JP2009126027A - プラスチック射出成形用の金型構造。 - Google Patents

プラスチック射出成形用の金型構造。 Download PDF

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Abstract

【課題】 射出成形品の厚み寸法を簡単に調整する。
【解決手段】 可動側金型200の可動側キャビティ211内に、底面に傾斜角を有する入れ子212と、その上面に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサー213とを、前記入れ子212の底面を前記厚み調整スペーサー213の上面に接して設け、更に、前記厚み調整スペーサー213の左右に突出して厚み調整ピン221を設け、該厚み調整ピン221の頭部を押す調整ネジ222を厚み調整ピン221の左右に夫々設けておく。一方の調整ネジ222を緩め、他方の調整ネジ222を締め込んで、厚み調整スペーサー213を移動させることにより、前記入れ子212を上下方向に移動させて、プラスチック材充填用として金型300内に入れ子212を用いて形成する製品キャビティ210の厚みを調整した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラスチック射出成形において、射出成形品の厚み調整が可能な金型構造に関する。
図6は従来の射出成形機に用いる金型構造の断面図、図7は従来の射出成形機に用いる図6の金型構造のA部拡大断面図である。
従来のプラスチック射出成形において、射出成形品の厚み調整の為の金型構造に関しては、下記の特許文献1で開示された技術がある。
特開2003−200460号公報
以下、特許文献1に開示された金型構造を従来の技術として図6、図7を用いて説明する。
従来の技術における金型50は、可動側金型60と固定側金型70の一対で構成されていた。しかし、可動側金型60は本願発明とは直接的な関係が無いので、その説明は省略する。
固定側金型70は固定側基盤77上に固定側鏡面盤76を重ね、その上に、製品キャビティ67の厚みを調整する為の厚み調整板79と、金型内に充填した溶融樹脂が急速に冷やされない為に設ける断熱板78と、射出成形製品の表面に模様を転写するため製品キャビティ67に対向する面側に凹凸を設けたスタンパー73とを設け、これらをスプルブッシュ74の周りのスタンパーホルダー75によって、固定側基盤77上に固定し、また、固定側鏡面盤77の外周には、製品の外周を規定する外周リング71が、更にその外周リング71の外周には固定側突き当てリング72が設けてあった。そして、金型セッティングに際しては、可動側金型60に設けた可動側突き当てリング64と固定側突き当てリング72を勘合させることで、可動側金型60と固定側金型70との位置出しを行っていた。
ところで、上述した従来の技術で厚み調整板79を設けた理由は、製品キャビティ67の厚み寸法精度を出すためである。即ち、射出成形する製品によっては、厚み寸法に高精度を要求される場合があるが、断熱板78を加工して厚み調整を行おうとすると、寸法精度を出す事が容易でなく、従って装置のコストアップの原因になったり、また断熱板78の厚みを加減すると断熱性能自体が変化してしまうという新たな問題も生じたから、従来は、加工し易く精度も出し易い金属製の厚み調整板79を別に設けるケースが多かった。
しかしながら、従来の技術の金型構造では、射出成形品の厚み調整のためスペーサーを交換する場合は、一旦金型を射出成形機からおろして分解調整しなければならなかった。また、調整量が微少である場合、一度の金型調整では射出成形品の厚み調整が出来ず、調整作業を数回繰返すこともあった。また、導光板(液晶パネルのバックライト方式には、液晶パネルの直下に光源を配置する直下方式と、導光板を配してその端面に光源を配置するエッジライト方式がある。バックライトの薄型化の為にはエッジライト方式が有利であり、エッジライト方式では光利用効率向上、軽量化、低コスト化のために、導光板の材料、形状の改良、製造方法の見直しが盛んに行われている。尚、導光板の構成については後から詳述する。)の様に、成形条件や、射出成形品の厚みに光学特性が左右されるような製品の場合、成形条件及び射出成形品の厚みは相互に影響し合うので、個々での調整は難しく、光学特性を満足するためには総合的な調整が必要とされる。この為、光学特性を出す為の成形トライ回数が増えてしまうという問題を抱えていた。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、解決する手段として、本発明の請求項1記載に係わる発明は、プラスチック射出成形用の金型構造において、可動側金型の可動側キャビティ若しくは固定側金型の固定側キャビティ内に、底面に傾斜角を有する入れ子と、その上面に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に接して設け、厚み調整スペーサーを左右方向に移動させることにより、前記入れ子を上下方向に移動させて、射出成形品のプラスチック材充填用として前記入れ子を用いて形成する製品キャビティの厚みを調整することを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載に係わる発明は、前記厚み調整スペーサーの左右に突出して厚み調整ピンを設け、該厚み調整ピンの頭部を前記厚み調整スペーサーのセンター方向に押すことが可能な調整ネジを厚み調整ピンの左右に夫々設けておき、一方の調整ネジを緩め、他方の調整ネジを締め込んで、緩めた調整ネジの方向に前記厚み調整スペーサーを移動させることで、前記入れ子を上下方向に移動させることを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載に係わる発明は、前記入れ子の外周に設けた鍔部を、複数の押圧手段によって前記厚み調整スペーサーの方向に押し付けることで、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に密接させることを特徴とする。
また、本発明の請求項4記載に係わる発明は、前記複数の押圧手段は、ボールプランジャーであることを特徴とする。
また、本発明の請求項5記載に係わる発明は、前記入れ子の底面と前記厚み調整スペーサーの上面とに一対の雌雄フックを設け、該雌雄フックを係合させることで、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に装着することを特徴とする。
また、本発明の請求項6記載に係わる発明は、前記入れ子の上下方向の移動量を表示する目盛りを前記調整ネジに設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項7記載に係わる発明は、前記射出成形品が導光板で、前記入れ子は光学駒であることを特徴とする。
本発明の効果として、底面に傾斜角を有する入れ子と、上面に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、入れ子の底面を厚み調整スペーサーの上面で支持して設け、厚み調整スペーサーを左右方向へ移動させることにより、入れ子を上下方向に移動させて、射出成形品のプラスチック材充填用として入れ子を用いて形成する製品キャビティの厚みを調整できる様にしたので、成型作業において成形品の厚みを調整したい場合、金型を射出成形機からおろして、分解調整しなくても任意の量の厚み調整が可能となり、成形品の特性を出す為の成形トライの回数が少なくて済むようになった。
また、厚み調整スペーサーの左右に突出して厚み調整ピンを設け、該厚み調整ピンの頭部を前記厚み調整スペーサーのセンター方向に押すことが可能な調整ネジを厚み調整ピンの左右に夫々設たので、左右の厚み調整ネジによって、厚み調整ピンを介して厚み調整スペーサーを外部から左右に微少移動させて、微少移動後は、厚み調整ネジによってしっかり固定することが可能となり、その結果、製品キャビティの厚みを外部から微調整することが可能になった。
また、入れ子の外周に鍔部を設け、該鍔部を複数の押圧手段で厚み調整スペーサー方向に押し付けることで入れ子底面と厚み調整スペーサー上面とを密接させたので、溶融樹脂を金型に充填する際、入れ子の移動がなくなり成形品の歩留まりが向上した。
また、押圧手段にボールプランジャーを用いたので、安価で品質の安定した市販品が入手可能になり、また押圧手段の組み付けや押圧力の調整も容易になった。
また、入れ子の底面と厚み調整スペーサーの上面とに一対の雌雄フックを設け、該雌雄フックを係合させることで、入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に装着する様にしたので、鍔部とボールプランジャーがなくなり、同じ金型内で製品キャビティを横方向により大きく取れるメリットを生じた。
また、調整ネジのネジピッチと入れ子及び厚み調整スペーサーに設けられた傾斜角との関係を基にして、入れ子の上下方向の移動量を表示する目盛りを前記調整ネジに設けたので、成形品の厚み調整がより容易になった。
更に、射出成形品が導光板の場合、導光板の設計上の光学特性を引き出す為の厚みを含む複数の成形条件の整合取りが容易になった。
以下、本発明の実施の形態を実施例1〜3について図を用いて説明する。
次に本発明の実施例1を、図1と図2を用いて説明する。図1は本発明の実施例1におけるプラスチック射出成形用の金型構造で、図1(a)は金型構造の断面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面図、図2は図1に示した金型構造を備えた金型の全体外観図である。
本発明の実施例1として以下で説明する金型構造では、図2で示す外観を備えた金型を、射出成形機に装着して使用する。そこで、先ず、図2を用いながら実施例1における金型の全体像を説明しておく。
本発明の実施例1の金型300は固定側金型100と可動側金型200とに大別される。が、射出成形機の固定側プラテンには、固定側取付け板101を介して固定側型板102が、また、可動側プラテンには、可動側取付け板201及びスペーサー203を介して、可動側受板204ならびに可動側型板202が取付けられている。そして、射出成形に際しては、ミニホッパー103からスプルー104、ゲート205を通過した溶融樹脂を、製品キャビティ210内に流入させ、樹脂が固化したら、可動側金型200を下げながら、ランナーエジェクトピン206と製品エジェクトピン207を突き上げてランナー及び成形製品を射出成形機から取り出している。
続いて、図1を用いながら実施例1の金型構造の詳細説明に移る。固定側型板102の可動側型板202対向面の中央部には、固定側キャビティ111が埋め込まれており、また、可動側型板202の固定側型板102対向面の中央部には、可動側キャビティ211が埋め込まれていて、固定側キャビィ111と可動側キャビィ211とが対向している。そして、射出成形加工時には、可動側金型200が固定側金型100に対して上下移動するので、PL(パーティングライン)は、固定側キャビィ111と可動側キャビィ211の対向面に形成される。
本発明の実施例1の金型構造では、可動側型板202の中央部に、可動側キャビティ211と、入れ子212と、厚み調整スペーサー213とを収納するため、矩形状をした深さ方向に二段から成るコア格納穴202Hが設けてある。そして、コア格納穴202Hの一段目には、中央部分に入れ子摺動穴211Hが設けてある可動側キャビティ211が格納され、更に、該入れ子摺動穴211Hには上下方向に摺動自在で、かつ底面に左右方向の傾斜を有する入れ子212が格納されている。また、入れ子212の下側に位置するコア格納穴202Hの二段目部分には、上面(製品キャビティ210側)に入れ子212の底面(製品キャビティ210と反対側)に設けた傾斜と同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサー213が格納されており、入れ子212の下端に設けた鍔部212Tを、可動側キャビティ211に設けたボールプランジャー214によって、下側に押圧することで、厚み調整スペーサー213と、入れ子212を斜面同士で密接させている。
また、固定側型板102と固定側キャビティ111とには、溶融樹脂供給用の孔であるスプルー104が、ミニホッパー103から可動側キャビティ211方向に向けて連通しており、この連通孔は、更にゲート205を経由して、固定側金型100と可動側金型200とで形成される製品キャビティ210迄達している。
また、実施例1における金型構造では、厚み調整スペーサー213の傾斜方向の左右両端に、厚み調整ピン221がネジ止めされており、この厚み調整ピン221は、可動側型板202に開けられたガイド穴202GHに沿って厚み調整スペーサー213と一体的に移動可能であり、この移動は、可動側型板202の左右に設けた調整ネジ222によって夫々左右の厚み調整ピン221の頭部を押すことで行われる。そして、厚み調整スペーサー213の左右方向の移動に従い、入れ子212が上下方向に移動して、製品キャビティ210の上下方向の寸法を変化させている。
次に、本発明の実施例1における金型300の利用法の説明に移る。先ず、金型300をセットする為に、左右の調整ネジ222を緩めたり、締めこんだりして、目標とする製品性能が実現すると予想される厚みを得ると判断した位置迄入れ子212を移動させてから、左右の調整ネジ222で入れ子212をしっかりと固定した後、射出成形機の可動側プラテンを移動させて、可動側キャビティ211を固定側キャビティ111に圧接させる。この様な状態下で、溶融樹脂をスプルー104、ゲート205を通して製品キャビティ210内に充填させ、樹脂が硬化した時点で、可動側金型200を下げて、固定側金型100から分離した後、図2で示したランナーエジェクトピン206と製品エジェクトピン207を突き上げて、ランナー及び成形製品を射出成形機から取り出す。
量産前に行う金型300のセッティング段階では、その後、射出成形品の厚み等に基づく性能検査を実施する。そして、製品性能上、製品の厚みをより厚くすることが必要であると判断された場合は、右側の調整ネジ222を緩め、左側の調整ネジ222を締め込む。これにより、厚み調整スペーサー213が右側に移動して、入れ子212は下方へ移動し、この結果、製品キャビティ210の上下方向の寸法が増し、射出成形品は厚くなる。逆に射出成形品を薄くする場合は、左側の調整ネジ222を緩め、右側の調整ネジ222を締め込めば、厚み調整スペーサー213が左側に移動し、入れ子212は上方へ移動するので、射出成形品を形成する空間である製品キャビティ210部分が薄くなり射出成形品は薄くなる。このようにして厚み調整を行いながら射出成形品が設計した製品性能を満足していることを確認してから射出成形品の量産に入る。
本発明の実施例1の金型構造で得られる効果としては、成型作業工程中に成形品の厚みを調整することが容易になったことが先ずあげられる。即ち、厚み調整スペーサーを左右方向へ移動させることにより、入れ子を上下方向に移動させて、固定側キャビティと入れ子とで形成するプラスチック材充填用の製品キャビティの厚みを調整できる様に構成したので、成形品の厚みを微調整したい場合、従来の技術で説明した様な数種の厚み調整板を準備したり、金型を分解したり組み立てたりしなくても任意の量の厚み調整が可能となり、射出成形品の特性を出す為の成形トライの回数も少なくて済むようになった。
また、厚み調整スペーサーを左右方向に微少移動させるのに、厚み調整スペーサーと一体に移動する厚み調整ピンを、外部に設けた厚み調整ネジによって金型のセンター方向に押す様にしたので、厚み調整スペーサーと傾斜面で接している入れ子を外部から上下方向に微少調整することが容易になった。
また、複数のボールプランジャーによって入れ子の鍔部を厚み調整スペーサー側に押圧して製品キャビティ部分を確保しているので、入れ子の上下移動時の引っ掛かりが無くなり、数μmレベルの調整が可能となった。
また、入れ子の押圧手段には、コイルスプリングやリーフスプリング等を用いても構わないが、実施例1で説明したボールプランジャーを用いれば、品質の安定した市販品が容易に入手可能となり、取付けも押圧力の調整も容易である効果が得られた。
尚、以上説明した実施例1では、可動側金型の可動側キャビティ内に、底面(即ち、製品キャビティと反対側)に傾斜角を有する入れ子と、その上面(即ち、製品キャビティ側)に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に接して設けたが、固定側金型の固定側キャビティ内に、底面に傾斜角を有する入れ子と、その上面に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に接して設けても全く同一の効果が得られる。また、実施例1で説明した様な押圧手段を設けなくても製品性能が得られる場合でも、入れ子に鍔部を設けておけば、金型を横向きに設置する場合、入れ子抜け落ち防止効果を得ることができる。
次に、本発明における実施例2の金型構造を、主として図3を用いながら説明する。図3は本発明の実施例2におけるプラスチック射出成形用の金型構造を示し、図3(a)は金型構造の断面図、図3(b)は図3(a)におけるA−A断面図である。
実施例2の場合の金型500を、既に説明した実施例1の場合と比較すると、固定側金型100は全く同一であり、可動側金型400の構成のみが相違する。即ち、本発明の実施例2における金型500の全体像は、実施例1の場合として図2に示した可動側型板202の代わりに、図3で示した可動側金型400を用いて構成したものである。
次に図3を用いながら、本発明の実施例2の金型構造の詳細な説明に移るが、前述の通り、可動側金型400部分を除いて、実施例1の場合と全く同一であるので、実施例2の説明では、実施例1の場合と同一の部品には同一の符号を付し、また、可動側金型400以外の説明は簡単に留める。
本発明の実施例2の金型構造においても、可動側型板402の中央部に、可動側キャビティ411と、入れ子412と、厚み調整スペーサー413とを収納するため、矩形状をした深さ方向に二段から成るコア格納穴402Hが設けてある。そして、コア格納穴402Hの一段目には、中央部分に入れ子摺動穴411Hを有する可動側キャビティ411が格納され、該入れ子摺動穴411Hには上下方向に摺動自在で、かつ底面で左右方向に傾斜(左から右に向かって下がる)を有する入れ子412が格納され、入れ子412の底面には雌型フック412Fが設けられ、該雌型フック412Fは左右方向で傾斜している。
また、入れ子412の下側に位置するコア格納穴402Hの二段目部分には、厚み調整スペーサー413が格納され、厚み調整スペーサー413の上面には、入れ子412の底面に設けた雌型フック412Fと同一の傾斜角を持った雄型フック413Mが設けられている。そして、該雄型フック413Mと、入れ子412の底面に設けた雌型のフック412Fとが嵌合し、厚み調整スペーサー413と入れ子412とは斜面同士で密接している。
本発明の実施例2における金型500の利用法は、既に説明した実施例1の場合と同一である。即ち、実施例2における金型構造でも、図3に示す金型500を、従来の技術で説明した様な射出成形機に装着して使用する。そして、左右の調整ネジ422を適当に締め込むことによって、厚み調整スペーサー413を左右方向に移動させて、雌雄フック412F、413Mの嵌合位置を変えることで目標とする射出成形品の厚みが実現すると予想される位置迄入れ子412を動かしてから、厚み調整スペーサー413を左右の調整ネジ422でしっかりと固定してから、可動側キャビティ411を固定側キャビティ111に圧接する。
その後、形成した製品キャビティ410内に溶融樹脂を充填し、樹脂が硬化したら射出成形品を取り出して性能検査を行う。その結果、製品の厚みをより厚くすることが製品性能上適当であると判断した場合は、右側の調整ネジ422を緩め、左側の調整ネジ422を締め込めば、厚み調整スペーサー413が右側に移動するので入れ子412は下方へ移動して、製品キャビティ410の上下方向寸法が増すので射出成形品は厚くなる。逆に射出成形品を薄くしたい場合は、左側の調整ネジ422を緩め、右側の調整ネジ422を締め込めばよい。
次に実施例2の効果の説明に移る。実施例2の構成を既に説明した実施例1の場合と比較すると、実施例1では、入れ子と厚み調整スペーサーを密接させる為に、鍔やボールプランジャーを用いたが、実施例2の場合は、入れ子の底面と厚み調整スペーサーの上面とに一対の雌雄フックを設けている点が相違するが、その他の構成は全く同一であり、従って、効果も実施例1の場合と略同一である。即ち、厚み調整スペーサーを左右方向へ移動させて入れ子を上下方向に移動させ、固定側キャビティと入れ子とで形成する製品キャビティの厚みを調整できる様に構成したので、成形品の厚みを微調整したい場合、金型を分解しなくても厚み調整が可能となり、その結果、射出成形品の特性を出す為の成形トライの回数が少なくて済み、また、成型作業工程中に成形品の厚みを調整することも可能になった。また、金型外部に設けた厚み調整ネジによって入れ子を上下方向に微少移動する様にしたので、金型外部から容易に微調整することが可能になった。また、実施例2の特有の効果として、鍔部とボールプランジャーがなくなり、製品キャビティを横方向に大きく取れるというメリットが得られた。
尚、実施例2では、可動側金型の可動側キャビティ内に、底面(即ち、製品キャビティと反対側)に傾斜角を有する入れ子と、その上面(即ち、製品キャビティ側)に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に接して設けたが、固定側金型の固定側キャビティ内に、底面に傾斜角を有する入れ子と、その上面に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に接して設けても全く同一の効果が得られる。
また、実施例2においては、厚み調整スペーサー側に雄型のフックを、入れ子の底面側には雌型のフックを設けたが、雌雄フックの設置部品を入れ替えて、厚み調整スペーサー側に雌型のフックを、入れ子の底面には雄型のフックを設けても全く同一の効果が得られる。
次に図4を用いながら実施例3の説明に移る。図4は本発明の実施例3におけるプラスチック射出成形用の金型構造の断面図である。実施例3の金型700を、図1を用いて既に説明済みの実施例1の金型300と比較すると、調整ネジ622及び指針202Sの構成だけが相違しているにすぎないので、図4を用いた実施例3の説明では、実施例1の場合と同一の部品に同一の符号を付し、調整ネジ622関連部分を除いて構成の説明は省略する。
図4に示した実施例3の金型構造では、調整ネジ622のネジピッチと、入れ子212及び厚み調整スペーサー213に設けられた傾斜角との関係を基にして、調整ネジ622の回転角に対する入れ子212の上下方向の移動量を表示する目盛り622Mを前記調整ネジ622の頭部に設け、それと同時に、可動側型板202の調整ネジ622取付け位置近傍に目盛り判読時の基準とする指針202Sを設けてある。
本発明の実施例3の金型構造を使用する場合も既に説明した実施例1や実施例2の場合と概略同じである。しかし、実施例3の場合は、試作品の厚みを計測し、目標とする厚みとの差を求めておいてから、調整ネジ622の頭部に記された目盛り622Mを見ながら調整ネジ622を必要量だけ回転させ、入れ子212を上下方向に移動させて製品キャビティ210の厚みを調整する。
実施例3の構成を既に説明した実施例1の場合と比較すると、調整ネジ622部分だけが相違し、その他の構成は全く同一であり、従って、効果も実施例1の場合と略同一の効果を生じる。即ち、厚み調整スペーサーを左右方向へ移動させて入れ子を上下方向に移動させ、固定側キャビティと入れ子とで形成する製品キャビティの厚みを調整できる様に構成したので、成形品の厚みを微調整したい場合、金型を分解しなくても厚み調整が可能となり、その結果、射出成形品の特性を出す為の成形トライの回数が少なくて済み、また、成型作業工程中に成形品の厚みを調整することも可能になった。また、金型外部に設けた厚み調整ネジによって入れ子を上下方向に微少移動する様にしたので、金型外部から容易に微調整することが可能になった。また、ボールプランジャーで入れ子を厚み調整スペーサーに押圧して製品キャビティを確保しているので、入れ子の上下移動時の引っ掛かりが無くなり、数μmレベルの調整が可能となった。
尚、実施例3の特有の効果として、調整ネジのネジピッチと入れ子及び厚み調整スペーサーに設けられた傾斜角との関係を基にして、入れ子の上下方向の移動量を表示する目盛りを調整ネジに設けたので、成形品の厚み調整作業がよりやり易くなっている。また、図示を省略したが、調整ネジ頭部に設けた主要な目盛りに、入れ子の上下方向の移動量の目安になる数字を印せば厚み調整作業が更に容易になる。また、図示はしないが、実施例3の構成を既に説明した実施例2にも適用できる。
尚、以上説明した実施例3では、可動側金型の可動側キャビティ内に、底面(即ち、製品キャビティと反対側)に傾斜角を有する入れ子と、その上面(即ち、製品キャビティ側)に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に接して設けたが、固定側金型の固定側キャビティ内に、底面に傾斜角を有する入れ子と、その上面に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に接して設けても全く同一の効果が得られる。
(応用例)
次に、応用例として、特に大きな効果が得られる射出成形製品として導光板を取り上げるが、そのために、先ず、導光板の説明を行っておく。
図5は導光板を示し、図5(a)は導光板の平面図、図5(b)は図5(a)の導光板の正面図である。
導光板801は透明な板状のプラスチック部材等からなり、導光板801の端面部には光屈折と光反射の機能を有する略逆台形形状をした穴803がLED802の直上に配設されている。入射部804は、矩形で、その両サイドに反射部805が形成されている。導光板801の二枚の大平面は、片方が出光面801Bであり、反対側が光拡散面801Aとなり、光拡散面801Aの表面には複数の微少なシボや点状のドット等を配設して放射手段にしてある。(二点鎖線内)
上述の様な導光板801は、射出成形品として製造するのに適している。射出成形で導光板を製造する場合は、図1の実施例1で用いた入れ子212として、複数の微少なシボや点状のドット等の光学パターンを形成した光学駒を用いるが、それ以外の構成は、既に説明した実施例1の金型構造と全く同一であるので、ここでの説明は省略する。
応用例の様に、射出成形品が導光板である場合、厚みを含む多くの条件から成り立っている導光板の光学特性を引き出す為には、試作によって成形品の成形条件を調整する必要がある。しかし、本発明の金型構造を用いれば、成形品の厚み調整が容易に行えるので、成形条件の確定作業がスムーズに進む効果が得られる。
最後に発明全体の効果を総括すると、本発明の金型構造を用いることで、射出成形製品の任意の厚み調整が可能になり、また、射出成形製品の厚み調整をする為の金型の分解調整作業がいらなくなるので射出成形品の製造コストが削減する効果が得られる。また、サンプル出し迄の納期短縮が可能になるといった付随的効果も得られる。
本発明の実施例1におけるプラスチック射出成形用の金型構造を示し、図1(a)は射出成形機に用いる金型構造の断面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面図である。 本発明の金型構造を備えた金型の全体外観図である。 本発明の実施例2におけるプラスチック射出成形用の金型構造を示し、図3(a)は射出成形機に用いる金型構造の断面図、図3(b)は図3(a)におけるA−A断面図である。 本発明の実施例3におけるプラスチック射出成形用の金型構造の断面図である。 本発明の金型構造を利用して製作する導光板を示し、図5(a)は導光板の平面図、図5(b)は図5(a)の導光板の正面図である。 従来の技術における射出成形機に用いる金型構造の断面図である。 従来の技術における図6の金型構造のA部拡大断面図である。
符号の説明
100 固定側金型
101 固定側取付け板
102 固定側型板
104 スプルー
111 固定側キャビティ
200、400、600 可動側金型
201 可動側取付け板
202 可動側型板
203 スペーサー
204 可動側受け板
205 ゲート
210、410 製品キャビティ
211、411 可動側キャビティ
212、412 入れ子
212T 鍔部
213、413 厚み調整スペーサー
214 ボールプランジャー
221、421 厚み調整ピン
222、622 調整ネジ
300、500、700 金型
412F 雌フック
413M 雄フック
622M 目盛り
801 導光板
PL パーテリングライン

Claims (7)

  1. プラスチック射出成形用の金型構造において、可動側金型の可動側キャビティ若しくは固定側金型の固定側キャビティ内に、底面に傾斜角を有する入れ子と、その上面に同一の傾斜角を有する厚み調整スペーサーとを、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に接して設け、厚み調整スペーサーを左右方向に移動させることにより、前記入れ子を上下方向に移動させて、射出成形品のプラスチック材充填用として前記入れ子を用いて形成する製品キャビティの厚みを調整することを特徴とするプラスチック射出成形用の金型構造。
  2. 前記厚み調整スペーサーの左右に突出して厚み調整ピンを設け、該厚み調整ピンの頭部を前記厚み調整スペーサーのセンター方向に押すことが可能な調整ネジを厚み調整ピンの左右に夫々設けておき、一方の調整ネジを緩め、他方の調整ネジを締め込んで、緩めた調整ネジの方向に前記厚み調整スペーサーを移動させることで、前記入れ子を上下方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック射出成形用の金型構造。
  3. 前記入れ子の外周に設けた鍔部を、複数の押圧手段によって前記厚み調整スペーサーの方向に押し付けることで、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に密接させることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載のプラスチック射出成形用の金型構造。
  4. 前記複数の押圧手段は、ボールプランジャーであることを特徴とする請求項3に記載のプラスチック射出成形用の金型構造。
  5. 前記入れ子の底面と前記厚み調整スペーサーの上面とに一対の雌雄フックを設け、該雌雄フックを係合させることで、前記入れ子の底面を前記厚み調整スペーサーの上面に装着することを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載のプラスチック射出成形用の金型構造。
  6. 前記入れ子の上下方向の移動量を表示する目盛りを前記調整ネジに設けたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のプラスチック射出整形用の金型構造。
  7. 前記射出成形品が導光板で、前記入れ子は光学駒であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプラスチック射出成形用の金型構造。
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