JP2009135902A - 符号化装置、符号化装置の制御方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】符号化装置であって、複数のブロックのそれぞれについて画像の特徴を判定し、視覚的劣化が目立ちやすいブロックであるか否かを検出する検出手段と、検出手段による検出結果に基づいて、ブロックごとの量子化パラメータを決定する決定手段と、ブロックの直交変換と、決定された量子化パラメータを用いた量子化とを行う変換手段と、変換手段による変換結果を、可変長符号化する符号化手段と、変換手段による変換結果を逆変換して局所復号画像を生成する逆変換手段と、画像の特徴を判定するための判定基準を変化させるための参照値を算出する算出手段とを備え、検出手段は判定基準を参照値に応じて変化させて、視覚的劣化が目立ちやすいブロックを検出することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
今から符号化を行うピクチャの目標符号量を決定する。現在のGOPにおいて利用可能な符号量であるRgopが以下の(1)式により演算される。
Rgop = (ni+np+nb)*(bits_rate/picture_rate) ・・・(1)
ここで、ni,np,nbはそれぞれI、P、Bピクチャの現GOPにおける残りのピクチャ数であり、bits_rateは目標ビットレート、picture_rateはピクチャレートを表す。
Xi = Ri*Qi
Xp = Rp*Qp ・・・(2)
Xb = Rb*Qb
ここで、Xi、Xp、Xbはコンプレキシティ(Complexity)とも呼ばれる。また、Ri、Rp及びRbはそれぞれI、P、Bピクチャを符号化した結果得られる符号量である。さらに、Qi、Qp及びQbはそれぞれI、P、Bピクチャ内のすべてのマクロブロックにおけるQスケールの平均値である。式(1)及び式(2)から、I、P、Bピクチャそれぞれについての目標符号量Ti、Tp及びTbは、以下の(3)式で求めることができる。
Tp=max{(Rgop/(Np+ (Nb*Kp*Xb)/(Kb*Xp))) , (bit_rate/(8*picture_rate))}
Tb=max{(Rgop/(Nb+ (Np*Kb*Xp)/(Kp*Xb))) , (bit_rate/(8*picture_rate))}
・・・(3)
ただし、Np及びNbは現GOP内のそれぞれP及びBピクチャの残りの枚数、また定数Kp=1.0及びKb=1.4である。
I、P及びBピクチャ毎に3つの仮想バッファを使用し、式(3)で求めた目標符号量と発生符号量との差分を管理する。仮想バッファのデータ蓄積量をフィードバックし、そのデータ蓄積量に基づいて実際の発生符号量が目標符号量に近づくように、次にエンコードするマクロブロックについて、Qスケールの参照値が設定される。例えば、現在のピクチャタイプがPピクチャの場合には、目標符号量と発生符号量との差分は、次の(4)式に従う演算処理により求めることができる。
ここで、添字jはピクチャ内のマクロブロックの番号であり、dp,0は仮想バッファの初期フルネスを示し、Bp,jはj番目のマクロブロックまでの総符号量、MB_cntはピクチャ内のマクロブロック数を示す。次にdp,j(以後、「dj」と記載する。) を用いて、j番目のマクロブロックにおけるQスケールの参照値を求めると、(5)式のようになる。
ここで、r = 2*bits_rate/picture_rate ・・・(6)
である。
視覚特性、即ち、復号画像の画質が良好になるように、エンコード対象のマクロブロックの空間アクティビティに基づいて、量子化スケールを最終的に決定する処理を実行する。
(7)式中において、vblk1〜vblk4はフレーム構造のマクロブロックにおける8x8のサブブロックにおける空間アクティビティを示す。また、vblk5〜vblk8はフィールド構造のマクロブロックにおける8x8サブブロックの空間アクティビティを示す。ここで、空間アクティビティの演算は次の(8)、(9)式により求めることが可能である。
Pbar = (1/64 )* ΣPi ・・・(9)
ここで、Piはi番目のマクロブロックにおける画素値であり、式(8)、(9)中のΣはi=1〜64の演算である。次に(7)式で求めたACTjを以下の(10)式によって正規化を行う。
ここで、AVG_ACTは以前に符号化したピクチャにおけるACTjの参照値であり、最終的に量子化スケール(Qスケール値)MQUANTjは以下の(11)式により求められる。
以上のTM5のアルゴリズムによれば、STEP1の処理によりIピクチャに対して多くの符号量を割り当ており、更にピクチャ内においては視覚的に劣化の目立ちやすい平坦部(空間アクティビティが低い)に符号量が多く配分されるようになる。よって、予め定めたビットレート内で、画質の劣化を抑えた符号量制御ならびに量子化制御を行うことが可能となる。
第1の実施形態は、特徴抽出部113において、各マクロブロックが視覚的劣化の目立ちやすいブロックであるか否かを判断する基準を画像の劣化度合いであるPSNRを用いていた。これに対して第2の実施形態では、再生時にフリッカが発生しそうな画像であるかに応じて各検出部に与えられる閾値を制御することを特徴とする。
本発明の目的は、前述した機能を実現するコンピュータプログラムのコードを記録した記憶媒体を、システムに供給し、そのシステムがコンピュータプログラムのコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムのコード自体が前述した実施形態の機能を実現し、そのコンピュータプログラムのコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。また、そのプログラムのコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した機能が実現される場合も含まれる。
101・・・フレーム並べ替え部
102・・・加減算部
103・・・直交変換部
104・・・量子化部
105・・・逆量子化部
106・・・逆直交変換部
107・・・動き予測・動き補償部
108・・・加減算部
109・・・ビデオバッファ(フレームメモリ)
110・・・可変長符号化部
111・・・符号量制御部
112・・・量子化制御部
113・・・特徴抽出部
114・・・バッファ
115・・・PSNR算出部
116・・・出力部(出力信号、ストリーム)
Claims (12)
- 入力画像を複数のブロックに分割して符号化する符号化装置であって、
前記複数のブロックのそれぞれについて画像の特徴を判定し、視覚的劣化が目立ちやすいブロックであるか否かを検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて、前記ブロックごとの量子化パラメータを決定する決定手段と、
前記ブロックの直交変換と、決定された前記量子化パラメータを用いた量子化とを行う変換手段と、
前記変換手段による変換結果を、可変長符号化する符号化手段と、
前記変換手段による変換結果を逆変換して局所復号画像を生成する逆変換手段と、
前記画像の特徴を判定するための判定基準を変化させるための参照値を算出する算出手段と、
を備え、
前記検出手段は前記判定基準を前記参照値に応じて変化させて、前記視覚的劣化が目立ちやすいブロックを検出することを特徴とする符号化装置。 - 前記算出手段は、前記入力画像と前記逆変換手段により生成された前記局所復号画像とのPSNRに基づく画像の劣化度合いを、前記参照値として算出することを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
- 前記算出手段は、前記符号化手段により可変長符号化された入力画像に生ずるフリッカの発生度合いを前記参照値として算出することを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
- 前記算出手段は、前記フリッカの発生度合いを該可変長符号化された入力画像における高周波成分量、該入力画像の間の動き量、及び、前記入力画像と前記局所復号画像とのPSNRに基づいて算出することを特徴とする請求項3に記載の符号化装置。
- 前記視覚的劣化が目立ちやすいブロックが、前記入力画像において平坦部を構成するブロックである場合に、
前記検出手段は、前記ブロック内の画素の分散値を算出し、該分散値の大きさに基づいて、該ブロックが平坦部を構成するブロックであるかを判定して、前記視覚的劣化が目立ちやすいブロックの検出を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の符号化装置。 - 前記検出手段は、前記判定基準として第1の閾値を用いて、該第1の閾値と前記分散値との比較により前記ブロックが平坦部を構成するブロックであるかを判定することを特徴とする請求項5に記載の符号化装置。
- 前記視覚的劣化が目立ちやすいブロックが、前記入力画像においてエッジを構成するブロックである場合に、
前記検出手段は、前記ブロックをサブブロックに更に分割して、該サブブロック間での画素の分散値の差分値を算出し、該差分値の大きさに基づいて、該ブロックがエッジを構成するブロックであるかを判定して、前記視覚的劣化が目立ちやすいブロックの検出を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の符号化装置。 - 前記検出手段は、前記判定基準として第2の閾値を用いて、該第2の閾値と前記差分値との比較により前記ブロックがエッジを構成するブロックであるかを判定し、
前記参照値が示す度合いが予め定めた度合いよりも高くなる場合には、前記第2の閾値の値を増加させることを特徴とする請求項7に記載の符号化装置。 - 前記視覚的劣化が目立ちやすいブロックが、前記入力画像において肌色部分を構成するブロックである場合に、
前記検出手段は、前記ブロック内の肌色画素の個数を算出し、該個数の大きさに基づいて、該ブロックが肌色部分を構成するブロックであるかを判定して、前記視覚的劣化が目立ちやすいブロックの検出を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の符号化装置。 - 前記検出手段は、前記判定基準として第3の閾値を用いて、該第3の閾値と前記個数との比較により前記ブロックが肌色部分を構成するブロックであるかを判定し、
前記参照値が前記画像の劣化度合いを示す場合に、該劣化度合いが予め定めた度合いよりも高くなる場合には前記第3の閾値の値を減少させ、前記参照値が前記可変長符号化された入力画像に生ずるフリッカの発生度合いを示す場合に、該フリッカの発生度合いが予め定めた度合いよりも高くなる場合には、前記第3の閾値の値を増加させることを特徴とする請求項9に記載の符号化装置。 - 入力画像を複数のブロックに分割して符号化する符号化装置の制御方法であって、
検出手段が、前記複数のブロックのそれぞれについて画像の特徴を判定し、視覚的劣化が目立ちやすいブロックであるか否かを検出する検出工程と、
決定手段が、前記検出工程における検出結果に基づいて、前記ブロックごとの量子化パラメータを決定する決定工程と、
変換手段が、前記ブロックの直交変換と、決定された前記量子化パラメータを用いた量子化とを行う変換工程と、
符号化手段が、前記変換工程における変換結果を、可変長符号化する符号化工程と、
逆変換手段が、前記変換工程における変換結果を逆変換して局所復号画像を生成する逆変換工程と、
算出手段が、前記画像の特徴を判定するための判定基準を変化させるための参照値を算出する算出工程と、
を備え、
前記検出工程では、前記判定基準を前記参照値に応じて変化させて、前記視覚的劣化が目立ちやすいブロックを検出することを特徴とする符号化装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の符号化装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
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