JP2009134253A - 液晶表示パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール材から溶け出す不純物による液晶材の汚染及びシール材の接着強度の低下を抑制し、液晶表示装置の表示品位、信頼性を向上させることが出来る液晶表示パネル及びその製造方法の提供。
【解決手段】互いに対向した、額縁に有機膜或いは無機膜からなる額縁BM(ブラックマトリクス)6を形成したCF基板3と、額縁に有機膜或いは無機膜を形成したTFT基板2のいずれか一方或いは双方にシール材5を塗布し、液晶材4を封入する液晶表示パネル1において、額縁におけるCF基板3及び/又はTFT基板2の液晶材4に対する接触角が、画素領域における接触角よりも大きくなるように、CF基板3の額縁BM6及び/又はそれに対向するTFT基板2の膜面に、液晶拡散を制御する為の撥液晶処理層11を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示パネル及びその製造方法に関する。
図10は従来の液晶表示パネルの額縁近傍の構造を示した断面図である。この液晶表示パネル1には、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等のスイッチング素子がマトリクス状に形成されたTFT基板2と、カラーフィルタ(CF)やブラックマトリクス(BM)等が形成されたCF基板3とを有し、これらの基板の対向面には配向処理が施された配向膜9が形成されている。そして、両基板間に所定のギャップ(間隙)を形成させる為に柱スペーサ10とシール材5とが形成され、そのギャップに液晶材4が封入されている。
ここで、図11に従来の液晶表示パネルの貼り合せ工程フローを示す。シール塗布工程において、シール材をTFT基板の所定の位置に塗布して外周(補助)シール及び本シールを形成し、続いてAg塗布工程において、AgトランスファーをTFT基板の所定の位置に打点状に塗布していた(TN(Twisted Nematic)モードの液晶表示パネルを作製する場合)。次に、液晶滴下工程において、液晶材を所定の滴下量で、前記本シール内側の所定の位置にマトリックス状、線状或いは放射状に滴下していた。
次に、CF基板の画素領域に、基板間に所定のギャップを形成させる為の柱スペーサ或いは球状スペーサを予め配置し、貼り合せ工程において、前記両基板を接触・加圧することによって、基板間の画素領域全域に液晶材を均一に拡散させながら基板間のギャップを均一に形成していた。
そして、次工程への搬送の際、貼り合せ基板の嵌合ずれを防止する為に、シール材の仮止めとして部分的に数箇所のUV仮硬化を行っていた。このとき、液晶材は時間経過と共に拡散し、画素領域からその外側の額縁BM形成領域を通過してシール材にまで達していた。次のUV硬化工程において、UV照射によりシール材を硬化させていたが、未硬化状態のシール材と液晶材とは既に接触していた。更に、次の熱硬化工程において、シール材を完全硬化させていたが、このときも初期の半硬化状態のシール材と液晶材とは接触し続けていた。
このように、従来の構造では、貼り合せ工程、UV硬化工程或いは熱硬化工程において、未硬化或いは半硬化状態のシール材と液晶材とが接触することにより、図10に示すように不純物がシール材5から液晶材4へ溶出し、液晶材4を汚染させる問題が発生していた。この液晶材4を汚染する物質として、未硬化或いは半硬化状態のシール材5から溶け出すオリゴマー成分、フタル酸エステルなどの有機物、Na、K、Clなどのイオン性不純物などが挙げられる。また、更に液晶材4が未硬化或いは半硬化状態のシール材5と接触し、液晶材4がシール材5とその下地との界面部を浸食することで、シール材5が塗布された基板界面部においてシール接着強度が低下する問題が発生していた。その結果、信頼性試験後の液晶表示パネルのシール周辺部において、シミ、ムラ及びシール剥離が発生するなど、液晶表示装置の表示品位、信頼性に問題が生じていた。
このような未硬化或いは半硬化状態のシール材と液晶材とが接触することに起因した液晶材の汚染及びシール材の接着強度の低下の問題を解決する技術として、(1)障壁を用いた技術と、(2)表面エネルギーを高くする技術とがある。
(1)の障壁を用いた技術を用いた技術は、図12に示すように、TFT基板2の画素領域とシール材5を塗布する領域に凸部12を形成し、前記凸部12と前記凸部12に対向する基板との距離を調整することで液晶材4の拡散を一時抑制するものである。この方法に関する従来例として、特開平11-38424号公報と特開2003-315810号公報とがあり、特開平11-38424号公報では、TFT基板の画素領域とシール材5を塗布する領域に凸部12を形成し、凸部12の頂部には配向膜として垂直配向膜を形成することについて開示している。特開2003-315810号公報では、図13に示すように、画素領域内或いは、画素領域内及び画素領域外に液晶材4の流動制御壁13を多数形成することについて開示している。
(2)の表面エネルギーを高くする技術に関する従来例として、特開平10−260406号公報があり、この公報では、表示領域から離れた位置の配向膜を表面改質することにより、表示領域の配向膜よりも表面エネルギーを高くすることについて開示している。
特開平11-38424号公報 特開2003-315810号公報 特開平10−260406号公報
しかしながら、特開平11-38424号公報による抑制方法は、垂直配向膜と凸部とで液晶拡散制御を行うもので、液晶材に対する濡れ性がある程度低い垂直配向膜を使用した液晶表示パネル品種にしか効果が得られず、通常の配向膜を使用した場合には液晶拡散速度を減少させることが出来ないという問題がある。また、液晶拡散速度を減少させるためには、シール周辺部に、凸部高さを大きく且つ広範囲に凸部を形成させる必要がある為、凸部高さのばらつき具合によっては凸部と対向する基板とが局所的に接触する問題が起き、この接触により局所的な応力が発生し、シール周辺部のギャップばらつきを招くことになる。その結果、額縁BMと画素領域との境界部で表示品位の低下が発生する。この問題は凸部と基板との間の距離が短くなるほど顕著に現れる。
また、特開2003-315810号公報による抑制方法では、流動制御壁を多数配置することで液晶の拡散を一時抑制することは可能となるが、画素領域内或いは、画素領域内及び画素領域外に、流動制御壁を対向する基板に接触するように多数配置させている為、画素領域、シール周辺部での接触応力によるギャップばらつきを招くことになる。その結果、画素領域の表示品位の低下、額縁BMと画素領域との境界部での表示品位の低下が発生する。
また、特開平10−260406号公報による抑制方法は、表示領域から離れた位置の配向膜を、表示領域の配向膜よりも表面エネルギーを高くすることで、液晶表示パネル作製後にシール材から液晶材へと溶け出す或いは既に溶け出していたイオン性不純物を吸着させ、液晶材へと拡散するのを抑制するに過ぎず、未硬化或いは半硬化状態のシール材と液晶材が接触することで製造中から多量に溶け出すイオン性不純物を事前に抑制することが出来ない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、シール材から溶け出す不純物による液晶材の汚染及びシール材の接着強度の低下を抑制し、液晶表示装置の表示品位、信頼性を向上させることが出来る液晶表示パネル及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、額縁の遮光領域にブラックマトリクスが形成された第1の基板と、前記遮光領域に有機膜或いは無機膜が形成された第2の基板との間に液晶材を備え、少なくとも一方の基板の前記遮光領域の外側に設けたシール材により前記液晶材が封止される液晶表示パネルにおいて、前記遮光領域における前記第1の基板及び/又は前記第2の基板の前記液晶材に対する接触角が、前記遮光領域の内側の画素領域における接触角よりも大きいものである。
本発明においては、前記第1の基板の前記ブラックマトリクス上、及び/又は、前記第2の基板の前記有機膜或いは前記無機膜上の少なくとも一部に、前記液晶材を弾く撥液晶処理層を有することが好ましく、前記撥液晶処理層は、フッ素膜又はシリコーン膜を含む構成とすることができる。
また、本発明は、額縁の遮光領域にブラックマトリクスを形成した基板と、前記遮光領域に有機膜或いは無機膜を形成した基板と、を形成し、一方の基板の前記遮光領域の外側にシール材を塗布し、前記シール材で囲まれた領域に液晶材を滴下し、前記一方の基板と他方の基板とを貼り合わせた後、前記シール材を硬化して前記液晶材を封止する液晶表示パネルの製造方法において、前記液晶材を滴下する前の前記一方の基板、及び/又は、前記一方の基板に貼り合わせる前の前記他方の基板の、前記遮光領域の少なくとも一部に、前記液晶材を弾く撥液晶処理を施し、前記遮光領域における前記一方の基板及び/又は前記他方の基板の前記液晶材に対する接触角を増加させるものである。
また、本発明は、額縁の遮光領域にブラックマトリクスを形成した第1の基板と、前記遮光領域に有機膜或いは無機膜を形成した第2の基板と、を形成し、前記第2の基板の前記遮光領域の外側にシール材を塗布し、前記シール材で囲まれた領域に液晶材を滴下し、前記第2の基板と前記第1の基板とを貼り合わせた後、前記シール材を硬化して、前記第1の基板と前記第2の基板との間に前記液晶材を封止する液晶表示パネルの製造方法において、前記液晶材を滴下する前の前記第2の基板の前記有機膜或いは前記無機膜上、及び/又は、前記第2の基板と貼り合わせる前の前記第1の基板の前記ブラックマトリクス上の少なくとも一部に、前記液晶材を弾く撥液晶処理を施し、前記遮光領域における前記第1の基板及び/又は前記第2の基板の前記液晶材に対する接触角を増加させるものである。
本発明においては、前記撥液晶処理は、フッ素化処理又はシリコーン化処理を含む構成とすることができ、前記撥液晶処理を施す領域を、両基板を貼り合わせてから前記シール材が硬化するまでの時間と、前記接触角と基板間のギャップとに基づいて定められる前記液晶材の拡散速度と、を参照して設定する構成とすることができる。
このように、本発明では、画素領域とシール材との間の領域に液晶拡散を制御する為の撥液晶処理層を薄膜で形成することによって、表面エネルギーを低下、即ち液晶材に対する濡れ性を低下させ、液晶拡散速度を減少させる。これにより、シール材から溶け出す不純物による液晶材の汚染及びシール材の接着強度の低下を抑制して、液晶表示装置の表示品位、信頼性を向上させることが出来る。
本発明の液晶表示パネル及びその製造方法によれば、シール材から溶け出す不純物による液晶材の汚染及びシール材の接着強度の低下を抑制し、液晶表示装置の表示品位、信頼性を向上させることが出来る。
その理由は、CF基板の額縁BM及びそれに対向するTFT基板の膜面すなわち遮光部に、液晶材の拡散を制御する為の撥液晶処理層を形成することによって、液晶材に対する濡れ性を低下させ、液晶拡散速度を減少させることが可能となり、未硬化或いは半硬化状態のシール材と液晶材との接触を抑制することができるからである。
また、CF基板の額縁BMとTFT基板と間の距離を短くする必要がないため、額縁BM近傍のギャップ均一性を悪化させることなく、必要とする液晶拡散速度を得ることが出来る。これは、狭額縁化構造或いは高速応答性など、シール材と液晶材が接触し易い製品設計である液晶表示装置に対しても有効な手段となる。その結果、信頼性が各段に向上した高品質の液晶表示装置を提供することが可能となる。
背景技術で示したように、貼り合せ工程、UV硬化工程或いは熱硬化工程において、液晶材の拡散が制御できない為に、未硬化或いは半硬化状態のシール材と液晶材とが接触することによる液晶材の汚染及びシール接着強度の低下という問題があり、この問題を解決するための各種方法が提案されている。
しかしながら、特開平11-38424号公報では、凸部を形成し、凸部の頂部には配向膜として垂直配向膜を形成している為、液晶材の汚染という課題はある程度解消されるが、凸部を形成することによるシール周辺部のギャップ均一性悪化を招くことについては配慮されていない。また、特開2003-315810号公報では、流動制御壁を多数配置している為、液晶材の汚染という課題はある程度解消されるが、流動制御壁を多数配置させることによる画素領域及びシール周辺部でのギャップ均一性悪化を招くことについては配慮されていない。また、特開平10−260406号公報では、表示領域から離れた位置の配向膜を、表示領域の配向膜よりも表面エネルギーを高くすることで、液晶表示パネル作製後にシール材中の不純物が液晶材へ拡散することによる液晶材の汚染という課題はある程度解消されるかも知れないが、未硬化或いは半硬化状態のシール材と液晶材が接触することに何ら違いはない。故に、シール材から不純物が溶け出す以上、上記問題の根本対策とはならない。
そこで、本発明では、互いに対向した、額縁に有機膜或いは無機膜からなるBMを形成したCF基板と、額縁に有機膜或いは無機膜を形成したTFT基板間のいずれか一方或いは双方にシール材を塗布し、液晶材を封入する液晶表示パネルにおいて、液晶滴下後の貼り合せの際に、未硬化或いは半硬化状態のシール材と液晶材とが接触することに起因した液晶材の汚染及びシール材の接着強度の低下を抑制することを目的に、CF基板の額縁BM及び/又はそれに対向するTFT基板の膜面に、液晶拡散(液晶材が移動し、広がる現象を指す。)を制御する為の撥液晶処理(ここでは液晶材を弾かせる処理を指す。)を施した構成とする。その結果、シール材が未硬化或いは半硬化状態で液晶材と接触することを抑制することができ、信頼性が各段に向上した高品質の液晶表示装置を提供することが可能となる。以下、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の第1実施形態の液晶表示パネルの額縁近傍の構造を示した断面図である。この液晶表示パネル1には、TFT等のスイッチング素子がマトリクス状に形成された一方の基板(以下、TFT基板2と呼ぶ。)と、CFやBM等が形成された他方の基板(以下、CF基板3と呼ぶ。)と、を有し、前記TFT基板2の額縁部(周縁部)には有機膜或いは無機膜(図示せず)が形成されており、前記CF基板3の額縁部には額縁BM6が形成されている。また、これらの基板の対向面には少なくとも配向処理が施された配向膜9が形成されている。そして、前記対向した両基板間に所定のギャップ(間隙)を形成させる為に柱スペーサ10とシール材5が形成され、そのギャップに液晶材4が封入されている。
ここで、未硬化或いは半硬化状態のシール材5と液晶材4とが接触することによる液晶材4の汚染及びシール材5の接着強度の低下を抑制する為に、CF基板3の額縁BM6及びそれに対向するTFT基板2の膜面(以下、額縁BM6で遮光されるパネル部位を、遮光領域と称す。)に対し、液晶拡散を制御する為の撥液晶処理層11を設けた構成となっている。この撥液晶処理層11を付与することで、この部分での液晶材4に対する表面エネルギー(平均化された一様な表面エネルギーを前提とする。)が低下する。その結果、液晶材4と基板との接触角が増大し、濡れ性を低下させることが可能となる。
図2に撥液晶処理層の形成領域を示す。撥液晶処理層11は、液晶表示パネル1のTFT基板2及びCF基板3のそれぞれの画素領域とシール塗布位置との間に閉曲線状に形成されている。また、液晶材の拡散をより制御する為の撥液晶処理層の形成領域を図3に示す。撥液晶処理層11は、液晶表示パネル1のTFT基板2及びCF基板3のそれぞれの画素領域とシール塗布位置との間に、パネルコーナー部を除く領域に形成されている。これは画素領域内に液晶材を滴下する位置がシール塗布位置に対し、パネルコーナー部の方がパネル辺部に比べ遠くなる場合、パネルコーナー部においてはパネル辺部より液晶材のシール塗布位置への到達時間が比較的に長くなることを考慮したものである。
図4に本発明の液晶表示パネル工程フローの一例を示す。CF基板の撥液晶処理工程において、画素領域からシール塗布位置の間の額縁BMの最表面上に対し、接触角が増大するような撥液晶処理を行う。このようにして額縁BM部に、貼り合せ工程アウト〜熱硬化工程インまでのリードタイムを考慮して設定した所定範囲の撥液晶処理層を形成させる。また、CF基板の画素領域には、基板間に所定のギャップを形成させる為の柱スペーサが予め形成されているが、形成されていないCF基板の場合には撥液晶処理完了後にポリマービーズ、シリカビーズ等の絶縁性の球状スペーサを配置させても良い。
一方、TFT基板の撥液晶処理工程においては、CF基板の前記撥液晶処理層に対向する画素領域からシール塗布位置の間のTFT基板の膜面上、例えばSiNx、ITOなどの無機膜或いはノボラックなどの有機膜の最表面上に対し、同様な撥液晶処理を行う。このようにしてTFT基板側にもCF基板と同様に所定範囲の撥液晶処理層を形成させる。
なお、前述した撥液晶処理工程については、ラビング洗浄・乾燥工程の次工程として設けた場合を例にとって挙げているが、例えば、パネル製造工程の先頭である基板(TFT/CF)洗浄工程の前に撥液晶処理工程を設けても良く、TFT基板、CF基板のどちらの基板であっても、液晶滴下工程よりも前に撥液晶処理が実施されればよい。
次に、シール塗布工程において、シール材を前記TFT基板の所定の位置に閉曲線状に塗布して外周(補助)シール及び本シールを形成し、続いてAg塗布工程において、Agトランスファーを基板の所定の位置に必要に応じて打点状に塗布する(このAg塗布工程は、TNモードの液晶表示パネルを作製する場合に実施し、IPS(In Plane Switching)モードではこの工程は省かれる。)。次に、液晶滴下工程において、液晶材を所定の滴下量で前記本シール内側の所定の位置にマトリックス状(マトリックス状に多数打点)、線状或いは放射状等任意の形状で滴下する。
その後、貼り合せ工程において、前記TFT基板と前記CF基板を接触・加圧することで、基板間の画素領域及び周辺部に液晶材を均一に拡散させながら、基板間のギャップを均一に形成させる。このとき、画素領域にギャップ均一性を持たせる為には、画素領域における液晶材の拡散は速い方が良い。これはTFT基板とCF基板を接触・加圧させる間に、液晶材の拡散を速くすることで画素領域内の液晶層を均一にする方が画素領域のギャップ均一性が保たれるからである。それに対し、液晶材の拡散が遅い場合、画素領域の中心部が画素領域の周辺部に比べ液晶層が厚く(太鼓腹状態)なり、ギャップ均一性が損なわれることとなる。
次に、UV硬化工程への搬送の際、貼り合せ基板の嵌合ずれを防止する為に、シール材の仮止めとして、外周シールに対して部分的に数箇所のUV仮硬化を行う。このとき、液晶材は時間経過と共に画素領域を拡散して行き、その外側の遮光領域にまで達しているが、本発明では、撥液晶処理層により遮光領域における液晶材の拡散速度は低下し、シール材には接しない。この状態で次のUV硬化工程において、所定量のUV照射によりシール材を硬化させる。この液晶拡散制御により、未硬化状態のシール材と液晶材とが接触するのを防ぐことが出来る。
そして、次の熱硬化工程において、所定の温度で加熱することによりシール材を完全硬化させ、必要とする接着強度を持たせる。このときも本発明の撥液晶処理層により液晶材の拡散を制御し続けている為、液晶材はシール材とは接触しない。このようにして、半硬化状態のシール材と液晶材が接触することを抑制することが出来る。そして液晶材は加熱とともに次第に粘性が下がり、熱硬化が完了するときには本シール内側全領域に拡散・充填され、シール材と液晶材とが接し合い、額縁BM近傍においてもギャップの均一性が確保される。この後、作製した液晶表示パネルは、ACF(Anisotropic ConductiveFilm)貼付/TCP(Tape Carrier Package)圧接工程、基板圧接工程を経て、組立工程でバックライト光源を取り付けて、液晶表示装置が完成する。
このように、本発明では、撥液晶処理層を配置することによって、画素領域外側の遮光領域を通過する液晶材の拡散速度を減少させ、未硬化或いは半硬化状態のシール材と液晶材とが接触することを抑制することが出来る。尚、撥液晶処理層は画素領域から外側に形成すれば良く、さらにシール材と基板との密着性が確保できる場合は、シール塗布位置まで形成しても良い。また、撥液晶処理層の設定によっては、これを配置した部位の配向が乱れ、液晶表示パネルの光漏れが問題となる場合もある。そのため、撥液晶処理層は遮光領域にのみ配置するのが良い。また、図1では額縁BMとシール材との間に間隔を有する例を示したが、額縁BMは必要に応じてシール塗布位置まで延在させることも出来る。
[実施形態2]
図5は本発明の第2実施形態の液晶表示パネルの額縁近傍の構造を示した断面図である。この液晶表示パネルは、図1に示す第1実施形態の液晶表示パネルにおいて、額縁BMの表面上及びそれに対向するTFT基板の膜面上の所望の位置に、4フッ化エチレンなどのフッ素樹脂を塗布する、或いはフッ素化処理を施すことでフッ素皮膜11aを薄膜で形成させた構成となっている。
このようにしてCF基板3の額縁BM6の表面上及びそれに対向するTFT基板2の膜面上には、フッ素皮膜11aである撥液晶処理層が付与され、撥液晶性を持たせることが出来る。その結果、遮光領域を通過する液晶材4の拡散速度を減少させることが出来る。ここで、10nm以上の厚さで前記フッ素皮膜11aを形成すれば、フッ素皮膜11aと液晶材4とがなす接触角はほぼ変化がないことから、フッ素皮膜11aとしては10〜100nmの膜厚で形成すればよいことを確認している。図6は、画素領域からシール塗布位置間に前記フッ素皮膜11aなどの撥液晶膜を形成させたTFT基板2に対し、液晶材4をマトリックス状に滴下させたときの状態(ここでは1滴分)を示す模式図である。
[実施形態3]
図7は本発明の第3実施形態の液晶表示パネルの額縁近傍の構造を示した断面図である。この液晶表示パネルは、図1に示す第1実施形態の液晶表示パネルにおいて、額縁BMの表面上及びそれに対向するTFT基板の膜面上に対し、局所的にシリコーン化処理を施すことでシリコーン皮膜11bを薄膜で形成させた構成となっている。
このようにしてCF基板3の額縁BM6の表面上及びそれに対向するTFT基板2の膜面上には、シリコーン皮膜11bである撥液晶処理層が付与され、撥液晶性を持たせることが出来る。その結果、遮光領域を通過する液晶材4の拡散速度を減少させる効果が得られる。このシリコーン皮膜11bは10〜100nmの膜厚で形成すればよい。
図8に撥液晶処理層による液晶拡散制御効果を概念的に示す。図8(b)は従来の基板貼り合せ時の液晶材の拡散状態を示しており、CF基板3とTFT基板2が接触・加圧されると、液晶材4は画素領域から額縁BMの遮光領域へと急速に拡散していく。その結果、拡散した液晶材4がUV硬化する前の未硬化状態のシール材5と接触することとなる。一方、図8(a)は本発明の基板貼り合せ時の液晶材の拡散状態を示しており、CF基板3とTFT基板2が接触・加圧されても、遮光領域に、液晶材4に対する接触角が増大するような撥液晶処理を施している為に、液晶材4は遮光領域にて拡散速度が著しく減少することとなる。その結果、液晶材4がUV硬化する前の未硬化状態のシール材5と接触するタイミングを遅らせ、未硬化状態のシール材5と液晶材4とが接触することを抑制することが出来る。
前記接触角を、液晶表示パネルに封入する液晶材を使用して、JIS R 3257(1999)「基板ガラス表面の濡れ性試験方法」に基づき測定すれば(例えば、協和界面科学製の接触角測定機DM300を使用)、撥液晶性の度合いを容易に確認出来る。この撥液晶性は撥液晶処理層が形成されている限り、液晶表示パネルを解体し、アセトン、IPAにて付着している液晶材を除去後、再度測定しても再現することができる。尚、撥液晶処理層を形成することで、CF基板の前記額縁BM及びそれに対向するTFT基板の前記膜面に付与した撥液晶処理層の表面エネルギーは、画素領域の配向膜表面上の表面エネルギーよりも低くなる。これは撥液晶処理層の接触角と画素領域の配向膜表面上の接触角を測定することで判断することが可能であり、撥液晶処理層の液晶材に対する接触角は、画素領域の配向膜表面上の接触角よりも大きくなる。
ここで、図9に本発明の液晶表示パネルの額縁BM形成領域における液晶拡散速度とギャップとの関係を示す。一般に液晶表示パネルにおいて、額縁BM形成領域のギャップ、即ち額縁BMとTFT基板との間隙距離は、額縁BM形成領域ではCFとなる色層が形成されていない分もあり、画素領域の間隙(ギャップ)より大きい。図9より額縁BMとTFT基板との間隙距離が短くなる、つまり画素領域のギャップが小さくなるほど、液晶拡散速度が次第に減少していくのが判る。
しかしながら、遮光領域に撥液晶処理を施していない場合(図の×印)、額縁BMとTFT基板との間隙距離をかなり短くしても速度減少に限界が有る。そこで、更に速度を減少させる為に額縁BMとTFT基板とが接触するくらいまで距離を縮めると、部分的に額縁BMとTFT基板が接触するという問題が起きる。その結果、額縁BM近傍の接触した箇所でギャップ均一性が悪化し、周辺ムラという新たな不具合が発生することになる。それに対し、フッ素皮膜やシリコーン皮膜などの撥液晶処理層を薄膜で形成することで(図の△印及び□印)、額縁BMとTFT基板間との間隙距離を極端に短くする必要がなく、液晶表示パネルの狙いの画素領域のギャップ或いは額縁BM幅に応じた撥液晶処理層の種類選定が可能となる。その結果、額縁BM近傍のギャップ均一性を悪化させることなしに、必要とする液晶拡散速度を得ることが出来る。
尚、フッ素皮膜やシリコーン皮膜と液晶材とがなす接触角は前述のように約10nmでほぼ一定の値となるが、ここでは塗り残しによって発生するピンホール発生率も考慮し100nmとした。また、撥液晶処理層の幅は、画素領域からシール塗布位置の間の額縁BM幅の許容範囲内で設定することができ、貼り合せ工程アウト〜熱硬化工程インのリードタイムを考慮して設定すると良い。例えば、貼り合せ工程アウト〜熱硬化工程インまでのリードタイムを2.5分以内とするプロセス条件にて、額縁BMとTFT基板との距離が2.0μmである液晶表示パネルを作製する時は、図9より額縁BMの表面上及びそれに対向するTFT基板の膜面上にフッ素皮膜の撥液晶処理層を具備する場合では、ばらつきを加味して撥液晶処理層幅を4.5mm以上とすると良い。このようにすれば未硬化のシール材と液晶材とが接触することはない。
また、上記実施形態ではCF基板及びTFT基板の両膜面に、液晶拡散を制御する為の撥液晶処理を施した構成を例に挙げて説明したが、CF基板或いはTFT基板の少なくともどちらか一方に撥液晶処理を施した構成とすれば、液晶材の拡散速度を減少させることが可能な為、未硬化或いは半硬化のシール材と液晶材が接する時間を遅らせることができ、液晶材の汚染を抑制することが出来る。
以下の実施例において、本発明の液晶表示パネルの製造方法の具体例を説明するが、本発明の要旨を変更しない限り、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、第1の実施例として、撥液晶処理層としてフッ素皮膜を用いる場合のIPSモードでの液晶表示装置の製造方法を示す。
CF基板の撥液晶処理工程において、画素領域からシール塗布位置の間の額縁BMの表面上に対し、フッ素化処理を施した。このフッ素化処理として、フッ素系分子を成膜装置にて局所的に堆積させた後、重合処理を行うことにより、膜厚が約100nmのフッ素皮膜を閉曲線状に形成させた。また、額縁BMとTFT基板との間隙距離が2.1μmである液晶表示パネルで、貼り合せ工程アウト〜熱硬化工程インまでのリードタイムを2分以内とするプロセス条件で作製する為に、フッ素皮膜幅を4mmとした(画素領域の間隙(ギャップ)の狙い値は2.0μm)。一方、TFT基板の撥液晶処理工程においても、CF基板の前記フッ素皮膜に対向する画素領域からシール塗布位置の間のTFT基板のSiNx膜面上に対し、同様なフッ素化処理を行った。このようにしてTFT基板側にもCF基板と同様に、膜厚が約100nmのフッ素皮膜を4mm幅で閉曲線状に形成させた。
次に、シール塗布工程において、ハイブリッド型(UV+熱硬化)シール材を、画素領域を囲うように所定の位置に、外周(補助)シール及び本シールとしてそれぞれ閉曲線状に塗布した。次に、液晶滴下工程において、液晶材を前記本シール内側の所定の位置に、所定の滴下量でマトリックス状に滴下した。その後、貼り合せ工程において、前記両基板を接触・加圧することで、基板間の画素領域全域に液晶材を均一に拡散させながら、基板間のギャップを均一に形成させた。そして、次工程への搬送の際、シール材の仮止めとして部分的に数箇所のUV仮硬化を行った。次のUV硬化工程において、UV照射量3000mJにてシール材を硬化させた。このとき前記フッ素皮膜により、未硬化状態のシール材と液晶材とが接触していないことを確認した。そして、次に熱硬化工程において、120℃、1時間加熱することによりシール材を完全硬化させた。このとき加熱開始時点では、前記フッ素皮膜により、半硬化状態のシール材と液晶材が接触していないことを確認した。その後、シール材の熱硬化が完了するときには、液晶材は本シール内側全領域に拡散・充填され、シール材と液晶材とが接し合い、額縁BM近傍においてもギャップが形成された。熱硬化完了後、液晶表示パネルの画素領域及び額縁BM近傍のギャップ測定を実施した。その結果、画素領域全域で均一なギャップが得られていることを確認出来た。
このようにして作製した本発明の実施例である液晶表示装置の高温高湿試験を実施した。温度60℃、湿度60%環境化での1500h駆動試験を実施した結果、液晶表示パネルのシール周辺部におけるシミ、ムラ及びシール剥離の発生は確認されず、良好な表示状態であった。比較として、撥液晶処理層を形成させていない液晶表示パネルを作製したが、駆動試験1000hに達する頃に、シール周辺部においてシミが発生しているのが確認された。
次に、第2の実施例として、撥液晶処理層としてフッ素皮膜を用いる場合のTNモードでの液晶表示装置の製造方法を示す。
CF基板の撥液晶処理工程において、画素領域からシール塗布位置の間の額縁BMの表面上に対し、フッ素化処理を施した。このフッ素化処理として、フッ素系分子を成膜装置にて局所的に堆積させた後、重合処理を行うことにより、膜厚が約100nmのフッ素皮膜を閉曲線状に形成させた。また、額縁BMとTFT基板との間隙距離が2.3μmである液晶表示パネルで、貼り合せ工程アウト〜熱硬化工程インまでのリードタイムを2分以内とするプロセス条件で作製する為に、フッ素皮膜幅を4.5mmとした(画素領域の間隙(ギャップ)の狙い値は2.2μm)。一方、TFT基板の撥液晶処理工程においても、CF基板の前記フッ素皮膜に対向する画素領域からシール塗布位置の間のTFT基板のSiNx膜面上に対し、同様なフッ素化処理を行った。このようにしてTFT基板側にもCF基板と同様に、膜厚が約100nmのフッ素皮膜を4.5mm幅で閉曲線状に形成させた。
次に、シール塗布工程において、ハイブリッド型(UV+熱硬化)シール材を、画素領域を囲うように所定の位置に、外周(補助)シール及び本シールとしてそれぞれ閉曲線状に塗布した。次に、Ag塗布工程において、Agトランスファーを前記本シール外側の所定の位置にマトリックス状に滴下した。次に、液晶滴下工程において、液晶材を前記本シール内側の所定の位置に、所定の滴下量で打点状に塗布した。その後、貼り合せ工程において、前記両基板を接触・加圧することで、基板間の画素領域全域に液晶材を均一に拡散させながら、基板間のギャップを均一に形成させた。そして次工程への搬送の際、シール材の仮止めとして部分的に数箇所のUV仮硬化を行った。次のUV硬化工程において、UV照射量3000mJにてシール材を硬化させた。このとき前記フッ素皮膜により、未硬化状態のシール材と液晶材とが接触していないことを確認出来た。そして、次に熱硬化工程において、120℃、1時間加熱することによりシール材を完全硬化させた。このとき加熱開始時点では、前記フッ素皮膜により、半硬化状態のシール材と液晶材とが接触していないことを確認した。その後、シール材の熱硬化が完了するときには、液晶材は本シール内側全領域に拡散・充填され、シール材と液晶材とが接し合い、額縁BM近傍においてもギャップが形成された。熱硬化完了後、液晶表示パネルの画素領域及び額縁BM近傍のギャップ測定を実施した。その結果、画素領域全域で均一なギャップが得られていることを確認出来た。
このようにして作製した本発明の実施例である液晶表示装置の高温高湿試験を実施した。温度60℃、湿度60%環境化での1500h駆動試験を実施した結果、液晶表示パネルのシール周辺部におけるシミ、ムラ及びシール剥離の発生は確認されず、良好な表示状態であった。比較として、撥液晶処理層を形成させていない液晶表示パネルを作製したが、駆動試験1000hに達する頃に、シール周辺部においてシミ及び一部のシール剥離が発生しているのが確認された。
次に、第3の実施例として、撥液晶処理層としてシリコーン皮膜を用いる場合のIPSモードでの液晶表示装置の製造方法を示す。
CF基板の撥液晶処理工程において、画素領域からシール塗布位置の間の額縁BMの表面上に対し、シリコーン化処理を施し、膜厚が約100nmのシリコーン皮膜を閉曲線状に形成させた。また、額縁BMとTFT基板との間隙距離が2.1μmである液晶表示パネルで、貼り合せ工程アウト〜熱硬化工程インまでのリードタイムを2分以内とするプロセス条件で作製する為に、シリコーン皮膜幅を4mmとした(画素領域の間隙(ギャップ)の狙い値は2.0μm)。一方、TFT基板の撥液晶処理工程においても、CF基板の前記シリコーン皮膜に対向する画素領域からシール塗布位置の間のTFT基板のSiNx膜面上に対し、同様なシリコーン化処理を行った。このようにして、TFT基板側にもCF基板と同様に、膜厚が約100nmのシリコーン皮膜を4mm幅で閉曲線状に形成させた。
次に、シール塗布工程において、ハイブリッド型(UV+熱硬化)シール材を、画素領域を囲うように所定の位置に、外周(補助)シール及び本シールとしてそれぞれ閉曲線状に塗布した。次に、液晶滴下工程において、液晶材を前記本シール内側の所定の位置に、所定の滴下量でマトリックス状に滴下した。その後、貼り合せ工程において、前記両基板を接触・加圧することで、基板間の画素領域全域に液晶材を均一に拡散させながら、基板間のギャップを均一に形成させた。そして次工程への搬送の際、シール材の仮止めとして部分的に数箇所のUV仮硬化を行った。次のUV硬化工程において、UV照射量3000mJにてシール材を硬化させた。このとき前記シリコーン皮膜により、未硬化状態のシール材と液晶材とが接触していないことを確認出来た。そして、次に熱硬化工程において、120℃、1時間加熱することによりシール材を完全硬化させた。このとき加熱開始時点では、前記シリコーン皮膜により、半硬化状態のシール材と液晶材とが接触していないことを確認した。その後、シール材の熱硬化が完了するときには、液晶材は本シール内側全領域に拡散・充填され、シール材と液晶材とが接し合い、額縁BM近傍においてもギャップが形成された。熱硬化完了後、液晶表示パネルの画素領域及び額縁BM近傍のギャップ測定を実施した。その結果、画素領域全域で均一なギャップが得られていることを確認出来た。
このようにして作製した本発明の実施例である液晶表示装置の高温高湿試験を実施した。温度60℃、湿度60%環境化での1500h駆動試験を実施した結果、液晶表示パネルのシール周辺部におけるシミ、ムラ及びシール剥離の発生は確認されず、良好な表示状態であった。比較として、撥液晶処理層を形成させていない液晶表示パネルを作製したが、駆動試験1000hに達する頃に、シール周辺部においてシミが発生しているのが確認された。
本発明は、対向する一対の基板間に液晶を挟持する液晶表示パネル及び該液晶表示パネルを用いる液晶表示装置並びにその製造方法に利用可能である。
本発明の第1実施形態の液晶表示パネルの額縁近傍の構造を示す断面図である。 本発明の撥液晶処理層の形成領域を示す液晶表示パネルの平面図である。 本発明の撥液晶処理層の形成領域を示す液晶表示パネルの平面図である。 本発明の液晶表示パネルの製造工程を示すフロー図である。 本発明の第2実施形態の液晶表示パネルの額縁近傍の構造を示す断面図である。 本発明の画素領域からシール塗布位置の間に撥液晶処理層を形成させたTFT基板の模式図である。 本発明の第3実施形態の液晶表示パネルの額縁近傍の構造を示す断面図である。 撥液晶処理層による液晶拡散制御効果を示す概念図であり、(a)は本発明の基板貼り合せ時の液晶拡散、(b)従来の基板貼り合せ時の液晶拡散を示している。 額縁BM形成部分における液晶拡散速度とギャップとの相関関係を示す図である。 従来の液晶表示パネルの額縁近傍の構造を示す断面図である。 従来の液晶表示パネルの製造工程を示すフロー図である。 従来の液晶表示パネルの額縁近傍の他の構造を示す断面図である。 従来の液晶表示パネルの他の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 液晶表示パネル
2 TFT基板
3 CF基板
4 液晶材
5 シール材
6 額縁BM
7 色層
8 駆動回路層
9 配向膜
10 柱スペーサ
10a 球状スペーサ
11 撥液晶処理層
11a フッ素被膜
11b シリコーン被膜
12 凸部
13 流動制御壁

Claims (7)

  1. 額縁の遮光領域にブラックマトリクスが形成された第1の基板と、前記遮光領域に有機膜或いは無機膜が形成された第2の基板との間に液晶材を備え、少なくとも一方の基板の前記遮光領域の外側に設けたシール材により前記液晶材が封止される液晶表示パネルにおいて、
    前記遮光領域における前記第1の基板及び/又は前記第2の基板の前記液晶材に対する接触角が、前記遮光領域の内側の画素領域における接触角よりも大きいことを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 前記第1の基板の前記ブラックマトリクス上、及び/又は、前記第2の基板の前記有機膜或いは前記無機膜上の少なくとも一部に、前記液晶材を弾く撥液晶処理層を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
  3. 前記撥液晶処理層は、フッ素膜又はシリコーン膜を含むことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示パネル。
  4. 額縁の遮光領域にブラックマトリクスを形成した基板と、前記遮光領域に有機膜或いは無機膜を形成した基板と、を形成し、一方の基板の前記遮光領域の外側にシール材を塗布し、前記シール材で囲まれた領域に液晶材を滴下し、前記一方の基板と他方の基板とを貼り合わせた後、前記シール材を硬化して前記液晶材を封止する液晶表示パネルの製造方法において、
    前記液晶材を滴下する前の前記一方の基板、及び/又は、前記一方の基板に貼り合わせる前の前記他方の基板の、前記遮光領域の少なくとも一部に、前記液晶材を弾く撥液晶処理を施し、前記遮光領域における前記一方の基板及び/又は前記他方の基板の前記液晶材に対する接触角を増加させることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  5. 額縁の遮光領域にブラックマトリクスを形成した第1の基板と、前記遮光領域に有機膜或いは無機膜を形成した第2の基板と、を形成し、前記第2の基板の前記遮光領域の外側にシール材を塗布し、前記シール材で囲まれた領域に液晶材を滴下し、前記第2の基板と前記第1の基板とを貼り合わせた後、前記シール材を硬化して、前記第1の基板と前記第2の基板との間に前記液晶材を封止する液晶表示パネルの製造方法において、
    前記液晶材を滴下する前の前記第2の基板の前記有機膜或いは前記無機膜上、及び/又は、前記第2の基板と貼り合わせる前の前記第1の基板の前記ブラックマトリクス上の少なくとも一部に、前記液晶材を弾く撥液晶処理を施し、前記遮光領域における前記第1の基板及び/又は前記第2の基板の前記液晶材に対する接触角を増加させることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  6. 前記撥液晶処理は、フッ素化処理又はシリコーン化処理を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  7. 前記撥液晶処理を施す領域を、両基板を貼り合わせてから前記シール材が硬化するまでの時間と、前記接触角と基板間のギャップとに基づいて定められる前記液晶材の拡散速度と、を参照して設定することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一に記載の液晶表示パネルの製造方法。
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