JP2009131759A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

排ガス浄化用触媒 Download PDF

Info

Publication number
JP2009131759A
JP2009131759A JP2007309055A JP2007309055A JP2009131759A JP 2009131759 A JP2009131759 A JP 2009131759A JP 2007309055 A JP2007309055 A JP 2007309055A JP 2007309055 A JP2007309055 A JP 2007309055A JP 2009131759 A JP2009131759 A JP 2009131759A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
silver
exhaust gas
supported
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007309055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5178164B2 (ja
Inventor
Makoto Tsuji
誠 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cataler Corp
Original Assignee
Cataler Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cataler Corp filed Critical Cataler Corp
Priority to JP2007309055A priority Critical patent/JP5178164B2/ja
Publication of JP2009131759A publication Critical patent/JP2009131759A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5178164B2 publication Critical patent/JP5178164B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】銀を含んだ排ガス浄化用触媒が優れたNOx浄化性能を発揮する温度範囲を広くすると共に、その硫黄による被毒を生じ難くするのに有利な技術を提供する。
【解決手段】本発明の排ガス浄化用触媒1は、基材2と、前記基材2に支持され且つ銀担持ゼオライトと銀担持アルミナとチタニアとを含有した触媒層3とを具備したことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、銀を含んだ排ガス浄化用触媒に関する。
特許文献1乃至4には、銀を含んだ排ガス浄化用触媒が記載されている。銀を含んだ排ガス浄化用触媒は、燃焼機関が排出する排ガス、特には、窒素酸化物(NOx)の浄化性能に優れている。
しかしながら、本発明者らは、本発明を発明するに際して、以下の事実を見出している。すなわち、銀を含んだ排ガス浄化用触媒の多くは、優れた性能を発揮する温度範囲が狭い。そして、銀を含んだ排ガス浄化用触媒は、例え、比較的広い温度範囲で優れた性能を発揮できたとしても、硫黄による被毒を生じ易い。ディーゼル機関が排出する排ガスは硫黄を比較的高い濃度で含有しているため、銀を含んだ排ガス浄化用触媒は、ディーゼル機関が排出する排ガスの浄化に使用した場合に、優れた性能を長期に亘って持続できない可能性がある。
特開平10−337443号公報 特開2001−9275号公報 特開2003−80081号公報 特開平9−117638号公報
本発明の目的は、銀を含んだ排ガス浄化用触媒が優れたNOx浄化性能を発揮する温度範囲を広くすると共に、その硫黄による被毒を生じ難くするのに有利な技術を提供することにある。
本発明の一側面によると、基材と、前記基材に支持され且つ銀担持ゼオライトと銀担持アルミナとチタニアとを含有した触媒層とを具備したことを特徴とする排ガス浄化用触媒が提供される。
本発明によると、銀を含んだ排ガス浄化用触媒が優れたNOx浄化性能を発揮する温度範囲を広くすると共に、その硫黄による被毒を生じ難くするのに有利な技術が提供される。
以下、本発明の態様について説明する。
図1は、本発明の一態様に係る排ガス浄化用触媒を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示す排ガス浄化用触媒に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図である。
図1及び図2に示す排ガス浄化用触媒1は、例えばディーゼル機関が排出する排ガスの浄化に利用するオープンフロータイプのモノリス触媒である。この排ガス浄化用触媒1は、モノリスハニカム基材などの基材2を含んでいる。基材2は、典型的には、コージェライトなどのセラミックス製である。
基材2の隔壁上には、触媒層3が形成されている。触媒層3は、銀担持ゼオライトと銀担持アルミナとチタニアとを含有している。図2に示す例では、銀担持ゼオライトと銀担持アルミナとチタニアとは略均一に混合されており、触媒層3は単層構造を有している。
銀担持ゼオライトは、例えば、銀イオン交換ゼオライトである。銀イオン交換ゼオライトは、例えば、アルミニウムにイオン結合しているアンモニウムイオンなどの陽イオンの少なくとも一部を銀イオンで置換することにより得られる。
この銀担持ゼオライトにおいて、アルミナに対するシリカのモル比は、例えば、20乃至50の範囲内とする。このモル比が小さい場合、ゼオライトの安定性が不十分となることがある。このモル比が大きい場合、ゼオライトに十分な量の銀を担持させることが難しい。
銀担持ゼオライトの銀担持量は、例えば1質量%乃至10質量%の範囲内とし、典型的には3質量%乃至8質量%の範囲内とする。銀担持量が少ない場合、十分なNOx浄化効果が得られない。銀担持量が多い場合、硫黄による被毒を生じ易く、また、銀担持量の増加に伴う性能向上は殆どない。
銀担持アルミナは、例えば、アルミナ粒子の表面に銀微粒子を担持させてなる。この銀担持アルミナの銀担持量は、例えば1質量%乃至10質量%の範囲内とし、典型的には3質量%乃至8質量%の範囲内とする。銀担持量が少ない場合、十分なNOx浄化効果が得られない。銀担持量が多い場合、硫黄による被毒を生じ易く、また、銀担持量の増加に伴う性能向上は殆どない。
銀担持アルミナに対する銀担持ゼオライトの質量比は、例えば1/3乃至3の範囲内とし、典型的には2/3乃至3/2の範囲内とする。この質量比が小さい場合、低温域でのNOx浄化性能が不十分となることがある。この質量比が大きい場合、高温域でのNOx浄化性能が不十分となることがある。
銀ゼオライトと銀アルミナとの和に対するチタニアの質量比は、例えば、1/10乃至1/4の範囲内とする。この質量比が小さい場合、硫黄による被毒を抑制する効果が小さい。この質量比が大きい場合、銀の含有量が少なくなり、十分なNOx浄化効果が得られないことがある。
基材2の容積1L当りの触媒層3のコート量は、例えば100g/L乃至250g/Lの範囲内とし、典型的には150g/L乃至200g/Lの範囲内とする。コート量が少ない場合、高いNOx浄化性能を達成することが難しい。コート量を多くすると、排ガス浄化用触媒1の熱容量が大きくなる。
基材2の容積1L当りの銀担持量は、例えば1g/L乃至20g/Lの範囲内とし、典型的には1g/L乃至10g/Lの範囲内とする。この銀担持量が少ない場合、高いNOx浄化性能を達成することが難しい。この銀担持量が多い場合、銀の含有量が少なくなり、十分なNOx浄化効果が得られないことがある。
上記の通り、この排ガス浄化用触媒1では、銀担持ゼオライトと銀担持アルミナとを使用している。銀担持ゼオライトは、銀担持アルミナと比較して、低温域でのNOx浄化性能に優れている。また、銀担持アルミナは、銀担持ゼオライトと比較して、高温域でのNOx浄化性能及び耐熱性に優れている。そして、チタニアは、硫黄による被毒を抑制する役割を果たす。したがって、この排ガス浄化用触媒1は、優れたNOx浄化性能を発揮する温度範囲が広く、硫黄による被毒を生じ難い。
また、この排ガス浄化用触媒1を使用した場合、典型的には、リッチスパイクなどの特別な還元処理が不要である。それゆえ、この排ガス浄化用触媒1によると、吸蔵還元型システムと比較して、より優れた燃費を達成できる。さらに、この排ガス浄化用触媒1を使用した場合、典型的には、尿素添加型NOx還元システムとは異なり、添加剤及び予備システムのための費用が発生することはない。したがって、この排ガス浄化用触媒1は、特に、ディーゼル機関が排出する排ガスの浄化に極めて有用である。
この排ガス浄化用触媒1には、様々な変形が可能である。
図3は、図1に示す排ガス浄化用触媒に採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図である。図4は、図1に示す排ガス浄化用触媒に採用可能な構造のさらに他の例を概略的に示す断面図である。
図3及び図4に示す排ガス浄化用触媒1では、触媒層3は、第1層3aと第2層3bとを含んだ多層構造を有している。図3に示す排ガス浄化用触媒1では、基材2と第2層3bとの間に第1層3aが介在している。図4に示す排ガス浄化用触媒1では、基材2と第1層3aとの間に第2層3bが介在している。
第1層3aは、銀担持ゼオライトとチタニアとを含有している。銀担持ゼオライトとチタニアとは略均一に混合されており、第1層3aは単層構造を有している。
第2層3bは、銀担持アルミナとチタニアとを含有している。銀担持アルミナとチタニアとは略均一に混合されており、第2層3bは単層構造を有している。
このように、触媒層3には、多層構造を採用してもよい。
触媒層3は、銀担持ゼオライト、銀担持アルミナ及びチタニア以外の材料をさらに含んでいてもよい。例えば、触媒層3は、白金、パラジウム及びロジウムなどの貴金属や、酸化セリウムなどの酸素貯蔵材料をさらに含んでいてもよい。
上述した技術は、オープンフロータイプのモノリス触媒以外にも適用することができる。例えば、上述した技術は、ウォールフロータイプのモノリス触媒やペレット触媒などの他のタイプの触媒にも適用することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
<触媒C1の製造>
本例では、図1及び図2に示す排ガス浄化用触媒1を、以下の方法により製造した。
まず、8.5gの硝酸銀を100gの純水中に溶解させた。アンモニア水を添加してpH値を8乃至10に調整した後、この溶液に100gのゼオライトを添加した。ここでは、アルミナに対するシリカのモル比が40であるゼオライトを使用した。約1時間の撹拌後、ゼオライトを乾燥及び500℃での熱処理に順次供して、銀担持ゼオライトを得た。以下、この銀担持ゼオライトを、銀担持ゼオライトZ1と呼ぶ。
次に、8.5gの硝酸銀を200gの純水中に溶解させた。この溶液に100gのγ−アルミナ粉末を添加した。約1時間の撹拌後、アルミナ粉末を乾燥及び500℃での熱処理に順次供して、銀担持アルミナを得た。以下、この銀担持アルミナを、銀担持アルミナA1と呼ぶ。
次いで、100gの銀担持ゼオライトZ1と100gの銀担持アルミナA1と40gのチタニア粉末と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。ここでは、固形分含量が30質量%のシリカゾルを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS1と呼ぶ。
その後、スラリーS1のコージェライトからなるモノリスハニカム基材2へのコートとこの基材2の熱処理とを繰り返すことにより、触媒層3を形成した。ここでは、基材2として、長さが50mmであり、直径が30mmであり、容積が35ccであり、1平方インチ当たり400個のセルが設けられたオープンフロータイプのモノリスハニカム基材を使用した。
以上のようにして、基材2の容積1L当りの触媒層3のウォッシュコート量が200gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒1を得た。以下、この排ガス浄化用触媒1を、触媒C1と呼ぶ。
<触媒C2の製造>
本例では、図1及び図3に示す排ガス浄化用触媒1を、以下の方法により製造した。
まず、200gの銀担持ゼオライトZ1と40gのチタニア粉末と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。チタニア粉末及びシリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS2と呼ぶ。
次いで、スラリーS2のモノリスハニカム基材2へのコートとこの基材2の熱処理とを繰り返すことにより、第1層3aを形成した。ここでは、基材2として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
次に、200gの銀担持アルミナA1と40gのチタニア粉末と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。チタニア粉末及びシリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS3と呼ぶ。
次いで、スラリーS3のモノリスハニカム基材2へのコートとこの基材2の熱処理とを繰り返すことにより、第2層3bを形成した。
以上のようにして、基材2の容積1L当りの第1層3a及び第2層3bの各々のウォッシュコート量が100gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒1を得た。以下、この排ガス浄化用触媒1を、触媒C2と呼ぶ。
<触媒C3の製造>
本例では、図1及び図4に示す排ガス浄化用触媒1を、以下の方法により製造した。
まず、スラリーS3のモノリスハニカム基材2へのコートとこの基材2の熱処理とを繰り返すことにより、第2層3bを形成した。ここでは、基材2として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
次に、スラリーS2のモノリスハニカム基材2へのコートとこの基材2の熱処理とを繰り返すことにより、第1層3aを形成した。
以上のようにして、基材2の容積1L当りの第1層3a及び第2層3bの各々のウォッシュコート量が100gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒1を得た。以下、この排ガス浄化用触媒1を、触媒C3と呼ぶ。
<触媒C4の製造>
本例では、排ガス浄化用触媒を以下の方法により製造した。
まず、150gの銀担持ゼオライトZ1と50gの銀担持アルミナA1と100gのチタニア粉末と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。チタニア粉末及びシリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS4と呼ぶ。
次いで、スラリーS4のモノリスハニカム基材へのコートとこの基材の熱処理とを繰り返すことにより、触媒層を形成した。ここでは、基材として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
以上のようにして、基材の容積1L当りの触媒層のウォッシュコート量が200gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を、触媒C4と呼ぶ。
<触媒C5の製造>
本例では、排ガス浄化用触媒を以下の方法により製造した。
まず、50gの銀担持ゼオライトZ1と150gの銀担持アルミナA1と100gのチタニア粉末と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。チタニア粉末及びシリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS5と呼ぶ。
次いで、スラリーS5のモノリスハニカム基材へのコートとこの基材の熱処理とを繰り返すことにより、触媒層を形成した。ここでは、基材として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
以上のようにして、基材の容積1L当りの触媒層のウォッシュコート量が200gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を、触媒C5と呼ぶ。
<触媒C6の製造>
本例では、排ガス浄化用触媒を以下の方法により製造した。
まず、200gの銀担持ゼオライトZ1と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。シリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS6と呼ぶ。
次いで、スラリーS6のモノリスハニカム基材へのコートとこの基材の熱処理とを繰り返すことにより、触媒層を形成した。ここでは、基材として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
以上のようにして、基材の容積1L当りの触媒層のウォッシュコート量が200gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を、触媒C6と呼ぶ。
<触媒C7の製造>
本例では、排ガス浄化用触媒を以下の方法により製造した。
まず、200gの銀担持アルミナA1と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。シリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS7と呼ぶ。
次いで、スラリーS7のモノリスハニカム基材へのコートとこの基材の熱処理とを繰り返すことにより、触媒層を形成した。ここでは、基材として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
以上のようにして、基材の容積1L当りの触媒層のウォッシュコート量が200gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を、触媒C7と呼ぶ。
<触媒C8の製造>
本例では、排ガス浄化用触媒を以下の方法により製造した。
まず、50gの銀担持ゼオライトZ1と150gの銀担持アルミナA1と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。シリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS8と呼ぶ。
次いで、スラリーS8のモノリスハニカム基材へのコートとこの基材の熱処理とを繰り返すことにより、触媒層を形成した。ここでは、基材として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
以上のようにして、基材の容積1L当りの触媒層のウォッシュコート量が173gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を、触媒C8と呼ぶ。
<触媒C9の製造>
本例では、排ガス浄化用触媒を以下の方法により製造した。
まず、160gの銀担持ゼオライトZ1と40gの銀担持アルミナA1と100gのチタニア粉末と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。シリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS9と呼ぶ。
次いで、スラリーS9のモノリスハニカム基材へのコートとこの基材の熱処理とを繰り返すことにより、触媒層を形成した。ここでは、基材として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
以上のようにして、基材の容積1L当りの触媒層のウォッシュコート量が200gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を、触媒C9と呼ぶ。
<触媒C10の製造>
本例では、排ガス浄化用触媒を以下の方法により製造した。
まず、40gの銀担持ゼオライトZ1と160gの銀担持アルミナA1と100gのチタニア粉末と100gの純水と200gのシリカゾルとを混合した。シリカゾルとしては、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。この混合液を撹拌すると共に、それが含んでいる粒子を粉砕することにより、スラリーを得た。以下、このスラリーを、スラリーS10と呼ぶ。
次いで、スラリーS10のモノリスハニカム基材へのコートとこの基材の熱処理とを繰り返すことにより、触媒層を形成した。ここでは、基材として、触媒C1の製造で使用したのと同様のものを使用した。
以上のようにして、基材の容積1L当りの触媒層のウォッシュコート量が200gであり、銀担持量が6.8gの排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を、触媒C10と呼ぶ。
<初期性能評価>
触媒C1乃至C7、C9及びC10の各々に第1模擬ガスを流通させ、各触媒が100℃乃至600℃の温度範囲内で示すNOx浄化性能を調べた。
第1模擬ガスとしては、1800ppmのプロピレンと300ppmの一酸化窒素と10%の酸素と残部としての窒素とからなる混合ガスを使用した。第1模擬ガスの流量は20L/分とした。
また、NOx浄化性能としては、下記等式から算出される浄化率を求めた。
浄化率(%)=(入口NO濃度−出口NOx濃度)/入口NO濃度×100
ここで、「入口NO濃度」は、触媒の入口における一酸化炭素濃度を示している。「出口NOx濃度」は、触媒の出口におけるNOx濃度を示している。
図5及び図6は、排ガス浄化用触媒が初期状態において示すNOx浄化性能の例を示すグラフである。図中、横軸は温度を示し、縦軸は浄化率を示している。
図5及び図6に示すように、触媒C1乃至C5、C9及びC10、特には触媒C1乃至C5は、触媒C4乃至C8と比較して、より広い温度域で優れたNOx浄化性能を示した。このように、酸素過多の条件のもとで広い温度域に亘って優れたNOx浄化性能を示すことは、様々な規制モードに適合し得ることを意味しており、特に、ディーゼル機関が排出する排ガスの浄化に極めて有利である。
<耐久後性能評価>
まず、触媒の硫黄による被毒を生じさせるべく、400℃の温度条件のもと、触媒C1乃至C3及びC6乃至C8の各々に第2模擬ガスを5時間流通させた。第2模擬ガスとしては、200ppmの二酸化硫黄と10%の酸素と残部としての窒素とからなる混合ガスを使用した。第2模擬ガスの流量は20L/分とした。
この耐久試験の後、触媒C1乃至C3及びC6乃至C8の各々に第1模擬ガスを流通させ、各触媒が100℃乃至600℃の温度範囲内で示すNOx浄化性能を調べた。なお、第1模擬ガスの流量は20L/分とした。また、NOx浄化性能としては、上記等式から算出される浄化率を求めた。
図7は、排ガス浄化用触媒が耐久試験後に示すNOx浄化性能の例を示すグラフである。図中、横軸は温度を示し、縦軸は浄化率を示している。
図7に示すように、触媒C1乃至C3は、触媒C6乃至C8と比較して、より広い温度域で優れたNOx浄化性能を示した。また、図5及び図6に示すデータと図7に示すデータとの比較から明らかなように、触媒C1乃至C3は、触媒C6乃至C8と比較して、耐久試験に伴うNOx浄化性能の低下が抑制されていた。
本発明の一態様に係る排ガス浄化用触媒を概略的に示す斜視図。 図1に示す排ガス浄化用触媒に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図。 図1に示す排ガス浄化用触媒に採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図。 図1に示す排ガス浄化用触媒に採用可能な構造のさらに他の例を概略的に示す断面図。 排ガス浄化用触媒が初期状態において示すNOx浄化性能の例を示すグラフ。 排ガス浄化用触媒が初期状態において示すNOx浄化性能の例を示すグラフ。 排ガス浄化用触媒が耐久試験後に示すNOx浄化性能の例を示すグラフ。
符号の説明
1…排ガス浄化用触媒、2…基材、3…触媒層、3a…第1層、3b…第2層。

Claims (4)

  1. 基材と、前記基材に支持され且つ銀担持ゼオライトと銀担持アルミナとチタニアとを含有した触媒層とを具備したことを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記触媒層は、銀担持ゼオライトとチタニアとを含有した第1層と、銀担持アルミナとチタニアとを含有した第2層とを含んだ多層構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記触媒層は単層構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記銀担持ゼオライトと前記銀担持アルミナとの質量比は1:3乃至3:1の範囲内にあることを特徴とする請求項1乃至3に記載の排ガス浄化用触媒。
JP2007309055A 2007-11-29 2007-11-29 排ガス浄化用触媒 Expired - Fee Related JP5178164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007309055A JP5178164B2 (ja) 2007-11-29 2007-11-29 排ガス浄化用触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007309055A JP5178164B2 (ja) 2007-11-29 2007-11-29 排ガス浄化用触媒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009131759A true JP2009131759A (ja) 2009-06-18
JP5178164B2 JP5178164B2 (ja) 2013-04-10

Family

ID=40864226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007309055A Expired - Fee Related JP5178164B2 (ja) 2007-11-29 2007-11-29 排ガス浄化用触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5178164B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016105653A1 (de) 2015-03-30 2016-10-06 Denso Corporation NOx-Reinigungssystemsteuerung und Reduktionsmittel-Zudosiersystem
US10060312B2 (en) 2015-07-13 2018-08-28 Denso Corporation Exhaust gas filter

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9597635B2 (en) * 2014-12-04 2017-03-21 GM Global Technology Operations LLC Zeolite promoted silver based catalyst for NOx storage

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08182920A (ja) * 1994-11-04 1996-07-16 Agency Of Ind Science & Technol 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH08182931A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Riken Corp 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH08276131A (ja) * 1995-04-05 1996-10-22 Riken Corp 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH11324663A (ja) * 1998-05-11 1999-11-26 Mazda Motor Corp 排気ガス浄化用触媒
JP2006081988A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Ne Chemcat Corp 排ガス浄化用チタニア系酸化触媒、排ガス浄化用触媒構造体および排ガス浄化方法
JP2007296514A (ja) * 2006-04-07 2007-11-15 Ngk Insulators Ltd 触媒体とその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08182920A (ja) * 1994-11-04 1996-07-16 Agency Of Ind Science & Technol 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH08182931A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Riken Corp 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH08276131A (ja) * 1995-04-05 1996-10-22 Riken Corp 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH11324663A (ja) * 1998-05-11 1999-11-26 Mazda Motor Corp 排気ガス浄化用触媒
JP2006081988A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Ne Chemcat Corp 排ガス浄化用チタニア系酸化触媒、排ガス浄化用触媒構造体および排ガス浄化方法
JP2007296514A (ja) * 2006-04-07 2007-11-15 Ngk Insulators Ltd 触媒体とその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016105653A1 (de) 2015-03-30 2016-10-06 Denso Corporation NOx-Reinigungssystemsteuerung und Reduktionsmittel-Zudosiersystem
DE102016105653B4 (de) 2015-03-30 2022-05-12 Denso Corporation NOx-Reinigungssystemsteuerung und Reduktionsmittel-Zudosiersystem
US10060312B2 (en) 2015-07-13 2018-08-28 Denso Corporation Exhaust gas filter

Also Published As

Publication number Publication date
JP5178164B2 (ja) 2013-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3466541B1 (en) Exhaust gas purifying catalyst
JP5807782B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
EP1793914B1 (en) Catalyst for purifying exhaust gases
CN102822460B (zh) 废气净化系统
JP4935219B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
CN107206372B (zh) 废气净化用催化剂
JP2008100152A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2003245547A (ja) 排ガス処理触媒および排ガス処理方法
JPWO2009057650A1 (ja) 窒素酸化物除去用触媒およびそれを用いた窒素酸化物除去方法
JP2010519039A (ja) 選択的アンモニア酸化用の二官能性触媒
JP2007504945A (ja) 多層化アンモニア酸化触媒
EP3013752A1 (en) Systems and methods for using pd1+ in a twc
JP2009273988A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2006043654A (ja) 排ガス浄化触媒及びその製造方法
JP5663307B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5178164B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2009226327A (ja) NOx選択還元触媒
JP2009050791A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2006289301A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5078638B2 (ja) 排ガス浄化装置
CN101466467A (zh) 排气用吸附材料
JP2006341152A (ja) 触媒担体及び排ガス浄化触媒の製造方法
JPH0824583A (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JP4389159B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2010240533A (ja) 窒素酸化物浄化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120420

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130108

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees