JP2009128178A - 身体活動レベルの検出方法及び検出用キット - Google Patents
身体活動レベルの検出方法及び検出用キット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009128178A JP2009128178A JP2007303252A JP2007303252A JP2009128178A JP 2009128178 A JP2009128178 A JP 2009128178A JP 2007303252 A JP2007303252 A JP 2007303252A JP 2007303252 A JP2007303252 A JP 2007303252A JP 2009128178 A JP2009128178 A JP 2009128178A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sparc
- activity level
- physical activity
- subject
- exercise
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Abstract
【課題】被験者の身体活動レベルを反映するバイオマーカーを特定し、当該バイオマーカーを指標として被験者の身体活動レベルを検出するための一連の技術を提供する。
【解決手段】被験者から採取した体液におけるSPARC(オステオネクチン、BM−40)濃度を指標として、前記被験者の身体活動レベルを検出する身体活動レベルの検出方法が提供される。体液の例として血液が挙げられる。SPARCに対する抗体を含む、当該方法に用いるためのキットも提供される。
【選択図】図1
【解決手段】被験者から採取した体液におけるSPARC(オステオネクチン、BM−40)濃度を指標として、前記被験者の身体活動レベルを検出する身体活動レベルの検出方法が提供される。体液の例として血液が挙げられる。SPARCに対する抗体を含む、当該方法に用いるためのキットも提供される。
【選択図】図1
Description
本発明は身体活動レベルの検出方法及び検出用キットに関し、さらに詳細には、体液におけるバイオマーカーを指標として被験者の身体活動レベルを検出する身体活動レベルを検出方法、及び当該方法に用いるための身体活動レベル検出用キットに関する。
近年の健康志向の増大に伴い、運動に対する重要性が高まっている。習慣的な運動(身体活動)が疾病予防や健康維持に有用であることは経験的に明らかである。
運動にはネガティブな面とポジティブな面が存在する。ネガティブな面としては、過度の運動による疲労やオーバーワークが挙げられる。このような状態のときには、運動を控える方が健康のために好ましい。一方、ポジティブな面としては、適度な運動による身体機能の向上が挙げられる。例えば、適度な運動を習慣的に行うことは骨格筋の質と量を維持・向上させ、代謝能や筋力を高めることができる。その結果、生活習慣病の予防や改善、さらに、高齢者の骨折・転倒・寝たきりの予防等に効果を発揮する。結局、ネガティブな面が現れない範囲内において、できるだけ多くの運動を行うことが健康維持等にとって理想的であるといえる。そのためには、被験者ごとに、適切とされる身体活動レベルや前記したネガティブな面が現れない範囲(上限)を正確に把握することが好ましい。それにより、個々の被験者に対して個別の運動処方を行うことが可能となる。
「身体活動レベル」は、身体活動の内容と時間を総合的に考慮して活動の程度を分類したものであり、運動処方を行う際の1つの指標となる。しかし、一般に身体活動レベルについては運動内容を基にした画一的な分類、すなわち「低(I)」「普通(II)」「高(III)」の3段階しか設定されておらず、個々の被験者について個別に身体活動レベルを把握する技術は見出されていない。身体活動レベルを反映するバイオマーカーがあれば、当該バイオマーカーを指標として個々の被験者について個別に身体活動レベルを把握することが可能と考えられるが、そのようなバイオマーカーは知られていない。
骨や骨格筋に関連する蛋白質として、SPARC(secreted protein acidic and rich in cysteine)が知られている。SPARC(「オステオネクチン」、「BM−40」とも呼ばれている。)は骨の非コラーゲン性蛋白質の約1/4を占める酸性リン酸化糖蛋白質である。SPARCの臨床的意義についてはあまり知られていないが、例えば、SPARCの存在を指標として悪性腫瘍(特許文献1,2)や糖尿病(特許文献3)の病態を評価する技術が知られている。これらの技術はいずれも組織レベルの遺伝子発現量を指標とするものである。一方、体液中に存在するSPARCの臨床的意義については定かなく、身体活動レベルとの関連性も知られていない。
本発明の目的は、被験者の身体活動レベルを反映するバイオマーカーを特定し、当該バイオマーカーを指標として被験者の身体活動レベルを検出するための一連の技術を提供することにある。
本発明者らは上記した課題を解決するために、身体活動レベルを反映する体液中のバイオマーカーを探索した。その結果、体液中のSPARC濃度が日常の運動履歴によく応答し、身体活動レベルを反映することを見出した。そして、体液中のSPARC濃度を指標として被験者の身体活動レベルを検出する系を構築し、本発明を完成した。本発明の要旨は以下のとおりである。
請求項1に記載の発明は、被験者から採取した体液におけるSPARC濃度を指標として、前記被験者の身体活動レベルを検出することを特徴とする身体活動レベルの検出方法である。
本発明は身体活動レベルを検出する方法に係り、被験者から採取した体液におけるSPARC濃度を指標として、被験者の身体活動レベルを検出する。本発明では、体液における特定の物質(SPARC)をバイオマーカーとして採用し、当該バイオマーカーを指標として身体活動レベルを検出するので、個々の被験者についてその時々の身体活動レベルを個別に把握することができる。また、バイオマーカーの濃度を指標とするので、身体活動レベルを定量的に把握することも可能である。さらに、本発明では一般の臨床検査と同様に被験者から採取した体液を検査材料とするので、簡便かつ迅速に身体活動レベルを検出することができる。なお本発明において、被験者の身体活動レベルが高いほど体液中のSPARC濃度は高値を示し、身体活動レベルが低いほど体液中のSPARC濃度は低値を示す。
請求項2に記載の発明は、前記体液は、血液であることを特徴とする請求項1に記載の身体活動レベルの検出方法である。
本発明では検査材料として血液を採用するので、検査材料の採取が容易である。
SPARCに対する抗体を用いて体液中のSPARC濃度を測定する工程を含む構成が推奨される(請求項3)。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の身体活動レベルの検出方法に用いるためのキットであって、SPARCに対する抗体を含むことを特徴とする身体活動レベル検出用キットである。
本発明は身体活動レベル検出用キットに係るものであり、SPARCに対する抗体を含むことを特徴とする。本発明のキットによれば、被験者の体液中のSPARC濃度を簡便に測定することができ、その結果、被験者における身体活動レベルを簡便に検出することができる。
本発明の身体活動レベルの検出方法によれば、特定のバイオマーカー(SPARC)を指標として身体活動レベルを検出するので、個々の被験者についてその時々の身体活動レベルを個別に把握することができる。また、被験者から採取した体液を検査材料とするので、簡便かつ迅速に身体活動レベルを検出することができる。
本発明の身体活動レベル検出用キットによれば、被験者における身体活動レベルを簡便に検出することができる。
本発明の身体活動レベルの検出方法は、被験者から採取した体液におけるSPARC濃度を指標として、前記被験者の身体活動レベルを検出するものである。使用する体液としては特に限定はないが、好ましくは血液が用いられる。特に、血液から調製した血清又は血漿を検査材料(測定試料)とすることが好ましい。血清又は血漿は遠心分離等の公知の方法で血液から調製することができる。
SPARC濃度の測定方法としては、SPARC濃度を特異的に測定できる方法であれば特に限定はなく、蛋白質の定量法として一般に採用されている方法をそのまま適用することができる。好ましくは、抗体を用いてSPARC濃度を測定する。抗体を用いる方法の例としては、各種の免疫測定法やウエスタンブロット法が挙げられる。
免疫測定法によれば、体液のような夾雑物質の多い試料のままでも正確にマーカー物質の濃度を測定することができ、好適である。免疫測定法の例としては、抗原抗体結合物を直接的又は間接的に測定する沈降反応、凝集反応、溶血反応などの古典的な方法や、標識法と組み合わせて検出感度を高めたエンザイムイムノアッセイ(EIA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)等の方法が挙げられる。なお、これらの免疫測定法に用いるSPARCに対する抗体は、モノクローナルでもよいし、ポリクローナルでもよい。なお、SPARCに対するモノクローナル抗体はすでに取得されており、EIAを採用したSPARC測定キットが市販されている。
ウエスタンブロット法を採用する場合は、例えば、測定試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)に供してSPARCを分離した後、分離されたSPARCをニトロセルロース等の膜に転写する。そして、膜上に転写されたSPARCを検出する。SPARCの検出は、例えば標識抗体を膜上のSPARCに対して直接的または間接的に結合させ、当該標識を検出することにより行うことができる。
抗体を用いずにSPARC濃度を測定することもでき、例えば、電気泳動法、クロマトグラフィー、質量分析法を採用することができる。電気泳動法によってSPARC濃度を測定する場合には、例えば、測定試料をSDS−PAGEに供してSPARCを分離し、適宜の色素や蛍光試薬でゲルを染色し、SPARCに相当するバンドの濃さや蛍光強度を測定すればよい。SDS−PAGEだけではSPARCの分離が不十分な場合には、等電点電気泳動(IEF)と組み合わせた2次元電気泳動を用いることもできる。
クロマトグラフィーによってマーカー物質の濃度を測定する場合には、例えば、液体高速クロマトグラフィー(HPLC)による方法を用いることができる。すなわち、測定試料をHPLCに供してSPARCを分離し、そのクロマトグラムのピーク面積を測定することにより試料中のSPARC濃度を測定することができる。
質量分析法を採用する場合は、質量分析計を用いてSPARC由来のイオンピークを特定し、そのイオンピーク強度をもってSPARC濃度を測定する。例えば、マトリクス支援レーザーイオン化(matrix-assisted laser desorption/ionization;MALDI)と飛行時間質量分析計(time-of-flight mass spectrometer;TOF)とを組み合わせたMALDI−TOF型質量分析計を用いて、体液中のSPARC濃度を測定することができる。
本発明の身体活動レベルの検出方法は、被験者から採取した体液におけるSPARC濃度を「指標」として身体活動レベルの検出を行う。「指標」の代表例は基準値との比較である。
本発明の身体活動レベルの検出方法は、例えば、個々の被験者に対して個別の運動処方を行う際に利用できる。具体例を挙げると、ある被験者について体液中のSPARC濃度を測定し、当該測定値を予め設定した基準値と比較する。基準値としては、適切な身体活動レベルに対応する値を採用する。そして、被験者の体液中SPARC濃度が当該基準値と同程度の値を示した場合には、当該被験者における身体活動量は適正であると判断し、当該被験者に対して現在行っている身体活動を継続して行うよう助言することができる。一方、被験者の体液中SPARC濃度が当該基準値よりも低い値を示した場合には、当該被験者における身体活動量が不足していると判断し、その不足を補うための具体的な身体活動計画を提案することができる。さらに、同一の被験者について継続的に検査を行って体液中SPARC濃度の変化をモニタリングすれば、より正確に身体活動レベルを把握することができ、有用である。
なお一般に、習慣的に運動を行うことによって筋力や糖・脂質代謝能が向上することが知られているので、体液中のSPARCを「筋力および糖・脂質代謝を反映するバイオマーカー」、あるいは「筋力および脂質代謝能の変動を反映するバイオマーカー」と捉えることもできる。そして、本発明における「身体活動レベルの検出」は「筋機能(筋力や代謝能)の検出」と換言することができる。
本発明は、運動療法(運動処方)を行った際の効果判定にも有用である。例えば、生活習慣病の予防のために運動教室等で運動療法を一定期間行った場合、一般に、その効果判定は形態計測(体組成など)や生理機能検査を中心に行われている。しかし、本発明を適用して体液中のSPARC濃度を指標とすれば、運動療法を受けた後における被験者の身体活動レベルを把握すると共に筋機能(筋力や代謝能)を間接的に評価(推定)することができ、運動療法の効果判定が可能となる。
本発明の身体活動レベル検出用キットは、SPARCに対する抗体を含むものである。すなわち、本発明のキットは免疫測定法やウエスタンブロット法のような、抗体を用いた方法によってSPARC濃度を測定するために用いられる。SPARCに対する抗体は、単独の試薬であってもよいし、固相に結合した状態であってもよい。本発明のキットの構成例を以下に挙げる。構成例1はサンドイッチEIA用、構成例2はウエスタンブロット用のものである。
〔キットの構成例1〕
(1)抗SPARCモノクローナル抗体固定化96穴マイクロタイタープレート 1枚
(2)酵素標識抗SPARCモノクローナル抗体(凍結乾燥品) 適量
(3)基質液 適量
(4)希釈用緩衝液 適量
(1)抗SPARCモノクローナル抗体固定化96穴マイクロタイタープレート 1枚
(2)酵素標識抗SPARCモノクローナル抗体(凍結乾燥品) 適量
(3)基質液 適量
(4)希釈用緩衝液 適量
〔キットの構成例2〕
(1)抗SPARCモノクローナル抗体(凍結乾燥品) 適量
(2)酵素標識2次抗体(凍結乾燥品) 適量
(3)基質液 適量
(4)希釈用緩衝液 適量
(5)ニトロセルロース膜 適量
(1)抗SPARCモノクローナル抗体(凍結乾燥品) 適量
(2)酵素標識2次抗体(凍結乾燥品) 適量
(3)基質液 適量
(4)希釈用緩衝液 適量
(5)ニトロセルロース膜 適量
以下に、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.マウスの飼育
ICRマウス(雄、10週齢)を安静群(4匹)と運動群(4匹)とに分け、6週間飼育した。運動群には、トレッドミル走運動を速度と時間を漸増させる方法(トレーニング初日:20m/分,15分間→最終日:32m/分,60分間)で週5回負荷を与えた。なお、この運動は健康によいと一般に認識されているものである。6週間飼育後、最終運動負荷の24時間後に各マウスを解体して血液を採取した。各血液から血清を調製した。
ICRマウス(雄、10週齢)を安静群(4匹)と運動群(4匹)とに分け、6週間飼育した。運動群には、トレッドミル走運動を速度と時間を漸増させる方法(トレーニング初日:20m/分,15分間→最終日:32m/分,60分間)で週5回負荷を与えた。なお、この運動は健康によいと一般に認識されているものである。6週間飼育後、最終運動負荷の24時間後に各マウスを解体して血液を採取した。各血液から血清を調製した。
2.ウエスタンブロットによる血中SPARC濃度の測定
300μLの各血清に200μLのLysis buffer(CelLytic-MT Lysis/Extraction Reagent;シグマ社)を加え、さらに4μgのanti−SPARC抗体(サンタクルス社)を加え、4℃で60分間攪拌した。50μLのプロテインA−アガロースビーズ(protein A-agarose beads;GEヘルスケアバイオサイエンス社)を加え、さらに60分間攪拌した。遠心分離(12000g、20秒)を行って上清を除去した。沈殿物を500μLのLysis bufferで3回、Tris buffer (50mM、pH8.0)で1回洗浄した。洗浄は各buffer500μLを加えて軽く攪拌した後、遠心分離(12000g、20秒)にて上清を除去することにより行った。得られた沈殿物に30μLのsample bufferを加えて95℃で3分間インキュベートした。遠心分離(12000g、20秒)を行い、上清を蛋白試料とした。
300μLの各血清に200μLのLysis buffer(CelLytic-MT Lysis/Extraction Reagent;シグマ社)を加え、さらに4μgのanti−SPARC抗体(サンタクルス社)を加え、4℃で60分間攪拌した。50μLのプロテインA−アガロースビーズ(protein A-agarose beads;GEヘルスケアバイオサイエンス社)を加え、さらに60分間攪拌した。遠心分離(12000g、20秒)を行って上清を除去した。沈殿物を500μLのLysis bufferで3回、Tris buffer (50mM、pH8.0)で1回洗浄した。洗浄は各buffer500μLを加えて軽く攪拌した後、遠心分離(12000g、20秒)にて上清を除去することにより行った。得られた沈殿物に30μLのsample bufferを加えて95℃で3分間インキュベートした。遠心分離(12000g、20秒)を行い、上清を蛋白試料とした。
各蛋白試料をSDS−PAGEに供した(1試料につき1レーン、各群4レーンずつ)。分離された蛋白質をゲルからニトロセルロース膜に転写した。このニトロセルロース膜を3%BSA−PBSに浸し、4℃で60分間インキュベートした(ブロッキング)。ブロッキング後のニトロセルロース膜をPBSTで5分間×3回洗浄した後、1次抗体液(anti-SPARC抗体(サンタクルス社)を3%BSA−PBSTで400倍希釈したもの)に浸し、4℃で60分間インキュベートした。このニトロセルロース膜をPBSTで5分間×3回洗浄した後、2次抗体液(抗マウスIgGモノクローナル抗体(GEヘルスケアバイオサイエンス社)を3%BSA−PBSTで3000倍希釈したもの)に浸し、4℃で60分間インキュベートした。ニトロセルロース膜をPBSTで5分間×3回洗浄した後、West pico(ピアス社)を5分間反応させ、ニトロセルロース膜上のSPARCに相当するバンドを発光させた(図1の矢印)。各バンドの発光強度をScion image(NIH, Research Service Branch)にて測定し、安静群と運動群に分けてグラフ化した(図2)。その結果、運動群の方が安静群に比べて有意に高い発光強度を示し(P<0.05)、血中SPARC濃度が高かった。これにより、血中のSPARCが身体活動レベルを反映することがわかった。
健康な30代男性であって日常的に運動習慣がある者(週3回の60分間レジスタンストレーニング、週5回の30分間の自転車こぎ)1名と、同様の男性で日常的に運動習慣がない者1名を被験者として選択した。なお、この運動は健康によいと一般に認識されているものである。血液採取の前日22時から血液採取時の当日午前11時までの間、水以外の飲食は行わないようにした。また、血液採取当日および前日は運動を行わないようにした。各被験者から採取した血液を遠心分離して血清を調製した。実施例1と同様にしてウエスタンブロットを行って、ニトロセルロース膜上のSPARC相当部分を発光させ(図3)、発光強度を運動習慣がある者とない者に分けてグラフ化した(図4)。その結果、運動習慣のある者の方が、運動習慣のない者に比べて有意に高い発光強度を示し、血中SPARC濃度が高かった。これにより、血中のSPARCが身体活動レベルを反映することがわかった。
健康な30代男性1名において、運動習慣のあった時期となかった時期とで血中SPARC濃度を比較した。週3回、60分間のレジスタンストレーニングを3ヶ月間行った時期を「運動習慣のある時期」、その後、レジスタンストレーニングを行わなかった4週間(採血前4週間)を「運動習慣のない時期」とした。血液採取の前日22時から血液採取時の当日午前11時までの間、水以外の飲食は行わないようにした。また、血液採取当日および前日は運動を行わないようにした。被験者から採取した血液を遠心分離して血清を調製した。実施例1と同様にしてウエスタンブロットを行って、ニトロセルロース膜上のSPARC相当部分を発光させ(図5)、発光強度を運動習慣があった時期となかった時期に分けてグラフ化した(図6)。その結果、運動習慣があった時期の方が、運動習慣がなかった時期に比べて有意に高い発光強度を示し、血中SPARC濃度が高かった。これにより、血中のSPARCを指標として、被験者の身体活動レベルを経時的にモニタリングできることがわかった。
Claims (4)
- 被験者から採取した体液におけるSPARC濃度を指標として、前記被験者の身体活動レベルを検出することを特徴とする身体活動レベルの検出方法。
- 前記体液は、血液であることを特徴とする請求項1に記載の身体活動レベルの検出方法。
- SPARCに対する抗体を用いて体液中のSPARC濃度を測定する工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の身体活動レベルの検出方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の身体活動レベルの検出方法に用いるためのキットであって、SPARCに対する抗体を含むことを特徴とする身体活動レベル検出用キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007303252A JP2009128178A (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 身体活動レベルの検出方法及び検出用キット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007303252A JP2009128178A (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 身体活動レベルの検出方法及び検出用キット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009128178A true JP2009128178A (ja) | 2009-06-11 |
Family
ID=40819258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007303252A Pending JP2009128178A (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 身体活動レベルの検出方法及び検出用キット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009128178A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016530482A (ja) * | 2013-05-23 | 2016-09-29 | アイフィノタイプ エルエルシー | ウェルネスを維持するか、または向上するための方法およびシステム |
US9946796B2 (en) | 2012-05-23 | 2018-04-17 | Iphenotype Llc | Phenotypic integrated social search database and method |
-
2007
- 2007-11-22 JP JP2007303252A patent/JP2009128178A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9946796B2 (en) | 2012-05-23 | 2018-04-17 | Iphenotype Llc | Phenotypic integrated social search database and method |
JP2016530482A (ja) * | 2013-05-23 | 2016-09-29 | アイフィノタイプ エルエルシー | ウェルネスを維持するか、または向上するための方法およびシステム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Reichel et al. | Influence of PTH assay methodology on differential diagnosis of renal bone disease | |
US11630106B2 (en) | Diagnostic test for distinguishing the smoking status of a subject | |
Locht et al. | Clinical manifestations correlated to the prevalence of autoantibodies in a large (n= 321) cohort of patients with primary Sjögren's syndrome: A comparison of patients initially diagnosed according to the Copenhagen classification criteria with the American–European consensus criteria | |
TW201033616A (en) | Urine and serum biomarkers associated with diabetic nephropathy | |
US20160116489A1 (en) | Lateral flow immunoassay method of simultaneously detecting hemoglobin s, hemoglobin c, and hemoglobin a in newborns, infants, children, and adults | |
JP2009500597A (ja) | 線維症のマーカー | |
Bergón et al. | Classification of renal proteinuria: a simple algorithm | |
CN107255711A (zh) | 骨桥蛋白用于制备或筛选慢加急性肝衰竭诊断试剂的用途 | |
US9442120B2 (en) | Biomarkers associated with nephropathy | |
US20110077472A1 (en) | Methods and compositions for biomarkers of fatigue, fitness and physical performance capacity | |
JP2009128178A (ja) | 身体活動レベルの検出方法及び検出用キット | |
WO2005079410A2 (en) | Biological profiles and methods of use | |
JP2007064747A (ja) | 疾病の診断方法、物質の評価方法、物質のスクリーニング方法、及び、疾病の予防剤 | |
KR20100127210A (ko) | 비특이적 질환용 일반 마커로서의 ykl-40 | |
JP6917722B2 (ja) | 口腔の健康状態の評価方法 | |
JP5229789B2 (ja) | 新規ストレスバイオマーカー及びその用途 | |
JP5553515B2 (ja) | 精神的ストレス抑制物質又は精神的ストレス増強物質のスクリーニング方法、精神的ストレス抑制もしくは増強物質スクリーニング用キット、哺乳動物の精神的ストレスの判定方法、患者のうつ病の判定又は同病からの回復の判定の際に使用するデータの収集方法、及び、精神的ストレスまたはうつ病の判定キット | |
WO2015023626A1 (en) | Sensitive diagnostic assay for inclusion body myositis | |
JP2007093597A (ja) | 新規ストレスバイオマーカー及びその用途 | |
ES2728669T3 (es) | Procedimientos para determinar el riesgo de diabetes tipo 1 mediante biomarcadores de proteínas séricas | |
JP2015049050A (ja) | 排尿障害のバイオマーカー | |
Munshi et al. | Gluten Detection in Foods | |
US20200408780A1 (en) | Diagnostic for sjorgren's syndrome based on a biomarker | |
US20240248087A1 (en) | Proteomic sample investigation method for diagnosing rhabdomyolysis and kits for implementing same | |
CN114829941A (zh) | Lama2、plxdc2及mll4作为糖尿病前期和糖尿病的新型生物标记 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101119 |
|
A072 | Dismissal of procedure |
Effective date: 20120329 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073 |