JP2009139149A - 有害物質汚染監視モニタ装置および有害物質汚染監視モニタ方法 - Google Patents

有害物質汚染監視モニタ装置および有害物質汚染監視モニタ方法 Download PDF

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Kunihiko Tsuchiya
邦彦 土谷
Hiroshi Kawamura
河村  弘
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Kazu Nakamura
和 中村
Katsuyoshi Tadenuma
克嘉 蓼沼
Yasuo Hirose
保男 廣瀬
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Abstract

【課題】特定の有害物質による汚染が環境上問題になるような場合に、このような有害物質の同定および定量分析を容易に、かつ迅速に実施可能とする。
【解決手段】有害物質を取り扱う環境から回収された、有害物質が付着する被検査物にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、光スペクトルを生じさせる光スペクトル生成手段と、生じた光スペクトルの波長並びにこの波長の発光強度を検知する光スペクトル検知手段と、検知された光スペクトルの波長を記憶手段に格納した光スペクトルの特定波長と有害物質との関係に参照して特定の有害物質を同定する有害物質同定手段と、検知された光スペクトルの特定波長の発光強度を前記記憶手段に格納した特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係に参照して当該有害物質の定量分析を行う有害物質定量分析手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有害物質汚染監視モニタ装置および有害物質汚染監視モニタ方法に関する。
特許文献1には、被検査物中に含まれている対象物の量を分析する分析装置及び方法に関し、例えば、土壌や地下水などに含まれている鉛や水銀、カドミウム、クロム等の重金属類のような無機系有害物質を定量分析する場合、あるいは原子力発電所等のプラント構造材の表面に付着している金属酸化物等の無機物などの分析の場合に適用可能である分析装置、具体的には、所定の波長のレーザ光を発振するレーザ光発振手段と、該レーザ光発振手段から発信されたレーザ光を直線状に集光して被検査物に照射するレーザ集光手段と、該集光レーザ光が照射された前記被検査物における直線状の発光部に対して分析対象物に対応する波長の光を軸線方向に照射する分析光照射手段と、前記発光部を通過した前記分析光の強度に基づいて前記被検査物中の分析対象物の量を求める第1対象物量検出手段とを具えたことを特徴とする分析装置が記載されている。
特許文献2には、(A)分析試料(1)にレーザ光を照射することにより、プラズマを生成するプロセスと、(B)前記プラズマにより、分析試料(1)の中の元素を励起して発光スペクトルを生じさせるプロセスと、(C)前記発光スペクトルをマルチチャンネルアナライザ(10)により検知するプロセス、から成り、分析試料1に含まれる複数の元素の発光スペクトル強度を同時に求めることにより、分析試料中の元素の濃度定量を行うことを特徴とするレーザ発光分光分析方法が記載されている。
特開2003−202290号公報 特開平9−189661号公報
従来の発光分光分析法では有害物質を高精度に分析するに当って分析効率が悪く、特に有害物質を取り扱う作業所あるいは実験所などの環境から有害物質を回収してから有害物質の同定、更には定量分析測定に時間を要して、当該環境を使用する作業者、実験者に不便を感じさせるものであった。すなわち、特定の環境において発生する有害物質を検出することが困難な場合がある。特定の環境からは特定の有害物質のみの発生が想定されるところであり、一般的な全般に亘る分析を要せず、作業者、実験者に不便を感じさせることがないように特定の有害物質について迅速に測定することが求められる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので特定の有害物質による汚染が環境上問題になるような場合に、このような有害物質の同定および定量分析を容易に、かつ的確、迅速に実施可能とする有害物質汚染監視モニタ装置および有害物質汚染監視方法を提供することを目的とする。
本発明は、不特定多数の有害物質についての光スペクトルにデータを格納しておいて、特定の環境、すなわち特定の作業所、実験室から発生することが予測可能な有害物質、すなわち特定多数、あるいは特定の1個の有害物質を迅速、確実に検出するものである。
本発明は、具体的には、光スペクトルの特定波長と予め想定される特定の有害物質との関係並びに特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係を予め格納する記憶手段と、特定の有害物質を取り扱う環境から1種あるいは複種類回収された、有害物質が付着する被検査物にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、レーザ光が照射されることによって被検査物に付着した有害物質の中の元素を励起して光スペクトルを生じさせる光スペクトル生成手段と、生じた光スペクトルの波長並びにこの波長の発光強度を検知する光スペクトル検知手段と、検知された光スペクトルの波長を前記記憶手段に格納した光スペクトルの特定波長と有害物質との関係に参照して特定の有害物質を同定する有害物質同定手段と、検知された光スペクトルの特定波長の発光強度を前記記憶手段に格納した特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係に参照して想定された当該有害物質の定量分析を行う有害物質定量分析手段と、を有することを特徴とする有害物質汚染監視モニタ装置を提供する。
本発明は、また、有害物質を取り扱う環境の空気がフィルタに通気されることによって、その空気に含まれる有害物質がフィルタ表面に捕捉される場合に、前記レーザ光照射手段は、前記被検査物である前記フィルタにレーザ光を照射することを特徴とする有害物質汚染監視モニタ装置を提供する。
本発明は、また、有害物質を取り扱う環境内に配設された設備、機器あるいは作業台等の内部同定施設の表面に有害物質が付着する場合に、前記レーザ光照射手段は、前記内部施設の表面にレーザ光を照射すること、または有害物質を取り扱う環境内で使用された手袋、靴あるいは着衣等の移動用具の表面に有害物質が付着する場合に、前記レーザ光照射手段は、前記移動用具の表面にレーザ光を照射することを特徴とする有害物質汚染監視モニタ装置を提供する。
本発明は、また、同定され、定量分析された有害物質の内、予め優先画像表示が定められた有害物質についての同定および定量分析結果を優先画像表示する画像表示部を備えることを特徴とする有害物質汚染監視モニタ装置を提供する。
本発明は、記憶手段に、光スペクトルの特定波長と予め想定される特定の有害物質との関係並びに特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係を予め格納し、
レーザ光照射手段によって、特定の有害物質を取り扱う環境から複種類回収された、有害物質が付着する被検査物にレーザ光を照射し、
光スペクトル生成手段によって、レーザ光が照射されることによって被検査物に付着した有害物質の中の元素を励起して光スペクトルを生じさせ、
光スペクトル検知手段によって、生じた光スペクトルの波長並びにこの波長の発光強度を検知し、
有害物質同定手段によって、検知された光スペクトルの波長を前記記憶手段に格納した光スペクトルの特定波長と有害物質との関係に参照して特定の有害物質を同定し、
有害物質定量分析手段によって、検知された光スペクトルの特定波長の発光強度を前記記憶手段に格納した特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係に参照して想定された当該有害物質の定量分析を行うこと
を特徴とする有害物質汚染監視モニタ方法を提供する。
本発明は、また、特定の有害物質の内、ベリリウムについて他の特定有害物質の同定および定量分析に優先して同定および定量分析した結果を画像表示部に表示することを特徴とする有害物質汚染監視モニタ方法を提供する。
本発明は、光スペクトルの特定波長と特定の有害物質との関係並びに特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係を予め格納する記憶手段とを備えており、有害物を取り扱う環境から回収された、予め予想される有害物質が付着する1種あるいは複数の(あるいは複種類の)被検査物にレーザ光を照射して光スペクトルを生成すると、検出が困難と言われる環境においても直ちに特定の有害物質を的確に同定し、定量分析することができる。
また、本発明によればベリリウムについては他の特定の有害物資に優先して同定および定量分析することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例である有害物質汚染監視モニタ装置の構成を示す図である。図1において、有害物質汚染監視モニタ100は、レーザ光発生部1、分光器2、光スペクトル生成および検知器3およびレーザ光発生部1と分光器2に接続されたパソコン(PC)4を備える。パソコン4は、検出制御部5および画像表示部6を有する画像表示装置を備える。検出制御部5をパソコン4以外のコンピュータに設けてもよい。
レーザ光発生部1および分光器2および光スペクトル生成および検知器3の一部は有害金属汚染モニタ監視容器10に収納されている。
光スペクトル生成および検知器3は、レーザ光照射部11および生成された光スペクトル検知器12からなり、レーザ光照射部11はフォーカスレンズ13を備え、光スペクトル検知器12は集光レンズ14を備える。この例の場合、発光側にレンズ機能付きの光ファイバを用いることができ、このレンズ機能付きのファイバを用いることによって装置をより小型化することができ、光スペクトル生成および検知器3を容易に作ることができる。
レーザ光照射部11および光スペクトル検知器12は、円筒状の検出プローブハウジング15内に収納される。この検出プローブハウジング15は光スペクトル生成および検知器3の一部となる。
図1は、以上のような構成になる有害物質汚染監視モニタ部100をベリリウム取扱作業所からの排ガスについて有害物質としてのベリリウムが排ガス中に含まれていないかを監視し、モニタする例を示す。従って、この例の場合、有害物質を取り扱う環境はベリリウム取扱作業所である。有害物質を取り扱う環境としては作業所以外にも実験室があるが、以後作業所を例に取って説明する。また、有害物質としてはベリリウム以外にカドミウム、クロム、鉛、水銀などの有害金属があり、更には有害な無機物および化学物質など有機物が含まれる。
本実施例において、特定の有害物質としては、これらの有害物質の内、作業所の特質から監視することが重要であるとして特定される有害物質を指し、あるいは特定された有害金属を指し、特にベリリウム、カドミウム、クロム、鉛および水銀を指し、更に特定されるとベリリウムを指す場合がある。以下の実施例ではベリリウムを例に取って説明する。1つの環境において、発生し得る有害物質を特定することができる場合がある。すなわち、予め有害物質を特定することができるが、その収集に当っては分岐にわたって行うことが検出上重要な場合がある。有害物質が付着する被検査物を複種類回収することを行う。複種類には複数の回収装置の設置が含まれる。
図1において、ベリリウム作業所からの排ガスは排ガスダクト20を流過して排ガス処理系へと送られて処理される。このような処理系の一部である排ガスダクト20には排ガスサンプリングライン21が接続され、排ガスサンプリングライン21の先端にはフィルタ装置22が接続される。サンプリングラインおよびフィルタ装置は複数個、特定の装置に接続されるようにしてもよい。フィルタ装置22はフィルタ装置本体23に取り除し可能なフィルタ24を備えてポンプに接続されている。この例の場合、フィルタ装置22は、検出プローブハウジング15と同径であって、一体的な円筒容器としてあるが、検出プローブハウジング15とは別体であって接続可能な構造としてもよい。
以上のような構成であるので、排ガスダクト20を流過する排ガス、すなわち空気はポンプに吸引されて排ガスサンプリングライン21を流れ、フィルタ装置22に到達し、フィルタ装置22に設けたフィルタ24を通過する。この通過に際して空気中にベリリウムが含まれているような場合にはベリリウムはフィルタ24によって捕捉され、フィルタ表面に付着する。このようにして、有害物質を取り扱う環境から被検査物としてのベリリウム付着のフィルムに以下のようにしてレーザ光が照射されることになる。
検出制御部5で検出制御されたレーザ光発生部1は、レーザを発光させ、レーザ光照射部11は、フィルタ24の表面(有害物質の汚染面)に発生したレーザをフォーカスレンズ13を介して照射する。
レーザを照射されたベリリウム(有害物質)は、励起されて光(光スペクトル)を放出する。放出された光は集光レンズ14によって集められ、光スペクトル検知器12によって検知され、検知信号は分光器2に送られる。
分光器2は、放出された光を分光して、監視対象物であるベリリウムが放出する特定の光スペクトルを取得し、光スペクトルパターンからベリリウムであることを同定し、更にその放出光の特定波長の強度から空気中に含まれたベリリウムの量を特定し、すなわち定量分析する。
このようにして観測された光スペクトルパターン、同定されたベリリウム更には定量分析結果は画像としてパソコン4の画像表示装置の画像表示部6に表示され、ベリリウムによる汚染状況が監視される。
図2は、図1に示す内容をブロック図で示すものである。図1に示す有害物質汚染監視モニタ装置100は、機能的に見ると、光スペクトル生成部31、分光演算部32および画像表示部33から構成される。
光スペクトル生成部31は、レーザ光照射手段34、光スペクトル生成手段35および光スペクトル検知手段36からなる。分光演算部32は、入力手段41、演算処理手段42、記憶手段(記憶媒体)43および出力手段44からなる。
演算処理手段42は、光スペクトルの波長から特定有害物質の同定処理機能(有害物質同定手段)45、発光強度からの定量分析処理機能(有害物質定量分析手段)46および優先画像表示処理手段47を備える。
記憶手段43は、検知すべき有害物質が入力されておらず、従って特定されていない状態での有害物質、いわゆる不特定の有害物質について光スペクトルの特定波長とこれらの不特定多数の有害物質との関係並びに特定波長の光スペクトルの発光強度の該当の有害物質との濃度レベルとの関係をデータベースとして格納する。従って、同一物質であっても特定されると特定物質となる。この場合には、光スペクトルの特定波長と不特定の有害物質との関係データ48および特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係データ49を格納(記録)することができる。ここでは、検知する有害物質特定され、入力されていない状態で関係データを入力する物質を不特定の有害物質として取り扱うこととする。光スペクトル生成部31のレーザ光照射手段34によってレーザが図1の場合、フィルタ24の表面に付着するベリリウムに向って照射され(実際にはベリリウムが付着するフィルタ24)、光スペクトル生成手段35はレーザ光が照射されることによって有害物質の中の元素、すなわちベリリウムを励起して光スペクトルを生じさせ、光スペクトル検知手段36は生じた光スペクトルの波長並びにこの波長の発光強度を検知する。
検知された光スペクトルの波長並びにこの波長の発光強度は観測データとして分光演算部32の入力手段41に入力される。
演算処理手段42は、入力手段41に入力された観測データ並びに記憶手段43に格納された関係データを参照し、取得することができる。
有害物質同定手段45は、検知された光スペクトルの波長を記憶手段43に格納した光スペクトルの特定波長と有害物質との関係データ48に参照して、予め定められた類似性を判定して監視物質としての特定の有害物質の同定を行う。監視物質がベリリウムである場合には、有害物質同定手段45はベリリウム同定手段として機能する。また、監視物質をベリリウム、カドミウム、クロム、鉛、水銀の有害金属としてデータとして格納されているときに、ベリリウムを他の有害金属に優先選定して同定することができ、ベリリウムのみを特定して同定するようにすることができ、この手法によればベリリウム同定を迅速に行うことができる。
有害物質定量分析手段46は、検知された光スペクトルの特定波長の発光強度を記憶手段43に格納した特定波長の光のスペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係データ49に参照して予め定められた類似性を判定して、監視物質としての特定の有害物質の定量分析を行う。
監視物質がベリリウムである場合には、有害物質定量分析手段はベリリウム定量分析手段として機能する。また、監視物質をベリリウム、カドミウム、クロム、鉛、水銀の有害金属としてデータに格納されているときに、ベリリウムを他の有害金属に優先選定して定量分析することができ、ベリリウムのみを特定して定量分析することができ、この手法によればベリリウム定量分析を迅速に行うことができる。
優先表示画像処理手段47は、予め優先表示することが決定されている場合に使用される。例えば、優先表示画像処理手段47はベリリウムを取り扱う作業所に関連してベリリウムを優先して画像表示する場合に使用される。ベリリウムを優先して画像表示することは作業者、実験者によって迅速分析・告知の上から重要である。
同定され、定量分析された有害物質は出力手段44から出力され、画像表示部33に表示され、監視モニタに供される。
画像表示部33(画像表示装置4)は、同定され、定量分析された有害物質の内、予め優先画像表示が定められた有害物質について同定および定量分析結果を優先して画像表示することができる。特に、ベリリウムを優先して画像表示することは作業者、実験者にとって大切なことである。
このように本実施形態の分析装置および分析方法にあっては、レーザ発生部1からのレーザ光をフォーカスレンズ13により直線状のレーザ光に集光して被検査物に照射することで、空気中に含まれていた有害金属、例えばベリリウムにエネルギーを与えて基底状態から励起状態にして光スペクトルを発生させ、記憶手段43に格納された関係データに参照させることによって有害金属、例えばベリリウムの同定および定量分析を行うようにしている。従って、本実施例の有害物質汚染監視モニタ装置および有害物質汚染監視モニタ方法は次のような手段を有して構成される。
記憶手段43に、光スペクトルの特定波長と監視対象として予定特定された特定の有害物質、特に有害金属との関係並びに特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係を予め格納する。
レーザ光照射手段34によって、有害物質を取り扱う環境から回収された、有害物質が付着する被検査物にレーザ光を照射する。
光スペクトル生成手段35によって、レーザ光が照射されることによって被検査物に付着した有害物質の中の元素を励起して光スペクトルを生じさせる。
光スペクトル検知手段36によって、生じた光スペクトルの波長あるいは/並びにこの波長の発光強度を検知する。
有害物質同定手段45によって、検知された被仮スペクトルの波長を記憶手段43に格納した光スペクトルの特定波長と有害物質との関係48に参照して特定の有害物質を同定する。
有害物質定量分析手段46によって、検知された光スペクトルの特定波長の発光強度を記憶手段43に格納した特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係49に参照して当該有害物質の定量分析を行う。
このような構成によって作業所や実験室などの環境中の空気、排ガスを監視し、空気・排ガス中の選定し、特定した有害物質、特に有害金属による汚染状況を常時監視することを行う。そして、特定の有害物質の内、ベリリウムについて他の特定有害物質の同定および定量分析に優先して同定および定量分析することを行う。
なお、次の物質の波長(単位nm)の例を示せば次の通りである。
ベリリウム : 234.8, 313.0
カドミウム : 228.8, 326.1
クロム : 283.6, 425.4, 429.0
鉛 : 220.4, 405.8
水銀 : 253.6
ヒ素 : 228.8, 286.0
銅 : 324.7
これらの物質についての波長は、特定の光スペクトルパターンとして取得することが可能である。
図3は、公開されているCu−Beスペクトルデータ図を示す。
図4は、アスベストあるいはセメントのスペクトルデータを示す図である。
図5および図6は図1に示すフィルタ24とは異なる他の被検査物を示す。
図5は、有害物質を取り扱う環境内に配設された設備、機器あるいは作業台等の内部同定施設50の表面に有害物質が付着する場合に、有害物質汚染監視モニタする場合を示す。この例の場合、図1に示したと同様にして、有害物質を取り扱う環境の空気がフィルタに通気されることによって、その空気に含まれる有害物質がフィルタ表面に捕捉される場合に、前記レーザ光照射手段は、前記被検査物である前記フィルタにレーザ光を照射するようにした有害物質汚染監視モニタ装置および有害物質汚染監視モニタ方法が構成される。
図6は、有害物質を取り扱う環境内で使用された手袋51、靴あるいは着衣等の移動用具の表面に有害物質が付着する場合に、有害物質汚染監視モニタする場合を示す。この例の場合、図1に示したと同様にして、有害物質を取り扱う環境内で使用された手袋、靴あるいは着衣等の移動用具の表面に有害物質が付着する場合に、前記レーザ光照射手段は、前記移動用具の表面にレーザ光を照射するようにした有害物質汚染監視モニタ装置および有害物質汚染監視モニタ方法が構成される。他の被検査物を追加してもよい。
特定の環境について、複数の地点について常時計測することを行うとこの環境内における、例えばベリリウムによる汚染レベルの高低を画面に表示することができ、汚染源が特定できて監視が有効になる。このようにして環境内汚染分布図が作成され得る。
図7は、本発明の実施例のフローチャートを示す。図7において、不特定多数の有害物質の光スペクトルデータをデータベースに格納する(S1)。特定の環境についての分析かによって優先分析要かを判定し(S2)、優先分析要の場合には、特定有害物質の指定をパソコン上で行う(S3)。優先分析要でない場合は通常の分析、すなわち入力されたすべてのデータについて格納するデータとの比較を行う(S4)。特定有害物質として1または2以上の特定多数の指定を行い、(S3)指定によって得られた計測データを入力する(S5)。計測データをデータベースに格納する格納データに参照、比較して(S6)、特定有害物質の固定および定量分析を行う(S7)。
図8は、図7に示すフローを更に具体的に示すフローである。
図8において、まず優先検出物質の指定、すなわち特定して分光演算部32の記憶手段43に登録する(S11)。これは特定の環境からは特定の被検査物が回収されることが予測されることに基づく。
次にレーザ光を発生させ(S12)、レーザ光の照射を行う(S13)。この操作によって予想可能な特定被検査物の回収を行う(S14)。特定環境から回収された有害物にはフィルター付着の有害物、内部施設、移動用具付着の有害物があり、これらの有害物は特定の環境から排出されることが予測され、これらの予測された特定の被検査物の収集を行う。有害物が付着したかも知れないフィルター、内部施設あるいは/および移動用具について光スペクトル検知手段によって光スペクトルの波長並びに強度の測定を行って検知する(S15)。
不特定多数の有害物質に含まれる特定多数の有害物質とそれらの光スペクトル波長との関係を予め記憶手段43に格納しておく。この記憶手段43にはこれらの物質と光スペクトル発光強度と濃度との関係も含めて格納しておく(S16)。
検知された光スペクトル波長と強度並びに記憶手段43に格納された光スペクトル波長と強度とを画面上において照合、比較し両者の同一性を判定して有害物質の特定と濃度の特定を行う(S17)。これらの物質は優先検出有害物質がいずれかである。
次に、定量分析結果を表示し(S18)、他の指定されなかった有害物質に優先して優先画像表示し、これによって監視モニタリングを行なうことになる。
本発明の実施例の構成図。 本発明の実施例の構成を示すブロック図。 Cu−Beスペクトル図。 アスベスト、セメントについてのスペクトルデータ図。 本発明の実施例の適用例を示す図。 本発明の実施例の他の適用例を示す図。 フローチャート図。 具体的な処理工程を示すフローチャート図。
符号の説明
1…レーザ光発生部、2…分光部、3…光スペクトル生成および検知器、4…パソコン、5…検出制御部、6…画像表示部、10…有害金属汚染モニタ監視容器、11…レーザ光照射部、12…光スペクトル検知器、13…フォーカスレンズ、14…集光レンズ、15…プローブハウジング、20…排ガスダクト、21…排ガスサンプリングライン、22…フィルタ装置、23…フィルタ装置本体、24…フィルタ、31…光スペクトル生成部、32…分光演算部、33…画像表示部、34…レーザ光照射手段、35…光スペクトル生成手段、36…光スペクトル検知手段、42…演算処理手段、43…記憶手段、45…有害物質同定手段(ベリリウム同定手段)、46…有害物質定量分析手段(ベリリウム定量分析手段)、48…光スペクトルの特定波長と特定の有害物質との関係データ、49…特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係データ、100…有害物質汚染監視モニタ。

Claims (6)

  1. 検知すべき有害物質が入力されれば、特定されていない段階での有害物質についての光スペクトルの特定波長と当該有害物質との関係並びに特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係を予め格納する記憶手段と、特定の有害物質を取り扱う環境から回収された、有害物質が付着する被検査物にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、レーザ光が照射されることによって被検査物に付着した有害物質の中の元素を励起して光スペクトルを生じさせる光スペクトル生成手段と、生じた光スペクトルの波長並びにこの波長の発光強度を検知する光スペクトル検知手段と、検知された光スペクトルの波長を前記記憶手段に格納した光スペクトルの特定波長と有害物質との関係に参照して特定の有害物質を同定する有害物質同定手段と、検知された光スペクトルの特定波長の発光強度を前記記憶手段に格納した特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係に参照して想定された当該有害物質の定量分析を行う有害物質定量分析手段と、を有することを特徴とする有害物質汚染監視モニタ装置。
  2. 請求項1において、有害物質を取り扱う環境の空気がフィルタに通気されることによって、その空気に含まれる有害物質がフィルタ表面に捕捉される場合に、前記レーザ光照射手段は、前記被検査物である前記フィルタにレーザ光を照射することを特徴とする有害物質汚染監視モニタ装置。
  3. 請求項1において、有害物質を取り扱う環境内に配設された設備、機器あるいは作業台等の内部同定施設の表面に有害物質が付着する場合に、前記レーザ光照射手段は、前記内部施設の表面にレーザ光を照射すること、または有害物質を取り扱う環境内で使用された手袋、靴あるいは着衣等の移動用具の表面に有害物質が付着する場合に、前記レーザ光照射手段は、前記移動用具の表面にレーザ光を照射することを特徴とする有害物質汚染監視モニタ装置。
  4. 請求項1から3のいずれかにおいて、同定され、定量分析された有害物質の内、予め優先画像表示が定められた有害物質についての同定および定量分析結果を優先画像表示する画像表示部を備えることを特徴とする有害物質汚染監視モニタ装置。
  5. 記憶手段に、検知すべき有害物質が入力されず、特定されていない状態での有害物質についての光スペクトルの特定波長と当該有害物質との関係並びに特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係を予め格納し、
    レーザ光照射手段によって、特定の有害物質を取り扱う環境から1種あるいは複種類回収された、有害物質が付着する被検査物にレーザ光を照射し、
    光スペクトル生成手段によって、レーザ光が照射されることによって被検査物に付着した有害物質の中の元素を励起して光スペクトルを生じさせ、
    光スペクトル検知手段によって、生じた光スペクトルの波長並びにこの波長の発光強度を検知し、
    有害物質同定手段によって、検知された光スペクトルの波長を前記記憶手段に格納した光スペクトルの特定波長と有害物質との関係に参照して特定の有害物質を同定し、
    有害物質定量分析手段によって、検知された光スペクトルの特定波長の発光強度を前記記憶手段に格納した特定波長の光スペクトルの発光強度と該当の有害物質の濃度レベルとの関係に参照して想定された当該有害物質の定量分析を行うこと
    を特徴とする有害物質汚染監視モニタ方法。
  6. 請求項5において、特定の有害物質の内、ベリリウムについて他の特定有害物質の同定および定量分析に優先して同定および定量分析した結果を画像表示部に表示することを特徴とする有害物質汚染監視モニタ方法。
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