以下、本発明の一実施の形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、パチンコ機1の機械的構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、パチンコ機1の正面図であり、図2は、遊技盤2の正面図である。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には、発射ハンドル7の操作により図示外の発射機から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠9で保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける上皿5が設けられている。そして、上皿5の直下には賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。また、前面枠9の上部には、左右方向の略全長に亘って前側に膨出するように照明装置39が形成されており、さらに、前面枠9の右上角及び左上角にはスピーカ48がそれぞれ設けられている。また、パチンコ機1の前面には、演出用の電飾ランプが多数設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤2の前面にはガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、LCDにより構成された表示画面38、キャラクタ21を動作させることで第四普通当たり判定の結果を示す役物演出を行う役物装置20、各種ランプ、LED等を備えた図柄表示装置8が配設されている。そして、図柄表示装置8の下方には第一始動ゲート11が、その右斜め下方には第四始動ゲート12が設けられている。また、第四始動ゲート12の下方には第三普通電動役物18が、その右斜め上方には第二普通電動役物17が、さらにその右斜め上方には第一普通電動役物16が設けられており、第一普通電動役物16の上方には第四普通電動役物19が配設されている。また、第三普通電動役物18の左方には、4つの普通入賞口14が設けられている。
尚、第一普通電動役物16、第二普通電動役物17、第三普通電動役物18、及び第四普通電動役物19のそれぞれには、所定のタイミングで開閉される開閉部材が設けられており、通常は開閉部材が閉鎖(普通電動役物16〜19が閉鎖)されているため、遊技球は普通電動役物16〜19へ入賞できない。しかし、普通当たりと判定されて開閉部材が開放(普通電動役物16〜19が開放)されると、普通電動役物16〜19へ遊技球を入賞させることが可能となる。
本実施の形態では、第一始動ゲート11を遊技球が通過すると第一普通当たり判定が行われ、当たりと判定されると第一普通電動役物16が開放される。また、第四始動ゲート12を遊技球が通過すると第四普通当たり判定が行われ、当たりと判定されると第四普通電動役物19が開放される。そして、開放された第一普通電動役物16又は第四普通電動役物19へ遊技球が入賞すると第二普通当たり判定が行われ、第二普通電動役物17が開放される。さらに、第二普通電動役物17へ遊技球が入賞すると第三普通当たり判定が行われ、第三普通電動役物18が開放される。このように、第一普通当たり判定又は第二普通当たり判定により普通当たりと判定されると、普通電動役物16〜19が次々に開放されて多数の遊技球が払い出される当たり遊技が実行される。この詳細は図面を参照して後述する。また、当たり遊技中には、普通電動役物16〜19へ遊技球を入賞させるために、遊技者は遊技盤2の右側へ遊技球を発射させる。すると、普通電動役物16〜19へ入賞しなかった遊技球は、第四始動ゲート12へ向けて流下する。従って、第四普通当たり判定が行われる頻度は、当たり遊技中の方が高い。
また、図柄表示装置8の左方には普通図柄表示装置60が配設されており、第一〜第四普通図柄と、第一〜第四普通図柄作動保留球数とが表示される。普通図柄は、第一〜第四普通当たり判定の結果をそれぞれ示す図柄であり、普通図柄作動保留球数は、対応する始動ゲート又は普通電動役物へ入賞した遊技球の中で、普通当たり判定の結果が普通図柄によってまだ表示されていない遊技球の個数である。普通図柄表示装置60では、1つの普通図柄に対して3つのLEDが横並びに設けられており、左側のLEDが普通図柄表示LEDとなっている。この普通図柄表示LEDは、対応する普通当たり判定により当たりと判定された場合に点灯、はずれと判定された場合に消灯し、普通図柄の変動中には点滅する。また、中、右の2つのLEDが普通図柄作動保留球数表示LEDとなっており、普通図柄作動保留球数を4個まで表示することができる。詳細には、普通図柄作動保留球数が「0」の場合は「消灯・消灯」、「1」の場合は「点灯、消灯」、「2」の場合は「点灯・点灯」、「3」の場合は「点滅・点灯」、「4」の場合は「点滅・点滅」となる。
また、図柄表示装置8における表示画面38の右下には、第四普通図柄作動保留球数を4つまで表示する第四普通図柄記憶数表示LED59が設けられている。この第四普通図柄記憶数表示LED59には、先述した普通図柄表示装置60のLEDよりも大きいLEDが4つ使用されており、第四普通図柄作動保留球数をより分かりやすく遊技者に報知することができる。
次に、役物装置20について説明する。図2に示すように、図柄表示装置8の右側には役物装置20が上下方向に亘って配設されており、この役物装置20は、主にキャラクタ21と、当選表示ランプ25とにより構成されている。キャラクタ21は上下方向に移動可能に配設されており、移動範囲の上端である当選位置、及び移動範囲の下端である落選位置のいずれかにモータ31(図3参照)によって移動することで、第四普通当たり判定の結果が「当たり」であるか否かを遊技者に報知する。また、キャラクタ21には、手足をかたどる可動部28が可動可能に支持されており、当選位置又は落選位置へ至るまでのキャラクタ21及び可動部28の動作を様々に変化させることができる。さらに、当たり遊技中には通常とは異なる動作をキャラクタ21に行わせることができる。従って、当たり遊技中には、第一普通当たり判定の結果や当たり遊技の進行状況等を表示画面38で表示させつつ、第四普通当たり判定の結果を役物装置20によって遊技者に報知することができ、さらに役物装置20の動作によって遊技者を楽しませることができる。
また、当選表示ランプ25は、第四普通当たり判定により「当たり」と判定されたことを点灯により示し、「はずれ」と判定されたことを消灯により示す。この当選表示ランプ25は、キャラクタ21の可動範囲の上端である当選位置に配設されている。従って、第四普通当たり判定の結果が「当たり」である場合には、キャラクタ21が当選位置へ移動することに加え、この当選位置に設けられた当選表示ランプ25が点灯する。これにより、遊技者は「当たり」となったか否かをより容易に認識することができると共に、キャラクタ21がどこまで上昇すると「当たり」となるかが分かりやすくなる。
次に、表示画面38について説明する。図2に示すように、図柄表示装置8は中央に表示画面38を備えている。当たり遊技が実行されていない通常時には、この表示画面38の表示領域全体に、第一普通当たり判定の結果を表示するためのデモ図柄を表示する判定結果表示領域が形成される。この判定結果表示領域は、遊技者の目を惹くように普通図柄表示装置60よりも広い領域を占めており、デモ図柄を変動させた後に停止表示させる報知演出を実行することで、第一普通当たり判定の結果を遊技者に報知する。そして、当たり遊技中には、表示画面38の表示領域が2つに分割されて、判定結果表示領域74と動作説明表示領域75とが形成される(図15乃至図17参照)。この動作説明表示領域75には、当たり遊技中にどの条件を満たせば役物装置20が動作するかを示す画像、及び役物装置20がどのような動作をすれば当たり遊技が連続して行われるかを示す画像が、当たり遊技の開始時に表示される。また、当たり遊技中には、当たり遊技の進行状況を遊技者に通知するための当たり遊技中演出が表示される。この詳細については後述する。
ここで、本実施の形態のパチンコ機1の遊技及び演出について説明する。パチンコ機1では、遊技球が第一始動ゲート11を通過すると第一普通当たり判定が行われる。第一普通当たり判定が行われると、普通図柄表示装置60の第一普通図柄と、表示画面38の判定結果表示領域74(図15乃至図17参照)のデモ図柄とが変動を開始し、変動パターンに応じて決められている変動時間が経過すると、第一普通当たり判定の結果を示す図柄が停止表示される。また、判定結果表示領域74では、デモ図柄の変動に同期させて様々な演出が行われる。この第一普通当たり判定において「当たり」と判定される確率は1/130に設定されており、「当たり」と判定されると、パチンコ機1が第一普通当たり状態となって第一普通電動役物16が開放される。
また、遊技球が第四始動ゲート12を通過すると第四普通当たり判定が行われ、普通図柄表示装置60の第四普通図柄の変動、及び役物装置20による役物演出が開始される。この役物装置20による役物演出では、サブ統合基板58において決定された動作パターンに従って、キャラクタ21を移動範囲内で上下方向に移動させる。そして、変動パターンに応じて決められている変動時間が経過すると、第四普通当たり判定の結果を示す第四普通図柄が停止表示される。さらに、キャラクタ21が当選位置及び落選位置のいずれかへ移動し、当選位置へ移動した場合には当選表示ランプ25が点灯する。この第二当たり判定において「当たり」と判定される確率は、第一普通当たり判定による当たり確率と同じ1/130となっている。そして、第四普通当たり判定により「当たり」と判定されると第四普通当たり状態となり、第四普通電動役物19が開放される。尚、第一普通電動役物16及び第四普通電動役物19は、開放後所定時間が経過するか、遊技球が4個入賞するかのいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
そして、開放している第一普通電動役物16又は第四普通電動役物19へ遊技球が入賞すると、第二普通当たり判定が行われる。本実施の形態では、第二普通当たり判定において「当たり」と判定される確率は100%に設定されている。そして、当たりを示す第二普通図柄が普通図柄表示装置60に停止表示されると、パチンコ機1が第二普通当たり状態となり、第二普通電動役物17が開放されて遊技球の入賞が可能となる。また、開放された第二普通電動役物17は、所定時間の経過、及び4つの遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
次いで、第二普通電動役物17へ遊技球が入賞すると、第三普通当たり判定が行われる。第三普通当たり判定において「当たり」と判定される確率は100%である。そして、当たりを示す第三普通図柄が普通図柄表示装置60に停止表示されると、パチンコ機1が第三普通当たり状態となり、第三普通電動役物18が開放される。また、開放された第三普通電動役物18は、所定時間が経過するか、遊技球が7個入賞するかのいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
尚、本実施の形態では、第一普通当たり判定又は第四普通当たり判定により「当たり」と判定されることによって開始される、普通電動役物16〜19の一連の開閉動作が行われる遊技が「当たり遊技」とされている。すなわち、1回の「当たり遊技」は、第一普通電動役物16又は第四普通電動役物19が開放されてから、最大で16回開閉される第三普通電動役物18の開閉動作が終了するまでの遊技である。
また、パチンコ機1は、当たり遊技中であっても第一普通当たり判定及び第四普通当たり判定が実行される、所謂一般電役タイプと呼ばれるパチンコ機である。一般電役タイプの遊技機では、当たり遊技中に当たりと判定された場合には当たり遊技が連続して実行されることとなり、遊技者を楽しませることができる。さらに、パチンコ機1では、普通電動役物16〜19の開放中には第一普通図柄及び第四普通図柄の変動時間の計測は行われないため、当たり遊技中の図柄の変動時間は、当たり遊技が生起されていない場合の変動時間よりも長くなる。これにより、当たり遊技が重複することによる遊技者への不利益を低減することができる。
また、一般電役タイプの遊技機では、当たり判定の結果を当たり遊技中にも遊技者に報知する必要があり、当たり遊技中には当たり遊技の進行状況も遊技者に通知するのが望ましい。同時に、遊技者の興趣を惹き付けることも重要である。そこで、本実施の形態では、当たり遊技中に頻繁に行われる第四普通当たり判定の結果を、役物装置20によって通常とは異なる動作で遊技者に報知する。よって、表示画面38のみを用いて当たり判定の結果を報知する場合よりも、斬新且つ分かりやすい報知演出を行うことができる。そして、表示画面38では、当たり遊技中の役物装置20の動作説明と、当たり遊技の進行状況の通知と、第一普通当たり判定の結果報知とを行う。これにより、遊技者は役物装置20がどのような動作を行うと当たり遊技が連続して行われるのかを容易に把握することができ、遊技に対する知識が乏しい遊技者でも当たり遊技中の遊技を楽しむことができる。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の電気的構成について、図3を参照して説明する。図3は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御部40は、主基板41、電源基板42、演出制御基板43、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47、及びサブ統合基板58から構成されている。この制御部40は、パチンコ機1(図1参照)の裏側(背面側)に設けられている。
はじめに、主基板41について説明する。パチンコ機1の主制御を司る主基板41には、プログラムに従って各種の処理を行う主基板CPUユニット50が設けられている。この主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、演算処理中に発生するデータの値等を一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム、各種データの初期値、他の基板への指示を行うコマンド等を記憶したROM53とが設けられており、これらは1つのLSIとして一体にモールディングされている。また、主基板CPUユニット50には割込信号発生回路57が接続されており、CPU51は、この割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎に、ROM53に記憶されている制御プログラムを実行する。
また、主基板41にはI/Oインタフェイス54が設けられており、サブ統合基板58、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47等のサブ基板が接続されている。また、主基板41のI/Oインタフェイス54には、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する出力ポート55が接続されている。
次いで、払出制御基板45及び中継基板47について説明する。払出制御基板45には、CPU45aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されており、賞品球払出装置49に接続されている。そして、主基板41から送信されるコマンドに従って、賞品球払出装置49の制御を行う。また、中継基板47には、第一普通電動役物16に設けられた開閉部材を開閉する第一普通電動役物開放ソレノイド61、第二普通電動役物17に設けられた開閉部材を開閉する第二普通電動役物開放ソレノイド62、第三普通電動役物18に設けられた開閉部材を開閉する第三普通電動役物開放ソレノイド63、第四普通電動役物19に設けられた開閉部材を開閉する第四普通電動役物開放ソレノイド64、第一始動ゲート11を通過した遊技球を検出する第一始動ゲートスイッチ65、第四始動ゲート12を通過した遊技球を検出する第四始動ゲートスイッチ66、第一普通電動役物16へ入賞した遊技球を検出する第一普通電動役物スイッチ67、第二普通電動役物17へ入賞した遊技球を検出する第二普通電動役物スイッチ68、第三普通電動役物18へ入賞した遊技球を検出する第三普通電動役物スイッチ69、第四普通電動役物19へ入賞した遊技球を検出する第四普通電動役物スイッチ70、普通入賞口14へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ71が接続されている。そして、中継基板47は、スイッチやソレノイドの配線の中継を行っている。尚、普通電動役物16〜19及び普通入賞口14へ遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
次いで、サブ統合基板58及び演出制御基板43について説明する。サブ統合基板58にはCPU581、RAM582、及びROM583が設けられており、演出制御基板43、電飾基板46、及びスピーカ48に接続されている。そして、主基板41から送信されるコマンドに従って、表示画面38の表示や役物装置20による役物演出等の総合的な制御を行っている。また、演出制御基板43はCPU43aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMを内蔵しており、サブ統合基板58から送信されるコマンドに従って表示画面38の制御を行っている。
次いで、電飾基板46について説明する。電飾基板はCPU461、RAM462、及びROM463を内蔵している。そして、第四普通当たり判定により「当たり」と判定された場合に点灯する当選表示ランプ25と、キャラクタ21を上下方向に移動させるモータ31と、キャラクタ21に設けられた可動部28を可動させる可動ソレノイド32と、照明装置39と、第四普通図柄記憶数表示LED59と、普通図柄表示装置60とが接続されている。そして、電飾基板46は、サブ統合基板58や主基板41から送信されるコマンドに従って、普通図柄及び保留球数の表示制御と、照明装置39の発光態様の制御と、役物装置20の制御とを行っている。
次いで、電源基板42について説明する。電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給している。遊技球発射装置37は、図示外の発射モータや、発射ハンドル7に設けられたタッチセンサ、発射装置停止スイッチ、及び発射強弱ボリューム等からなり、一定間隔(本実施の形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域へ発射する。
次に、主基板41のRAM52の記憶エリアについて説明する。RAM52には、各種のカウンタを記憶するカウンタ記憶エリア、各始動ゲート、電動役物、及び入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する入賞球フラグ記憶エリア、第一始動ゲート11への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する第一普通当たり関係情報記憶エリア、第一普通図柄作動保留球数を記憶する第一保留球数記憶エリア、第四始動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する第四普通当たり関係情報記憶エリア、第四普通図柄作動保留球数を記憶する第四保留球数記憶エリア、第二普通図柄作動保留球数を記憶する第二保留球数記憶エリア、第三普通図柄作動保留球数を記憶する第三保留球数記憶エリア、主基板41からサブ統合基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される制御コマンドを記憶するコマンド関係記憶エリア、各種フラグを記憶するフラグ関係記憶エリアが設けられている。さらに、RAM52には、図示外の各種記憶エリアが設けられている。
次に、RAM52のカウンタ記憶エリアに記憶される各カウンタについて説明する。RAM52に記憶されるカウンタには、乱数を取得するための乱数取得カウンタ、時間を計測するためのタイマカウンタ、入賞球数を計数するための入賞球数カウンタ等がある。
まず、乱数取得カウンタについて説明する。乱数取得カウンタとしては、第一普通当たり判定カウンタ、第一変動パターン決定カウンタ、第四普通当たり判定カウンタ、第四変動パターン決定カウンタ等がある。これらのカウンタの値は、割込信号発生回路57(図3参照)からの割込信号に基づいて実行されるメイン処理のカウンタ更新処理(S12、図5参照)において、一定間隔の時間(例えば、割込信号発生の間隔である2ms)毎に所定量(例えば、「1」)ずつ加算される。また、各カウンタには最小値(下限値)及び最大値(上限値)が設けられており、最小値から最大値までの範囲の数値内を循環するように構成されている。つまり、更新の結果、カウンタの値が最大値と同じ値になると、次の更新でカウンタの値は最小値を取ることとなる。そして、各乱数取得カウンタには、パチンコ機1の起動時に初期値として「0」が記憶されており、更新により値が一巡して初期値「0」と同じ値となると、新たな初期値が取得され、その初期値に対して「1」ずつの加算が行われる。この新たな初期値は、CPU51がメイン処理(図5参照)を行わない間(メイン処理が終了し、割込信号により新たなメイン処理が開始されるまでの間)に繰り返し実行されている、図示外の初期値乱数処理(所定のアルゴリズムによって乱数を発生させる処理)によって生成された乱数が用いられる。尚、これらの乱数取得カウンタは、後述するメイン処理の第一普通図柄処理(図6参照)や第四普通図柄処理(図8参照)等において使用される。
次いで、タイマカウンタについて説明する。タイマカウンタは時間を計測するために使用されるカウンタであり、時間の計測開始時に初期値として所定の値が記憶される。例えば、1秒を計測する場合には初期値として「500」が記憶される。そして、割込信号発生の間隔である2ms毎に行われるカウンタ更新処理(S12、図5参照)において「1」ずつ減算されて、値が「0」でなければ時間の計測中であると判断され、値が「0」となることで所定時間が経過したと判断される。そして、タイマカウンタの値は、「0」となった後は更新されないようにプログラムされている。
次いで、入賞球数カウンタについて説明する。入賞球数カウンタは、1回の開放動作中に普通電動役物16〜19へ入賞した遊技球の個数を計数するために使用される。このカウンタの初期値は「0」であり、後述するメイン処理の第一〜第四普通電動役物処理(S13,15,17,19、図5参照)において、入賞が確認される毎に「1」加算される。そして、普通電動役物16〜19が閉鎖すると初期化される。
次に、図4を参照して、RAM52の第一普通当たり関係情報記憶エリアについて説明する。図4は、RAM52の第一普通当たり関係情報記憶エリアを示す概念図である。この第一普通当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の第一普通図柄処理(図6参照)において使用される。図4に示すように、第一普通当たり関係情報記憶エリアには判定エリア及び第一〜第四記憶エリアが設けられており、第一〜第四記憶エリアには、第一始動ゲート11を通過し、まだ第一普通当たり判定の結果が報知されていない遊技球(第一保留球)の取得した乱数が記憶される。また、判定エリアには、現在行われている第一普通当たり判定の結果報知や、第一普通当たり遊技の基になった乱数が記憶されている。
この判定エリア及び第一〜第四記憶エリアのそれぞれには、第一普通当たり判定カウンタの値が記憶される第一普通当たり乱数欄と、第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄とが設けられている。そして、第一始動ゲート11への遊技球の通過が確認されると、RAM52の第一保留球数記憶エリアの値(第一保留球数)に対応する記憶エリアに各値が記憶され、この値に基づいて第一普通当たり判定及び第一変動パターンの決定が行われる。ここで、第一変動パターンとは、普通図柄表示装置60に表示される第一普通図柄の変動の時間、及び第一普通図柄の変動に同期して行われる表示画面38等によるデモ図柄の変動演出の内容や時間を決定するためのパターンであり、後述するROM53の第一変動パターン記憶エリアに複数の第一変動パターンが記憶されている。そして、第一変動パターン決定乱数欄に記憶されている値と、第一普通当たり判定の結果とに応じて、複数の第一変動パターンから1つが決定されることとなる。そして、サブ統合基板58では、主基板41から指定された第一変動パターンに従って、表示画面38で行われるデモ図柄の変動演出が実行される。さらに、当たり遊技中には表示画面38の表示領域を分割し、デモ図柄の変動演出と、役物装置20の動作説明等とを表示させる。この詳細は後述する。
尚、図示しないが、RAM52の第四普通当たり関係情報記憶エリアにも、第一普通当たり関係情報記憶エリアと同様に判定エリア及び第一〜第四記憶エリアが設けられている。そして、第四普通当たり判定カウンタの値と、第四変動パターン決定カウンタの値とが記憶される。第四変動パターンとは、普通図柄表示装置60に表示される第四普通図柄の変動の時間、及び第四普通図柄の変動に同期して行われる役物装置20による役物演出の内容や時間を決定するためのパターンであり、後述するROM53の第四変動パターン記憶エリアに複数の第四変動パターンが記憶されている。
次に、パチンコ機1の主基板41による動作の詳細について、図5乃至図13のフローチャートを参照して説明する。図5は、主基板41におけるメイン処理のフローチャートであり、図6は、メイン処理で行われる第一普通図柄処理のフローチャートであり、図7は、第一普通電動役物処理のフローチャートである。また、図8は、メイン処理で行われる第四普通図柄処理のフローチャートであり、図9は、第四普通電動役物処理のフローチャートである。また、図10は、メイン処理で行われる第二普通図柄処理のフローチャートであり、図11は、第二普通電動役物処理のフローチャートである。また、図12は、メイン処理で行われる第三普通図柄処理のフローチャートであり、図13は、第三普通電動役物処理のフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
パチンコ機1の制御は、ROM53の制御プログラム記憶エリアに記憶されている制御プログラムにより行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図3参照)が発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。割込信号は、一定の間隔(本実施の形態では2ms)毎に発生されるので、メイン処理は2ms毎に繰り返し実行されることになる。
まず、主基板41で行われるメイン処理について、図5を参照して説明する。図5に示すように、割込信号の感知によってメイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。このコマンド出力処理では、制御コマンドが、I/Oインタフェイス54を介してサブ統合基板58や払出制御基板45、中継基板47等に出力される。制御コマンドとは、表示画面38の表示制御、普通図柄表示装置60における普通図柄の変動や停止の制御、役物装置20による役物演出の制御、スピーカ48からの効果音の発生制御、普通電動役物の開閉部材の開閉制御、払出制御基板45を介した賞品球の払い出しの制御等を行うための各種制御コマンドがある。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理において、RAM52のコマンド関係記憶エリアに出力コマンドとして記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。このスイッチ読込処理では、第一始動ゲート11、第四始動ゲート12、普通入賞口14、及び普通電動役物16〜19への遊技球の入賞を検知する処理が行われる。具体的には、第一始動ゲートスイッチ65、第四始動ゲートスイッチ66、普通電動役物スイッチ67〜70、及び普通入賞口スイッチ71(図3参照)により遊技球が検出されたか否かが判断される。そして、遊技球が検出された場合には、RAM52の入賞球フラグ記憶エリアに記憶された各スイッチに対応したフラグがONとされる。尚、スイッチ読込処理の開始時には、入賞球フラグ記憶エリアの全てのフラグがリセットされる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。このカウンタ更新処理では、RAM52のカウンタ記憶エリアに記憶されている乱数取得カウンタの各値が所定量だけ加算され、タイマカウンタの各値が所定量だけ減算される。ここで、先述したように、4つの普通電動役物16〜19のいずれかが開放されている間は、第一〜第四普通図柄の変動時間をそれぞれ計測する第一〜第四普通図柄変動時間カウンタの値は更新されない。これにより、当たり遊技中に当たり変動を開始した第一普通図柄又は第四普通図柄の変動時間を、当たり遊技が実行されていない通常遊技中の変動時間よりも長くし、当たり遊技が重複する可能性を低下させている。
次いで、第一普通電動役物処理が行われる(S13)。この第一普通電動役物処理では、第一普通当たりを示す第一普通図柄が普通図柄表示装置60に表示された場合に、遊技球が第一普通電動役物16へ入賞可能となるように、第一普通電動役物16を開放させる制御が行われる。つまり、第一普通当たり遊技のための制御が行われる。また、第一普通電動役物16の閉鎖時に第二普通図柄作動保留球数が「0」でなければ、役物装置20の動作を説明する説明画像の開始を指示するコマンドが記憶される。この第一普通電動役物処理については、図7のフローチャートを参照して後述する。
次いで、第一普通図柄処理が行われる(S14)。この第一普通図柄処理では、第一始動ゲート11を遊技球が通過した場合に乱数が取得され、第一普通当たり判定、第一普通図柄の変動パターンの決定及び表示制御が行われる。そして、サブ統合基板58では、第一普通図柄処理で決定された変動パターンに基づいて、表示画面38で行われるデモ図柄の変動演出が制御される。この第一普通図柄処理については、図6のフローチャートを参照して後述する。
次いで、第四普通電動役物処理が行われる(S15)。この第四普通電動役物処理では、第四普通当たりを示す第四普通図柄が普通図柄表示装置60に表示された場合に、遊技球が第四普通電動役物19へ入賞可能となるように、第四普通電動役物19を開放させる制御が行われる。つまり、第四普通当たり遊技のための制御が行われる。また、第四普通電動役物19の閉鎖時に第二普通図柄作動保留球数が「0」でなければ、役物装置20の動作を説明する説明画像の開始を指示するコマンドが記憶される。この第四普通電動役物処理については、図9のフローチャートを参照して後述する。
次いで、第四普通図柄処理が行われる(S16)。この第四普通図柄処理では、第四始動ゲート12を遊技球が通過した場合に乱数が取得され、第四普通当たり判定、第四普通図柄の変動パターンの決定及び表示制御が行われる。そして、サブ統合基板58では、第四普通図柄処理で決定された変動パターンに基づいて、役物装置20による役物演出が制御される。この第四普通図柄処理については、図8のフローチャートを参照して後述する。
次いで、第二普通電動役物処理が行われる(S17)。この第二普通電動役物処理では、開放している第二普通電動役物17を閉鎖させる制御が行われる。つまり、第二普通当たり遊技のための制御が行われる。そして、第二普通電動役物17の閉鎖時に動作説明画像が表示されていれば、この表示の終了を指示するコマンドが記憶される。この第二普通電動役物処理については、図11のフローチャートを参照して後述する。
次いで、第二普通図柄処理が行われる(S18)。この第二普通図柄処理では、第一普通電動役物16又は第四普通電動役物19に遊技球が入賞した場合に、普通図柄表示装置60の第二普通図柄を変動させて当たりを示す図柄を停止表示させる制御が行われる。そして、第二普通図柄の変動を停止させた際に、第二普通電動役物17を開放させる制御が行われる。この第二普通図柄処理については、図10のフローチャートを参照して後述する。
次いで、第三普通電動役物処理が行われる(S19)。この第三普通電動役物処理では、開放している第三普通電動役物18を閉鎖させる制御が行われる。つまり、第三普通当たり遊技のための制御が行われる。この第三普通電動役物処理については、図13のフローチャートを参照して後述する。
次いで、第三普通図柄処理が行われる(S20)。この第三普通図柄処理では、第二普通電動役物17に遊技球が入賞した場合に、普通図柄表示装置60の第三普通図柄を変動させて当たりを示す図柄を停止表示させる制御が行われる。また、第三普通図柄が普通図柄表示装置60に停止表示された場合に、遊技球が第三普通電動役物18へ入賞可能となるように、第三普通電動役物18を開放させる制御が行われる。さらに、一連の当たり遊技を終了させるための処理が行われる。この第三普通図柄処理については、図12のフローチャートを参照して後述する。
次いで、賞品球の払い出しを行う払出処理(S21)、及びエラーチェック(S22)が行われる。パチンコ機1にエラーが発生している場合には、表示画面38にエラー表示を行わせたり、照明装置39を点灯・点滅させたり、スピーカ48にエラー音を発音させたりする。そこで、S10のコマンド出力処理にてサブ統合基板58へ送信するためのエラーコマンドがRAM52のコマンド関係記憶エリアに記憶される。エラーチェックが終わるとメイン処理は終了する。そして、割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、また最初からメイン処理が実行される。
次に、メイン処理で使用される各種フラグについて説明する。RAM52のフラグ関係記憶エリアには、当たり遊技状態フラグ、第一作動終了フラグ、第四作動終了フラグ、第一変動フラグ、第二変動フラグ、第三変動フラグ、第四変動フラグ、第一開放フラグ、第二開放フラグ、第三開放フラグ、第四開放フラグ、動作説明中フラグがある。
当たり遊技状態フラグは、第一普通当たりを契機として実行される第一当たり遊技中、及び第四普通当たりを契機として実行される第四当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となっており、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。また、第一作動終了フラグは、1回の第一普通当たりに起因して1回実行される第一普通電動役物16の開閉動作が終了している場合に「1」が記憶されて「ON」となり、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。また、第四作動終了フラグは、1回の第四普通当たりに起因して1回実行される第四普通電動役物19の開閉動作が終了している場合に「1」が記憶されて「ON」となり、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。
また、第一変動フラグは第一普通図柄、第二変動フラグは第二普通図柄、第三変動フラグは第三普通図柄、第四変動フラグは第四普通図柄の変動状態を示すフラグであり、図柄が変動している場合には「1」が記憶されて「ON」となり、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。また、第一開放フラグは第一普通電動役物16、第二開放フラグは第二普通電動役物17、第三開放フラグは第三普通電動役物18、第四開放フラグは第四普通電動役物19の開閉の状態を示すフラグであり、開放中に「1」が記憶されて「ON」とされ、閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」とされる。また、動作説明中フラグは、表示画面38に役物装置20の動作説明画像が表示されている場合に「1」が記憶されて「ON」となっており、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。
次に、メイン処理の第一普通図柄処理(S14)の詳細について、図6を参照して説明する。先述したように、この第一普通図柄処理では、第一普通当たり判定や、第一普通図柄の変動パターンの決定・指示、第一普通図柄の表示を制御するコマンドの記憶等が行われている。尚、サブ統合基板58では、主基板41から指示された第一普通図柄の変動パターンに従って、表示画面38、スピーカ48、及び照明装置39により行われる変動演出が制御される。
図6に示すように、メイン処理の第一普通図柄処理が開始されると、第一始動ゲート11を遊技球が通過したか否かが判断される(S31)。メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図5参照)において、第一始動ゲート11に設けられている第一始動ゲートスイッチ65により遊技球の通過が検出された場合には、入賞球フラグ記憶エリアの対応するフラグが「ON」とされている。「ON」とされていない場合には(S31:NO)、遊技球は第一始動ゲート11を通過していないので、そのままS35の判断へ移行する。
第一始動ゲートスイッチ65に対応するフラグが「ON」とされている場合には(S31:YES)、第一始動ゲート11を遊技球が通過しているので、その遊技球についての乱数が取得され、RAM52の第一普通当たり関係情報記憶エリア(図4参照)に記憶される。しかし、乱数を記憶することができる第一普通図柄作動保留球(以下、「第一保留球」という。)の数は4つである。そこで、RAM52の第一保留球数記憶エリアの値が「4」であるか否かの判断が行われ(S32)、「4」である場合には(S32:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS35の判断へ移行する。
第一保留球数記憶エリアの値が「4」でない場合、すなわち第一保留球数が「0」〜「3」のいずれかである場合には(S32:NO)、第一保留球数記憶エリアの値に「1」が加算される(S33)。そして、第一普通当たり関係情報記憶エリアの第一〜第四記憶エリアのうち、第一保留球数記憶エリアの値に対応する番号の記憶エリアに乱数が記憶される。詳細には、第一普通当たり乱数欄には第一普通当たり判定カウンタの値が記憶され、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される(S34)。
次いで、普通電動役物の開放中に新たな第一当たり遊技が開始されることを防ぐために、全ての普通電動役物16〜19が閉鎖中であるか否かの判断が行われる(S35)。この判断は、第一〜第四開放フラグの全てが「OFF」とされているか否かを判断することによって行われ、普通電動役物が1つでも開放されている場合には(S35:NO)、そのままメイン処理へ戻る。全ての電動役物が閉鎖中であると判断された場合には(S35:YES)、第一変動フラグにより、第一普通図柄が変動中であるか否かの判断が行われる(S36)。
第一変動フラグが「OFF」となっており、第一普通図柄が変動中でないと判断された場合には(S36:NO)、第一普通当たり判定が行われる。そこで、第一普通当たり判定を行うべき遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S37)。RAM52の第一保留球数記憶エリアの値が「1」以上でなければ(S37:NO)、第一普通当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、そのままメイン処理へ戻る。「1」以上であれば(S37:YES)、第一普通当たり判定を行うべき遊技球が存在するので、第一保留球数記憶エリアの値が「1」減算され(S38)、第一普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている値がシフトされる。すなわち、第一記憶エリアに記憶されている乱数が判定エリアにシフトされ、第二〜第四記憶エリアに記憶されている乱数が番号の1つ若い記憶エリアへシフトされ、第四記憶エリアの値がクリアされる(S39)。
次いで、判定エリアに記憶されている第一変動パターン決定カウンタの値と、第一普通当たり判定カウンタの値とにより第一変動パターンが決定され、決定された第一変動パターンを指定する第一変動パターン指定コマンドが、RAM52のコマンド関係記憶エリアに記憶される(S40)。ROM53の第一変動パターン記憶エリアには、第一普通当たり判定の結果に応じて複数の変動パターンが記憶されており、各変動パターンに第一普通当たり判定カウンタの値が対応付けされている。そして、S40の処理では、第一普通当たり判定の結果が当たりであれば、当たりを示す変動パターンの1つが、はずれであれば、はずれを示す変動パターンの1つがカウンタの値により決定される。尚、RAM52に記憶された第一変動パターン指定コマンドは、次に行われるメイン処理のコマンド出力処理(S11、図5参照)においてサブ統合基板58へ出力される。そして、サブ統合基板58では、第一変動パターン指定コマンドの受信を契機として、第一普通図柄の変動を開始させると共に、表示画面38等によるデモ図柄の変動演出を開始させ、指定された変動パターンに応じて演出を実行する。
次いで、第一普通図柄の変動時間が第一普通図柄変動時間カウンタに記憶される(S41)。第一普通図柄の変動時間の長さは複数種類設けられており、変動パターンに応じてあらかじめ決められている。そして、変動パターン決定カウンタの値により決定された変動パターンに応じて、第一普通図柄変動時間カウンタの値が記憶されることとなる。次いで、第一普通図柄が変動中であることを示す「1」が第一変動フラグに記憶されて「ON」とされ(S42)、メイン処理へ戻る。
そして、次に行われる第一普通図柄処理では、第一変動フラグが「ON」となっており、第一普通図柄が変動中であるため(S36:YES)、第一普通図柄の変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S47)。S41でセットされた第一普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなく、変動時間がまだ経過していない場合には(S47:NO)、第一普通図柄の変動が継続される。そこで、第一普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。その後メイン処理が繰り返し行われ、第一普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となった場合には(S47:YES)、第一普通図柄の変動を停止させるための第一普通図柄停止コマンドが記憶され(S48)、第一普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第一変動フラグに記憶されて「OFF」とされる(S49)。
次いで、第一普通当たり判定の結果が「第一普通当たり」であったか否かの判断が行われる(S50)。「はずれ」であった場合には(S50:NO)、そのままメイン処理へ戻る。一方で、「第一普通当たり」であった場合には(S50:YES)、当たり遊技中であることを示す「1」が当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされる(S51)。そして、第一普通電動役物16の開閉動作が終了していないことを示す「0」が第一作動終了フラグに記憶されて「OFF」とされる(S52)。さらに、当たり遊技が開始されることをサブ統合基板58に通知するための当たり遊技開始通知コマンドがRAM52に記憶されて(S53)、メイン処理へ戻る。
次に、メイン処理の第一普通電動役物処理(S13)の詳細について、図7を参照して説明する。第一普通電動役物処理では、第一普通電動役物16の開閉に関する処理、及び役物装置20の動作説明画像の表示開始を指示する処理が行われる。図7に示すように、メイン処理の第一普通電動役物処理が開始されると、当たり遊技状態フラグにより、当たり遊技中であるか否かの判断が行われる(S61)。当たり遊技状態フラグが「OFF」であり、当たり遊技中でないと判断された場合には(S61:NO)、第一普通電動役物16に関する処理は行われずにメイン処理へ戻る。当たり遊技状態フラグが「ON」である場合には(S61:YES)、第一作動終了フラグにより、第一普通電動役物16の作動が終了したか否かの判断が行われる(S62)。第一作動終了フラグが「ON」となっていれば(S62:YES)、実行されるべき第一普通電動役物16の開閉動作は終了しているので、そのままメイン処理へ戻る。第一作動終了フラグが「OFF」である場合には(S62:NO)、第一普通電動役物16が開放中であるか否かの判断が行われる(S63)。
そして、第一開放フラグが「OFF」となっており、第一普通電動役物16が閉鎖中であると判断された場合には(S63:NO)、第一普通電動役物16を開放させるための第一普通電動役物開放コマンドが、RAM52のコマンド関係記憶エリアに記憶される(S64)。次いで、第一普通電動役物16の最大開放時間(以下、「第一開放時間」という。)が第一普通電動役物開放時間カウンタに記憶される(S65)。そして、第一普通電動役物16が開放していることを示す「1」が第一開放フラグに記憶されて「ON」とされ(S66)。メイン処理へ戻る。
そして、次に行われる第一普通電動役物処理では、第一開放フラグが「ON」となっており、第一普通電動役物16が開放中であるため(S63:YES)、第一開放時間が経過したか否かの判断が行われる(S67)。S65でセットされた第一普通電動役物開放時間カウンタの値が「0」でなく、第一開放時間が経過していない場合には(S67:NO)、第一普通電動役物16へ遊技球が入賞したか否かの判断が行われる(S68)。メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図5参照)において、第一普通電動役物スイッチ67により遊技球の入賞が検出され、対応するフラグが「ON」となっている場合には(S68:YES)、第一普通電動役物16へ入賞した遊技球の個数を計数する第一入賞球数カウンタに「1」が加算される(S69)。そして、第二普通図柄作動保留球(以下、「第二保留球」という。)を加算するために、RAM52の第二普通図柄作動保留球数記憶エリアの値に「1」が加算されて(S70)、第一入賞球数が4個であるか否かの判断が行われる(S71)。また、第一普通電動役物16へ遊技球が入賞していなければ(S68:NO)、そのままS71の判断へ移行する。
次いで、第一入賞球数カウンタの値により、第一入賞球数が4個であるか否かの判断が行われる(S71)。第一入賞球数が3個以下である場合には(S71:NO)、第一普通電動役物16の開放が継続されるため、そのままメイン処理へ戻る。一方、繰り返しメイン処理が実行される中で、第一入賞球数が4個以上となった場合(S71:YES)、若しくは第一開放時間が経過した場合には(S67:YES)、第一普通電動役物16を閉鎖させるための第一普通電動役物閉鎖コマンドが記憶される(S72)。次いで、第一普通電動役物16が閉鎖していることを示す「0」が第一開放フラグに記憶されて「OFF」とされ(S73)、第一普通電動役物16の作動が終了していることを示す「1」が第一作動終了フラグに記憶されて「ON」とされる(S74)。
次いで、RAM52の第二普通図柄作動保留球数記憶エリアの値により、第二保留球数が「1」以上であるか否かが判断される(S75)。「0」であれば(S75:NO)、第二普通電動役物17及び第三普通電動役物18の開閉動作は行われずに当たり遊技が終了する。よって、役物装置20の動作説明画像の表示開始を指示せずに、そのままメイン処理へ戻る。第二保留球数が「1」以上であれば(S75:YES)、動作説明画像の表示開始を指示するための動作説明開始コマンドがコマンド関係記憶エリアに記憶される(S76)。次いで、第二保留球数に応じた当たり遊技中演出を実行させるために、第二保留球数をサブ統合基板58へ通知するための第二保留球数通知コマンドが記憶される(S77)。そして、動作説明中であることを示す「1」が動作説明中フラグに記憶されて「ON」とされ(S78)、メイン処理へ戻る。尚、第一普通電動役物16を閉鎖させる際に、第一入賞球数カウンタの値が初期化されて「0」となる。
次に、メイン処理の第四普通図柄処理(S16)の詳細について、図8を参照して説明する。第四普通図柄処理では、第四普通当たり判定や、第四普通図柄の変動パターンの決定・指示、第四普通図柄の表示を制御するコマンドの記憶等が行われている。尚、サブ統合基板58では、主基板41から指示された第四普通図柄の変動パターンに従って、役物装置20による役物演出の内容が制御される。
図8に示すように、第四普通図柄処理では、まず、第四始動ゲート12を遊技球が通過したか否かが判断される(S81)。第四始動ゲートスイッチ66に対応するフラグが「OFF」となっており、第四始動ゲート12を遊技球が通過していないと判断された場合には(S81:NO)、そのままS85の判断へ移行する。
第四始動ゲートスイッチ66に対応するフラグが「ON」とされている場合には(S81:YES)、RAM52の第四保留球数記憶エリアの値が「4」であるか否かの判断が行われる(S82)。「4」である場合には(S82:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS85の判断へ移行する。
第四保留球数記憶エリアの値が「4」でない場合、すなわち第一保留球数が「0」〜「3」のいずれかである場合には(S82:NO)、第四保留球数記憶エリアの値に「1」が加算される(S83)。そして、第四普通当たり関係情報記憶エリアの第一〜第四記憶エリアのうち、第四保留球数記憶エリアの値に対応する番号の記憶エリアに、第四普通当たり判定カウンタの値と第四変動パターン決定カウンタの値とが記憶される(S84)。
次いで、普通電動役物の開放中に新たな第四当たり遊技が開始されることを防ぐために、全ての普通電動役物16〜19が閉鎖中であるか否かの判断が行われる(S85)。この判断は、第一〜第四開放フラグの全てが「OFF」とされているか否かを判断することによって行われ、普通電動役物が1つでも開放されている場合には(S85:NO)、そのままメイン処理へ戻る。全ての電動役物が閉鎖中であると判断された場合には(S85:YES)、第四変動フラグにより、第四普通図柄が変動中であるか否かの判断が行われる(S86)。
第四変動フラグが「OFF」となっており、第四普通図柄が変動中でないと判断された場合には(S86:NO)、第四普通当たり判定を行うべき遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S87)。第四保留球数記憶エリアの値が「1」以上でなければ(S87:NO)、第四普通当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、そのままメイン処理へ戻る。「1」以上であれば(S87:YES)、第四保留球数記憶エリアの値が「1」減算され(S88)、第四普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている値が1つ番号の若いエリアへシフトされる(S89)。
次いで、第四普通当たり判定の結果に応じて、判定エリアに記憶されている第四変動パターン決定カウンタの値により第四変動パターンが決定され、決定された第四変動パターンを指定する第四変動パターン指定コマンドがRAM52に記憶される(S90)。コマンド関係記憶エリアに記憶された第四変動パターン指定コマンドは、次に行われるメイン処理のコマンド出力処理(S11、図5参照)においてサブ統合基板58へ出力され、普通図柄表示装置60の第四普通図柄の変動開始の契機となる。また、第四変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに従って、役物装置20による役物演出が制御されることとなる。
次いで、第四普通図柄の変動時間が第四普通図柄変動時間カウンタに記憶される(S91)。第四普通図柄の変動時間には、第一普通図柄の変動時間とは異なり、当たりの場合の変動時間(40秒)、及びはずれの場合の変動時間(3秒)の2種類のみ設けられており、第四普通当たり判定の結果に応じて、いずれかの変動時間が記憶される。次いで、第四普通図柄が変動中であることを示す「1」が第四変動フラグに記憶されて「ON」とされ(S92)、メイン処理へ戻る。
そして、次に行われる第四普通図柄処理では、第四普通図柄が変動中であり、第四変動フラグが「ON」となっているため(S86:YES)、第四普通図柄の変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S97)。S91でセットされた第四普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなく、変動時間がまだ経過していない場合には(S97:NO)、第四普通図柄の変動が継続される。そこで、そのまま第四普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。その後、メイン処理が繰り返し行われ、第四普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となった場合には(S97:YES)、第四普通図柄の変動を停止させるための第四普通図柄停止コマンドが記憶され(S98)、第四普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第四変動フラグに記憶されて「OFF」とされる(S99)。
次いで、第四普通当たり判定の結果が「第四普通当たり」であったか否かの判断が行われる(S100)。「はずれ」であった場合には(S100:NO)、そのままメイン処理へ戻る。一方で、「第四普通当たり」であった場合には(S100:YES)、当たり遊技中であることを示す「1」が当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされ(S101)、第四普通電動役物19の開閉動作が終了していないことを示す「0」が第四作動終了フラグに記憶されて「OFF」とされる(S102)。そして、当たり遊技が開始されることをサブ統合基板58に通知するための当たり遊技開始通知コマンドがRAM52に記憶されて(S103)、メイン処理へ戻る。
次に、メイン処理の第四普通電動役物処理(S15)の詳細について、図9を参照して説明する。第四普通電動役物処理では、第四普通電動役物19の開閉に関する処理、及び役物装置20の動作説明画像の表示開始を指示する処理が行われる。図9に示すように、メイン処理の第四普通電動役物処理が開始されると、当たり遊技状態フラグにより、当たり遊技中であるか否かの判断が行われる(S111)。当たり遊技状態フラグが「OFF」であり、当たり遊技中でないと判断された場合には(S111:NO)、第四普通電動役物19の動作に関する処理は行われずにメイン処理へ戻る。当たり遊技状態フラグが「ON」である場合には(S111:YES)、第四作動終了フラグにより、第四普通電動役物19の作動が終了したか否かの判断が行われる(S112)。第四作動終了フラグが「ON」となっていれば(S112:YES)、実行されるべき第四普通電動役物19の開閉動作は終了しているので、そのままメイン処理へ戻る。第四作動終了フラグが「OFF」である場合には(S112:NO)、第四普通電動役物19が開放中であるか否かの判断が行われる(S113)。
そして、第四開放フラグが「OFF」となっており、第四普通電動役物19が閉鎖中であると判断された場合には(S113:NO)、第四普通電動役物19を開放させるための第四普通電動役物開放コマンドが、RAM52のコマンド関係記憶エリアに記憶される(S114)。次いで、第四普通電動役物19の最大開放時間(以下、「第四開放時間」という。)が第四普通電動役物開放時間カウンタに記憶され(S115)、第四普通電動役物19が開放していることを示す「1」が第四開放フラグに記憶されて「ON」とされて(S116)、メイン処理へ戻る。
そして、次に行われる第四普通電動役物処理では、第四開放フラグが「ON」となっており、第四普通電動役物19が開放中であるため(S113:YES)、第四開放時間が経過したか否かの判断が行われる(S117)。S115でセットされた第四普通電動役物開放時間カウンタの値が「0」でなく、第四開放時間が経過していない場合には(S117:NO)、第四普通電動役物19へ遊技球が入賞したか否かの判断が行われる(S118)。第四普通電動役物スイッチ70に対応するフラグが「ON」となっている場合には(S118:YES)、第四普通電動役物19へ入賞した遊技球の個数(第四入賞球数)を計数する第四入賞球数カウンタに「1」が加算される(S119)。そして、第二保留球を加算するために、RAM52の第二普通図柄作動保留球数記憶エリアの値に「1」が加算されて(S120)、第四入賞球数が4個であるか否かの判断が行われる(S121)。また、第四普通電動役物19へ遊技球が入賞していなければ(S118:NO)、そのままS121の判断へ移行する。
次いで、第四入賞球数カウンタの値により、第四入賞球数が4個であるか否かの判断が行われる(S121)。第四入賞球数が3個以下である場合には(S121:NO)、第四普通電動役物19の開放が継続されるため、そのままメイン処理へ戻る。一方、繰り返しメイン処理が実行される中で、第四入賞球数が4個以上となった場合(S121:YES)、若しくは第四開放時間が経過した場合には(S117:YES)、第四普通電動役物19を閉鎖させるための第四普通電動役物閉鎖コマンドが記憶される(S122)。次いで、第四普通電動役物19が閉鎖していることを示す「0」が第四開放フラグに記憶されて「OFF」とされる(S123)。そして、第四普通電動役物19の作動が終了していることを示す「1」が第四作動終了フラグに記憶されて「ON」とされる(S124)。
次いで、RAM52の第二普通図柄作動保留球数記憶エリアの値により、第二保留球数が「1」以上であるか否かが判断される(S125)。「0」であれば(S125:NO)、当たり遊技がすぐに終了するため、役物装置20の動作説明画像の表示開始を指示せずに、そのままメイン処理へ戻る。第二保留球数が「1」以上であれば(S125:YES)、動作説明画像の表示開始を指示するための動作説明開始コマンドがRAM52のコマンド関係記憶エリアに記憶される(S126)。次いで、第二保留球数に応じた当たり遊技中演出を実行させるために、第二保留球数をサブ統合基板58へ通知するための第二保留球数通知コマンドが記憶される(S127)。そして、動作説明中であることを示す「1」が動作説明中フラグに記憶されて「ON」とされ(S128)、メイン処理へ戻る。尚、第四普通電動役物19を閉鎖させる際に、第四入賞球数カウンタの値が初期化されて「0」となる。
次に、メイン処理の第二普通図柄処理(S18)の詳細について、図10を参照して説明する。第二普通図柄処理では、普通図柄表示装置60の第二普通図柄の表示を制御するコマンドの記憶等の処理が行われる。図10に示すように、メイン処理の第二普通図柄処理が開始されると、第二変動フラグにより、第二普通図柄が変動中であるか否かの判断が行われる(S131)。第二変動フラグが「OFF」となっており、変動中でないと判断された場合には(S131:NO)、第二普通図柄の変動を開始させる処理が行われる。しかし、第二普通電動役物17の開放中には第二普通図柄の変動を開始しないため、第二開放フラグにより、第二普通電動役物17が開放中であるか否かの判断が行われる(S132)。開放中であれば(S132:YES)、メイン処理へ戻り、閉鎖中であれば(S132:NO)、第二普通図柄の変動開始の契機となる遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S133)。第二保留球数記憶エリアの値が「0」であれば(S133:NO)、変動開始の契機となる遊技球は存在しないので、そのままメイン処理へ戻る。「1」以上であれば(S133:YES)、第二保留球数記憶エリアの値が「1」減算され(S134)、第二普通図柄の変動を開始させるための第二普通図柄変動開始コマンドが記憶される(S135)。そして、第二普通図柄が変動中であることを示す「1」が第二変動フラグに記憶されて「ON」とされる(S136)。
次いで、第二保留球数が「3」であるか否かが判断される(S137)。本実施の形態では、第一普通電動役物16又は第四普通電動役物19の1回の開放中に、最大数である4つ以上の遊技球が入賞した場合、最初の第二普通図柄の変動中に動作説明画像を表示し、2〜4回目の第二普通図柄の変動中に一連の第三普通当たり遊技(図14参照)を行う。そして、詳細は後述するが、動作説明画像の十分な表示時間を確保するために、第二普通図柄の最初の変動時間(第二保留球数が「3」となっている場合の変動時間)は、第三普通図柄の変動時間、すなわち、電動役物17,18の開放動作のインターバルである2秒よりも長い4秒に設定されている。従って、第二保留球数が「3」である場合には(S137:YES)、4秒の第二普通図柄変動時間が第二普通図柄変動時間カウンタに記憶されて(S138)、メイン処理へ戻る。また、第二保留球数が「3」でない場合には(S137:NO)、10秒の第二普通図柄変動時間が記憶されて(S139)、メイン処理に戻る。
そして、次に実施されるメイン処理の第二普通図柄処理では、第二変動フラグが「ON」とされており、第二普通図柄が変動中であるため(S131:YES)、第二普通図柄の変動時間が経過したか否かが判断される(S143)。S138又はS139でセットされた第二普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなく、変動時間がまだ経過していないと判断された場合には(S143:NO)、第二変動時間の変動を継続するため、第二普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し行われ、第二普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となった場合には(S143:YES)、第二普通図柄の変動を停止させるための第二普通図柄停止コマンドが記憶される(S145)。次いで、第二普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第二変動フラグに記憶されて「OFF」とされ(S146)、第二普通電動役物17を開放させるための第二普通電動役物開放コマンドがコマンド関係記憶エリアに記憶される(S147)。そして、第二普通電動役物17の最大開放時間(以下、「第二開放時間」という。)を計測するために、第二普通電動役物開放時間カウンタに所定の値が記憶され(S148)、第二普通電動役物17が開放されていることを示す「1」が第二開放フラグに記憶されて「ON」とされ(S149)、メイン処理へ戻る。
次に、メイン処理の第二普通電動役物処理(S17)の詳細について、図11を参照して説明する。第二普通電動役物処理では、第二普通電動役物17の閉鎖に関する処理、及び動作説明画像の表示を終了させる処理が行われる。図11に示すように、メイン処理の第二普通電動役物処理が開始されると、第二開放フラグにより、第二普通電動役物17が開放中であるか否かの判断が行われる(S151)。第二開放フラグが「OFF」となっており、第二普通電動役物17が閉鎖中である場合には(S151:NO)、そのままメイン処理へ戻る。
第二開放フラグが「ON」であり、第二普通電動役物17が開放中であると判断された場合には(S151:YES)、第二開放時間が経過したか否かの判断が行われる(S152)。S148(図10参照)でセットされた第二普通電動役物開放時間カウンタの値が「0」でなく、第二開放時間が経過していないと判断された場合には(S152:NO)、第二普通電動役物17に遊技球が入賞したか否かの判断が行われる(S153)。第二普通電動役物スイッチ68(図3参照)に対応するフラグが「ON」となっており、第二普通電動役物17に遊技球が入賞していると判断された場合には(S153:YES)、第二普通電動役物17に入賞した遊技球の個数を計数する第二入賞球数カウンタに「1」が加算されて(S154)、第二入賞球数が4個であるか否かの判断が行われる(S155)。また、第二普通電動役物17に遊技球が入賞していなければ(S153:NO)、そのままS155の判断へ移行する。
次いで、第二入賞球数カウンタの値により、第二入賞球数が4個であるか否かの判断が行われる(S155)。第二入賞球数が3個以下である場合には(S155:NO)、第二普通電動役物17の開放が継続されるため、そのままメイン処理へ戻る。一方、繰り返しメイン処理が実行される中で、第二入賞球数が4個以上となった場合(S155:YES)、若しくは第二開放時間が経過した場合には(S152:YES)、第二普通電動役物17を閉鎖させるための第二普通電動役物閉鎖コマンドが記憶される(S156)。そして、第二普通電動役物17が閉鎖していることを示す「0」が第二開放フラグに記憶されて「OFF」とされる(S157)。
次いで、動作説明中フラグにより、役物装置20の動作説明画像の表示中であるか否かが判断され(S158)、表示中でないと判断された場合には(S158:NO)、そのままメイン処理へ戻る。動作説明中フラグが「ON」となっており、動作説明画像の表示中であると判断された場合には(S158:YES)、動作説明画像の表示終了を指示するための動作説明終了コマンドがコマンド関係記憶エリアに記憶される(S159)。そして、動作説明中でないことを示す「0」が動作説明中フラグに記憶されて「OFF」とされ(S160)、メイン処理へ戻る。尚、第二普通電動役物17を閉鎖させる際に、第二入賞球数カウンタの値が初期化されて「0」となる。
次に、メイン処理の第三普通図柄処理(S20)の詳細について、図12を参照して説明する。第三普通図柄処理では、普通図柄表示装置60の第三普通図柄の表示を制御するためのコマンドの記憶、第三普通電動役物18を開放させるためのコマンドの記憶、大当たり遊技状態を終了させる処理等が行われる。図12に示すように、メイン処理の第三普通図柄処理が開始されると、第二普通電動役物17に遊技球が入賞したか否かの判断が行われる(S161)。この判断では、RAM52の入賞球フラグ記憶エリアに記憶されているフラグの中で、第二普通電動役物スイッチ68に対応するフラグの値が用いられ、フラグが「OFF」である場合には(S161:NO)、そのままS164の判断へ移行する。フラグが「ON」である場合には(S161:YES)、RAM52の第三保留球数記憶エリアの値により、第三普通図柄作動保留球(以下、「第三保留球」という。)が「4」であるか否かの判断が行われる(S162)。「4」である場合には(S162:YES)、この遊技球についての保留球は記憶できないので、そのままS154の判断へ移行する。一方で、第三保留球数が「4」でない場合には(S162:NO)、第三保留球数記憶エリアの値に「1」が加算される(S163)。
次いで、第三変動フラグにより、第三普通図柄が変動中であるか否かの判断が行われる(S164)。第三変動フラグが「OFF」となっており、変動中でないと判断された場合には(S164:NO)、第三普通図柄の変動を開始させる処理が行われる。しかし、第三普通電動役物18の開放中には第三普通図柄の変動を開始しないため、第三開放フラグにより、第三普通電動役物18が開放中であるか否かの判断が行われる(S165)。開放中であれば(S165:YES)、メイン処理へ戻り、閉鎖中であれば(S165:NO)、第三普通図柄の変動開始の契機となる遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S166)。RAM52の第三保留球数記憶エリアの値が「1」以上であれば(S166:YES)、第三保留球数記憶エリアの値が「1」減算され(S167)、第三普通図柄の変動を開始させるための第三普通図柄変動開始コマンドが記憶される(S168)。そして、第三普通図柄の変動時間の計測を開始するために、2秒の第三普通図柄変動時間が第三普通図柄変動時間カウンタに記憶され(S169)、第三普通図柄が変動中であることを示す「1」が第三変動フラグに記憶されて「ON」とされて(S170)、メイン処理へ戻る。
また、第三変動フラグが「ON」となっており、第三普通図柄が変動中であると判断された場合には(S164:YES)、第三普通図柄の変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S173)。S169でセットされた第三普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなく、変動時間が経過していない場合には(S173:NO)、第三普通図柄の変動を継続させるため、第三普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し行われ、第三普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となった場合には(S173:YES)、第三普通図柄の変動を停止させるための第三普通図柄停止コマンドが記憶される(S174)。次いで、第三普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第三変動フラグに記憶されて「OFF」とされ(S175)、第三普通電動役物18を開放させるための第三普通電動役物開放コマンドがRAM52のコマンド関係記憶エリアに記憶される(S176)。そして、第三普通電動役物18の開放時間(以下、「第三開放時間」という。)を計測するために、第三普通電動役物開放時間カウンタに所定の値が記憶され(S177)、第三普通電動役物18が開放されていることを示す「1」が第三開放フラグに記憶されて「ON」とされ(S178)、メイン処理へ戻る。
また、第三普通図柄が変動中でなく(S164:NO)、第三普通電動役物18が閉鎖中であり(S165:NO)、第三保留球数が「0」の場合には(S166:NO)、第三普通図柄を変動させる契機となる遊技球は存在せず、一連の第三普通当たり遊技が終了する。ここで、第三普通当たり遊技と共に当たり遊技も終了となる場合があり、この場合には当たり遊技終了の処理を行う必要がある。そこで、まず当たり遊技中であるか否かの判断が行われる(S183)。当たり遊技状態フラグが「OFF」となっており、当たり遊技中でない場合には(S183:NO)、行うべき処理はないため第三普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
また、当たり遊技状態フラグが「ON」となっており、当たり遊技中であると判断された場合には(S183:YES)、第一作動終了フラグにより、第一普通電動役物16の作動が終了したか否かの判断が行われる(S184)。第一作動終了フラグが「OFF」となっており、第一普通電動役物16の作動が終了していなければ(S184:NO)、第一当たり遊技における第一普通電動役物16の開放前のタイミングであり、当たり遊技終了の処理を行ってはならないので、そのまま第三普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。また、第一作動終了フラグが「ON」となっている場合には(S184:YES)、第四作動終了フラグにより、第四普通電動役物19の作動が終了したか否かの判断が行われる(S185)。第四作動終了フラグが「OFF」となっており、第四普通電動役物19の作動が終了していなければ(S185:NO)、第四当たり遊技における第四普通電動役物19の開放前のタイミングであり、当たり遊技終了の処理を行ってはならないので、そのままメイン処理へ戻る。
また、第四作動終了フラグが「ON」となっている場合には(S185:YES)、第二保留球数が「1」以上であるか否かの判断が行われる(S186)。RAM52の第二保留球数記憶エリアの値が「1」以上であれば(S186:YES)、ここでは一連の第三普通当たり遊技が終了するのみで当たり遊技は終了しないため、そのままメイン処理へ戻る。第二保留球数記憶エリアの値が「0」であれば(S186:NO)、第二普通当たり判定が行われていない遊技球も存在せず、全ての電動役物に関する遊技が終了しているため、当たり遊技状態フラグに「0」が記憶されて「OFF」とされる(S187)。そして、当たり遊技が終了することをサブ統合基板58に通知するための当たり遊技終了通知コマンドがRAM52に記憶されて(S188)、パチンコ機1の当たり遊技が終了する。その後、第三普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
次に、メイン処理の第三普通電動役物処理(S19)の詳細について、図13を参照して説明する。第三普通電動役物処理では、第三普通電動役物18の閉鎖に関する処理が行われる。図13に示すように、メイン処理の第三普通電動役物処理が開始されると、第三開放フラグにより、第三普通電動役物18が開放中であるか否かの判断が行われる(S191)。第三開放フラグが「OFF」となっており、第三普通電動役物18が閉鎖中である場合には(S191:NO)、そのままメイン処理へ戻る。
第三開放フラグが「ON」であり、第三普通電動役物18が開放中であると判断された場合には(S191:YES)、第三開放時間が経過したか否かの判断が行われる(S192)。S177(図12参照)でセットされた第三普通電動役物開放時間カウンタの値が「0」でなく、第三開放時間が経過していないと判断された場合には(S192:NO)、第三普通電動役物18に遊技球が入賞したか否かの判断が行われる(S193)。第三普通電動役物スイッチ69(図3参照)に対応するフラグが「ON」となっており、第三普通電動役物18に遊技球が入賞していると判断された場合には(S193:YES)、第三普通電動役物18に入賞した遊技球の個数を計数する第三入賞球数カウンタに「1」が加算されて(S194)、第三入賞球数が7個であるか否かの判断が行われる(S195)。また、第三普通電動役物18に遊技球が入賞していなければ(S193:NO)、そのままS195の判断へ移行する。
次いで、第三入賞球数カウンタの値により、第三入賞球数が7個であるか否かの判断が行われる(S195)。第三入賞球数が6個以下である場合には(S195:NO)、第三普通電動役物18の開放が継続されるため、そのままメイン処理へ戻る。一方、繰り返しメイン処理が実行される中で、第三入賞球数が7個以上となった場合(S195:YES)、若しくは第三開放時間が経過した場合には(S192:YES)、第三普通電動役物18を閉鎖させるための第三普通電動役物閉鎖コマンドが記憶される(S196)。そして、第三普通電動役物18が閉鎖していることを示す「0」が第三開放フラグに記憶されて「OFF」とされ(S197)、第三普通電動役物処理を終了し、メイン処理へ戻る。尚、第三普通電動役物18を閉鎖させる際に、第三入賞球数カウンタの値が初期化されて「0」となる。
次に、パチンコ機1のサブ統合基板58において行われるサブ統合基板処理について説明する。本実施の形態では、表示画面38、スピーカ48、及び照明装置39により行われる演出は、主基板41から指定された変動パターンに基づいてサブ統合基板58で制御される。
まず、サブ統合基板58のRAM582及びROM583について説明する。サブ統合基板58のRAM582(図3参照)には、各種カウンタを記憶するカウンタ記憶エリア、各種フラグを記憶するフラグ関係記憶エリア、主基板41から指定された変動パターンを記憶する変動パターン記憶エリア、主基板41から通知された第二保留球数を記憶する第二保留球数記憶エリア等が設けられている。また、サブ統合基板58のROM583(図3参照)には、CPU581がパチンコ機1の制御を補助するための各種プログラムを記憶するプログラム記憶エリア、表示画面38による変動演出及び役物装置20による役物演出の演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブルを記憶する演出パターン決定テーブル記憶エリア等の各種記憶エリアが設けられている。尚、RAM582及びROM583には、以上説明した記憶エリア以外にも多数の記憶エリアが設けられている。
次に、サブ統合基板58で行われるサブ統合基板処理、及びサブ統合基板58によって制御される動作説明画像の表示内容について、図14乃至図17を参照して説明する。図14は、サブ統合基板58におけるサブ統合基板処理のフローチャートであり、図15は、動作開始契機説明画像を表示している表示画面38を示した図である。また、図16は、当選位置説明画像を表示している表示画面38を示した図であり、図17は、当選表示ランプ説明画像を表示している表示画面38を示した図である。サブ統合基板処理は、サブ統合基板58のROM583に記憶されているプログラムにより、CPU581において実行される。
図14に示すように、サブ統合基板処理が開始されると、まず、当たり遊技が開始されたことを通知する当たり遊技開始通知コマンドを主基板41から受信したか否かが判断される(S201)。受信した場合には(S201:YES)、表示画面38の表示領域の分割を指示するための表示領域分割コマンドが、演出制御基板43に送信される(S203)。そして、動作説明表示領域75(図15乃至図18参照)に、当たり遊技に当選したことを祝福する画像である祝福画像を表示させるための祝福画像表示開始コマンドが演出制御基板43に送信されて(S204)、S201の判断へ戻る。
すると、図15に示すように、第一普通当たり判定の結果を示すデモ図柄を全面に表示していた表示画面38の表示領域が、デモ図柄を表示する判定結果表示領域74と、当たり遊技中の各種演出や役物装置20の動作説明等を表示する動作説明表示領域75とに分割される。そして、動作説明表示領域75では、図示しないが、当たり遊技に当選したことを祝福する「おめでとう」等のメッセージを含む祝福画像が表示される。尚、表示内容を制御するこれらの処理は、サブ統合基板58からのコマンドを受信することを契機として、演出制御基板43によって行われる。また、表示画面38に表示される画像に同期して、スピーカ48や照明装置39により様々な音声や光を発生させる処理が行われるが、説明の簡略化のためこれらの説明は省略する。
また、当たり遊技開始コマンドを受信していない場合には(S201:NO)、役物装置20の動作説明画像の表示開始を指示する動作説明開始コマンドを主基板41から受信したか否かが判断される(S207)。受信した場合には(S207:YES)、動作説明開始コマンドと同時に送信される第二保留球数通知コマンドで通知された第二保留球数が、RAM582の第二保留球数記憶エリアに記憶される(S208)。次いで、表示画面38の動作説明表示領域75に役物装置20の動作説明画像を表示させるための動作説明画像表示開始コマンドが、演出制御基板43に送信されて(S209)、S201の判断へ戻る。
すると、図15乃至図17に示すように、動作説明表示領域75には動作説明画像が順に表示される。まず、図15に示すように、第四始動ゲート12への遊技球の通過を契機として役物装置20が動作することを示す動作開始契機説明画像が表示される。これにより、遊技者は、遊技球が第四始動ゲート12を通過することを期待しながら当たり遊技を楽しむことができる。次いで、図16に示すように、当選位置説明画像が表示される。この当選位置説明画像は、キャラクタ21(コイン君)が当選位置である最上部へ移動することで、第四普通当たりが表示されることを示す画像である。次いで、図17に示すように、当選表示ランプ説明画像が表示される。この当選表示ランプ説明画像は、当選表示ランプ25が点灯することで第四普通当たりが表示されることを示す画像である。これにより、遊技内容を熟知していない遊技者であっても、役物装置20がどのような動作をすると当たり遊技が連続して行われるのかを容易に理解することができる。
また、動作説明開始コマンドを受信していない場合には(S207:NO)、動作説明画像の表示終了を指示する動作説明終了コマンドを主基板41から受信したか否かが判断される(S212)。受信した場合には(S212:YES)、一連の動作説明画像(図15乃至図17参照)の表示を終了させる動作説明画像表示終了コマンドが演出制御基板43に送信される(S213)。そして、当たり遊技の進行状況を示す当たり遊技中演出を、RAM582に記憶されている第二保留球数に応じて開始させる処理が演出制御基板43に対して行われて(S214)、S201の判断へ戻る。
また、動作説明終了コマンドを受信していない場合には(S212:NO)、主基板41から第一変動パターン指定コマンドを受信したか否かが判断される(S217)。先述したように、第一変動パターンとは、第一普通図柄の変動時間、及び第一普通図柄の変動に同期して判定結果表示領域74で行われる変動演出の内容や時間を決定するためのパターンである。第一変動パターン指定コマンドを受信すると(S217:YES)、指定されている第一変動パターンがRAM582に記憶される(S218)。次いで、指定されているパターンの変動演出を判定結果表示領域74に表示させるための変動演出実行指示コマンドが、演出制御基板43に送信される(S219)。そして、第一普通図柄の変動を開始させるための第一普通図柄変動開始コマンドが電飾基板46に送信されて(S220)、S201の判断へ戻る。
また、第一変動パターン指定コマンドを受信していない場合には(S217:NO)、主基板41から第四変動パターン指定コマンドを受信したか否かが判断される(S222)。先述したように、第四変動パターンとは、第四普通図柄の変動時間、及び第四普通図柄の変動に同期して行われる役物装置20の動作の内容や時間を決定するためのパターンである。この第四変動パターンは、当たり遊技中であるか否かに応じて異なるテーブルから選択されるため、役物装置20の動作は当たり遊技中と通常時とで異なる。第四変動パターン指定コマンドを受信すると(S222:YES)、指定されている第四変動パターンがRAM582に記憶される(S223)。次いで、指定されているパターンの役物演出を役物装置20に実行させるための役物演出実行指示コマンドが、電飾基板46に送信される(S224)。そして、第四普通図柄の変動を開始させるための第四普通図柄変動開始コマンドが電飾基板46に送信されて(S225)、S201の判断へ移行する。
また、第四変動パターン指定コマンドを受信していない場合には(S222:NO)、当たり遊技が終了したことを通知する当たり遊技終了通知コマンドを受信したか否かが判断される(S228)。受信した場合には(S228:YES)、判定結果表示領域74を拡大させて、分割されている表示画面38の表示領域をもとに戻すための判定結果表示領域拡大コマンドが演出制御基板43に送信されて(S230)、S201の判断へ戻る。
また、当たり遊技終了通知コマンドを受信していない場合には(S228:NO)、その他のコマンドを受信したか否かが判断される(S234)。受信した場合には(S234:YES)、コマンドに応じてその他の処理が行われて(S235)、S201の判断へ戻る。例えば、普通図柄停止コマンドを受信すると、電飾基板46に変動を停止させる指示を行う。また、その他のコマンドを受信していない場合には(S234:NO)、そのままS201の判断へ戻る。
次に、本実施の形態のパチンコ機1における当たり遊技の一例、及び当たり遊技中に表示画面38に表示される画像について、図18を参照して説明する。図18は、第一始動ゲート11を遊技球が通過して第一普通当たりとなった場合の各電動役物の基本動作と、当たり遊技中の動作説明表示領域75の表示内容とを示すタイミングチャートである。尚、第四始動ゲート12を遊技球が通過して第四普通当たりとなった場合の動作も、第一普通電動役物16の代わりに第四普通電動役物19が開閉を行う点が異なるのみであるため、この説明は省略する。
まず、第一始動ゲート11を遊技球が通過すると第一普通当たり判定が行われ、第一普通図柄が変動を開始する。そして、第一普通当たりと判定されると第一普通当たり遊技が実行され、第一普通電動役物16が開放される。この第一普通電動役物16は、所定時間が経過するか、4球の遊技球が入賞するかのいずれかの条件が満たされると閉鎖する。また、第一普通電動役物16へ遊技球が入賞すると、遊技球が払い出されるだけでなく、第二普通電動役物17が開放される契機となる。ここで、パチンコ機1は、第一普通電動役物16の1回の開放動作中に第二保留球を4つまで保留することができる。よって、第一普通当たりを契機とした当たり遊技中(第一当たり遊技中)には、第二普通電動役物17は最大で4回開放されることとなる。また、本実施の形態では、1つの第二保留球に対して必ず第二普通電動役物17が1回開放される構成となっているが、第二保留球が記憶された際に乱数を取得し、この乱数に基づいて第二普通電動役物17を開放するか否かの判定を行ってもよい。
ここで、当たりと判定された場合の第一普通図柄及び第四普通図柄の変動の最後には、遊技盤2(図2参照)の右側へ遊技球を発射するように遊技者に通知する画像(以下、「右打ち通知画像」という。)が表示される。これにより、遊技内容を熟知していない遊技者でも当たり遊技を容易に消化することができる。
また、第一普通電動役物16が開放されると同時に、表示画面38の表示領域が判定結果表示領域74と動作説明表示領域75とに分割され、動作説明表示領域75には祝福画像が表示される。このように、表示領域を分割することで、第一普通当たり判定の結果表示と当たり遊技中の演出とを同時に行うことができる。
次いで、第一普通電動役物16が閉鎖すると、第二普通図柄の変動が開始する。図18に示す例のように、第一普通電動役物16へ4つの遊技球が入賞した場合には、第二普通図柄の最初の変動は4秒間に設定されている。そして、第一普通電動役物16へ遊技球が入賞していれば、第一普通電動役物16の閉鎖と同時に役物装置20の動作説明画像(図15乃至図18参照)が動作説明表示領域75に表示される。
本実施の形態では、役物装置20の動作を当たり遊技中であるか否かに応じて変化させることで、第一普通当たり判定の結果や当たり遊技中の演出を表示画面38に表示しつつ、第四普通当たり判定の結果を多様な役物演出で遊技者に通知することができる。そして、この役物演出の内容、すなわち、当たり遊技中に第四普通当たりと判定された場合には、キャラクタ21が当選位置である最上部に到達し、当選表示ランプ25が点灯する旨を動作説明表示領域75に表示させることができる。従って、遊技者は、役物装置20がどのような動作を行うことで当たり遊技が連続するのかを、動作説明画像によって容易に把握することができる。さらに、第一普通電動役物16へ遊技球が入賞せずに当たり遊技が終了する場合には、無駄な説明画像の表示が行われることがないため、遊技者を混乱又は落胆させることを防ぐことができる。また、動作説明画像の表示前には祝福画像や右打ち通知画像等、他の様々な画像を表示することができるため、表示画面38を用いて遊技者を楽しませつつ、遊技内容を遊技者に把握させることができる。
次いで、第二普通図柄の変動時間が経過すると第二普通電動役物17が開放し、最大開放時間の経過、及び4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖する。そして、第二普通電動役物17が閉鎖すると同時に動作説明画像の表示を終了させる。このように、普通電動役物16,17の開閉動作に合わせて画像を切り替えることで、遊技者は遊技の進行状況も同時に把握することができる。
また、動作説明画像の表示を終了させると同時に、当たり遊技の進行状況を示す当たり遊技中演出を開始させる。ここで、パチンコ機1における当たり遊技中の演出は、当たり遊技の開始時に表示される祝福画像と、4つの区分に区分けされた当たり遊技中演出とから構成されており、さらに、4つの区分のそれぞれは5つの小区分に区分けされている。そして、第一普通電動役物16に入賞した遊技球の数が4つの場合には、区分1〜4の全てが動作説明表示領域75に表示される。また、第一普通電動役物16への入賞球数が3つの場合には区分2〜4が、入賞球数が2つの場合には区分3及び4が、入賞球数が1つの場合には区分4のみが表示される。さらに、第二普通電動役物17の開放中に各区分における小区分1が表示され、第二普通電動役物17への遊技球の入賞球数が4つであれば、その後に小区分2〜5が表示される。また、第二普通電動役物17への入賞球数が3つであれば小区分3〜5が、2つであれば小区分4及び5が、1つであれば小区分5のみが表示される。これにより、当たり遊技の進行状況を遊技者に通知することができる。そして、当たり遊技の最初に表示される区分内の小区分1を、動作説明画像に差し替えて表示させることで、役物装置20の動作説明と当たり遊技の進行状況とを1つの表示領域で表示させることができる。
そして、第三普通図柄の変動時間は全て2秒に設定されているため、第三普通電動役物18の開放のインターバル(閉鎖してから次の開放が行われるまでの時間)は2秒となっている。さらに、変動開始時の第二普通図柄作動保留球数が0〜3である場合、第二普通図柄の変動時間は10秒となっており、普通電動役物16〜19の開放中は変動時間の計測は行われない。従って、一連の第三普通当たり遊技中に第三普通電動役物18が4回開閉された場合には、最後の開放動作が終了してから2秒後に第二普通電動役物17が開放される。これにより、普通電動役物16〜19の開放のインターバルは概ね2秒間となり、当たり遊技がテンポ良く進行する。一方で、保留球数が4である場合の第二普通図柄の変動時間のみ、2秒よりも長い4秒に設定されている。従って、動作説明画像の十分な表示時間を確保することができ、役物装置20の当たり遊技中の動作をより分かり易く遊技者に通知することができる。
尚、本実施の形態における第四始動ゲート12が本発明の「始動口」に相当し、第四始動ゲートスイッチ66が「始動口遊技球検出手段」に相当する。また、図8に示すS84で第四普通当たり乱数を取得する主基板41のCPU51が「当たり乱数取得手段」として機能し、S89で第四普通当たり判定を行う主基板41のCPU51が「当たり判定手段」として機能する。また、図8に示すS101及び図12に示すS187で当たり遊技状態フラグを制御して当たり遊技を実行する主基板41のCPU51が「当たり遊技実行制御手段」として機能し、役物装置20の動作パターンを記憶するROM583の演出パターン決定テーブル記憶エリアが「動作パターン記憶手段」に相当する。また、図14に示すS224で役物装置20の動作パターンを決定するサブ統合基板58のCPU581が「動作パターン決定手段」として機能し、役物装置20の動作を制御する電飾基板46が「演出制御手段」に相当する。また、表示画面38が「動作説明表示手段」に相当し、表示画面38に動作説明画像を表示させる演出制御基板43及びサブ統合基板58が「動作説明表示制御手段」に相当する。
また、キャラクタ21が「移動部材」に相当し、キャラクタ21を上下に移動させるモータ31が「移動手段」に相当する。また、当選表示ランプ25が「判定結果表示手段」に相当し、当選表示ランプ25の動作を制御する電飾基板46が「判定結果表示制御手段」に相当する。また、第四普通電動役物19が「第一可変入賞口」に相当し、第四普通電動役物19の開閉部材を開閉する第四普通電動役物開放ソレノイド64が「第一可変入賞口開閉手段」に相当する。また、図9に示すS114及びS122で第四普通電動役物19の開閉動作を制御する主基板41のCPU51が「第一可変入賞口開閉制御手段」として機能し、第四普通電動役物スイッチ70が「第一可変入賞口開閉制御手段」に相当する。また、第二普通電動役物17が「第二可変入賞口」に相当し、第二普通電動役物開放ソレノイド62が「第二可変入賞口開閉制御手段」に相当する。また、図10に示すS147及び図11に示すS156で第二普通電動役物17の開閉動作を制御する主基板41のCPU51が「第二可変入賞口開閉制御手段」として機能する。
尚、本発明は以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。まず、本実施の形態では、当たり遊技の契機となる2つの判定手段を備えている。そして、第一普通当たり判定の結果を表示画面38の判定結果表示領域74に表示し、第四普通当たり判定の結果を役物装置20によって表示することで、2つの普通当たり判定の結果を遊技者に報知している。しかし、当たり遊技を実行するか否かの判定を当たり遊技中にも実行し、判定結果を示す役物装置20の動作が当たり遊技中であるか否かによって異なる遊技機であれば、当たり遊技の契機となる判定手段の数が2つの遊技機に限られず、本発明を適用することが可能である。
また、役物装置20の構成や動作は変更が可能であり、例えばキャラクタ21を左右に移動させることで判定結果を表示してもよいし、回転体を回転させることで判定結果を表示してもよい。また、当選表示ランプ25の代わりに表示画面等を用いてもよいし、第四普通当たりとなった場合だけでなく、第一普通当たりとなった場合にも当選表示ランプ25を点灯させてもよい。また、表示画面38の表示領域も変更が可能であり、動作説明表示領域75を判定結果表示領域74よりも小さく表示させてもよいし、動作説明表示領域75に表示される当たり遊技中演出の内容も自由に設定が可能であることは言うまでもない。さらに、2つの表示領域の位置関係も適宜変更が可能であり、縮小した判定結果表示領域74の位置は表示画面38の左上に限られるものではなく、右上、左下、右下等、任意の位置に設定可能である。また、縮小した表示領域の数も1つに限られるものではなく、複数設けてもよい。縮小表示領域を複数設けた場合においても、複数の縮小表示領域で同じ内容の演出を同時に行ってもよいし、縮小表示領域毎に異なる演出を表示してもよい。そして、異なる演出を表示する場合には、デモ図柄の変動表示は同じにして、デモ図柄の背景だけが異なるように設定してもよい。また、これらの形態は一例にすぎず、適宜変更することが可能である。
また、本実施の形態では、動作説明画像による画像、映像、及び動画等の表示を第一普通電動役物16の閉鎖時(第二普通図柄の最初の変動開始時)に開始させ、第二普通電動役物17が閉鎖すると同時に終了させている。しかし、動作説明画像を終了させるタイミングは変更が可能であり、例えば第二普通電動役物17の開放と同時に終了させてもよいし、第二普通電動役物17が開放してから所定時間が経過した後に表示を終了させてもよい。また、第二普通電動役物17に所定個数の遊技球が入賞したことを契機として表示を終了させてもよい。また、動作説明画像を表示させる回数も1回に限られず、所定の時間内に繰り返し同じ画像を表示するように設定してもよいし、動作説明画像の1回の表示が終了した後、強調したい部分のみを繰り返し表示してもよい。さらに、1回の表示が終了した後、別の説明画像を所定の時間内に繰り返し表示してもよい。また、図15乃至図17に示す動作説明画像の内容も、役物装置20の動作が把握できる内容であれば適宜変更が可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態では、当たり遊技中の役物装置20の動作パターンは当たり遊技中でない場合の動作パターンよりも多く設けられており、当たり遊技中には、通常よりも第四普通図柄の変動時間が長くなることを利用してより多彩な役物演出を実行し、遊技者の興趣を惹き付けている。しかし、動作パターンは自由に設定することができ、通常時も当たり遊技中と同様に多数の動作パターンを設けてもよい。
また、その他の各種構成も適宜変更が可能である。例えば、本実施の形態では、普通図柄表示装置60は電飾基板46を介して配設されているが、中継基板47を介して配設されていてもよい。さらに、電飾基板46に普通図柄デモ表示装置を新たに接続して、普通図柄を複数の表示装置によって表示するように設定してもよい。この場合、例えば、図6に示すS42の後、及び図8に示すS92の後に、普通図柄表示装置60における第一普通図柄又は第四普通図柄の変動を中継基板47に指示するコマンドを記憶する。そして、図14におけるS220及びS225の後に、普通図柄デモ表示装置の普通図柄の変動を開始させる処理を行う。これにより、それぞれの表示装置における普通図柄の変動開始の処理を行うことができる。このように、主基板41における変動開始時の各種処理(普通当たり判定や変動パターンの決定等)と、サブ統合基板58における各種処理(演出内容の決定等)とを分けて行うことにより、処理を分散して各々の基板の処理負担を軽減することができ、処理時間の削減にも繋がる。より具体的には、特定の入賞口への遊技球の入賞を契機として、主基板41にて乱数が保留球として記憶され、変動開始時にこの乱数を用いて複数の抽選(当たり判定や変動パターンの決定等の抽選)が行われるように設定された遊技機を例に挙げる。この遊技機において、従来主基板41において行われていた複数の抽選に関連した内容の抽選の少なくとも一部を、サブ統合基板58にて行うように、又はサブ統合基板58にて擬似的に行うようにあらかじめ設定することによって、記憶された乱数を用いた抽選処理を行う際の主基板41側のRAM52等の記憶容量を軽減することができる。従って、主基板41側の処理をスムーズに行うことができる。この処理は、動作説明画像を介した場合も同様な効果が得られ、適正に動作説明を行うことが可能となる。