JP2009132319A - 編隊航行時の旋回方法とその編隊 - Google Patents

編隊航行時の旋回方法とその編隊 Download PDF

Info

Publication number
JP2009132319A
JP2009132319A JP2007311124A JP2007311124A JP2009132319A JP 2009132319 A JP2009132319 A JP 2009132319A JP 2007311124 A JP2007311124 A JP 2007311124A JP 2007311124 A JP2007311124 A JP 2007311124A JP 2009132319 A JP2009132319 A JP 2009132319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
underwater
turn
mutual distance
turning
navigation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007311124A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4983577B2 (ja
Inventor
Hiroshi Sudo
拓 須藤
Masakazu Fujii
正和 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2007311124A priority Critical patent/JP4983577B2/ja
Publication of JP2009132319A publication Critical patent/JP2009132319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4983577B2 publication Critical patent/JP4983577B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

【課題】迅速で、しかも編隊形状が乱れない編隊航行時の旋回方法とその編隊を提供する。
【解決手段】複数の水中航行体1〜5が相互距離を一定に維持して互いに平行な直線航路a1〜d1を一端まで航行した後、該航行した直線航路a1〜d1の一端から各水中航行体1〜5が相互距離を縮め合いつつ旋回を開始し、その後、相互距離が最も縮まってから上記直線航路a1〜d1と平行な新しい直線航路の一端に至るまでの間に、各水中航行体1〜5が相互距離を元の一定な相互距離に戻すまで拡げ合って旋回を終了し、該一定の相互距離を維持して上記新しい直線航路を航行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の水中航行体が編隊航行する際の旋回方法に係り、迅速で、しかも編隊形状が乱れない編隊航行時の旋回方法とその編隊に関する。
海洋、湖沼、貯水池、河川、運河などの水中や水底にある特定形状の資源を音波により探査する装置として、特許文献1のものが知られている。すなわち、自律航行できる複数の水中航行体に送波器と受波器を搭載し、これらの水中航行体を所定の位置関係に配置する。送波器から音波を送り出すと、その音波が対象物で散乱するので、その散乱波を受波器で受け取る。複数の箇所で同時に受け取った散乱波の強度分布パターンを既知の散乱パターンのデータベースで参照すると、水中資源の位置のみならず形状や姿勢を推定することができる。
各水中航行体は、上記の位置関係となる編隊を組んで直線航路を航行し、音波の送受波を行うことで、その直線航路に沿ったベルト状の領域を連続的に探査することができる。図6のように、各水中航行体が直線航路a11の一端まで航行し、これに沿ったベルト状の領域p11を探査した後は、折り返して上記直線航路a11と平行な新しい直線航路a12で再びベルト状の領域p12を探査し、これを次々繰り返すことで、対象水域Pの全域をまんべんなく探査することができる。
特開2004−184268号公報
直線航路においては複数の水中航行体が相互の距離を一定に維持して互いに平行に航行することで所定の編隊形状を維持できる。しかし、直線航路から新たな直線航路へ折り返す際には、各水中航行体が旋回を行うことになる。
このとき、図7に示されるように、旋回の中心に近い編隊の片端側では航行距離が短いのに対し、旋回の中心から遠い編隊の反対端側では航行距離が長い。これでは、各水中航行体11〜15が同じ速度で航行すると、旋回を終了して直線航路に入る時期が各水中航行体11〜15で異なってしまい、編隊形状が乱れることになる。
一方、航行距離が長い水中航行体15の速度を速め、航行距離が短い水中航行体11の速度を遅らせようとすると、舵取りが不安定になる。すなわち、操舵を行っているときに、速度を制御するために推進力を調節すると、舵の利きが違ってくるため目論んだ旋回経路の通りに旋回することは大変に困難となる。しかも、操舵と推進力調節によって水中航行体に上下の動きが生じることがあり、そうなると深度にまで変化が及んでしまう。このことは、編隊形状を保ちながら旋回を行う場合には、旋回外周に位置する水中航行体の速度は大きくする必要があるが、水中航行体の速度に上限がある場合には、旋回内周に位置する水中航行体の速度を下げる必要が生じ、この場合にも発生する。よって、図7のように、各水中航行体11〜15が直線航路のときと同じ編隊形状を維持したまま最小半径の半円周の旋回航路を航行して近くの直線航路に到達することは困難である。
このため、従来は、直線航路から新たな直線航路へ折り返す際には、各水中航行体が図7に示した旋回航路よりもかなり半径の大きい旋回を行うことで、水中航行体間の航行速度差を小さくする方法が用いられていた。しかし、航行速度差が十分に小さくなるほど半径の大きい旋回を行うと航行距離が大変長くなり、時間がかかる。資源探査での、対象水域Pの探査は、直線航路において行われるので、旋回に時間が浪費されるのは効率が悪い。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、迅速で、しかも編隊形状が乱れない編隊航行時の旋回方法とその編隊を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の編隊航行時の旋回方法は、複数の水中航行体が相互距離を一定に維持して互いに平行な直線航路を一端まで航行した後、該航行した直線航路の一端から各水中航行体が相互距離を縮め合いつつもしくは縮めた後に旋回を開始し、その後、相互距離が最も縮まってから上記直線航路と平行な新しい直線航路の一端に至るまでの間に、各水中航行体が相互距離を元の一定な相互距離に戻すまで拡げ合って旋回を終了もしくは、旋回終了後に相互距離を元に戻すまで拡げ合い、該一定の相互距離を維持して上記新しい直線航路を航行するものである。
上記旋回開始から、各水中航行体が旋回の径方向に相互距離を縮め、上記旋回終了までに、各水中航行体が旋回の径方向に相互距離を拡げてもよい。
最も内側を旋回する水中航行体が該水中航行体に可能な最小半径で旋回し、上記旋回開始から、他の水中航行体が上記最も内側を旋回する水中航行体に対する距離を縮め、上記旋回終了までに、他の水中航行体が上記最も内側を旋回する水中航行体に対する距離を拡げてもよい。
3以上の直線航路を1度ずつ航行するものとしたとき、どの直線航路の後の旋回においても旋回方向が同じになるよう、航行する直線航路の順序を設定してもよい。
また、本発明の編隊は、推進装置と操舵装置と動力源を備えて自律航行可能な複数の水中航行体からなる編隊であって、各水中航行体には、これら複数の水中航行体が相互距離を一定に維持して互いに平行な直線航路を一端まで航行した後、該航行した直線航路の一端から各水中航行体が相互距離を縮め合いつつ旋回を開始し、その後、相互距離が最も縮まってから上記直線航路と平行な新しい直線航路の一端に至るまでの間に、各水中航行体が相互距離を元の一定な相互距離に戻すまで拡げ合って旋回を終了し、該一定の相互距離を維持して上記新しい直線航路を航行するための航路制御手段を備えたものである。
上記複数の水中航行体のうち1つは他の水中航行体(子機)の航路制御手段に指令を出す親機であり、該親機が各子機の航路制御手段に対して少なくとも旋回の開始時期と旋回の航路を指令してもよい。
上記複数の水中航行体はあらかじめ旋回の開始時期と旋回の航路を記憶した航路記憶手段と、各水中航行体共通の時間軸で動作して各水中航行体の旋回の開始時期を一致させる時刻同定手段とを備えてもよい。
上記複数の水中航行体とは別に母船を有し、該母船から各水中航行体の航路制御手段に対して少なくとも旋回の開始時期と旋回の航路を指令してもよい。
本発明によれば、迅速で、しかも編隊形状が乱れない。
本発明によれば、必要な旋回の距離と半径が近付くことで、軌跡が近付くので、各水中航行体がほぼ同じ速度で運動することになり、速度差が小さくなることで、旋回の所要時間が小さくなり、効率よく探査が行える。また、速度差が小さくなることで、協調制御も容易になる。
本発明によれば、親機(特定の水中航行体)に固定した機体座標系において、水中航行体同士の相対位置が変わらないため、旋回中に水中航行体同士が衝突する危険がない。
以上により、編隊による資源探査などでは効率よく探査が行えるという利点がある。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示されるように、本発明に係る編隊航行時の旋回方法では、複数の水中航行体1〜5が相互距離を一定に維持して互いに平行な直線航路a1〜d1を一端まで航行した後、該航行した直線航路a1〜d1の一端から各水中航行体1〜5が相互距離を縮め合いつつ旋回を開始し、その後、相互距離が最も縮まってから上記直線航路a1〜d1と平行な新しい直線航路(a3のみ図示)の一端に至るまでの間に、各水中航行体1〜5が相互距離を元の一定な相互距離に戻すまで拡げ合って旋回を終了し、該一定の相互距離を維持して上記新しい直線航路を航行するものである。
なお、図1は、旋回の前半、すなわち直線航路a1〜d1の一端から相互距離が最も縮まる場所までの航路a2〜d2を示したが、旋回の後半はこれと対称になるので省いた。また、水中航行体1〜5とその相互距離のスケールは航路全体のスケールに比して誇張されている。
この実施形態では、旋回開始から、各水中航行体1〜5が旋回の径方向に相互距離を縮め、旋回終了までに、各水中航行体1〜5が旋回の径方向に相互距離を拡げている。すなわち、図中で旋回の径方向に相互距離が最も大きい水中航行体1と水中航行体5について述べると、直線航路a1,d1を航行時の相互距離W1に対し、相互距離が最も縮まった時点での相互距離W2は狭くなっている。他の水中航行体に関しても相互距離の縮拡は同様である。例として、相互距離W1が100mに対し、相互距離W2が20mである。
一方、図中で航行方向に相互距離が最も大きい水中航行体3と水中航行体4について述べると、直線航路c1を航行時の相互距離L1と径方向相互距離が最も縮まった時点での相互距離L2は等しい。つまり、この実施形態では、航行方向の相互距離は終始一定である。航行方向の相互距離が縮拡されるようにしてもよい。
また、この実施形態では、最も内側を旋回する水中航行体1が該水中航行体1に可能な最小半径で半円を描いて旋回する。そして、旋回開始から、他の水中航行体2〜5が水中航行体1に対する距離を縮め、相互距離が最も縮まった時点を境に、旋回終了までに、他の水中航行体2〜5が水中航行体1に対する距離を拡げている。水中航行体1〜5におけるそれぞれの旋回時の航路a2〜d2は、各水中航行体1〜5内に設定されているものとする。
図1では、水中航行体1に他の水中航行体2〜5が寄った上で旋回を行っているが、水中航行体5に他の水中航行体が寄った上で旋回を行ってもよく、また、水中航行体1,5以外の水中航行体に他の水中航行体が寄った上で旋回を行ってもよい。
ここで、水中航行体1〜5の他の特徴について、マルチスタティック計測を行う水中資源探査装置に適用された場合を例に、簡単に説明しておく。
図2、図3に示されるように、水中航行体1〜5は、それぞれ推進装置(水中航行体の方向を変化させるサブスラスタを含む。電機モータでプロペラを回転させるなどして推力を発生させる。)と操舵装置(翼面に働く揚力で力を発生させる。)と動力源(リチウムイオン電池、燃料電池など)を備え、測位装置と速度計(ドップラー効果や速度計測用のプロペラの回転速度などから速度を求める。)、加速度計、角速度計(振動ジャイロ、光ファイバジャイロ、リングレーザジャイロなど)を有し、これらの測定結果を推進力と舵角の制御に用いることにより、水中Wにおいて所望の航路を所望の速度で航行できる、いわゆる自律航行可能な水中航行体である。また、水中航行体1〜5は、他の水中航行体と通信するための水中通信機、他の水中航行体の時刻同定手段と同じ時間軸で動作する時刻同定手段、航路や速度の制御など本発明に必要な制御を行う制御部を有する。
測位装置は、水中航行体1〜5が母船6から水中に発進するときに初期設定した地球座標系での位置座標を基準として、航行速度及び航行角速度を積分して移動中の現在位置を三次元で測位することができる。もしくは、音響を用いた測位装置(USBL方式、LBL方式など)や、あらかじめ測量を行い地図を作成して地形とマッチングを行うなどの方法で測位を行うことができる。
水中通信機には、指向性を有する水中通信機と無指向性の水中通信機とがある。
制御部は、水中航行体1〜5が図1のような配置を維持して互いに平行な直線航路をその直線航路の一端までした後、該航行した直線航路の一端から水中航行体1〜5が相互距離を縮め合いつつ旋回を開始し、その後、相互距離が最も縮まってから上記直線航路と平行な新しい直線航路の一端に至るまでの間に、各水中航行体1〜5が相互距離を元の一定な相互距離に戻すまで拡げ合って旋回を終了し、該一定の相互距離を維持して上記新しい直線航路を航行するための航路制御手段を構成する。
水中航行体1〜5が一斉に同じ旋回半径で旋回するための手段は、以下の3種類ある。
第1は、水中航行体1〜5のうち1つは親機とし、他は子機とし、親機が各子機の航路制御手段に対して旋回の開始時期と旋回の航路を含む各種の指令を出すようにする。親機1は水中通信を介して各子機2〜5に、航行するべき直線航路の位置、直線航路の航行開始・終了時期、旋回時における相互距離の縮・拡時期、各々の旋回航路a2〜d2等を指令する。各子機2〜5は、これらの指令を受けたとき、自らの測位位置・速度・航行方向と指令内容に基づいて推進力と舵角を制御して航行を行う。
第2は、水中航行体1〜5が、あらかじめ旋回の開始時期と旋回の航路等の旋回に必要な各種情報を記憶した航路記憶手段を備え、上記時刻同定手段により、水中航行体1〜5が共通の時間軸で動作することで、水中航行体1〜5の旋回の開始時期を一致させる。航路記憶手段は、プログラムの形式で上記の情報を記憶しており、各水中航行体1〜5において同じ時間にこのプログラムを読み出して実行する。
第3は、母船6から水中航行体1〜5の航路制御手段に対して旋回の開始時期と旋回の航路を含む各種の指令を出すようにする。この場合、母船6が水中通信を介して親機1と各子機2〜5に、航行するべき直線航路の位置、直線航路の航行開始・終了時期、旋回時における相互距離の縮・拡時期、各々の旋回航路a2〜d2等を指令する。親機1と各子機2〜5は、これらの指令を受けたとき、自らの測位位置・速度・航行方向と指令内容に基づいて推進力と舵角を制御して航行を行う。
水中航行体(親機)1は、水中資源探査用の音波Sを送出する送波器を有し、水中航行体(親機)1および水中航行体(子機)2〜5は、上記音波の水中資源による散乱波Rを受波する受波器を有する。親機1から送り出される音波Sは、所定の指向角を有すると共に、水底Gの表面(水平面と平行とする)に対して傾斜している。
親機1は、水底Gから高い位置にあるほど水底Gの表面における音波Sの到達範囲が大きくなり、一度に探査できる範囲が広がるため、受波器で目標とする水中資源からの散乱波Rが受波される限りにおいてできるだけ水面に近いところを航行するのが好ましい。その反面、水面に近いところを航行すると、水上の波浪の影響で送波器の位置や角度が不安定になるので、波浪の影響の少ない適宜な深さのところを航行するのが好ましい。よって、親機1が航行する高さは、探査範囲の拡大と、受波強度、波浪の影響回避とを勘案して決まる。
一方、子機2は、水底Gに存在する水中資源Xからの微弱な散乱波Rを受波できるように、水底Gから比較的低いところを航行するのが好ましい。
また、上方から見ると、音波Sは、親機1の側部から航行方向に対してほぼ直角となる方向(以下、横方向という)に送り出され、水底Gの表面における到達範囲Aは楕円状になる。子機2〜5は、このような楕円状の到達範囲A内からの散乱波を効率よく受波できるよう、横方向に広い間隔を取り、航行方向には狭い間隔を取る。
以上のように、親機1と子機2〜5は、親機1が比較的高い位置、子機2〜5が比較的低い位置にあって、上面視で親機1の航行方向片側(図3では右側)に子機2〜5が菱形の頂点を占めるような編隊形状を形成する。これら、親機1と子機2〜5は、相互距離を一定に維持して互いに平行な直線航路a1〜d1を航行する。これにより、親機1が直線航路a1の一端に至るまでの間、編隊形状が維持される。
このようにして、直線航路a1に沿ったベルト状の領域が連続的に探査されることになる。
さて、このような水中資源探査装置において、親機1と子機2〜5は、直線航路a1〜d1を一端まで航行したとき、親機1からの指令により、探査用音波の送受を停止し、旋回の行動に移る。すなわち、親機1は、直線航路a1の一端から、航行可能な最小半径で旋回する。子機2〜5は、直線航路b1〜d1の一端から、親機1に対する距離を縮めるべく、旋回の径方向内側へ寄っていく。親機1が旋回の中間点まで航行したとき、相互距離が最も縮まる。その後、子機2〜5は、親機1に対する距離を拡げるべく、旋回の径方向外側へ離れていく。親機1が直線航路a3の一端まで航行したとき、親機1からの指令により、親機1と子機2〜5は、音波の送受を再開し、相互距離を維持して新しい直線航路を航行する。
本発明によれば、旋回の期間中に、親機1と子機2〜5の相互距離が直線航路のときより顕著に縮まり、編隊全体の大きさが小さくまとまるため、親機1及び子機2〜5の航路がほぼ同じになり、相互の航行距離差が小さく、全体がほぼ一定速度で航行でき、旋回後の編隊形状が乱れることがない。
また、本発明によれば、親機1と子機2〜5は、いずれも航行可能な最小半径に近付いて旋回する。これにより、速度差が小さくなり、所要時間が小さくなるので、旋回が迅速となり、旋回に要する無駄な時間(資源探査が中断されている時間)を短縮させることができる。
このようにして、親機1、子機2〜5における必要な旋回の距離と半径が近い値になることで、相互の軌跡が近付くので、親機1、子機2〜5の速度差が小さくなり、ほぼ同じ速度で運動することになる。その結果、親機1、子機2〜5間での協調制御が容易になる。
また、本発明によれば、親機に固定した機体座標系において、親機1、子機2〜5同士の相対位置が変わらないため旋回中に親機1、子機2〜5同士が衝突する危険がない。
以上により、マルチスタティック計測を行う水中資源探査装置に本発明が適用された場合、効率よく探査が行えるという利点がある。
また、本発明によれば、旋回の開始前と終了後とで、各子機2〜5が占める位置取りは同じである。親機1から見た各子機2〜5の役割(マルチスタティック計測における受波位置)が固定されている。よって、各子機2〜5の受波器で得たデータをマルチスタティック計測の演算に供する際に、子機の番号をただちに受波位置に読み替えることができる。
図4に示した実施形態では、直線航路における親機1と子機2〜5の編隊形状が図1とは横方向に逆であり、親機1の左に子機2〜5が位置する。この場合、左方向に旋回を行うと、子機5が最も内側を航行することになる。親機1は、子機5が航行可能な最小半径で旋回できるよう、最小半径よりやや大きい半径で旋回する。子機2〜5は、親機1に対する距離を縮めるべく、旋回の径方向外側へ寄っていき、その後、親機1に対する距離を拡げるべく、旋回の径方向内側へ離れていく。このようにしても、図1の場合と同様な効果が得られる。
なお、以上の実施形態において、親機を1機とし子機を4機としたが、親機・子機の数はこれに限定されない。また、子機2〜5が菱形の頂点を占めるような編隊形状としたが、編隊形状はこれに限定されず、子機2〜5を横一列に並べたり、ジグザグに散らすなど、資源探査に適することを優先して編隊形状を決めることができる。本発明は、水中航行体の機数や編隊形状に関わりなく、各水中航行体が相互距離を一定に維持して互いに平行な直線航路を航行する場合の旋回時に適用すれば、上記効果を得ることができる。
次に、直線航路の位置を変えつつベルト状の領域を探査することで、対象水域全域をまんべんなく探査する際における本発明の応用を検討する。
図5に示されるように、対象水域Pを第1〜第3レーンに区分する。レーンとは、1回の直線航行で探査できるベルト状の領域のことである。ここでは、図4の編隊形状のように、親機1の左側に子機2〜5が位置するものとし、親機1が実線で示した航路aを、子機2が点線で示した航路bを、子機3,4が一点鎖線で示した航路cを、子機5が破線で示した航路dを航行するものとする。
親機1と子機2〜5は、開始点より各々が直線航路を一定の速度で航行(図示右向きに)し、探査を行う。第1レーンの探査区間が終了すると、親機1と子機2〜5は、旋回の前半を開始する。旋回時の各機のふるまいに関しては、基本的に図4の場合と同じであり、左方向への旋回であるが、旋回の内側に位置する子機2〜5がいったん右方向へ旋回し外側へ寄って親機1との距離を縮める。
その後、相互距離が最も縮んだ状態で、親機1と子機2〜5は、ほぼ直線に近い航路を取り、第3レーンへの移行を行う。親機1と子機2〜5は、第3レーンへの旋回ができる場所まで来ると、旋回の後半を開始する。すなわち、旋回の内側に位置する子機2〜5が内側へ離れて親機1との距離を拡げる。
第3レーンでは、親機1と子機2〜5は、第1レーンとは反対方向(図示左向き)に直線航路を航行する。編隊形状は第1レーンのときと同じであり、親機1から見て航行方向左側に子機2〜5が菱形に位置を取る。よって、第1レーンのとき編隊中で親機1が図示上最も下(例えば、地図上の南)を航行し、第3レーンのとき編隊中で親機1が図示上最も上(地図上の北)を航行することになる。
第3レーンの探査区間が終了すると、親機1と子機2〜5は、旋回の前半を開始する。このときも左方向への旋回であり、旋回の内側に位置する子機2〜5が外側へ寄って親機1との距離を縮める。親機1と子機2〜5は、第2レーンへの移行を行い、第2レーンへの旋回ができる場所まで来ると、旋回の後半を開始する。
第2レーンでは、親機1と子機2〜5は、第1レーンと同じ方向(図示右向き)に直線航路を航行する。よって、編隊中で親機1が図示上最も下を航行する。
以上の動作において、各機が相互距離を縮める旋回区間の前半と各機が相互距離を拡げる旋回区間の後半との間に、ほぼ直線の航行を行う移行の区間を入れたので、直接隣接しないレーン間での折り返しが短距離・短時間でできる。
また、第1レーンから第3レーンを通って第2レーンへ行くように、航行する直線航路の順序を設定したので、全ての旋回が左方向への旋回となる。このため、図3に示したような左右非対称の編隊の時、図4のように親機1を基準として子機2〜5が距離を縮拡する旋回方法が常に採用できる。もし、図6のように、常に隣接するレーンに移行する順序で直線航路を通ると、左方向への旋回と右方向の旋回が生じるため、図4の旋回方法と図1の旋回方法を交互に採用する必要がある。
このように、3つの直線航路を1度ずつ航行するようにして対象水域Pをくまなく探査したい場合に、どの直線航路の後の旋回においても旋回方向が同じにするには、航行する直線航路の順序を図5もしくは図5の逆向きの航路のように設定するのが好ましい。直線航路が4つ以上の場合でも、同様に、航行する直線航路の順序を設定して、どの直線航路の後の旋回においても旋回方向が同じになるようにするのが好ましい。これにより、左右非対称の編隊において同じ旋回方法が常に採用できる。
さらに、図5の逆向きの航路のように、中心となるレーンを探査してから、探査の幅を拡げるような航路を設定すれば、例えば船舶の航行に対して危険を及ぼす海底上の物体を探査するような場合には、時間をかければ幅広く探査が行われ、船舶をより安全に通行させることが可能となるが、時間の十分にかけられぬ場合においても、行われた探査分の幅での安全を確保することが可能という利点がある。
本発明の一実施形態を示す編隊とその航路の上面視図である。 本発明が適用される水中資源探査装置の正面図である。 本発明が適用される水中資源探査装置の上面視図である。 本発明の他の実施形態を示す編隊とその航路の上面視図である。 本発明の他の実施形態を示す航路の上面視図である。 従来における航路の上面視図である。 従来技術で問題となる編隊とその航路の上面視図である。
符号の説明
1 水中航行体(親機)
2〜5 水中航行体(子機)

Claims (8)

  1. 複数の水中航行体が相互距離を一定に維持して互いに平行な直線航路を一端まで航行した後、該航行した直線航路の一端から各水中航行体が相互距離を縮め合いつつもしくは縮めた後に旋回を開始し、その後、相互距離が最も縮まってから上記直線航路と平行な新しい直線航路の一端に至るまでの間に、各水中航行体が相互距離を元の一定な相互距離に戻すまで拡げ合って旋回を終了もしくは、旋回終了後に相互距離を元に戻すまで拡げ合い、該一定の相互距離を維持して上記新しい直線航路を航行することを特徴とする編隊航行時の旋回方法。
  2. 上記旋回開始から、各水中航行体が旋回の径方向に相互距離を縮め、上記旋回終了までに、各水中航行体が旋回の径方向に相互距離を拡げることを特徴とする請求項1記載の編隊航行時の旋回方法。
  3. 最も内側を旋回する水中航行体が該水中航行体に可能な最小半径で旋回し、上記旋回開始から、他の水中航行体が上記最も内側を旋回する水中航行体に対する距離を縮め、上記旋回終了までに、他の水中航行体が上記最も内側を旋回する水中航行体に対する距離を拡げることを特徴とする請求項1又は2記載の編隊航行時の旋回方法。
  4. 3以上の直線航路を1度ずつ航行するものとしたとき、どの直線航路の後の旋回においても旋回方向が同じになるよう、航行する直線航路の順序を設定することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の編隊航行時の旋回方法。
  5. 推進装置と操舵装置と動力源を備えて自律航行可能な複数の水中航行体からなる編隊であって、各水中航行体には、これら複数の水中航行体が相互距離を一定に維持して互いに平行な直線航路を一端まで航行した後、該航行した直線航路の一端から各水中航行体が相互距離を縮め合いつつ旋回を開始し、その後、相互距離が最も縮まってから上記直線航路と平行な新しい直線航路の一端に至るまでの間に、各水中航行体が相互距離を元の一定な相互距離に戻すまで拡げ合って旋回を終了し、該一定の相互距離を維持して上記新しい直線航路を航行するための航路制御手段を備えたことを特徴とする編隊。
  6. 上記複数の水中航行体のうち1つは他の水中航行体(子機)の航路制御手段に指令を出す親機であり、該親機が各子機の航路制御手段に対して少なくとも旋回の開始時期と旋回の航路を指令することを特徴とする請求項5記載の船団。
  7. 上記複数の水中航行体はあらかじめ旋回の開始時期と旋回の航路を記憶した航路記憶手段と、各水中航行体共通の時間軸で動作して各水中航行体の旋回の開始時期を一致させる時刻同定手段とを備えることを特徴とする請求項5記載の船団。
  8. 上記複数の水中航行体とは別に母船を有し、該母船から各水中航行体の航路制御手段に対して少なくとも旋回の開始時期と旋回の航路を指令することを特徴とする請求項5記載の船団。
JP2007311124A 2007-11-30 2007-11-30 編隊航行時の旋回方法とその編隊 Active JP4983577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007311124A JP4983577B2 (ja) 2007-11-30 2007-11-30 編隊航行時の旋回方法とその編隊

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007311124A JP4983577B2 (ja) 2007-11-30 2007-11-30 編隊航行時の旋回方法とその編隊

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009132319A true JP2009132319A (ja) 2009-06-18
JP4983577B2 JP4983577B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=40864649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007311124A Active JP4983577B2 (ja) 2007-11-30 2007-11-30 編隊航行時の旋回方法とその編隊

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4983577B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015011871A1 (ja) * 2013-07-22 2015-01-29 ヤマハ発動機株式会社 経路決定装置およびそれを備える自律移動体システム
JP2017156199A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 日本電気株式会社 目標検出システムおよび目標検出方法
CN110686680A (zh) * 2019-10-30 2020-01-14 中仿智能科技(上海)股份有限公司 一种模拟飞行器集群的导航定位系统及方法
JP2020117054A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 三菱重工業株式会社 ビークルユニット及びビークルユニットの移動制御方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5351991A (en) * 1976-10-21 1978-05-11 Nippon Kokan Kk Method of navigating cargo ship group by radio steering control
JPS63305096A (ja) * 1987-06-05 1988-12-13 Nkk Corp 無索式自航無人潜水機による深海探査方法
JPH0448196A (ja) * 1990-06-15 1992-02-18 Mitsubishi Precision Co Ltd 編隊移動目標の従属運動制御方法
JP2001247085A (ja) * 2000-03-06 2001-09-11 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 潜水機による深浅計測方法
JP2004025971A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 移動体制御システム
JP2004184268A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 水中資源探査方法及びその装置
JP2007207005A (ja) * 2006-02-02 2007-08-16 Namco Bandai Games Inc プログラム、情報記憶媒体、及び画像生成システム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5351991A (en) * 1976-10-21 1978-05-11 Nippon Kokan Kk Method of navigating cargo ship group by radio steering control
JPS63305096A (ja) * 1987-06-05 1988-12-13 Nkk Corp 無索式自航無人潜水機による深海探査方法
JPH0448196A (ja) * 1990-06-15 1992-02-18 Mitsubishi Precision Co Ltd 編隊移動目標の従属運動制御方法
JP2001247085A (ja) * 2000-03-06 2001-09-11 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 潜水機による深浅計測方法
JP2004025971A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 移動体制御システム
JP2004184268A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 水中資源探査方法及びその装置
JP2007207005A (ja) * 2006-02-02 2007-08-16 Namco Bandai Games Inc プログラム、情報記憶媒体、及び画像生成システム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015011871A1 (ja) * 2013-07-22 2015-01-29 ヤマハ発動機株式会社 経路決定装置およびそれを備える自律移動体システム
JP2015020645A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 ヤマハ発動機株式会社 経路決定装置およびそれを備える自律移動体システム
JP2017156199A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 日本電気株式会社 目標検出システムおよび目標検出方法
JP2020117054A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 三菱重工業株式会社 ビークルユニット及びビークルユニットの移動制御方法
JP7267019B2 (ja) 2019-01-23 2023-05-01 三菱重工業株式会社 ビークルユニット及びビークルユニットの移動制御方法
CN110686680A (zh) * 2019-10-30 2020-01-14 中仿智能科技(上海)股份有限公司 一种模拟飞行器集群的导航定位系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4983577B2 (ja) 2012-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6004873B2 (ja) 航空機のアンテナ制御装置、航空機、航空機のアンテナ選択プログラム、及び航空機のアンテナ制御方法
CN110543190B (zh) 智能目标搜索中无人设备的路径规划方法
JP5453992B2 (ja) 水中航走体の自律制御方法及び自律制御型水中航走体
CN108664020A (zh) 一种基于速度障碍法和动态窗口法的无人艇动态避障算法
CN104960520A (zh) 基于Pure Pursuit算法的预瞄点确定方法
JP6523149B2 (ja) 航行制御システム、水上航行体、水中航行体、航行制御方法、追尾一時中断時処理方法、航行先決定方法及びプログラム
JP4983577B2 (ja) 編隊航行時の旋回方法とその編隊
JP6844205B2 (ja) 移動体制御方法および移動体制御システム
Burlutskiy et al. Power efficient formation configuration for centralized leader–follower AUVs control
JP2017151499A (ja) 障害物回避方法および装置
CN110727282A (zh) Auv的对接方法、装置及水下对接系统
JP2018122762A (ja) 水中捜索方法および水中捜索システム
CN115790571A (zh) 基于异构无人系统相互观测的同时定位与地图构建方法
CN112068565A (zh) 一种结构化环境中的无人船自主导航方法和系统
JP6946865B2 (ja) 航走制御装置及び航走制御方法
JPH11249734A (ja) 自律誘導装置
CN116974282A (zh) 基于无人艇的海上搜寻区域覆盖路径规划方法
JP2018027739A (ja) 水中航走体監視装置および水中航走体監視方法
JP6953773B2 (ja) 移動体の制御方法および移動体制御システム
Caiti et al. Thesaurus: AUV teams for archaeological search. Field results on acoustic communication and localization with the Typhoon
JP4983555B2 (ja) 船団のuターン方法とその船団
CN112698273A (zh) 一种多auv单标测距的协同作业方法
JP7099883B2 (ja) 通信障害抑制システム
Matsuda et al. Large area navigation method of multiple AUVs based on mutual measurements
Hu et al. Research of acoustic survey devices applied on deepsea vehicles

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120409

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4983577

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250