶側の面に、遮光膜BMと、カラーフィルタFILと、配向膜ORI2と、絶縁膜INLとを有する第2の基板SUB2と、前記第1の基板と前記第2の基板SUB2とを固着する液晶封入口を有しない閉じた環状のシール材SLと、封入された液晶とを有する液晶表示装置であって、前記遮光膜BMは金属膜からなり、前記絶縁膜INLは表示領域の外側において前記遮光膜BMに重畳して形成し、前記シール材SLは前記絶縁膜INL上に形成されており、前記配向膜ORI2が形成される下地層の表面を基準にしたとき、前記絶縁膜INLの高さは、前記配向膜ORI2の高さの5倍以上に設定されている。
【選択図】図1
【解決手段】液晶側の面に、前記画素を構成する画素電極を有する第1の基板と、液晶側の面に、遮光膜BMと、カラーフィルタFILと、配向膜ORI2と、絶縁膜INLとを有する第2の基板SUB2と、前記第1の基板と前記第2の基板SUB2とを固着する液晶封入口を有しない閉じた環状のシール材SLと、封入された液晶とを有する液晶表示装置であって、前記遮光膜BMは金属膜からなり、前記絶縁膜INLは表示領域の外側において前記遮光膜BMに重畳して形成し、前記シール材SLは前記絶縁膜INL上に形成されており、前記配向膜ORI2が形成される下地層の表面を基準にしたとき、前記絶縁膜INLの高さは、前記配向膜ORI2の高さの5倍以上に設定されている。
【選択図】図1
Description
本発明は液晶表示装置に係り、特に、いわゆる液晶滴下封入方式により形成される液晶表示装置に関する。
この種の液晶表示装置は、その一方の基板の表面の液晶表示領域を囲んで形成される液晶封入口を有しない閉じた環状のシール材内に液晶を滴下により充填させ、他方の基板を前記一方の基板に対向配置させた後に前記シール材を硬化させることによって、液晶を前記各基板の間に封入させるようになっている。
この場合、前記各基板のうち一方の基板(以下、フィルタ基板と称する場合がある)の表面には、該表面側から、それぞれ、樹脂膜のブラックマトリックス(遮光膜)、カラーフィルタ、樹脂膜の平坦化膜(絶縁膜)などが積層されて形成されている。
前記平坦化膜は、その下層に形成されるブラックマトリックス、カラーフィルタによって形成される表面の凹凸を埋めるために形成され、該平坦化膜の上層に形成される配向膜等の配向性の信頼性を向上させている。
なお、前記液晶滴下封入方式によって構成される液晶表示装置の構成につては、たとえば下記特許文献1に開示がなされている。液晶滴下封入方式以外の方法としては、特許文献2のように、シール材に液晶封入口を形成して液晶を注入する方法もある。ブラックマトリクスについては、樹脂膜で形成するのが一般的だが、下記特許文献3のように、金属膜で形成する場合もある。
特開平11−38424号公報
特開平6−186553号公報
特開2001−264793号公報
しかし、樹脂膜のブラックマトリクスや樹脂膜の平坦化膜を用い、液晶滴下封入方式を用いて製造された液晶表示装置は、それを前記液晶滴下封入方式で形成していることから、前記平坦化膜等からのガスが液晶封入空間に蓄積されやすくなる。前記液晶滴下封入方式は、フィルタ基板側の環状に形成されたシール材内に液晶を充填させ、他方の基板を対向配置させるため、該ガスの逃げ場がなくなってしまうからである。
このため、前記ガスによってシール材の剥がれが生じ易くなるという不都合を見出すに至った。
特許文献2のように液晶封入口を設ければ、液晶封入口からガスが抜けるため、そのような問題を回避できるが、生産性が低いという不都合がある。
また、前記配向膜は、その周辺部において、前記シール材と近接して配置されるようになっており、該配向膜が前記シール材の形成領域にまで及んで形成され易く、仮に、該シール材が配向膜上に形成されてしまうことになった場合、該シール材の剥がれが生じ易くなるという不都合を生じる。
このような不都合は、液晶表示装置のいわゆる額縁(外輪郭と液晶表示領域との間の領域)を狭く形成しなければならない場合において、より顕著になる。この場合、シール材の幅も小さく形成しなくてはならなくなるが、それによって逆にシール破壊が起こりやすくなるという不都合を生じる。
本発明の目的は、液晶滴下封入方式を採用した場合において問題となる絶縁膜からの発ガスに対する対策と、シール材のシール性の向上を図った液晶表示装置を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
(1)本発明による液晶表示装置は、たとえば、第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを固着するとともに画素の集合で構成された液晶表示領域を囲んで形成されるシール材と、前記第1の基板と前記第2の基板と前記シール材とで囲まれた内部に封入された液晶とを有する液晶表示装置であって、
前記第1の基板は、前記液晶側の面に、前記画素を構成する画素電極を有し、
前記第2の基板は、前記液晶側の面に、遮光膜と、カラーフィルタと、配向膜と、絶縁膜とを有し、
前記シール材は、液晶封入口を有しない閉じた環状のであり、
前記遮光膜は、金属膜であり、
前記絶縁膜は、前記液晶表示領域に開口を有するとともに、前記液晶表示領域の外側において前記遮光膜に重畳しており、
前記シール材は、前記絶縁膜上に形成されており、
前記配向膜が形成される下地層の表面を基準にしたとき、前記絶縁膜の高さは、前記配向膜の高さの5倍以上に設定されていることを特徴とする。
前記第1の基板は、前記液晶側の面に、前記画素を構成する画素電極を有し、
前記第2の基板は、前記液晶側の面に、遮光膜と、カラーフィルタと、配向膜と、絶縁膜とを有し、
前記シール材は、液晶封入口を有しない閉じた環状のであり、
前記遮光膜は、金属膜であり、
前記絶縁膜は、前記液晶表示領域に開口を有するとともに、前記液晶表示領域の外側において前記遮光膜に重畳しており、
前記シール材は、前記絶縁膜上に形成されており、
前記配向膜が形成される下地層の表面を基準にしたとき、前記絶縁膜の高さは、前記配向膜の高さの5倍以上に設定されていることを特徴とする。
(2)本発明による液晶表示装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、前記遮光膜は、クロムで構成されていることを特徴とする。
(3)本発明による液晶表示装置は、たとえば、(1)または(2)の構成を前提とし、前記カラーフィルタと前記配向膜との間に、透明導電膜で構成された電極を有することを特徴とする。
(4)本発明による液晶表示装置は、たとえば、(1)から(3)の何れかの構成を前提とし、前記絶縁膜は、樹脂材で構成されていることを特徴とする。
(5)本発明による液晶表示装置は、たとえば、(1)から(4)の何れかの構成を前提とし、幅を測定する方向を前記シール材の延在方向に対して直交する方向と定義したとき、前記シール材の幅をa、前記シール材のうち前記絶縁膜と重畳する部分の幅をbとした場合、aに対するbの割合が50%以上であることを特徴とする。
(6)本発明による液晶表示装置は、たとえば、(1)から(5)の何れかの構成を前提とし、幅を測定する方向を前記シール材の延在方向に対して直交する方向と定義したとき、前記シール材幅をa、前記シール材のうち前記配向膜と重畳する部分の幅をcとした場合、aに対するcの割合が50%未満であることを特徴とする。
(7)本発明による液晶表示装置は、たとえば、(1)から(6)の何れかの構成を前提とし、前記配向膜は、前記絶縁膜のうち少なくともシール材が形成された頂上面に乗り上げて形成されていないことを特徴とする。
なお、本発明は以上の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上述した液晶表示装置によれば、液晶滴下封入方式を採用した場合において問題となる絶縁膜からの発ガスに対する対策と、シール材のシール性の向上を図ることができる。
以下、図面を用いて本発明による液晶表示装置の実施例を説明する。
〈全体の構成〉
図2は、本発明による液晶表示装置の一実施例を示す全体構成図で、たとえば携帯用電話に組み込まれる液晶表示装置の平面図を示している。
図2は、本発明による液晶表示装置の一実施例を示す全体構成図で、たとえば携帯用電話に組み込まれる液晶表示装置の平面図を示している。
まず、基板SUB1(以下、TFT基板SUB1と称する)があり、この基板SUB1に対して前方側(観察者側)に基板SUB2(以下、フィルタ基板SUB2と称する)が対向配置されている。
フィルタ基板SUB2は、TFT基板SUB1よりも面積が小さく形成され、たとえば図中下側において前記TFT基板SUB1が露呈される領域を有している。この領域における該TFT基板SUB1上には後述の各画素を独立に駆動させる半導体装置からなる駆動回路DRが搭載されている。
フィルタ基板SUB2は、その周辺に配置される環状のパターンからなるシール材SLによって前記基板SUB1に固定(固着)され、該シール材SLは、TFT基板SUB1とフィルタ基板SUB2との間に介在される液晶を封入させるようになっている。
なお、この実施例では、後述するように、液晶滴下封入方式を用いて液晶の封入を行っていることから、前記シール材SLはたとえば液晶封入口が形成されることのない閉じた(連続した)環状のパターンで形成されていることに特徴を有する。
前記シール材SLで囲まれた液晶の封入領域は液晶表示領域ARを構成するようになっている。この液晶表示領域ARは、厳密には画素の集合体で構成された領域を言い、以下の説明においても、この意味で用いる。このため、該液晶表示領域ARとシール材SLとの間には若干の隙間を有する場合がある。
前記液晶表示領域ARにおける前記TFT基板SUB1の液晶側の面には、図中x方向に伸張し図中y方向に並設されるゲート信号線(走査信号線)GLと、これらゲート信号線GLと絶縁され、図中y方向に伸張し図中x方向に並設されるドレイン信号線(映像信号線)DLとが形成されている。
隣接する一対のゲート信号線GLと隣接する一対のドレイン信号線DLとで囲まれる領域(たとえば図中点線枠Aで示す領域)は画素領域を構成し、これにより各画素領域は前記液晶表示領域AR内において、マトリックス状に配置されるようになっている。
各画素領域には、図中点線枠Aの部分を拡大した図A’に示すように、ゲート信号線GLからの信号(走査信号)によってオンする薄膜トランジスタTFTと、このオンされた薄膜トランジスタTFTを通してドレイン信号線DLからの信号(映像信号)が供給される画素電極PXと、前記薄膜トランジスタTFTを駆動するゲート信号線GLに隣接する他のゲート信号線GLと前記画素電極PXとの間に形成される容量素子Caddとが形成されることによって、画素を構成するようになっている。
前記容量素子Caddは、画素電極PXに供給された映像信号を該画素電極PXに長く蓄積させるために備えられている。
また、前記画素電極PXは、TFT基板SUB1に対向して配置されるフィルタ基板SUB2の液晶側の面において、各画素領域に共通に形成された対向電極CT(図4(b)参照)との間に電界を生じさせるようになっている。
前記各ゲート信号線GLには、前記駆動回路DRから、その対応する出力端子に接続され液晶表示領域ARの左右両脇のうちいずれかの側に延在される配線Wgを介して、走査信号が供給されるようになっている。前記各ドレイン信号線DLには、前記駆動回路DRから、その対応する出力端子から配線Wdを介して、映像信号が供給されるようになっている。
前記走査信号は、各ゲート信号線GLに、たとえばその上段から下段に、さらには上段に戻ってというように、順次供給され、前記映像信号は前記走査信号の供給のタイミングに合わせて供給されるようになっている。
なお、前記駆動回路DRには、TFT基板SUB1の図中下側の端辺に固定されたフレキシブル基板FLBを介して入力信号が供給されるようになっている。
〈TFT基板SUB1における画素の構成〉
図3(a)は、前記TFT基板SUB1の液晶側の面の前記画素の構成の一実施例を示した平面図である。なお、図3(a)においては、フィルタ基板SUB2側に形成されるブラックマトリックスBMをも重ねて描いている。TFT基板SUB1側の画素の構成と該ブラックマトリックスBMの位置関係を明確にするためである。また、図3(b)は、図3(a)のb−b線における断面図を示している。
図3(a)は、前記TFT基板SUB1の液晶側の面の前記画素の構成の一実施例を示した平面図である。なお、図3(a)においては、フィルタ基板SUB2側に形成されるブラックマトリックスBMをも重ねて描いている。TFT基板SUB1側の画素の構成と該ブラックマトリックスBMの位置関係を明確にするためである。また、図3(b)は、図3(a)のb−b線における断面図を示している。
TFT基板SUB1(図3(b)参照)があり、その液晶側の面に、ゲート信号線GLが図中x方向に伸張し図中y方向に並設されて形成されている。
前記TFT基板SUB1の上面には、前記ゲート信号線GLをも被って、たとえばSiO2膜からなる絶縁膜GI(図3(b)参照)が形成されている。この絶縁膜GIは、後述の薄膜トランジスタTFTの形成領域において該薄膜トランジスタTFTのゲート絶縁膜として機能するようになっている。
前記絶縁膜GIの表面に、前記ゲート信号線GLの一部と重畳して島状の半導体層SCが形成されている。
この半導体層SCは前記薄膜トランジスタTFTの半導体層となるもので、該半導体層SCの表面に互いに対向するドレイン電極DTおよびソース電極STを形成することにより、前記ゲート信号線GLの一部をゲート電極とするいわゆるボトムゲート型のMIS(Metal Insulator Semiconductor)トランジスタが構成される。
前記ドレイン電極DTは、たとえば、図中y方向に伸張し図中x方向に並設されるドレイン信号線DLと一体に形成され、前記ソース電極STは、たとえば、前記ドレイン信号線DLの形成の際に同時に形成されるようになっている。
前記ソース電極STは、平面的に観た場合、前記半導体層SC、ゲート信号線GLを越えて、当該画素の領域にまで延在されて形成され、その端部は比較的面積の広いパッド部PDを構成するようになっている。このパッド部PDは、後述の画素電極PXと電気的に接続される部分となっている。
なお、MIS型の前記薄膜トランジスタTFTは、そのバイアスの印加形態によってドレイン電極とソース電極は入れ替わるようになるが、この明細書においては、便宜上、ドレイン信号線DLと接続される側をドレイン電極DT、画素電極PXと接続される側をソース電極STと称する。
基板SUB1の上面には、前記ドレイン信号線DL、薄膜トランジスタTFTをも被って保護膜PAS(図3(b)参照)が形成されている。この保護膜PASは、たとえば前記薄膜トランジスタTFTを液晶との直接の接触を回避するために設けられ、SiO2 あるいはSiN等の無機絶縁膜、あるいは樹脂の有機絶縁膜、さらにはそれらの積層膜が用いられる。
前記保護膜PASの表面には、たとえばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜からなる画素電極PXが形成されている。
この画素電極PXは、画素領域の周辺を除く大部分の領域(例えば画素領域の80%以上)に形成され、その一部は、予め前記保護膜PASに形成されたコンタクトホールTH(図3(b)参照)を通して前記パッド部PD(前記薄膜トランジスタTFTのソース電極ST)に電気的に接続されている。
そして、TFT基板SUB1の表面は、前記画素電極PXをも被って配向膜ORI1が形成されている。この配向膜ORI1は、液晶と直接に接触する膜となり、該液晶の分子の初期配向方向を決定するようになっている。
〈フィルタ基板SUB2〉
図4(a)は、前記フィルタ基板SUB2を示し、図2に示した状態のフィルタ基板SUB2を左右逆に裏返して観察した平面図を示している。
図4(a)は、前記フィルタ基板SUB2を示し、図2に示した状態のフィルタ基板SUB2を左右逆に裏返して観察した平面図を示している。
また、該フィルタ基板SUB2における各画素領域(たとえば図中点線枠Bの部分)を図B’において拡大して示し、また、図B’のb−b線における断面図を図4(b)に示している。
まず、フィルタ基板SUB2の液晶側の面(表面)には、ブラックマトリックス(遮光膜)BMが形成されている。このブラックマトリックスBMは、たとえば格子状のパターンをなし、その開口部は各画素領域のうち実質的に画素として機能する領域を露出させるようになっている。
図3(a)は、TFT基板SUB1側の画素領域に対し前記ブラックマトリックスBMを重ねて描画しており、その開口部(その輪郭を太線で示している)は、画素電極PXの周辺を除く中央の大部分を露出させるようになっている。該画素電極PXの周辺は電界の分布の乱れが生じ易いことから該ブラックマトリックスBMによって遮光させている。
前記ブラックマトリックスBMはたとえばクロム(Cr)からなる金属膜で形成され、その膜厚は20mn〜30nmの範囲で形成され、たとえば黒色顔料を含ませた樹脂膜で形成するよりも、極めて薄く形成できるようになっている。また、ブラックマトリックスBMを金属膜で構成することで、発ガスの対策にもなっている。
また、前記フィルタ基板SUB2の表面には、前記ブラックマトリックスBMをも被ってカラーフィルタFILが形成されている。このカラーフィルタFILは赤(R)、緑(G)、青(B)の各色から構成されている。同色のカラーフィルタFILは、たとえば図中y方向に並設される各画素を共通に被う帯状のパターンをなし、図中x方向に、たとえば、赤(R)、緑(G)、青(B)の順で繰り返されて並設されている。
互いに隣接される異なる色のカラーフィルタFILは、それらの対向する各辺が重なることなく(隙間を有する場合がある)前記ブラックマトリックスBM上に配置されている。
この場合、前記ブラックマトリックスBMの膜厚は極めて薄いため、前記各カラーフィルタFILの表面は、前記ブラックマトリックスBMの有無に拘わらず、充分な平坦化を確保することができる。
また、前記フィルタ基板SUB2の表面には、前記カラーフィルタFILをも被ってたとえばITO(Indium Tin Oxide)の透明導電膜からなる対向電極CT(図4(b)参照)が形成されている。この対向電極CTは、前記TFT基板SUB1側に形成された各画素と対向し、隣接する各画素の対向電極CTと接続されて形成されている。前記対向電極CTの表面は、前記カラーフィルタFILの表面が平坦であるため、充分な平坦化を確保して形成されている。
なお、前記対向電極CTは、図4(a)に示すように、フィルタ基板SUB2の角部であってたとえば後述のシール材SLの内側に近接して形成される導電層CDLを通して、前記TFT基板SUB1側に電気的に引き出されるようになっている。
また、前記対向電極CTの表面には配向膜ORI2(図4(b)参照)が形成されている。この配向膜ORI2は、液晶と直接に接触する膜となり、該液晶の分子の初期配向方向を決定するようになっている。上述したように、対向電極CTはその表面の平坦化が確保されているため、該配向膜ORI2の表面の平坦化が確保され配向特性を良好なものとして形成することができる。
さらに、図4(a)に示すように、フィルタ基板FILの表面には、その周辺に沿って環状のパターンとなるシール材SLが形成されている。このシール材SLは、当該フィルタ基板SUB2を前記TFT基板SUB1に固定(固着)させる機能とともに、前記フィルタ基板SUB2とTFT基板SUB1との間に介在させる液晶を封入させる機能を有するようになっている。
ここで、前記シール材SLは、上述したように液晶滴下封入法を用いて前記フィルタ基板SUB2とTFT基板SUB1との間に液晶を封入させているため、液晶封入口を有することなく閉じた(連続した)環状パターンをなして形成されている。
図5は、前記液晶滴下封入法の概略を示した図である。フィルタ基板SUB2面に液晶LCを滴下することにより、該シール材SLによって囲まれた領域内に適当量の液晶LCを充填させ、その後に、図示しないTFT基板SUB1を前記フィルタ基板SUB2に対向させて配置させ、前記シール材SLを硬化させるようにしている。
図1は、図4(a)のI−I線における断面図を示し、特に、前記フィルタ基板SUB2の周辺の構成、すなわち、前記シール材SLが形成されている箇所およびその近傍の構成を示した図である。
フィルタ基板SUB2に形成された前記ブラックマトリックスBMは、図6に示すように、該フィルタ基板SUB2の表面の全域に形成したたとえばクロム(Cr)からなる金属膜に、液晶表示領域AR内の各画素に対応する部分において開口が形成されたパターンとして形成されている。このため、前記ブラックマトリックスBMは、液晶表示領域ARに形成される縦横の各格子部LTCを、該フィルタ基板SUB2の周辺において接続させる枠体部FRMを備えるパターンとして形成されている。
なお、図6には、後述する前記シール材SLの形成箇所を点線で描画しており、このシール材SLは、前記ブラックマトリックスBMの枠体部FRMを被って形成される後述の絶縁膜INL上に形成されるようになっている。
ここで、前記シール材SLの前記絶縁膜INLに対する接着強度は大きく、たとえば前記シール材SLの前記配向膜ORI2に対する接着性よりも良好となっている。
前記ブラックマトリックスBMの上面に形成される各色のカラーフィルタFILは、上述したように液晶表示領域ARを平面的に観てy方向に並設される開口を被うようにして形成されるため、前記ブラックマトリックスBMの枠体部FRM側の領域に若干重ね合わされるようにして形成されている。
また、各色のカラーフィルタFILを被って形成される対向電極CTも同様となっている。
そして、前記ブラックマトリックスBMの前記枠体部FRMを被うようにして、樹脂材からなる絶縁膜INLが形成されている。この絶縁膜INLは、たとえばフィルタ基板SUB2の表面に塗布によって樹脂膜を形成した後、液晶表示領域ARに相当する部分を選択除去することによって形成されている。このため、前記絶縁膜INLは、その表面(側壁面を除く)において平坦化されていることが特徴づけられる。
前記絶縁膜INLを、液晶表示領域ARの周囲にのみ形成し、液晶表示領域ARでの形成を回避したのは次の理由による。
すなわち、樹脂材で形成する絶縁膜INLはガスが発生しやすく、このガスは、上述したような液晶滴下封止方式を採用した場合に、TFT基板SUB1とフィルタ基板SUB2との間の液晶空間に蓄積し易くなる。液晶滴下封止方式を採用した場合、シール材SLに液晶封入口等がなく、前記ガスの逃げ道がなくなるからである。このように、TFT基板SUB1とフィルタ基板SUB2との間の液晶空間に前記ガスが蓄積されると、前記シール材SLの剥離を生じさせやすくなる。
このため、液晶表示領域ARの周囲に対し面積の極めて大きな液晶表示領域ARにおいて、前記絶縁膜INLを除去することにより、前記ガスの発生を大幅に抑制させるように構成している。
ここで、従前の構成からなる液晶表示装置において、前記絶縁膜INLを液晶表示領域ARにも形成し、これにより液晶側の面を平坦化する構成のものが知られている。
しかし、本実施例の構成の場合、上述したように、ブラックマトリックスBMは、たとえばクロム(Cr)からなる金属膜で構成し、その膜厚は極めて小さくなっていることから、カラーフィルタFILの表面において平坦化が確保されており、液晶表示領域ARにおいて前記絶縁膜INLを必要としない構成となっている。
そして、ブラックマトリックスBMを金属膜で構成し、たとえば樹脂材で構成していないことによって、前記樹脂材で構成した場合に該樹脂からガスが発生してしまうのを回避させた効果をも図っている。
尚、液晶表示領域ARにはカラーフィルタFILが形成されているが、カラーフィルタFILからガスが発生したとしても許容範囲であるため、問題はない。
そして、液晶表示領域ARの周囲に形成される前記絶縁膜INLは、まず、ブラックマトリックスBMの枠体部FRMを被うようにして形成され、これにより該枠体部FRMの前記絶縁膜INLからの露出をなくし、該ブラックマトリックスBMのいわゆる電食による腐食を防止するようになっている。
そして、このように構成された絶縁膜INLに囲まれた領域であって、前記対向電極CTが形成されている面には、配向膜ORI2が形成されている。
この配向膜ORI2は、塗布によって形成される樹脂膜を材料として形成されるが、絶縁膜INLの高さを十分に高くすることにより、該樹脂膜の塗布において、前記絶縁膜INLに乗り上げることなく、前記絶縁膜INLの内側の液晶表示領域AR上に精度よく形成することができる。
すなわち、液晶表示領域ARに配向膜ORI2となる前記樹脂膜を塗布する際に、その配向膜ORI2の膜厚に相当する量の樹脂材に対し、前記絶縁膜INLは該液晶表示領域ARを囲む堰(あるいは土手)として機能するようになる。
このことは、上述したように、絶縁膜INLに対するシール材SLの接着力は、配向膜ORI2に対するシール材SLの接着力よりも大きく設定されていることから、たとえば、前記配向膜ORI2が前記絶縁膜INL上のシール材SLの形成領域にまで乗り上げることによる、シール材SLの接着性の劣化による不都合を回避できる効果を奏する。
このように、配向膜ORI2が絶縁膜INLの表面(シール材SLが形成される面)に乗り上げないように構成するには、前記配向膜ORI2が形成されている下地層(図1の場合、対向電極CT)の表面を基準としたとき、前記絶縁膜INLの高さを前記配向膜ORI2の高さの5倍以上となるようにそれぞれの膜厚を設定するのが望ましいことが確認されている。
上述のように構成することにより、配向膜ORI2は絶縁膜INLに乗り上げることなく形成でき、このため、配向膜ORI2が該絶縁膜INL上のシール材SLの形成領域にまで至って形成されることはなくなる。
なお、図1に対応して描かれた図7に示すように、前記絶縁膜INLにおいて、たとえば、その側壁面にテーパが形成されている場合、前記配向膜ORI2は、図中矢印Pに示すように、前記側壁面において該絶縁膜INLに乗り上げてしまう場合がある。
しかし、配向膜ORI2の絶縁膜INLへの乗り上げは、シール材SLが形成される頂上面(前記側壁面を除く)に乗り上げられていなければよいことはいうまでもない。
図1に対応して描かれた図8は、上述のように構成した液晶表示装置において、シール材SLが、その一部において液晶表示領域AR側に流動し配向膜ORI2の周辺部に重なって形成されてしまった場合を示した図である。
液晶表示装置をその額縁を小さくして構成する場合、該額縁の領域内に形成するシール材SLは、その塗布時において流動性を有し、このため、絶縁膜INLの形成領域の外側にはみ出し、配向膜ORI2の上面にまで至ってしまう場合がある。
このようになった場合、該シール材SLがたとえ液晶表示領域AR内に至ることはなくても、該シール材SLの接着性の観点から好ましくなくなる。
しかし、図8に示すように、幅を測定する方向をシール材SLの延在方向に対して直交する方向と定義したとき、シール材SL幅をa、シール材SLのうち絶縁膜INLと重畳する部分の幅をbとした場合、aに対するbの割合が50%以上であれば、該シール材SLの接着性を充分確保できるので、許容できる範囲となる。同様に、幅を測定する方向をシール材SLの延在方向に対して直交する方向と定義したとき、シール材SLのうち配向膜ORI2と重畳する部分の幅をcとした場合、前記aに対するcの割合が50%未満であれば、該シール材SLの接着性を充分確保でき、許容できる範囲となる。
上述した実施例では、ブラックマトリックスBMは、液晶表示領域AR内では、画素の周辺を被ったパターン、すなわち、ドレイン信号線DLおよびゲート信号線GLをも被ったパターンとして構成したものである。しかし、これに限定されることはなく、たとえば液晶表示領域AR内では、ゲート信号線GLとドレイン信号線DLとのうち、ゲート信号線GLのみ、あるいは、ドレイン信号線DLのみを被ったパターンとして構成してもよい。
上述した実施例では、液晶表示装置は携帯電話用のものを例に挙げて示したものである。しかし、これに限定されることはなく、他の種類の液晶表示装置であってもよい。
また、上述した実施例では、液晶表示装置の画素は、いわゆるTN(Twisted Nematic)型と称される構成のものを示したものである。しかし、TFT基板側に画素電極および対向電極を形成し、これらの間の電位差によって発生する電界によって液晶を駆動させるいわゆるIPS(In Plane Switching)型と称される画素の構成であってもよい。この場合、そのフィルタ基板SUB2には上述した対向電極CTを備えない構成とすることができる。
上述した各実施例はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施例での効果を単独であるいは相乗して奏することができるからである。
SUB1……TFT基板、SUB2……フィルタ基板、SL……シール材、GL……ゲート信号線、DL……ドレイン信号線、TFT……薄薄トランジスタ、PX……画素電極、Cadd……容量素子、Wg、Wd……配線、DR……駆動回路、FLB……フレキシブル基板、GI……絶縁膜、SC……駆動回路、PAS……保護膜、ORI1、ORI2……配向膜、BM……ブラックマトリックス(遮光膜)、FIL……カラーフィルタ、CT……対向電極、INL……絶縁膜。
Claims (7)
- 第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを固着するとともに画素の集合で構成された液晶表示領域を囲んで形成されるシール材と、前記第1の基板と前記第2の基板と前記シール材とで囲まれた内部に封入された液晶とを有する液晶表示装置であって、
前記第1の基板は、前記液晶側の面に、前記画素を構成する画素電極を有し、
前記第2の基板は、前記液晶側の面に、遮光膜と、カラーフィルタと、配向膜と、絶縁膜とを有し、
前記シール材は、液晶封入口を有しない閉じた環状であり、
前記遮光膜は、金属膜であり、
前記絶縁膜は、前記液晶表示領域に開口を有するとともに、前記液晶表示領域の外側において前記遮光膜に重畳しており、
前記シール材は、前記絶縁膜上に形成されており、
前記配向膜が形成される下地層の表面を基準にしたとき、前記絶縁膜の高さは、前記配向膜の高さの5倍以上に設定されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記遮光膜は、クロムで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記カラーフィルタと前記配向膜との間に、透明導電膜で構成された電極を有することを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
- 前記絶縁膜は、樹脂材で構成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の液晶表示装置。
- 幅を測定する方向を前記シール材の延在方向に対して直交する方向と定義したとき、
前記シール材の幅をa、前記シール材のうち前記絶縁膜と重畳する部分の幅をbとした場合、aに対するbの割合が50%以上であることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の液晶表示装置。 - 幅を測定する方向を前記シール材の延在方向に対して直交する方向と定義したとき、
前記シール材の幅をa、前記シール材のうち前記配向膜と重畳する部分の幅をcとした場合、aに対するcの割合が50%未満であることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の液晶表示装置。 - 前記配向膜は、前記絶縁膜のうち少なくともシール材が形成された頂上面に乗り上げて形成されていないことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の液晶表示装置。
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JP2007317931A JP2009139779A (ja) | 2007-12-10 | 2007-12-10 | 液晶表示装置 |
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RU2504811C1 (ru) * | 2010-01-14 | 2014-01-20 | Шарп Кабусики Кайся | Жидкокристаллическое устройство отображения |
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- 2007-12-10 JP JP2007317931A patent/JP2009139779A/ja active Pending
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