JP2009136891A - 打抜加工装置及び打抜加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成によって、効率よく、鋼板上に対称の穴による連続模様を形成すること。
【解決手段】鋼板61を搬送しつつ打抜くことで鋼板61上に連続模様を形成する打抜加工装置1において、鋼板61を貫いて穴62を開ける複数の打抜ポンチ16a、16bと、複数の打抜ポンチ16a、16bを配設する第一及び第二昇降ブロック15a、15bと、第一第及び第二昇降ブロック15a、15bを独立して昇降させる第一及び第二昇降手段10a、10bと、を有し、第一昇降ブロック15aに配設される打抜ポンチ16aと、第二昇降ブロック15bに配設される打抜ポンチ16bとは、互いに非対称になるように配設されていることを特徴とする打抜加工装置1。
【選択図】 図1
【解決手段】鋼板61を搬送しつつ打抜くことで鋼板61上に連続模様を形成する打抜加工装置1において、鋼板61を貫いて穴62を開ける複数の打抜ポンチ16a、16bと、複数の打抜ポンチ16a、16bを配設する第一及び第二昇降ブロック15a、15bと、第一第及び第二昇降ブロック15a、15bを独立して昇降させる第一及び第二昇降手段10a、10bと、を有し、第一昇降ブロック15aに配設される打抜ポンチ16aと、第二昇降ブロック15bに配設される打抜ポンチ16bとは、互いに非対称になるように配設されていることを特徴とする打抜加工装置1。
【選択図】 図1
Description
本発明は、鋼板を打抜くことでパンチングメタル(打抜多孔板)を製造する打抜加工装置及び打抜加工方法に関するものである。
従来、鋼板を打抜くことでパンチングメタルを製造する打抜加工装置がある(例えば、特許文献1〜3参照)。
図6を用いて従来におけるパンチングメタルの製造手順を説明する図である。図6(a)に連続模様のパンチングメタルの一例を示す。図6(a)に示すように、パンチングメタル100は、鋼板101と、打抜加工がなされて開いた穴102とで構成される。
このような連続模様のパンチングメタル100を形成する場合は、まず、図6(b)に示すような連続模様の一単位の打抜型111を用意する。打抜加工の際には、鋼板101を搬送しながら、図6(c)に示す番号の順に、鋼板を打抜いていく。これにより、穴102による連続模様が形成されたパンチングメタル100を得る。尚、同じ手順番号を付した穴は同時に打抜作業が行われることを示している。
さて、上述のパンチングメタル100の穴102による連続模様は、図6(c)に示すように、左右非対称に配置されている。しかし、パンチングメタルはその用途に応じて、左右対称のパンチングメタル150のように構成する必要がある。この場合には、従来は次のように形成していた。
即ち、図6(d)に示すように、上述の打抜型111に加え、打抜型112の左端の一列と同様の穴を有する一列型112を用意する。打抜加工の際には、まず、上述の図6(c)と同様に、鋼板101を搬送しながら打抜型111を用いて穴102を形成する。その後、一列型112を用いて一列に穴(図中、手順番号7)を開ける。これにより、左右対称の連続模様を有するパンチングメタル111を得ていた。
しかしながら、上述のような構成とすると、次のような問題がある。まず、構造の異なる形状の複数の型(打抜型111と一列型112)を用意して、最後の列のみを一列型のような独立した特別な型で打抜く構成とすると、打抜加工装置の構造が複雑になる。また、多数の型を収納し、構造も複雑になるため装置が大型化する。更に、複雑な構造の型を動かすため、複雑な手順を経ることが必要となり、加工時間も長期化する。
そこで、本発明の目的は、簡単な構成によって、鋼板上に、効率よく対称の穴による連続模様を形成することである。
上記目的を達成するための本発明の打抜加工装置の第一の構成は、鋼板を搬送しつつ打抜くことで鋼板上に連続模様を形成する打抜加工装置において、鋼板を貫いて穴を開ける複数の打抜ポンチと、前記複数の打抜ポンチを配設する第一及び第二昇降ブロックと、前記第一第及び第二昇降ブロックを独立して昇降させる第一及び第二昇降手段と、を有し、前記第一昇降ブロックに配設される打抜ポンチと、前記第二昇降ブロックに配設される打抜ポンチとは、互いに非対称になるように配設されていることを特徴とする。
本発明の打抜加工装置の第二の構成は、第一の構成に記載の打抜加工装置であって、前記第一及び第二昇降手段はそれぞれ水平移動ブロックとこれを移動させるアクチュエータとを有し、前記昇降ブロックと前記水平移動ブロックとの対向位置に傾斜面を形成して、前記水平移動ブロックの移動により前記昇降ブロックの昇降を制御することを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明の打抜加工方法は、前記打抜加工装置を用い、前記第一又は第二昇降手段を選択的に昇降させて鋼板に穴を開け、左右対称の連続模様を形成する。
以上の構成又は方法により、鋼板上に対称形状の連続模様を形成する場合、昇降手段により第一及び第二の昇降ブロックを下降させた状態で装置を作動させると、全ての打抜ポンチが鋼板を貫く。一方、非対称形状の両端部で、昇降手段により第一又は第二の昇降ブロックの片方のみを下降させた状態で装置を作動させると、昇降ブロックの片方に配設される打抜ポンチのみが鋼板を貫く。
このような構成とすると、全ての打抜工程において、第一又は第二の昇降ブロックに配設される打抜ポンチを使用しながら、打抜作業ができる。このため、普段使う型の他に端部のみを打抜くための特別な型が必要ない。これにより、部材点数を削減することができる。
また、特別な加工をするための特別な型を使用しなくて済む。このため、特別な型を移動させる機構が必要ない。また、鋼板の搬送方向を一定にすることができる。このため、簡単な構成で装置を作成することができる。これにより、制御も複雑にならず、簡単な制御でも、十分な搬送精度を確保することができる。
以上のように、鋼板上に、効率よく対称の穴による連続模様を形成することができる。
図を用いて本発明の実施例を説明する。尚、以下説明する第一、第二昇降手段、並びに、第一、第二昇降ブロックの「第一」、「第二」の呼称は、実施例内のみのものである。このため、特許請求の範囲との関係においては、「第一」、「第二」が逆になることもありえる。
〔実施例1〕
図を用いて本発明の実施例1を詳細に説明する。尚、発明の内容は、本実施例に限定されるものではない。説明においては、打抜加工装置1の概略構成、打抜加工装置1による打抜動作の手順の順で説明する。
図を用いて本発明の実施例1を詳細に説明する。尚、発明の内容は、本実施例に限定されるものではない。説明においては、打抜加工装置1の概略構成、打抜加工装置1による打抜動作の手順の順で説明する。
(打抜加工装置1の概略構成)
図1は実施例1における打抜加工装置1の概略断面図である。図1に示すように、打抜加工装置1は、パンチングメタル60の上部に配設される上型1aと、パンチングメタル60の下部で支える下型1bと、鋼板を上型1aと下型1bとの間を搬送させる不図示の搬送手段と、を有する。
図1は実施例1における打抜加工装置1の概略断面図である。図1に示すように、打抜加工装置1は、パンチングメタル60の上部に配設される上型1aと、パンチングメタル60の下部で支える下型1bと、鋼板を上型1aと下型1bとの間を搬送させる不図示の搬送手段と、を有する。
上型1aには、打抜ポンチ16a、16bをその上部から昇降させる昇降機構10と、昇降機構10の下部を支えるパンチプレート20と、打抜ポンチ16a、16bを挿通孔31から突出させるストリッパープレート30とを有する。昇降機構10とストリッパープレート30との間には、弾性バネ40が配設される。尚、弾性バネ40は上方に付勢する手段であれば、バネに限るものではない。
下型1bのダイプレート50には、ダイス孔51が配設される。ダイス孔51は、上型1aの打抜ポンチ16が降りて鋼板に穴を明けるときの透孔である。
昇降機構10の構成を詳細に説明する。昇降機構10は、打抜ポンチ16aを昇降させる昇降手段(第一昇降手段)10aと、打抜ポンチ16bを昇降させる昇降手段(第二昇降手段)10bの、2つの昇降手段を有する。
本実施例において、昇降手段10a、10bに昇降される打抜ポンチ16a、16bは、第一昇降ブロック15a、第二昇降ブロック15b上に、鋼板の搬送方向と直交する方向へ直線的に配設されている。また、昇降手段10a側の打抜ポンチ16aは4つ配設され、昇降手段10b側の打抜ポンチ16bは3つ配設されている(図3参照)。そして、昇降ブロック15a、15bの各打抜ポンチ16a、16bは、昇降機構10a、10bの昇降により、各々同時に複数の穴を開ける。また、打抜ポンチ16aと打抜ポンチ16bとは、互いに非対称になるように、昇降ブロック15a、15b上に配設されている。また、第一昇降ブロック15aと第二昇降ブロック15bとは搬送方向と同方向に並列に配設されている(図3参照)。
尚、昇降ブロック15a、15b上の打抜ポンチ16a、16bの数は、4つと3つであったが、この数に限るものではない。また、必ずしも鋼板の搬送方向と直交する方向である必要はない。
(昇降機構10の詳細構成)
ここで、昇降機構10の構成について、詳細に説明する。昇降手段10a、昇降手段10bは、互いに略同様の構成であり、各々独立して昇降することができる。
ここで、昇降機構10の構成について、詳細に説明する。昇降手段10a、昇降手段10bは、互いに略同様の構成であり、各々独立して昇降することができる。
昇降手段10a、10bは、互いに向かい合うように配設されたアクチュエータ11a、11bと、水平方向に空けられたシリンダ12a、12bを有する。また、アクチュエータ11a、11bの油圧を水平移動ブロック14a、14bに伝達するためのラム13a、13bと、水平移動ブロック14a、14bによってその高さを調整される第一昇降ブロック15a、第二昇降ブロック15bと、打抜ポンチ16a、16bと、を有する。尚、打抜ポンチ16a、16bは、不図示のバネ等の付勢手段によって上方に付勢されている。
本実施例においては、水平移動ブロック14a、14bと昇降ブロック15a、15bとの対向位置に傾斜面を形成する。具体的には、水平移動ブロック14a、14bの下面一端部には、端部を切り欠いて傾斜するように形成されたテーパ部14aT、14bTがある。また、昇降ブロック15a、15bには、テーパ部14aT、14bTと当接するように形成されたテーパ部15aT、15bTがある。このように構成するため、水平移動ブロック14a、14bが水平に動くと、テーパ部同士の摺動により、水平移動ブロック14a、14bと昇降ブロック15a、15bとの相対位置が変わることとなる。
昇降機構10は、このような構成により、次のように打抜ポンチ16a、16bの昇降を独立して行うことができる。図2は昇降手段10a、昇降手段10bの詳細説明図である。
まず、図1及び図2(a)に示す打抜ポンチ16aを例示して、打抜ポンチ16を下降させる構成について説明する。打抜ポンチを下降させる際には、アクチュエータ11aを作動させ、ラム13aを装置内部方向に移動させる。
すると、水平移動ブロック14aのテーパ部14aTと昇降ブロック15aのテーパ部15aTとの当接が外れ、水平移動ブロック14aの底面が第一昇降ブロック15aの上面を押し下げる。これにより、昇降ブロック15aに付帯される打抜ポンチ16aは、上方への付勢力に抗して押し下げられ、打抜ポンチ16aの高さはテーパ部の高さHだけ下降することになる。
次に、図1及び図2(b)に示す打抜ポンチ16bを例示して、打抜ポンチ16を上昇させる構成について説明する。打抜ポンチを上昇させる際には、アクチュエータ11bを作動させ、ラム13bを装置外部方向に移動させる。
ここで、前述のように打抜ポンチ16bは上方に付勢されているので、第二昇降ブロック15bのテーパ部15bTは水平移動ブロック14bのテーパ部14bTと当接するように付勢される。このとき、第二昇降ブロック15bに付帯される打抜ポンチ16bは、上方への付勢力により押し上げられる。これにより、打抜ポンチ16bの高さは上昇することになる。
このように、昇降手段10a、10bは、水平移動ブロック14a、14b及び昇降ブロック15a、15bのテーパ部を介して打抜ポンチ16a、16bの昇降動作を行う。これにより、簡単な構成で確実に昇降動作を行うことができる。
(打抜加工装置1の動作)
以上のような構成により、打抜加工装置1により鋼板61を打抜いて、図3(a)に示すようなパンチングメタル60とする際には、次のような動作をする。
以上のような構成により、打抜加工装置1により鋼板61を打抜いて、図3(a)に示すようなパンチングメタル60とする際には、次のような動作をする。
まず、搬送手段によって鋼板61を下型1b上の所定の位置まで搬送する。次に、昇降機構10を作動させて、打抜ポンチ16a、16bの位置決めを行う。そして、不図示の制御手段及び駆動手段によって上型1aを鋼板61に近接させる。
この状態で、制御手段によって昇降機構10及びパンチプレート20を弾性バネ40の付勢力に抗して下降させる。すると、昇降機構10によって所定量Hだけ下降させた方の打抜ポンチ16aのみがストリッパープレート30の挿通孔31から突出し、鋼板61に穴62を開けることになる。穴62を形成した部分にあった鋼板の一部は、ダイス孔51を通じて下方に落下する。また、穴開け後の昇降機構10は、弾性バネ40の付勢力により、元の位置に戻る。
穴62が形成された鋼板61は、前述の搬送手段により所定量(ピッチの分)搬送され、次の穴開けに備える。この搬送動作と穴開け動作を繰り返すことにより、鋼板61上に複数の穴62による連続模様を形成する。
(打抜加工装置1の打抜動作の手順)
図3を用いて、本実施例における打抜加工装置1での打抜動作の手順を説明する。図3は実施例1に係るパンチングメタル60を製造する手順を説明する図である。本実施例においては、図3(a)に示すような模様のパンチングメタル60を形成する。
図3を用いて、本実施例における打抜加工装置1での打抜動作の手順を説明する。図3は実施例1に係るパンチングメタル60を製造する手順を説明する図である。本実施例においては、図3(a)に示すような模様のパンチングメタル60を形成する。
本実施例の昇降機構10の昇降手段10a、10bは独立して動く。このため、図3(b)に示すような、打抜ポンチ16aが4つ配設されている第一昇降ブロック15aと、打抜ポンチ16bが3つ配設されている第二昇降ブロック15bとは独立して動く。また、昇降手段10a、10bを調節することによって双方を下降させると、打抜ポンチ16a、16bの全てが挿通孔31から突出可能となり、7つの穴62を鋼板61上に形成することができる。
図3(c)に示すように、パンチングメタル60を形成する際には、まず、上型1aを鋼板61に近接させて、打抜ポンチ16a、16bの下方に鋼板61を配置する。ここで、昇降手段10a、10bの双方を下降させる。この状態で、昇降機構10及びパンチプレート20を下降させると、打抜ポンチ16a、16bが、鋼板61に図中の手順番号1を付した7つの穴62を形成する。次に、鋼板61を所定量搬送させて、昇降機構10及びパンチプレート20を下降させると、図中の手順番号2を付した7つの穴62を形成する。この搬送動作と打抜動作を6度繰り返し、穴62による非対称の連続模様が形成される。
次に、昇降手段10aの位置はそのままで、昇降手段10bのみを上昇させる。すると、打抜ポンチ16bは、昇降機構10及びパンチプレート20を下降させても鋼板61を打抜けない位置にまで上昇する。この状態で、昇降機構10及びパンチプレート20を下降させると、挿通孔31から突出した打抜ポンチ16aのみが、図中の手順番号7を付し実線で示す位置に4つの穴62を形成する。一方、打抜ポンチ16bは挿通孔31から突出しないため、鋼板61に到達しない。このため、鋼板61の上方の位置に打抜ポンチ16bがあったとしても、図中の手順番号7を付し破線で示す位置には、3つの穴62は形成されない。
このような手順を経ることによって、穴62による対称の連続模様が鋼板61上に形成されるパンチングメタル60が形成される。
この製造過程において、図3(c)に示すように、搬送手段の鋼板61の送り量は一定でよい。このため、より簡単な制御でパンチングメタル60を形成することができる。また、複雑な制御を行わないため、複雑な工程時間を経る必要がなく、より短時間でパンチングメタル60を形成することができる。また、昇降手段10a、10b及び上型1aの鋼板61に対する位置は変える必要がない。このため、相対的な位置ズレ等も起こるおそれが少なく、より高精度に連続模様を形成することができる。
尚、本実施例においては、最終打抜き動作(手順番号7)の際に、第二昇降手段10bにより打抜ポンチ16bの上昇を許容し、打抜ポンチ16bによる打抜きを回避することとしたが、必ずしも最終である必要はない。
即ち、例えば連続模様の両端部を3つの穴とする場合には、まず、第一回の打抜き動作(手順番号1)の際に、第一昇降手段10aにより打抜ポンチ16aの上昇を許容し、打抜ポンチ16aによる打抜きを回避する。次に昇降手段10aにより打抜ポンチ16aを下降させ、打抜ポンチ16a、16bによる打抜きをする。そして、最終打抜き動作(手順番号7)の際にも、第二昇降手段10bは作動させず、図3(b)の手順番号7の破線で示す穴も打抜く。この場合であっても、左右対称の連続模様を形成することができる。
〔実施例2〕
図を用いて本発明の実施例2を詳細に説明する。尚、前述と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。
図を用いて本発明の実施例2を詳細に説明する。尚、前述と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。
本実施例の打抜加工装置1は、実施例1と異なり、打抜ポンチ16aと打抜ポンチ16bの間に距離Lの飛ばしを有する構成である。「飛ばし」とは、隣接する穴のピッチが極めて狭く、実施例1のように隣接する穴を同時に打抜く加工が困難な場合、打抜ポンチ16a、16b間の距離を開けることである。
(打抜加工装置1の概略構成)
図4は実施例2における打抜加工装置1の概略断面図である。図4に示すように、打抜ポンチ16aと、打抜ポンチ16bとの間に距離Lの飛ばしを形成した以外は、実施例1の打抜加工装置1と同様の構成である。
図4は実施例2における打抜加工装置1の概略断面図である。図4に示すように、打抜ポンチ16aと、打抜ポンチ16bとの間に距離Lの飛ばしを形成した以外は、実施例1の打抜加工装置1と同様の構成である。
(打抜加工装置1の打抜動作の手順)
図5(a)及び(b)を用いて、本実施例における打抜加工装置1での打抜動作の手順を説明する。図5は実施例2に係るパンチングメタル70を製造する手順を説明する図である。本実施例においては、図5(b)に示すようなパンチングメタル70を形成する。
図5(a)及び(b)を用いて、本実施例における打抜加工装置1での打抜動作の手順を説明する。図5は実施例2に係るパンチングメタル70を製造する手順を説明する図である。本実施例においては、図5(b)に示すようなパンチングメタル70を形成する。
まず、図5(b)に示すように、パンチングメタル70を形成する際には、まず、上型1aを鋼板71に近接させて、打抜ポンチ16a、16bの下方に、鋼板71を配置する。ここで、昇降機構10をよって、昇降手段10aを上昇させたままで、昇降手段10bのみを下降させる。この状態で、昇降機構10及びパンチプレート20を下降させると、打抜ポンチ16bが、鋼板71に図中の手順番号1を付し実線で示した3つの穴72を形成する。
次に、鋼板71を所定量搬送させる間に、昇降手段10aを下降させる。そして、昇降機構10及びパンチプレート20を下降させると、打抜ポンチ16a、16bによって、鋼板71に図中の手順番号2を付した7つの穴72が形成される。この搬送動作と打抜動作を繰り返し、手順番号6の穴72を形成する。
次に、昇降手段10aを下降させたままで、昇降手段10bのみを上昇させる。ここで、昇降機構10及びパンチプレート20を下降させると、打抜ポンチ16aが、鋼板71に図中の手順番号7を付し実線で示した4つの穴72を形成する。この搬送動作と打抜動作を繰り返し、手順番号8の実線で示す穴72を形成する。
このような手順を経ることによって、穴72による対称の連続模様が鋼板71上に形成されるパンチングメタル70が形成される。この製造過程において、図5(b)に示すように、搬送手段の鋼板71の送り量は一定でよい。このため、より簡単な制御でパンチングメタル70を形成することができる。
尚、従来の構成でこのパンチングメタル70を形成するためには、図7(a)のように、二列の打抜型121と、3つ穴用の一列型122と、4つ穴用の一列型123の3つを用意し、図7(b)のような手順で打抜動作をさせる必要がある。
従来の構成によれば、図7(b)に示すように、図中の手順番号を見ると、手順番号1〜5は連続的に打抜くことができるが、手順番号6と、手順番号7、8は、断続的に打抜かねばならないことがわかる。このような打抜動作とすると、搬送手段の搬送方向や送り量も異なり、精度を維持することが困難になる。また、型の種類や数が増えると、当該型のみならず、型を制御するための部材点数も増え、部材点数増加に伴って、装置も大型化するという問題がある。
これに対して、本実施例によれば、飛ばしのある打抜加工装置1においても、打抜動作の始まりから終わりまで、鋼板71の搬送量が均一である。また、昇降手段10a、10bのみで足り、複数の型を配設する必要もない。また、搬送方向も一定であるため、複雑な制御も必要なく、搬送精度をより高く保つことを容易に行うことができる。
尚、本実施例においては、第一回の打抜き動作(手順番号1)の際に、第一昇降手段10aにより第一昇降ブロック15aに取り付けられた打抜ポンチ16aの上昇を許容して打抜ポンチ16aによる打抜きを回避し、且つ、最終打抜き動作(手順番号7、8)の際に、第二昇降手段10bにより第二昇降ブロック15bに取り付けられた打抜ポンチ16bの上昇を許容して打抜ポンチ16bによる打抜きを回避したが、必ずしもこれに限るものではない。
本発明は、打抜加工装置一般に用いることができる。
1…打抜加工装置、1a…上型、1b…下型、10…昇降機構、10a…第一昇降手段、10b…第二昇降手段、11a…アクチュエータ、11b…アクチュエータ、12a…シリンダ、12b…シリンダ、13a…ラム、13b…ラム、14a…水平移動ブロック、14aT…テーパ部、14b…水平移動ブロック、14bT…テーパ部、15a…第一昇降ブロック、15aT…テーパ部、15b…第二昇降ブロック、15bT…テーパ部、16a…打抜ポンチ、16b…打抜ポンチ、20…パンチプレート、30…ストリッパープレート、31…挿通孔、40…弾性バネ、50…ダイプレート、51…ダイス孔、60…パンチングメタル、61…鋼板、62…穴、70…パンチングメタル、71…鋼板、72…穴、121…打抜型、122…一列型、123…一列型
Claims (5)
- 鋼板を搬送しつつ打抜くことで鋼板上に連続模様を形成する打抜加工装置において、
鋼板を貫いて穴を開ける複数の打抜ポンチと、
前記複数の打抜ポンチを配設する第一及び第二昇降ブロックと、
前記第一第及び第二昇降ブロックを独立して昇降させる第一及び第二昇降手段と、
を有し、
前記第一昇降ブロックに配設される打抜ポンチと、前記第二昇降ブロックに配設される打抜ポンチとは、互いに非対称になるように配設されていることを特徴とする打抜加工装置。 - 請求項1記載の打抜加工装置であって、
前記第一及び第二昇降手段はそれぞれ水平移動ブロックとこれを移動させるアクチュエータとを有し、
前記昇降ブロックと前記水平移動ブロックとの対向位置に傾斜面を形成して、前記水平移動ブロックの移動により前記昇降ブロックの昇降を制御することを特徴とする打抜加工装置。 - 鋼板に穴を開けて左右対称の連続模様を形成する打抜加工方法であって、
請求項1又は2に記載の打抜加工装置を用い、
少なくとも最終打抜き動作の際に、前記第二昇降手段により前記打抜ポンチの上昇を許容し、該打抜ポンチによる打抜きを回避することを特徴とする打抜加工方法。 - 鋼板に穴を開けて左右対称の連続模様を形成する打抜加工方法であって、
請求項1又は2に記載の打抜加工装置を用い、
少なくとも第一回の打抜き動作の際に、前記第一昇降手段により前記打抜ポンチの上昇を許容し、該打抜ポンチによる打抜きを回避することを特徴とする打抜加工方法。 - 鋼板に穴を開けて左右対称の連続模様を形成する打抜加工方法であって、
請求項1又は2に記載の打抜加工装置を用い、
少なくとも第一回の打抜き動作の際に、前記第一昇降手段により前記第一昇降ブロックに取り付けられた前記打抜ポンチの上昇を許容して該打抜ポンチによる打抜きを回避し、且つ、少なくとも最終打抜き動作の際に、前記第二昇降手段により前記第二昇降ブロックに取り付けられた前記打抜ポンチの上昇を許容して該打抜ポンチによる打抜きを回避することを特徴とする打抜加工方法。
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JP2007314335A Withdrawn JP2009136891A (ja) | 2007-12-05 | 2007-12-05 | 打抜加工装置及び打抜加工方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009136891A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105215173A (zh) * | 2015-10-27 | 2016-01-06 | 辉泰(太仓)汽配有限公司 | 一种发动机管帽的冲压模具及发动机管帽生产工艺 |
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2007
- 2007-12-05 JP JP2007314335A patent/JP2009136891A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105215173A (zh) * | 2015-10-27 | 2016-01-06 | 辉泰(太仓)汽配有限公司 | 一种发动机管帽的冲压模具及发动机管帽生产工艺 |
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