JP2009136130A - ブラシレスモータ - Google Patents

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栄一 町田
Atsushi Okamoto
敦志 岡本
Hirotatsu Ikeno
弘達 池野
Yoshihisa Haruishi
善久 春石
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Abstract

【課題】信頼性を損なうことなく、ブラシレスモータにおける給電用パワー端子部分の組付性を改善する。
【解決手段】ブラシレスモータの外部接続端子54には、外部電源と接続される給電用パワー端子55が端子固定ネジ57によって接続される。ステータの端部には、ステータの端部と、外部接続端子54と給電用パワー端子55との接続部とをカバーするインシュレータ61が装着される。インシュレータ61は、ステータ端部を覆うキャップ部61aと、端子接続部を覆う端子カバー部61bとを有し、キャップ部61aと端子カバー部61bは一体形成されている。インシュレータ61の端部外周には嵌合爪62が形成され、ケース12の内周面には嵌合溝63が形成されている。インシュレータ61は、嵌合爪62が嵌合溝63に嵌り込む形でケース12内にスナップフィット固定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置等に使用されるブラシレスモータに関し、特に、外部電源と接続される給電用パワー端子の絶縁部材構造に関する。
自動車等の操舵力補助のため、近年多くの車両にいわゆるパワーステアリング装置が装備されている。このようなパワーステアリング装置としては、近年、エンジン負荷軽減や重量低減等の観点から、電気式の動力操舵装置(いわゆる電動パワーステアリング装置)を搭載した車両が増大している。この電動パワーステアリング装置(以下、EPSと略記する)では、狭いボンネット空間内などに装置を配置する関係から、その駆動源であるモータにも小型化、高性能化が要求されている。従来、このようなモータとしては、ブラシ付のDCモータが多く用いられてきたが、昨今では、制御技術の向上も相俟って、小型高性能化の点で優れたブラシレスモータの採用が増大している。
図7は、このようなEPS向けブラシレスモータの構造を示す説明図、図8は、図7におけるA部の拡大断面図である。図7に示すように、ブラシレスモータ101では、略円筒形状のケース102内に、鋼板を多数積層して形成したステータコア103が収容されている。ステータコア103には、複数個のティースとスロットが交互に形成されており、各ティースの周囲には、合成樹脂製のインシュレータ104を介してコイル105が巻装されている。ステータコア103の一端側(図中上端側)には、径方向に向かってコイル給電端子106が多数突設されたターミナルユニット107が取り付けられている。各コイル給電端子106には、コイル105の端末部105a(コイル105の巻き始め部分や巻き終わり部分)が接続されている。
ターミナルユニット107にはまた、コイル給電端子106と電気的に接続された外部接続端子108が設けられている。外部接続端子108には、外部電源と接続される給電用パワー端子109が接続される。各コイル105には、給電用パワー端子109からターミナルユニット107を介して適宜電力が供給される。外部接続端子108と給電用パワー端子109は、端子固定ネジ111(以下、ネジ111と略記する)によって固定されている。これにより、外部接続端子108と給電用パワー端子109が接触状態で固定され、両者が電気的に接続される。給電用パワー端子109は、ケース102の外部に延びており、パワーコネクタ112を介して給電用のリード線と接続される。
さらに、ターミナルユニット107の端部には、信頼性向上のため、アルミニウムダイキャスト製のケース102とターミナルユニット107との間に、絶縁用のインシュレータ113が取り付けられている。また、外部接続端子108と給電用パワー端子109との接続部にも、同様の趣旨にて、インシュレータ114が取り付けられている。インシュレータ113は合成樹脂にて、また、インシュレータ114はゴムにてそれぞれ形成されている。
インシュレータ113は、図7,8に示すように、ターミナルユニット107の端部を覆うように取り付けられる。これにより、ターミナルユニット107とケース102との間にインシュレータ113が介在する形となり、コイル端末部105aやコイル給電端子106とケース102との間の絶縁性が確保される。また、インシュレータ114は、外部接続端子108と給電用パワー端子109(以下、適宜、両端子108,109と略記する)との接続部を覆うように取り付けられる。そして、これにより、両端子108,109とケース102との間にインシュレータ114が介在する形となり、両端子108,109とケース102との間の絶縁性が確保される。
特開2004-222488号公報
ところが、このようなブラシレスモータ101では、インシュレータ113,114や両端子108,109の接続部を組み付ける工程が煩雑となり、組付性が良くないという問題があった。図9は、給電用パワー端子部分の組付工程図である。図9に示すように、ここではまず、(a)ケース102にステータコア103を組み付けた状態で、ステータコア103の外周に接着材を注入塗布する。この場合、接着材としては熱硬化性のものを使用し、ケース102のインシュレータ113が取り付けられる部位の内周面にも接着材を塗布する。その状態で、(b)接着材を加熱する前に、インシュレータ113をケース102内に挿入組み付けする。そして、(c)接着材を加熱し、ケース102にステータコア103を接着固定すると共に、インシュレータ113をケース102の内周に接着する。
一方、ゴム製のインシュレータ114は、予めOリング115と共にパワーコネクタ112に装着された状態で納入され、(d)ケース102にネジ止め固定される。パワーコネクタ112をケース102に取り付けると、両端子108,109が対向する状態となる。その状態で(e)インシュレータ114を設備によってめくり上げ、両端子108,109をネジ111にてネジ止め固定する。(f)ネジ止め後、インシュレータ114を解放する。これにより、インシュレータ114が弾性的に復帰してネジ111の上方を覆う形となり、端子接続部が絶縁される。
このように、当該ブラシレスモータ101においては、給電用パワー端子部分の組み付けに際し、前述の(a)〜(f)のような工程が必要となるため、組付性が良好とは言えず、組付工数が嵩み、その分、製造コストが増大するという問題が生じる。また、インシュレータ113が接着剤によってケース102に固定されるため、組みバラシ(分解)が困難であり、製品メンテナンスの点でも問題があった。
本発明の目的は、信頼性を損なうことなく、ブラシレスモータにおける給電用パワー端子部分の組付性を改善することにある。
本発明のブラシレスモータは、鋼製のコアと前記コアに巻装されたコイルとを備えるステータと、前記ステータを収容するケースと、前記ケース内に配置され、前記ステータに対し回転自在に設けられたロータとを有してなるブラシレスモータであって、モータ内部に配置され、前記コイルと電気的に接続された外部接続端子と、外部の電源と電気的に接続され、前記外部接続端子とモータ内部にて接続される給電用パワー端子と、前記ケース内にて前記ステータの端部に取り付けられ、前記ステータ端部と、前記外部接続端子と前記給電用パワー端子との接続部とをカバーするインシュレータとを備え、前記インシュレータは、前記ケースに形成された溝部に嵌合する爪部を有することを特徴とする。
本発明にあっては、ステータの端部に取り付けられるインシュレータに、ケースに形成された溝部と嵌合する爪部を設け、溝部と爪部の嵌合により、インシュレータをケースに固定する。これにより、インシュレータがケースにスナップフィット固定され、インシュレータを、接着剤を用いることなく、ケース内に容易に装着できる。
前記ブラシレスモータにおいて、前記溝部として、前記ケースの内周面に周方向に沿って嵌合溝を形成すると共に、前記爪部として、前記インシュレータの端部に、径方向に沿って嵌合爪を突設しても良い。この場合、嵌合爪を、周方向に沿って複数個等分に形成しても良い。
また、前記ブラシレスモータにおいて、前記インシュレータに、前記ステータ端部を覆うキャップ部と、前記外部接続端子と前記給電用パワー端子との前記接続部を覆う端子カバー部とを設け、前記キャップ部と前記端子カバー部とを一体に形成しても良い。これにより、従来2部品構成となっていたインシュレータを1部品化することができ、製品信頼性を損なうことなく部品点数の削減が図られる。
本発明のブラシレスモータは、ステータの端部に取り付けられ、ステータ端部と、外部接続端子と給電用パワー端子との接続部とをカバーするためのインシュレータに、ケースに形成された溝部と嵌合する爪部を設けたので、溝部と爪部の嵌合によってインシュレータをケースに固定することが可能となる。このため、インシュレータをケースにスナップフィット固定でき、信頼性を損なうことなく、インシュレータをケース内に容易に装着することが可能となる。従って、外部接続端子と給電用パワー端子との接続部やインシュレータの組付工程が簡素化され、組付工数を削減することが可能となる。また、インシュレータがケースに接着固定されていないため、組み付け後にインシュレータを取り外すことも可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明を適用したブラシレスモータの構成を示す断面図である。図1のモータ1は、ラックアシスト式のEPSの動力源として使用され、モータ1の内部をラック軸2が貫通する構成となっている。モータ1の回転は、ボールねじ機構3を介してラック軸2に伝達され、操舵補助力となる。
モータ1は、外側にステータ11、内側にロータ21を配したインナーロータ型の装置構成となっている。ステータ11は、ケース12と、ケース12の内周側に固定されたステータコア13及びステータコア13に巻装されたコイル14とを備えた構成となっている。ケース12はアルミダイカストや鉄等にて形成され、その図中左端側には、ハウジング41(アルミダイカスト製)が取り付けられている。ステータコア13は鋼板を多数積層した構成となっており、ステータコア13の内周側には複数個(ここでは9個)のティースが突設されている。ティース間に形成されたスロット(同9個)には、合成樹脂製のインシュレータを介してコイル14が巻装されており、インシュレータによってスロット間に巻かれるコイル14の絶縁を確保している。
図7に示した従来のブラシレスモータと同様に、ステータコア13の両端には、ステータインシュレータ51(以下、インシュレータ51と略記する)が取り付けられている。インシュレータ51のうち、図1において左側のもの(インシュレータ51a)の左端部には、ターミナルユニット52が取り付けられている。ターミナルユニット52には、径方向に向かってコイル給電端子53が多数突設されている。各コイル給電端子53には、コイル14の端末部(コイル14の巻き始め部分や巻き終わり部分)が接続されている。
ターミナルユニット52にはさらに、コイル給電端子53と電気的に接続された外部接続端子54が設けられている。外部接続端子54には給電用パワー端子55の一端部が接続されており、給電用パワー端子55の他端部は雌型のパワーコネクタ56内に配置されている。パワーコネクタ56には、給電用の図示しないリード線が雄型のコネクタにて接続される。各コイル14には、パワーコネクタ56から、給電用パワー端子55とターミナルユニット52を介して適宜電力が供給される。
図2は、外部接続端子54と給電用パワー端子55との接続部の構成を示す説明図である。図2に示すように、外部接続端子54と給電用パワー端子55は、図7のモータと同様に端子固定ネジ(ネジ部材)57によって固定されている。端子固定ネジ57(以下、ネジ57と略記する)は軸方向(図1において左右方向)に沿って取り付けられ、ターミナルユニット52に配されたナット58に螺合している。これにより、給電用パワー端子55が外部接続端子54に接触状態で固定され、両者が電気的に接続される。
本発明によるモータ1では、図2に示すように、ステータコア13の一端側に、ターミナルユニット52を覆う形でインシュレータ61が取り付けられている。図3は、インシュレータ61の平面図、図4は図3のA−A線に沿った断面図である。インシュレータ61は、合成樹脂(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)にて形成されており、図3に示すように、略円筒形状のキャップ部61aと、キャップ部61aの端面に突出形成された端子カバー部61bとから構成されている。キャップ部61aと端子カバー部61bは一体に形成されており、図7に示した従来のインシュレータ113,114を一体化したような形となっている。インシュレータ61をステータコア13の一端側に装着すると、キャップ部61aと端子カバー部61bによって、ターミナルユニット52と、両端子54,55の接続部がそれぞれ覆われる。
キャップ部61aの端部(図2において右端部)には、インシュレータ61をケース12に固定するための嵌合爪(爪部)62が設けられている。嵌合爪62は、径方向外側に突出する形で形成されており、周方向に沿って3個等分(120°間隔)に配置されている。一方、これに対しケース12の内周面には、この嵌合爪62に対応して、嵌合溝(溝部)63が凹設されている。当該モータ1では、インシュレータ61は、嵌合爪62が嵌合溝63に嵌り込む形でケース12に装着される。なお、ケース12に嵌合溝63を形成する際には、別途切削加工が必要となるが、従来より、ケース12の内径は全て切削仕上げとなっているため、嵌合溝形成による加工費の変動はほとんどなく、これは、絞り加工にてケース12を形成する場合も同様である。
このようなインシュレータ61を用いたモータ1では、次のようにしてインシュレータ61や両端子54,55の接続部を組み付ける。図5は、モータ1における給電用パワー端子部分の組付工程図である。図5に示すように、ここではまず、(a)ケース12にステータコア13を組み付けた状態で、ステータコア13の外周に接着材を注入塗布する。この場合も接着材としては熱硬化性のものを使用するが、ケース12のインシュレータ61が取り付けられる部位の内周面には接着材は塗布しない。また、嵌合溝63にも接着剤が付着しないように配慮する。その後、(b)接着材を加熱し、ケース102にステータコア103を接着固定する。
一方、パワーコネクタ56は、予めOリング64が装着された状態で納入され、(c)ケース12にネジ止め固定される。パワーコネクタ56をケース12に取り付けると、両端子54,55が対向する状態となり、その状態で(d)両端子54,55をネジ57にてネジ止め固定する。そして、(e)ネジ止め後、インシュレータ61をターミナルユニット52上に取り付ける。この際、インシュレータ61は、嵌合爪62側からケース12内に挿入され、嵌合爪62が嵌合溝63内に嵌り込むことにより、インシュレータ61はケース12内に安定的に固定される。
図6は、インシュレータ61をケース12内に取り付けた状態を示す説明図である。図6に示すように、当該モータ1では、インシュレータ61は、嵌合爪62が嵌合溝63にスナップフィットする形でケース12に取り付けられる。これにより、インシュレータ61は、ケース12内に抜け止めされた状態で固定され、ターミナルユニット52と両端子54,55の接続部がインシュレータ61によって覆われる。従って、図5に示したように、ターミナルユニット52上の各端子や両端子54,55とケース12との間に、絶縁部材からなるインシュレータ61が介在する形となり、両者間の絶縁性が確保される。
このように、本発明によるモータ1では、従来2部品構成となっていたインシュレータを一体化することにより、信頼性を損なうことなく、部品点数を削減することができ、製品コストの低減を図ることが可能となる。また、インシュレータ61をスナップフィットにてケース12に固定する構成としたことにより、組付工程を削減することができ、特に、ゴム製インシュレータのめくり上げのような煩雑な作業が不要となるため、従来のモータに比して製造工数を大幅に低減させることが可能となる。さらに、従来、接着固定されていたインシュレータ61をスナップフィット固定としたことにより、インシュレータ61の組みバラシが可能となり、製品の分解や保守、修理等が容易となる。
ロータ21はステータ11の内側に配設されており、円筒状のロータシャフト22と、ロータコア23、マグネット24及びマグネットカバー25を同軸状に配した構成となっている。ロータシャフト22の内側には、ラック軸2が挿通される。ロータシャフト22の外周には、円筒形状のロータコア23が外装されている。ロータコア23の外周には、6極構成のマグネット24が固定されている。
マグネット24には、小型で高磁束密度が得られるネオジウム鉄磁石等の希土類磁石が使用される。このように、マグネット24に希土類磁石を用いることにより、モータの小型化が図れると共に、ロータ21のイナーシャが低減され操舵フィーリングも向上する。マグネット24は、リング形状となっており、周方向に複数の磁極がN,S交互に配置されている。なお、マグネット24として、複数個のセグメントマグネットを用いても良い。マグネット24の外側には、マグネットカバー25が外装されており、万が一マグネットが破損しても、その破片によりモータ1がロックしないようになっている。
ケース12の図中右端側には、アルミダイカスト製のハウジング31が取り付けられている。ハウジング31内には、ロータ21の右端側を支持するベアリング32と、ロータ21の回転を検知するレゾルバ33が収容されている。レゾルバ33は、ハウジング31側に固定されたレゾルバステータ34と、ロータ21側に固定されたレゾルバロータ35とから構成されている。レゾルバステータ34にはコイル36が巻装されており、励磁コイルと検出コイルが設けられている。
レゾルバステータ34の内側には、ロータシャフト22に固定されたレゾルバロータ35が配設される。レゾルバロータ35は、金属板を積層した構成となっており、三方向に凸部が形成されている。ロータシャフト22が回転すると、レゾルバロータ35もまたレゾルバステータ34内にて回転する。レゾルバステータ34の励磁コイルには高周波信号が付与されており、凸部の近接離反により検出コイルから出力される信号の振幅が変化する。検出信号は電気的にπ/2ずれた2つの出力を行い、この2つの出力を合成処理することにより、ロータ21の回転位置が検出される。そして、ロータ21の回転位置に基づき、コイル14への電流が適宜切り替えられ、ロータ21が回転駆動される。
ケース12の左端側にはハウジング41が取り付けられており、このハウジング41内には、ボールねじ機構3が組み込まれている。ボールねじ機構3は、ナット部42と、ラック軸2の外周に形成されたスクリュー部43と、ナット部42とスクリュー部43との間に介装された多数のボール44とから構成されている。ラック軸2は、軸回りの回動が規制された状態でナット部42によって左右方向に往復動自在支持され、ナット部42の回転に伴って左右方向に移動する。
ナット部42は、ロータシャフト22の左端部に固定されており、ハウジング41に固定されたアンギュラーベアリング45によって回動自在に保持されている。アンギュラーベアリング45は、ハウジング41の開口部にねじ込まれたベアリング固定用リング46a,46bとハウジング41の内部に形成された段部47との間で軸方向の動きが規制された状態で固定されている。また、ナット部42とアンギュラーベアリング45との間の軸方向の動きは、ナット部42の左端にねじ込まれたベアリング固定用リング48とナット部42の外周に形成された段部49とによって規制される。
このようなモータ1を備えたEPSでは、まず操向ハンドルが操作されてステアリング軸が回動し、この回動に応じた方向にラック軸2が移動して転舵操作がなされる。この操作により、図示しないステアリングトルクセンサが作動すると、検出トルクに応じて、バッテリからリード線を介してコイル14に電力が供給される。コイル14に電力が供給されるとモータ1が作動し、ロータシャフト22が回転する。ロータシャフト22が回転すると、これと結合されたナット部42が回転し、ボールねじ機構3の作用により、ラック軸2に対し軸方向の操舵補助力が伝達される。これにより、ラック軸2の移動が促進され、操舵力が補助される。
次に、図10〜図13に基づいて、より確実にケース12内にインシュレータ61を取り付けるための取り付け装置70について説明する。
図10は、取り付け装置70の斜視図である。同図に示すように、取り付け装置70は、鉛直方向に沿って立設された1対のフレーム71,71と、これらフレーム71,71に跨るように水平方向に沿って設けられた水平スライドレール72と、一方のフレーム71に鉛直方向に沿って設けられた鉛直スライドレール73と、各スライドレール72,73にスライド自在に設けられた取り付け治具74と、一方のフレーム71の根元部近傍に設けられケース12を固定するための固定ベース75とを備えている。
固定ベース75は、架台76に環状のケース位置決め治具77がボルト78によって締結固定されたものである。ケース位置決め治具77の内周面77aは、軸方向平面視でケース12のハウジング31側端(図1における右側端)の形状に対応するように形成されている。すなわち、固定ベース75には、ケース12がハウジング31側端を架台76に向けてセットされる。ケース12は、ハウジング31側端部をケース位置決め治具77に内嵌させ、その後ハウジング31側端を架台76に当接させることによって位置決めが行われるようになっている。ここで、固定ベース75の設置角度は、ケース12を鉛直方向に沿って固定可能な角度に設定されている。
鉛直スライドレール73には、これに沿ってスライド自在なスライド部材80が設けられている。スライド部材80は略直方体状に形成されたものであって、鉛直スライドレール73とは反対側の面80aに、水平方向に沿ってスライド可能なガイドレール79が設けられている。このガイドレール79は、スライド部材80に対してスライド可能に設けられていると共に、水平スライドレール72上をスライド可能に形成されている。
水平スライドレール72は、1対のフレーム71,71の上端側に配置されている。したがって、スライド部材80が鉛直スライドレール73の上端に位置している際、ガイドレール79は水平スライドレール72に対して近接離反する。
より具体的には、スライド部材80が鉛直スライドレール73の上端に位置している際、ガイドレール79は水平スライドレール72に沿って水平移動、つまり、前進移動(図10における紙面手前側に移動)、および後退移動(図10における紙面奥側に移動)が可能になっている。また、ガイドレール79が水平スライドレール72に対して進退移動することが可能な状態では、ガイドレール79と水平スライドレール72とが係合した状態になる。このため、スライド部材80は鉛直スライドレール73に沿って昇降移動不可能になっている。
そして、ガイドレール79を水平スライドレール72に対して前進させた状態にすると、ガイドレール79が水平スライドレール72から離反し、これによって、スライド部材80が鉛直スライドレール73に沿って昇降移動可能な状態になる。このスライド部材80が鉛直スライドレール73に沿って昇降移動可能な状態にあっては、ガイドレール79は進退移動不可能な状態になっている。つまり、ガイドレール79は、前進状態を維持した状態となる。
ガイドレール79には、取り付け治具74が設けられている。取り付け治具74はインシュレータ61をケース12内へと押し込むための治具であって、ガイドレール79に固定されたベース81を有している。ベース81の上面、つまり、固定ベース75側とは反対側の面(図10における上面)には、操作ハンドル82が設けられている。この操作ハンドル82は、作業者が取り付け治具74を移動させるために用いられる。
ベース81の下面、つまり、固定ベース75側の面(図10における下面)には、治具本体83が設けられている。
図11は、治具本体83を固定ベース75側から見た斜視図である。
図10、図11に示すように、治具本体83は、ベース81から垂れ下がる円柱部84と、円柱部84の下端に設けられたワーク突き当て部85とにより構成されている。
ワーク突き当て部85はインシュレータ61を押圧する部位であって、インシュレータ61に当接される下面85aは、水平方向に面するように形成されている。また、ワーク突き当て部85の下面85aは、インシュレータ61のハウジング41側の面の形状(図2参照)に対応するように形成されている。すなわち、ワーク突き当て部85の下面85aには、インシュレータ61の端子カバー部61bを受け入れる凹部86が形成されていると共に、インシュレータ61のキャップ部61aの内周面側に印籠嵌合されるインロー部87が突出形成されている。
ワーク突き当て部85の径方向中央には、ボルト孔88が形成されている一方、円柱部84の下端には、ボルト孔88に対応する部位に雌ネジ部(不図示)が刻設されている。治具本体83は、円柱部84とワーク突き当て部85とが分割構成されており、ワーク突き当て部85のボルト孔88を介して円柱部84の雌ネジ部にボルト(不図示)が螺入されることによって、両者84,85が一体化するようになっている。なお、治具本体83の円柱部84とワーク突き当て部85とを分割構成せずに、一体形成としてもよい。
ここで、スライド部材80が鉛直スライドレール73の上端であって、水平スライドレール72に対して後退位置にあるとき、取り付け治具74は待機状態になっている(図1の状態)。これに対し、スライド部材80が水平スライドレール72に対して前進位置にあるとき、取り付け治具74の治具本体83は、ケース12を固定するための固定ベース75の真上に位置した状態になる。したがって、取り付け治具74が鉛直スライドレール73の下方に位置しているとき、インシュレータ61の取り付けが完了する位置となる(図1における二点鎖線で示す状態)。
より詳しく、図5、図10〜図13に基づいて、取り付け装置70を用いたインシュレータ61のケース12内への取り付け手順について説明する。
ここで、インシュレータ61のケース12内への取り付け作業前において、取り付け装置70の取り付け治具74は、スライド部材80が鉛直スライドレール73の上端であって、かつ水平スライドレール72の後退側に位置した待機状態にある。
まず、インシュレータ61の取り付け作業前に、予めケース12にステータコア13を取り付けると共に、パワーコネクタ56、およびターミナルユニット52を取り付ける(図5参照)。
次に、ケース12をターミナルユニット52側を上に向けて取り付け装置70の固定ベース75にセットする。このとき、ケース12のハウジング31側端をケース位置決め治具77の内周面77aに嵌合させる(図10参照)。
続いて、ケース12のハウジング41側の開口部(図1参照)にインシュレータ61を載置する。このとき、無理にケース12内へとインシュレータ61を押し込まずにインシュレータ61の端子カバー部61bを両端子54,55の接続部上に位置させた状態にしておく。
次に、取り付け治具74の操作ハンドル82を用いて取り付け治具74を水平スライドレール72に対して前進させる(図12参照)。
その後、操作ハンドル82を用いて取り付け治具74を鉛直スライドレール73に沿って下降させる。すると、治具本体83のワーク突き当て部85の下面85aがインシュレータ61に当接する。このとき、ワーク突き当て部85の凹部86にインシュレータ61のカバー部61bが臨まされた状態になる。
この状態で、取り付け治具74をさらに下方に向かって移動させ、インシュレータ61をステータコア13側へと押し込む。インシュレータ61は、嵌合爪62側からケース12内に挿入され、嵌合爪62が嵌合溝63内に嵌り込む。そして、ケース12内にインシュレータ61が安定的に固定され、これによってインシュレータ61の取り付けが完了する(図13参照、取り付け治具74のインシュレータ取り付け完了位置)。
なお、取り付け治具74の昇降ストローク、つまり、鉛直スライドレール73の長さは、インシュレータ61の嵌合爪62が嵌合溝63内に確実に嵌まり込むことが可能な長さに設定されている。このため、作業者は、取り付け治具74が完全に下降しなくなる位置まで下降させることでインシュレータ61の取り付けが適正に完了したか否かを判断することができる。
ここで、取り付け治具74は、ワーク突き当て部85の下面85aが水平方向に面するように形成されており、かつ鉛直スライドレール73に沿って昇降移動する。このため、インシュレータ61は、ケース12内で傾いたりなどして姿勢が斜めに崩れるようなことがなく、確実にケース12内に挿入される。よって、嵌合溝63内に嵌合爪62が確実に嵌り込む。
これに対し、例えば、直接作業者が手でインシュレータ61をケース12内へと押し込むなどするとケース12内でインシュレータ61が傾いてしまう場合がある。インシュレータ61がケース12内で傾いてもインシュレータ61はケース12の開口部から奥まった位置にあるため、インシュレータ61の取り付け状態が斜めであっても作業者がこのことに気が付かない場合がある。このため、インシュレータ61の取り付けが適正に行われない。
したがって、取り付け装置70を用いてインシュレータ61をケース内に押し込むことにより、ケース12内でのインシュレータ61の姿勢崩れを防止することができる。このため、インシュレータ61の取り付けを確実に行うことが可能になる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、嵌合爪62をインシュレータ61の外周に3個等分に配置した構成を示したが、嵌合爪の個数や配置状態はこれには限定されない。また、前述の実施例では、本発明によるステータをEPSの駆動源として用いられるブラシレスモータに使用した例を示したが、当該ステータは、EPS用ブラシレスモータには限定されず、他の用途のブラシレスモータにも広く適用可能である。また、EPSや各種車載電動品用のモータのみならず、本発明は、広くブラシレスモータ一般にも適用可能である。さらに、前述の実施例では、ラックアシスト式のEPSに使用されるブラシレスモータを示したが、コラムアシスト式等、他の方式のEPS用モータにも本発明は適用可能である。
本発明を適用したブラシレスモータの構成を示す断面図である。 外部接続端子と給電用パワー端子との接続部の構成を示す説明図である。 インシュレータの平面図である。 図3のA−A線に沿った断面図である。 図1のブラシレスモータにおける給電用パワー端子部分の組付工程図である。 インシュレータをケース内に取り付けた状態を示す説明図である。 従来のEPS向けブラシレスモータの構造を示す説明図である。 図7におけるA部の拡大断面図である。 図7のブラシレスモータにおける給電用パワー端子部分の組付工程図である。 取り付け装置の構成を示す斜視図である。 治具本体の斜視図である。 インシュレータの取り付け手順を示す説明図である。 インシュレータの取り付け手順を示す説明図である。
符号の説明
1 ブラシレスモータ
2 ラック軸
3 ボールねじ機構
11 ステータ
12 ケース
13 ステータコア
14 コイル
21 ロータ
22 ロータシャフト
23 ロータコア
24 マグネット
25 マグネットカバー
31 ハウジング
32 ベアリング
33 レゾルバ
34 レゾルバステータ
35 レゾルバロータ
36 コイル
41 ハウジング
42 ナット部
43 スクリュー部
44 ボール
45 アンギュラーベアリング
46a ベアリング固定用リング
46b ベアリング固定用リング
47 段部
48 ベアリング固定用リング
49 段部
51 ステータインシュレータ
51a インシュレータ
52 ターミナルユニット
53 コイル給電端子
54 外部接続端子
55 給電用パワー端子
56 パワーコネクタ
57 端子固定ネジ
58 ナット
61 インシュレータ
61a キャップ部
61b 端子カバー部
62 嵌合爪(爪部)
63 嵌合溝(溝部)
64 Oリング
70 取り付け装置
74 取り付け治具
75 固定ベース
83 治具本体
84 円柱部
85 ワーク突き当て部
86 凹部
87 インロー部
101 ブラシレスモータ
102 ケース
103 ステータコア
104 インシュレータ
105 コイル
105a 端末部
106 コイル給電端子
107 ターミナルユニット
108 外部接続端子
109 給電用パワー端子
111 端子固定ネジ
112 パワーコネクタ
113 インシュレータ
114 インシュレータ
115 Oリング

Claims (3)

  1. 鋼製のコアと、前記コアに巻装されたコイルとを備えるステータと、
    前記ステータを収容するケースと、
    前記ケース内に配置され、前記ステータに対し回転自在に設けられたロータとを有してなるブラシレスモータであって、
    モータ内部に配置され、前記コイルと電気的に接続された外部接続端子と、
    外部の電源と電気的に接続され、前記外部接続端子とモータ内部にて接続される給電用パワー端子と、
    前記ケース内にて前記ステータの端部に取り付けられ、前記ステータ端部と、前記外部接続端子と前記給電用パワー端子との接続部とをカバーするインシュレータとを備え、
    前記インシュレータは、前記ケースに形成された溝部に嵌合する爪部を有することを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 請求項1記載のブラシレスモータにおいて、前記溝部は、前記ケースの内周面に周方向に沿って形成された嵌合溝であり、前記爪部は、前記インシュレータの端部に径方向に沿って突設された嵌合爪であることを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 請求項1又は2記載のブラシレスモータにおいて、前記インシュレータは、前記ステータ端部を覆うキャップ部と、前記外部接続端子と前記給電用パワー端子との前記接続部を覆う端子カバー部と有し、前記キャップ部と前記端子カバー部は一体に形成されてなることを特徴とするブラシレスモータ。
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