JP2009127844A - 樹脂プーリ付き軸受 - Google Patents

樹脂プーリ付き軸受 Download PDF

Info

Publication number
JP2009127844A
JP2009127844A JP2007307068A JP2007307068A JP2009127844A JP 2009127844 A JP2009127844 A JP 2009127844A JP 2007307068 A JP2007307068 A JP 2007307068A JP 2007307068 A JP2007307068 A JP 2007307068A JP 2009127844 A JP2009127844 A JP 2009127844A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin pulley
outer ring
ring
bearing
pulley member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007307068A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Mineno
克典 峰野
Goro Nakao
吾朗 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2007307068A priority Critical patent/JP2009127844A/ja
Publication of JP2009127844A publication Critical patent/JP2009127844A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Pulleys (AREA)

Abstract

【課題】樹脂プーリ部材のクリープを防止しつつ、転がり軸受の放熱性を向上させる。
【解決手段】外輪12の外径面の両端部に外輪12の端面を拡径するように外径側に突き出す鍔部13が設けられ、鍔部13の外径面および外輪12の両端面を露出させるように、樹脂プーリ部材14が外輪12の両鍔部13間で一体化される。これにより、樹脂プーリ部材14に覆われない拡径した外輪12の端面および鍔部13の外径面を放熱面として軸受の放熱性を高めることができる。また、樹脂プーリ部材14と両鍔部13の軸方向の内側面とは径方向に接触するため、樹脂プーリ部材14と両鍔部13の内側面との径方向接触領域が確保され、樹脂プーリ部材14のクリープが防止される。
【選択図】図1

Description

この発明は、転がり軸受の外輪の外周に樹脂プーリ部材を一体化した樹脂プーリ付き軸受に関する。
転がり軸受の外輪の外周に樹脂プーリ部材を一体化した樹脂プーリ付き軸受は、射出成形によって、樹脂プーリ部材の基部が外輪の両端面を抱え込むように、外輪の外周部に樹脂プーリ部材を一体化し、樹脂プーリ部材を軸方向でずれ止めしたものが多い(例えば、特許文献1参照)。このような樹脂プーリ付き軸受では、軸受の温度上昇に伴う金属と樹脂の熱膨張率の差によって、外輪と樹脂プーリ部材との結合強度が低下し、樹脂プーリ部材が周方向へ相対回転するクリープが生じることがある。
このような樹脂プーリ部材のクリープを防止する手段としては、外輪の外周部で周方向へ延び、深さ方向で互いに逆向きに傾斜する2つの周溝を形成する手段(例えば、特許文献2参照)、外輪の外周部で周方向へ傾斜して延び、その幅と深さが周方向で変化する周溝を形成する手段(例えば、特許文献3参照)、外輪の外周部に設けた周溝の底面にローレット加工等により凹凸を形成する手段(例えば、特許文献4参照)、外輪の外径面に螺旋溝を形成する手段(例えば、特許文献5参照)等が提案されている。
特許文献5に記載されたものでは、外輪の軸方向の幅を内輪よりも大きくし、樹脂プーリ部材を外輪の外径面とその両端部の面取り部に接触させるようにして、樹脂プーリ部材の基部で外輪の両端面を抱え込むことなく、外輪の外径面に樹脂プーリ部材を一体化したものも提案されている。
実開平7−28259号公報 特開2002−372131号公報 特開2003−65424号公報 特開平11−148550号公報 特開2003−207032号公報
特許文献1乃至4に記載されたように、樹脂プーリ部材のボス部が外輪の両端面を抱え込むように、外輪の外径面に樹脂プーリ部材を一体化した樹脂プーリ付き軸受は、外輪の周りが金属よりも熱伝導率が低い樹脂で覆われているので放熱性が悪く、蓄熱により軸受温度が高くなる問題がある。また、軸受温度が高くなると、これと接触する樹脂の強度が低下するので、前述したクリープ防止手段の効果も低下する。
特許文献5に記載されたように、外輪の幅寸法を内輪よりも大きくし、樹脂プーリ部材の基部で外輪の両端面を抱え込まないようにした樹脂プーリ付き軸受は、ある程度放熱性は確保することができるが、外輪の外径面の全面が樹脂プーリ部材に覆われているので、十分な放熱性が得られない。また、樹脂プーリ部材の基部が外輪の両端部の面取り部で軸方向に係止されているのみであるので、樹脂プーリ部材のクリープが発生し易い問題がある。
そこで、この発明の課題は、樹脂プーリ部材のクリープを防止しつつ、転がり軸受の放熱性を向上させることである。
上記の課題を解決するために、この発明は、転がり軸受の外輪の外周に樹脂プーリ部材が射出成形により一体成形された樹脂プーリ付き軸受において、前記外輪の外径面の両端部に、その外輪の端面を拡径するように外径側へ突き出す鍔部が設けられ、前記鍔部の外径面および前記外輪の両端面を露出させるように、前記樹脂プーリ部材が前記外輪の両鍔部間で一体化された構成を採用したのである。
この構成を採用することにより、外輪の鍔部の外径面および外輪の両端面が露出するので、これらの面を放熱面として鍔部に伝わった外輪の熱が効率良く放熱され、放熱性を向上させることができる。
また、樹脂プーリ部材は、外輪の外径面の両鍔部間に射出成形により一体化されているので、樹脂プーリ部材と両鍔部の軸方向の内側面とは径方向に接触する。したがって、樹脂プーリ部材と両鍔部の内側面との径方向接触領域が確保され、鍔部の外径面を露出させても、クリープに対する耐力を維持することが可能となる。
なお、鍔部の外径面を露出させるように樹脂プーリ部材が一体化されるが、鍔部の外径面の露出は、樹脂プーリ部材によって全く覆われていない状態のみならず、放熱性に影響を与えない範囲で、鍔部の外径面の一部が樹脂プーリ部材により覆われている状態を含むものとする。
前記構成において、前記外輪の外径面の前記両鍔部間に突条が周方向に設けられ、前記射出成形により前記樹脂プーリ部材に前記突条が埋め込まれる構成を採用することができる。
前記突条が、射出成形により樹脂プーリ部材に埋め込まれると、突条の外周部と樹脂プーリ部材の内周部とが接触し、外輪の外径面と樹脂プーリ部材の内周面との接触領域を増大させることができる。
この接触領域の増大により、軸受運転時、軸受温度の上昇により樹脂プーリ部材が膨張すると、樹脂プーリ部材が突条の外周部を押し付けて、樹脂プーリ部材の摩擦抵抗が大きくなり、クリープに対する耐力を大きくすることができる。なお、前記突条を、外輪の外径面の全周にわたって、または、周方向に間欠的に設けてもよい。突条が間欠的に設けられると、その突条の周りを樹脂プーリ部材が覆い、樹脂プーリ部材が突条により外輪の外周部に係止する。この係止により、樹脂プーリ部材と外輪との間のクリープ防止性能を高めることができる。
より大きなクリープに対する耐力が必要な場合、前記突条が前記外輪の外径面の前記両鍔部間に軸方向に間隔をおいて複数設けられた構成を採用してもよい。この構成により、外輪の外径面と樹脂プーリ部材の内周面との接触領域をさらに増大させることができる。また、前記鍔部の軸方向の内側面に、軸方向内向きに突き出す係合部が設けられた構成を採用すると、係合部を樹脂プーリ部材が覆い、この係合部によって樹脂プーリ部材が外輪の外周部に係止する。この構成によっても、樹脂プーリ部材と外輪との間のクリープに対する耐力を高めることができる。
さらに、前記外輪の外径面にローレット加工が施された構成を採用すると、樹脂プーリ部材と外輪の外径面との間の摩擦が高まり、クリープ防止性能を高めることが可能である。
前記鍔部が、前記外輪の外径面の両端部に固定されたリングにより形成された構成を採用することができる。リングにより鍔部が形成されると、鍔部を設けるための加工を外輪に施す必要がなくなる。このため、転がり軸受の国際標準規格に準じた外輪が使用可能となり。加工によって外輪の真円度の低下を抑えることができる。
また、クリープ防止性能を高めるために、前記リングの端面に前記樹脂プーリ部材のクリープ防止用の加工を施した構成を採用してもよい。
以上のように、この発明は、外輪の外径面の両端部に、外輪の両端面を外径側へ突き出す鍔部が設けられ、その鍔部の外径面および前記外輪の両端面を露出させるように樹脂プーリ部材が外輪の両鍔部間で一体化された構成を採用することにより、樹脂プーリ部材のクリープを防止しつつ、転がり軸受の放熱性を向上させることができ、軸受の長寿命化を図ることができる。
以下、図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。図1および図2は、第1実施形態を示す。この樹脂プーリ付き軸受10は、転がり軸受11の外輪12の外周部に樹脂プーリ部材14が一体化されたものである。
転がり軸受11は、公知の転がり軸受であり、例えば、深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受等を適用することができる。外輪12の外径面の両端部には、外輪12の端面を拡径するように外径側に突き出す鍔部13が設けられている。外輪12は、その外径面に樹脂プーリ部材14のクリープを防止するためにローレット加工が施されており、樹脂プーリ部材14が射出成形により一体化されている。
樹脂プーリ部材14は、ボス部15とベルト(図示省略)が掛けられるプーリ溝を有する外周部16とが一体に形成されたものであり、ボス部15は、外輪12の鍔部13の外径面および外輪12の両端面を露出させるように、両鍔部13、13の間で射出成形により一体化されている。一体化された樹脂プーリ部材14は、外輪12の両鍔部13、13によって、軸方向両方向へのずれを防止される。
外輪12の鍔部13の外径面および外輪12の両端面が露出しているため、これらの面を放熱面として、転がり軸受11で発生し外輪12の鍔部13に伝わる熱が放熱され、特許文献5に記載の樹脂プーリ付き軸受よりも放熱性を向上させることができる。
前記外輪12の構造は、樹脂プーリ部材14のクリープに対する耐力を高めるために、放熱性に影響を与えない範囲で、適宜に変更することができる。一例として、この発明の第2実施形態を図3、図4に示す。
第2実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受10は、図3に示すように、外輪12の外径面の両鍔部13間に、突条17が周方向の全周に設けられ、射出成形により樹脂プーリ部材14のボス部15にその突条17が埋め込まれた点で第1実施形態と相違する。その他の構成は前述の第1実施形態と同様であり、同一に考えられる構成に同符号を用いる。
この実施形態では、前記突条17が全周にわたって射出成形により樹脂プーリ部材14のボス部15に埋め込まれている(図4参照)。このため、突条17の外周部と樹脂プーリ部材14のボス部15とが接触し、外輪12と樹脂プーリ部材14との接触領域が増大する。
この接触領域の増大により、軸受運転時、軸受温度の上昇により樹脂プーリ部材が膨張すると、樹脂プーリ部材が突条の外周部を押し付けて、樹脂プーリ部材の摩擦が大きくなり、クリープに対する耐力を大きくすることができる。
なお、突条17を外輪12の外径面の周方向に間欠的に設けてもよい。この場合、その突条17の周りを樹脂プーリ部材14のボス部15が覆い、樹脂プーリ部材14が突条17により外輪12の外周部に係止する。この係止によって、突条17を外輪12の外径面の全周に設けた構成と比して、樹脂プーリ部材14のクリープに対する耐力を高めることができ、より大きなクリープに対する耐力が必要な場合有利である。
前記第2実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受の変形例を図5に示す。この変形例において、樹脂プーリ付き軸受10は、突条17が外輪12の外径面の両鍔部13間に、軸方向に間隔をおいて2本設けられた点で前記第2実施形態と相違する。
これにより、外輪12の外径面と樹脂プーリ部材14のボス部15との接触領域を、第2実施形態の場合よりも増大させることができる。なお、外輪12の外径面に螺旋状の突条17を設けても良い。この場合も、前記接触領域を第2実施形態の場合よりも増大させることができるからである。
この発明の第3実施形態を図6に示す。
第3実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受10は、鍔部13の軸方向の内側面に、軸方向内向きに突き出す係合部18が設けられた点で、前述の第1実施形態に相違し、他の構成は前記第1実施形態と同様である。
この実施形態の前記係合部18は、図7に示すように、鍔部13の内側面の周方向の4箇所に設けられ、射出成形により樹脂プーリ部材14のボス部15に埋め込まれている。これにより、係合部18を樹脂プーリ部材14が覆い、この係合部18によって樹脂プーリ部材14が外輪12の外周部に係止する。この係止により、前記第1実施形態と比して、樹脂プーリ部材14のクリープに対する耐力を高めることができる。
なお、係合部18の設置数は、樹脂プーリ部材14に掛かる径方向の負荷に応じて適宜設定され、例えば、2箇所、3箇所、5箇所、・・・としてもよい。また、樹脂プーリ部材14に掛かる径方向の負荷が比較的小さい場合や、トルクの小さい場合など、係合部18を外輪12の鍔部13の1箇所に設けてもよい。
前記第3実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受の変形例を図8に示す。この変形例において、樹脂プーリ付き軸受10は、外輪12の外径面の両鍔部13間に前記突条17が全周にわたって設けられたものであり、他の構成は第3実施形態と同様である。
これにより、射出成形された樹脂プーリ部材14は、ボス部15が係合部18によって外輪12に係止されるとともに、突条17の外周部と樹脂プーリ部材14のボス部15とが接触するため、外輪12と樹脂プーリ部材14との接触領域が増大する。その結果、前記第1から3実施形態と比して、樹脂プーリ部材14のクリープに対する耐力を高めることができる。
この発明の第4実施形態を図9〜図10に示す。
この実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受10は、図9に示すように、転がり軸受11の外輪12の外周部に樹脂プーリ部材14が一体化された点で、前述の第1実施形態と共通するが、外輪12の鍔部13が、外輪12の外径面の両端部に固定された円環状のリング19により形成された点で相違する。他の構成は前記第1実施形態と同様であり、同一に考えられる構成に同符号を用いる。
この樹脂プーリ付き軸受10は、そのリング19が圧入により、外輪12の外径面の両端部にそれぞれ固定される。リング19は、断面矩形をなし、軸方向の外側面が外輪12の端面と同一平面となるように連続している。外輪12の外径面の両リング19、19の間に、そのリング19の前記外側面と外径面が露出するように樹脂プーリ部材14が射出成形により一体化される(図9参照)。
リング19の外側面と外径面が露出しているので、これらの面から外輪12の熱を外部に放熱することができ、前述の第1実施形態と同様、特許文献5に記載の樹脂プーリ付き軸受よりも放熱性を向上させることができる。
また、前記リング19の軸方向の端面に、樹脂プーリ部材14のクリープ防止用の加工、例えば、ローレット加工を施すことができる。これにより、樹脂プーリ部材14とリング19の端面との間の摩擦抵抗が高まり、クリープ防止性能を高めることが可能である。
この第4実施形態においては、リング19を外輪12に圧入固定したが、リング19の固定手段としては、射出成形時の位置ずれ、及び樹脂プーリ付き軸受10としての所望の機能に影響しない限り、適宜の手段を採用することができる。例えば、リング19を外輪12に溶接により固定すると、外輪12に対するリング19の強固な固定が得られる。
また、リング19の他の固定手段として、固相接合の一種である圧入接合により外輪12の外径面にそのリング19を固定してもよい。
ここで、前記圧入接合とは、板状のリングの内周部と軸体の外周部との間に圧入代を設け、リングと軸体との間に通電して電気抵抗熱を伴う圧入による固相接合をいう(特許第3270758号 公報 段落0027〜段落0031参照)。
この圧入接合によって行われたリングと軸体との接合を前記第4実施形形態に係る樹脂プーリ付き軸受10の外輪12とリング19との接合に適用する。
この圧入接合は、図10(a)、(b)に示す治具を用いて行われる。この治具は、下端部に円柱状の固定穴32が設けられたクロム銅製の挿し込み具31と、クロム銅製の載置台33とからなり、この挿し込み具31と載置台33は、それぞれ電極として機能する。
この接合方法の一例としては、外輪12の外周部とリング19の内周部には所定の圧入代(外輪12の外径D2とリング19の内径D1との差分)を形成する。挿し込み具31の固定穴32に外輪12を固定し、外輪12と同一軸心となるように、リング19を載置台33に置き、プレス装置(図示省略)に固定した挿し込み具31とともに外輪12を軸方向に降下させて、リング19の内周部19aの縁(リング19と外輪12の間の圧入代部分)と外輪12の面取り部とを接触させ、プレス機により挿し込み具31を介してリング19に所定の加圧力を加えた状態とする(図10(a)参照)。
前記の状態で、載置台33および挿し込み具31を介してリング19と外輪12の間に電流を通電し圧入開始する。圧入直後は、リング19と外輪12の接合部が狭いことから電流が集中して前記圧入代部分が軟化し、この軟化した状態で、前記加圧力によって外輪12がリング19内に押し込まれる。
圧入が開始されると、リング19の内周部が外輪12の外周部を移動し、リング19が外輪12に圧入され、さらに、図10(b)に示すように、外輪12の外周部とリング19の内周部が固相接合される。この圧入によって、外輪12とリング19の接合部の表面がしごかれて、不純物質層(油分、表面処理剤、酸化皮膜等)が取り除かれて清浄化される。この清浄な表面組織で接合が行われるため、酸化皮膜等の影響を受けない良好な接合が行われて、リング19と外輪12との接合強度がリング19を圧入嵌合のみで外輪12の外径部に固定する場合と比して高めることができる。
また、この圧入を伴った接合(圧入接合)では、軟化した圧入代部分が塑性変形して、リング19と外輪12の圧入代が解消される。
次に、固定穴32の内径をリング19の外径とした挿し込み具31に、外周部の一端部にリング19を固定した外輪12を、そのリング19が上方に位置するように固定する。この固定状態で、載置台33に置いた新たなリング19を、前述した圧入接合方法により、外輪12の外径面の他端部に固定する。
このようにして、第4実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受10は、外輪12の外周部の両端部にリング19が固定される。前記圧入接合によって、外輪12とリング19の接触が酸化皮膜等の影響を受けない良好な接合となり、外輪12とリング19の間の熱伝導が得易くなる。その結果、圧入のみで固定をした場合と比して、外輪12の熱が効率良くリング19に伝わるため、放熱性を向上させることができる。
また、リング19が外輪12の外周部に強固に固定されるので、そのリング19と樹脂プーリ部材14の間の摩擦接触により、樹脂プーリ部材14と外輪12の間のクリープに対する耐力を得ることができる。
なお、前述した固定手段(圧入、溶接、または圧入接合)によるリング19の外輪12に対する固定は、樹脂プーリ部材14の射出成形前に行われているが、射出成形後に行うことも可能である。
図11は、この発明の第5実施形態を示す。
この実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受10は、外輪12の鍔部13が、外輪12の外径面の両端部に固定された円環状のリング19により形成された点で第2実施形態と相違する。その他の構成は、第2実施形態と同様である。
図12は、この発明の第6実施形態を示す。
この実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受10は、外輪12の鍔部13が、外輪12の外径面の両端部に固定された円環状のリング19により形成された点で第3実施形態と相違する。他の構成は第3実施形態と同様である。
前記第6実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受の変形例を図13に示す。この変形例において、樹脂プーリ付き軸受10は、外輪12の外径面の両鍔部13間に前記突条17が全周にわたって設けられたものであり、他の構成は第3実施形態と同様である。
第1実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 同上の樹脂プーリ付き軸受を示す側面図 第2実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 図3のA−A線における断面図 同上の変形例を示す樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 第3実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 同上の樹脂プーリ付き軸受を示す側面図 同上の変形例を示す樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 第4実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 (a)同上のリングと外輪との圧入接合を概念的に示した作用図、(b)図10(a)のリングと外輪との接合状態を概念的に示した作用図 第5実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 第6実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 同上の変形例を示す樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図
符号の説明
10 樹脂プーリ付き軸受
11 転がり軸受
12 外輪
13 鍔部
14 樹脂プーリ部材
15 ボス部
16 外周部
17 突条
18 係合部
19 リング
31 挿し込み具
32 固定穴
33 載置台

Claims (7)

  1. 転がり軸受(11)の外輪(12)の外周に樹脂プーリ部材(14)が射出成形により一体成形された樹脂プーリ付き軸受において、
    前記外輪(12)の外径面の両端部に、その外輪(12)の端面を拡径するように外径側へ突き出す鍔部(13)が設けられ、前記鍔部(13)の外径面および前記外輪(12)の両端面を露出させるように、前記樹脂プーリ部材(14)が前記外輪(12)の両鍔部(13、13)間で一体化されたことを特徴とする樹脂プーリ付き軸受。
  2. 前記外輪(12)の外径面の前記両鍔部(13、13)間に突条(17)が周方向に設けられ、前記射出成形により前記樹脂プーリ部材(14)に前記突条(17)が埋め込まれることを特徴とする請求項1に記載の樹脂プーリ付き軸受。
  3. 前記両鍔部(13、13)間に前記突条(17)が軸方向に間隔をおいて複数設けられたことを特徴とする請求項2に記載の樹脂プーリ付き軸受。
  4. 前記鍔部(13)の軸方向の内側面に、軸方向内向きに突き出す係合部(18)が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂プーリ付き軸受。
  5. 前記外輪(12)の外径面にローレット加工が施されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂プーリ付き軸受。
  6. 前記鍔部(13)が、前記外輪(12)の外径面の両端部に固定された円環状のリング(19)により形成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の樹脂プーリ付き軸受。
  7. 前記リング(19)の端面に前記樹脂プーリ部材(14)のクリープ防止用の加工を施したことを特徴とする請求項6に記載の樹脂プーリ付き軸受。
JP2007307068A 2007-11-28 2007-11-28 樹脂プーリ付き軸受 Pending JP2009127844A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007307068A JP2009127844A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 樹脂プーリ付き軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007307068A JP2009127844A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 樹脂プーリ付き軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009127844A true JP2009127844A (ja) 2009-06-11

Family

ID=40818974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007307068A Pending JP2009127844A (ja) 2007-11-28 2007-11-28 樹脂プーリ付き軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009127844A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107687512A (zh) * 2016-08-05 2018-02-13 株式会社日立制作所 滑轮

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107687512A (zh) * 2016-08-05 2018-02-13 株式会社日立制作所 滑轮
CN107687512B (zh) * 2016-08-05 2021-02-05 株式会社日立制作所 滑轮

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2009093539A1 (ja) 樹脂プーリ付き軸受
US4511191A (en) Anticreep device for annular member
JP2007247856A (ja) 転がり軸受用樹脂製保持器
JP5189447B2 (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2008249131A (ja) 樹脂巻き部品
JP2009191900A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2009127844A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2010106951A (ja) 密封型転がり軸受
JP5035613B2 (ja) ロータ
JP2009270644A (ja) 樹脂プーリ装置
JP2005172059A (ja) ころ軸受
JP2009068640A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2009079697A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2009174587A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP5180010B2 (ja) 円すいころ軸受
JP2009138766A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2009036319A (ja) 軸受装置および軸受装置の組立方法
JP2009014096A (ja) 軸受装置および軸受装置の組立方法
JP2008075832A (ja) 転がり軸受装置
JP2009103247A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2009008213A (ja) 転がり軸受装置及びその組付方法
JP2000110843A (ja) 転がり軸受のクリープ防止装置
JP2009014119A (ja) 樹脂プーリ付軸受
JP2007211902A (ja) 車輪用軸受装置
JP2004162858A (ja) 樹脂プーリ付き軸受