JP2009138854A - 遊星歯車機構 - Google Patents

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    • F16C2361/61Toothed gear systems, e.g. support of pinion shafts

Abstract

【課題】長寿命化を図ることができる遊星歯車機構を提供する。
【解決手段】遊星歯車機構に含まれる保持器付きころ21は、複数のころ22と、一対の環状部およびころ22を収容する複数のポケット13を形成するように一対の環状部を連結する複数の柱部14を含む溶接保持器11と、を備える。ポケット13の保持器周方向に対向する両側壁面20の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されている。ここで、柱部14は、ころPCD19上にころ22を案内するころ案内部18を含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、遊星歯車機構に関し、特に、ピニオンギアとピニオンシャフトとの間に配置される保持器付きころを備える遊星歯車機構に関するものである。
遊星歯車機構において、ピニオンギアとピニオンシャフトとの間に保持器付きころが使用される場合がある。保持器付きころとは、外輪や内輪を含まないタイプの転がり軸受で、ころおよびころを保持する保持器から構成される。保持器付きころに含まれる保持器には、例えば、ころの安定した保持や生産性の向上等、品質向上や低コスト化が要求される。
ここで、転がり軸受に含まれる保持器のうち、その断面が略M字形状である溶接保持器に関する技術が、特開2000−274439号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に開示の溶接保持器の製造方法について、簡単に説明する。
まず、保持器素材となる平板状の帯状鋼材に対し、打ち抜き刃を有するポンチで、ポケット形状に刃先を押し当てて打ち抜き、ポケット穴を開口する。次に、M字の基本断面形状となるよう帯鋼をプレス加工する。その後、保持器の円周長さとなるように帯鋼を切断する。その後、切断された帯鋼を円筒状に丸める。そして、円筒状に丸められた帯鋼の両端部を溶接により接合する。その後、軟窒化処理や浸炭焼入処理等の熱処理等を行って、溶接保持器を製造する。
このようにして、特許文献1に開示の溶接保持器が製造される。このようにして製造される溶接保持器は、材料歩留まりが良好であり、加工速度を速くすることができる。したがって、低コスト化が要求される場合に、有効に利用される。
一般的な溶接保持器は、柱部の軸方向中央部が内径側に凹むように、断面M字形状に折曲げられている。図8は、従来における溶接保持器を有する針状ころ軸受の一部を示す断面図である。図8を参照して、針状ころ軸受111は、針状ころ112と、針状ころ112を保持する溶接保持器101とを有する。
溶接保持器101のうち、ポケット103を形成する複数の柱部104には、針状ころ112の内径側への脱落を防止する内径側ころ止め部105、および外径側への針状ころ112の脱落を防止する外径側ころ止め部106が設けられている。内径側ころ止め部105は、図9に示すように、面押し等により柱部104の軸方向中央部に設けられている。外径側ころ止め部106は、面押し等により柱部104の付け根部分に設けられる。なお、図9は、柱部104の斜視図である。
このような溶接保持器101は、上記したように平板状の部材を円筒状に丸められて製造されるため、保持器周方向に対向するポケットの両側壁面の間隔は、打ち抜き保持器のように内径側と外径側とで同じではなく、内径側から外径側に向かって幅広に形成される。すなわち、図10に示すような一般的な打ち抜き保持器121では、保持器周方向に対向するポケット122の両側壁面123a、123bの間隔は、内径側と外径側とで同じであるが、図8に示す溶接保持器101では、内径側から外径側に向かって幅広となっている。なお、図10は、打ち抜き保持器121を含む保持器付きころ124をころ125の転動軸心に垂直な方向に切断した場合の断面図であり、図8に対応する。
このような溶接保持器において、内径側でころを案内する際には、面押しを施した柱部の内径側の軸方向中央部において、ころと接触させる。このような場合、柱部の中央部ところとの接触により、柱部の付け根が強い繰り返し応力を受け、疲労破壊が生じやすい問題がある。
ここで、柱部の付け根部分ところとを接触させる構成の溶接保持器に関する技術が、特開2005―30468号公報(特許文献2)に開示されている。特許文献2によると、針状ころの案内時には、柱部の付け根部分に設けられた外径側ころ止め部ところとを接触させることにしている。すなわち、図8に示す針状ころ軸受111において、針状ころ112の案内時においては、針状ころ112と外径側ころ止め部106とが接触する。
こうすることにより、針状ころ112の案内時において、柱部104の付け根部分に設けられた外径側ころ止め部106と針状ころ112とを接触させ、柱部104の付け根部分の疲労破壊を防止し、信頼性を向上することにしている。
なお、一般的な遊星歯車機構の構成については、特開2005−155856号公報(特許文献3)に開示されている。
特開2000−274439号公報(図2等) 特開2005−30468号公報(図6等) 特開2005−155856号公報
軸受サイズやころサイズによっては、特許文献2に開示の構成とすることが不可能な場合がある。すなわち、保持器付きころの外径に対してころの径が大きい場合、柱の外径側と内径側とでは幅の違いが大きくなる。この場合、ポケットの側壁面の外径側部分ところとの間隔は大きくなる一方、ポケットの側壁面ところとの間隔が非常に小さくなる。そうすると、内径側ころ止め部の突出量を微小に設定するために各構成部材の厳密な寸法管理が要求されることになり、コストアップに繋がる恐れがある。
さらに、ころを外径側ころ止め部で案内する場合には、軸受の振動で内外輪間に僅かな芯ずれが生じると内外輪間のすき間が狭くなった方の案内部分ところとの間の接触圧力や摩擦抵抗が大きくなる。そうすると、ころが案内部分から内径側に向かって偏った力を受ける。このような力が不規則に、或いは断続的にころに加わると、ころの挙動が不安定になる。
一方、特許文献1に開示の技術のように、内径側ころ止め部にころが接触する場合、上記した問題に加え、ころが柱部内径側の中央領域で接することになる。そうすると、ころの両端部側がフリーな状態となるため、ころがスキューし、このときのころの滑りによって軸受が発熱する恐れがある。
さらに、図9に示すように、面押しにより形成される内径側ころ止め部の面押し量が大きくなると、柱部のうち、内径側ころ止め部を形成する根元部がえぐられた形状となってしまう。そうすると、ころから負荷される力によりえぐられた箇所の底の角部分に応力集中が発生し、柱部が破損する恐れもある。その結果、このような保持器付きころを含む遊星歯車機構は、長寿命化を図ることができない。
この発明の目的は、長寿命化を図ることができる遊星歯車機構を提供することである。
この発明に係る遊星歯車機構は、内歯を有し外周を取り囲むリングギアと、外歯を有しリングギアの中心に配置されるサンギアと、外歯を有しリングギアとサンギアの間に配置されるピニオンギアと、ピニオンギアを回転可能に支持するピニオンシャフトと、ピニオンギアとピニオンシャフトとの間に配置される保持器付きころとを含む。保持器付きころは、複数のころと、一対の環状部およびころを収容する複数のポケットを形成するように一対の環状部を連結する複数の柱部を含む保持器と、を備える。ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されている。ここで、保持器は、ころピッチ円径上にころを案内するころ案内部を有する。
このように構成することにより、遊星歯車機構に含まれる保持器付きころに備えられ、ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成された形状の保持器において、ころが案内部分から受ける力がころピッチ円径の接線方向となるため、ころが内径側或いは外径側に向かった力を受けることがほとんど無くなる。したがって、ころが案内部分から受ける力のバランスが偏りにくくなり、ころの挙動が安定する。また、ころと接触する保持器の挙動も安定することになる。その結果、保持器付きころの発熱による焼付きを防止し、長寿命化を図ることができ、このような保持器付きころを含む遊星歯車機構は、長寿命化を図ることができる。以下、ころピッチ円径を、ころPCD(Pitch Circle Diameter)と称す。
また、この発明の他の局面においては、遊星歯車機構は、内歯を有し外周を取り囲むリングギアと、外歯を有しリングギアの中心に配置されるサンギアと、外歯を有しリングギアとサンギアの間に配置されるピニオンギアと、ピニオンギアを回転可能に支持するピニオンシャフトと、ピニオンギアとピニオンシャフトとの間に配置される保持器付きころとを含む。保持器付きころは、複数のころと、一対の環状部およびころを収容する複数のポケットを形成するように一対の環状部を連結する複数の柱部を含む保持器と、を備える。ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されている。ここで、柱部は、内径側へのころの脱落を防止する内径側ころ止め部と、内径側ころ止め部の外径側に設けられ、外径側へのころの脱落を防止する外径側ころ止め部と、径方向において内径側ころ止め部と外径側ころ止め部との間に位置し、ころを案内するころ案内部とを含む。
このように構成することにより、遊星歯車機構に含まれる保持器付きころに備えられ、ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成された形状の保持器において、保持器は、径方向において内径側ころ止め部と外径側ころ止め部との間でころを案内するため、保持器付きころが内輪部材と外輪部材との間に組み込まれた後は、内径側および外径側ころ止め部ところとは接触せず、保持器の破損の恐れを低減することができる。したがって、長寿命化を図ることができる。その結果、このような保持器付きころを含む遊星歯車機構は、長寿命化を図ることができる。
好ましくは、柱部は、保持器の回転軸線と平行であって回転軸線を含む平面で切断した断面形状において、軸方向外方側から内方側へ延びる一対の延出部と、一対の延出部の軸方向内方端から径方向の内方側に向かって傾斜して延びる一対の傾斜部とを含む。ここで、一対の傾斜部にころ案内部が設けられている。
こうすることにより、断面M字形状の保持器において、一対の傾斜部上にころ案内部が設けられているため、ころと保持器とが、軸方向の2箇所で接触することになる。そうすると、さらにころおよび保持器の挙動を安定させることができる。したがって、さらに長寿命化を図ることができる。
さらに好ましくは、内径側ころ止め部は、ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の内径側の間隔をころの外径より小さくすることにより構成されており、外径側ころ止め部は、柱部を塑性流動させてポケット側に突出させて構成されている。こうすることにより、内径側ころ止め部の加工工程を簡略化できる。
さらに好ましくは、ころ案内部は、柱部の側壁面のうち、ころピッチ円径上に位置する領域をポケット側に突出させた形状である。こうすることにより、内径側ころ止め部や外径側ころ止め部の形状による制限が小さくなり、設計上または加工上、容易にころ案内部を設けることができる。
この発明によれば、遊星歯車機構に含まれる保持器付きころに備えられ、ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成された形状の保持器において、ころが案内部分から受ける力がころピッチ円径の接線方向となるため、ころが内径側或いは外径側に向かった力を受けることがほとんど無くなる。したがって、ころが案内部分から受ける力のバランスが偏りにくくなり、ころの挙動が安定する。また、ころと接触する保持器の挙動も安定することになる。その結果、保持器付きころの発熱による焼付きを防止し、長寿命化を図ることができ、このような保持器付きころを含む遊星歯車機構は、長寿命化を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図2は、この発明の一実施形態に係る遊星歯車機構の要部を示す概略断面図であり、遊星歯車機構に含まれる保持器付きころに備えられる保持器の回転軸線と垂直な方向の断面を示す。図3は、図2に示す遊星歯車機構のうち、図2中のIIIで示す部分の拡大図である。また、図4は、図2に示す遊星歯車機構の分解図である。
図2、図3および図4を参照して、遊星歯車機構91は、内歯を有し外周を取り囲むリングギア92と、外歯を有しリングギアの中心に配置されるサンギア93と、外歯を有しリングギア92とサンギア93の間に配置される複数のピニオンギア94とを有する。ピニオンギア94は、リングギア92およびサンギア93と噛合し、係合穴に設置されるピニオンシャフト95によって回転可能に支持される。そして、各々のピニオンシャフトはキャリア(図示せず)に連結され、キャリアからピニオンギア94の公転に相当する回転が入出力される。上記サンギア93、キャリア、リングギア92のうち、一つを固定し、残る二つのギアの一方から入力し、他方から出力することにより、減速または増速を行うことができる。具体的には、サンギア93を固定し、リングギア92から入力を行なうと、キャリアから低回転高トルクの動力が出力され、逆に、キャリアから動力を入力すると、リングギア92から高回転低トルクの動力が出力される。
ピニオンギア94とピニオンシャフト95との間には、保持器付きころ21が配置される。保持器付きころ21は、後述するように、ころと、ころを保持する溶接保持器とを備える。保持器付きころ21に備えられるころは、ピニオンギア94の内周面およびピニオンシャフト95の外周面を軌道面として転動する。なお、保持器付きころ21に備えられる溶接保持器とピニオンギア94の内周面との間には、若干のすき間を有する。また、ころの転動時において、溶接保持器は、ピニオンギア94およびピニオンシャフト95に対して相対回転を行なう。
図5は、この発明の一実施形態に係る遊星歯車機構に含まれる保持器付きころ21のうち、保持器付きころ21に備えられる溶接保持器のポケット部分を、外径側から見た図である。図6は、図5に示す保持器付きころ21を、図5中のVI−VI断面で切断した場合の断面図である。図1は、図5等に示す保持器付きころ21を、図6中のI−I断面で切断した場合の断面図である。図7は、図5等に示す保持器付きころ21を示す斜視図である。なお、理解の容易の観点から、図5において、ころを図示しておらず、図6において、ころを二点鎖線で示している。また、ころPCDを一点鎖線で示している。
図1〜図7を参照して、保持器付きころ21の構成について説明する。保持器付きころ21は、複数のころ22と、複数のころ22を保持する溶接保持器11とを備える。複数のころ22は、溶接保持器11に設けられた複数のポケット13内に収容されている。上記したように、保持器付きころ21は、ピニオンギア94とピニオンシャフト95との間に設けられている。
溶接保持器11は、一対の環状部12a、12bと、複数のころ22を収容する複数のポケット13を形成するように一対の環状部12a、12bを連結する複数の柱部14を備える。柱部14は、外径側への脱落を防止する外径側ころ止め部16を含む。
柱部14は、図6中の三点鎖線で示す溶接保持器11の回転軸線23と平行であって回転軸線23を含む平面で切断した断面形状において、軸方向外方側から内方側へ延びる一対の延出部24a、24bと、一対の延出部24a、24bの軸方向内方端から径方向の内方側に向かって傾斜して延びる一対の傾斜部25a、25bとを含む(図6参照)。
ここで、上記した溶接保持器11の製造方法について、簡単に説明する。まず、保持器素材となる平板状の帯鋼を、断面M字形状に折曲げる。そして、ポケット13を開口した後、所定の長さに切断する。その後、所定の長さに切断した保持器素材を、円筒状に丸める。そして、端部同士を溶接する。このようにして、溶接保持器11を製造する。
溶接保持器11は、ポケット13を開口した後、円筒状に丸めて形成しているため、内径側が縮径する。すなわち、保持器周方向に対向するポケット13の両側壁面20の間隔は、内径側から外径側に向かって幅広に形成される。このようにして、内径側のポケット13の周方向の長さ寸法を短くし、ポケット13の保持器周方向に対向する両側壁面20の内径側の間隔をころ22の外径より小さくするように構成して、内径側へのころの脱落を防止する内径側ころ止め部15を形成する。この場合、内径側ころ止め部15を含む両側壁面20の内径側は、平らな形状である。
また、柱部14の外径側部分を内径側から面押しして、柱部14の一部を塑性流動させ肉の盛り上がりを形成することによって、外径側ころ止め部16を形成する。この面押しをする際、肉の盛り上がり量を調整するため、肉の過剰な盛り上がりを抑えるストッパを用いてもよい。
ここで、溶接保持器11は、ころPCD19上にころ案内部18を有する。ころ案内部18は、上記した断面形状において、一対の傾斜部25a、25bに設けられている。具体的には、ころ案内部18は、外径側ころ止め部16のポケット13側への突出量と対向する両側壁面20の内径側部分との間隔の調整によって設ける。外径側ころ止め部16のポケット13側への突出量は、上述のように面押し後過大に盛り上がった余肉部分の突出をコイニング加工で周方向に後退させることで調整し、対向する両側壁面20の内径側部分の間隔は、柱幅で調整する。溶接保持器11のポケット13に収容されたころ22は、ころ案内部18により案内される。ころ22の案内時、具体的には、径方向の両側に位置する軌道面の間にころ22が組み込まれ、ころ22ところ案内部18とが当接している状態において、外径側ころ止め部16ところ22との間には、すき間17aを有する。また、内径側ころ止め部15ところ22との間にも、すき間17bを有する。ころ案内部18は、径方向において内径側ころ止め部15と外径側ころ止め部16との間に位置する。すなわち、溶接保持器11は、径方向において内径側ころ止め部15と外径側ころ止め部16との間に位置し、ころ22を案内するころ案内部18を含む。
こうすることにより、遊星歯車機構に含まれる保持器付きころに備えられ、ポケット13の保持器周方向に対向する両側壁面20の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成された形状の溶接保持器11において、ころPCD19上のころ案内部18でころ22と溶接保持器11とを接触させて、ころ22を案内することができる。そうすると、ころ22が案内部分から受ける力がころPCD19の接線方向となるため、ころ22が内径側或いは外径側に向かった力を受けることがほとんどない。したがって、ころ22が案内部分から受ける力のバランスが偏りにくくなり、ころ22の挙動が安定する。また、ころ22と接触する溶接保持器11の挙動も安定することになる。その結果、保持器付きころ21の発熱による焼付きを防止し、長寿命化を図ることができ、このような保持器付きころを含む遊星歯車機構は、長寿命化を図ることができる。
また、溶接保持器11は、内径側ころ止め部15と外径側ころ止め部16との間でころ22を案内するため、保持器付きころ21が内輪部材と外輪部材との間に組み込まれた後は、径方向において内径側および外径側ころ止め部15、16ところ22は接触せず、溶接保持器11の破損を抑制することができる。したがって、長寿命化を図ることができ、このような保持器付きころを含む遊星歯車機構は、長寿命化を図ることができる。
この場合、すなわち、径方向の両側に位置する軌道面の間にころ22が組み込まれた状態において、溶接保持器11は、一対の傾斜部25a、25b上にころ案内部18を有するため、ころ22と溶接保持器11とが、軸方向の2箇所で接触することになる。つまり、瞬間的にスキューが起こっても、ころは正常な姿勢に戻るよう案内された状態になっている。このように、ころ22および溶接保持器11の挙動を安定させることができる。したがって、さらに長寿命化を図ることができる。
なお、ころ案内部18は、柱部14の両側壁面20のうち、ころPCD19上に位置する領域をポケット13側に突出させた形状であってもよい。こうすることにより、設計上または加工上容易にころPCD19上にころを案内できる形状が得られる。ここで、「突出」とは、側壁面20から階段状に突き出た形状であってもよいし、滑らかに盛り上がるような形状であってもよい。
また、上記の実施の形態においては、その断面がM字形状の溶接保持器について説明したが、これに限らず、上記と同じ断面において、その断面がV字形状等、他の断面形状の溶接保持器についても適用される。
なお、上記した構成の保持器付きころに内輪や外輪等の軌道輪を備えた転がり軸受についても適用される。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明に係る遊星歯車機構は、自動車のオートマチックトランスミッションに有効に利用される。
この発明の一実施形態に係る遊星歯車機構に含まれる保持器付きころの一部を示す断面図である。 この発明の一実施形態に係る遊星歯車機構の概略断面図である。 図2に示す遊星歯車機構のうち、図2中のIIIで示す部分の拡大図である。 この発明の一実施形態に係る遊星歯車機構の分解図である。 この発明の一実施形態に係る遊星歯車機構に含まれる保持器付きころのうち、保持器のポケット部分を外径側から見た図である。 図5に示す保持器付きころを、図5中のVI−VI断面で切断した場合の断面図である。 この発明の一実施形態に係る遊星歯車機構に含まれる保持器付きころを示す斜視図である。 従来における遊星歯車機構に含まれる保持器付きころの一部を示す断面図である。 従来における溶接保持器の柱部の斜視図である。 従来における打ち抜き保持器を含む保持器付きころの一部を示す断面図である。
符号の説明
11 溶接保持器、12a,12b 環状部、13 ポケット、14 柱部、15 内径側ころ止め部、16 外径側ころ止め部、17a,17b すき間、18 ころ案内部、19 ころPCD、20 側壁面、21 保持器付きころ、22 ころ、23 回転軸線、24a,24b 延出部、25a,25b 傾斜部、91 遊星歯車機構、92 リングギア、93 サンギア、94 ピニオンギア、95 ピニオンシャフト。

Claims (5)

  1. 内歯を有し外周を取り囲むリングギアと、
    外歯を有し前記リングギアの中心に配置されるサンギアと、
    外歯を有し前記リングギアと前記サンギアの間に配置されるピニオンギアと、
    前記ピニオンギアを回転可能に支持するピニオンシャフトと、
    前記ピニオンギアと前記ピニオンシャフトとの間に配置される保持器付きころとを含む遊星歯車機構であって、
    前記保持器付きころは、複数のころと、一対の環状部および前記ころを収容する複数のポケットを形成するように一対の前記環状部を連結する複数の柱部を含む保持器と、を備え、
    前記ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されており、
    前記保持器は、ころピッチ円径上に前記ころを案内するころ案内部を有する、遊星歯車機構。
  2. 内歯を有し外周を取り囲むリングギアと、
    外歯を有し前記リングギアの中心に配置されるサンギアと、
    外歯を有し前記リングギアと前記サンギアの間に配置されるピニオンギアと、
    前記ピニオンギアを回転可能に支持するピニオンシャフトと、
    前記ピニオンギアと前記ピニオンシャフトとの間に配置される保持器付きころとを含む遊星歯車機構であって、
    前記保持器付きころは、複数のころと、一対の環状部および前記ころを収容する複数のポケットを形成するように一対の前記環状部を連結する複数の柱部を含む保持器と、を備え、
    前記ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されており、
    前記柱部は、内径側への前記ころの脱落を防止する内径側ころ止め部と、前記内径側ころ止め部の外径側に設けられ、外径側への前記ころの脱落を防止する外径側ころ止め部と、径方向において前記内径側ころ止め部と前記外径側ころ止め部との間に位置し、前記ころを案内するころ案内部とを含む、遊星歯車機構。
  3. 前記内径側ころ止め部は、前記ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の内径側の間隔を前記ころの外径より小さくすることにより構成されており、
    前記外径側ころ止め部は、前記柱部の一部を塑性流動させて前記ポケット側に突出させて構成されている、請求項2に記載の遊星歯車機構。
  4. 前記柱部は、前記保持器の回転軸線と平行であって前記回転軸線を含む平面で切断した断面形状において、軸方向外方側から内方側へ延びる一対の延出部と、前記一対の延出部の軸方向内方端から径方向の内方側に向かって傾斜して延びる一対の傾斜部とを含み、
    前記一対の傾斜部に前記ころ案内部が設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の遊星歯車機構。
  5. 前記ころ案内部は、前記柱部の側壁面のうち、ころピッチ円径上に位置する領域を前記ポケット側に突出させた形状である、請求項1〜4のいずれかに記載の遊星歯車機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102014212270A1 (de) * 2014-06-26 2016-01-14 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Käfig für ein Wälzlager, Wälzlager und Planetenradlagerung
DE102014214332A1 (de) * 2014-07-23 2016-01-28 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Käfig für ein Wälzlager, Wälzlager und Planetenradlagerung
CN111566367A (zh) * 2018-01-09 2020-08-21 Ntn株式会社 带有保持架的滚子及行星齿轮支承结构

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