JP2009135006A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の発電に伴い生成された生成水の外部に排水する際の、後続車両への水かかりを抑制する。
【解決手段】移動体に搭載された燃料電池と、燃料電池の発電に伴って生成された水を、霧化して排水できる排水手段とを備える燃料電池システムにおいて、移動体の状態及び移動体に後続する後続移動体の状態の少なくとも一方を含む特定状態を取得する。排水手段からの排水条件は、取得された特定状態に応じて制御される。
【選択図】図3

Description

この発明は燃料電池システムに関する。更に具体的には、移動体に搭載する燃料電池システムとして好適なものである。
燃料電池は発電に伴って水を生成する。このため燃料電池を移動体に搭載する場合には、生成水を処理する必要がある。外部に放出することで生成水を処理する場合、周囲の物体に水がかかることによる不都合を抑制する必要があり、これについて従来種々の提案がなされている。
例えば、下記特許文献1には、発電に伴い生成された水を排水する場合に、生成水を霧化し、その霧化水を移動体から外部に放出する排出装置を備える燃料電池システムが開示されている。具体的にこの排出装置は、燃料電池の出力が閾値よりも高い場合、あるいは生成水を貯留する貯留タンクの水位が閾値よりも高い場合に、超音波振動子により加振することで水を霧化して排出することができる。
特開2006−100101号公報 特開2007−141475号公報 特開2005−347190号公報 特開2006−196388号公報
上記従来技術においては、例えば、貯留タンク内の水位が高い程、また、燃料電池の出力が大きい程水の排出量が多くなるように設定されている。しかし上記従来技術のように外部への排水の際に水を霧化する場合であっても、その排出量が多くなった場合には後続移動体へ多くの霧化水がかかる事態を生じ得る。また、後続移動体の速度が速く移動体間の距離が短くなった場合や、後続移動体の運転者の視線の高さが低い場合にも霧化水が後続移動体に到達する量が多くなることが考えられる。このように霧化されたものであっても多量に後続移動体に飛散すれば、水がかかったのと同じ状態となることが考えられるため好ましいものではない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、後続移動体への水の飛散を抑制することができるよう改良した燃料電池システムを提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池システムであって、
移動体に搭載された燃料電池と、
前記燃料電池の発電に伴って生成された水を、霧化して排水できる排水手段と、
前記移動体の状態及び前記移動体に後続する後続移動体の状態の少なくとも一方を含む特定状態を取得する状態取得手段と、
前記特定状態に応じて、前記排水手段の排水条件を制御する排水制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記排水手段は、排水する水を加圧することにより霧化する加圧手段を備え、
前記排水条件は、水に加圧する圧力であることを特徴とする。
第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記排水手段は、水の排水口を有すると共に、該排水口からの排水方向が鉛直下向きから、鉛直下向き方向より進行方向前方の間で変化するように設置され、
前記排水条件は、前記排水方向であることを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3の何れか1の発明において、
前記排水手段は、水の排水口を有すると共に、該排水口が路面に対向し、かつ、路面からの該排水口の高さが変化するように設置され、
前記排水条件は、前記排水口の路面からの高さであることを特徴とする。
第5の発明は、第1から第4の何れか1の発明において、前記排水手段は、排水される水の全粒子の体積の平均値が100μm3以下の状態に霧化することを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、
前記排水手段は、排水される水を加振する超音波加振手段を備え、
前記排水手段は、前記超音波加振手段により、水を霧化することを特徴とする。
第7の発明は、第6の発明において、前記排水条件は、前記超音波加振手段によって加振する際の周波数であることを特徴とする。
第8の発明は、第1から第7の何れかの発明において、前記特定状態は、前記移動体の車速又は前記移動体からの水の排水量を含むことを特徴とする。
第9の発明は、第1から第8の何れか1の発明において、前記特定状態は、前記後続移動体の車速、前記移動体と前記後続移動体との車間距離又は前記後続移動体の特定箇所の高さを含むことを特徴とする。
第10の発明は、第1から第9の何れか1の発明において、前記排水手段は、排水される水の分布が移動体の進行方向に長くなるように構成されていることを特徴とする。
第11の発明は、燃料電池システムであって、
移動体に搭載された燃料電池と、
前記燃料電池の発電に伴って生成された水を霧化して排水する排水手段と、
前記排水手段の排水状態を変更する排水状態変更手段と、
を備えることを特徴とする。
第12の発明は、第11の発明において、
前記排水手段は、水の排水口を有すると共に、該排水口からの排水方向が鉛直下向きから、鉛直下向き方向より進行方向前方の間で可動となるように設置され、
前記排水状態変更手段は、前記排水口の方向を制御することを特徴とする。
第13の発明は、第11または12の発明において、
前記排水手段は、路面に対向するように配置された水の排水口を有すると共に、該排水口の路面からの高さが可変となるように設置され、
前記排水状態変更手段は、前記排水口の路面からの高さを制御することを特徴とする。
第14の発明は、燃料電池システムであって、
移動体に搭載された燃料電池と、
前記燃料電池から排水される水の全粒子の体積の平均値が100μm3以下の状態に霧化して排水する排水手段と、
を備えることを特徴とする。
第15の発明は、第14の発明において、
前記排水手段は、水を加振する超音波加振手段を備え、
前記排水手段は、前記超音波加振手段により、排水される水を霧化することを特徴とする。
第16の発明は、第15の発明において、
前記排水手段の排水状態を変更する排水状態変更手段を更に備え、
前記排水状態変更手段は、排水される水に加える超音波振動の周波数を制御することを特徴とする。
第17の発明は、燃料電池システムであって、
移動体に搭載された燃料電池と、
前記燃料電池の発電に伴って生成された水を霧化して排水する排水手段と、を備え、
前記排水手段は、排水された水の分布が移動体の進行方向に長くなるように構成されていることを特徴とする。
第18の発明は、第1から第17の何れか1の発明において、
前記移動体は、進行方向の前後に設置された前車輪及び後車輪を含む2以上の車輪を有し、
前記排水手段は、前記前車輪よりも前に設置されていることを特徴とする。
第1の発明によれば、燃料電池を搭載した移動体の状態及びその移動体に後続する後続移動体の状態の少なくとも一方を含む特定状態を取得し、この特定状態に応じて、燃料電池の発電に伴い生成された水を排水する際の排水条件が制御される。これにより、自車両の状態あるいは後続移動体の状態に応じて、燃料電池の発電に伴って生成された水を適切に処理することができ、例えば排水された水の飛散を抑制し、後続移動体への水かかりを抑制することができる。
第2の発明によれば、排水手段は水を加圧することにより霧化するものであり、排水条件として水に加圧する圧力が制御される。これにより、取得された特定状態に応じて水の排水時の状態を変化させることができる。従って適切に生成水を処理することができ、例えば排水時の水の飛散を抑制し、後続移動体への水かかりを抑制することができる。
第3の発明によれば、排水手段は水の排水方向は鉛直下向きから、鉛直下向き方向より進行方向前方の間で可変となるように設置され、排水条件として排水方向が制御される。これにより取得された特定状態に応じて排水時の排水方向を変化させることができる。従って走行風等の影響等そのときの状態を考慮して排水することができ、適切に生成水を処理することができる。従って例えば排水時の水の飛散を抑制し、後続移動体への水かかりなどの事態を効果的に抑制することができる。
第4の発明によれば、排水手段の排水口は路面に向くように設置され、排水条件として排水口の路面からの高さが制御される。これにより取得された特定状態に応じて、路面と排水口との高さを制御することで、排水された霧化水の路面への付着率を変化させることができる。これにより、そのときの移動体又は後続移動体の特定状態を考慮して排水することができ、適切に生成水を処理することができる。従って、例えば排水時の水の飛散を抑制し、後続移動体への水かかりなどの事態を効果的に抑制することができる。
第5乃至第7の発明によれば、排水手段は排水される水の全粒子の体積の平均値が100μm3以下となる状態に霧化して排水することができる。これにより排水された水が周囲に飛散しても、その水によって周囲の物体が濡らされる事態を少なくすることができる。従って生成水をより確実に処理して、後続移動体への水かかりを抑制することができる。
第8の発明によれば、特定状態は、移動体の車速又は移動体からの水の排水量を含む。例えば、移動体の車速が速い場合には排水された霧化水は強い走行風を受けるため後続移動体に多く飛散することになる。従って、移動体の車速に応じて排水条件を制御することとすれば、より効果的に後続移動体への水かかりを抑制することができる。また、移動体からの排水量が多い場合、後続移動体に到達する霧化水の量は多くなる。従って、排水量に応じて排水条件を制御することで、より効果的に後続移動体への水かかりを抑制することができる。
第9の発明によれば、特定状態は、後続移動体の車速、移動体と後続移動体との車間距離又は後続移動体の特定箇所の高さを含む。例えば、後続移動体の車速が速い場合や、車間距離が短い場合には、移動体から排水された霧化水が後続移動体に到達する量は必然的に多くなる。従って、後続移動体の車速や車間距離に応じて、排水条件を制御することとすれば、効果的に後続移動体への水かかりを抑制することができる。また、後続移動体の特定箇所に到達する霧化水の量は、その位置によって異なり、その位置が低い場合程多くなる。従って、特に水かかりを防止したい特定箇所の高さに応じて排水条件を制御することで、後続移動体への水かかりを効果的に抑制することができる。
第10の発明によれば、排水手段は、排水された水の分布が移動体の進行方向に長くなるように構成されている。これにより同じ流量の水を排水する場合であっても、排水された水が受ける走行風の影響を小さくすることができ、水の周囲への飛散を抑制することができる。
第11の発明によれば、燃料電池の発電に伴って生成された水を霧化して排水する排水手段の排水状態を変更することができる。これにより必要に応じて排水状態を変化させることができ、適切な状態で排水を行うことができる。
第12の発明によれば、排水方向が鉛直下向きの状態から鉛直下向き方向より進行方向前方の間で変化させることができる。このように排水方向を変化させることで、状況に応じて霧化水の周囲への飛散を抑制するなど、適切な状態で排水することができる。
第13の発明によれば、路面に対向するように配置された排水口の高さを制御することができる。これにより、例えば排水口を路面に近づけることで霧化水の付着率を高くして飛散を抑制することができると共に、必要に応じて排水口を路面から高い位置とすることで排水手段の周囲との接触等を防止することができる。
第14乃至第16の発明によれば、燃料電池の発電に伴って生成された水を、水の全粒子の体積の平均値が100μm3以下の状態に霧化して排水することができる。これにより、排水された水が周囲に飛散しても、その水によって周囲の物体が濡らされる事態を抑制することができる。
第17の発明によれば、排水手段は、水の排水された水の分布が移動体の進行方向に長くなるように構成されている。これにより同じ流量の水を排水する場合であっても、排水された水が受ける走行風の影響を小さくすることができ、水の周囲への飛散を抑制することができる。
第18の発明によれば、移動体は、排水手段は移動体の前車輪よりも前に設置されている。これにより後続車両への水の飛散を効果的に抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における燃料電池システムを搭載した移動体としての車両の構成を説明するための模式図である。図1に示す自車両2は、2つずつの前車輪4及び後車輪6を有する4輪の車両である。自車両2には固体高分子型の燃料電池10が搭載されている。燃料電池10には、燃料電池10のカソード極から排出されるカソードオフガスを燃料電池10の外部に排出させる大気排出経路12の一端が接続している。大気排出経路12の他端は気液分離器14に接続している。
気液分離器14には、排気経路16の一端と排水経路18の一端とがそれぞれ接続している。排気経路16の他端は外部に向けて解放されている。排水経路18の他端は貯水タンク20に接続している。貯水タンク20には排水経路22の一端が接続している。排水経路22にはポンプ24、調圧弁26が取り付けられている。排水経路22の他端は、排水手段としてのインジェクタ28に接続している。
このシステムは制御装置であるECU30を備えている。ECU30は、燃料電池10の各種センサ、自車両2に設置されている各種センサ及び後続車両の情報を取り込むモニタ等に接続され、燃料電池10の状態あるいは自車両2及び後続車両の状態に関する種々の情報を検知する。一方、ECU30は、燃料電池10を含むこのシステムの、例えばポンプ24、調圧弁26及びインジェクタ28等に接続され、これらに制御信号を発することでこれらの状態を制御する。
ところで燃料電池10は発電に伴って生成水を発生する。この燃料電池システムでは、生成水の一部は加湿器(図示せず)において加湿に用いられるが、余剰分は外部に放出されることとなる。具体的に、発電に伴いカソード極側で生成された水は、燃料電池10から大気排出経路12にカソードオフガスとして排出される。カソードオフガスは、大気排出経路12から気液分離器14に流入すると気体と水分とに分離され、気体は排気経路16から排気される。なお、この燃料電池システムでは、燃料電池10が前車輪4側に配置され気液分離器14が後車輪6側に設置されている。従って大気排出経路12を通過する間にカソードオフガスがある程度冷却される。これにより大気排出経路12内を通過する段階でもカソードオフガス中の水蒸気を液化させて気体と水とに分離された状態とすることができる。
気液分離器14において分離された水分は、排水経路18を通って貯水タンク20に流入する。水分は、貯水タンク20内に、一旦、蓄えることができる。従って、燃料電池システムからの水分の外部への排水を中断または抑制しても、燃料電池10の発電は通常通りに継続することができる。
この燃料電池システムにおいて貯水タンク20に蓄えられた水分を排水する場合、ポンプ24及び調圧弁26によって排水される水が所定の圧力に加圧され、インジェクタ28から加圧された状態で自車両2の外部に噴霧される。
従来のシステムでは、水分を自車両の外部に排水する際には、自車両の後方に設置された排水弁等から後方または下方に向けて水滴あるいは霧化水として排水されていた。このように排水された場合、水分が走行風などによって巻き上げられ、その排水口よりも高い位置まで飛ばされて後続車両に飛散する事態となることがある。一般的に、車両は雨天でも走行できるように設計されているので、後続車両自体に水滴がかかることは許容されうるものである。しかし、フロントガラスの特に運転者の視線の付近(以下「特定箇所」)などに相当量の水分が飛散することとなれば、後続車両の運転者にも認知されるものとなる。従って、このような後続車両への水かかりの量、特に、運転者の視線付近への水かかりの量は少ないことが好ましい。
このため実施の形態1の燃料電池システムでは、第1にまず、インジェクタ28が自車両2の前方、前車輪4よりも前のバンパー下に設置された構成としている。第2に、水分の排水口となるインジェクタ28の噴射口28aは路面40に向けて設置された構成としている。第3に、排水手段としてインジェクタ28を用いた構成としている。貯水タンク20から排水される水分はポンプ24と調圧弁26とによって加圧され、インジェクタ28の微細な噴射口28aから噴霧されることで、霧化した状態で排水されることとなる。
このように前車輪4よりも前で、自車両2のバンパーから下方に向けて霧化水が噴霧される。従って、走行風の影響を小さく抑えることができると共に、後続車両へ飛散する前に霧化水を多方面に拡散させることができ、後続車両の特定箇所に届く水分量を減少させることができる。また、ここで霧化水は路面40に向けて噴霧される。従って排水された水分の多くを路面40に付着させることができる。従って飛散する水分量自体を少なくすることができ、これにより後続車両に届く水分量を少なくすることができる。
更に、上記のように自車両2前方から路面40に向けて、インジェクタ28により霧化水を噴霧する場合であっても、自車両2の車速が速い場合、燃料電池2の負荷が大きく排水量が多い場合、後続車両の車速が速い場合、自車両2と後続車両との車間距離が短い場合、あるいは、後続車両の特定箇所の位置が低い場合には、後続車両への水かかりが起こりやすい状態となる。
具体的に自車両2の車速が速くなると走行風が強くなる。従って、同圧力で同量の霧化水を噴霧した場合、車速が速くなるにつれて噴霧された霧化水の路面40への付着率は低くなり飛散する霧化水の量が多くなる。つまり自車両2の速度が速い場合程、後続車両にまで届く霧化水の量が多い状態となる。
また燃料電池10の負荷が大きくなると、発電に伴う水の生成量も多くなるため、排水量も大きくなる。同圧力で噴霧する場合、路面40へ霧化水の付着率は同程度であるため、排水量が多くなる程、路面40に付着せずに周囲に飛散する水分量が増加する。つまり、排水量が多い場合程、後続車両にまで届く霧化水の量は多い状態となる。
また、後続車両の車速が速い場合、あるいは車間距離が短い場合、同じ量の霧化水が自車両2側から飛散しても後続車両の特定箇所に届く霧化水量は多くなる。また、霧化水は路面40に向けて噴霧される構造となっているため、後続車両に届く霧化水の量は低い位置ほど多くなる。つまり、同じ量の霧化水が飛散した状態であっても、後続車両の車速が速い場合程、後続車両との車間距離が短い場合程、また、後続車両の特定箇所が低い場合程、その特定箇所に届く霧化水の量は多い状態となる。
そこで、実施の形態1では、上記のような後続車両の特定箇所に届く霧化水の量が多くなる場合程、つまり、自車両2の車速が速い場合程、排水量が多い場合程、後続車両との車間距離が短い場合程、後続車両の速度が速い場合程、及び、特定箇所の高さが低い場合程、インジェクタ28からの排水時の噴霧圧力を大きくなるように設定する。このように高い圧力で噴霧させることにより、霧化水はより強く路面40に噴き付けられるため、路面40への付着率が高くなると共に、走行風による霧化水の巻き上げ量も減少する。従って、後方に飛散する水分量を減少させることができ、後続車両の水かかりを効果的に抑制することができる。
より具体的に、後続車両の特定箇所に届く霧化水の量は、上記のような種々の要因によって異なるものとなる。従って、実施の形態1では、排水時の霧化水の圧力の決定に際しては、自車両2の速度、排水量、後続車両の速度、後続車両との車間距離、及び特定箇所の高さを、特定状態として取得する。その上でこの特定状態から、後続車両の特定箇所に届く霧化水の量が多いと予測される場合程、インジェクタ28からの噴霧圧力が大きくなるように設定する。このような特定状態とインジェクタ28からの噴霧圧力との関係は、予め実験によって求められて、ECU30にマップとして記憶しておく。
図2は、この発明の実施の形態1においてECUが実行する具体的な制御のルーチンである。図2のルーチンは、一定期間ごとに繰り返し実行されるルーチンである。図2のルーチンでは、まず、自車両の運転状態が取得される(S102)。具体的には、自車両の現在の車速及び燃料電池10の負荷が取得される。次に、貯水タンク20の水位が取り込まれる(S104)。貯水タンク20の水位は貯水タンク20に設置された水位センサ(図示せず)の出力に基づいて検出される。
次に、後続車両の状態が取得される(S106)。具体的には、後続車両の車速、自車両2と後続車両との車間距離、及び後続車両の画像が取得される。次に、後続車両の特定箇所の高さが取得される(S108)。具体的には、後続車両の画像データに基づいて後続車両の車種が割り出され、車種に応じた特定箇所の高さが取得される。
次に、貯水タンク20から排水する水の排水量が演算される(S110)。排水量は、燃料電池10の負荷(つまり、水の生成量)と、貯水タンク20内の水量とに基づいて演算される。
次に、排水時の圧力が演算される(S112)。排水時の圧力は、予め、ECU30に記憶されたマップに基づいて、自車両の車速、排水量、後続車両の車速、後続車両との車間距離、特定箇所の高さに応じた値として演算される。
次に、排水時の圧力が制御される(S114)。具体的には、ステップS112で演算された排水時の圧力となるように、ECU30から制御信号が発せられ、これにより調圧弁26が制御されることにより排水時の圧力が制御される。その後、今回の処理は一旦終了する。
以上説明したように、この実施の形態1によれば、燃料電池10の発電に伴って生成された水を、自車両2の前方に配置されたインジェクタ28から路面40に向けて、加圧して霧化した状態で噴霧して排水する。これにより排水された水を路面40に多く付着させることができる。従って、走行風による巻き上げ等により霧化水が周囲に飛散する量を低減し、後続車両への水かかりを抑制することができる。
ここで車速が速い程、排水量が多い程、車間が短い程、更に、後続車両の特定箇所の位置が低い程、排水された霧化水は飛散しやすく後続車両では水かかりが起きやすい。従って、実施の形態1では、取得された特定状態から霧化水が飛散しやすいと予測される場合には、排水時に加圧する圧力を大きくすることで噴霧された霧化水の路面40への付着率を高くしている。これにより霧化水の飛散量を減少させ、後続車両への水かかりをより確実に抑制することができる。
なお、実施の形態1においては、自車両2及び後続車両の車速、排水量、車間距離、特定箇所の高さを特定状態として検出し、これらに基づいて、排水時の特定条件として排水時の圧力を制御する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、例えば、自車両2の車速、排水量、車間距離、後続車両の車速、特定箇所の位置の何れか1以上の特定状態を取得し、これに応じて排水時の圧力を決定するものであってもよい。また、これらの特定状態の何れかが予め設定された閾値以上となった場合に、圧力を予め設定した高圧力にするような2段階の制御とするものであってもよい。
また、実施の形態1では、排水手段としてインジェクタ28を用いる場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、排水時の圧力を制御することで、排水時に霧化水を噴霧すると共に、排水の流量を制御することができるものであれば、他の排水弁を用いるものであってもよい。
また、実施の形態1では、インジェクタ28を自車両2の前車輪4より前の例えばバンパー下部に設置する場合について説明した。これにより、走行風の影響を受け難い位置に排水することができるため、霧化水の巻き上げ量を少なくし、後続車両への水かかりを効果的に抑制することができる。しかし、この発明によれば、排水された霧化水の多くを路面40に付着させることができるため、インジェクタ28等の排水手段の位置は、例えば、自車両2後方に配置されたものであってもよく、また、自車両2前方のバンパー下部以外の位置に配置されたものであってもよい。これについては、以下の実施の形態についても同様である。
また、実施の形態1ではインジェクタ28からの排水時の圧力は、加圧手段としての調圧弁26により制御する場合について説明した。しかし、排水時の圧力の制御手段はこれに限るものではなく他の方法によりインジェクタ28等の排水弁からの排水時の圧力を制御するものであってもよい。
また、実施の形態1の例では燃料電池10は固体高分子型燃料電池であるため、生成水の多くはカソード極側に排水される。従って、大気排出経路12から排出されるカソードオフガスから水分を分離して、これをインジェクタ28から排水する場合について説明した。しかし、この発明における燃料電池は固体高分子型燃料電池に限るものではなく、他の燃料電池であってもよい。またこの発明は、カソード極、アノード極のいずれに関わらず、燃料電池から水分を排水する場合に適用することができる。これについては、以下の実施の形態についても同様である。
また実施の形態1では、貯水タンク20を有する場合について説明した。これにより生成水が多量の場合であっても、一時的に自車両2内に生成水を貯留することができる。素従って、排水量を制御することで周囲への霧化水の飛散を抑えることができると共に、排水を停止するような場合であっても、燃料電池10の運転を継続することができる。但し、実施の形態1によれば、インジェクタ28を用いて圧力を制御して霧化水を噴霧することで、必要に応じて霧化水の路面40への付着率を高くして後方への飛散を抑制している。従って、実施の形態1の燃料電池システムでは比較的多くの水分を連続的に排出することができる。従って貯水タンク20を小型化することができる。また燃料電池10から生成される生成水の量を考慮して、例えば連続的な排水により発電に伴う生成水を処理できるものであれば、貯水タンク20を有さないものとすることもできる。これについては、以下の実施の形態についても同様である。
なお、実施の形態1において、ステップS102〜S110が実行されることで、この発明の「状態取得手段」が実現し、ステップS112が実行されることで、この発明の「排水制御手段」が実現し、ステップS114が実行されることで「排水状態変更手段」が実現する。
実施の形態2.
実施の形態2のシステムは、インジェクタ28からの霧化水の噴霧時の圧力を一定として噴霧方向を可変とできる点を除き、実施の形態1のシステムと同じ構成を有している。図3は実施の形態2のインジェクタ28の動作について説明するための図である。図3のインジェクタ28には、インジェクタ28を回転させることができるアクチュエータ等の駆動系(図示せず)が取り付けられている。これによりECU30からの制御信号によってインジェクタ28が回転させ、インジェクタ28の噴射口28aの方向、即ち排水方向を変化させることができる。
具体的には、実施の形態2では、インジェクタ28の噴射口28aの向きは、路面40方向に対向する鉛直下向き方向と、噴射口28aが自車両2の通常走行時の進行方向かつ路面40に対して水平な方向との間で変化させることができる。つまり、このシステムによれば、インジェクタ28から噴霧される霧化水の噴霧方向を鉛直下向き(A)の状態から、進行方向に向けて角度θ(θ≦90°)傾けた方向(B)の状態に変化させることができる。
上記したように自車両2の車速が速い場合には、インジェクタ28から噴霧された霧化水はより強い走行風を受ける。このため霧化水は後方に飛散しやすい。また、排水量が多い場合、後続車両の車速が速い場合や車間距離が短い場合、及び後続車両の特定箇所の高さが低い場合には、霧化水が後続車両にまで届きやすい。従って取得された特定状態から霧化水の特定箇所への飛散が多いと予測される場合には、噴射口28aの角度θをある程度大きく設定し、インジェクタ28を回転させその噴射口28aを進行方向前方に向けた状態とする。このように霧化水を自車両2の前方に向けて噴霧することで、走行風による影響を小さく抑え、後続車両に飛散する霧化水の量を少なくすることができる。
一方、インジェクタ28により路面40に霧化水を噴霧することで、路面40への水の付着率は高くなっている。従って、その排水方向を鉛直下向き(即ち路面40向き)とした場合でも、霧化水の飛散はある程度抑えることができる。従って、特定状態から特定箇所への飛散量が少ないと予測される場合には、角度θを小さくし、鉛直下向き側の方向に霧化水を噴霧する。
ここで、自車両2の車速が遅い場合、霧化水が受ける走行風の影響が小さいものとなる。このような場合、自車両2前方に向けて霧化水が噴霧されると、自車両2より前方にまで霧化水が飛散する事態となることも考えられる。従って自車両2より前に霧化水が飛散する事態を抑制するためにも、特に車速が遅い場合にはインジェクタ28の噴射口28aを鉛直下向きとする。
なお、インジェクタ28の鉛直下向き方向に対する角度θと、自車両2の運転状態(車速、燃料電池10の負荷、排水量)や後続車両の状態(車間距離、特定箇所の高さ)である特定状態との関係は、後続車両の特定箇所への霧化水飛散による水かかり量と、前方への水の飛散量とが共に許容範囲となるように、予め実験等により求め、マップとしてECU30に記憶しておく。
図4は、この発明の実施の形態2においてECU30が実行する制御のルーチンについて説明するための図である。図4に示すルーチンは、図2のルーチンのステップS112及びS114に替えて、S202及びS204の処理を有する点を除いて、図2のルーチンと同じものである。
具体的に、ステップS102〜S110までの処理によって、自車両2の状態及び後続車両の状態等が取り込まれ、排水量が演算されると、次に、インジェクタ28の角度θが演算される(S112)。インジェクタ28の角度θは、予めECU30に記憶されたマップに基づいて、S102〜S110で取得された特定状態に応じた角度θに設定される。
その後、演算された角度θに従って、インジェクタ28の角度が制御される(S204)。具体的には、角度θに基づいてECU30からアクチュエータに向けて制御信号が発せられ、これによりインジェクタ28が角度θを回転させる。これにより噴射口28aが演算された角度θ分、進行方向に向けて傾いた状態となる。
以上説明したように、実施の形態2によれば、特定状態に応じてインジェクタ28の角度θ、即ち霧化水の排水方向が制御される。具他的には、取得された特定状態から、後続車両の特定箇所に飛散する霧化水の量が多いと予測される場合程、噴霧方向は進行方向前方に向くように、つまりインジェクタ28の回転角度θが大きくなるように制御される。従って、後続車両に向けて霧化水が飛散しやすい状態において、霧化水を前方に向けて噴霧することで、走行風を効果的に利用して後続車両への水かかりを抑制することができる。
また、実施の形態2によれば、車速が遅いような場合には鉛直下向きに噴射口28aが向くように制御される。従って、霧化水が受ける走行風の影響が小さいような場合の前方への霧化水の飛散を防止することができる。
なお、実施の形態2においては、インジェクタ28を回転させることで、インジェクタ28の噴射口28aの排水方向を制御する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、霧化水の排水方向が可変となるものであれば、例えば噴射口の角度だけを変更できる排水弁を用いたものであってもよい。
また、実施の形態2においては、インジェクタ28から噴霧する際の圧力は一定とする場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、実施の形態1の制御と組み合わせて、水かかりが起きやすい状態では、インジェクタ28の噴霧方向を進行方向前方に制御しつつ、噴霧時の圧力が強くなるように制御するものであってもよい。
また、実施の形態2においては、自車両2及び後続車両の車速、排水量、車間距離、特定箇所の高さを特定状態として検出し、これらに基づいて、排水時の排水条件として排水方向を制御する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、例えば、自車両2の車速、排水量、車間距離、後続車両の車速、特定箇所の位置の何れか1以上の特定状態を取得し、これに応じて排水方向を決定するものであってもよい。また、例えば予め、特定状態に応じて、後続車両及び前方へ霧化水の飛散をある許容範囲内に抑制できる一定の角度θを設定しておいて、特定状態の何れかが閾値以上となった場合に、この一定の角度θとするような2段階の制御とするものであってもよい。
なお、例えば、実施の形態2において、ステップS202が実行されることで、この発明の「排水条件制御手段」が実現し、ステップS204が実行されることで「排水状態変更手段」が実現する。
実施の形態3.
実施の形態3のシステムは、インジェクタ28からの噴霧時の圧力を一定として、インジェクタ28の高さを可変とする点を除き、実施の形態1のシステムと同じ構成を有している。図5は、実施の形態3のインジェクタ28の高さの変化について説明するための図である。実施の形態3のシステムでは、インジェクタ28にはアクチュエータ等の駆動系(図示せず)が接続され、この駆動力によりインジェクタ28の噴射口28aの路面40からの高さHが可変となっている。
実施の形態3では、自車両2または後続車両の特定状態から特定箇所への霧化水の飛散量が多くなると予測される場合に、霧化水の飛散量が許容範囲となるようにインジェクタ28の高さHを低くし噴射口28aを路面40に近づける。このように噴射口28aが路面に近づくことで、より強く霧化水が路面40に噴き付けられることとなるため、霧化水の路面40への付着率は上昇する。これにより特定状態における霧化水の特定箇所への飛散を抑制する。
一方、噴射口28aと路面との距離が長い状態であっても、インジェクタ28から路面40に霧化水を噴霧することで、路面40への水の付着率はある程度高くなっている。従って、特定状態から判断して特定箇所に飛散する霧化水が少ないと予測される場合、インジェクタ28の位置Hは高くなるように設定される。
特に、自車両2の車速を速くできないような状態の路面の場合、路面40に比較的大きな凹凸がある場合がある。このような場合にもインジェクタ28の位置Hを高くすることで路面40との接触を確実に回避することができる。
実施の形態3においても、特定状態と、その状態において後方へ飛散する霧化水を許容範囲内に抑制できるインジェクタ28の高さHとの関係は、予め実験等により求めてECU30にマップとして記憶しておく。
図6は、実施の形態3においてECU30が実行する具体的な制御ルーチンを説明するためのフローチャートである。図6のルーチンは、図2のルーチンのステップS112、S114に替えて、ステップS302、S304の処理を有する点を除き、図2のルーチンと同じである。
具体的には、ステップS102〜S110において特定状態が取得された後、インジェクタ28の高さHが演算される(S302)。ここでは、ECU30に予め記憶されたマップに基づいて、取得された特定状態に応じた高さHが算出される。
次に、演算された高さHにインジェクタ28が制御される(S304)。ここではECU30から制御信号が発せられ、駆動系によってインジェクタ28の高さが変更される。これにより現在の特定状態において霧化水を噴霧した場合に、後続車両への水かかりを抑制することができる。
以上説明したように、実施の形態3によれば、インジェクタ28の高さHを制御することで、霧化水の路面40への付着率を増加させることができる。これにより後続車両に飛散する霧化水が多くなるような状態においても、霧化水の飛散量を小さく抑えて、後続車両への水かかりを抑制することができる。
なお、実施の形態3においては、インジェクタ28自体を上下させることで噴射口28aの路面40に対する高さを調整する場合について説明した。しかしこの発明において、噴射口28aの高さを変化させる手法はこれに限るものではない。例えば、インジェクタ28の設置位置を変更することなく、噴射口の位置が可動となるような排水弁を用いることも考えられる。
また、実施の形態3では、特定状態に応じて、インジェクタ28の高さを変更する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、特定状態のうち何れか1以上の特定状態を取得し、これに応じて、インジェクタ28の高さHを決定することとしてもよい。また、例えば、種々の特定状態から少なくとも霧化水の飛散量が許容範囲となるような一定のインジェクタ高さを高位置と低位置の2段階に設定しておいて、特定状態の何れか1以上がある閾値を越えた場合に、所定の低位置に下げるような制御を行うようにしてもよい。
また、実施の形態3では、霧化水の噴霧時の圧力と霧化水の噴霧方向は一定とする場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、例えば、実施の形態1と組み合わせて、特定状態から霧化水の飛散する量が多くなると予測される場合には、圧力を強めると共に、インジェクタ28の位置を下げるような制御を行うものであってもよく、また、更に、インジェクタ28の噴霧方向を進行方向前方に傾ける制御を組み合わせて行ってもよい。
なお、実施の形態3において、ステップS302が実行されることで、この発明の「排水制御手段」が実現し、ステップS304が実行されることで「排水状態変更手段」が実現する。
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4の排水手段としての排水弁について説明するための図である。実施の形態4の燃料電池システムは、図1のインジェクタ28に替えて、排水弁50を有する点を除いて、図1のシステムと同様の構成を有する。
図5の排水弁50は、超音波加振部52(超音波加振手段)と流水路54とを有している。超音波加振部は超音波振動子によって形成されており、交流電源(図示せず)に接続されている。この超音波加振部52に囲まれた流水路54は、排水経路22に接続されており貯水タンク20から排出される水分は加圧された状態で流水路54に導かれる。
実施の形態5では取得された特定状態から判断して、霧化水の飛散量が許容範囲を越えて多くなると予測される場合に、交流電源がONとされる。交流電源がONとされると超音波加振部54において超音波振動部52から振動数が例えば3〜5MHz程度の超音波が発生し、流水路54内の水分に超音波振動が加えられる。その結果、流水路54内の水分の粒子径が小さなものとなり排水弁50からは所謂ドライフォグが噴霧される。
この実施の形態4では噴霧されたドライフォグは、実施の形態1と同様に路面40に向けて噴き付けられる。従って、ドライフォグの後方への飛散量を抑えることができ、より確実に後続車両の水かかりを抑制することができる。
一方、霧化水の飛散量が許容範囲を越えないもとの予測される場合には、交流電源はOFFとされる。つまり超音波加振されない状態で排水される。但し、実施の形態4では、排水量がポンプ24の吸引力によって制御され、更に、調圧弁26により加圧された状態で排水される。従って、交流電源がOFFとされる場合、即ち、超音波加振されない場合であっても、流水路54内の水分は加圧により霧化されて排水される。従って交流電源がOFFの場合にも、排水された霧化水の多くを路面40に付着させることができ、霧化水の飛散を抑制することができる。
ここで、超音波加振を加えるか否か、つまり交流電源をONとするかOFFとするかは、特定状態から判断される霧化水の特定箇所への飛散量が許容範囲を越えるか否かで判断される。このような交流電源ON/OFFの関係と、特定状態との関係は、予め実験等により求めて、マップとしてECU30に記憶しておく。交流電源のON/OFFは、取得された特定状態に応じて、このマップに従って判断される。
図8は、この発明の実施の形態4においてECU30が実行する制御のルーチンについて説明するための図である。図8のルーチンは、図2のルーチンのステップS112、S114の処理に替えて、ステップS402〜S406の処理を実行する点を除いて図2のルーチンと同じものである。
具体的に図6のルーチンでは、ステップS110において排水量が演算された後、超音波加振のON条件が成立しているか否かが判断される(S402)。具体的には、ON条件が成立しているか否かは、予めECU30に記憶されたマップに基づいて、ステップS102〜S110において取得された特定状態に応じて判断される。
ステップS402において超音波加振のON条件の成立が認められた場合には、交流電源がONとされる(S404)。これにより超音波振動部52に所定の交流電力が印加され、流水路54内を流通する水分が超音波加振される。その結果、排水弁54から所謂ドライフォグの排水が行われる。これにより、霧化水の飛散量が多くなるような条件においては、粒子径の小さなドライフォグを噴霧することでき、後続車両への水かかりを抑制することができる。
一方、超音波加振のON条件の成立が認められない場合には、交流電源がOFFとされる(S406)。この場合調圧弁26により加圧された霧化水が排水弁50から噴霧される。
以上説明したように、実施の形態4のシステムによれば、特定状態から判断して霧化水の特定箇所への飛散量が多くなると予測される場合には、超音波加振が加えられ、ドライフォグとして排水される。ここで、ドライフォグは衝突しても割れない、つまり後続車両を濡らさない程度に小さい粒子径の霧化水である。従って、後続車両の特定箇所に飛散しても、特定箇所に水滴が飛散した水かかり状態となることを抑制することができる。また、このようにドライフォグの状態で排水することで、特定箇所に限らず、周囲への水かかりを抑制することができる。更に、超音波加振は小さな交流電力の印加で行うことができる。従って、水かかり抑制のために消費される電力を小さく抑えることができる。
なお、この発明において、ドライフォグは平面に衝突しても割れずに、衝突した物体を濡らさない程度に小さな粒子で構成された霧化水であれば、その生成方法やその粒子径、あるいはその状態は特に限定されるものではない。但し、好ましくは、ドライフォグに含まれる全粒子の平均粒子体積が100μm3程度以下、より好ましくは、平均粒子直径が3μm以下、あるいは平均粒子体積が15μm3程度以下の状態が望ましい。あるいは、このような微粒子が、ある1cm3体積の空気の中に数〜数千個程度の基準個数以上含まれているような状態であってもよい。
また、実施の形態4においては、特定状態に応じて、超音波加振を行う/行わない、即ち、交流電源のON/OFFのみを制御する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、例えば、排水量が多くなる場合には印加する電力を大きく制御したり、加振する周波数を変化させるよう制御したりするものであってもよく、また、特定状態に応じて段階的に印加する電力を変化させたり、周波数を変化させたりする制御を行うものであってもよい。これによって、必要に応じて確実にドライフォグを形成することができるため、後続車両への水かかりを効果的に抑制することができる。
また、実施の形態4では、超音波加振により所謂ドライフォグを生成する場合について説明した。超音波加振によれば、小さな電力かつ小型の排水弁によりドライフォグを生成することが可能である。しかしこの発明はこれに限るものではなく、他の方法によりドライフォグを生成するものであってもよい。
また、実施の形態4では、排水弁50をインジェクタ28に替えてバンパー下部に設置する場合について説明した(図1参照)。これにより走行風の影響を受け難い位置に、路面に向けてドライフォグを噴霧することができるため、ドライフォグの巻き上げ量を少なくし、後続車両への水かかりをより確実に抑制することができる。しかし、この実施の形態4では、ドライフォグとして排水することで、排水された水分が後続車両や周囲の物体を濡らすのを抑制することができる。従って、排水弁50の設置位置は、例えば、自車両2後方に配置されたものであってもよく、また、自車両2前方のバンパー下部以外の位置に配置されたものであってもよい。また、ドライフォグを路面に向けて噴霧するものに限らず、他の方向に向けて噴霧するものであってもよい。
また、実施の形態4では、ドライフォグの噴霧方向や噴射口の高さは一定とする場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、例えば、特定状態から霧化水の飛散する量が多くなると予測される場合に、超音波加振をONとする制御と共に、排水弁50の噴射口50aの位置を下げる制御や、排水弁50の噴霧方向を進行方向前方に傾ける制御を組み合わせて行うものであってもよい。
なお、例えば実施の形態4において、ステップS402が実行されることにより、この発明の「排水制御手段」が実現する。
実施の形態5.
図9は、この発明の実施の形態5のインジェクタからの霧化水の噴霧時の分布について説明するための模式図である。実施の形態5の燃料電池システムは、インジェクタ28からの噴霧時の圧力を制御せず、噴霧時の霧化水の分布が実施の形態1の場合とは異なる形状となっている点を除いて、実施の形態1のシステムと同じ構成を有している。
具体的に、実施の形態5においてはインジェクタ28の噴射口28aが、その噴霧時の霧化水の分布が、自車両2の進行方向に対して縦長となるように形成されている。つまり、図9に示すように、噴霧された霧化水の分布(A)は、進行方向の長さをLとし、進行方向に対し垂直な方向の長さを幅Wとすると、長さLは幅Wに対して十分大きく、長さL>幅Wの関係が成立するように構成されている。
このように実施の形態5では、噴霧時の霧化水の分布が進行方向つまり霧化水が受ける走行風と同じ方向に縦長形状となるように排水される。従って、同じ量の霧化水が排水された場合において、その霧化水が受ける走行風の単位体積あたりの受風面積を減らすことができる。従って、同じ排水量の霧化水であっても後方に飛散する量を減少させることができ、確実に後続車両の水かかりを抑制することができる。
また、実施の形態5ではこのように噴霧時の霧化水の分布形状を進行方向に大きくすることで、路面40における霧化水の付着面積を大きくすることができ、付着率を高くすることができる。
なお、実施の形態5では、その噴霧時の霧化水の分布形状を、進行方向に縦長にすることで、霧化水の飛散を抑制することができる。従って、特に特定状態に応じた制御を行っていない。しかし、この発明はこれに限るものではなく、この実施の形態5のインジェクタと、実施の形態1のように特定状態に応じて噴霧時の圧力を制御したり、実施の形態2のようにインジェクタ28の高さを高くしたり、実施の形態4のように、ドライフォグとして排水するような制御を組み合わせたものであってもよい。これにより後方への水かかりをより効果的に抑制することができる。
また、実施の形態5では、一箇所の噴射口28aから霧化水が噴霧される場合について説明した。しかし、この発明は、例えば進行方向に前後に配置された2つの噴射口を設けたインジェクタを用いて、霧化水が進行方向に長い分布となるように構成されたものであってもよい。また、進行方向前後に2以上のインジェクタを設置することにより、霧化水の分布を進行方向に長い形状とするものであってもよい。
以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に限定されるものではない。また、実施の形態において説明する構造や、方法におけるステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
この発明の実施の形態1における燃料電池を搭載した車両の構成について説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1において燃料電池システムが実行する制御のルーチンである。 この発明の実施の形態2における燃料電池システムのインジェクタの動作について説明するための模式図である。 この発明の実施の形態2において燃料電池システムが実行する制御のルーチンである。 この発明の実施の形態3における燃料電池システムのインジェクタの動作について説明するための模式図である。 この発明の実施の形態3において燃料電池システムが実行する制御のルーチンである。 この発明の実施の形態4における燃料電池システムの排水弁について説明するためのルーチンである。 この発明の実施の形態4において燃料電池システムが実行する制御のルーチンである。 この発明の実施の形態5における燃料電池システムのインジェクタの排水跡について説明するための模式図である。
符号の説明
2 車両
4 前車輪
6 後車輪
10 燃料電池
12 大気排出経路
14 気液分離器
16 排気経路
18 排水経路
20 貯水タンク
22 排水経路
24 ポンプ
26 調圧弁
28 インジェクタ
30 ECU
40 路面
50 排水弁
52 超音波加振部
54 流水路

Claims (18)

  1. 移動体に搭載された燃料電池と、
    前記燃料電池の発電に伴って生成された水を、霧化して排水できる排水手段と、
    前記移動体の状態及び前記移動体に後続する後続移動体の状態の少なくとも一方を含む特定状態を取得する状態取得手段と、
    前記特定状態に応じて、前記排水手段の排水条件を制御する排水制御手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記排水手段は、排水する水を加圧することにより霧化する加圧手段を備え、
    前記排水条件は、水に加圧する圧力であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記排水手段は、水の排水口を有すると共に、該排水口からの排水方向が鉛直下向きから、鉛直下向き方向より進行方向前方の間で変化するように設置され、
    前記排水条件は、前記排水方向であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記排水手段は、水の排水口を有すると共に、該排水口が路面に対向し、かつ、路面からの該排水口の高さが変化するように設置され、
    前記排水条件は、前記排水口の路面からの高さであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記排水手段は、排水される水の全粒子の体積の平均値が100μm3以下の状態に霧化することを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の燃料電池システム。
  6. 前記排水手段は、排水される水を加振する超音波加振手段を備え、
    前記排水手段は、前記超音波加振手段により、水を霧化することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記排水条件は、前記超音波加振手段によって加振する際の周波数であることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記特定状態は、前記移動体の車速又は前記移動体からの水の排水量を含むことを特徴とする請求項1から7の何れか1項記載の燃料電池システム。
  9. 前記特定状態は、前記後続移動体の車速、前記移動体と前記後続移動体との車間距離又は前記後続移動体の特定箇所の高さを含むことを特徴とする請求項1から8の何れか1項記載の燃料電池システム。
  10. 前記排水手段は、排水される水の分布が移動体の進行方向に長くなるように構成されていることを特徴とする請求項1から9の何れか1項記載の燃料電池システム。
  11. 移動体に搭載された燃料電池と、
    前記燃料電池の発電に伴って生成された水を霧化して排水する排水手段と、
    前記排水手段の排水状態を変更する排水状態変更手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  12. 前記排水手段は、水の排水口を有すると共に、該排水口からの排水方向が鉛直下向きから、鉛直下向き方向より進行方向前方の間で可動となるように設置され、
    前記排水状態変更手段は、前記排水口の方向を制御することを特徴とする請求項11に記載の燃料電池システム。
  13. 前記排水手段は、路面に対向するように配置された水の排水口を有すると共に、該排水口の路面からの高さが可変となるように設置され、
    前記排水状態変更手段は、前記排水口の路面からの高さを制御することを特徴とする請求項11または12に記載の燃料電池システム。
  14. 移動体に搭載された燃料電池と、
    前記燃料電池から排水される水の全粒子の体積の平均値が100μm3以下の状態に霧化して排水する排水手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  15. 前記排水手段は、水を加振する超音波加振手段を備え、
    前記排水手段は、前記超音波加振手段により、排水される水を霧化することを特徴とする請求項14に記載の燃料電池システム。
  16. 前記排水手段の排水状態を変更する排水状態変更手段を更に備え、
    前記排水状態変更手段は、排水される水に加える超音波振動の周波数を制御することを特徴とする請求項15に記載の燃料電池システム。
  17. 移動体に搭載された燃料電池と、
    前記燃料電池の発電に伴って生成された水を霧化して排水する排水手段と、を備え、
    前記排水手段は、排水された水の分布が移動体の進行方向に長くなるように構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  18. 前記移動体は、進行方向の前後に設置された前車輪及び後車輪を含む2以上の車輪を有し、
    前記排水手段は、前記前車輪よりも前に設置されていることを特徴とする請求項1から17の何れか1項記載の燃料電池システム。
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