JP2009137749A - ヤードクレーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 クレーン本体の走行に用いられる走行用動力を発生する走行用モータ23と、荷物の巻き上げ、および、巻き下げを行う巻用動力やトロリを駆動するトロリ駆動力を発生する荷役用モータ25,33と、走行用モータ23および荷役用モータ25,33に電力を供給する外部の給電部41に対して接続および切り離し可能に取付けられる受電部7と、給電部41から供給された電力、および、巻き下げ時に荷役用モータ33により回生された電力の少なくとも一方を充電するとともに、受電部7が給電部41から切り離された際に、電力を少なくとも走行用モータ23に電力を供給する充放電部8と、が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
RTGは、軌道上を横走行するクレーンと比較して縦走行も行える点が異なる。横走行時には、ケーブルやトロリ線などを介して、比較的容易に電力をRTGに給電することができるが、縦走行時に電力を給電することが難しく、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、補助エンジン発電機を用いるため、発電時に排ガスがエンジンから放出され、環境を汚染するという問題があった。また、エンジンの燃料である軽油を定期的に給油する必要があり、給油作業という手間がかかる問題があった。さらに、燃料が漏れると環境を汚染するという問題があるとともに、燃料に引火する恐れがあった。
本発明のヤードクレーンは、クレーン本体の走行に用いられる走行用動力を発生する走行用モータと、荷物の巻き上げ、および、巻き下げを行う巻用動力や、トロリを駆動するトロリ駆動力を発生する荷役用モータと、前記走行用モータおよび前記荷役用モータに電力を供給する外部の給電部に対して接続および切り離し可能に取付けられる受電部と、前記給電部から供給された電力、および、巻き下げ時に前記荷役用モータにより回生された電力の少なくとも一方を充電するとともに、前記受電部が前記給電部から切り離された際に、電力を少なくとも前記走行用モータに電力を供給する充放電部と、が設けられていることを特徴とする。
さらに、略平均的な重量の荷物であれば、受電部を介して供給される電力のみで荷役を行うことができるため、充放電部から電力を供給する回数を減らすことができ、荷役に必要な電力が不足する恐れがない。
そのため、受電部を介して供給される電力が不足する場合にのみ、確実に、荷役用モータおよび走行用モータに充放電部から電力の不足分が供給され、本発明のヤードクレーンによる作業の安定性が確保される。
以下、本発明の第1の実施形態にかかるRTGついて図1から図5を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るRTGの構成を説明する模式図である。図2は、図1のRTGにおける横走行および縦走行について説明する模式図である。図3は、図1のRTGの構成を説明するブロック図である。
本実施形態では、本発明のヤードクレーンをRTGに適用して説明するが、RTG以外にもRMGC(Rail Mounted Gantry Crane)にも適用することができ、特に限定するものではない。
RTG1には、図1から図3に示すように、クレーン本体4と、クレーン本体4を横走行および縦走行させる走行部5と、コンテナ2の巻き上げや、巻き下げ、およびトロリの駆動を行う荷役部6と、走行部5および荷役部6に電力を供給する受電部7および充放電部8と、RTG1の走行および荷役を制御する制御部9と、が設けられている。
走行用インバータ22は、受電部7および充放電部8から電力が供給可能に接続され、走行用インバータ22から走行用モータ23に電力を供給可能に接続されている。
荷役部6には、図1および図3に示すように、トロリを駆動するトロリ駆動用インバータ24およびトロリ駆動用モータ(荷役用モータ)25と、コンテナ2を把持するスプレッダ35などを備えた把持部31と、コンテナ2や把持部31などの巻き上げや巻き下げを行う動力を発生する巻用インバータ32および巻用モータ(荷役用モータ)33と、巻き上げたコンテナ2の重量を測定する重量計測部34と、が設けられている。また、トロリ駆動用インバータ24および巻用インバータ32は別設置の電気室内に設けられている場合もある。
トロリ駆動用インバータ24は、受電部7および充放電部8から電力が供給可能に接続され、トロリ駆動用インバータ24からトロリ駆動用モータ25に電力を供給可能に接続されている。
把持部31には、コンテナ2を把持するスプレッダ35と、スプレッダ35等を巻き上げ、巻き下げするワイヤロープよび滑車などが設けられている。
さらに、巻用インバータ32は、コンテナ2の巻き下げの際に、巻用モータ33により回生された電力を充放電部8に充電可能な電力に変換するものでもある。
巻用インバータ32は、受電部7および充放電部8から電力が供給可能に接続され、巻用インバータ32から巻用モータ33に電力を供給可能に接続されている。
重量計測部34に測定されたコンテナ2の重量に関する信号は、制御部9に入力されている。
受電部7には、図1から図3に示すように、給電部41から延びるケーブル42を巻き取ったり、巻き出したりするケーブルリール43と、供給された電流を整流する整流器44と、が設けられている。
ケーブル42の径は、RTG1が荷役するコンテナ2のうちの平均的な重量に対応したものとされている。例えば、荷役するコンテナ2の重量の範囲が、0tから約40tである場合には、約20tのコンテナ2を荷役するために必要な電力を供給できる径に設定されている。
なお、ケーブルリール43とケーブル42との接続および切り離しに関する構成は、公知の構成を用いることができ、特に限定するものではない。
整流器44もケーブル42と同様に、平均的なコンテナ2重量に基づいた電力に対応する能力を有するものとされている。
充放電部8には、電力を充電および放電するキャパシタ51と、キャパシタ51への充電や、キャパシタ51からの放電を制御するスイッチ52と、キャパシタ51に残る電力の残量を測定する残量計測部53と、が設けられている。
スイッチ52は、後述する制御部9によりONおよびOFFが制御され、キャパシタ51と、整流器44および各インバータ22,24,32との電気的な接続および切り離しを制御するものである。
なお、キャパシタ51およびスイッチ52としては、公知のものを用いることができ、特に限定するものではない。
さらに、キャパシタ51と二次電池とを組み合わせ、急速に充電や放電を行う場合にはキャパシタ51を用いて、それ以外の場合には二次電池を用いてもよく、特に限定するものではない。
なお、残量計測部53としては、キャパシタ51に充電される電力量(つまり電流値および電圧値)と、キャパシタ51から放電される電力量とに基づいてキャパシタ51における電力の残量を算出するものなど、公知のものを用いることができ、特に限定するものではない。
制御部9には、荷役部6の重量計測部34により測定されたコンテナ2の重量に関する信号や、充放電部8の残量計測部53により測定されたキャパシタ51における電力の残量に関する信号が入力されている。
まず、RTG1がレーン3Aや、レーン3Bなどに沿って走行する横走行時の電力の供給方法、および、制御方法について説明する。
一方、RTG1が、次ぎの作業に入る前など、走行や荷役を行っていない場合には、給電部41から受電部7を介して充放電部8のキャパシタ51に電力が供給され、充電が行われる。
RTG1がコンテナ2を巻き上げ、コンテナ2を吊下げる場合には、制御部9からスイッチ52のON,OFFを制御するスイッチ制御信号が出力される。
具体的には、図4に示すように、コンテナ2が巻き上げられ、地切りされると(ステップS1)、重量計測部34によりコンテナ2の重量が計測され、重量に関する信号が制御部9に入力される(ステップS2)。
言い換えると、所定重量とは、受電部7が流すことができる許容電力に関する重量であり、上述の許容電力が供給された際に、巻用モータ33が巻き上げることができるコンテナ2の重量でもある。
制御部9は、上述のステップS4においてスイッチ制御信号を出力する際に、同時に以下に述べる演算を行い、トロリ駆動速度を制御するトロリ駆動制御信号や、コンテナ2の巻き上げ速度および巻き下げ速度を制御する荷役制御信号を出力する。
その後、残量計測部53によりキャパシタ51に残存する電力量が測定され、電力の残量に関する信号が制御部9に入力される(ステップS13)。
一方、算出された電力量が少なく、キャパシタ51の充電量がゼロになる恐れがある場合には、各速度の最大値は、キャパシタ51の充電量がゼロにならない値に制限される。
ここでは、図2に示すように、RTG1がレーン3Aからレーン3Bに縦走行する場合に適用して説明する。
その後、図3に示すように、キャパシタ51から走行用インバータ22および走行用モータ23に電力が供給される。すると、図2に示すように、RTG1はレーン3Aからレーン3Bに向かって縦走行する。
RTG1がレーン3Aからレーン3Bに到達すると、ケーブルリール43と、レーン3Bに配置されたケーブル42とが接続され、レーン3Aからレーン3Bへの移動が完了する。
そのため、受電部7を介して供給される電力が不足する場合にのみ、確実に、巻用モータ33およびトロリ駆動用モータ25に充放電部8から電力の不足分が供給され、本実施形態のRTG1による作業の安定性が確保される。
例えば、上記の実施形態においては、宮殿部41からケーブル42を介してRTG1に電力を供給する例に適用して説明しているが、ケーブル42を用いる例に限定されるものではなく、例えばトロリ線を用いて電力を供給してもよく、特に限定するものではない。
2 コンテナ(荷物)
4 クレーン本体
7 受電部
8 充放電部
9 制御部
23 走行用モータ
25 トロリ駆動用モータ(荷役用モータ)
33 巻用モータ(荷役用モータ)
41 給電部
Claims (6)
- クレーン本体の走行に用いられる走行用動力を発生する走行用モータと、
荷物の巻き上げ、および、巻き下げを行う巻用動力や、トロリを駆動するトロリ駆動力を発生する荷役用モータと、
前記走行用モータおよび前記荷役用モータに電力を供給する外部の給電部に対して接続および切り離し可能に取付けられる受電部と、
前記給電部から供給された電力、および、巻き下げ時に前記荷役用モータにより回生された電力の少なくとも一方を充電するとともに、
前記受電部が前記給電部から切り離された際に、電力を少なくとも前記走行用モータに電力を供給する充放電部と、
が設けられていることを特徴とするヤードクレーン。 - 前記受電部が流すことができる許容電力は、前記荷役用モータにおける最大負荷時に、前記荷役用モータに供給される電力よりも少なく、
前記受電部が前記給電部に接続されている場合であっても、前記荷役用モータおよび前記走行用モータに供給される電力が不足する場合には、前記充放電部から電力が供給されることを特徴とする請求項1記載のヤードクレーン。 - 前記受電部が流すことができる許容電力は、荷役される前記荷物の略平均的な重量に対応した電力と等しいことを特徴とする請求項2記載のヤードクレーン。
- 巻き上げられた前記荷物の重量に基づいて、前記充放電部から前記荷役用モータおよび前記走行用モータへの電力の供給が制御されることを特徴とする請求項2または3に記載のヤードクレーン。
- 前記充放電部の残量に基づいて、前記荷物の巻き上げ速度や巻き下げ速度、前記トロリの走行速度、および、前記クレーン本体の走行速度の少なくとも1つの上限が下げられることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のヤードクレーン。
- 少なくとも前記走行用モータおよび前記荷役用モータを制御する制御部が設けられ、
前記制御部には、前記充放電部から電力が供給されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のヤードクレーン。
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