JP2009128970A - 表示装置及び書込装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力操作に対する軌跡の忠実な再現性を簡易な構成で実現すると共に、軌跡の高速表示の可能な表示装置及び書込装置を提供する。
【解決手段】指示部材の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化して該指示部材の押圧軌跡を表示する第1の表示手段と、入力された画像情報に応じた画像を表示する第2の表示手段と、指示部材の第1の表示手段上における押圧位置を検出する検出手段と、検出手段による検出結果に基づいて、指示部材の押圧軌跡を示す画像情報を第2の表示手段へ出力する制御手段と、を備えた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置及び書込装置に関する。
情報機器の多様化の一つとして、ペン等の指示部材を用いて入力パネル上に文字や図形等を書込むとともに、このペン入力の軌跡を表示装置に表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この表示装置と組み合わせる入力パネルとしては、電磁誘導方式のものや、静電容量方式のもの、そして、光学式等の様々な方式を用いたものが実用化されている。また、表示装置としては、トナーの回転、電気泳動、サーマルリライタブル、液晶及びエレクトロクロミー等の技術を用いた電子ペーパーや、液晶ディスプレイ、CRT等のディスプレイ等が用いられている。そして、指示部材が入力パネル上に接触及び該入力パネル上を移動した軌跡は、これらの表示装置に表示されることによって可視化される。
この指示部材の軌跡の可視化において、忠実かつ即時的な軌跡の再現が求められる。軌跡の忠実かつ即時性を高めるための技術として、例えば、特許文献2の技術によれば、指示部材としてインクにより書込みを行うインクペンを用いて、表示装置としての電子ペーパー表面に該インクペンによる書込みを行い、表示装置にインクペンによる入力の軌跡が表示された後に該インクペンによる記載を人為的に電子ペーパー表面から消去している。
特開2004−46792号公報 特開2004−109402号公報
しかしながら、上記従来技術では、表示装置に画像を表示する度にインクペンの記載の消去という人為的な作業が必要であった。また、上記電子ペーパーは、一般的に応答速度が遅いことが知られていることから、手書きにより文字あるいは線画等の入力を行う場合等、使用者の筆記状況に合わせて筆跡に相当する軌跡画像を表示するといった比較的高速の動作は困難であり、インクペンによる直接的な軌跡の可視化が行われない場合には、表示の高速化を実現することは困難であった。
本発明は、入力操作に対する軌跡の忠実な再現性を簡易な構成で実現すると共に、軌跡の高速表示の可能な表示装置及び書込装置を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち、
請求項1に係る発明は、指示部材の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化して該指示部材の押圧軌跡を表示する第1の表示手段と、入力された画像情報に応じた画像を表示する第2の表示手段と、前記指示部材の前記第1の表示手段上における押圧位置を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記指示部材の押圧軌跡を示す画像情報を前記第2の表示手段へ出力する制御手段と、を備えた表示装置である。
請求項2に係る発明は、前記色第1の表示手段は、少なくとも、押圧力の加えられていない状態において透明であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置である。
請求項3に係る発明は、前記第1の表示手段は、透明である共に弾性を有する弾性部材中に、圧力の付与によって構造色が変化する周期構造体を含んでなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置である。
請求項4に係る発明は、前記周期構造体は、複数の粒子が所定間隔で配列されてなることを特徴とする請求項3に記載の表示装置である。
請求項5に係る発明は、前記第1の表示手段は、ピエゾクロミック材料を含有するエラストマーからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置である。
請求項6に係る発明は、前記第1の表示手段は、シート状であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の表示装置である。
請求項7に係る発明は、前記第2の表示手段はシート状であることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の表示装置である。
請求項8に係る発明は、前記第2の表示手段は、前記第1の表示手段上に積層されてなることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の表示装置である。
請求項9に係る発明は、前記第1の表示手段は、前記第2の表示手段と一体的に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の表示装置である。
請求項10に係る発明は、前記第1の表示手段、前記第2の表示手段、及び前記検出手段の内の少なくとも1つは、前記制御手段に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の表示装置である。
請求項11に係る発明は、指示部材の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化して該指示部材の押圧軌跡を表示する第1の表示手段と、入力された画像情報に応じた画像を表示する第2の表示手段と、前記指示部材の前記第1の表示手段上における押圧位置を検出する検出手段と、を備えた入力表示装置の前記検出手段による検出結果に基づいて、前記指示部材の押圧軌跡を示す画像情報を前記第2の表示手段へ出力する制御手段を備えた書込装置である。
請求項12に係る発明は、指示部材の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化して該指示部材の押圧軌跡を表示する第1の表示手段と、入力された画像情報に応じた画像を表示する第2の表示手段と、を備えた入力表示装置の前記指示部材の前記第1の表示手段上における押圧位置を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記指示部材の押圧軌跡を示す画像情報を前記第2の表示手段へ出力する制御手段と、を備えた書込装置である。
上記に示したように、本発明によれば、入力操作に対する軌跡の忠実な再現性を簡易な構成で実現すると共に、軌跡の高速表示の可能な表示装置及び書込装置を提供することができる。
本発明の表示装置の一の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施の形態の表示装置10は、指示部材22の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化することによって該指示部材22の押圧軌跡を一時的に表示する第1の表示部12と、入力された画像情報に応じた画像を表示する第2の表示部14と、指示部材22による第1の表示部12上における押圧位置を検出する検出装置20と、第2の表示部14及び検出装置20を制御する主制御部18と、を含んで構成されている。
なお、表示装置10が、本発明の表示装置に相当し、第1の表示部12が、本発明の表示装置の第1の表示手段に相当し、第2の表示部14が、本発明の表示装置の第2の表示手段に相当する。また、検出装置20が、本発明の表示装置の検出手段に相当する。
また、第1の表示部12、第2の表示部14、及び検出装置20、または第1の表示部12及び第2の表示部14が、本発明の書込装置の入力表示装置に相当する。そして、検出装置20が本発明の書込装置の検出手段に相当し、主制御部18が、本発明の書込装置の制御手段に相当する。
第1の表示部12及び第2の表示部14は共にシート状であり、第2の表示部14上に第1の表示部12が積層されて且つ一体的に構成されている。
第2の表示部14は、各種表示を行う表示部14Bと、表示部14Bを制御する表示制御部14Aと、を含んで構成されている。上記主制御部18は、表示制御部14A及び検出装置20に信号授受可能に接続されている。
第1の表示部12を押圧指示する指示部材22としては、第1の表示部12上の任意の位置を指示しうる構成であり、且つ、操作者によって第1の表示部12上を押圧または押圧した状態で移動させることで文字や図形等の入力の可能な形状であればよく、操作者によって挟持しやすい等の理由から、例えば、ペン状の部材が用いられる。
第1の表示部12は、上述したように、弾性を有し、指示部材22の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化することによって該指示部材22の押圧軌跡を一時的に表示する。
すなわち、第1の表示部12は、指示部材22による押圧力に応じて弾性変形した領域の色が、弾性変形する前の該領域の色とは異なる色へと変化する。この変色によって、第1の表示部12上には、文字や図形等の指示部材22による軌跡が表示される。そして、指示部材22が第1の表示部12上から離間または第1の表示部12上を移動することによって、第1の表示部12の指示部材22による押圧力によって弾性変形した領域が弾性変形前の状態へと戻ることで、弾性変形により変色した領域の色は、弾性変形前の色へと戻る。このため、第1の表示部12上には、指示部材22による押圧軌跡が一時的に表示されることとなる。
なお、本実施の形態における第1の表示部12の「色の変化」及び「変色」とは、指示部材22によって第1の表示部12に押圧力が加えられて弾性変形した状態と、この弾性変形する前の状態と、を対比して目視で観察した場合に、色相や明度、彩度において、弾性変形した領域における両者の差異が識別出来る程度の差異であることを意味している。
この第1の表示部12の色の変化及び変色は、押圧力に応じた弾性変形により生じればよいが、好ましくは、押圧力の加えられていない状態すなわち弾性変形していない状態では透明であり、押圧力の加えられた状態すなわち弾性変形した状態では非透明となることが好ましい。なお、本実施の形態では、「透明」とは、可視光領域の光の透過率が
40%以上であることを意味しかつHaze値が40%未満であり、「非透明」とは、可視光領域の光の透過率が40%未満でありかつHaze値が40%以上であることを示している。
上述のように、第1の表示部12は指示部材22の押圧力に応じて弾性変形する特性を示すが、この第1の表示部12の弾性率は、指示部材22の第1の表示部12に接触する先端部の形状や、該指示部材22によって第1の表示部12を操作する操作者の筆圧等によって異なるため一概には言えないが、少なくとも、弾性変形した状態から弾性変形する前の状態に戻るまでに要する時間が、該指示部材22による第1の表示部12への押圧がなされてから該押圧に対応する軌跡が第2の表示部14へ表示されるまでに要する時間より長くなるように、弾性率を調整すればよい。
具体的には、通常、成人の各種ペンによる筆記圧力はおおよそ50g〜500gの範囲に入っているので、第1の表示部12の弾性率は、20℃における複素弾性率が100Pa〜100MPaであり、1kPa〜10MPaであることがより好ましく、100kPa〜1MPaであることが特に好ましい。
20℃における複素弾性率が100Pa未満であると、第1の表示部12の指示部材22の押圧力による変形が復元しずらく、指示部材22による一時的な第1の表示部12への入力軌跡の表示が困難となる場合がある。
一方、20℃における弾性率が100MPaを超えると、弾性変形が生じにくいと言う問題が生じる場合がある。
上記特性を有する第1の表示部12としては、サブマイクロスケールの周期構造体(規則構造体)を利用した構造色による発色機構を用いた構成であってもよいし、針状粒子の分散された分散膜を用いた構成であってもよいし、圧力刺激によって色が可逆的に変化するピエゾクロミズムを示す材料を用いた構成や、圧力刺激により蛍光色が変化する応力発光材料や相分離する圧力相分離材料等を用いた構成であってもよい。
第1の表示部12として、サブマイクロスケールの周期構造体を利用した構造色による発色機構を用いる場合には、例えば、図1に示すように、弾性を有する弾性部材12A中に、周期構造体12Bを設けた構成とすればよい。
この周期構造体12Bは、光の波長程度の大きさで屈折率の異なる2つ以上の領域がサブマイクロスケール程度で周期的に並べられた周期構造を有するものである。周期構造体12Bは、例えば、第1の表示部12に弾性変形が生じず、周期構造体12Bに変形が生じていない状態では可視光領域外の構造色を呈しており、第1の表示部12に弾性変形が生じて周期構造体12Bに変形が生じると該変形によって周期構造体12Bの平均屈折率が変化して該変形の生じた領域が可視光領域内の色を示す。
この周期構造体12Bとしては、具体的には、コロイド結晶構造体、ミクロドメイン構造体、ラメラ構造体等のポジ型構造体が挙げられる。これらのポジ型構造体は、単位構造体(例えば粒子等)を所定間隔毎に配列させることで、周期構造を形成すればよい。
コロイド結晶構造体は、コロイド粒子同士の斥力を利用して充填した非最密充填型構造体である。コロイド粒子としては、例えば体積平均粒子径10nm〜1000nmの粒子で、シリカ粒子、ポリマー粒子(ポリスチレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルスルフォン、ナイロン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど)、その他、酸化チタンなどの無機物粒子)がある。
このようなコロイド粒子は、例えば、乳化重合、懸濁重合、二段階鋳型重合、化学的気相反応法、電気炉加熱法、熱プラズマ法、レーザ加熱法、ガス中蒸発法、共沈法、均一沈殿法、化合物沈殿法、金属アルコキシド法、水熱合成法、ゾルゲル法、噴霧法、冷凍凍結法、硝酸塩分解法で作製することができる。また、コロイド結晶構造体は、コロイド粒子分散液を用いて基板上にコロイド粒子を重力沈降法や塗布乾燥法によって自己組織的に堆積させる方法、あるいは電場や磁場の作用によって基板上に堆積させる方法、さらにはコロイド粒子の分散液に基板を浸漬、引き上げて、基板上に形成させる方法によって作製することができる。
コロイド結晶構造体は厚さが100nm〜5mm、好ましくは500nm〜1mmであることがよい。
また、ミクロドメイン構造体は、例えば、異種高分子を化学結合で繋げたブロック共重合体を利用し、当該異種高分子間の反発により、数ナノメートル〜サブマイクロメートルの周期構造を持つものである。ブロック共重合体としては、例えば、ポリ(スチレン−co−イソプレン)ブロック共重合体、ポリ(スチレン−co−ブタジエン)ブロック共重合体ポリ(スチレン−co−ビニルピリジン)ブロック共重合体、ポリ(スチレン−co−エチレンプロピレン)ブロック共重合体などがあり、繰り返し単位が複数になってもかまわない。
このようなミクロドメイン構造体は、例えば流動温度以上に上昇させたのちに冷却して固化させたり、溶媒に溶解させた後に溶媒を蒸散させて固化させることで作製することができる。
ミクロドメイン構造体は、それぞれのドメインの屈折率差が0.1〜10であって、ドメインの特長距離が10nm〜1000nmであることがよい。
また、ラメラ構造体は、液晶構造の一つであり、分子膜が層状にスタックし、分子膜間相互の斥力により安定化されているものである。分子膜を構成する材料としては、界面活性剤等がある。
このようなラメラ構造体は、例えば、界面活性剤を用いた多層二分子膜によるラメラ層間を反応場としてアルコキシシランのゾル−ゲル合成より作製することができる。さらにこの手法は界面活性剤が形成するヘキサゴナル相、逆ヘキサゴナル相を反応場に用いても周期構造体を得ることができる。
ラメラ構造体は、それぞれの層の屈折率差が0.1〜10であって、層間距離が10nm〜1000nmであることがよい。
上記弾性部材12Aは、上記周期構造体12Bを構成する粒子等の単位構造体の間隙を埋めるように設けられており、この弾性部材12Aとしては、上記周期構造体12Bと第1の表示部12を構成したときに、上記説明した弾性変形が生じるように材料を選択すればよい。具体的には、天然ゴム、シリコーン系樹脂、イソプレンゴム、クロロプレンゴムやブタジエンゴムなどの合成ゴム、アクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、安定性や周期構造体の作製のし易さや高い透明性の理由から、シリコーン系樹脂が好ましく用いられる。
第1の表示部12として、針状粒子の分散された分散膜を用いた構成を用いる場合には、針状の粒子を シリコーン系樹脂等のゴム弾性をもった高分子に分散した分散膜を調整すればよい。
ここで、本実施の形態における針状粒子とは、長軸と単軸の長さの比が1.5以上である粒子を示している。
このような針状粒子としては、具体的には、酸化チタン、酸窒化チタン、ヨード系結晶(ピラジンジカルボン酸ポリヨージド結晶など)、多環式芳香族の陽イオンと3沃化陰イオンの錯体結晶、ヘラパタイトなど錯体イオン等が挙げられる。これらの針状粒子の内、高いコントラスト比が得られる理由から、酸窒化チタン、ヨード系結晶(ピラジンジカルボン酸ポリヨージド結晶など)を用いることが好ましい。
針状粒子の長軸の長さは、100nm〜10μmの範囲内が好ましく、100nm〜5μmの範囲内がさらに好ましい。また、針状粒子の短軸の長さは、50nm〜5μmの範囲内が好ましく、100nm〜2μmの範囲内がさらに好ましい。
針状粒子の長軸の長さが100nm(下限値)未満であると、粒子の分散性が悪くなると言う問題が生じる場合がり、また、10μm(上限値)を超えると、粒子が沈降するという問題が生じる場合がある。
また、針状粒子の短軸の長さが50nm(下限値)未満であると、光吸収能が低いという問題が生じる場合があり、5μm(上限値)を超えると、粒子沈降が起きやすいという問題が生じる場合がある。
針状粒子は長軸方向を第1の表示部12の厚み方向となるように配向されると共に、互いに所定間隔で配列された状態で分散膜中に分散されている。
このような分散膜を構成する材料としては、上記針状粒子を含む分散膜として第1の表示部12を構成したときに、上記説明した弾性変形が生じるように材料を選択すればよい。具体的には、天然ゴム、シリコーン系樹脂、イソプレンゴム、クロロプレンゴムやブタジエンゴムなどの合成ゴム、アクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、安定性や高い透明性の理由から、シリコーン系樹脂が好ましく用いられる。
第1の表示部12として、この針状粒子の分散された分散膜を用いる場合に、この分散膜は、下記方法で作製される。下記方法で作製することによって、上記針状粒子が長軸方向を第1の表示部12の厚み方向となるように配向されると共に、互いに所定間隔で配列された分散膜が調整される。
この作製方法としては、針状粒子を硬化前のシリコーン樹脂前駆体等に分散し、シート状に所定の形状に成形し、電気、磁場あるいは応力を付与して針状粒子の長軸方向を揃え(配向)、その状態を保ったまま、熱、放射線の付与等によって硬化してゴム弾性を持った状態とする。硬化によって、針状粒子は一定の配向状態を保ったまま弾性体中に固定される。
また、第1の表示部12として、圧力刺激によって色や発光波長が可逆的に変化するピエゾクロミズムを示す材料を用いた構成とする場合には、このピエゾクロミズムを示す材料を、上記したようなゴム弾性を持った高分子膜に分散した構成とすればよい。
このピエゾクロミズムを示す材料としては、具体的には、テトラフェニルピレンやその誘導体、ペリレンやその誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、高い応力発光能を持つという理由から、テトラフェニルピレンやその誘導体、MgGa、ZnGa、ZnAl、SnZn、BaAl、MgAl等の金属酸化物系材料が好ましく用いられる。
このピエゾクロミズムを示す材料を分散する材料としては、上記ピエゾクロミズムを示す材料を用いた構成の第1の表示部12を構成したときに、上記説明した弾性変形が生じるように材料を選択すればよい。具体的には、天然ゴム、シリコーン系樹脂、イソプレンゴム、クロロプレンゴムやブタジエンゴムなどの合成ゴム、アクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、安定性や高い透明性の理由から、シリコーン系樹脂が好ましく用いられる。
第1の表示部12中の上記ピエゾクロミズムを示す材料の含有量は、100重量部に対して、0.1重量部〜20重量部であることが好ましく、1重量部〜30重量部であることが更に好ましい。
ピエゾクロミズムを示す材料の含有量が0.1重量部未満であると、発光強度が低いと言う問題が生じる場合があり、30重量部を超えると、材料自身が不透明になるという問題が生じる場合がある。
この圧力刺激によって色が可逆的に変化するピエゾクロミズムを示す材料を用いて第1の表示部12と作製する場合には、下記方法によって作製すればよい。
この作製方法としては、ピエゾクロミズム材料を硬化前のシリコーン樹脂前駆体等に分散し、シート状に所定の形状に成形し、熱、放射線の付与等によって硬化してゴム弾性を持った状態とする。
さらに、第1の表示部12を、圧力刺激により相分離する圧力相分離材料を用いた構成とする場合には、この圧力相分離材料を高分子弾性体や樹脂に分散した構成とすればよい。
この圧力相分離材料としては、圧力によって光散乱性を示すという特性を有する材料が用いられ、具体的には、液晶-高分子複合膜、色素を含んだ液晶―高分子複合膜等が挙げられる。
これらの中でも、高いコントラストを持つという理由から、液晶-高分子複合膜を用いる事が好ましい。
第1の表示部12中の上記圧力相分離材料における液晶の含有量は、樹脂が100重量部に対して、10重量部〜300重量部であることが好ましく、20重量部〜200重量部であることが更に好ましい。
圧力相分離材料の含有量が10重量部未満であると、コントラストが低いと言う問題が生じる場合があり、300重量部を超えると、強度が低いという問題が生じる場合がある。
上記圧力相分離材料を用いて第1の表示部12を作製するには、例えば、下記方法を用いればよい。
この作製方法としては、液晶を高分子溶液や高分子前駆体(モノマなど)に溶解し、これをシート状に所定の形状に成形し、必要に応じて乾燥や硬化せしめる方法が挙げられる。
これらの第1の表示部12の厚みは、第1の表示部12を構成する材料や、検出装置20の構成等によっても異なるが、指示部材22による押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化し、且つ、この第1の表示部12上の指示部材22の軌跡が検出装置20によって検知可能な厚みであればよい。
具体的には、50μm以上5mm以下であることが好ましく、100μm以上3mm以下であることが更に好ましい。
第1の表示部12の厚みが50μm未満であると、色変化が小さいという問題が生じる場合があり、5mmを超えると、透明性が低くなるという問題が生じる場合がある。
第2の表示部14は、指示部材22による第1の表示部12の押圧の軌跡や、各種情報を表示するための表示部14Bと、主制御部18から受け付けた画像情報に基づいて該画像情報に応じた画像を表示部14Bへ表示するように表示制御を行う表示制御部14Aとを含んで構成されている。
表示部14Bとしては、表示制御部14Aの制御によって画像情報に応じた画像を表示する機能を有すると共に、表示制御部14Aの制御によって表示した画像を、次に表示制御部14Aの制御によって書換えまたは消去されるまで保持する機能を有した構成であればよく、例えば、液晶により各種画像を表示する機能層や、電気泳動方式により各種画像を表示する機能層が挙げられる。
例えば、表示部14Bを電気泳動方式により各種画像を表示する機能層とする場合には、電極層、電気泳動粒子の分散された分散媒からなる電気泳動層、及び電極層を少なくとも積層した構成とし、電気泳動粒子として電界により電極層間を移動する粒子を用いた一般的な電気泳動層の構成とすればよい。このような構成とした場合には、該一対の電極層に電圧を印加して電気泳動層内の電気泳動粒子を移動させることで、表示部14Bに各種画像が表示される。また、この場合には、表示制御部14Aとしては、主制御部18から受け付けた画像情報に応じた電圧を該電極層間に印加する機構を用いればよい。
また、例えば、表示部14Bを液晶により各種画像を表示する機能層とする場合には、例えば、電極層、液晶層、及び電極層を少なくとも積層した構成とし、この液晶層を、電場によって入射光のうち特定の色光の反射・透過状態を変調する機能を有し且つ変調された状態が無電場で保持される性質を有する層とすればよい。このような構成とした場合には、該一対の電極層の内の所定の領域間に電圧を印加することによって、液晶層の任意の領域に印加された電圧に応じた光学的特性分布を生じさせることで、表示部14Bに各種画像が表示される。また、この場合には、表示制御部14Aとしては、主制御部18から受け付けた画像情報に応じた電圧を該電極層間に印加する機構を用いればよい。
検出装置20は指示部材22による第1の表示部12上の押圧位置を検出する構成であればどのような構成であってもよい。例えば、検出装置20としては、第1の表示部12上の指示部材22の押圧位置を光学的に検出する装置が用いられる。
光学的に指示部材22による第1の表示部12上の押圧位置を検出する構成とする場合には、例えば、図1に示すように、検出装置20としては、検出装置20A及び検出装置20Bを含んで構成されている。
検出装置20Aは、第1の表示部12の側面側から第1の表示部12の面方向に光を照射する光照射部21Aと、光照射部21Aから照射された光の第1の表示部12からの反射光または透過光を受光する受光部21Bと、を含んで構成されている。
なお、図1に示す例では、受光部21Bは、光照射部21Aから照射された光の反射光を受光するように設けられている場合を説明するが、光照射部21Aから照射された光が第1の表示部12の側面側から面方向に透過した光を受光するように設けた構成であってもよい。
また、検出装置20Bは、第1の表示部12の側面側から第1の表示部12の面方向で、且つ光照射部21Aから照射される光に交差する方向に向かって光を照射する光照射部23Aと、該光照射部23Aから照射された光の透過光または反射光を受光する受光部23Bと、を含んで構成されている。
なお、図1に示す例では、受光部23Bは、光照射部23Aから照射された光の反射光を受光するように設けられている場合を説明するが、光照射部23Aから照射された光が第1の表示部12の側面側から面方向に透過した光を受光するように設けた構成であってもよい。
光照射部21Aとしては、光を出射する光源と、この光源から出射された光を第1の表示部12の内部を通って面方向の一端から他端に向かって透過する方向(図2中、X方向)へと案内して照射すると共に、該第1の表示部12の側面の一端から他端(図2中、Y方向の一端から他端)に渡って光を照射する光学系を含んだ構成であればよい。
同様に、光照射部23Aとしては、光を出射する光源と、この光源から出射された光を第1の表示部12の内部を通って面方向の一端から他端に向かって透過する方向(図2中、Y方向)へと案内して照射すると共に、該第1の表示部12の側面の一端から他端に渡って光を照射し、且つ照射した光が光照射部21Aから照射された光に対して交差する方向(図2中、X方向)へ光を照射する光学系を含んだ構成であればよい。
このような光源としては、具体的には、LED、半導体レーザー等が用いられる。
受光部21Bは、光照射部21Aから照射された光の反射光または透過光を受光するとともに、受光した光の強度を示す強度情報を導出する。同様に、受光部23Bは、光照射部23Aから照射された光の反射光または透過光を受光すると共に、受光した光の強度を示す強度情報を導出する。
本実施の形態では、図2に示すように、検出装置20A及び検出装置20Bは、各々第1の表示部12の側面側に設けられ、且つ、検出装置20Aは、第1の表示部12のY方向(図2参照)の一端から他端に渡る光を、第1の表示部12のX方向(図2参照)の一端側から他端側へ向かって照射すると共に、照射した光の反射光または透過光を受光する構成であればよい。また、検出装置20Bは、第1の表示部12のX方向(図2参照)の一端から他端に渡る光を、第1の表示部12のY方向(図2参照)の一端側から他端側へ向かって照射すると共に、照射した光の反射光または透過光を受光する構成であればよい。なお、図2中、X方向とY方向とは、第1の表示部12の面方向の光であって、互いに直交するように交差する光であるとして説明する。
指示部材22によって第1の表示部12が押圧されることで、図3に示すように、第1の表示部12の押圧された領域(図3中、変色領域13A参照)が弾性変形して指示部材22による押圧力に応じた色に変色すると、この変色に応じて、受光部21B及び受光部23Bによって受光される光の内の、該変色した位置に対応する領域の光強度が変化する。
光照射部21A、光照射部23A、受光部21B、及び受光部23Bは、各々主制御部18に信号授受可能に接続されており、主制御部18の制御によって光照射部21A及び光照射部23A各々から第1の表示部12へ向かって光が照射され、この照射された光の反射光または透過光が受光部21B及び受光部23Bによって受光される。
受光部21Bは、第1の表示部12のY方向の一端から他端に渡る領域に照射された光の反射光または透過光を受光し、受光部23Bは、第1の表示部12のX方向の一端から他端に渡る領域に照射された光の反射光または透過光を受光することから、受光部21B及び受光部23Bによって、指示部材22によって押圧された第1の表示部12上の位置を示す位置座標を示す光の強度情報が得られることとなる。
このため、検出装置20A及び検出装置20Bの各々によって、第1の表示部12の指示部材22によって押圧された位置を示す情報として、第1の表示部12のX方向及びY方向における位置を示す情報が得られる。このように、検出装置20では、第1の表示部12の指示部材22によって押圧された位置を示す位置情報を検知可能に構成されている。
主制御部18は、図4に示すように、制御回路18Aと、信号処理回路18Bと、軌跡情報演算部18Cと、を含んで構成されている。
検出装置20は、主制御部18の制御回路18A及び信号処理回路18Bに信号授受可能に接続されている。また、信号処理回路18B、軌跡情報演算部18C及び制御回路18Aは、互いに信号授受可能に接続されている。また、制御回路18Aは、表示制御部14Aに信号授受可能に接続されている。
制御回路18Aは、検出装置20、信号処理回路18B、軌跡情報演算部18C、及び表示制御部14A等の表示装置10の装置各部を制御する。
信号処理回路18Bは、検出装置20によって検出された、指示部材22の第1の表示部12上の位置を示す位置情報として、指示部材22による第1の表示部12上のX方向及びY方向各々における反射光または透過光の光強度を示す強度情報を受信する。
信号処理回路18Bでは、この受信した強度情報について、増幅等の所定の信号処理を施した後に、軌跡情報演算部18Cへと該強度情報を出力する。
軌跡情報演算部18Cでは、信号処理回路18Bから受け付けた、指示部材22の第1の表示部12上の位置を示す位置情報としての光の強度情報に基づいて、該指示部材22の第1の表示部12上の位置に対応する、第2の表示部14の表示部14B上の位置を算出すると共に、更に、算出結果に基づいて、指示部材22の第1の表示部12上の押圧軌跡を示す軌跡情報を算出する。
この、第2の表示部14Bの表示部14B上の位置の算出は、例えば、予め第1の表示部14上の原点となる位置を原点座標(0,0)として定める。この原点座標は、例えば、第1の表示部12のY方向の一端部、X方向の一端部各々を予め原点位置として定めればよい。そして、このX方向及びY方向各々の原点位置に対応する領域の光強度情報を受光する受光部23B及び受光部21B上の撮像素子(CCD)上の位置と、該X方向の他端部、該Y方向の他端部各々に対応する領域の光強度情報を受光する受光部23B及び21B上の撮像素子上の位置と、を予め設定する。そして、これらの設定した位置と、受光部23B及び受光部21Bから受光した光の強度を示す強度情報と、に基づいて、例えば、単位時間あたりの光強度変化として所定値以上の光強度変化を示した撮像素子上の位置から、指示部材22の第1の表示部12上の位置座標を算出する。
そして、第1の表示部12上の位置座標に対応する第2の表示部14の表示部14B上の位置座標を予め対応づけて記憶しておき、上記算出した第1の表示部12上の位置座標に対応する第2の表示部14の表示部14B上の位置座標を読み取ればよい。
軌跡情報演算部18Cでは、更に、算出した座標情報に基づいて、座標情報によって示される指示部材22の第1の表示部12上の押圧位置を、時系列に連続した線として算出することによって、指示部材22の第1の表示部12上の押圧軌跡を示す軌跡情報を算出し、制御回路18Aへ出力する。制御回路18Aでは、受け付けた軌跡情報を、第2の表示部14の表示部14B上に表示する画像情報として表示制御部14Aへ出力する。表示制御部14Aでは、受け付けた画像情報に応じた画像を表示するように表示部14Bを制御する。これによって、表示部14Bには、指示部材22の第1の表示部12上の押圧軌跡が表示される。
次に、本実施の形態の表示装置10における作用について説明する。
なお、表示装置10では、ユーザによる指示部材22の第1の表示部12上の押圧または文字入力などがなされる前に、表示装置10の装置各部に電力供給開始を指示するためのスイッチ(図示省略)がユーザによって操作されることで、表示装置10の装置各部へ電力が供給されているとする。
ユーザによって指示部材22が挟持される等により第1の表示部12が押圧されると、図2及び図3に示すように、第1の表示部12の、指示部材22によって押圧された領域が押圧力に応じて弾性変形する。
ここで、図3に示すように、第1の表示部12は、指示部材22による押圧力によって弾性変形するとともに、押圧力に応じて可逆的に色が変化することから、例えば、第1の表示部12が押圧されず弾性変形していない状態(例えば、図1参照)においては、透明であっても、指示部材22による押圧による弾性変形に応じて、弾性変形した領域の色が変化する(図3の変色領域13A参照)。
このため、第1の表示部12上には、第1の表示部12が指示部材22によって弾性変形している間は、指示部材22による押圧軌跡が表示された状態となる。
検出装置20は、第1の表示部12上の指示部材22による押圧位置を検出する。
例えば、検出装置20Aによって第1の表示部12のY方向(図2参照)における指示部材22による押圧位置を示す情報として、第1の表示部12のY方向における、光照射部21Aから照射された光の反射光または透過光の強度を示す強度情報が検出されると共に、検出装置20Bによって第1の表示部12のX方向(図2参照)における指示部材22による押圧位置を示す情報として、第1の表示部12のX方向における、光照射部21Aから照射された光の反射光または透過光の強度を示す強度情報が検出される。
この検出結果は、主制御部18の信号処理回路18Bを介して、軌跡情報演算部18Cへと入力される。
信号処理回路18Bを介して、検出装置20からの検出結果を受け付けた軌跡情報演算部18Cでは、受け付けた検出結果に基づいて、指示部材22の第1の表示部12上の移動の軌跡を示す軌跡情報を算出し、制御回路18Aへ出力する。制御回路18Aでは、軌跡情報演算部18Cから受け付けた軌跡情報を、画像情報として、表示制御部14Aへと出力する。
表示制御部14Aでは、制御回路18Aから受け付けた画像情報に基づいて、該画像情報に示される軌跡を表示するように、表示部14Bを制御する。そして、この表示部14Bの制御によって、第2の表示部14に、指示部材22による第1の表示部12の押圧軌跡を示す画像が表示される。
なお、本実施の形態の表示装置10では、第1の表示部12及び第2の表示部14はシート状であり、且つ、第2の表示部14上に第1の表示部12が積層された構成であるため、第1の表示部12側から視認されたときに、第1の表示部12の押圧された領域に重なる第2の表示部14上の領域に、軌跡情報が表示されるようにすればよい。
例えば、軌跡情報演算部18Cにおいて、第1の表示部12上の位置座標を示す情報と、第2の表示部14上の位置座標を示す情報と、を、第2の表示部14上に第1の表示部12の重なった状態において第1の表示部12側から第2の表示部14が視認されたときに、厚み方向に互いに位置が重なって視認されるように、予め対応づけたテーブルを記憶するようにし、このテーブルに基づいて、検出装置20からの検知結果に基づいた軌跡情報を第2の表示部14に表示するようにすればよい。
以上説明したように、本実施の形態の表示装置10によれば、第1の表示部12が指示部材22の押圧力によって可逆的に色変化し、且つこの第1の表示部12上に指示部材22によって文字や図形等を入力するので、指示部材22によって押圧された領域の色が直接変色することから、指示部材22による押圧軌跡の忠実な再現性が実現される
ここで、上記示したように、第1の表示部12は、指示部材22の押圧力によって可逆的に色変化し、指示部材22による押圧力によって弾性変形した領域の色が変化するが、この弾性変形した領域(変色領域13A)は、指示部材22の第1の表示部12上の移動または第1の表示部12の表面から離間した状態となることで、弾性変形前の状態へと復元されるに従って変色前の色へと戻る。また、上記示したように、第1の表示部12は、表示装置10の第1の表示部12が弾性変形した状態から弾性変形する前の状態に戻るまでの時間が、第1の表示部12に指示部材22によって入力された軌跡情報が第2の表示部14へ表示されるまでの時間より長くなるように、調整されている。
このため、第1の表示部12の押圧による変色によって第1の表示部12上に一時的に示された指示部材22の軌跡が第1の表示部12から消えたときには、主制御部18の制御によって第2の表示部14には該軌跡が表示されている。
このため、指示部材22によって表示装置10に入力された軌跡が、視認可能な状態となるまでの時間を、第1の表示部12を含まない構成である場合に比べて短縮することが可能となる。
従って、軌跡の高速表示の可能な表示装置10が提供される。
さらに、第1の表示部12上に表示された軌跡は、第1の表示部12の変色領域13Aが弾性変形した状態から弾性変形する前の状態に戻ることで第1の表示部12からは消去された状態となることから、簡易な構成で第1の表示部12上の情報が消去される。
また、第2の表示部14は、液晶や電気泳動方式により画像を表示する機能層であることから、第2の表示部14に書込まれた軌跡情報は、電気的に且つ視認可能に保存され、第2の表示部14への電力供給が遮断された後であっても保持される。このため、本実施の形態の表示装置10によれば、指示部材22による入力軌跡が入力されてから第2の表示部14へ視認可能に表示されるまでの間に、第1の表示部14に指示部材22による入力軌跡が一時的に表示され、継続的な表示は第2の表示部14になされる。このため、指示部材22による押圧軌跡の可視化に要する時間の短縮が図れると共に、簡易な構成で容易に指示部材22による押圧軌跡が視認可能に保持される。
なお、本実施の形態では、第1の表示部12は、第2の表示部14上に積層され且つ一体的に構成されている場合を説明したが、第2の表示部14は、第1の表示部12とは別体として構成してもよい。この場合には、第2の表示部14を、CRTやLCD等のディスプレイで構成することが可能となる。
なお、上記実施の実施では、検出装置として光学的に指示部材22による第1の表示部12上の押圧位置を検出する構成とする場合を説明したが、このような形態に限られず、静電誘導方式を用いて検出する構成としてもよい。検出装置を、静電誘導方式を用いた形態とする場合には、検出装置として、例えば、デジタイザを用いた構成とすればよい。
表示装置を、検出装置としてデジタイザを用いた構成とする場合には、例えば、図5に示すように、表示装置50を、第1の表示部12と、第2の表示部14と、主制御部54と、デジタイザ52と、を含んで構成とすればよい。
表示装置50は、上記説明した表示装置10と略同様の構成であるため、同一部分には同一符号を付与して詳細な説明を省略する。
デジタイザ52としては、電磁誘導方式、すなわち、絶縁体基板の一方の面にX方向、反対の面にY方向の検出線を配置し、その検出線に通電し、コイルとコンデンサからなる指示部材25で位置を指定することにより、Y方向及びX方向の検出線との間に誘導結合を起こさせて、検出線群に生じた誘電電電流のピーク位置を検出することで、指示部材25の接触位置、すなわち、第1の表示部12上の入力座標を決定する方式を用いても良い。
この場合には、信号処理回路18Bは、検出装置20によって検出された、指示部材25の第1の表示部12上の位置を示す位置情報として、検出制御部52Aから指示部材25の、第1の表示部12上の位置座標を示す情報を受信する。そして、信号処理回路18Bでは、この受信した位置座標を示す情報について、増幅等の所定の信号処理を施した後に、軌跡情報演算部18Cへと出力すればよい。
そして、軌跡情報演算部18Cでは、信号処理回路18Bから受け付けた、指示部材25の第1の表示部12上の位置を示す位置情報としての第1の表示部12上の位置座標を示す情報に基づいて、該指示部材25の第1の表示部12上の位置に対応する、第2の表示部14の表示部14B上の位置を算出すると共に、更に、算出結果に基づいて、指示部材25の第1の表示部12上の押圧軌跡を示す軌跡情報を算出すればよい。
このように、指示部材25による第1の表示部12上の押圧位置を検出する検出装置としてデジタイザを用いることで、指示部材先端の動きを検出することとなり、筆跡情報の再現性を向上させるという効果が得られる。
なお、指示部材25による第1の表示部12上の押圧位置を検出する検出装置としてデジタイザを用いた場合についても同様に、第2の表示部14は、第1の表示部12とは別体として構成してもよい。この場合には、第2の表示部14を、CRTやLCD等のディスプレイで構成することが可能となると共に、デジタイザ52上に第1の表示部12を積層した構成とすることでデジタイザ52による指示部材25の位置検出の精度向上が図れる。
さらに、上記図5に示す例では、第1の表示部12、第2の表示部14、及びデジタイザ52とが一体的に設けられており、且つデジタイザ52及び第2の表示部14は主制御部54に電気的に常時接続された状態であるとして説明したが、これらの第1の表示部12、第2の表示部14、及びデジタイザ52の内の少なくとも1つを、主制御部54に対して着脱可能に設けた構成としてもよい。
例えば、図6に示すように、デジタイザ52と主制御部54とを予め電気的に接続された構成とし、この主制御部54に対して、第2の表示部14を着脱可能に設けると共に、第1の表示部12を第2の表示部14へ機械的に着脱可能に設けた構成であってもよい。
なお、「機械的に着脱可能」とするためには、第2の表示部14上に第1の表示部12を積層させた状態で固定化するための溝やピン等を予め設けた構成とすればよい。
また、主制御部54に対して、第2の表示部14を着脱可能に設けた場合には、図7に示すように、制御回路18Aに電気的に接続されているコネクタ55Aを主制御部54に設けると共に、該コネクタ55Aと対(例えば、雄雌コネクタ)をなすコネクタ55Bを表示制御部14Aに設ける。
このようにすれば、コネクタ55Aとコネクタ55Bとが接続されることで、主制御部54と表示制御部14Aが電気的に接続された状態となる。
このように、主制御部54に対して、第2の表示部14を着脱可能に設けた構成とすることによって、第2の表示部14の軽量化と価格低減と言う効果が得られる。
主制御部54に対して、第2の表示部14を着脱可能に設けた構成とする場合において、さらに、表示制御部14Aに、該表示制御部14Aの設けられている第2の表示部14に出力された表示情報を識別するための識別情報を予め記憶したメモリ15Bを設けると共に、制御回路18A内に各種情報を記憶するためのメモリ19Aを設けた構成としてもよい。
そして、このメモリ19Aに、表示制御部14Aへ出力した軌跡情報を、該軌跡情報を出力した第2の表示部14に出力された表示情報の識別情報をメモリ15Bから読み取って対応付けて記憶するようにしてもよい。
この場合には、制御回路18Aでは、軌跡情報演算部18Cで求められた軌跡情報を表示制御部14Aへと出力する前に、表示制御部14Aのメモリ15Bから表示制御部14Aの表示情報の識別情報を読み取り、読み取った識別情報に対応付けて該表示制御部14Aへ出力する軌跡情報をメモリ19Aに記憶した後に、該軌跡情報を表示制御部14Aへと出力すればよい。
このようにすれば、主制御部54に対して着脱可能に設けられた第2の表示部14に対して、この第2の表示部14に出力された表示情報を識別するための識別情報と該第2の表示部14に表示した軌跡情報とを対応づけて主制御部54内へ記憶することができるので、表示情報と軌跡情報を合成ないし分離が可能と言う効果が得られる。
また、さらに、図8に示すように、主制御部59に対して、デジタイザ52、及び第2の表示部14の双方を着脱可能に設けた構成とし、且つ、第1の表示部12についても、第2の表示部14、デジタイザ52、及び主制御部59とは別体として構成し、機械的に第1の表示部12を第2の表示部14上に積層して着脱可能に装着する構成であってもよい。
この機械的に第1の表示部12を第2の表示部14上に積層して装着する方法としては、例えば、第1の表示部12と第2の表示部14とを同一形状及び大きさに構成し、互いに端部がそろった状態で積層されるように、位置併せマークを少なくとも第1の表示部12及び第2の表示部14各々の2箇所に予め付与するとともに、この位置併せマークが第1の表示部12と第2の表示部14との間でそろった状態で重なるように、これらの第1の表示部12と第2の表示部14とを挟持する挟持部材を設けた構成とすればよい。
この主制御部59に対して、デジタイザ52、及び第2の表示部14の双方を着脱可能に設けた構成とする場合には、例えば、図9に示すように、制御回路18Aに電気的に接続されているコネクタ55Aを主制御部59に設けると共に、該コネクタ55Aと対(例えば、雄雌コネクタ)をなすコネクタ55Bを表示制御部14Aに設ける。
このようにすれば、コネクタ55Aとコネクタ55Bとが接続されることで、主制御部54と表示制御部14Aが電気的に接続された状態となる。
また、制御回路18A及び信号処理回路18Bに電気的に接続されているコネクタ57Aを主制御部59に設けると共に、該コネクタ57Aと対(例えば、雄雌コネクタ)をなすコネクタ57Bを検出制御部52Aに設ける。
このようにすれば、コネクタ57Aとコネクタ57Bとが接続されることで、主制御部59と検出制御部52Aが電気的に接続された状態となる。
このように、主制御部59に対して、デジタイザ52と第2の表示部14の双方を着脱可能に設けた構成とすることによって、デジタイザ52が無い状態でも、第2の表示部14の表示情報を制御できると言う効果が更に得られる。
また、このとき、主制御部59は、図10に示すように、デジタイザ52、第2の表示部14、及び第1の表示部12を積層させた状態で上下から挟みこむように設けられた構成であってもよい。
このような構成とすると、第1の表示部12と第2の表示部14とデジタイザ52の位置合わせ精度が向上できると言う効果が得られる。
また、図11に示すように、デジタイザ52と第1の表示部12とのX方向またはY方向の端部が接着された構成とし、このデジタイザ52と第1の表示部12との間に第2の表示部14を挟み込んだ後に、第2の表示部14とデジタイザ52とを主制御部で挟みこむことで電気的に接続する構成であってもよい。
このような構成とすれば、第1の表示部12とデジタイザ52の位置が一意に決まると言う効果が得られる。
また、デジタイザ52、第2の表示部14、及び第1の表示部12は、互いに接する面の形状及び大きさが同一であってもよいが、異なる形状及び大きさであってもよい。
例えば、図12に示すように、デジタイザ52上に、積層されたときに接する面が互いに同一の形状及び同じ大きさの第2の表示部14と第1の表示部12を積層させた構成としてもよいし、図13に示すように、さらに、第1の表示部12を第2の表示部14より小さい構成としてもよい。
第1の表示部12を、第2の表示部14に積層させたときに接する面の大きさが第2の表示部14より小さくなるように構成する場合には、例えば、指示部材25によって第1の表示部12上を押圧するときに、この第1の表示部12を第2の表示部14上の任意の位置に載置したり、また載置した場所を変更することができるので、入力箇所を限定できるため、誤入力を防止すると言う効果が得られる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
シランカップリング処理を施した10cm×10cm×厚み3mmのガラス基板上に、体積平均粒径289nmの単分散ポリスチレン粒子の水分散液(estapor(R)K1−030、メルク社)をキャスト(塗布)した。
この基板をシリコンオイル(DMS−T11、コーニング社)に浸漬させ、60℃に
時間静置してポリスチレン粒子分散液中の水を蒸散させることによって、該基板上にポリスチレン粒子が最密充填されたオパール構造体を作製した。
次に、このオパール構造体の形成された上記基板のオパール層の表面に付着している過剰なシリコンオイルをキムワイプで拭き取った。得られたオパール構造体は、黄色の構造色を呈していた。
このオパール構造体中のポリスチレン粒子の間隙にポリジメチルシロキサンゴムの反応液(Sylgard184、コーニング社)を滲みこませた後に80℃で加熱して硬化させた。ここで、間隙にポリジメチルシロキサンゴムが硬化した状態で存在するオパール構造体は、赤色の構造色を呈していた。
この基板上に形成されたオパール構造体/ポリジメチルシロキサンゴム複合体にシリコンオイル(DMS−T05、コーニング社)を滴下してポリジメチルシロキサンゴムを膨潤させた後に、基板を100℃で加熱することによってポリジメチルシロキサンゴムの硬化を行った後に、基板からオパール構造体/ポリジメチルシロキサンゴム複合体フィルム(第1の表示部A1)を剥離して分離した。ここで得られた第1の表示部A1は、75μmの厚さであり、10cm×10cmの大きさであった。
この第1の表示部A1は、無色透明であることが視認され、分光器(ST2000、オーシャンオプティクス社)により850nmの光を反射していることが確認された。
この調整した第1の表示部A1を、厚み20μmの2枚の接着層付きPETフィルムで挟んだ後に、温度100℃、圧力5Mpaで自作のローラー式ラミネータ装置を用いてラミネートした。
このPETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1について、先端部のとがったペン状の自作筆記用具を用いて、手書きによって圧力を加えると、圧力を加えた領域は透明から赤色へと変色した。またさらに、この筆記用具を用いて第1の表示部A1上へPETフィルムを介して加筆を行ったところ、加筆を行った軌跡に対応する領域は赤色に発色し、軌跡が表示された。また、筆記用具による圧力を除くと、3秒程度で押圧力を付与する前の透明な状態に戻り、可逆的であった。
このような可逆的な発色・消色は、10000回繰り返して実施しても安定であった。この第1の表示部A1の圧力を与えた部分の発色は、周期構造の周期の変化によるもので、また色の可逆性は第1の表示部A1の弾性による形状復元作用によるものと考えられる。
さらに、このPETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1をガラス基板上に載置して、指示部材としての自作のペン状の筆記用具(ペン先の面積:0.25mm)を用い、且つ圧力を付与するための装置を用いて、成人の各種ペンによる標準的な筆記圧力に相当する2MPaの圧力を1秒加えた後に該圧力付加を除いた。
このとき、該2MPaの圧力を1秒加えた後に該圧力付加を除いた直後の該圧力を付加した領域の色は赤色であり、該直後から、この赤色が消色して透明な状態となるまでの時間は3秒であった。
なお、該透明な状態とは、該第1の表示部A1に圧力を加えるまでの状態である、波長600nmの光の透過率を、MCPD−2000(大塚電子(株)製)を用いて測定した測定結果が70%となった状態とした。
上記調整したPETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1として、6インチサイズのもの(PETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1)を作製した。そして、電磁誘導方式のデジタイザーパネル(ワコム製キット;電磁誘導方式のパネルとペンのセット、商品名ADK、品番ADK−S01)上に、8.4インチサイズの電気泳動表示パネル(E ink社製キット、商品名AM−100 EPD Kit、品番SU−039−X00)、及び該PETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1を積層し、図7に示す構成となるように回路を接続した。
そして、この状態で、PETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1上に、上記ワコム製キットに付属のペンを指示部材として用いて圧力を加えて且つ圧力を加えた状態で移動させると、第1の表示部A1側から視認したときに、赤色の軌跡が表示された後に該軌跡が黒色に変化した。
これは、第1の表示部A1が弾性変形することにより第1の表示部A1上に赤色の軌跡が表示された後に消色し、さらに該第1の表示部A1上に表示された軌跡に対応する電気泳動表示パネル上の位置に該軌跡が黒色で表示されたためと考えられる。この赤色から黒色への変化は、連続して生じた。このため、ペン入力に応じて高速に軌跡が表示されるとともに、軌跡の表示が保持されたといえる。
(実施例2)
針状粒子を配向、固定したシリコーン系シートを第1表示層とした実施例を示す。
針状粒子として酸窒素チタン(粒径は長軸1μm、短軸は0.25μm)を用い、シリコーン硬化樹脂液(Sylgard184、コーニング社)に10wt%混合し、回転式攪拌装置で粒子を均一に分散させた。この溶液をITO電極付きポリエステルフイルム(帝人製)上に厚み100μmとして塗布し、その後、自作の帯電装置を用いて1KVの電圧で帯電処理し、そのまま加熱してシリコーン樹脂を硬化させた。なお、帯電処理によって、針状粒子は電界方向に配向し、透過率が70%の膜となった。さらに、シリコーン膜をITO基板から剥がして、シート(10cmX10cm)を得た。このシリコーン膜の複素弾性率は2MPaであった。
さらに、この配向した針状粒子を含有した膜の表面に保護層として、シリコーン系樹脂(日本レジン製)を10μmの厚みで形成した。作製した第1の表示部A1について、先端部のとがったペン状の自作筆記用具を用いて、手書きによって圧力を加えると、圧力を加えた領域は透明から青色へと変色した。またさらに、この筆記用具を用いて第1の表示部A1上へ加筆を行ったところ、加筆を行った軌跡に対応する領域は赤色に発色し、軌跡が表示された。また、筆記用具による圧力を除くと、2秒程度で押圧力を付与する前の透明な状態に戻り、可逆的であった。
このような可逆的な発色・消色は、10000回繰り返して実施しても安定であった。この第1の表示部A1の圧力を与えた部分の発色は、針状粒子の配向状態が変化することによるものであり、初期状態では面に対して垂直に配向している粒子が圧力によって一時的にランダム配向することで発色する。また色の可逆性は第1の表示部A1の弾性による形状復元作用により粒子の配向が初期状態に戻るものと考えられる。
さらに、この第1の表示部A1をガラス基板上に載置して、指示部材としての自作のペン状の筆記用具(ペン先の面積:0.25mm)を用い、且つ圧力を付与するための装置を用いて、成人の各種ペンによる標準的な筆記圧力に相当する2MPaの圧力を1秒加えた後に該圧力付加を除いた。
このとき、該2MPaの圧力を1秒加えた後に該圧力付加を除いた直後の該圧力を付加した領域の色は赤色であり、該直後から、この赤色が消色して透明な状態となるまでの時間は2秒であった。
なお、該透明な状態とは、該第1の表示部A1に圧力を加えるまでの状態である、波長600nmの光の透過率を、MCPD−2000(大塚電子(株)製)を用いて測定した測定結果が70%となった状態とした。
上記調整した第1の表示部A1として、6インチサイズのもの(PETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1)を作製し、実施例1と同様に電磁誘導方式のデジタイザーパネル(ワコム製キット;電磁誘導方式のパネルとペンのセット、商品名ADK、品番ADK−S01)上に、8.4インチサイズの電気泳動表示パネル(E ink社製キット、商品名AM−100 EPD Kit、品番SU−039−X00)、及び該PETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1を積層し、図7に示す構成となるように回路を接続した。
そして、この状態で、第1の表示部A1上に、上記ワコム製キットに付属のペンを指示部材として用いて圧力を加えて且つ圧力を加えた状態で移動させると、第1の表示部A1側から視認したときに、青色の軌跡が表示された後に該軌跡が黒色に変化した。
これは、第1の表示部A1が弾性変形することにより第1の表示部A1上に赤色の軌跡が表示された後に消色し、さらに該第1の表示部A1上に表示された軌跡に対応する電気泳動表示パネル上の位置に該軌跡が黒色で表示されたためと考えられる。この赤色から黒色への変化は、連続して生じた。このため、ペン入力に応じて高速に軌跡が表示されるとともに、軌跡の表示が保持されたといえる。
(実施例3)
液晶・高分子複合膜シートを第1表示層とした実施例を示す。
液晶粒子としてネマチック液晶(E44、メルク社製)を紫外線硬化樹脂(日本化薬製)に50重量%で混合し、この溶液を実施例2で使用したITO電極付きPETフイルム(50μm)2枚の間に50μmの厚みで挟み込んだ。さらに、電極間に100Vの交流電圧を印加したまま紫外線を照射することで、液晶を面に対して垂直に配向させたまま固定した透明なシート体(10cmX10cm:表示部A1)を得た。
作製した第1の表示部A1について、先端部のとがったペン状の自作筆記用具を用いて、手書きによって圧力を加えると、圧力を加えた領域は透明から白色(白濁状態)へと変色した。またさらに、この筆記用具を用いて第1の表示部A1上へ加筆を行ったところ、加筆を行った軌跡に対応する領域は赤色に発色し、軌跡が表示された。また、筆記用具による圧力を除くと、2秒程度で押圧力を付与する前の透明な状態に戻り、可逆的であった。
このような可逆的な発色・消色は、10000回繰り返して実施しても安定であった。この第1の表示部A1の圧力を与えた部分の発色は、液晶分子の配向状態が変化することによるものであり、初期状態では面に対して垂直に配向している粒子が圧力によって一時的にランダム配向することで発色する。また色の可逆性は第1の表示部A1の弾性による形状復元作用により粒子の配向が初期状態に戻るものと考えられる。
さらに、この第1の表示部A1をガラス基板上に載置して、指示部材としての自作のペン状の筆記用具(ペン先の面積:0.25mm)を用い、且つ圧力を付与するための装置を用いて、成人の各種ペンによる標準的な筆記圧力に相当する1MPaの圧力を1秒加えた後に該圧力付加を除いた。
このとき、該1MPaの圧力を1秒加えた後に該圧力付加を除いた直後の該圧力を付加した領域の色は赤色であり、該直後から、この赤色が消色して透明な状態となるまでの時間は2秒であった。
なお、該透明な状態とは、該第1の表示部A1に圧力を加えるまでの状態である、波長600nmの光の透過率を、MCPD−2000(大塚電子(株)製)を用いて測定した測定結果が65%となった状態とした。
上記調整した第1の表示部A1として、6インチサイズのもの(PETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1)を作製し、実施例1と同様に電磁誘導方式のデジタイザーパネル(ワコム製キット;電磁誘導方式のパネルとペンのセット、商品名ADK、品番ADK−S01)上に、8.4インチサイズの電気泳動表示パネル(E ink社製キット、商品名AM−100 EPD Kit、品番SU−039−X00)、及び該PETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1を積層し、図7に示す構成となるように回路を接続した。
そして、この状態で、第1の表示部A1上に、上記ワコム製キットに付属のペンを指示部材として用いて圧力を加えて且つ圧力を加えた状態で移動させると、第1の表示部A1側から視認したときに、青色の軌跡が表示された後に該軌跡が黒色に変化した。
これは、第1の表示部A1が弾性変形することにより第1の表示部A1上に赤色の軌跡が表示された後に消色し、さらに該第1の表示部A1上に表示された軌跡に対応する電気泳動表示パネル上の位置に該軌跡が黒色で表示されたためと考えられる。この赤色から黒色への変化は、連続して生じた。このため、ペン入力に応じて高速に軌跡が表示されるとともに、軌跡の表示が保持されたといえる。
(比較例1)
上記実施例1で調整したPETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1を用いない以外は、実施例1と同様にして、電磁誘導方式のデジタイザーパネル(ワコム製キット;電磁誘導方式のパネルとペンのセット、商品名ADK、品番ADK−S01)上に、8.4インチサイズの電気泳動表示パネル(E ink社製キット、商品名AM−100 EPD Kit、品番SU−039−X00)を積層し、図7に示す構成となるように回路を接続した。
そして、この状態で、圧力を付与するための自作のペンを用いて、上記ワコム社製の付属のペンによって、該PETフィルムでラミネートされた第1の表示部A1上に、2MPaの圧力を0.2秒間加えた後に、該圧力付加をやめると、該圧力を付加した領域は、圧力付加をやめた直後から0.5秒間は圧力を付加していない領域と同色であり色の変化はみられず、1秒後に黒色表示がなされた。
このため、比較例1に比べて、実施例1〜3では高速表示がなされたといえる。
本発明の実施の形態に係る表示装置の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の一例を示す模式図である・ 本発明の実施の形態に係る表示装置の一例を示す模式図であり、指示部材によって押圧力が加えられた状態の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の上記図1とは異なる形態を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の上記図1とは異なる形態を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置が図6に示す構成である場合の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の上記図1とは異なる形態を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置が図8に示す構成である場合の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の上記図1とは異なる形態を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の上記図1とは異なる形態を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の上記図1とは異なる形態を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の上記図1とは異なる形態を示す模式図である。
符号の説明
10 表示装置
12B 周期構造体
12A 弾性部材
12 第1の表示部
14 第2の表示部
18 主制御部
20 検出装置
20A、20B 検出装置
22、25 指示部材
50 表示装置
52 デジタイザ
52A 検出制御部
54、59 主制御部

Claims (12)

  1. 指示部材の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化して該指示部材の押圧軌跡を表示する第1の表示手段と、
    入力された画像情報に応じた画像を表示する第2の表示手段と、
    前記指示部材の前記第1の表示手段上における押圧位置を検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に基づいて、前記指示部材の押圧軌跡を示す画像情報を前記第2の表示手段へ出力する制御手段と、
    を備えた表示装置。
  2. 前記色第1の表示手段は、少なくとも、押圧力の加えられていない状態において透明であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第1の表示手段は、透明である共に弾性を有する弾性部材中に、圧力の付与によって構造色が変化する周期構造体を含んでなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記周期構造体は、複数の粒子が所定間隔で配列されてなることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記第1の表示手段は、ピエゾクロミック材料を含有するエラストマーからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  6. 前記第1の表示手段は、シート状であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の表示装置。
  7. 前記第2の表示手段はシート状であることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の表示装置。
  8. 前記第2の表示手段は、前記第1の表示手段上に積層されてなることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記第1の表示手段は、前記第2の表示手段と一体的に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の表示装置。
  10. 前記第1の表示手段、前記第2の表示手段、及び前記検出手段の内の少なくとも1つは、前記制御手段に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の表示装置。
  11. 指示部材の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化して該指示部材の押圧軌跡を表示する第1の表示手段と、入力された画像情報に応じた画像を表示する第2の表示手段と、前記指示部材の前記第1の表示手段上における押圧位置を検出する検出手段と、を備えた入力表示装置の前記検出手段による検出結果に基づいて、前記指示部材の押圧軌跡を示す画像情報を前記第2の表示手段へ出力する制御手段を備えた書込装置。
  12. 指示部材の押圧力による弾性変形に応じて可逆的に色変化して該指示部材の押圧軌跡を表示する第1の表示手段と、入力された画像情報に応じた画像を表示する第2の表示手段と、を備えた入力表示装置の前記指示部材の前記第1の表示手段上における押圧位置を検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に基づいて、前記指示部材の押圧軌跡を示す画像情報を前記第2の表示手段へ出力する制御手段と、
    を備えた書込装置。
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