JP2009138542A - ウォーターポンプ - Google Patents

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教介 十河
Osamu Shintani
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Abstract

【課題】従動側回転体と隔壁との隙間への異物の堆積を抑制し、流量可変制御の応答性の悪化を回避可能なウォーターポンプを提供する。
【解決手段】ウォーターポンプは、エンジンからの駆動力が伝達されて回転する駆動側回転体20と、ポンプインペラ31を有し且つ回転支軸33によって回転自在に支持された従動側回転体30と、駆動側回転体20が配設される空間と従動側回転体30が配設される空間とを仕切る隔壁40とを備えている。駆動側回転体20に備えられたマグネット25と、従動側回転体30に備えられた誘導リング32との相対的な対向位置を変更することにより、駆動側回転体20から従動側回転体30へ伝達される回転力の大きさが変更され、ウォーターポンプの流量が変更される。このウォーターポンプにおいては、マグネット25または誘導リング32を往復移動させる清掃動作が行われる。
【選択図】図3

Description

本発明は、水冷式エンジン等に用いられるウォーターポンプに関する。特に、本発明は、流量可変型のウォーターポンプの改良に関する。
水冷式エンジン等に用いられるウォーターポンプとして、流量可変型(容量可変型とも呼ばれる)のものが知られている。この種のウォーターポンプにおいて、駆動源であるエンジンの駆動力を受けるウォーターポンププーリを含む駆動側回転体と、ポンプ渦流室に配設されたポンプインペラを含む従動側回転体とをそれぞれ配設し、駆動側回転体から従動側回転体への回転力の伝達を非接触の状態で行うようにしたものがある。具体的には、駆動側回転体に取り付けられた磁性体としてのマグネットと、従動側回転体に取り付けられた誘導体としての誘導リングとの間で回転力が伝達されて、ウォーターポンプが駆動されるようになっている。マグネットと誘導リングとは、所定の間隔をあけて対向して配置され、両者の間には、ステンレス製などの隔離壁(隔壁)が介在される。誘導リングは、例えば、鉄芯の外周にアルミニウム製のリング部材が取り付けられた構成となっている。
そして、上述のような非接触式のウォーターポンプにおいては、駆動側回転体から従動側回転体へ伝達される回転力をエンジンの運転状態に応じて変更することによって、ウォーターポンプの流量(ポンプ吐出量)が変更されるようになっている。例えば、特許文献1には、マグネットを軸方向(回転軸方向)に沿ってスライドさせることによって、駆動側回転体から従動側回転体へ伝達される回転力を調整して流量を可変とするウォーターポンプが示されている。
特開平11−6433号公報
ところで、上述したような非接触式の流量可変型ウォーターポンプにおいては、従動側回転体の誘導リングと隔壁との間に、金属粉などのような磁性を有する異物が入り込み堆積することが懸念される。つまり、冷却水中に混在する磁性異物がマグネットの磁力によって引き寄せられ、誘導リングと隔壁との隙間に侵入して堆積する可能性がある。そして、磁性異物が堆積した状態のままで従動側回転体が回転すると、その磁性異物によって従動側回転体や隔壁が摩耗し損傷するおそれがある。また、その磁性異物によって従動側回転体の回転が妨げられ、流量可変制御の応答性が悪化するおそれがある。
本発明は、そのような問題点を鑑みてなされたものであり、従動側回転体と隔壁との隙間への異物の堆積を抑制でき、流量可変制御の応答性の悪化を回避できるようなウォーターポンプを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、ウォーターポンプであって、駆動源からの駆動力が伝達されて回転する駆動側回転体と、ポンプインペラを有し且つ回転支軸によって回転自在に支持された従動側回転体と、上記駆動側回転体が配設されている空間と上記従動側回転体が配設されている空間とを仕切る隔壁とを備え、上記駆動側回転体に備えられた磁性体と、上記従動側回転体に備えられた誘導体との相対的な対向位置を変更することにより、駆動側回転体から従動側回転体へ伝達される回転力の大きさを変更するように構成されている。そして、上記従動側回転体の誘導体と隔壁の隙間に堆積した異物を除去するための清掃動作を行う清掃モードが設けられており、この清掃動作は、上記磁性体または誘導体を往復移動させる動作であることを特徴としている。
上記構成によれば、磁性体と誘導体との相対的な対向位置が変更され、駆動側回転体から従動側回転体へ伝達される回転力の大きさが変更されると、ウォーターポンプの流量が変更される。そして、清掃動作の際、磁性体または誘導体の移動にともなって、誘導体と隔壁の隙間に堆積した磁性異物に作用する磁性体の磁力が弱くなると、その隙間内に生じた冷却水の流れによって、その隙間から磁性異物が排出され、冷却水中に拡散される。これにより、上記隙間への磁性異物の堆積を抑制できるので、従動側回転体や隔壁の摩耗や損傷を抑制でき、ウォーターポンプの流量可変制御の応答性の悪化を回避できる。
本発明において、上記清掃動作の際には、上記磁性体または誘導体の往復移動を複数回繰り返して行うことが好ましい。
こうすれば、1度の往復移動によっては上記隙間に堆積した磁性異物を一部しか取り除くことができなくても、繰り返し往復移動を行うことによって、上記隙間に堆積した磁性異物を徐々に取り除くことができるようになり、1度しか往復移動を行わない場合に比べて確実に磁性異物を除去することができる。
本発明において、上記清掃動作の際には、上記駆動側回転体の回転動作を併せて行うことが好ましい。
こうすれば、駆動側回転体の回転にともなって従動側回転体(ポンプインペラ)が回転することで、上記隙間内に冷却水の流れが発生するため、駆動側回転体を回転させない場合に比べて上記隙間に堆積した磁性異物をさらに効果的に除去することができる。この場合、従動側回転体(ポンプインペラ)の回転数が大きいほど、ウォーターポンプの流量が大きくなり、上記隙間に堆積した磁性異物を効果的に除去することができる。
本発明において、ウォーターポンプの駆動を妨げないようなタイミングで、清掃動作を行うことが好ましい。このようなタイミングとして、次の4つの態様が挙げられる。なお、4つの態様のうち、2つ以上を組み合わせることも可能である。
(1)上記清掃動作を、上記駆動源の停止に際して行う態様。
(2)上記清掃動作を、上記駆動源の始動に際して行う態様。
(3)上記清掃動作を、上記ポンプインペラの累積回転回数に基づいて設定されるタイミングで行う態様。
(4)上記清掃動作を、上記ポンプインペラの累積回転時間に基づいて設定されるタイミングで行う態様。
本発明によれば、磁性体または誘導体の移動にともなって、誘導体と隔壁の隙間に堆積した磁性異物に作用する磁性体の磁力が弱くなると、その隙間内に生じた冷却水の流れによって、その隙間から磁性異物が排出され、冷却水中に拡散される。これにより、上記隙間への磁性異物の堆積を抑制できるので、従動側回転体や隔壁の摩耗や損傷を抑制でき、ウォーターポンプの流量可変制御の応答性の悪化を回避できる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。この実施形態は、自動車用エンジンに搭載され、エンジンからの駆動力を受けることで作動する車両用ウォーターポンプに本発明を適用した例について説明する。
この実施形態に係るウォーターポンプは、図1に示すように、ウォーターポンプ本体10と、このウォーターポンプ本体10の動作を制御する制御装置としてのエンジンECU100を備えている。
−ウォーターポンプ本体−
まず、ウォーターポンプ本体10の全体的な構成について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、ウォーターポンプ本体10は、ポンプ筐体を構成するウォーターポンプハウジング11が、エンジンのタイミングチェーンケース(ケース部材)12にボルト13によって一体的に取り付けられることで、エンジン前面(縦置きエンジンの場合には車両前方側の面、横置きエンジンの場合には車両側方側の面)に配設されている。
ウォーターポンプ本体10は、ウォーターポンププーリ21が設けられた駆動側回転体20と、ポンプインペラ31が設けられた従動側回転体30と、駆動側回転体20と従動側回転体30との間を仕切る隔壁40とを備えている。そして、駆動側回転体20から従動側回転体30への回転力の伝達が、後述するように、非接触の状態で行われるようになっている。
駆動側回転体20は、ウォーターポンププーリ21、取付プレート22、駆動側ケーシング23、スライド部材24、および、磁性体としてのマグネット25を備えており、これらが水平軸まわりに一体的に回転するように構成されている。駆動側回転体20は、その水平軸まわりにほぼ回転対称な形状になっている。
ウォーターポンププーリ21は、ボルト26によって取付プレート22に一体的に取り付けられている。ウォーターポンププーリ21のベルト巻き掛け部21aの外周面には、補機ベルト14が巻き掛けられている。補機ベルト14は、エンジンのクランクシャフトに取り付けられた図示しないクランクプーリの他、種々の補機類に備えられたプーリに掛け渡されている。このため、エンジンの駆動時には、エンジンのクランクシャフトの回転駆動力が、補機ベルト14を介して、各補機類に伝達されるとともに、ウォーターポンププーリ21にも伝達され、このウォーターポンププーリ21が水平軸まわりに回転するようになっている。
取付プレート22は、駆動側ケーシング23に一体的に取り付けられている。具体的に、取付プレート22の内周側に設けられるボス部22aに、駆動側ケーシング23の回転軸部23aの軸方向(回転軸方向)の一端部(図1の左端部)が相対回転不能に嵌め込まれている。
駆動側ケーシング23は、軸方向に延びる上述の回転軸部23aと、この回転軸部23aの軸方向他端部(図1の右端部)の外周側に一体的に設けられるケース部23bとを備えている。回転軸部23aは、ボールベアリング27を介して、ウォーターポンプハウジング11に回転自在に支持されている。ケース部23bは、一方側(タイミングチェーンケース12が配設されている側)が開放された有底円筒形状の部分であって、回転軸部23aの右端部から外周側に延びる円環部23cと、この円環部23cの外周縁から上記一方側に連続する円筒部23dによって構成される。
回転軸部23aの中心部には負圧導入孔23eが形成されている。この負圧導入孔23eは、後述する負圧室50に負圧を導入するための負圧経路として利用される。負圧導入孔23eには、負圧配管51が接続されている。この負圧配管51の接続構造としては、回転軸部23aの負圧導入孔23eにベアリング52およびエアシール53を嵌め込んだ構成となっている。また、ケース部23bの円筒部23dの内周面には、後述するスライド部材24のタイミングチェーンケース12側への移動を規制するためのストッパ29が設けられている。
スライド部材24は、駆動側ケーシング23の内側に収容されており、駆動側ケーシング23に対し相対回転不能且つ軸方向に沿って摺動可能に設けられる部材である。また、スライド部材24は、駆動側ケーシング23との間で負圧室50を形成するように構成されている。具体的に、スライド部材24は、軸方向に延びるスライド軸部24aと、このスライド軸部24aの軸方向他端部(図1の右端部)の外周側に一体的に設けられるマグネット支持部24bとを備えている。
スライド軸部24aは、駆動側ケーシング23の回転軸部23aの内周面にスプライン嵌合等の手段によって相対回転不能且つ軸方向へのスライド移動可能に嵌め込まれている。マグネット支持部24bは、駆動側ケーシング23のケース部23bと同じく一方側(タイミングチェーンケース12が配設されている側)が開放された有底円筒形状の部分であって、スライド軸部24aの右端部から外周側に延びる円板部24cと、この円板部24cの外周縁から上記一方側に連続する円筒部24dによって構成される。円板部24cは、駆動側ケーシング23の円環部23cと対向して設けられている。円筒部24dの外周面は、駆動側ケーシング23の円筒部23dの内周面と摺接するように設けられている。円筒部24dの外周面にはOリング28が設けられており、円筒部23dの内周面との間を気密状態にシールしている。円筒部24dの内周面には、リング状のマグネット(永久磁石)25が一体的に取り付けられている。
上述した駆動側ケーシング23とスライド部材24との間で形成される空間は、外気から遮断されたほぼ密閉空間としての負圧室50として形成されている。負圧室50は、具体的には、駆動側ケーシング23のケース部23bと、スライド部材24のスライド軸部24aおよびマグネット支持部24bとによって囲まれた空間として構成されている。そして、負圧室50に導入される負圧に応じてスライド部材24が駆動側ケーシング23に対しスライド移動して、スライド部材24の軸方向位置(スライド位置)が変更される構成となっている。図1は、スライド部材24が最もタイミングチェーンケース12側の位置まで移動した状態を示し、図2は、スライド部材24がタイミングチェーンケース12側から最も離れた位置まで移動した状態を示している。なお、負圧室50に負圧を導入する構成については後述する。
従動側回転体30は、上述した駆動側回転体20に対して非接触状態に配設され且つその駆動側回転体20からの回転力が伝達されて回転する構成となっている。従動側回転体30は、ポンプインペラ31、および、誘導体としての誘導リング32を備えており、これらが水平軸まわりに一体的に回転するように構成されている。従動側回転体30は、その水平軸まわりにほぼ回転対称な形状になっている。
ポンプインペラ31は、タイミングチェーンケース12の表面に設けられた凹陥部12aにより形成されるポンプ渦流室12bに配設されている。ポンプインペラ31は、軸方向に延びる回転支軸33に水中軸受34を介して回転自在且つ軸方向へのスライド移動が不能に支持されている。回転支軸33は、タイミングチェーンケース12に一体的に取り付けられている。そして、ポンプインペラ31の回転によりポンプ渦流室12b内の冷却水がエンジンの冷却水通路に送り出され、これにより冷却水の循環動作が行われるようになっている。
誘導リング32は、ポンプインペラ31のボス部31aに回転一体に取り付けられている。誘導リング32は、鉄芯32aの外周にアルミニウム製のリング部材32bが取り付けられた構成となっている。誘導リング32のリング部材32bと駆動側回転体20のマグネット25とは同心状に配置されおり、径方向の内外で所定の間隔を隔てて配置されている。また、この誘導リング32の配設位置としては、スライド部材24が最もタイミングチェーンケース12側の位置まで移動した状態(図1の状態)では、その全体がマグネット25に対向し、スライド部材24がタイミングチェーンケース12側とは反対側の最大スライド位置まで移動した状態(図2の状態)では、その全体がマグネット25に対向しないように設定されている。
駆動側回転体20が配設されている空間と従動側回転体30が配設されている空間とは、ステンレス製(例えばSUS304など)の隔壁40によって仕切られている。この隔壁40は、駆動側回転体20と従動側回転体30との間の部分の形状に応じた形状になっており、具体的には、外周側に位置する外周側円環部41と、この外周側円環部41の内周側に連続する円筒部42と、この円筒部42の一端から内周側に延びる内周側円板部43とを備えている。
外周側円環部41の外周縁は、ウォーターポンプハウジング11とタイミングチェーンケース12との間で挟持されている。外周側円環部41の外周縁とウォーターポンプハウジング11との間にはOリング15が介在されている。
円筒部42は、駆動側回転体20のマグネット25と従動側回転体30の誘導リング32との間に配設されており、これら両者25,32との間に僅かな隙間を存して配置されている。これにより、マグネット25と誘導リング32とは、スライド部材24が図1に示すスライド位置にある場合には、円筒部42を挟んで互いに対向配置されるようになっている。
また、内周側円板部43は、駆動側回転体20のスライド部材24と従動側回転体30を支持する回転支軸33および誘導リング32との間に配設されている。このように、駆動側回転体20が配設されている空間と、従動側回転体30が配設されている空間とは隔壁40によって隔離されており、したがって、駆動側回転体20から従動側回転体30への回転力の伝達が非接触の状態で行われるようになっている。
ここで、駆動側回転体20から従動側回転体30への回転力の伝達について説明する。エンジンが駆動し、ウォーターポンププーリ21が回転すると、その回転力が取付プレート22を介して駆動側ケーシング23およびスライド部材24に伝達され、これにより、駆動側回転体20が一体となって回転する。この駆動側回転体20の回転にともなってマグネット25が回転すると、従動側回転体30の誘導リング32の周囲の磁界が変化し、誘導リング32のリング部材32bには、その磁界の変化を妨げる方向への誘導電流が発生する。この誘導電流の発生にともなってトルクが発生し、これにより、従動側回転体30が一体となって回転する。その結果、ポンプインペラ31が回転し、ウォーターポンプ本体10が駆動される。なお、マグネット25と誘導リング32のリング部材32bとの間隔を小さく設定するほど、駆動側回転体20から従動側回転体30への回転力の伝達を効率よく行うことが可能になる。
−エンジンECU−
ウォーターポンプ本体10の流量(ポンプ吐出量)は、制御装置としてのエンジンECU100によって制御される。エンジンECU100は、ウォーターポンプ本体10を含むエンジンの各種制御を司るもので、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えて構成される。このエンジンECU100には、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段としてのエンジン回転数センサからの検出信号と、ウォーターポンプ本体10の冷却水の温度を検出する水温センサからの検出信号とが少なくとも入力される。
そして、この実施形態では、エンジンECU100は、水温センサなどからの検出信号に基づいて、マグネット25と誘導リング32との軸方向のオーバーラップ量(軸方向で互いに重なり合っている寸法)を変更することによって、ウォーターポンプ本体10の流量の可変制御を行うようにしている。つまり、このオーバーラップ量を変更することで、駆動側回転体20から従動側回転体30へ伝達されるトルクを変更し、これによって、従動側回転体30の回転数を変更してウォーターポンプ本体10の流量を変更するようにしている。上記オーバーラップ量は、負圧室50に導入する負圧に応じてスライド部材24のスライド位置を変更することによって変更される。スライド部材24のスライド位置は、図1に示す最もタイミングチェーンケース12側の位置と、図2に示すタイミングチェーンケース12側から最も離れた位置との間で変更可能になっている。
ここで、負圧室50に負圧を導入する構成について説明する。負圧室50へは、負圧導入孔23eを介して、負圧発生源からの負圧が導入される。負圧発生源としては、エンジンの吸入負圧(吸気管負圧)が利用される。つまり、上記オーバーラップ量を変更するための動力源として、エンジンのインテークマニホールド内に発生する吸入負圧が利用される。具体的に、負圧室50は、駆動側ケーシング23の回転軸部23aに形成された負圧導入孔23eを介して、負圧配管51に連通されている。負圧配管51は、VSV(バキュームスイッチングバルブ)55を介してエンジンのインテークマニホールド内に連通している。
VSV55は、負圧室50が連通する空間を切り換えるためのバルブであって、その切り換え制御(開閉スイッチング制御)は、エンジンECU100によって行われる。VSV55は、負圧室50を大気に連通させる切り換え状態(以下、第1の切り換え状態と呼ぶ)と、負圧室50をインテークマニホールド内に連通させる切り換え状態(以下、第2の切り換え状態と呼ぶ)との間で切り換え可能となっている。
そして、エンジンECU100は、水温センサからの検出信号に基づいてVSV55の開閉スイッチング制御を行って負圧室50に導入する負圧の大きさを制御することによって、ウォーターポンプ本体10の流量可変制御を行う。
より詳細には、冷却水の温度が高い、例えばエンジンの暖機後の温間時には、負圧室50に作用させる負圧を小さく設定し、上記オーバーラップ量を大きくして、ウォーターポンプ本体10の流量を増大させて、冷却効率の向上を図るような流量可変制御が行われる。このため、VSV55を上記第1の切り換え状態としてインテークマニホールド内の吸入負圧を負圧室50に導入しないようにすれば、スライド部材24の両側の空間の圧力が均圧され、スライド部材24が図1に示すスライド位置まで移動した状態となって、マグネット25のほぼ全体が誘導リング32に対向する。このとき、上記オーバーラップ量が最大となり、駆動側回転体20から従動側回転体30へ伝達される回転力が最大となり、ウォーターポンプ本体10の流量が最大となる。この場合、ストッパ29によって、スライド部材24のタイミングチェーンケース12側への移動が規制される。なお、負圧室50内にコイルスプリングを圧縮状態で配設し、このコイルスプリングの付勢力によって、スライド部材24をストッパ29に突き当たる位置までスライドさせる構成としてもよい。
一方、冷却水の温度が低い、例えばエンジンの始動時のような冷間時には、負圧室50に作用させる負圧を大きく設定し、上記オーバーラップ量を小さくして、ウォーターポンプ本体10の流量を減少させてエンジンの早期暖機を図るような流量可変制御が行われる。このため、VSV55を上記第2の切り換え状態としてインテークマニホールド内の吸入負圧を負圧配管51を介して負圧室50に導入すると、例えば図2に示すように、スライド部材24がスライド移動し、上記オーバーラップ量が小さく、または、オーバーラップ量が「0」となる。そして、駆動側回転体20から従動側回転体30へ伝達される回転力が小さくなり、ウォーターポンプ本体10の流量が減少する。この場合、負圧室50に導入する負圧を大きくするほど、上記オーバーラップ量が小さくなりウォーターポンプ本体10の流量が減少していく。なお、スライド部材24が図2に示すタイミングチェーンケース12側から最も離れた位置まで移動した状態では、上記オーバーラップ量が「0」となるため、ウォーターポンプ本体10が停止するようになっている。
−実施形態の特徴部分−
この実施形態の特徴部分は、上述したような非接触式(磁力駆動式)の流量可変型のウォーターポンプにおいて、従動側回転体30の誘導リング32と隔壁40の隙間に堆積した金属粉などのような磁性を有する異物(磁性異物)を除去する清掃動作を行う清掃モードを設けた点にある。以下、この特徴構成について詳しく説明する。
冷却水中に磁性異物が混在していると、その磁性異物は、マグネット25の磁力によって引き寄せられ、従動側回転体30の誘導リング32のリング部材32bと隔壁40の円筒部42の隙間C1に侵入して堆積する可能性がある。そして、磁性異物が堆積した状態のままで従動側回転体30が回転すると、その磁性異物によって、従動側回転体30や隔壁40が摩耗し損傷したり、従動側回転体30の回転が妨げられてウォーターポンプの流量可変制御の応答性が悪化したりするおそれがある。このため、この実施形態では、上記隙間C1に堆積した異物を積極的に除去する清掃動作を、後述するようなタイミングで行うようにしている。
清掃動作は、マグネット25または誘導リング32を往復移動させる動作であって、ここでは、マグネット25を軸方向に沿って強制的に往復移動させる動作となっている。この清掃動作は、エンジンECU100によって行われる。エンジンECU100は、VSV55を上記第1の切り換え状態と上記第2の切り換え状態との間で切り換えることによってマグネット25を往復移動させ、清掃動作を実行する。
具体的には、まず、VSV55を上記第2の切り換え状態としてインテークマニホールド内の吸入負圧を負圧室50へ導入することによって、駆動側回転体20のスライド部材24を図1に示す位置から図2に示す位置まで移動させる。これにともない、上記オーバーラップ量が「0」となり、誘導リング32のリング部材32bの全体がマグネット25と対向しなくなる。その後、VSV55を上記第1の切り換え状態としてインテークマニホールド内の吸入負圧を負圧室50へ導入しないようにして、駆動側回転体20のスライド部材24を図2に示す位置から図1に示す位置まで戻す。
このような清掃動作によれば、上記隙間C1に堆積した磁性異物をこの隙間C1から排出して冷却水中に拡散させることができ、上記隙間C1に堆積した磁性異物を除去することができる。これにより、上記隙間C1への磁性異物の堆積を抑制できるので、従動側回転体30や隔壁40の摩耗・損傷を抑制でき、ウォーターポンプの流量可変制御の応答性の悪化を回避できる。
詳細には、負圧室50への負圧の導入によりマグネット25が移動して上記オーバーラップ量が小さくなると、上記隙間C1に堆積した磁性異物に作用するマグネット25の磁力が弱くなるので、上記隙間C1内に生じた冷却水の流れによって、上記隙間C1から磁性異物が排出され、冷却水中に拡散される。また、移動するマグネット25の磁力によって、上記隙間C1に堆積した磁性異物が引き寄せられて上記隙間C1から排出され、冷却水中に拡散される。これにより、上記隙間C1に堆積した磁性異物を除去することができる。この場合、上記隙間C1内の冷却水の流速が速く流量が大きいほど、上記隙間C1の磁性異物が効果的に除去される。
ここで、以上のような清掃動作は、複数回繰り返して行うことが好ましい。つまり、上述したようなマグネット25を往復移動させる動作を複数回行うことが好ましい。こうすれば、1度の清掃動作によっては上記隙間C1に堆積した磁性異物を一部しか取り除くことができなくても、繰り返し清掃動作を行うことによって、上記隙間C1に堆積した磁性異物を徐々に取り除くことができるようになり、1度しか清掃動作を行わない場合に比べて確実に磁性異物を除去することができる。
また、清掃動作の際には、従動側回転体30(ポンプインペラ31)が回転していることが好ましい。つまり、清掃動作の際には、駆動側回転体20を回転させることが好ましい。その理由は、駆動側回転体20が回転していれば、駆動側回転体20のスライド部材24を図2に示す位置へ移動させるまでの間に、従動側回転体30への回転力の伝達が行われる。これにより、ウォーターポンプ本体10が駆動して、上記隙間C1内に冷却水の流れが発生するからである。こうすれば、駆動側回転体20を回転させない場合に比べて上記隙間C1に堆積した磁性異物をさらに効果的に除去することができる。この場合、従動側回転体30(ポンプインペラ31)の回転数が大きいほど、ウォーターポンプ本体10の流量が大きくなり、上記隙間C1に堆積した磁性異物を効果的に除去することができる。
続いて、以上のような清掃動作を実行するタイミングについて説明する。上述したように、清掃動作は、マグネット25を強制的に往復移動させる動作であるため、ウォーターポンプ本体10の駆動中に清掃動作を行うと、ウォーターポンプ本体10の駆動を妨げる可能性がある。したがって、清掃動作のタイミングをウォーターポンプ本体10の駆動を妨げないようなタイミングに設定することが好ましい。このような清掃動作のタイミングについて、以下、4つの例を挙げて説明する。
まず、図3に示す第1の例では、清掃動作を実行するタイミングがエンジンを停止させるエンジン停止信号に基づいて設定されている。具体的に、図3のフローチャートに示すように、エンジンの運転中(ステップST11)、エンジン停止信号があると(ステップST12)、そのエンジン停止信号に基づいてエンジンECU100は、清掃動作を実行する(ステップST13)。この場合、エンジンが完全に停止するまでの間にインテークマニホールド内に発生する吸入負圧を利用して、マグネット25を強制的に往復移動させることが可能である。
このように、エンジンの停止に際して清掃動作を行うことにより、エンジンの運転中に冷却水の流れによって上記隙間C1に侵入して堆積した磁性異物を、次回のウォーターポンプ本体10の駆動に備えて除去することができ、効果的である。また、エンジンが完全に停止するまでの間、駆動側回転体20の回転が継続して行われるので、上記隙間C1に堆積した磁性異物をより効果的に除去することができる。
次に、図4に示す第2の例では、清掃動作を実行するタイミングがエンジンを始動させるエンジン始動信号に基づいて設定されている。具体的に、図4のフローチャートに示すように、エンジンの停止中、エンジン始動信号があると(ステップST21)、そのエンジン始動信号に基づいてエンジンECU100は、清掃動作を実行する(ステップST22)。この場合、エンジンの始動にともなってインテークマニホールド内に発生する吸入負圧を利用して、マグネット25を強制的に往復移動させることが可能である。
このように、エンジンの始動に際して清掃動作を行うことにより、エンジンの停止中にマグネット25の磁力によって引き寄せられて上記隙間C1に堆積した磁性異物をウォーターポンプ本体10の駆動に先当たって除去することができ、効果的である。また、エンジンの始動にともなって駆動側回転体20の回転が開始されるので、上記隙間C1に堆積した磁性異物をより効果的に除去することができる。
次に、図5に示す第3の例では、清掃動作を実行するタイミングが従動側回転体30(ポンプインペラ31)の累積回転回数に基づいて設定されている。具体的には、図5のフローチャートに示す手順で行われる。なお、このルーチンは、エンジンの運転中、所定の周期(例えば1sec)ごとに繰り返し行われる。
図5に示すように、エンジンの運転中(ステップST31)、エンジンECU100は、ポンプインペラ31の累積回転回数が予め設定された回転回数に到達したか否かを判定する(ステップST32)。このステップST32の判定結果が否定判定である場合には、このルーチンを一旦抜ける。一方、上記ステップST32の判定結果が肯定判定である場合には、エンジンECU100は、水温センサからの検出信号に基づいてウォーターポンプ本体10の冷却水の温度が所定の温度以下であるか否かを判定する(ステップST33)。このステップST33の判定結果が肯定判定である場合には、エンジンECU100は清掃動作を実行する(ステップST34)。一方、上記ステップST33の判定結果が否定判定である場合には、肯定判定になるのを待ってステップST34の清掃動作を実行する。
このように、ポンプインペラ31の累積回転回数に基づいて清掃動作を行うのは、清掃動作を行わなければ、ウォーターポンプ本体10の累積流量に応じて上記隙間C1への磁性異物の堆積量が増えることが懸念されるからである。この例では、ウォーターポンプ本体10の累積流量を、ポンプインペラ31の累積回転回数を求めることによって間接的に求め、そのポンプインペラ31の累積回転回数が予め設定された回数(例えば数十万回転、数百万回転など)に到達するたびに、清掃動作を実行するようにしている。このような清掃動作により、エンジンの運転中に冷却水の流れによって上記隙間C1に侵入して堆積した磁性異物を除去することができ、効果的である。また、エンジンの運転中に清掃動作を行うので、駆動側回転体20の回転が継続して行われるため、上記隙間C1に堆積した磁性異物をより効果的に除去することができる。
ポンプインペラ31の累積回転回数は、ポンプインペラ31の回転回数を累積計算することによって得られる。ポンプインペラ31の回転回数は、インペラ回転数検出手段としてのインペラ回転数センサからの検出信号に基づいて算出される。この算出されたポンプインペラ31の回転回数を累積計算することによって、ポンプインペラ31の累積回転回数が求められる。なお、ポンプインペラ31の累積回転回数は、エンジンの停止時、エンジンECU100のバックアップRAMに一旦保存され、次のエンジンの駆動時に、バックアップRAMに保存されているポンプインペラ31の累積回転回数が読み出される。そして、読み出されたポンプインペラ31の累積回転回数に、インペラ回転数センサからの検出信号に基づいて算出されたポンプインペラ31の回転回数が累積的に上乗せされる。
このように、ポンプインペラ31の累積回転回数は、前回のエンジン駆動時までのポンプインペラ31の累積回転回数に、今回のエンジン駆動時、現在までに計数されたポンプインペラ31の回転回数を加え合わせることによって求められる。したがって、例えば、ポンプインペラ31の累積回転回数を計数するカウンタを設けておき、単位時間(例えば1sec)の間にインペラ回転数センサからの検出信号に基づいて算出されるポンプインペラ31の回転回数に対応させてカウンタをカウントアップする構成とすればよい。上記ステップST32の判定は、カウンタの計数値が予め設定された値(回転回数)に達したか否かを判断することによって行われる。なお、エンジンの停止の際、そのときのカウンタの計数値がバックアップRAMに一旦記憶され、次回のエンジン駆動の際、その記憶された計数値(エンジン停止の際の計数値)からカウントアップが開始される。また、計数値が予め設定された値に到達するたびに、カウンタはリセットされる。
また、この例では、清掃動作によってウォーターポンプ本体10の駆動を妨げないようにするために、上記ステップST33の判定を行っている。具体的には、冷却水の温度が所定の温度よりも高い状況では、ウォーターポンプ本体10の流量を確保してエンジンの冷却を優先させる必要があるため、清掃動作を直ちには行わないようにしている。このように、冷却水の温度が高い状況では、ウォーターポンプ本体10の駆動を清掃動作に優先させて行うことによって、ウォーターポンプ本体10の冷却効率の悪化を回避するようにしている。そして、冷却水の温度が所定の温度以下になった後に清掃動作を行うようにしている。
次に、図6に示す第4の例では、清掃動作を実行するタイミングが従動側回転体30(ポンプインペラ31)の累積回転時間に基づいて設定されている。清掃動作のタイミングが、上述した第3の例では、ポンプインペラ31の累積回転回数に基づいて設定されたが、この例では、ポンプインペラ31の累積回転時間に基づいて設定されている。具体的には、図6のフローチャートに示す手順で行われるが、ステップST41、ST43、ST44は、図5のフローチャートの上記ステップST31、ST33、ST34と同様であるので、その説明を省略する。
ステップST42では、エンジンECU100は、ポンプインペラ31の累積回転時間が予め設定された回転時間に到達したか否かを判定する。このステップST42の判定結果が否定判定である場合には、このルーチンを一旦抜ける。一方、上記ステップST42の判定結果が肯定判定である場合には、エンジンECU100は、ステップST43の判定を行った後、ステップST44の清掃動作を実行する。
このように、ポンプインペラ31の累積回転時間に基づいて清掃動作を行うのは、清掃動作を行わなければ、ウォーターポンプ本体10の累積流量に応じて上記隙間C1への磁性異物の堆積量が増えることが懸念されるからである。この例では、ウォーターポンプ本体10の累積流量を、ポンプインペラ31の累積回転時間を求めることによって間接的に求め、そのポンプインペラ31の累積回転時間が予め設定された時間(例えば数時間、数十時間など)に到達するたびに、清掃動作を実行するようにしている。このような清掃動作により、エンジンの運転中に冷却水の流れによって上記隙間C1に侵入して堆積した磁性異物を除去することができ、効果的である。また、エンジンの運転中に清掃動作を行うので、駆動側回転体20の回転が継続して行われるため、上記隙間C1に堆積した磁性異物をより効果的に除去することができる。なお、上述した第3の例と同様に、ステップST43の判定により、冷却水の温度が所定の温度よりも高い状況では、ウォーターポンプ本体10の駆動を清掃動作に優先させて行うことによって、ウォーターポンプ本体10の冷却効率の悪化を回避するようにしている。
ポンプインペラ31の累積回転時間は、ポンプインペラ31の回転時間を計時するタイマを設けておき、前回のエンジン駆動時までのポンプインペラ31の累積回転時間に、今回のエンジン駆動時、現在までにタイマによって計時されたポンプインペラ31の回転時間を加え合わせることによって求めることが可能である。上記ステップST42の判定は、タイマの計時値が予め設定された値(回転時間)に達したか否かを判断することによって行われる。
ポンプインペラ31の累積回転時間は、エンジンの停止時、エンジンECU100のバックアップRAMに一旦保存され、次のエンジンの駆動時に、バックアップRAMに保存されているポンプインペラ31の累積回転時間が読み出される。そして、読み出されたポンプインペラ31の累積回転時間に、今回のエンジン駆動時にタイマによって計時されたポンプインペラ31の回転時間が累積的に上乗せされる。なお、エンジンの停止の際、そのときのタイマの計時値がバックアップRAMに一旦記憶され、次回のエンジン駆動の際、その記憶された計時値(エンジン停止の際の計時値)から計時が開始される。また、計時値が予め設定された値に到達するたびに、タイマはリセットされる。
−他の実施形態−
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここに示した実施形態はさまざまに変形することが可能である。
駆動側回転体20から従動側回転体30への回転力の伝達が非接触の状態で可能な構成であれば、駆動側回転体20、従動側回転体30、隔壁40の構成部材や、それらの形状、配置位置などは、上述した場合だけに限定されず、さまざまに変更することが可能である。
上記オーバーラップ量を変更可能な構成であれば、負圧室50の構成部材や、それらの形状、配置箇所等は、上述した場合だけに限定されず、さまざまに変更することが可能である。ここで、負圧室50に導入する負圧を大きくするほど、上記オーバーラップ量が大きくなるように構成してもよい。また、エンジンの吸入負圧以外の負圧発生源を利用して、負圧室50に負圧を導入する構成としてもよい。例えば、バキュームポンプによる負圧を利用することも可能である。また、負圧以外を利用して、オーバーラップ量を変更するように構成してもよい。例えば、負圧の代わりに正圧を利用することができる。また、油圧アクチュエータや、電動アクチュエータ等を利用することも可能である。また、上記実施形態では、マグネット25が軸方向にスライドする構成としたが、この場合とは逆に、誘導リング32を軸方向にスライドさせる構成としてもよい。
清掃動作を実行するタイミングとして、上述した第1〜第4の例のタイミングのうち、2つ以上を組み合わせたものを採用してもよい。
上記実施形態では、タイミングチェーンケース12の表面に設けられた凹陥部12aによりポンプ渦流室12bを形成した場合について説明したが、エンジンのシリンダブロックを利用してポンプ渦流室を形成するものに対しても本発明は適用可能である。
上記実施形態では、自動車用エンジンに搭載され、エンジンからの駆動力を受けることで作動する車両用ウォーターポンプに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、自動車用以外の用途に使用されるウォーターポンプに対しても適用することができる。また、ウォーターポンプの駆動源としてもエンジン(内燃機関)に限定されるものではなく、電動機(電動モータ)から駆動力を受けるものであってもよい。
実施形態に係るウォーターポンプにおいて負圧を作用させていない状態を示す断面図である。 実施形態に係るウォーターポンプにおいて負圧を作用させた状態を示す断面図である。 清掃動作を実行するタイミングの第1の例を示すフローチャートである。 清掃動作を実行するタイミングの第2の例を示すフローチャートである。 清掃動作を実行するタイミングの第3の例を示すフローチャートである。 清掃動作を実行するタイミングの第4の例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 ウォーターポンプ本体
20 駆動側回転体
25 マグネット
30 従動側回転体
31 ポンプインペラ
32 誘導リング
40 隔壁
50 負圧室
55 VSV
100 エンジンECU

Claims (7)

  1. 駆動源からの駆動力が伝達されて回転する駆動側回転体と、ポンプインペラを有し且つ回転支軸によって回転自在に支持された従動側回転体と、上記駆動側回転体が配設されている空間と上記従動側回転体が配設されている空間とを仕切る隔壁とを備え、上記駆動側回転体に備えられた磁性体と、上記従動側回転体に備えられた誘導体との相対的な対向位置を変更することにより、駆動側回転体から従動側回転体へ伝達される回転力の大きさを変更するように構成されたウォーターポンプにおいて、
    上記従動側回転体の誘導体と隔壁の隙間に堆積した異物を除去するための清掃動作を行う清掃モードが設けられており、この清掃動作は、上記磁性体または誘導体を往復移動させる動作であることを特徴とするウォーターポンプ。
  2. 請求項1に記載のウォーターポンプにおいて、
    上記清掃動作の際には、上記磁性体または誘導体の往復移動が複数回繰り返して行われることを特徴とするウォーターポンプ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のウォーターポンプにおいて、
    上記清掃動作の際には、上記駆動側回転体の回転動作が併せて行われることを特徴とするウォーターポンプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のウォーターポンプにおいて、
    上記清掃動作が、上記駆動源の停止に際して行われることを特徴とするウォーターポンプ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のウォーターポンプにおいて、
    上記清掃動作が、上記駆動源の始動に際して行われることを特徴とするウォーターポンプ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のウォーターポンプにおいて、
    上記清掃動作が、上記ポンプインペラの累積回転回数に基づいて設定されるタイミングで行われることを特徴とするウォーターポンプ。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のウォーターポンプにおいて、
    上記清掃動作が、上記ポンプインペラの累積回転時間に基づいて設定されるタイミングで行われることを特徴とするウォーターポンプ。
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