JP2009133261A - 内燃機関の水温センサ異常診断装置 - Google Patents

内燃機関の水温センサ異常診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジン停止中の外気温変化による水温センサの異常診断精度の低下を防止すると共に、水温センサの異常診断の実行頻度を確保できるようにする。
【解決手段】エンジンの停止時に検出した外気温パラメータ(例えば外気温検出値)THA1 に対して停止中に検出した外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であるか否かを判定し、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であれば、エンジン停止中に水温センサの異常診断を許可して、冷却水温検出値と吸気温検出値とを比較して水温センサの異常の有無を判定する。一方、エンジン停止中に水温センサの異常診断が許可されなかった場合には、停止時に検出した外気温パラメータTHA1 に対して始動時に検出した外気温パラメータTHA3 が許可範囲内であるか否かを判定し、始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内であれば、エンジン始動時に水温センサの異常診断を許可する。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサの異常診断を実行する内燃機関の水温センサ異常診断装置に関する発明である。
内燃機関の水温センサ異常診断装置としては、例えば、特許文献1(特開2006−57455号公報)に記載されているように、内燃機関の停止中に水温センサで検出した水温検出値の変化率を算出し、この水温検出値の変化率を所定の閾値と比較して水温センサの異常の有無を判定するようにしたものがある。
特開2006−57455号公報(第6頁〜第7頁等)
一般に、内燃機関が暖機完了後に停止されて、内燃機関の停止時の冷却水温が高い場合(例えば80℃以上の場合)には、冷却水温が外気温よりも十分に高いため、内燃機関の停止中に外気温が上昇しても、冷却水温が外気温に向かって低下していくが、内燃機関が暖機完了前に停止されて、内燃機関の停止時の冷却水温が外気温付近にとどまっている場合には、内燃機関の停止中に外気温が上昇すると、それに伴って冷却水温が上昇することがある。
このため、上記特許文献1のように、内燃機関の停止中に水温センサで検出した水温検出値の変化率を閾値と比較して水温センサの異常診断を行うシステムでは、内燃機関の停止時の冷却水温が低い場合に、内燃機関の停止中に外気温が変化すると、その影響で水温検出値の変化率が変動して、水温センサの異常の有無を誤判定する可能性がある。
また、本発明者らは、内燃機関の停止中(例えば内燃機関の停止から所定時間経過後)に、水温センサで検出した冷却水温検出値と吸気温センサで検出した吸気温検出値とを比較して水温センサの異常の有無を判定するシステムを研究しているが、その研究過程で次のような課題が判明した。
内燃機関が暖機完了前に停止されて、内燃機関の停止時の冷却水温が外気温付近にとどまっている場合に、内燃機関の停止中に外気温が上昇したり日光が当たると、それに伴って冷却水温と吸気管内の空気温度(吸気温)が上昇することがあるが、冷却水は空気と比較して比熱が大きいため、冷却水温よりも吸気管内の空気温度(吸気温)の方が早く上昇して、冷却水温と吸気管内の空気温度(吸気温)との差が大きくなることがある。
このような特性を考慮して、水温センサで検出した冷却水温検出値と吸気温センサで検出した吸気温検出値とを比較して水温センサの異常の有無を判定する際に、内燃機関の停止中の外気温の上昇によって生じる冷却水温と吸気温の正常な挙動を異常と誤判定しないように異常判定条件を緩和すると、実際に水温センサが異常になってもその異常を検出できずに正常と誤判定してしまう可能性があり、水温センサの異常診断精度が低下するという問題がある。
本発明は、これらの事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、内燃機関の停止中の外気温変化による水温センサの異常診断精度の低下を防止することができて、水温センサの異常診断精度を向上させることができる内燃機関の水温センサ異常診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサと、この水温センサの出力に基づいて該水温センサの異常の有無を判定する異常診断を実行する水温センサ異常診断手段とを備えた内燃機関の水温センサ異常診断装置において、外気温又はこれに相関するパラメータ(以下これらを「外気温パラメータ」と総称する)を検出する外気温パラメータ検出手段を設け、内燃機関の停止時又はその直前か直後までに外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「停止時の外気温パラメータ」という)に対して内燃機関の停止中に外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「停止中の外気温パラメータ」という)が所定の許可範囲内であるか否かを停止中外気温判定手段により判定し、停止時の外気温パラメータに対して停止中の外気温パラメータが許可範囲内であると判定された場合に、内燃機関の停止中に水温センサの異常診断を停止中異常診断許可手段により許可する。また、内燃機関の停止中に水温センサの異常診断が許可されなかった場合には、停止時の外気温パラメータに対して内燃機関の次の始動時又は始動直後に外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「始動時の外気温パラメータ」という)が所定の許可範囲内であるか否かを始動時外気温判定手段により判定し、停止時の外気温パラメータに対して始動時の外気温パラメータが許可範囲内であると判定された場合に内燃機関の始動時又は始動直後に水温センサの異常診断を始動時異常診断許可手段により許可する。
この構成では、停止時の外気温パラメータに対して停止中の外気温パラメータが許可範囲内で、内燃機関の停止後に外気温があまり変化してしないと判断できる場合に、内燃機関の停止中に水温センサの異常診断を許可して水温センサの異常診断を実行することができるため、内燃機関の停止中の外気温変化による水温センサの異常診断精度の低下を防止することができて、水温センサの異常診断精度を向上させることができる。
ところで、内燃機関の停止中に水温センサの異常診断が許可されなかった場合に、その後、内燃機関が始動された後に再び停止されるまで水温センサの異常診断を許可する機会が一度もないと、水温センサの異常診断の実行頻度が低下してしまう可能性がある。
この対策として、本発明は、内燃機関の停止中に水温センサの異常診断が許可されなかった場合に、停止時の外気温パラメータに対して始動時の外気温パラメータが許可範囲内であるか否かを判定し、停止時の外気温パラメータに対して始動時の外気温パラメータが許可範囲内であると判定された場合に、内燃機関の始動時又は始動直後に水温センサの異常診断を許可するようにしているため、内燃機関の停止中に水温センサの異常診断が許可されなかった場合でも、内燃機関の始動時又は始動直後に水温センサの異常診断を許可して水温センサの異常診断を実行することが可能となり、水温センサの異常診断の実行頻度を確保することができる。
また、請求項2のように、内燃機関の停止時又はその直前か直後までに外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「停止時の外気温パラメータ」という)に対して内燃機関の停止中に外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「停止中の外気温パラメータ」という)が所定の許可範囲内であるか否かを停止中外気温判定手段により判定し、停止時の外気温パラメータに対して停止中の外気温パラメータが許可範囲内であると判定された場合に内燃機関の停止中に水温センサの異常診断を停止中異常診断許可手段により許可するものにおいて、停止時の外気温パラメータに対して停止中の外気温パラメータが許可範囲内であるか否かを判定する処理を内燃機関の停止中に間欠的に複数回実行するようにしても良い。
このようにすれば、停止中の外気温パラメータが許可範囲内であるか否かを判定する処理を1回のみ実行する場合に比べて、停止中の外気温パラメータが許可範囲内であると判定される頻度(つまり内燃機関の停止中に水温センサの異常診断を許可する頻度)が高くなるため、水温センサの異常診断の実行頻度を確保することができる。
また、停止中の外気温パラメータが許可範囲内であるか否かを判定する処理を内燃機関の停止中に間欠的に複数回実行することで、外気温パラメータが安定状態となっていることを確認してから水温センサの異常診断を許可することが可能となり、内燃機関の停止中の外気温変化による水温センサの異常診断精度の低下を確実に防止することができて、内燃機関の停止中の水温センサの異常診断精度を更に向上させることができる。
このように停止中の外気温パラメータが許可範囲内であるか否かを判定する処理を内燃機関の停止中に間欠的に複数回実行するシステムにおいても、請求項3のように、内燃機関の停止中に水温センサの異常診断が許可されなかった場合に、停止時の外気温パラメータに対して内燃機関の次の始動時又は始動直後に検出した始動時の外気温パラメータが所定の許可範囲内であるか否かを判定し、停止時の外気温パラメータに対して始動時の外気温パラメータが許可範囲内であると判定された場合に内燃機関の始動時又は始動直後に水温センサの異常診断を許可するようにしても良い。このようにすれば、水温センサの異常診断の実行頻度を更に確実に増やすことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図6に基づいて説明する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関である例えば直列4気筒のエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14と、吸気温を検出する吸気温センサ42とが設けられている。この吸気温センサ42は、エアフローメータ14と一体化したタイプのものを用いても良いし、エアフローメータ14とは別体で設けたタイプのものを用いても良い。エアフローメータ14の下流側には、モータ等によって開度調節されるスロットルバルブ15と、このスロットルバルブ15の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。
更に、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17には、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。エンジン運転中は、燃料タンク21内の燃料が燃料ポンプ22によりデリバリパイプ23に送られ、各気筒の噴射タイミング毎に各気筒の燃料噴射弁20から燃料が噴射される。デリバリパイプ23には、燃料温度(燃温)を検出する燃温センサ24が取り付けられている。
また、エンジン11には、吸気バルブ25と排気バルブ26の開閉タイミングをそれぞれ可変する可変バルブタイミング機構27,28が設けられている。更に、エンジン11には、吸気カム軸29と排気カム軸30の回転に同期してカム角信号を出力する吸気カム角センサ31と排気カム角センサ32が設けられていると共に、エンジン11のクランク軸の回転に同期して所定クランク角毎(例えば30℃A毎)にクランク角信号のパルスを出力するクランク角センサ33が設けられている。
一方、エンジン11の各気筒の排気マニホールド35が合流する排気合流部36には、排出ガスの空燃比を検出する空燃比センサ37が設置され、この空燃比センサ37の下流側に排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒等の触媒38が設けられている。更に、この触媒38の下流側に、触媒38を通過した排出ガスのリッチ/リーンを検出する酸素センサ41が設置されている。また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する水温センサ43が取り付けられ、車両の所定箇所には、外気温を検出する外気温センサ34(外気温パラメータ検出手段)が設けられている。
上述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)40に入力される。このECU40は、CPU44(図2参照)等を備えたマイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて各気筒の燃料噴射弁20の燃料噴射量や点火時期を制御する。
図2に示すように、ECU40の電源端子には、メインリレー45を介してバッテリ46が接続され、ECU40のキーSW端子には、IGスイッチ(イグニッションスイッチ)47のオン/オフ信号が入力される。IGスイッチ47がオンされると、ECU40のパワートランジスタ48がオンされてメインリレー45がオンされ、バッテリ46からECU40等への電源供給が開始され、IGスイッチ47がオフされると、ECU40のパワートランジスタ48がオフされてメインリレー45がオフされ、バッテリ46からECU40等への電源供給が停止される。
また、ECU40には、バックアップ電源49と、このバックアップ電源49を電源として計時動作するソークタイマ50が内蔵されている。図6のタイムチャートに示すように、このソークタイマ50は、IGスイッチ47のオフ(エンジン停止)後にメインリレー45がオフされた時点t1 で、計時動作を開始してエンジン停止後の経過時間を計測する。IGスイッチ47がオフされてメインリレー45がオフされると、バッテリ46からECU40等への電源供給が停止されるが、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断を行うために、ソークタイマ50の計時時間(エンジン停止後の経過時間)が所定時間(例えば5時間)に到達した時点t2 で、バックアップ電源49を電源にしてパワートランジスタ48をオンしてメインリレー45をオンして、バッテリ46からECU40等に電源供給するようになっている。
ECU40は、後述する図3乃至図5の水温センサ異常診断用の各ルーチンを実行することで、図6のタイムチャートに示すように、IGスイッチ47のオフ(エンジン停止)後にメインリレー45がオフされた時点t1 から所定時間が経過した時点t2 で、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する異常診断を実行する。
そして、冷却水温検出値と吸気温検出値との差が所定の正常範囲内の場合には、水温センサ43の異常無し(正常)と判定する。これに対して、冷却水温検出値と吸気温検出値との差が正常範囲外の場合には、水温センサ43の異常有りと判定する。
ところで、エンジン11が暖機完了前に停止されて、エンジン停止時の冷却水温が外気温付近にとどまっている場合には、エンジン停止中に外気温が上昇したり日光が当たると、それに伴って冷却水温と吸気管12内の空気温度(吸気温)が上昇することがあるが、冷却水は空気と比較して比熱が大きいため、冷却水温よりも吸気管12内の空気温度(吸気温)の方が早く上昇して、冷却水温と吸気管12内の空気温度(吸気温)との差が大きくなることがある。このように外気温の上昇によって冷却水温と吸気管12内の空気温度(吸気温)との差が大きくなることを考慮して、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する際に、エンジン停止中の外気温の上昇によって生じる冷却水温と吸気温の正常な挙動を異常と誤判定しないように異常判定条件を緩和すると、実際に水温センサ43が異常になってもその異常を検出できずに正常と誤判定してしまう可能性があり、水温センサ43の異常診断精度が低下するという問題がある。
この対策として、本実施例1では、図6のタイムチャートに示すように、まず、IGスイッチ47がオフされてエンジン11が停止された時点t0 で、外気温に関するパラメータである外気温パラメータTHA1 (例えば、外気温センサ34で検出した外気温検出値等)を読み込んでECU40のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリに記憶する。
その後、IGスイッチ47のオフ(エンジン停止)後にメインリレー45がオフされた時点t1 から所定時間が経過した時点t2 で、ECU40を一時的に起動して再び外気温パラメータTHA2 を検出し、エンジン停止時に検出した停止時の外気温パラメータTHA1 とエンジン停止中に検出した停止中の外気温パラメータTHA2 との差DELTHAが所定範囲内であるか否かによって、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が所定の許可範囲内であるか否かを判定する。
その結果、図6に破線で示すように、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲外で、エンジン停止中に外気温が変化したと判断できる場合には、エンジン停止中の外気温の変化によって冷却水温と吸気温との差が大きくなる可能性があるため、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を禁止して、診断キャンセルフラグを「1」にセットする。
一方、図6に実線で示すように、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内で、エンジン停止中に外気温があまり変化していないと判断できる場合には、冷却水温と吸気温との差が外気温の変化によって大きくなることが防止されるため、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を許可して、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する。これにより、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する際の異常判定条件を厳しくして正常範囲を狭くすることができ、その分、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断精度を高めることができる。
ところで、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断が許可されなかった場合に、その後、エンジン11が始動された後に再び停止されるまで水温センサ43の異常診断を許可する機会が一度もないと、水温センサ43の異常診断の実行頻度が低下してしまう可能性がある。
そこで、本実施例1では、図6のタイムチャートに示すように、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断が許可されなかった場合(診断キャンセルフラグ=1の場合)は、その後、IGスイッチ47がオンされた時点t3 で、エンジン始動時であると判断して、再び外気温パラメータTHA3 を検出し、エンジン停止時に検出した停止時の外気温パラメータTHA1 とエンジン始動時に検出した始動時の外気温パラメータTHA3 との差DELTHAが所定範囲内であるか否かによって、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が所定の許可範囲内であるか否かを判定する。
その結果、図6に破線で示すように、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲外と判定された場合には、エンジン始動時の水温センサ43の異常診断を禁止する。
一方、図6に実線で示すように、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内の場合には、エンジン始動時の水温センサ43の異常診断を許可して、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する。
以下、ECU40が実行する図3乃至図5に示す水温センサ異常診断用の各ルーチンの処理内容を説明する。
[停止中水温センサ異常診断メインルーチン]
図3に示す停止中水温センサ異常診断メインルーチンは、ECU40の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、IGスイッチ47がオフであるか否かを判定し、IGスイッチ47がオンであると判定された場合には、ステップ102以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、IGスイッチ47がオフであると判定された場合には、ステップ102に進み、IGスイッチ47がオンからオフに切り換えられた直後であるか否かを判定し、IGスイッチ47がオンからオフに切り換えられた直後であると判定された時点で、エンジン停止時であると判断して、ステップ103に進み、停止時の外気温パラメータTHA1 として、例えば、外気温センサ34で検出した外気温検出値を読み込んでECU40のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリに記憶する。
エンジン停止時に外気温パラメータTHA1 を検出した後、ステップ104に進み、ソークタイマ50の計時時間(エンジン停止後の経過時間)が所定時間(例えば5時間)以上であるか否かを判定し、ソークタイマ50の計時時間が所定時間に達していない場合には、ステップ105以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
IGスイッチ47のオフ(エンジン停止)後にメインリレー45がオフされると、ECU40等への電源供給が停止されて、本ルーチンが停止されるが、エンジン停止中にソークタイマ50の計時時間が所定時間に到達した時点で、バックアップ電源49を電源にしてパワートランジスタ48がオンされてメインリレー45がオンされると、ECU40等への電源供給が開始されて、本ルーチンが再起動される。
エンジン停止中に本ルーチンが再起動された後、上記ステップ104で、ソークタイマ50の計時時間が所定時間以上であると判定された時点で、ステップ105に進み、再び外気温パラメータTHA2 (外気温センサ34で検出した外気温検出値)を読み込んだ後、ステップ106に進み、エンジン停止時に検出した停止時の外気温パラメータTHA1 とエンジン停止中に検出した停止中の外気温パラメータTHA2 との差DELTHAを算出する。
DELTHA=THA1 −THA2
この後、ステップ107に進み、停止時の外気温パラメータTHA1 と停止中の外気温パラメータTHA2 との差DELTHAが所定範囲内(A<DELTHA<B)であるか否かによって、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が所定の許可範囲内であるか否かを判定する。
このステップ107で、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲外(つまり差DELTHAが所定範囲外)で、エンジン停止中に外気温が変化したと判定された場合には、エンジン停止中の外気温の変化によって冷却水温と吸気温との差が大きくなる可能性があるため、ステップ108の処理を行うことなく、ステップ109に進み、診断キャンセルフラグを「1」にセットして、本ルーチンを終了することで、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を禁止する。
一方、上記ステップ107で、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内(つまり差DELTHAが所定範囲内)で、エンジン停止中に外気温があまり変化していないと判定された場合には、冷却水温と吸気温との差が外気温の変化によって大きくなることが防止されるため、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を許可して、ステップ108に進み、後述する図5の水温センサ異常診断ルーチンを実行して、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断を実施する。この場合、ステップ107の処理が特許請求の範囲でいう停止中外気温判定手段及び停止中異常診断許可手段としての役割を果たす。
[始動時水温センサ異常診断メインルーチン]
図4に示す始動時水温センサ異常診断メインルーチンは、ECU40の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、診断キャンセルフラグが「1」にセットされているか否かを判定し、この診断キャンセルフラグが「0」であると判定された場合には、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断が許可されて、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断が既に実施された判断して、ステップ202以降のエンジン始動時の水温センサ43の異常診断に関する処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ201で、診断キャンセルフラグが「1」にセットされていると判定された場合には、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断が許可されなかったと判断して、ステップ202以降のエンジン始動時の水温センサ43の異常診断に関する処理を次のようにして実行する。
まず、ステップ202で、IGスイッチ47がオンであるか否かを判定し、IGスイッチ47がオフであると判定された場合には、ステップ203以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ202で、IGスイッチ47がオンであると判定された場合には、ステップ203に進み、IGスイッチ47がオフからオンに切り換えられた直後であるか否かを判定し、IGスイッチ47がオフからオンに切り換えられた直後であると判定された時点で、エンジン始動時であると判断して、ステップ204に進み、外気温パラメータTHA3 (外気温センサ34で検出した外気温検出値)を読み込んだ後、ステップ205に進み、エンジン停止時に検出した停止時の外気温パラメータTHA1 とエンジン始動時に検出した始動時の外気温パラメータTHA3 との差DELTHAを算出する。
DELTHA=THA1 −THA3
この後、ステップ206に進み、停止時の外気温パラメータTHA1 と始動時の外気温パラメータTHA3 との差DELTHAが所定範囲内(A<DELTHA<B)であるか否かによって、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が所定の許可範囲内であるか否かを判定する。
このステップ206で、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲外(つまり差DELTHAが所定範囲外)であると判定された場合には、ステップ207の処理を行うことなく、本ルーチンを終了することで、エンジン始動時の水温センサ43の異常診断を禁止する。
一方、上記ステップ206で、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内(つまり差DELTHAが所定範囲内)であると判定された場合には、エンジン始動時の水温センサ43の異常診断を許可して、ステップ207に進み、後述する図5の水温センサ異常診断ルーチンを実行して、エンジン始動時に水温センサ43の異常診断を実施する。この場合、ステップ206の処理が特許請求の範囲でいう始動時外気温判定手段及び始動時異常診断許可手段としての役割を果たす。
[水温センサ異常診断ルーチン]
図5に示す水温センサ異常診断ルーチンは、前記図3の停止中水温センサ異常診断メインルーチンのステップ108又は前記図4の始動時水温センサ異常診断メインルーチンのステップ207で実行されるサブルーチンであり、特許請求の範囲でいう水温センサ異常診断手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、水温センサ43で検出した冷却水温検出値を読み込んだ後、ステップ302で、吸気温センサ42で検出した吸気温検出値を読み込む。
この後、ステップ303に進み、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値との差DELWIを算出する。
DELWI=冷却水温検出値−吸気温検出値
この後、ステップ304で、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが下限側判定値αよりも大きいか否かを判定し、次のステップ305で、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが上限側判定値βよりも小さいか否かを判定することで、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが正常範囲内(α<DELWI<β)であるか否かを判定する。
その結果、上記ステップ304で、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが下限側判定値αよりも大きいと判定され、且つ、上記ステップ305で、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが上限側判定値βよりも小さい判定された場合には、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが正常範囲内(α<DELWI<β)であるため、ステップ306に進み、水温センサ43の異常無し(正常)と判定する。
これに対して、上記ステップ304で、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが下限側判定値α以下であると判定された場合、又は、上記ステップ305で、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが上限側判定値β以上であると判定された場合には、冷却水温検出値と吸気温検出値との差DELWIが正常範囲外であるため、ステップ307に進み、水温センサ43の異常有りと判定して、異常フラグをONにセットし、運転席のインストルメントパネルに設けられた警告ランプ(図示せず)を点灯したり、或は、運転席のインストルメントパネルの警告表示部(図示せず)に警告表示して運転者に警告すると共に、その異常情報(異常コード等)をECU40のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリに記憶する。
上記ステップ306で水温センサ43の異常無し(正常)と判定するか又は上記ステップ307で水温センサ43の異常有りと判定した後、ステップ308に進み、診断キャンセルフラグを「0」にリセットして、本ルーチンを終了する。
尚、本ルーチンでは、冷却水温検出値と吸気温検出値とを比較する手段として、冷却水温検出値と吸気温検出値との差を算出するようにしたが、冷却水温検出値と吸気温検出値との比を算出して冷却水温検出値と吸気温検出値とを比較するようにしても良い等、冷却水温検出値と吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する方法を適宜変更しても良い。
以上説明した本実施例1では、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲外で、エンジン停止中に外気温が変化したと判定された場合には、エンジン停止中の外気温の変化によって冷却水温と吸気温との差が大きくなる可能性があるため、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を禁止する。一方、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内で、エンジン停止中に外気温があまり変化していないと判定された場合には、冷却水温と吸気温との差が外気温の変化によって大きくなることが防止されるため、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を許可して、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する。これにより、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する際の異常判定条件を厳しくすることができると共に、エンジン停止中の外気温変化による水温センサ43の異常診断精度の低下を防止することができ、水温センサ43の異常診断精度を向上させることができる。
更に、本実施例1では、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断が許可されなかった場合には、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内であるか否かを判定し、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内であると判定された場合に、エンジン始動時の水温センサ43の異常診断を許可するようにしたので、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断が許可されなかった場合でも、エンジン始動時に水温センサ43の異常診断を実行することが可能となり、水温センサ43の異常診断の実行頻度を確保することができる。
尚、上記実施例1では、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内であるか否かを判定するようにしたが、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動直後の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内であるか否かを判定し、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動直後の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内であると判定された場合に、エンジン始動直後の水温センサ43の異常診断を許可するようにしても良い。
次に、図7及び図8を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分は説明を簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
本実施例2では、後述する図7の停止中水温センサ異常診断メインルーチンを実行することで、図8のタイムチャートに示すように、IGスイッチ47がオフされてエンジン11が停止された時点t0 で、停止時の外気温パラメータTHA1 を検出する。その後、メインリレー45がオフされた時点t1 から所定時間T1 (例えば5時間)が経過した時点t2 で、ECU40を一時的に起動して停止中の外気温パラメータTHA2 を検出し、停止時の外気温パラメータTHA1 と停止中の外気温パラメータTHA2 との差DELTHAが所定範囲内であるか否かによって、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が所定の許可範囲内であるか否かを判定する。
その結果、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲外であると判定された場合には、その後、所定時間T2 (例えば1時間)が経過する毎に、ECU40を一時的に起動して停止中の外気温パラメータTHA2 を検出し、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であるか否かを判定する処理を、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であると判定されるまで繰り返す。
その後、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であると判定された時点tn で、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を許可して、水温センサ43で検出した冷却水温検出値と吸気温センサ42で検出した吸気温検出値とを比較して水温センサ43の異常の有無を判定する。
以上説明した水温センサ43の異常診断は、図7の停止中水温センサ異常診断メインルーチンによって次のようにして実行される。まず、IGスイッチ47がオンからオフに切り換えられた直後であると判定された時点で、エンジン停止時であると判断して、停止時の外気温パラメータTHA1 (外気温センサ34で検出した外気温検出値)を読み込んでECU40のバックアップRAM等の書き換え可能な不揮発性メモリに記憶する(ステップ401〜403)。
この後、ステップ404に進み、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断を既に実施済みであるか否かを判定し、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断をまだ実施していないと判定されれば、ステップ405に進み、診断キャンセルフラグが「1」にセットされているか否かを判定する。
このステップ405で、診断キャンセルフラグが「0」であると判定された場合は、ステップ406に進み、ソークタイマ50の計時時間(エンジン停止後の経過時間)が所定時間T1 (例えば5時間)以上であるか否かを判定し、ソークタイマ50の計時時間が所定時間T1 以上であると判定された時点で、ステップ408に進み、停止中の外気温パラメータTHA2 (外気温センサ34で検出した外気温検出値)を読み込んだ後、ステップ409に進み、停止時の外気温パラメータTHA1 と停止中の外気温パラメータTHA2 との差DELTHAを算出する。
DELTHA=THA1 −THA2
この後、ステップ410に進み、停止時の外気温パラメータTHA1 と停止中の外気温パラメータTHA2 との差DELTHAが所定範囲内(A<DELTHA<B)であるか否かによって、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が所定の許可範囲内であるか否かを判定する。
このステップ410で、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内(つまり差DELTHAが所定範囲内)であると判定された場合には、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を許可して、ステップ411に進み、前述した図5の水温センサ異常診断ルーチンを実行して、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断を実施する。
一方、上記ステップ410で、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲外(つまり差DELTHAが所定範囲外)であると判定された場合には、ステップ411の処理を行うことなく、ステップ412に進み、診断キャンセルフラグを「1」にセットして、本ルーチンを終了する。
診断キャンセルフラグを「1」にセットした後は、上記ステップ405で、診断キャンセルフラグが「1」にセットされていると判定されて、ステップ407に進み、ソークタイマ50の計時時間に基づいて、前回、停止中の外気温パラメータTHA2 を検出してから所定時間T2 (例えば1時間)が経過したか否かを判定し、所定時間T2 が経過したと判定された時点で、ステップ408に進む。
これにより、所定時間T2 が経過する毎に、停止中の外気温パラメータTHA2 を検出して、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内(つまり差DELTHAが所定範囲内)であるか否かを判定する処理を、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であると判定されるまで繰り返す。
その後、上記ステップ410で、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内(つまり差DELTHAが所定範囲内)であると判定された時点で、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断を許可して、ステップ411に進み、前述した図5の水温センサ異常診断ルーチンを実行して、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断を実施する。
以上説明した本実施例2では、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲外であると判定された場合に、その後、所定時間T2 (例えば1時間)が経過する毎に、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であるか否かを判定する処理を、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であると判定されるまで繰り返すようにしたので、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であるか否かを判定する処理を1回のみ実行する場合に比べて、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であると判定される頻度(つまりエンジン停止中に水温センサ43の異常診断を許可する頻度)が高くなり、水温センサ43の異常診断の実行頻度を確実に高めることができる。
尚、上記実施例2では、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であるか否かを判定する処理を停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であると判定されるまで繰り返すようにしたが、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であるか否かを判定する処理を予め設定した所定回数だけ繰り返すようにしても良い。
また、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であるか否かを判定する処理をエンジン停止中に間欠的に複数回実行することで、外気温パラメータが安定状態となっていることを確認してから水温センサ43の異常診断を許可するようにしても良く、このようにすれば、エンジン停止中の外気温変化による水温センサ43の異常診断精度の低下を確実に防止することができて、エンジン停止中の水温センサ43の異常診断精度を更に向上させることができる。
更に、上記実施例2のように、停止中の外気温パラメータTHA2 が許可範囲内であるか否かを判定する処理をエンジン停止中に間欠的に複数回実行するシステムにおいても、エンジン停止中に水温センサ43の異常診断が許可されなかった場合に停止時の外気温パラメータTHA1 に対してエンジン11の次の始動時又は始動直後に検出した始動時の外気温パラメータTHA3 が所定の許可範囲内であるか否かを判定し、停止時の外気温パラメータTHA1 に対して始動時の外気温パラメータTHA3 が許可範囲内であると判定された場合にエンジン始動時又は始動直後に水温センサ43の異常診断を許可するようにしても良い。このようにすれば、水温センサ43の異常診断の実行頻度を更に確実に増やすことができる。
尚、上記各実施例1,2では、エンジン11が停止された時点(IGスイッチ47がオフされた時点)で、外気温パラメータを検出するようにしたが、エンジン停止の直前或は直後に、外気温パラメータを検出するようにしても良い。
また、上記各実施例1,2では、外気温パラメータとして、外気温センサ34で検出した外気温検出値を用いるようにしたが、外気温パラメータとして、吸気温センサ42で検出した吸気温検出値を用いるようにしても良い。また、吸気温センサ42の出力と外気温センサ34の出力の両方に基づいて外気温パラメータを求めるようにしても良い。外気温に応じて吸気温が変化するため、吸気温センサ42の出力や外気温センサ34の出力を用いれば、外気温を精度良く反映した外気温パラメータを求めることができる。
ところで、エンジン停止時には、走行風や新気導入による冷却効果が得られなくなるため、エンジン停止後にエンジン11が冷えるまでは、吸気温(吸気管12内の空気温度)がエンジン11の放熱で上昇して、吸気温が外気温を反映した情報にならないことがある。
そこで、エンジン停止時に吸気温センサ42の出力に基づいて外気温パラメータを求める場合には、エンジン停止前(例えば車両走行中)に吸気温センサ42で検出した吸気温検出値の最低値を用いるようにすると良い。或は、エンジン停止前の所定運転領域における吸気温センサ43の出力をなまし処理(一次遅れ処理)して用いるようにしても良い。ここで、所定運転領域は、例えば、車速が所定速度(例えば40km/h)以上で、エンジン回転速度が所定回転速度(例えば4000rpm)以下、負荷率が所定値(例えば0.6)以下の領域に設定すると良い。この領域では、吸気温(吸気管12内の温度)がエンジン11の熱で上昇することを走行風や新気導入によって適度に抑制することができ、吸気温が外気温を精度良く反映した情報となる。
また、エンジン停止時に外気温センサ34の出力に基づいて外気温パラメータを求める場合に、外気温センサ34がエンジン11の放熱等の影響を受け易いシステムでは、エンジン停止前(例えば車両走行中)に外気温センサ34で検出した外気温検出値の最低値を用いるようにしたり、エンジン停止前の所定運転領域における外気温センサ34の出力をなまし処理(一次遅れ処理)して用いるようにしても良い。
また、上記各実施例1,2では、水温センサ43で検出した冷却水温検出値を吸気温センサ42で検出した吸気温検出値と比較して水温センサ43の異常の有無を判定するようにしたが、外気温センサ34を備えたシステムの場合には、水温センサ43で検出した冷却水温検出値を外気温センサ34で検出した外気温検出値及び吸気温センサ42で検出した吸気温検出値と比較して水温センサ43の異常の有無を判定するようにしても良い。
本発明の実施例1におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。 ECUの電源供給系の構成を説明するブロック図である。 実施例1の停止中水温センサ異常診断メインルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例1の始動時水温センサ異常診断メインルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 水温センサ異常診断ルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例1の水温センサの異常診断の実行例を説明するタイムチャートである。 実施例2の停止中水温センサ異常診断メインルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例2の水温センサの異常診断の実行例を説明するタイムチャートである。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、15…スロットルバルブ、20…燃料噴射弁、34…外気温センサ(外気温パラメータ検出手段)、40…ECU(水温センサ異常診断手段,停止中外気温判定手段,停止中異常診断許可手段,始動時外気温判定手段,始動時異常診断許可手段)、42…吸気温センサ、43…水温センサ、45…メインリレー、47…IGスイッチ、50…ソークタイマ

Claims (3)

  1. 内燃機関の冷却水温を検出する水温センサと、この水温センサの出力に基づいて該水温センサの異常診断を実行する水温センサ異常診断手段とを備えた内燃機関の水温センサ異常診断装置において、
    外気温又はこれに相関するパラメータ(以下これらを「外気温パラメータ」と総称する)を検出する外気温パラメータ検出手段と、
    内燃機関の停止時又はその直前か直後までに前記外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「停止時の外気温パラメータ」という)に対して内燃機関の停止中に前記外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「停止中の外気温パラメータ」という)が所定の許可範囲内であるか否かを判定する停止中外気温判定手段と、
    前記停止中外気温判定手段により前記停止時の外気温パラメータに対して前記停止中の外気温パラメータが前記許可範囲内であると判定された場合に内燃機関の停止中に前記水温センサの異常診断を許可する停止中異常診断許可手段と、
    前記停止中異常診断許可手段により内燃機関の停止中に前記水温センサの異常診断が許可されなかった場合に前記停止時の外気温パラメータに対して内燃機関の次の始動時又は始動直後に前記外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「始動時の外気温パラメータ」という)が所定の許可範囲内であるか否かを判定する始動時外気温判定手段と、
    前記始動時外気温判定手段により前記停止時の外気温パラメータに対して前記始動時の外気温パラメータが前記許可範囲内であると判定された場合に内燃機関の始動時又は始動直後に前記水温センサの異常診断を許可する始動時異常診断許可手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の水温センサ異常診断装置。
  2. 内燃機関の冷却水温を検出する水温センサと、この水温センサの出力に基づいて該水温センサの異常の有無を判定する異常診断を実行する水温センサ異常診断手段とを備えた内燃機関の水温センサ異常診断装置において、
    外気温又はこれに相関するパラメータ(以下これらを「外気温パラメータ」と総称する)を検出する外気温パラメータ検出手段と、
    内燃機関の停止時又はその直前か直後までに前記外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「停止時の外気温パラメータ」という)に対して内燃機関の停止中に前記外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「停止中の外気温パラメータ」という)が所定の許可範囲内であるか否かを判定する停止中外気温判定手段と、
    前記停止中外気温判定手段により前記停止時の外気温パラメータに対して前記停止中の外気温パラメータが前記許可範囲内であると判定された場合に内燃機関の停止中に前記水温センサの異常診断を許可する停止中異常診断許可手段とを備え、
    前記停止中外気温判定手段は、前記停止時の外気温パラメータに対して前記停止中の外気温パラメータが前記許可範囲内であるか否かを判定する処理を内燃機関の停止中に間欠的に複数回実行することを特徴とする内燃機関の水温センサ異常診断装置。
  3. 前記停止中異常診断許可手段により内燃機関の停止中に前記水温センサの異常診断が許可されなかった場合に前記停止時の外気温パラメータに対して内燃機関の次の始動時又は始動直後に前記外気温パラメータ検出手段で検出した外気温パラメータ(以下「始動時の外気温パラメータ」という)が所定の許可範囲内であるか否かを判定する始動時外気温判定手段と、
    前記始動時外気温判定手段により前記停止時の外気温パラメータに対して前記始動時の外気温パラメータが前記許可範囲内であると判定された場合に内燃機関の始動時又は始動直後に前記水温センサの異常診断を許可する始動時異常診断許可手段と
    を備えていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の水温センサ異常診断装置。
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