JP2009129749A - 燃料電池システムの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御器10は、燃料電池システム1aの運転停止時において、外部の温度(例えば、外気温等)を検出する外気温センサ16、および、圧力センサ15の上流側のオフガス温度およびオフガス湿度を検出する上流側状態センサ41、および、ガス圧検出室25内の温度を検出する温度センサ34、および、ガス圧検出室25内の湿度を検出する湿度センサ35から出力される各検出値に基づき、酸素極側の出口側配管14内のカソードオフガスの温度が低下した場合にカソードオフガスに含まれる水が結露するか否かを判定し、結露すると判定した場合にはカソードオフガスの湿度を低下させる制御として、ヒータ33への通電の実行を開始すると共に、過給機を駆動して燃料電池の酸素極およびカソードオフガスの流路に空気を掃気ガスとして供給する掃気の実行を開始する。
【選択図】図2
Description
このため、上記従来技術の一例に係る燃料電池システムにおいては、燃料電池から排出される高湿潤のオフガスによって、オフガスの流路内に配置された各種センサ等に結露が発生する場合があり、この場合には、センサの劣化や破損等が生じる虞がある。特に、上述した固体高分子膜型燃料電池は、通常作動温度が、水の蒸気化温度よりも低く、オフガスは多湿度で水分量が多いガスとなって排出されるため、オフガス中の水分が結露しやすいという問題がある。
しかも、燃料電池システムの運転停止後に、温度センサから出力される検出値に応じて自動的に掃気が実行されることから、操作者等が予期しないタイミングで掃気に伴う騒音が発生することになり、操作者等が燃料電池システムの挙動に違和感を感じてしまうという問題が生じる。
この実施形態による燃料電池システムの制御装置1は、例えば図1に示すように、燃料電池2と、電流制御器3と、蓄電装置4と、負荷5と、S/C出力制御器6と、過給機(S/C)7と、燃料供給装置8と、出力電流センサ9と、制御器10と、燃料電池2に接続された各配管11,12,13,14のうち、酸素極側の出口側配管14に設けられたヒータ内蔵型圧力センサ(圧力センサ)15と、外部の温度(例えば、外気温等)を検出する外気温センサ16とを備えて構成される燃料電池システム1aを制御するものである。
燃料電池2の水素極に接続された入口側配管11には、例えば高圧の水素タンク等を具備する燃料供給装置8から水素ガスを含む燃料ガスが供給され、水素極の触媒電極上で触媒反応によりイオン化された水素は、適度に加湿された固体高分子電解質膜を介して酸素極へと移動し、この移動に伴って発生する電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。酸素極に接続された入口側配管12には、例えば、酸素などの酸化剤ガスあるいは空気が過給機(S/C)7から供給され、この酸素極において、水素イオン、電子及び酸素が反応して水が生成される。そして、水素極側、酸素極側共に出口側配管13、14から反応済みのいわゆるオフガスが系外に排出される。特に、固体高分子電解質型の燃料電池は通常作動温度が水の蒸気化温度よりも低く、オフガスは多湿度で水分量の多いガスとなって排出される。
この過給機7を駆動するモータ(図示略)の回転数は、制御器10から入力される制御指令に基づき、例えばパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータを具備するS/C出力制御器6によって制御されている。
そして、燃料電池2および電流制御器3と蓄電装置4は、例えば走行用モータ(図示略)と、例えば燃料電池2や蓄電装置4の冷却装置(図示略)や空調装置(図示略)等の各種補機類からなる負荷5と、S/C出力制御器6とに対して並列に接続されている。
このため、制御器10には、燃料電池2から取り出される出力電流の電流値を検出する出力電流センサ9から出力される検出信号が入力されている。
さらに、制御器10は、燃料電池2に対する発電指令(FC出力指令値)に基づき、電流制御器3により燃料電池2から取り出される出力電流の電流値を制御する。
筒状部24の内部はガス圧検出室25として形成され、ガス圧検出室25は出口側配管14内に連通している。
また、筒状部24の外周面25Aにはシール材26が装着され、出口側配管14の貫通孔14bの内周壁に密接して気密性を確保している。
つまりPTCサーミスタは、PTC素子に電圧が印加されるとジュール熱により自己発熱し、PTC素子の温度がキュリー温度を超えると、PTC素子の抵抗値は対数的に増大する。これにより、PTC素子に通電される電流が減少し、電力の増大が抑制されることから、発熱温度が低下する。そして、PTC素子の抵抗値が低下すると、PTC素子に通電される電流が増大し、再度、電力が増大することから、発熱温度が増大する。この一連の動作が繰り返されることで、PTCサーミスタは、自己制御機能を有する定温発熱体として機能する。
上流側状態センサ41は出口側配管14に形成された貫通孔14cに基部42が挿通固定され、先端の検出部43が出口側配管14内に挿入されるものである。なお、上流側状態センサ41の基部42の外周壁にはシール材44が取り付けられ、上流側状態センサ41と貫通孔14cとの間のシール性を確保している。
そして、制御器10は、燃料電池システム1aの運転停止時において、各センサ16,41,34,35から出力される検出値に基づき、酸素極側の出口側配管14内のカソードオフガスの温度が低下した場合にカソードオフガスに含まれる水が結露するか否かを判定し、結露すると判定した場合にはカソードオフガスの湿度を低下させる制御を実行する
。
なお、ヒータ33への通電の実行時には、温度センサ34から出力される温度検出値が所定のヒステリシスを有する閾温度TE(L/H)に応じた所定温度範囲内の値となるようにして、ヒータ33の通電量を制御する。このとき、制御器10は、例えばヒータ33へ通電される電流値に対するフィードバック制御や、例えばスイッチング素子のオン/オフ動作等に基づくチョッパ制御(つまり、通電のオン/オフの切替制御)等によってヒータ33の通電量を制御する。
そして、ステップS02においては、例えば外気温とガス圧検出室25内の湿度とに基づき、カソードオフガスの温度が外気温にほぼ等しい温度まで低下した場合に、相対湿度が所定の目標相対湿度(<100%)となるために、後述する所定のヒステリシスを有する閾温度TE(L/H)に応じた所定温度範囲に対して必要とされる湿度の閾値(例えば、所定のヒステリシスを有する閾湿度HY(L/H))を、例えば所定マップに対するマップ検索等により取得する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS04に進む。
そして、ステップS04においては、ヒータ33への通電の実行を開始すると共に、過給機7を駆動して燃料電池2の酸素極およびカソードオフガスの流路(つまり、酸素極側の出口側配管14)に空気を掃気ガスとして供給する掃気の実行を開始する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS07に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS06に進む。
そして、ステップS06においては、ヒータ33への通電電流を減少させる。これにより、ガス圧検出室25内の温度を低下させることで所望の温度範囲内の目標温度を確保し、過剰な電力の消費を防止している。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS09に進む。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS08に進む。
そして、ステップS08においては、ヒータ33への通電電流を増大させる。これにより、ガス圧検出室25内の温度を上昇させることで所望の温度範囲内の目標温度を確保し、圧力センサ15における結露発生の防止をより確実なものとしている。
また、ステップS09においては、この時点でのヒータ33への通電電流を維持する。
この判定結果が「NO」の場合、つまり検出室内湿度が所定のハイ側閾湿度HY(H)よりも高い場合には、上述したステップS05に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合、つまり検出室内湿度が所定のロー側閾湿度HY(L)以下である場合には、ステップS11に進む。
そして、ステップS11においては、ヒータ33への通電および掃気の実行を停止し、一連の処理を終了する。
そして、オフガス中の水分がガス圧検出室25内で凝結するのを防止することができるため、ガス圧検出室25内において凝結水がダイアフラム31に接触すること、および、この凝結水が凍結してしまうことを防止することができ、ダイアフラム31の耐久性を高めることができると共にゲージ抵抗32による圧力の検出精度を高めることができる。
そして、ヒータ33のオンの状態ではガス圧検出室25内の温度が所定のヒステリシスを有する閾温度TE(L/H)に応じた所定範囲内の値となるようにして、ヒータ33の通電量を制御することから、ガス圧検出室25内に流入する被検出ガスによって新たに結露が発生してしまうことを防止することができる。
また、温度センサ34により検出されるガス圧検出室25内の温度および湿度センサ35により検出されるガス圧検出室25内の相対湿度に基づき、圧力センサ15の検知感度の変動を補正してもよい。
1a 燃料電池システム
2 燃料電池(スタック)
6 S/C出力制御器(酸素供給源)
7 過給機(S/C)(酸素供給源)
8 燃料供給装置(水素供給源)
10 制御器(制御手段)
15 圧力センサ(状態量センサ)
16 外気温センサ(外部温度センサ)
33 ヒータ
34 温度センサ
35 湿度センサ
41 上流側状態センサ(温度センサ、湿度センサ)
Claims (4)
- 水素供給源と、酸素供給源と、
前記水素供給源からアノードガスとして水素が供給されるアノード極および前記酸素供給源からカソードガスとして酸素が供給されるカソード極および電解質を有し、前記アノードガスと前記カソードガスとの電気化学反応により発電し、前記アノード極からアノードオフガスを排出し、前記カソード極からカソードオフガスを排出するスタックとを備える燃料電池システムであって、
前記カソード極から排出された前記カソードオフガスの温度を検出する温度センサと、
前記カソード極から排出された前記カソードオフガスの湿度を検出する湿度センサと、
前記燃料電池システムの外部温度を検出する外部温度センサと、
前記燃料電池システムの運転停止時において、前記各センサから出力される検出値に基づき、前記カソードオフガスの温度が低下した場合に前記カソードオフガスに含まれる水が結露するか否かを判定し、結露すると判定した場合には前記カソードオフガスの湿度を低下させる制御を実行する制御手段と
を備えることを特徴とする燃料電池システムの制御装置。 - 前記制御手段は、前記カソードオフガスの流路に掃気ガスを流通させる掃気制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの制御装置。
- 前記カソードオフガスを加熱するヒータを備え、
前記制御手段は、前記ヒータに対する通電制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの制御装置。 - 前記ヒータは前記カソードオフガスの状態量を検出する状態量センサに具備されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システムの制御装置。
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