JP2000131286A - 無極型電導度センサ並びにその校正方法、断線検出方法及び故障診断方法 - Google Patents
無極型電導度センサ並びにその校正方法、断線検出方法及び故障診断方法Info
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- JP2000131286A JP2000131286A JP10305866A JP30586698A JP2000131286A JP 2000131286 A JP2000131286 A JP 2000131286A JP 10305866 A JP10305866 A JP 10305866A JP 30586698 A JP30586698 A JP 30586698A JP 2000131286 A JP2000131286 A JP 2000131286A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 校正作業や故障検出が容易な無極型電導度セ
ンサを提供する。 【解決手段】 同軸的に近接配置されてそれぞれが独立
した磁気回路を形成する一対のトロイダルコア１１，１
２の一方に発振コイル１３を巻回すると共に、他方に受
信コイル１４を巻回してなるセンサ本体１を、被測定流
体中に位置させた状態で発振コイル１３を励磁して、こ
れによって被測定流体内をトロイダルコア１１，１２と
鎖交するように流れる電流を受信コイル１４にて検出
し、この検出された信号の大きさに基づいて被測定流体
の電導度を測定する。２つのトロイダルコアを貫通する
ように配置されたリサーチコイル１５に既知の抵抗値を
有する抵抗２４を接続し、センサ本体１を空気中に配置
した状態で抵抗２４の電導度を測定して得られた測定値
と既知の抵抗値とに基づいて電導度を校正する。
ンサを提供する。 【解決手段】 同軸的に近接配置されてそれぞれが独立
した磁気回路を形成する一対のトロイダルコア１１，１
２の一方に発振コイル１３を巻回すると共に、他方に受
信コイル１４を巻回してなるセンサ本体１を、被測定流
体中に位置させた状態で発振コイル１３を励磁して、こ
れによって被測定流体内をトロイダルコア１１，１２と
鎖交するように流れる電流を受信コイル１４にて検出
し、この検出された信号の大きさに基づいて被測定流体
の電導度を測定する。２つのトロイダルコアを貫通する
ように配置されたリサーチコイル１５に既知の抵抗値を
有する抵抗２４を接続し、センサ本体１を空気中に配置
した状態で抵抗２４の電導度を測定して得られた測定値
と既知の抵抗値とに基づいて電導度を校正する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体その他の流体
物の電導度又は導電率を測定するための無極型電導度セ
ンサに関し、特に、その校正方法、断線検出方法及び故
障診断方法に関する。
物の電導度又は導電率を測定するための無極型電導度セ
ンサに関し、特に、その校正方法、断線検出方法及び故
障診断方法に関する。
【０００２】液体や粘性物質の電導度ないし導電率は、
液体等の物性を調べる上で極めて重要であり、従来よ
り、そのような流体物の電導度を測定するための電導度
センサが用いられている。この種の電導度センサは、有
極式と無極式とに分類される。有極式には２極型、４極
型、５極型等があり、いずれも電極部分が接液される。
このため、電極に汚れが付いたり電極が腐食して測定精
度が低下することがあり、一定期間毎にセンサの洗浄又
は交換が必要となるので、メンテナンスが大変であると
いう問題がある。また、有極式の場合、被測定液の分極
作用の影響を受けるため高濃度の液体の測定は困難であ
り、測定レンジは低濃度から中濃度に限定される。
液体等の物性を調べる上で極めて重要であり、従来よ
り、そのような流体物の電導度を測定するための電導度
センサが用いられている。この種の電導度センサは、有
極式と無極式とに分類される。有極式には２極型、４極
型、５極型等があり、いずれも電極部分が接液される。
このため、電極に汚れが付いたり電極が腐食して測定精
度が低下することがあり、一定期間毎にセンサの洗浄又
は交換が必要となるので、メンテナンスが大変であると
いう問題がある。また、有極式の場合、被測定液の分極
作用の影響を受けるため高濃度の液体の測定は困難であ
り、測定レンジは低濃度から中濃度に限定される。
【０００３】これに対し無極型は、同軸的に近接配置さ
れた一対のトロイダルコアの一方に発振コイルを巻回す
ると共に、他方に受信コイルを巻回してなるセンサ本体
を、被測定液に浸漬して、発振コイルの励磁によって被
測定液内に生じた、トロイダルコイルに鎖交する電流
を、受信コイルで検出することにより、被測定液の電導
度を測定するものである。この無極式電導度センサは、
被測定液に接液する電極を持たず、且つセンサ本体全体
が樹脂でモールドされているために、摩耗性や腐食性の
ある薬液の測定においても、メンテナンスが容易で耐用
年数も長い。また、この方式は、電極式とは異なり、被
測定液が分極しないため低濃度から高濃度まで広いレン
ジの測定が可能である。
れた一対のトロイダルコアの一方に発振コイルを巻回す
ると共に、他方に受信コイルを巻回してなるセンサ本体
を、被測定液に浸漬して、発振コイルの励磁によって被
測定液内に生じた、トロイダルコイルに鎖交する電流
を、受信コイルで検出することにより、被測定液の電導
度を測定するものである。この無極式電導度センサは、
被測定液に接液する電極を持たず、且つセンサ本体全体
が樹脂でモールドされているために、摩耗性や腐食性の
ある薬液の測定においても、メンテナンスが容易で耐用
年数も長い。また、この方式は、電極式とは異なり、被
測定液が分極しないため低濃度から高濃度まで広いレン
ジの測定が可能である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、無極型電導
センサの校正を行う場合、従来は電導度が既知の校正用
試験液を使用して、その電導度を測定し、得られた測定
値と本来の電導度とから補正値を算出して測定値を補正
するようにしている。しかし、この無極型電導センサの
校正方法は、電導度を常に一定の値に保った試験液を用
意しなければならず、その校正作業も煩雑であるという
問題がある。
センサの校正を行う場合、従来は電導度が既知の校正用
試験液を使用して、その電導度を測定し、得られた測定
値と本来の電導度とから補正値を算出して測定値を補正
するようにしている。しかし、この無極型電導センサの
校正方法は、電導度を常に一定の値に保った試験液を用
意しなければならず、その校正作業も煩雑であるという
問題がある。
【０００５】また、従来の無極型電導度センサでは、コ
イルの断線やセンサ本体表面への気泡付着等によって測
定に影響を及ぼす異常が発生したときに、これらの異常
を直ちに確認するための手段がなかった。
イルの断線やセンサ本体表面への気泡付着等によって測
定に影響を及ぼす異常が発生したときに、これらの異常
を直ちに確認するための手段がなかった。
【０００６】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、校正作業や故障検出が容易な無極型電導度センサ
を提供することを目的とする。本発明は、また、そのよ
うな無極型電導度センサを用いて、作業性の良い校正方
法、断線検出方法及び故障診断方法を提供することを他
の目的とする。
ので、校正作業や故障検出が容易な無極型電導度センサ
を提供することを目的とする。本発明は、また、そのよ
うな無極型電導度センサを用いて、作業性の良い校正方
法、断線検出方法及び故障診断方法を提供することを他
の目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明に係る無極型電導
度センサは、同軸的に近接配置されてそれぞれが独立し
た磁気回路を形成する一対のトロイダルコア、一方の前
記トロイダルコアに巻回された発振コイル、他方の前記
トロイダルコアに巻回された受信コイル、並びにこれら
コイルが巻回された一対のトロイダルコアをその軸心部
に測定用の空洞が形成されるように覆う被覆部材からな
るセンサ本体と、このセンサ本体を被測定流体中に位置
させた状態で前記発振コイルを励磁して、これによって
前記被測定流体内を前記一対のトロイダルコアと鎖交す
るように流れる電流を前記受信コイルにて検出し、この
検出された信号の大きさに基づいて前記被測定流体の電
導度を測定するセンサ回路部とを備えた無極型電導度セ
ンサにおいて、前記２つのトロイダルコアを貫通するよ
うに配置されたリサーチコイルと、このリサーチコイル
に直列に接続された既知の抵抗値を有する校正用抵抗
と、前記リサーチコイル及び校正用抵抗との直列回路を
選択的に閉じるスイッチとを備えてなることを特徴とす
る。
度センサは、同軸的に近接配置されてそれぞれが独立し
た磁気回路を形成する一対のトロイダルコア、一方の前
記トロイダルコアに巻回された発振コイル、他方の前記
トロイダルコアに巻回された受信コイル、並びにこれら
コイルが巻回された一対のトロイダルコアをその軸心部
に測定用の空洞が形成されるように覆う被覆部材からな
るセンサ本体と、このセンサ本体を被測定流体中に位置
させた状態で前記発振コイルを励磁して、これによって
前記被測定流体内を前記一対のトロイダルコアと鎖交す
るように流れる電流を前記受信コイルにて検出し、この
検出された信号の大きさに基づいて前記被測定流体の電
導度を測定するセンサ回路部とを備えた無極型電導度セ
ンサにおいて、前記２つのトロイダルコアを貫通するよ
うに配置されたリサーチコイルと、このリサーチコイル
に直列に接続された既知の抵抗値を有する校正用抵抗
と、前記リサーチコイル及び校正用抵抗との直列回路を
選択的に閉じるスイッチとを備えてなることを特徴とす
る。
【０００８】また、この発明は、同軸的に近接配置され
てそれぞれが独立した磁気回路を形成する一対のトロイ
ダルコアの一方に発振コイルを巻回すると共に、他方に
受信コイルを巻回してなるセンサ本体を、被測定流体中
に位置させた状態で前記発振コイルを励磁して、これに
よって前記被測定流体内を前記一対のトロイダルコアと
鎖交するように流れる電流を前記受信コイルにて検出
し、この検出された信号の大きさに基づいて前記被測定
流体の電導度を測定する無極型電導度センサにおいて、
前記２つのトロイダルコアを貫通するように配置された
リサーチコイルに既知の抵抗値を有する抵抗を接続し、
前記センサ本体を空気中に配置した状態で前記抵抗の電
導度を測定して得られた測定値と既知の抵抗値とに基づ
いて電導度を校正するようにしたことを特徴とする無極
型電導度センサの校正方法である。
てそれぞれが独立した磁気回路を形成する一対のトロイ
ダルコアの一方に発振コイルを巻回すると共に、他方に
受信コイルを巻回してなるセンサ本体を、被測定流体中
に位置させた状態で前記発振コイルを励磁して、これに
よって前記被測定流体内を前記一対のトロイダルコアと
鎖交するように流れる電流を前記受信コイルにて検出
し、この検出された信号の大きさに基づいて前記被測定
流体の電導度を測定する無極型電導度センサにおいて、
前記２つのトロイダルコアを貫通するように配置された
リサーチコイルに既知の抵抗値を有する抵抗を接続し、
前記センサ本体を空気中に配置した状態で前記抵抗の電
導度を測定して得られた測定値と既知の抵抗値とに基づ
いて電導度を校正するようにしたことを特徴とする無極
型電導度センサの校正方法である。
【０００９】本発明はまた、そのようなセンサ本体を上
述のように使用してコイルの断線を検出するようにした
断線検出方法、及びセンサ本体の故障を検出する故障診
断方法である。
述のように使用してコイルの断線を検出するようにした
断線検出方法、及びセンサ本体の故障を検出する故障診
断方法である。
【００１０】この発明によれば、一対のトロイダルコア
を貫通するようにリサーチコイルが配置され、このリサ
ーチコイルに直列に抵抗を介装すると共に、この直列回
路を選択的に閉じるスイッチを設けているので、センサ
本体を被測定流体から取り出して、空気中でスイッチを
閉じて抵抗の抵抗値を測定し、その測定結果と既知の抵
抗値とによって校正のための補正値が容易に求められ、
断線検出や故障診断も容易になる。
を貫通するようにリサーチコイルが配置され、このリサ
ーチコイルに直列に抵抗を介装すると共に、この直列回
路を選択的に閉じるスイッチを設けているので、センサ
本体を被測定流体から取り出して、空気中でスイッチを
閉じて抵抗の抵抗値を測定し、その測定結果と既知の抵
抗値とによって校正のための補正値が容易に求められ、
断線検出や故障診断も容易になる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の好ましい実施の形態について説明する。図１〜図３
は、この発明の一実施例に係る無極型電導度センサを示
す図であり、図１はセンサ本体の構成、図２はセンサ本
体の外観、図３はセンサ全体の構成をそれぞれ示す図で
ある。図１において、センサ本体１は、同軸的に近接配
置された磁性体からなる一対のトロイダルコア１１，１
２と、一方のトロイダルコア１１に巻回された発振コイ
ル１３と、他方のトロイダルコア１２に巻回された受信
コイル１４とを主体として構成されている。そして、こ
の発明では、トロイダルコア１１，１２を貫通するよう
にリサーチコイル１５が配置されている。また、トロイ
ダルコア１２の近傍には温度検出用の白金抵抗１６（例
えばＰｔ１０００）が添設されている。発振コイル１
３、受信コイル１４、リサーチコイル１５及び白金抵抗
１６に接続される各リード線１３ａ，１４ａ，１５ａ，
１６ａは、シールド線１７によってシールドされてい
る。これらの構成要素は、図２に示すように、全体がモ
ールド成型等により樹脂の被覆部材１８で覆われてい
る。
の好ましい実施の形態について説明する。図１〜図３
は、この発明の一実施例に係る無極型電導度センサを示
す図であり、図１はセンサ本体の構成、図２はセンサ本
体の外観、図３はセンサ全体の構成をそれぞれ示す図で
ある。図１において、センサ本体１は、同軸的に近接配
置された磁性体からなる一対のトロイダルコア１１，１
２と、一方のトロイダルコア１１に巻回された発振コイ
ル１３と、他方のトロイダルコア１２に巻回された受信
コイル１４とを主体として構成されている。そして、こ
の発明では、トロイダルコア１１，１２を貫通するよう
にリサーチコイル１５が配置されている。また、トロイ
ダルコア１２の近傍には温度検出用の白金抵抗１６（例
えばＰｔ１０００）が添設されている。発振コイル１
３、受信コイル１４、リサーチコイル１５及び白金抵抗
１６に接続される各リード線１３ａ，１４ａ，１５ａ，
１６ａは、シールド線１７によってシールドされてい
る。これらの構成要素は、図２に示すように、全体がモ
ールド成型等により樹脂の被覆部材１８で覆われてい
る。
【００１２】図３に示すように、このセンサは、上述し
たセンサ本体１と、その駆動・検出処理を実行するセン
サ回路部３と、これらを接続するケーブル２とにより構
成されている。センサ回路部３は、発振コイル１３に励
磁のための発振信号を供給する発振回路２１と、受信コ
イル１４で検出された信号を受信する受信回路２２と、
白金抵抗１６に電流を流して温度を検出する温度検出回
路２３と、リサーチコイル１５に直列に接続される抵抗
２４及びスイッチ２５と、発振回路２１及びスイッチ２
５を制御すると共に、受信回路２２及び温度検出回路２
３の検出値から被検出液の抵抗値を算出する制御回路２
６とにより構成されている。抵抗２４は、その抵抗値が
既知の校正用抵抗として使用される。
たセンサ本体１と、その駆動・検出処理を実行するセン
サ回路部３と、これらを接続するケーブル２とにより構
成されている。センサ回路部３は、発振コイル１３に励
磁のための発振信号を供給する発振回路２１と、受信コ
イル１４で検出された信号を受信する受信回路２２と、
白金抵抗１６に電流を流して温度を検出する温度検出回
路２３と、リサーチコイル１５に直列に接続される抵抗
２４及びスイッチ２５と、発振回路２１及びスイッチ２
５を制御すると共に、受信回路２２及び温度検出回路２
３の検出値から被検出液の抵抗値を算出する制御回路２
６とにより構成されている。抵抗２４は、その抵抗値が
既知の校正用抵抗として使用される。
【００１３】このように構成された無極型電導度センサ
を用いて被測定液の電導度を測定する際には、制御回路
２６を介してスイッチ２５をオフ状態にして、センサ本
体１を被測定液に浸漬したのち、制御回路２６が発振回
路２１を駆動して所定周波数の発振信号を発振コイル１
３に供給する。これによって、トロイダルコア１１の内
部に交番磁界が発生し、この交番磁界は被測定液中に図
中点線矢印で示した電流ループを生じさせる。この電流
ループを流れる電流の大きさは、被測定液の電導度に依
存する。この電流ループは、トロイダルコア１２にも鎖
交しているので、受信コイル１４によって電流が検出さ
れる。受信回路２２は、この電流を受信し、制御回路２
６は、その大きさから被測定液の電導度を算出する。
を用いて被測定液の電導度を測定する際には、制御回路
２６を介してスイッチ２５をオフ状態にして、センサ本
体１を被測定液に浸漬したのち、制御回路２６が発振回
路２１を駆動して所定周波数の発振信号を発振コイル１
３に供給する。これによって、トロイダルコア１１の内
部に交番磁界が発生し、この交番磁界は被測定液中に図
中点線矢印で示した電流ループを生じさせる。この電流
ループを流れる電流の大きさは、被測定液の電導度に依
存する。この電流ループは、トロイダルコア１２にも鎖
交しているので、受信コイル１４によって電流が検出さ
れる。受信回路２２は、この電流を受信し、制御回路２
６は、その大きさから被測定液の電導度を算出する。
【００１４】センサの校正を行う際には、センサ本体１
を被測定液から外に出して、空気中でスイッチ２５を閉
じた状態で、発振コイル１３に上記と同様の発振信号を
供給する。これによって検出された電導度は、抵抗２４
の抵抗値に依存する。抵抗２４の抵抗値は既知であるの
で、その抵抗値から検出されるべき理想的な電導度の値
と実際に検出された電導度との差が補正値として求めら
れる。以後の測定において、検出された電導度をこの補
正値により適宜補正することにより、精度の良い測定が
可能になる。
を被測定液から外に出して、空気中でスイッチ２５を閉
じた状態で、発振コイル１３に上記と同様の発振信号を
供給する。これによって検出された電導度は、抵抗２４
の抵抗値に依存する。抵抗２４の抵抗値は既知であるの
で、その抵抗値から検出されるべき理想的な電導度の値
と実際に検出された電導度との差が補正値として求めら
れる。以後の測定において、検出された電導度をこの補
正値により適宜補正することにより、精度の良い測定が
可能になる。
【００１５】この電導度センサの特徴を列挙すれば、以
下の通りとなる。 （１）校正を行う際、電導度の明確な校正用試験液を使
用する必要がなく、抵抗値が既知の抵抗２４を含む閉回
路を一対のトロイダルコア１１，１２と鎖交するように
配置するだけで、電導度を簡単に校正することができ、
制御回路２６による自動校正も容易になる。 （２）電導度の校正が容易になるため、例えば測定の度
に、又は測定の最中に頻繁に校正処理を実行することが
でき、その分測定値の精度が向上する。 （３）既知の抵抗２４は、センサの校正のみならず、以
下のように故障検出にも利用することができる。 センサの断線検出 既知の抵抗２４を測定したときに電導度が“０”となっ
た場合は、断線と判断することができる。 センサの性能判断 測定された電導度と、既知抵抗により得られるべき電導
度とを比較してセンサ自体のばらつき、性能を判断する
ことができる。 センサ部の気泡の付着検出 既知電導度と校正を行った後の電導度値に差が出た場
合、その差分を気泡付着値として検出することができ
る。 （４）詳細な故障判断ができることにより、計測制御メ
ンテナンスを容易にすることができる。
下の通りとなる。 （１）校正を行う際、電導度の明確な校正用試験液を使
用する必要がなく、抵抗値が既知の抵抗２４を含む閉回
路を一対のトロイダルコア１１，１２と鎖交するように
配置するだけで、電導度を簡単に校正することができ、
制御回路２６による自動校正も容易になる。 （２）電導度の校正が容易になるため、例えば測定の度
に、又は測定の最中に頻繁に校正処理を実行することが
でき、その分測定値の精度が向上する。 （３）既知の抵抗２４は、センサの校正のみならず、以
下のように故障検出にも利用することができる。 センサの断線検出 既知の抵抗２４を測定したときに電導度が“０”となっ
た場合は、断線と判断することができる。 センサの性能判断 測定された電導度と、既知抵抗により得られるべき電導
度とを比較してセンサ自体のばらつき、性能を判断する
ことができる。 センサ部の気泡の付着検出 既知電導度と校正を行った後の電導度値に差が出た場
合、その差分を気泡付着値として検出することができ
る。 （４）詳細な故障判断ができることにより、計測制御メ
ンテナンスを容易にすることができる。
【００１６】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、一
対のトロイダルコアを貫通するようにリサーチコイルが
配置され、このリサーチコイルに直列に抵抗を介装する
と共に、この直列回路を選択的に閉じるスイッチを設け
ているので、センサ本体を被測定流体から取り出して、
空気中でスイッチを閉じて抵抗の抵抗値を測定し、その
測定結果と既知の抵抗値とによって校正のための補正値
が容易に求められ、断線検出や故障診断も容易になると
いう効果を奏する。
対のトロイダルコアを貫通するようにリサーチコイルが
配置され、このリサーチコイルに直列に抵抗を介装する
と共に、この直列回路を選択的に閉じるスイッチを設け
ているので、センサ本体を被測定流体から取り出して、
空気中でスイッチを閉じて抵抗の抵抗値を測定し、その
測定結果と既知の抵抗値とによって校正のための補正値
が容易に求められ、断線検出や故障診断も容易になると
いう効果を奏する。
【図１】 この発明の一実施例に係る無極型電導度セン
サにおけるセンサ本体の構成を示す図である。
サにおけるセンサ本体の構成を示す図である。
【図２】 同センサ本体の外観図である。
【図３】 同電導度センサの構成を示す回路図である。
１…センサ本体、２…ケーブル、３…センサ回路部、１
１，１２…トロイダルコア、１３…発振コイル、１４…
受信コイル、１５…リサーチコイル、１６…白金抵抗、
１７…シールド線、１８…被覆部材、２１…発振回路、
２２…受信コイル、２３…温度検出回路、２４…抵抗、
２５…スイッチ、２６…制御回路。
１，１２…トロイダルコア、１３…発振コイル、１４…
受信コイル、１５…リサーチコイル、１６…白金抵抗、
１７…シールド線、１８…被覆部材、２１…発振回路、
２２…受信コイル、２３…温度検出回路、２４…抵抗、
２５…スイッチ、２６…制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 掛森 勲 埼玉県入間郡三芳町藤久保554 株式会社 イワキ技術センター内 Ｆターム(参考） 2G053 AA11 AB11 BA05 CA04 CA17 CC02 DA01 2G060 AA06 AE01 AF08 AG11 HC01
Claims (4)
- 【請求項１】 同軸的に近接配置されてそれぞれが独立
した磁気回路を形成する一対のトロイダルコア、 一方の前記トロイダルコアに巻回された発振コイル、 他方の前記トロイダルコアに巻回された受信コイル、 並びにこれらコイルが巻回された一対のトロイダルコア
をその軸心部に測定用の空洞が形成されるように覆う被
覆部材からなるセンサ本体と、 このセンサ本体を被測定流体中に位置させた状態で前記
発振コイルを励磁して、これによって前記被測定流体内
を前記一対のトロイダルコアと鎖交するように流れる電
流を前記受信コイルにて検出し、この検出された信号の
大きさに基づいて前記被測定流体の電導度を測定するセ
ンサ回路部とを備えた無極型電導度センサにおいて、 前記２つのトロイダルコアを貫通するように配置された
リサーチコイルと、 このリサーチコイルに直列に接続された既知の抵抗値を
有する校正用抵抗と、 前記リサーチコイル及び校正用抵抗との直列回路を選択
的に閉じるスイッチとを備えてなることを特徴とする無
極型電導度センサ。 - 【請求項２】 同軸的に近接配置されてそれぞれが独立
した磁気回路を形成する一対のトロイダルコアの一方に
発振コイルを巻回すると共に、他方に受信コイルを巻回
してなるセンサ本体を、被測定流体中に位置させた状態
で前記発振コイルを励磁して、これによって前記被測定
流体内を前記一対のトロイダルコアと鎖交するように流
れる電流を前記受信コイルにて検出し、この検出された
信号の大きさに基づいて前記被測定流体の電導度を測定
する無極型電導度センサの校正方法において、 前記２つのトロイダルコアを貫通するように配置された
リサーチコイルに既知の抵抗値を有する校正用抵抗を接
続し、前記センサ本体を空気中に配置した状態で前記校
正用抵抗の電導度を測定して得られた測定値と既知の抵
抗値とに基づいて電導度を校正するようにしたことを特
徴とする無極型電導度センサの校正方法。 - 【請求項３】 同軸的に近接配置されてそれぞれが独立
した磁気回路を形成する一対のトロイダルコアの一方に
発振コイルを巻回すると共に、他方に受信コイルを巻回
してなるセンサ本体を、被測定流体中に位置させた状態
で前記発振コイルを励磁して、これによって前記被測定
流体内を前記一対のトロイダルコアと鎖交するように流
れる電流を前記受信コイルにて検出し、この検出された
信号の大きさに基づいて前記被測定流体の電導度を測定
する無極型電導度センサの前記発振コイル及び／又は受
信コイルの断線を検出する方法において、 前記２つのトロイダルコアを貫通するように配置された
リサーチコイルに既知の抵抗値を有する抵抗を接続し、
前記センサ本体を空気中に配置した状態で前記抵抗の電
導度を測定して得られた測定値に基づいて前記コイルの
断線を検出するようにしたことを特徴とする無極型電導
度センサの断線検出方法。 - 【請求項４】 同軸的に近接配置されてそれぞれが独立
した磁気回路を形成する一対のトロイダルコアの一方に
発振コイルを巻回すると共に、他方に受信コイルを巻回
してなるセンサ本体を、被測定流体中に位置させた状態
で前記発振コイルを励磁して、これによって前記被測定
流体内を前記一対のトロイダルコアと鎖交するように流
れる電流を前記受信コイルにて検出し、この検出された
信号の大きさに基づいて前記被測定流体の電導度を測定
する無極型電導度センサの故障を診断する方法におい
て、 前記２つのトロイダルコアを貫通するように配置された
リサーチコイルに既知の抵抗値を有する抵抗を接続し、
前記センサ本体を空気中に配置した状態で前記抵抗の電
導度を測定して得られた測定値と既知の抵抗値とに基づ
いて前記センサ本体の故障を検出するようにしたことを
特徴とする無極型電導度センサの故障診断方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10305866A JP2000131286A (ja) | 1998-10-27 | 1998-10-27 | 無極型電導度センサ並びにその校正方法、断線検出方法及び故障診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10305866A JP2000131286A (ja) | 1998-10-27 | 1998-10-27 | 無極型電導度センサ並びにその校正方法、断線検出方法及び故障診断方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000131286A true JP2000131286A (ja) | 2000-05-12 |
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ID=17950307
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| JP10305866A Pending JP2000131286A (ja) | 1998-10-27 | 1998-10-27 | 無極型電導度センサ並びにその校正方法、断線検出方法及び故障診断方法 |
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|---|---|
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