JP2009139205A - インピーダンス測定装置 - Google Patents

インピーダンス測定装置

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JP2009139205A JP2007315464A JP2007315464A JP2009139205A JP 2009139205 A JP2009139205 A JP 2009139205A JP 2007315464 A JP2007315464 A JP 2007315464A JP 2007315464 A JP2007315464 A JP 2007315464A JP 2009139205 A JP2009139205 A JP 2009139205A
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Abstract

【課題】測定対象回路のインピーダンスを正確に測定する。
【解決手段】注入クランプ部11でクランプされた配線に検査用電圧Vxを注入するための交流信号S1を生成する電圧生成部51と、検出クランプ部21の巻線23に流れる検出電流Idを測定する電流測定部52と、抵抗R1が既知のキャリブレーション回路41の配線42が両クランプ部11,21でクランプされて検査用電圧Vxが注入されている状態において、電流測定部52で測定された検出電流Idの第1電流値Id1および抵抗R1の乗算値を算出して基礎値Dbとして記憶し、測定対象回路5の配線5aが両クランプ部11,21でクランプされて検査用電圧Vxが注入されている状態において、電流測定部52によって測定される検出電流Idの第2電流値Id2で基礎値Dbを除算して測定対象回路5の抵抗Rxを算出する処理部54とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象回路のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置に関するものである。
この種のインピーダンス測定装置として、下記の特許文献1に開示された抵抗測定装置が知られている。この抵抗測定装置は、測定回路網の接続導線をクリップして測定回路網(測定対象)に流れる第1周波数の電流と弁別し得る第2周波数の電流を測定回路網に注入する注入用変成器と、測定回路網に流れている上記の2種類の電流を接続導線にクリップして検出する検出用変成器と、検出用変成器の出力のうち第2周波数の成分を取り出す周波数選択回路と、周波数選択回路の出力を表示する表示手段を具備し、さらに、注入用変成器は、発振器の出力電圧が与えられて第2周波数の電流を測定回路網に注入する注入コイル、および帰還コイルを有し、帰還コイルに誘起する電圧が一定値に制御されるように注入コイルに供給される電圧を可変するようにした帰還ループを備えて構成されている。この抵抗測定装置では、帰還コイルに誘起する電圧を測定回路網の接続導線数(クリップされる本数。1本)に対する帰還コイルの巻線数の比で除算して得られる注入電圧についても一定値に制御されるため、検出用変成器に流れる電流に起因してこの検出用変成器に接続された抵抗に発生する電圧を検出することにより、この検出用変成器に接続された抵抗の抵抗値、この抵抗に発生する電圧、帰還コイルに発生する電圧、注入用変成器の巻数および検出用変成器の巻数に基づいて、測定回路網に接続された抵抗素子の値(被測定抵抗)を測定することが可能となっている。
特公平2−7031号公報(第1−4頁、第2図)
ところが、上記の抵抗測定装置には、以下の問題点が存在する。すなわち、この抵抗測定装置においても、検出用変成器に接続された抵抗に発生する電圧を測定する測定回路(検出用変成器に流れる電流を測定しているとも言えるため、電流の測定回路を採用する構成では電流測定回路)自体に測定誤差(例えば、測定された値Xに対して0.05%の誤差(X×0.05/100))が存在するときには、この誤差の影響により、測定回路網に接続された抵抗素子の値を正確に測定できないという問題点が存在している。
本発明は、かかる問題点を解決すべくなされたものであり、測定対象回路のインピーダンスを正確に測定し得るインピーダンス測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のインピーダンス測定装置は、配線をクランプ可能に構成されると共に、当該配線をクランプした状態において当該配線が貫通される第1環状コアおよび当該第1環状コアに巻回された第1巻線を有する注入クランプ部と、前記第1巻線を介して前記配線に検査用電圧として注入される交流電圧を生成する電圧生成部と、前記配線をクランプ可能に構成されると共に、当該配線をクランプした状態において当該配線が貫通される第2環状コアおよび当該第2環状コアに巻回された第2巻線を有する検出クランプ部と、前記検査用電圧の注入状態において前記第2巻線に流れる検出電流の電流値を測定する電流測定部と、回路インピーダンスが既知のキャリブレーション回路の一部を構成する配線が前記注入クランプ部および前記検出クランプ部によってクランプされ、かつ当該注入クランプ部を介して当該キャリブレーション回路に前記検査用電圧が注入されている状態において前記電流測定部によって測定される第1電流値と前記回路インピーダンスとの乗算値を算出して基礎値として記憶するキャリブレーション処理、および測定対象回路の一部を構成する配線が前記注入クランプ部および前記検出クランプ部によってクランプされ、かつ当該注入クランプ部を介して当該測定対象回路に前記検査用電圧が注入されている状態において当該電流測定部によって測定される第2電流値で前記基礎値を除算して当該測定対象回路のインピーダンスを算出するインピーダンス測定処理を実行する処理部とを備えている。
また、請求項2記載のインピーダンス測定装置は、請求項1記載のインピーダンス測定装置において、前記キャリブレーション回路を備えている。
また、請求項3記載のインピーダンス測定装置は、請求項2記載のインピーダンス測定装置において、前記キャリブレーション回路は、当該キャリブレーション回路を閉路状態および開路状態のいずれか一方に選択的に移行させる切替回路を備えて構成されると共に、当該キャリブレーション回路の前記配線は、前記注入クランプ部の前記第1環状コア内および前記検出クランプ部の前記第2環状コア内を貫通した状態で配設されている。
請求項1記載のインピーダンス測定装置では、処理部が、キャリブレーション処理を実行して、キャリブレーション回路に検査用電圧が注入されている状態において電流測定部によって測定される第1電流値と回路インピーダンス(既知)との乗算値を算出して基礎値として記憶し、インピーダンス測定処理を実行して、測定対象回路に検査用電圧が注入されている状態において電流測定部によって測定される第2電流値で基礎値を除算して測定対象回路のインピーダンスを算出する。したがって、このインピーダンス測定装置によれば、実際に注入クランプ部から測定対象回路に注入される検査用電圧が未知の状態であっても、測定対象回路のインピーダンスを測定することができると共に、このインピーダンスの測定に際して、キャリブレーション処理において電流測定部によって測定された第1電流値をインピーダンス測定処理において電流測定部によって測定された第2電流値で除算しているため、電流測定部で発生する測定誤差をキャンセルすることができる結果、測定対象回路のインピーダンスを正確に算出(測定)することができる。
また、請求項2記載のインピーダンス測定装置によれば、キャリブレーション回路を備えていることにより、キャリブレーション回路を用意する手間を省くことができ、これによってキャリブレーション処理を必要なときにいつでも実施して基礎値を更新することができるため、注入クランプ部や検出クランプ部の第1環状コアや第2環状コアの電気的特性が経年変化した場合においても、測定対象回路のインピーダンスを正確に算出(測定)することができる。
また、請求項3記載のインピーダンス測定装置によれば、キャリブレーション回路が、この回路を閉路状態および開路状態のいずれか一方に選択的に移行させる切替回路を備えて構成されると共に、キャリブレーション回路の一部を構成する配線が注入クランプ部の第1環状コア内および検出クランプ部の第2環状コア内を貫通した状態で配設されているため、クランプ部を閉状態とし、かつ切替回路を閉状態とするだけでキャリブレーション処理を実施することができる。このため、キャリブレーション処理をより一層容易に実施することができる。
以下、本発明に係るインピーダンス測定装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、本発明に係るインピーダンス測定装置の一例である抵抗測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す抵抗測定装置1は、クランプ部2、およびクランプ部2とケーブル3を介して接続された装置本体部4を備え、測定対象回路5のインピーダンス(本例では一例として抵抗(ループ抵抗)Rx)を測定可能に構成されている。
クランプ部2は、図1に示すように、注入クランプ部11、検出クランプ部21、ハウジング31、および後述するキャリブレーション回路41の一部を構成する配線42を備えて構成されている。一例として、本例では、注入クランプ部11は、2つに分割された第1環状コア12、および第1環状コア12に巻回された第1巻線13(既知のターン数:N1)を有している。また、検出クランプ部21は、2つに分割された第2環状コア22、および第2環状コア22に巻回された第2巻線23(既知のターン数:N2)を有している。また、注入クランプ部11および検出クランプ部21は、先端が開閉自在なクランプ型の樹脂製ハウジング31に共に収容されて、このハウジング31の開閉動作に伴い、それぞれの第1環状コア12および第2環状コア22が同時に開閉するように構成されている。この構成により、ハウジング31を開状態としてその内側に測定対象回路5の一部を構成する配線5aを導入することで、開状態となった第1環状コア12および第2環状コア22のそれぞれの内側にも配線5aが導入され、この状態においてハウジング31を閉状態とすることで、閉状態となった第1環状コア12および第2環状コア22によって配線5aが同時にクランプされた状態、すなわちクランプ部2によって配線5aがクランプされた状態となる。
また、ハウジング31内には、図1に示すように、配線42が、第1環状コア12および第2環状コア22を貫通した状態で配設されている。このため、ハウジング31が閉状態となったときには、それに伴い閉状態となる第1環状コア12および第2環状コア22によって配線42がクランプされた状態(言い換えれば、第1環状コア12および第2環状コア22が配線42に外嵌された状態)となる。なお、このクランプ状態では、配線42は、第1環状コア12および第2環状コア22に対して1ターンの巻線として機能する。この場合、第1環状コア12および第2環状コア22での配線42の各ターン数は、1ターンに限定されないが、互いに同じターン数となるように規定する。
装置本体部4は、キャリブレーション回路41、電圧生成部51、電流測定部52、操作部53、処理部54、記憶部55および表示部56を備えている。
キャリブレーション回路41は、クランプ部2内に配設された配線42、装置本体部4に配設されたスイッチ43(本発明における切替回路の一例)および抵抗44(抵抗値R1は既知)を備え、これらがケーブル3内の接続配線3a,3aを介して互いに直列に接続されて閉ループとなるように構成されている。本例では、スイッチ43は、装置本体部4の表面に配設されて、装置本体部4の外部から操作可能となっている。なお、このスイッチ43に代えて、リレーや半導体スイッチで本発明における切替回路を構成することができる。また、本発明の理解を容易にするため、配線42および接続配線3a,3aの各抵抗値、並びにスイッチ43の閉(オン)状態時の接触抵抗はゼロオームであるとする。したがって、キャリブレーション回路41では、抵抗44の抵抗値R1が回路インピーダンスとなっている。
電圧生成部51は、処理部54から制御信号Scを入力しているときに、振幅が一定(電圧V1)の交流電圧S1を生成して出力する。また、電圧生成部51は、ケーブル3内の接続配線3b,3bを介してクランプ部2内に配設された第1巻線13に接続されている。この構成により、電圧生成部51は、接続配線3b,3bを介して第1巻線13に交流電圧S1を印加することにより、測定対象回路5やキャリブレーション回路41に注入クランプ部11を介して検査用電圧Vxを注入する。この場合、検査用電圧Vxは、理論上は、クランプ部2でクランプされる配線(測定対象回路5の配線5aやキャリブレーション回路41の配線42)のターン数N0(本例では1ターン)を第1巻線13のターン数N1で除算して得られた値に交流電圧S1の電圧V1を乗算して得られる値(N0×V1/N1=V1/N1)となるが、実際に注入される検査用電圧Vxの電圧値は、第1環状コア12の電気的特性や、第1環状コア12に巻回された第1巻線13および配線5a(または配線42)の結合度合いによって変化するため、厳密には上記の理論値(V1/N1)と完全に一致したものとはならない。
電流測定部52は、ケーブル3内の接続配線3c,3cを介してクランプ部2内に配設された第2巻線23に接続されて、検査用電圧Vxの注入時において検出クランプ部21に流れる検出電流Id(具体的には検出クランプ部21の第2巻線23に流れる電流。本発明における検出電流)を測定する。また、電流測定部52は、測定した検出電流Idの電流値を示す電流データDiを処理部54に出力する。この場合、検出電流Idと、検査用電圧Vxの印加に起因して配線5a(または配線42)に流れる検査用電流Ixとの間には、理論上、Id=Ix/N2の関係が成り立つが、第2環状コア22の電気的特性や、第2環状コア22に巻回された第2巻線23および配線5a(または配線42)の結合度合いによって変化するため、検出電流Idは、厳密には上記の理論値(Ix/N2)と完全に一致したものとはならない。
操作部53は、キャリブレーション開始スイッチおよび測定開始スイッチ(不図示)を少なくとも備え、キャリブレーション開始スイッチが操作されたときにはキャリブレーション開始信号S2を処理部54に対して出力し、測定開始スイッチが操作されたときには開始指示信号S3を処理部54に対して出力する。処理部54は、CPU(図示せず)などを備えて構成されて、キャリブレーション開始信号S2を入力したときにキャリブレーション処理を実行し、開始指示信号S3を入力したときにインピーダンス測定処理(抵抗測定処理)を実行する。記憶部55は、ROMやRAMなどの半導体メモリで構成されて、CPUの動作プログラム、第1巻線13および第2巻線23の各ターン数N1,N2、並びに抵抗44の抵抗値R1が予め記憶されている。また、記憶部55は、処理部54のワーキングメモリとしても機能する。表示部56は、一例としてモニタ装置などで構成されて、抵抗測定処理の結果を表示する。
次に、抵抗測定装置1の動作について、図面を参照して説明する。
まず、抵抗測定装置1のキャリブレーション動作について説明する。このキャリブレーション動作は、スイッチ43が閉(オン)状態(キャリブレーション回路41が閉路状態)となり、かつクランプ部2が何もクランプしていない状態(配線42を除く他の配線をクランプしていない状態)で閉状態となっているときに実行される。この状態において、操作部53のキャリブレーション開始スイッチが操作されたときには、操作部53は、キャリブレーション開始信号S2を処理部54に出力する。処理部54は、このキャリブレーション開始信号S2を入力することにより、キャリブレーション処理を実行する。
このキャリブレーション処理では、処理部54は、まず、電圧生成部51への制御信号Scの出力を開始して、交流電圧S1の生成および出力を開始させる。これにより、注入クランプ部11の第1巻線13に交流電圧S1が印加されてキャリブレーション回路41の配線42に検査用電圧Vxが注入され、この検査用電圧Vxにより、キャリブレーション回路41に電流Icが流れる。また、同時に、配線42が貫通している第2環状コア22の第2巻線23には、キャリブレーション回路41の配線42に電流Icが流れることに起因して、検出電流Idが流れる。電流測定部52は、検出電流Idを測定して、その電流値Id1(本発明における第1電流値)を示す電流データDiを処理部54に出力する。処理部54は、入力した電流データDiで示される検出電流Idの電流値Id1と、記憶部55から読み出したキャリブレーション回路41の抵抗44の抵抗値R1とを乗算して、この乗算値(=Id1×R1)を記憶部55に基礎値Dbとして記憶する。これにより、キャリブレーション処理が完了する。
次に、抵抗測定装置1の抵抗測定動作について説明する。この抵抗測定動作は、キャリブレーション処理が少なくとも一回実行されて、記憶部55に基礎値Db(=Id1×R1)が記憶されており、かつキャリブレーション回路41のスイッチ43が開(オフ)状態(キャリブレーション回路41が開路状態)であって、クランプ部2が測定対象回路5の配線5aのみをクランプした閉状態のときに実行される。具体的には、この状態において、操作部53の測定開始スイッチが操作されたときには、操作部53は、開始指示信号S3を処理部54に出力する。処理部54は、この開始指示信号S3を入力することにより、抵抗測定処理を実行する。
この抵抗測定処理では、処理部54は、まず、電圧生成部51への制御信号Scの出力を開始して、交流電圧S1の生成および出力を開始させる。これにより、注入クランプ部11の第1巻線13に交流電圧S1が印加されて測定対象回路5の配線5aに検査用電圧Vxが注入され、この検査用電圧Vxにより、測定対象回路5に検査用電流Ixが流れる。また、同時に、配線5aが貫通している第2環状コア22の第2巻線23には、測定対象回路5の配線5aに検査用電流Ixが流れることに起因して、検出電流Idが流れる。電流測定部52は、検出電流Idを測定して、その電流値Id2(本発明における第2電流値)を示す電流データDiを処理部54に出力する。処理部54は、入力した電流データDiで示される検出電流Idの電流値Id2で、記憶部55から読み出した基礎値Db(=Id1×R1)を除算することにより、測定対象回路5の抵抗Rx(=Id1×R1/Id2)を算出する。
この場合、キャリブレーション処理において、電流測定部52で測定される検出電流Idの電流値がId1のときには、キャリブレーション回路41に流れる電流Icの電流値Ic1は(Id1×N2)となり、またキャリブレーション回路41の抵抗44の抵抗値はR1であるため、注入クランプ部11からキャリブレーション回路41に注入される検査用電圧Vxは(R1×Id1×N2)となる。一方、抵抗測定処理において、電流測定部52で測定される検出電流Idの電流値がId2のときには、測定対象回路5に流れる検査用電流Ixの電流値Ix1は(Id2×N2)となり、また測定対象回路5の抵抗をRxとしたときの注入クランプ部11から測定対象回路5に注入される検査用電圧Vxは(Rx×Id2×N2)となる。
ここで、注入クランプ部11の第1巻線13に印加される交流電圧S1の電圧V1は一定であり、かつキャリブレーション処理において注入クランプ部11および検出クランプ部21でクランプされるキャリブレーション回路41の配線42は第1環状コア12および第2環状コア22に対して1ターンに構成され、また抵抗測定処理において注入クランプ部11および検出クランプ部21でクランプされる測定対象回路5の配線5aも第1環状コア12および第2環状コア22に対して同じく1ターンに構成されている。このため、キャリブレーション処理および抵抗測定処理における検査用電圧Vxは同一電圧となることから、式(R1×Id1×N2=Rx×Id2×N2)が成り立ち、この式に基づいて、測定対象回路5の抵抗Rxは上記式(Id1×R1/Id2)によって算出される。この式によれば、キャリブレーション処理において電流測定部52で測定された電流値Id1を抵抗測定処理において電流測定部52で測定された電流値Id2で除算しているため、電流測定部52で発生する測定誤差がキャンセルされる。したがって、電流測定部52で測定される電流の電流値に誤差が含まれていたとしても、測定対象回路5の抵抗Rxが正確に算出される。
最後に、処理部54は、算出した抵抗Rxを表示部56に表示させる。これにより、抵抗測定処理が完了する。
このように、この抵抗測定装置1では、処理部54が、回路インピーダンスが既知(抵抗値R1)のキャリブレーション回路41の配線42に注入クランプ部11および検出クランプ部21がクランプされ、かつ注入クランプ部11を介してキャリブレーション回路41に検査用電圧Vxが注入されている状態においてキャリブレーション処理を実行して、電流測定部52によって測定される検出電流Idの電流値Id1と抵抗値R1との乗算値を算出して基礎値Dbとして記憶し、かつ注入クランプ部11を介して測定対象回路5に検査用電圧Vxが注入されている状態において抵抗測定処理を実行して、電流測定部52によって測定される検出電流Idの電流値Id2で基礎値Dbを除算して測定対象回路5の抵抗値Rmを算出する。
したがって、この抵抗測定装置1によれば、実際に注入クランプ部11から測定対象回路5に注入される検査用電圧Vxが未知の状態であっても、測定対象回路5の抵抗値Rxを測定することができると共に、この抵抗値Rxの測定に際して、キャリブレーション処理において電流測定部52によって測定された電流値Id1を抵抗測定処理において電流測定部52によって測定された電流値Id2で除算しているため、電流測定部52で発生する測定誤差をキャンセルすることができる結果、測定対象回路5の抵抗Rxを正確に算出(測定)することができる。
また、この抵抗測定装置1によれば、キャリブレーション回路41を備えている(キャリブレーション回路41が内蔵されている)ことにより、キャリブレーション回路41を用意する手間を省くことができ、これによってキャリブレーション処理を必要なときにいつでも実施して基礎値Dbを更新することができるため、注入クランプ部11や検出クランプ部21の第1環状コア12や第2環状コア22の電気的特性が経年変化した場合においても、測定対象回路5の抵抗Rxを正確に算出(測定)することができる。
さらに、この抵抗測定装置1によれば、キャリブレーション回路41が、本回路を閉路状態および開路状態のいずれか一方に選択的に移行させるスイッチ43を備えて構成されると共に、キャリブレーション回路41の一部を構成する配線42が注入クランプ部11の第1環状コア12内および検出クランプ部21の第2環状コア22内を貫通した状態で配設されているため、クランプ部2を閉状態とし、かつスイッチ43を閉状態とするだけでキャリブレーション処理を実施することができる。このため、キャリブレーション処理をより一層容易に実施することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、注入クランプ部11の第1環状コア12内および検出クランプ部21の第2環状コア22内を貫通するようにキャリブレーション回路41の配線42を配設した構成について上記したが、この構成に代えて、図2に示す抵抗測定装置1Aのように、装置本体部4の表面から突出した状態で配線42を配設する構成を採用することもできる。この抵抗測定装置1Aでは、図3に示すように、装置本体部4の表面から突出している配線42にクランプ部2をクランプさせ、かつスイッチ43を閉状態とした状態で、キャリブレーション処理を実行する。この抵抗測定装置1Aによれば、キャリブレーション処理において、抵抗測定装置1と比較して、配線42へのクランプ部2の装着(クランプ)および配線42からのクランプ部2の取り外しという手順が追加になるものの、これ以外に関しては、抵抗測定装置1と同様の作用効果を奏することができる。なお、抵抗測定装置1と同様の構成および動作については、同一の符号を付して重複する説明を省略した。
また、上記の抵抗測定装置1,1Aでは、装置本体部4の表面にスイッチ43を配設して、装置本体部4の外部から手動で操作可能な構成を採用したが、操作部53のキャリブレーション開始スイッチのオン/オフに連動して、オン状態/オフ状態となるようにする構成を採用することもできる。
また、操作部53のキャリブレーション開始スイッチが操作されたときにキャリブレーション処理を開始する構成について上記したが、キャリブレーション回路41の配線42がクランプ部2内に配設されている構成を採用した抵抗測定装置1では、装置本体部4の電源の投入時(使用開始直後)に、処理部54が自動的にキャリブレーション処理を実行して基礎値Dbを算出し、この算出した基礎値Dbと記憶部55に記憶されている基礎値Dbとを比較して、算出した基礎値Dbと記憶されている基礎値Dbとが予め決められた範囲を超えて相違するときには、その旨(または基礎値Dbを更新すべき旨)を表示部56に表示させる構成とすることもできる。さらには、算出した新たな基礎値Dbで記憶部55に記憶されている基礎値Dbを自動的に更新する構成とすることもできる。この構成により、クランプ部2の最新の状態での基礎値Dbを使用して測定対象回路5の抵抗Rxを測定することができるため、この抵抗Rxの測定精度を向上させることができる。なお、通常、本例におけるクランプ部2のように、先端が開閉自在なクランプ型の構造を採用したクランプ式センサでは、クランプ部2を閉状態に移行させるように常時付勢するバネなどが内蔵されているため、クランプ部2は初期状態では閉状態となっており、キャリブレーション回路41の配線42のみをクランプした状態にある。このため、上記のように装置本体部4の電源投入時に、処理部54がキャリブレーション処理を実行可能である。
また、測定対象回路5における配線5aのターン数は通常は1ターンとなるため、これに合わせて、測定対象回路5における配線5aおよびキャリブレーション回路41における配線42の第1環状コア12および第2環状コア22へのターン数N0を1ターンとした例について上記したが、配線42の第1環状コア12および第2環状コア22へのターン数N0については複数ターンとすることもできる。この構成には、処理部54は、基礎値Db(=Id1×R1)を、入力した電流データDiで示される検出電流Idの電流値Id2で除算すると共に、ターン数N0の二乗値で除算することにより、測定対象回路5の抵抗Rx(=Id1×R1/(Id2×N0×N0)を算出することができる。
抵抗測定装置1の構成を示す構成図である。 抵抗測定装置1Aの構成を示す構成図である(抵抗測定時)。 抵抗測定装置1Aの構成を示す構成図である(キャリブレーション時)。
符号の説明
1 抵抗測定装置
5 測定対象回路
5a 配線
11 注入クランプ部
12 第1環状コア
13 第1巻線
21 検出クランプ部
22 第2環状コア
23 第2巻線
41 キャリブレーション回路
42 配線
51 電圧生成部
52 電流測定部
Db 基礎値
Id1 第1電流値
Id2 第2電流値
Rx 抵抗
Vx 検査用電圧

Claims (3)

  1. 配線をクランプ可能に構成されると共に、当該配線をクランプした状態において当該配線が貫通される第1環状コアおよび当該第1環状コアに巻回された第1巻線を有する注入クランプ部と、
    前記第1巻線を介して前記配線に検査用電圧として注入される交流電圧を生成する電圧生成部と、
    前記配線をクランプ可能に構成されると共に、当該配線をクランプした状態において当該配線が貫通される第2環状コアおよび当該第2環状コアに巻回された第2巻線を有する検出クランプ部と、
    前記検査用電圧の注入状態において前記第2巻線に流れる検出電流の電流値を測定する電流測定部と、
    回路インピーダンスが既知のキャリブレーション回路の一部を構成する配線が前記注入クランプ部および前記検出クランプ部によってクランプされ、かつ当該注入クランプ部を介して当該キャリブレーション回路に前記検査用電圧が注入されている状態において前記電流測定部によって測定される第1電流値と前記回路インピーダンスとの乗算値を算出して基礎値として記憶するキャリブレーション処理、および測定対象回路の一部を構成する配線が前記注入クランプ部および前記検出クランプ部によってクランプされ、かつ当該注入クランプ部を介して当該測定対象回路に前記検査用電圧が注入されている状態において当該電流測定部によって測定される第2電流値で前記基礎値を除算して当該測定対象回路のインピーダンスを算出するインピーダンス測定処理を実行する処理部とを備えているインピーダンス測定装置。
  2. 前記キャリブレーション回路を備えている請求項1記載のインピーダンス測定装置。
  3. 前記キャリブレーション回路は、当該キャリブレーション回路を閉路状態および開路状態のいずれか一方に選択的に移行させる切替回路を備えて構成されると共に、当該キャリブレーション回路の前記配線は、前記注入クランプ部の前記第1環状コア内および前記検出クランプ部の前記第2環状コア内を貫通した状態で配設されている請求項2記載のインピーダンス測定装置。
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