JP2009129827A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス供給流路にインジェクタが設けられた燃料電池システムについてインジェクタによるガス吐出時に発生する衝撃波を防止することである。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池へガスを供給するガス供給流路24と、ガス供給流路24に設けられたインジェクタ100と、インジェクタ100の弁体122よりも流路下流に設けられたバッフル部材200とを含んでいる。
【選択図】図2
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池へガスを供給するガス供給流路24と、ガス供給流路24に設けられたインジェクタ100と、インジェクタ100の弁体122よりも流路下流に設けられたバッフル部材200とを含んでいる。
【選択図】図2
Description
本発明は燃料電池システムに係り、ガス供給流路にインジェクタが設けられた燃料電池システムに関する。
燃料電池として例えば膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly;MEA)とMEAを挟持するセパレータとを含む電池セルが複数積層されて(スタックされて)構成されたものが知られている。積層された電池セルの集合体であるセル積層体は、セル積層方向において一対のエンドプレートに挟まれている。燃料電池スタックに燃料ガスと酸化ガスとを供給することによって電気化学反応が生じて電力が発生する。
下記特許文献1には、燃料ガスの供給にインジェクタを用いた構成が記載されている。当該インジェクタは弁体を電磁力によって弁座から移動させることによって流路を開閉する電磁駆動式の開閉弁であり、流路の開閉時間や開閉時期を制御することによって、燃料ガスの供給流量や供給圧力が調整される。
インジェクタを用いた場合、インジェクタから吐出されるガスが超音速になり衝撃波が発生することがある。衝撃波は騒音等を引き起こす原因になる。
本発明の目的は、ガス供給流路にインジェクタを設けた場合であっても衝撃波の発生を防止可能な燃料電池システムを提供することである。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池へガスを供給するガス供給流路と、ガス供給流路に設けられたインジェクタと、インジェクタの弁体よりも流路下流に設けられたバッフル部材と、を備えることを特徴とする。この構成によれば、インジェクタの弁体を通過したガスはバッフル部材に衝突するので、ガスの流速を低下させることができる。このため、インジェクタからのガス吐出によって衝撃波が発生するのを防止することができる。したがって、衝撃波による騒音等を防止することができる。
ここで、バッフル部材はフィルタで構成されていることが好ましい。この構成によれば、流路内にバッフル部材を設けることによる圧力損失を抑制することができる。
また、バッフル部材よりも流路下流に圧力計を備えることが好ましい。この構成によれば、インジェクタの弁体を通過したガスはバッフル部材に衝突して拡散される(攪拌される)。このため、流路断面におけるガス流速分布、換言すればガス圧力分布が緩和される。したがって、燃料電池へのガス供給圧力を正確に計測することができる。
また、圧力計はインジェクタの出口部分を支持する支持部材に取り付けられていることが好ましい。この構成によれば、圧力計の設置が安定する。
また、バッフル部材はインジェクタ内に配置されていることが好ましい。この構成によれば、インジェクタよりも下流の流路で衝撃波が発生するのを防止することができる。このため、衝撃波による音の放出を抑制することができる。
上記構成によれば、ガス供給流路にインジェクタが設けられた燃料電池システムについて衝撃波の発生を防止することができる。
図1に実施の形態に係る燃料電池システムの一例である燃料電池システム20の構成を説明する図を示す。燃料電池システム20は、燃料ガスおよび酸化ガスの電気化学反応によって発電を行う燃料電池22を含んでいる。ここでは燃料ガスとして水素ガスを例示し、酸化ガスとして空気中の酸素ガスを例示するが、燃料ガスおよび酸化ガスはこれらの例示に限られるものではない。なお、燃料ガスおよび酸化ガスは反応ガスと総称される場合がある。
燃料電池22は例えば固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell;PEFC)によって構成可能である。固体高分子型燃料電池は、例えば、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly;MEA)とMEAを挟持するセパレータとを含む単セルが複数積層されて(スタックされて)構成されている。なお、MEAは例えば固体高分子電解質膜がガス拡散電極で挟まれ一体的に接合されている。
燃料電池システム20は、水素ガス供給流路24と、水素ガス循環流路26と、水素ガス排出流路28と、酸素ガス供給流路30と、酸素ガス排出流路32とを含んでおり、これらの流体流路24,26,28,30,32は以下の説明から分かるように燃料電池22に繋がっている。
また、燃料電池システム20は、水素ガス供給源34と、コンプレッサ54とを含んでいる。なお、水素ガス供給源34は、例えば水素タンク、水素吸蔵合金、燃料改質器等の一つまたは複数で構成可能である。また、コンプレッサ54は、酸素ガスを含んだ空気を取り込んで圧送するものであり、酸素ガス供給源と呼ぶことも可能である。なお、コンプレッサ54に替えて例えば酸素ガス供給源の一例である酸素タンク等を用いてもよい。
水素ガス供給流路24は、水素ガス供給源34と燃料電池22の水素ガス供給口との間を接続しており、水素ガス供給源34から燃料電池22へ水素ガスを供給する流路である。水素ガス供給流路24は例えば、配管と、当該配管に設けられた遮断バルブ36、レギュレータ38、圧力計40、インジェクタ100および圧力計44とを含んで構成される。なお、上記要素36,38,40,100,44は図示の例では水素ガス供給源34の側から、換言すればガスの流れの上流側から、この順序で設けられている。
水素ガス循環流路26は、燃料電池22の水素ガス排出口と水素ガス供給流路24との間を接続しており、燃料電池22を通過して流出する水素オフガスを燃料電池22へ再度供給し循環させる流路である。ここでは、水素ガス循環流路26は圧力計44の下流側で水素ガス供給流路24に接続されている。水素ガス循環流路26は例えば、配管と、当該配管に設けられた気液分離器46およびポンプ48とを含んで構成される。気液分離器46は水素オフガスから水分等を回収するものである。ポンプ48は気液分離器46を通過した水素オフガスを加圧して水素ガス供給流路24へ送り出すものである。なお、上記要素46,48は図示の例では燃料電池22の側から、換言すればガスの流れの上流側から、この順序で設けられている。
水素ガス排出流路28は、気液分離器46の排出口に接続されており、気液分離器46で分離された不純物を含む水素オフガスを燃料電池システム20の外部へ排出する流路である。なお、気液分離器46で分離された水分等も水素ガス排出流路28を通じて排出可能である。水素ガス排出流路28は例えば、配管と、当該配管に設けられた排出バルブ(パージバルブ)50および希釈器52とを含んで構成される。なお、上記要素50,52は図示の例では気液分離器46の側から、換言すればガスの流れの上流側から、この順序で設けられている。
酸素ガス供給流路30は、コンプレッサ54の送出口と燃料電池22の酸素ガス供給口との間を接続しており、コンプレッサ54から燃料電池22へ酸素ガスを含んだ空気を供給する流路である。酸素ガス供給流路30は例えば、配管と、当該配管に設けられた加湿器56を含んで構成される。
酸素ガス排出流路32は、燃料電池22の酸素ガス排出口に接続されており、燃料電池22を通過して流出する酸化オフガスを燃料電池システム20の外部へ排出する流路である。酸素ガス排出流路32は例えば、配管と、当該配管に設けられた加湿器56および希釈器52とを含んで構成される。ここでは加湿器56を酸素ガス供給流路30と酸素ガス排出流路32とで共有する場合を例示するが、流路30,32のそれぞれに加湿器を設けてもよい。なお、上記要素56,52は図示の例では燃料電池22の側から、換言すればガスの流れの上流側から、この順序で設けられている。加湿器56を通過した酸化オフガスは希釈器52によって水素オフガスと合流し水素オフガスとともに燃料電池システム20の外部へ排出される。この例示では、希釈器52が酸素ガス排出流路32と水素ガス排出流路28とで共有されている。
図2にインジェクタ100の構成例を説明する断面図を示す。図2および後述の図面において、矢印Fは水素ガスの流れる方向を表す。なお、インジェクタ100の構成は図2の例示に限定されるものではない。
インジェクタ100は、本体部分102と、入口部分104と、出口部分108とを含んでいる。入口部分104と出口部分108とは、本体部分102から突出した部分であり、本体部分102を介して対向する位置に設けられている。インジェクタ100は、入口部分104において開口し当該開口部から本体部分102を通って出口部分108に開口する流路112を有している。この流路112は水素ガス供給流路24の一部を構成するものである。図2では流路112が全体として図示上下方向に延伸している場合を例示している。入口部分104はその外周面に流路112を取り囲むように溝106を有しており、この溝106にOリング154(図3参照)が設けられる。出口部分108も同様の溝110を有している。なお、例示のように出口部分108が本体部分102から突出している場合、出口部分108は吐出ノズルと呼ばれる場合もある。
本体部分102内には流路112の途中に当該流路112を開閉する弁体122が配置されている。図示の例では、弁体122は、柄部分124および広がり部分126を有した傘形状をしている。広がり部分126は流路112において局所的に膨らんだ部分に配置されており、これにより広がり部分126の可動範囲が規定されている。
弁体122は、柄部分124をインジェクタ100の流路112の上流側に向け、広がり部分126を流路112の下流側に向けて配置されている。柄部分124は広がり部分126に立設する筒状をしており、広がり部分126には柄部分124の中空部分から連通する穴128が設けられている。連通穴128は、弁体122が可動範囲内で最も流路下流側に位置する状態では弁体122よりも下流側流路に連通しないように設けられている。このため、弁体122が可動範囲内で最も流路下流側に位置することによって、流路112が塞がれ閉状態になる。他方、弁体122が可動範囲内で最も流路下流側位置以外に在るときは、流路112は開状態になる。このとき、弁体122が可動範囲内で最も流路上流側に位置する状態であっても、ガスは連通穴128を通って下流へ流れることができる。
流路112において弁体122が収容された部分の出口部には例えばゴム製の弁座130が配置されており、当該弁座130によって弁体122と流路壁との間が流路閉状態時にシールされる。
弁体122の流路112内における移動は、本体部分102に内蔵されたバネ132およびソレノイド120によって制御される。バネ132は流路112内に挿入されており、その一端は弁体122の柄部分124内において広がり部分126に当接し、他端は流路112に設けられたストッパ134に当接している。このため、弁体122はバネ132によって流路112の下流側へ付勢され、弁座130との当接によって流路112が閉状態になる。他方、ソレノイド120は弁体122よりも流路112の上流側に配置されており、ソレノイド120が発生する磁力によって弁体122は、バネ132の付勢力に対抗して流路112の上流側へ移動する。なお、ソレノイド120の駆動は不図示の駆動部によって行われ、これにより流路112の開閉時間や開閉時期が制御される。
かかる構成により、弁体122が移動してインジェクタ100の流路112、すなわちガス供給流路24を開閉することによって、インジェクタ100は流路上流側の水素ガスを流路下流へ吐出する。
図3にインジェクタ100の設置例を説明する断面図を示す。図3ではインジェクタ100の本体部分102の詳細な図示は省略している。なお、インジェクタ100の設置形態は図3の例示に限定されるものではない。
図3の例示では、インジェクタ100は入口側支持部材150と出口側支持部材170とによって支持されている。
支持部材150,170は流路152,172をそれぞれ有しており、流路152の一方の口部にインジェクタ100の入口部分104が挿入され、流路172の一方の口部にインジェクタ100の出口部分108が挿入されている。入口部分104にはOリング154が嵌められており、このOリング154によって入口部分104と入口側支持部材150との間がシールされている。同様に、出口部分108に嵌められたOリング174によって当該出口部分108と出口側支持部材170との間がシールされている。このとき、支持部材150,170はOリング154,174を介してインジェクタ100を支持している。
入口側支持部材150の流路152の他方の口部には配管160が例えば溶接によって接続されている。配管160は、水素ガス供給流路24のうちで水素ガス供給源34(図1参照)へ至る流路を構成するものである。また、出口側支持部材170の流路172の他方の口部には配管180が例えば溶接によって接続されている。配管180は、水素ガス供給流路24のうちで燃料電池22(図1参照)へ至る流路を構成するものである。なお、支持部材150,170における配管160,180の接続位置、配管160,180の延伸方向等は図示の例に限定されるものではない。
図3の例示では、出口側支持部材170の流路172は途中で分岐しており、この分岐部分に上記の圧力計44が例えば螺合によって取り付けられている。なお、圧力計40(図1参照)を入口側支持部材150に取り付けてもよい。圧力計40,44は歪ゲージ方式等の各種のものを用いることができる。
例えば、インジェクタ100は、支持部材150,170と配管160,180とのうちの1つまたは複数において、燃料電池22の端面等に固定することが可能である。
燃料電池システム20(図1参照)は図2および図3に示すようにバッフル(baffle)部材200を含んでおり、バッフル部材200は水素ガス供給流路24においてインジェクタ100の弁体122よりも流路下流に設けられている。なお、バッフル部材は整流部材と呼んでもよい。
ここで、図2および図3に例示したバッフル部材200を拡大して図4に示す。なお、図2および図3では断面図で示したバッフル部材200を図4では側面図で図示し、図4には説明のためインジェクタ100の出口部分108の断面および出口側支持部材170の流路172も図示している。
図2〜図4に例示のバッフル部材200はフィルタで構成されており、中空の山型をしたフィルタ本体部分202と、フィルタ本体部分202の開口縁部(上記山型の麓部分にあたる)に取り付けられた口金部分204とを含んでいる。なお、口金部分204を設けない構成にすることも可能である。フィルタ本体部分202は例えば各種材質による網状部材や不織布を山型に成型することによって製造可能であり、口金部分204は金属や樹脂等の各種材料で構成可能である。
バッフル部材200は、上記山型の頂上部を流路上流側に向けて出口部分108の流路112内に挿入されている。このとき、バッフル部材200の全体がインジェクタ100内に配置されている。図4の例では口金部分204と流路112の壁面との接触によって、バッフル部材200が流路112内に固定されている。かかる固定は、例えば口金部分204をかしめることによって可能である。また、例えば図4に示すように出口部分108の流路112にテーパ状部分を設け、当該テーパ状部分へバッフル部材200を押し込むことによって(いわゆる圧入することによって)、バッフル部材200を流路112内に固定することが可能である。
なお、図4では口金部分204が流路112の出口端に位置する場合を例示しているが、当該流路出口端よりも奥側、すなわち弁体122側に口金部分204が位置していてもよい。
上記構成によれば、流路112の開状態により弁体122(図2参照)を通過した水素ガスはバッフル部材200に衝突するので、水素ガスの流速を低下させることができる。このため、インジェクタ100からのガス吐出によって衝撃波が発生するのを防止することができ、衝撃波による騒音等を防止することができる。このとき、バッフル部材200は衝撃波の発生位置よりも流路上流側、すなわち弁体122側に配置されるが、バッフル部材200を設けない構造において衝撃波が複数回発生する場合には1回目の発生位置よりも流路上流側にバッフル部材200を配置するのが好ましい。1回目の発生を防止すれば後続の発生も防止できる場合が多いからである。なお、衝撃波の発生位置や発生回数は、例えばガスの粘性や、弁体122の上流側と下流側とのガス圧差、流路112,172,180の断面積等の種々の要因に依存するが、実験やシミュレーション等によって知ることが可能である。
バッフル部材200はインジェクタ100よりも流路下流に設けることも可能であるが、上記のようにインジェクタ100の内部に配置することによって、インジェクタ100よりも剛性の低い配管180等で衝撃波が発生するのを防止することができる。これにより、衝撃波による音の放出を抑制することができる。
ここで、バッフル部材200を流路内に設けると圧力損失の要因となるが、バッフル部材200を、多数の孔を有した部材であるフィルタで構成することによって該圧力損失を抑制することができる。
上記の構成では圧力計44がバッフル部材200よりも流路下流に設けられている(図3参照)。これにより、燃料電池22へ供給されるガス圧力を正確に計測することができる。この点を図4と、バッフル部材200を設けない場合について図示した比較用の図9とを参照して説明する。
図4および図9ではインジェクタ100から吐出した水素ガスについて、流路112,172の軸線Aに直交する流路断面の各所におけるガスの流れを矢印Bで模式的に図示し、各矢印Bの長さで流速の大きさを表現している。各矢印Bの先端を繋いだ破線は流路断面における流速分布を表している。
バッフル部材200が無い場合、図9に示すようにインジェクタ100の軸線A上付近ではガス流速が大きく、流路壁面付近のガス流速が小さくなりやすい。これに対して、バッフル部材200を設けることによって、弁体122(図2参照)を通過した水素ガスはバッフル部材200に衝突して拡散される(攪拌される)。このため、バッフル部材200を通過することによって、図4に示すように流路断面における水素ガスの流速分布が緩和される。換言すれば流路断面における水素ガスの流れが整えられる(整流される)。なお、図4では流速分布が均一化(一様化)される場合を図示している。
かかるガス流速分布の緩和または均一化によって流路断面における圧力分布も緩和または均一化されるので、バッフル部材200よりも流路下流では上記のように正確な圧力を測定することができる。
図3の例示では圧力計44は出口側支持部材170に取り付けられている。圧力計44は例えば配管180に取り付けることも可能であるが、細長い形状の配管180に圧力計44を取り付ける場合に比べて、ブロック状の出口側支持部材170に圧力計44を取り付けた方が、圧力計44の設置を安定化することができる。
また、圧力計44は、ガス供給流路24のうちでガス循環流路26が合流する位置よりも流路上流に設けられている。このとき、圧力計44は流路24において上記合流位置から遠い方が好ましい。これは、ガス循環流路26を流れる水素ガスに含まれた水分によって圧力計44に不具合、例えば凍結が生じるのを防止することができるからである。かかる点に鑑みれば、圧力計44を出口側支持部材170に設けることによって、当該不具合を防止することができる。
ここで、バッフル部材200は図5に例示のようにフィルタ本体部分202の頂上部を流路下流側に向けて配置してもよく、上記と同様の効果を得ることができる。
また、図6に例示するバッフル部材210を適用することも可能である。バッフル部材210は、上記のバッフル部材200において山型のフィルタ本体部分202を平坦なフィルタ本体部分206に替えた構成を有している。このバッフル部材210によっても上記の効果を得ることができる。
また、図7に例示のバッフル部材220を適用することも可能である。なお、図7の下段にはバッフル部材220の平面図を示し、当該平面図中の7−7線における断面図を図7の上段に図示している。図7の上段には説明のためインジェクタ100の出口部分108の断面も図示している。
バッフル部材220は、図7の例示では、円盤状の本体部分222と、本体部分222の周縁部から放射線状に延伸した複数の突出部分224とを含んでいる。本体部分222と突出部分224とから成る形状は、本体部分222よりも大径の円盤状部材を複数箇所切り欠きした形状に相当する。なお、突出部分224の個数、換言すれば周縁方向に隣接する突出部分224間の部分である切り欠き部分226の個数は図示の例に限定されるものではない。また、バッフル部材220は、本体部分222の中心部(上記円盤状部材の中心部に対応する)上に立設した立設部分228を含んでいる。立設部分228は、図7では円柱状部材を例示しているが、かかる形状に限定されるものではない。例えば円錐状であってもよいし、円錐状の頂上部を底面に平行に切り落とした形状等であってもよい。バッフル部材220は例えば金属や樹脂で構成可能である。
バッフル部材220は、図7の例では、立設部分228を流路上流側に向けて出口部分108の流路112内に挿入されている。このとき、バッフル部材220の全体がインジェクタ100内に配置されている。バッフル部材220は突出部分224と流路112の壁面との接触によって流路112内に固定されている。かかる固定は例えばバッフル部材220を圧入することによって可能である。かかる設置形態の場合、インジェクタ100の出口部分108の軸線A上に立設部分228および本体部分222が設けられている。なお、バッフル部材220は、図7では流路112の出口端に位置する場合を例示しているが、当該流路出口端よりも奥側、すなわち弁体122側に設けてもよい。
弁体122(図2参照)を通過した水素ガスは、立設部分228および本体部分222に衝突し、切り欠き部分226を通って下流側へ流れる。したがって、バッフル部材220によってもバッフル部材200等と同様の効果を得ることができる。
また、図8の断面図に例示するバッフル部材230を適用することも可能である。バッフル部材230はインジェクタ100を支持する出口側支持部材を利用して構成されている。換言すれば、バッフル部材230が出口側支持部材を兼ねている。バッフル部材230は上記の出口側支持部材170(図3参照)において流路172を、L字型に曲がった流路232に替えた構成を有している。図8の例示ではバッフル部材230のその他の構成および設置形態は出口側支持部材170(図3参照)と同様である。
L字型の流路232によれば、インジェクタ100のガス吐出口、換言すればインジェクタ100の軸線A上に流路232の壁面が位置するので、弁体122(図2参照)を通過した水素ガスは当該流路壁面に衝突する。したがって、バッフル部材230によってもバッフル部材200等と同様の効果を得ることができる。
また、バッフル部材230はブロック状の支持部材を兼ねているので、当該支持部材よりも剛性の低い配管180等で衝撃波が発生するのを防止し、衝撃波による音の放出を抑制することができる。
図8の例では圧力計44はバッフル部材230に取り付けられており、インジェクタ100から吐出したガスが衝突する上記流路壁面よりも下流側に設けられている。このため、上記と同様に燃料電池22へ供給されるガス圧力を正確に計測することができる。
なお、バッフル部材230の流路232の曲がり角度は、上記では90°を例示したが、90°以外の角度であってもよい。すなわち、インジェクタ100から吐出したガスが流路232の壁面に衝突するように流路232の形状を選定することによって、上記効果を得ることができる。
上記ではインジェクタ100およびバッフル部材200,210,220,230が水素ガス供給流路24に設けられる場合を例示したが、他の流路に設けることも可能である。例えばコンプレッサ54に替えて酸素タンクを用いる場合、酸素ガス供給流路30にインジェクタ100およびバッフル部材200,210,220,230を設けることが可能であり、かかる場合も上記と同様の効果を得ることができる。
なお、詳細な実験等によれば、水素ガスの方が酸素ガス(または空気)に比べて上記衝撃波を発生しやすい傾向があり、その要因の一つとしてガスの粘性が低いことが考えられる。このため、水素ガス供給流路24に、または燃料電池システムで用いられる粘性の低い他のガスの供給流路に、バッフル部材200,210,220,230を設けることは好ましい。
20 燃料電池システム、22 燃料電池、24,30 ガス供給流路、44 圧力計、100 インジェクタ、108 出口部分、122 弁体、170 出口側支持部材、200,210,220,230 バッフル部材。
Claims (5)
- 燃料電池へガスを供給するガス供給流路と、
ガス供給流路に設けられたインジェクタと、
インジェクタの弁体よりも流路下流に設けられたバッフル部材と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
バッフル部材はフィルタで構成されていることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1または2に記載の燃料電池システムであって、
バッフル部材よりも流路下流に圧力計を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
圧力計はインジェクタの出口部分を支持する支持部材に取り付けられていることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
バッフル部材はインジェクタ内に配置されていることを特徴とする燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007306020A JP2009129827A (ja) | 2007-11-27 | 2007-11-27 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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WO2015064005A1 (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池用のガス供給装置 |
DE102015226103A1 (de) | 2014-12-23 | 2016-06-23 | Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha | Brennstoffversorgungseinheit |
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-
2007
- 2007-11-27 JP JP2007306020A patent/JP2009129827A/ja active Pending
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