JP2009135326A - インダクタンス素子及びその製造方法 - Google Patents

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幸彦 内
Hiromi Fujita
浩己 藤田
Takayuki Watanabe
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Abstract

【課題】小型薄型でQ値が高く、量産性に優れているインダクタンス素子及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】基板1に設けられた磁性体部2と、この磁性体部2をコイル状に取り囲むように接続されているコイル導体3,4とを備え、磁性体部2は、磁性体層2aと非導体層2bとが周期的に繰り返されている構造を有している。磁性体層2aは、非導体層2bに形成された複数の溝部2cに沿って設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、インダクタンス素子及びその製造方法に関し、より詳細には、基板に設けられた磁性体部と、この磁性体部をコイル状に取り囲むように接続されているコイル導体とを備えたインダクタンス素子及びその製造方法に関する。
近年、ノートPC、携帯電話、携帯型ゲームなどの携帯型情報機器は多機能化に伴い、異なる電源電圧を有するLSIが内蔵されるようになっており、バッテリーから供給される単一電源電圧を、異なる電源電圧に変換する電源デバイスの需要が増大している。電源電圧を変換するデバイスとしては、DC/DCコンバータがあり、これらにはトランスやインダクタなどのコイル部品が使用されており、効率良く電圧変換するためには、性能指標であるQ値やインダクタンスL値の高いインダクタンス素子が必要である。また、高周波数領域で使用されることが増えてきており、周波数特性(高周波領域でのQ値、L値の低下が少ない)も重要となってきている。さらに、実装基板上での素子の占有面積を小さくするために、インダクタンス素子の小型化も必要である。
一般に、インダクタンス素子は、巻線型、積層型、平面型の3つに大別される。巻線型は、磁性材料で構成された磁芯に導電線を巻き付けることによってインダクタンス素子を形成するものである。この巻線型によれば、磁芯の形状や大きさ、導電線の材料や長さ、断面積、巻数などを適当に選ぶことにより、Q値やL値の高いインダクタンス素子を比較的容易に形成することが可能である。しかしながら、導電線を磁芯に巻き付けることが必要なため、小型化に限界があり、半導体チップ上に集積すること(表面実装部品化)には不向きであるという問題がある。
また、積層型は、磁芯に当たる磁性体層と、巻線に当たる導電体層とを交互に重ね合わせて積層していくことによって、積層面に対して垂直な方向にコイル状のインダクタンス素子を形成するものである。この積層型は、表面実装技術に適用することが可能であり、半導体チップ上にインダクタンス素子を集積することが比較的容易にできる。しかしながら、この積層型のインダクタンス素子は、最も磁束密度の高いコイルの中央部の磁束がそのまま外部に開放された開磁路構造となっている。そのため、インダクタンス素子の外部に磁束が漏洩してしまい、これが外部の回路と干渉してノイズを発生させたり、外部の導体において渦電流損を引き起こしたりして、高いQ値やL値を得ることができなかったという問題がある。
また、平面型は、平面的な基板上に葛折れ型あるいはスパイラル型などの導体パターンを形成することによってコイル状のインダクタンス素子を形成するものである。この平面型のインダクタンス素子も表面実装技術に適用することが可能であり、半導体チップ上に集積することが比較的容易にできる。しかしながら、これも積層型と同様に開磁路構造となっているため、インダクタンス素子の外部に磁束が漏洩してしまう。そのため、漏れ磁束が外部の回路と干渉してノイズを発生させたり、外部の導体において渦電流損を引き起こしたりして、高いQ値やL値を得ることができなかったという問題がある。
これらの問題を解決するために、例えば、特許文献1又は2に示されているようなインダクタンス素子が開発されている。この特許文献1に記載のものは、小型で、Q値が高く、製造歩留まり良く低コストで製造でき、長期的信頼性も高いインダクタンス素子及びその製造方法に関するもので、導体層が形成された絶縁基材と、別途焼結されたリング状磁性体とその内側の絶縁基材が配置された絶縁基材と、導体層が形成された絶縁基材とを、加熱下でプレス加工して一体化させ、リング状磁性体の外側及び内側の領域において、導体層と絶縁基材と導体層とを貫通する2列の貫通孔を形成し、これらの貫通孔に導電材料を配して、接続用導体を形成し、導体層をパターニングして、導体パターンを形成するようにしたものである。
また、特許文献2に記載のものは、GHz帯の非常に高い周波数領域で動作する無線通信端末に対応可能であり、高いQ値やL値といった良好な電気的特性を有し、外部回路に対する磁気的影響も少ないインダクタンス素子に関するもので、上部配線層に形成された第1の導電体と、下部配線層に形成された第2の導電体とを、中間層に形成された第3の導電体(コンタクト部)を挟んでコイル状に接続することにより、それ自身で閉磁路を構成し、漏れ磁束の発生を抑制して大きなインダクタンスL値を実現するとともに、外部回路との磁気的な干渉を低減できるようにしたものである。
特開2006−165212号公報 特開2002−289436号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、インダクタンス素子を内蔵する配線基板(プリント基板)を提供することを目的としているものの、焼結形成した磁性コアを載せたプリント基板の上下を、導体層が形成されたプリント基板で挟み込み、3枚の基板を貫通させて、上下の導体層を、貫通孔を通して接続しており、小型化を実現することは困難である。
また、特許文献2に記載のものは、半導体基板上に、通常の半導体プロセス(リソ、CVD、蒸着など)により薄膜を積層した構造のコイルを形成し、この積層構造では、生産性を考慮すると磁性体層の厚さに制限があり、L値を高くすることは難しく、また、厚くできた場合においても、高周波領域において渦電流が大きくなりQ値が低下するという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、小型薄型で、Q値が高く(インダクタンスLが大きく、渦電流損失が小さい)、量産性に優れているインダクタンス素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、基板に設けられた磁性体部と、該磁性体部をコイル状に取り囲むように接続されているコイル導体とを備えたインダクタンス素子において、前記磁性体部は、磁性体層と非導体層とが周期的に繰り返されている構造であることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記磁性体層が、前記非導体層に形成された複数の溝部に沿って設けられていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記溝部のアスペクト比が、5以上であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、前記磁性体層が、Ni、Fe、Coのいずれかを含んだ合金であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記磁性体層の膜厚が、0.2から5μmの範囲であることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記溝部が、櫛形形状であることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記磁性体部は、前記磁性体層と前記非導体層とが周期的に繰り返されている積層構造であることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、基板に設けられた磁性体部と、該磁性体部をコイル状に取り囲むように接続されているコイル導体とを備えたインダクタンス素子の製造方法において、前記基板上に第1のコイル導体を形成する工程と、該第1のコイル導体上に第1の非導体層を形成する工程と、該第1の非導体層に溝部を形成する工程と、該溝部に沿って磁性体層を形成して前記磁性体部を形成する工程と、該磁性体部の全体を覆うようにして第2の非導体層を形成する工程と、前記第1のコイル導体とともに前記磁性体部をコイル状に取り囲むように接続する第2のコイル導体を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、磁性体部が、磁性体層と非導体層とが周期的に繰り返されている構造であるので、磁性体コア(断面積)を大きくすることにより、小型薄型で、Q値が高く(インダクタンスLが大きく、渦電流損失が小さい)、量産性に優れているインダクタンス素子及びその製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
図1(a),(b)は、本発明に係るインダクタンス素子の実施例1を説明するための構成図で、図1(a)は断面図、図1(b)は図1(a)の上面図である。
実施例1のインダクタンス素子は、基板1に設けられた磁性体部2と、この磁性体部2をコイル状に取り囲むように接続されているコイル導体3,4とを備え、磁性体部2が、磁性体層2aと非導体層2bとが周期的に繰り返されている構造を有している。また、磁性体層2aは、非導体層2bに形成された複数の溝部2cに沿って設けられている。
溝部2cの形成は、半導体プロセス(リソグラフィー&エッチング)を用いて形成して、その溝部2cに沿って、めっき法やスパッタ法により磁性体層2aを1回形成するだけで周期構造を形成することができる。この場合、磁性体層2aの(主)面は、基板1の面に対して垂直となる。
磁性体層2aを溝部2cに沿って形成する場合、高インダクタンスを実現するためには、磁界に垂直な面において磁性体部2の断面積が大きいことが必要であり、そのためには、溝部2cのアスペクト比を高くして、その溝部2cに沿った磁性体層2aの密度(断面積)を大きくすることが有効である。この溝部のアスペクト比が、5以上であることが望ましい。
また、磁性体層2aは、軟磁性材料であれば特に限定されるものではないが、比透磁率の高いNi、Fe、Coのいずれかを含んだ合金であることが望ましい。
また、磁性体層2aの膜厚は、理想的には限りなく薄くして、積層周期を増やすことが、高性能インダクタンスの作製に有効であるが、現実的には、例えが、溝部2cの構造の形状については、製造上、高アスペクト比化には限界があり、また、膜厚が薄い領域では良質な膜が得られないことから、適正な膜厚(下限値)が決まる。また、膜厚が厚い領域では、特に高周波数帯域でのインダクタンス低下が顕著に見られることから、上限値が決まる。したがって、磁性体層2aの膜厚は、0.2から5μmの範囲が好ましく、0.5から2μmの範囲であることがより好ましい。
コア内に設けられる磁性体部2の構造は、図2(a)に示すように非導体層2bに溝部2cが形成されたものに対して、図2(b)に示すように、溝部2cに沿うようにして、溝部2cの側面と底面及び非導体層2bの上面に磁性体層2aを形成するもの、また、図2(c)に示すように、溝部2c側面と底面に磁性体層2aを形成するもの、また、図2(d)に示すように、溝部2cの側面だけに磁性体層2aを形成するものがある。これらの溝部2cは、何れも櫛形形状であることが、図2(e)に示すように、磁性体層2aと非導体層2bが周期的に繰り返されている積層構造であることも可能である。
このような磁性体部2をコア20内(図中20はコアではなくて、電流が流れるコイル導体を示している。磁性体部とコアは同じ)に収納した状態を示す図を図3(a)乃至(d)に示してある。図3(a)は、従来のコアであるバルク型コアで、この場合の磁性体厚は100μm、幅200μm、高さ100μmである。図3(b)は、本発明の薄型コアで、この場合の磁性体厚は1μm、長は400μm、幅200μm、高さ100μmである。図3(c)は、本発明の薄型マルチコアで、この場合の磁性体厚は1μm、長は1600μm、幅200μm、高さ100μmである。図3(d)は、本発明の多層型コアで、この場合の磁性体厚は100μm、幅200μm、高さ100μmである。
コイル形状は、トロイダル、ヘリカルなどの巻線型でも、渦巻状に平面にコイル導体が巻かれた平面型でも、特に限定されないが、高効率(高Q)インダクタンスを形成するには、トロイダルコイルが最も適している。
表1は、上述した、1)従来のバルク型、2)本発明の薄型、3)本発明の薄型マルチ型の磁性体厚さに対するQ値及びL値を示した比較表である。
Figure 2009135326
図4(a),(b)は、表1における比較を示した特性図で、図4(a)は磁性体厚さに対するQ値、図4(b)は磁性体厚さに対するL値を示した特性図である。この図4(a),(b)から分かるように、従来のバルク型と比較して、本発明の薄型及び薄型マルチ型の磁性体厚さに対するQ値及びL値が大きいことが理解できる。
図5(a)乃至(f)は、本発明に係るインダクタンス素子の製造方法の実施例1を説明するための工程図である。
本実施例1におけるインダクタンス素子の製造方法は、基板1に設けられた磁性体部2と、この磁性体部をコイル状に取り囲むように接続されているコイル導体3,5とを備えたインダクタンス素子の製造方法である。
まず、基板1上にCuからなる第1のコイル導体3を形成する(図5(a))。次に、この第1のコイル導体3上の一部及び基板1上の同一平面となるように第1の非導体層5aを形成する。さらに、第1のコイル導体3上に形成された非導体層5a上に更なる非導体層5aを凸状に形成する(図5(b))。この場合の凸状の高さは、磁性体部の高さを形成するものである。
次に、凸状の第1の非導体層5aに櫛型形状の溝部2cを形成する(図5(c))。次に、溝部2cに沿って磁性体層2bを形成する(図5(d))。次に、凸状の第1の非導体層5aと溝部2cの全体を覆うようにして第2の非導体層5bを形成し、磁性体部2を、磁性体層2aと溝部2cに埋め込まれた非導体層2bとが周期的に繰り返されている構造に形成する(図5(e))。
磁性体層2aの形成方法は、スパッタ、真空蒸着、めっきなど形成方法としてはとくに限定されないが、溝部2cに沿って形成する場合は、めっき法が量産性に優れていることから好ましく、繰り返し積層で形成する場合は、多層化に有利なスパッタや真空蒸着が好ましい。
次に、第1のコイル導体3とともに磁性体部2をコイル状に取り囲むように接続する第2のコイル導体4を形成する(図5(f))。
このようにして、第1のコイル導体3上に設けられ非導体層2bと、この非導体層2bに形成された櫛型形状の溝部2cに形成された磁性体層2aとが、周期的に繰り返されている構造を有し、第2のコイル導体5が、磁性体部2をコイル状に取り囲むように第1のコイル導体と接続されてなるインダクタンス素子が完成する。
<実施例2>
図6は、本発明に係るインダクタンス素子の実施例2を説明するための断面構成図である。実施例2のインダクタンス素子は、基板1に直接溝部2cが形成された磁性体部2と、基板1を貫通するスルーホールに埋め込まれた接続導体6とを備えている。また、磁性体部2は、磁性体層2aと非導体層2bとが周期的に繰り返されている構造である。
また、基板1は、シリコン基板であることが望ましい。また、磁性体部2及び接続導体6は、直接にシリコン基板1に接触しないように、溝部2c及びスルーホール用の孔1aの壁面に絶縁層が設けられているが望ましい。
また、磁性体部2の溝部2cは、図2(b)に示すように、櫛形形状であることが望ましいが、実施例1に示したように、溝部2c側面と底面に磁性体層2aを形成するもの(図2(c))、また、溝部2cの側面だけに磁性体層2aを形成するもの(図2(d))でもよい。さらに、図2(e)に示すように、磁性体層2aと非導体層2bが周期的に繰り返されている積層構造であることも可能である。
溝部2cの形成は、半導体プロセス(リソグラフィー&エッチング)を用いて形成して、その溝部2cに沿って、めっき法やスパッタ法により磁性体層2aを1回形成するだけで周期構造を形成することができる。この場合、磁性体層2aの(主)面は、基板面に対して垂直となる。
本発明は、Siなどの基板を用いてMEMS(メムス;Micro Electro Mechanical Systems)プロセスを活用したものである。例えば、深堀エッチングにより形成したシリコン基板の貫通孔に、埋め込みめっきにより銅を充填することにより、貫通電極を形成することができる。
コイル形状としては、トロイダル状(円環状、ドーナツ状)、ヘリカル状(らせん状)など特に限定しないが、トロイダル状が効率よく好ましい。また、基板材質は、基板としては、無機材料、特に加工が容易な半導体基板、セラミック基板が好ましい。ガラスやセラミックなど特に限定しないが、半導体プロセスを活用し、高精度加工(小型化)が可能なシリコンが好ましい。また、ガラス繊維や炭素繊維などを含まないプラスチック樹脂もナノインプリント技術により成型することにより低コスト化に有利である。また、磁性体材料は、軟磁性材料であれば特に限定しない。例えば、Ni,Fe,Co,Mnなど含んだ合金や酸化物が好ましい。磁性体の形成方法としては特に限定されるものではないが、例えば、真空蒸着、スパッタリング、めっきなどの方法が、磁性体の組成と膜厚を制御良く基板上に形成する方法として適している。
図7(a)乃至(f)は、本発明に係るインダクタンス素子の製造方法の実施例2を説明するための工程図である。実施例2のインダクタンス素子の製造方法は、基板1に直接溝部2cが形成された磁性体部2と、基板1を貫通するスルーホール1aに埋め込まれた接続導体6とを備えたものである。
まず、基板1の上面より直接溝部2cを形成する(図7(a))。次に、溝部2cに沿って磁性体層を形成する(図7(b))。次に、基板1の上面から下面まで貫通するスルーホール用の孔1aをエッチングによって加工する(図7(c))。
次に、スルーホール用の孔1aに接続導体6を埋め込む(図7(d))。次に、磁性体層2aの形成された溝部上に非導体層5を被うようにして溝部2c中に非導体層2bを埋め込み形成し、磁性体部2を磁性体層2aと非導体層2bとが周期的に繰り返されている構造に形成する(図7(e))。
磁性体層2aの形成方法は、スパッタ、真空蒸着、めっきなど形成方法としてはとくに限定されないが、溝部2cに沿って形成する場合は、めっき法が量産性に優れていることから好ましく、繰り返し積層で形成する場合は、多層化に有利なスパッタや真空蒸着が好ましい。
次に、基板1の上下面にパターン導体3,4を形成し、パターン導体3,4と接続導体6とを磁性体部2にコイル状に取り囲むように接続してコイル導体を形成する(図7(f))。
このようにして、Si基板に直接形成された溝部2cに沿って磁性体層2aを形成するとともに、溝部2c中に非導体層2bを埋め込んで、磁性体層2aと非導体層2bとが周期的に繰り返されている構造の磁性体部2を形成して、パターン導体3,4と接続導体6とを磁性体部2にコイル状に取り囲むように接続してなるインダクタンス素子が完成する。
上述したように、実施例1及び実施例2のようなインダクタンス素子は、基板1の上面のコイル導体4の端子と、別の同構造のインダクタンス素子が設けられた基板の下面のコイル導体3の端子が接合されることにより、コイル導体が直列又は並列に複数個接続することも可能である。また、本発明のインダクタンス素子と半導体集積回路とをフリップチップ接続して電子部品を実現することも可能である。
本発明に係るインダクタンス素子の実施例1を説明するための構成図で、(a)は断面図、図1(a)の上面図である。 (a)乃至(e)は、コア内に設けられる磁性体部の構造を示す図である。 (a)乃至(d)は、磁性体部をコア内に収納した状態を示す図である。 表1における比較を示した特性図で、(a)は磁性体厚さに対するQ値、(b)は磁性体厚さに対するL値を示した特性図である。 (a)乃至(f)は、本発明に係るインダクタンス素子の製造方法の実施例1を説明するための工程図である。 本発明に係るインダクタンス素子の実施例2を説明するための断面構成図である。 (a)乃至(f)は、本発明に係るインダクタンス素子の製造方法の実施例2を説明するための工程図である。
符号の説明
1 基板
1a スルーホール用の孔
2 磁性体部
2a 磁性体層
2b 非導体層
2c 溝部
3 第1のコイル導体
4 第2のコイル導体
5,5a,5b 非導体層
6 接続導体
20 コア

Claims (8)

  1. 基板に設けられた磁性体部と、該磁性体部をコイル状に取り囲むように接続されているコイル導体とを備えたインダクタンス素子において、
    前記磁性体部は、磁性体層と非導体層とが周期的に繰り返されている構造であることを特徴とするインダクタンス素子。
  2. 前記磁性体層が、前記非導体層に形成された複数の溝部に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインダクタンス素子。
  3. 前記溝部のアスペクト比が、5以上であることを特徴とする請求項2に記載のインダクタンス素子。
  4. 前記磁性体層が、Ni、Fe、Coのいずれかを含んだ合金であることを特徴とする請求項2又は3に記載のインダクタンス素子。
  5. 前記磁性体層の膜厚が、0.2から5μmの範囲であることを特徴とする請求項4に記載のインダクタンス素子。
  6. 前記溝部が、櫛形形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインダクタンス素子。
  7. 前記磁性体部は、前記磁性体層と前記非導体層とが周期的に繰り返されている積層構造であることを特徴とする請求項1に記載のインダクタンス素子。
  8. 基板に設けられた磁性体部と、該磁性体部をコイル状に取り囲むように接続されているコイル導体とを備えたインダクタンス素子の製造方法において、
    前記基板上に第1のコイル導体を形成する工程と、
    該第1のコイル導体上に第1の非導体層を形成する工程と、
    該第1の非導体層に溝部を形成する工程と、
    該溝部に沿って磁性体層を形成して前記磁性体部を形成する工程と、
    該磁性体部の全体を覆うようにして第2の非導体層を形成する工程と、
    前記第1のコイル導体とともに前記磁性体部をコイル状に取り囲むように接続する第2のコイル導体を形成する工程と
    を有することを特徴とするインダクタンス素子の製造方法。
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