JP2009124848A - 電気機器 - Google Patents

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正広 花井
Kenichi Nojima
健一 野嶋
Masafumi Takei
雅文 武井
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嘉彦 平野
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Abstract

【課題】電極と電気絶縁層間に生じる剥離に起因する電気絶縁層の貫通破壊の発生可能性を低減し、従来に比べて信頼性の向上を図ることのできる電気機器を提供する。
【解決手段】ガス絶縁開閉装置の金属容器1内に設けられた断路器部2には、可動側電極部2aおよび固定側電極部2bが、絶縁性ガスを介して互いに対向するよう配設されている。可動側電極部2aおよび固定側電極部2bには、極間近傍の電界を緩和するために、それぞれ金属製の電界緩和用シールド3a、3bが取り付けられており、その各先端およびその近傍の高電界部表面に、酸化亜鉛の焼結粉末を含む電気絶縁性有機高分子にて形成され、酸化亜鉛の焼結粉末の含有量が、電気絶縁性有機高分子100質量部あたり40〜80質量部である第1電気絶縁層4a、4bが配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電界緩和用シールドを有するガス絶縁開閉装置など、絶縁性ガス又は絶縁物を介して互いに対向する一対の電極を有する電気機器に関する。
従来から、絶縁媒体として、SF6ガスなどを使用したガス絶縁開閉装置が広く使用されている。このようなガス絶縁開閉装置では、電界緩和用シールドを採用することにより、機器の小型化が図られている。このようなガス絶縁開閉装置としては、例えば、絶縁ガスを封入した接地金属容器内に、断路器部、接地開閉器部および導体接続部を収納し、断路器部、接地開閉器部および導体接続部の電極部を覆うように開口部先端近傍の高電界部表面に誘電体電気絶縁が施された金属・誘電体一体の複合絶縁シールドを設けた構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記した金属・誘電体一体の複合絶縁シールドを設けた従来のガス絶縁開閉装置においては、開閉機器の開閉動作の機械的振動および応力で誘電体(電気絶縁層)と電極の接合部分の一部に剥離が生じる場合がある。この剥離層は、電気絶縁層に加わる電界よりも低い電界で放電を発生するために、この部分の放電が発端となり電気絶縁層中に、絶縁物が放電で炭化するトラッキングが進展する恐れがあった。この結果、剥離が無い場合に期待される貫通特性よりも極めて短時間で貫通破壊を起こすという課題があった。このような電極と電気絶縁層との剥離を防止するには、機械的振動および応力を小さくする必要があるが、そのために開閉速度を低減すると、電極間のアークが発生する時間が長くなるため、電気絶縁層に高い電圧が加わる機会が増加して、結果として貫通破壊が発生しやすくなってしまう。
このため、複合絶縁シールドの電気絶縁層として、平均粒径が100nm以下程度のナノサイズの絶縁材料を含んだ電気絶縁性有機高分子にて形成された電気絶縁層を採用することにより、電気絶縁層と電極に、応力、経年変化による剥離による微小ギャップが発生して、ギャップに高電界が加わっても、ナノ材料による耐トラッキング特性の向上により、貫通破壊までのアーク回数を増加させることで貫通強度を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、さらに電極と電気絶縁層間に生じる剥離に起因する電気絶縁層の貫通破壊の発生可能性を低減し、信頼性の向上を図ることが求められている。
特開2004−222483号公報 特開2006−325314号公報
上記したとおり、従来のガス絶縁開閉装置などの電気機器では、電気絶縁層と電極との間に、応力、経年変化に起因する剥離による微小ギャップが発生し、このギャップに高電界が加わることによってトラッキングが発生し、貫通破壊を起こすという課題があった。
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたもので、電極と電気絶縁層との間に生じる剥離に起因する電気絶縁層の貫通破壊の発生可能性を低減し、従来に比べて信頼性の向上を図ることのできる電気機器を提供することを目的とする。
本発明の電気機器の一態様は、絶縁性ガス又は絶縁物を介して互いに対向する一対の電極の各対向表面の一方または両方に、酸化亜鉛の焼結粉末を含む電気絶縁性有機高分子にて形成され、前記酸化亜鉛の焼結粉末の含有量が、前記電気絶縁性有機高分子100質量部あたり40〜80質量部である第1電気絶縁層を有することを特徴とする。
通常の非直線性の電圧−電流特性を持つ避雷器に使用される酸化亜鉛の焼結体では、通常200V/mm、高くても800V/mmと比較的低い電界値で、絶縁性から導電性に転移する性質を持っている。しかし、このような電界で絶縁性から導電性に転移するものを、常時数kV/mmの電界が加わる部分に絶縁物として採用することはできない。
第1電気絶縁層として、この酸化亜鉛の焼結体を砕いて、酸化亜鉛の含有量が、電気絶縁性有機高分子100質量部あたり40〜80質量部である電気絶縁性有機高分子から形成されたものを採用することにより、数kV/mmで絶縁性から導電性に転移する性質を持たせることが可能となる。これにより、電極と電気絶縁層の間にギャップができても、このギャップの放電が進展してトラッキングを発生しないようにできるため、電気絶縁物の貫通破壊が起こらない。このため、本発明を電気機器の一例として例えばガス絶縁開閉装置に応用すると、断路器部の信頼性を保ちつつ小型化が可能となる。
本発明によれば、電極と電気絶縁層間に生じる剥離に起因する電気絶縁層の貫通破壊の発生可能性を低減し、従来に比べて信頼性の向上を図ることのできる電気機器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、後述する各実施形態において用いられている第1電気絶縁層および第2電気絶縁層について説明する。
本実施形態における第1電気絶縁層および第2電気絶縁層の形成に用いられる電気絶縁性有機高分子としては、例えばエポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化樹脂類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、熱可塑性ポリエステル、ポリメタクリル酸メチルなどの熱可塑性樹脂類、などが挙げられる。この中で、耐トラッキング性と接着性に優れ、且つ電極の表面に塗布し、硬化させることにより簡単に層形成が可能な熱硬化樹脂類、特にエポキシ樹脂が好ましい。なお、第1電気絶縁層、第2電気絶縁層の各電気絶縁性有機高分子は、互いに同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じ方が注形後の信頼性が高くなる。
第1電気絶縁層に含まれる酸化亜鉛の焼結粉末としては、避雷素子として使用される酸化亜鉛の焼結を砕いた酸化亜鉛の焼結粉末を好適に使用することができる。この第1電気絶縁層としては、電圧−電流特性が、はっきりとした非直線性を示すものであることが好ましい。
一方、第2電気絶縁層における絶縁性無機材料の粒子としては、室温および電気機器の通常の稼動中での温度において化学的に安定な電気絶縁性にして無機質の固体の酸化物類、窒化物類、無機酸塩類、あるいはその他の単独化合物類や複合化合物類を用いることができる。この第2電気絶縁層としては、印加電圧に対する体積抵抗率の変化が少ないものが好ましい。また、第2電気絶縁層における絶縁性無機材料の粒子としては、部分放電の抑制あるいは遅延、トラッキング進展速度の軽減、表面粗度の均一化などの効果の高い、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、フッ化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムからなる群から選ばれた1種または2種以上が好ましく、特に酸化ケイ素が好ましい。
なお、ガス絶縁開閉装置の遮断器のようなガス絶縁機器においては、アークエネルギーにて絶縁性ガスが分解して発生する分解ガスに対する耐性を考慮する必要がある。一方、ガス絶縁開閉装置の断路器の場合には、遮断器の開放操作後の短い母線の静電容量の充電部分の電荷の移動に伴うアークのためエネルギーが低く、各電気絶縁層は特に分解ガスの影響の問題を考慮する必要はない。
第1電気絶縁層における酸化亜鉛の焼結粉末の含有量は、電圧−電流特性に非直線性を持たせた上で、所用の耐電圧までは絶縁物としての特性を出す必要から、電気絶縁性有機高分子100質量部に対して、40〜80質量部とすることが好ましく、50〜70質量部とすることがさらに好ましい。
第2電気絶縁層における絶縁性無機材料の粒子の含有量は、特に制限はないが、当該含有量が過大であると組成物を製造する際の当該組成物の粘度が大きくなって均一に混合するのに長時間を要し実用的ではない。一方、当該含有量が過小であると第2電気絶縁層の使用の効果が乏しくなるので、電気絶縁性有機高分子100質量部に対して、0.5〜50質量部とすることが好ましい。
第1電気絶縁層を使用することにより顕著な効果が得られる理由については、本発明者等は次のように考察している。酸化亜鉛の粒子がエポキシなどの絶縁物内部に分散し、酸化亜鉛の粒子同士が接触して複雑に曲がった鎖のように導電路を形成する経路が構成される。この長い導電路を構成するために、高い動作電界を形成するために大電流を流すことは構成上できないと考えられる。また、電界が高い部分は酸化亜鉛同士の境界がトンネル効果で低抵抗になるため、導電性となり電界緩和を発生してあたかも自動で大きさを調整する静電シールドの効果を発揮させることができる。このため、電気絶縁層中の微小突起を起点とした部分放電が発生しそうな高電界部分が存在しても、その部分は導電性になり電界緩和されるため、部分放電は発生しない。
すなわち、後述する図4,5に示すように、電極側およびガス側の第1絶縁電気絶縁層は、高電界が加わることで、絶縁性から導電性に移行するため、あたかも第1電気絶縁層が最適な形状の静電シールドを構成することになり、微小な放電や、微小突起による電界集中による劣化が発生しない。さらに、アークが発生して全電圧が第1電気絶縁層に加わった場合には、第1電気絶縁層の最短経路が導電性になりアーク電流を流してしまうため第1電気絶縁層に損傷を与えることはない。
以上のように、第1電気絶縁層は、ある閾値電界までは絶縁性で、閾値電界以上では導電性になる。このため、金属電極の形状にかかわらず最適な電界分布になるため、絶縁耐力が向上すると共に、アークが発生しても第1絶縁電気絶縁層は高電界により導電性になり電流を流すため貫通する現象は発生せず、高い信頼性のある高電圧機器を得ることができる。
図1は、第1実施形態にかかる電気機器としてのガス絶縁開閉装置の部分断面構成を模式的に示すものであり、図2は図1の要部断面構成を拡大して示している。図1および図2において、ガス絶縁開閉装置は、絶縁性ガスの一例としてのSF6ガスが封入された接地電位の金属容器1を有しており、この金属容器1内には、断路器部2が収納されている。
断路器部2は、可動側電極部2aと、固定側電極部2bとから構成されている。可動側電極部2aは、電気絶縁物製のスペーサ6aとスペーサ6bとによって金属容器1に固定、支持されている。また、固定側電極部2bは、電気絶縁物製のスペーサ6cによって金属容器1に固定、支持されている。
断路器部2の可動側電極部2aおよび固定側電極部2bには、極間近傍の電界を緩和するために、それぞれ金属製の電界緩和用シールド3a、3bが取り付けられており、且つ各電界緩和用シールド3a、3bには、その各先端およびその近傍の高電界部表面にそれぞれ第1電気絶縁層4a、4bが設けられている。
また可動側電極部2aおよび固定側電極部2bには、これらと同軸的に設けられた可動コンタクト5が貫通して設けられている。可動側電極部2aは、矢印Cまたは矢印Oの方向に移動可能に設置されている。
第1実施形態では、各電界緩和用シールド3a、3bの各先端およびその近傍の高電界部表面に、酸化亜鉛の焼結体を含む電気絶縁性有機高分子にて形成された第1電気絶縁層4a、4bが設けられている。第1電気絶縁層4a、4bは、平均厚みが10mm程度であって、その外面にエッジ部が生じないように且つ外面が滑らかな曲面を呈するように施与されている。なお第1実施形態では、上記の金属製の電界緩和用シールド3a、3bが、本発明における「絶縁性ガスを介して互いに対向する一対の電極」に該当し、当該絶縁性ガスとしてSF6ガスが採用されている。
図3は、縦軸を印加電圧、横軸を電流密度として電圧−電流(V−I)特性を示すものである。同図において、破線は酸化亜鉛の焼結体のままの場合の電圧−電流特性であり、実線は、酸化亜鉛の焼結粉末を含む電気絶縁性有機高分子(酸化亜鉛の焼結粉末の含有量が、電気絶縁性有機高分子100質量部に対して約70質量部)の場合の電圧−電流特性である。
酸化亜鉛の焼結粉末を、ある質量比でエポキシのような絶縁物で注形すると、100%酸化亜鉛の焼結物に比べ、3次元的な曲線で酸化亜鉛が接触して長い距離で対向方向につながるため、高い降伏電圧を実現できる。
このため、電気絶縁層の全てを第1電気絶縁層4a、4bとした場合、図4に示すように高い電界が加わると、その部分が導電性領域10になり静電シールドとしての働きをする。また、極間の放電を発生しガスが閃絡して、全電圧が第1電気絶縁層4a、4bに加わった場合には、図5に示すように、第1電気絶縁層4a、4bの内側と外側とを連通する導電性領域10となり、電流を流すことができるため、第1電気絶縁層4a、4bには、貫通等の破損が生じることがない。特に、断路器部2の動作は、遮断器部の遮断状態で実施されるため、断路器部2の極間には断路経路の静電容量を充電する電流分の、少ない電流しか流れないため第1電気絶縁層4a、4bには損傷は生じない。
図6は上記した第1実施形態の変形例の要部構成を示すものである。図6において、電界緩和シールド3a、3bの先端形状は、外側の第1電気絶縁層4a、4bとの接着性を主体に考えて先端中央を削った形状とされており、応力により割れが発生することを抑制できるようになっている。そして、可動側および固定側の各電界緩和用シールド3a、3bの各先端およびその近傍の高電界部表面にそれぞれ上述したものと同じ第1電気絶縁層4a、4bが配設されている。このような構成とすることで、第1電気絶縁層4a、4bの剥離が生じることを抑制することができる。
図7は、第2実施形態の要部構成を示すものであり、ガス絶縁開閉装置の部分拡大断面図である図2に対応している。この第2実施形態では、電界緩和シールド3a、3bの表面に、第1実施形態よりも厚さの薄い第1電気絶縁層4a、4bが設けられ、その外側に第2電気絶縁層7が設けられている。
電界緩和シールド3a、3bの表面は、サンドブラストなどにより大きく凹凸をつけることで、表面に電気絶縁層を形成した際に、化学的な接着力だけでなく、機械的にも接合するため、強固に固着できる。このような構成とした場合、電界緩和用シールド3a、3bの表面に、第1電気絶縁層4a、4bを形成することによって、電界緩和用シールド3a、3bの凹凸による電界の集中に対して、第1電気絶縁層4a、4bの高電界部分が導電性になることで、高い絶縁耐力を得ることができる。これによって、信頼性の高い電気機器を得ることができる。
図8は、第3実施形態の構成を示すものであり、ガス絶縁開閉装置の高電圧部分を支えるスペーサ6a,6bの構成を示す断面図である。このスペーサ6a,6bでは、対向するように設けられた2つの金属部材(電極)11の間に、前述した各実施形態と同様な材料からなる第1電気絶縁層4が設けられている。金属部材(電極)11は、他の金属部材との接合部分を形成するものであり、一方が可動側電極部2a又は固定側電極部2bとの接合部を構成し、他方が接地金属容器1との接合部を構成する。すなわち、第3実施形態では、上記の2つの金属部材(電極)11が、本発明における「絶縁物を介して互いに対向する一対の電極」に該当する。
この第3実施形態では、一方の金属部材(電極)11に高電圧が印加され、他方が接地された状態では、高電界になった第1電気絶縁層4の部分が静電シールドとして働くような最適な形状の導電性になるため、金属部材(電極)11の端部形状は曲率を詳細に変化させる必要がなく、接着力を主に考えた簡単な形状にすることができる。
また、図9に示すように金属部材(電極)11に、第1電気絶縁層4の厚膜の被覆をし、その他の部分には第2電気絶縁層7を設けた構成とすることもできる。この第2電気絶縁層7としては、例えば、エポキシ樹脂中に粒子径が約60μmの酸化ケイ素を5質量部配合した組成物を使用することができる。また、多数回のアークによる電気絶縁層の貫通破壊を抑制する効果を得ることを目的として、第2電気絶縁層7に、絶縁性無機材料の粒子の粒子径が100nm以下の超微粒子を利用することもできる。これにより電気的信頼性の高いスペーサ6a,6bを得ることができる。
図10は、本発明の電気機器における第4実施形態の構成を示すものである。この第4実施形態は、高電圧部分に機械的な力を加える絶縁ロッドに関するものであり、図10は、第4実施形態にかかる絶縁ロッド12の断面構成を示すものである。この絶縁ロッド12は、図1に示した可動コンタクト5等に接続されて使用されるものである。絶縁ロッド12には、その両端に対向するように金属部材(電極)11が設けられ、これらの間に前述した各実施形態と同様な材料からなる第1電気絶縁層4が設けられている。金属部材(電極)11は、他の金属部材との接合部分を形成するものであり、一方が可動コンタクト5との接合部を構成し、他方が接地電位とされた図示しない操作ロッドとの接合部を構成する。すなわち、第4実施形態では、上記の2つの金属部材(電極)11が、本発明における「絶縁物を介して互いに対向する一対の電極」に該当する。
図1に示された可動コンタクト5の他端は、絶縁ロッド12等が接続されることによって金属容器1の外部に引き出され、金属容器1の外部から可動コンタクト5を操作できるようになっている。このため、絶縁ロッド12には、可動コンタクト5側に設けられた金属部材(電極)11と、接地電位とされる反対側の金属部材(電極)11との間に高電圧が印加された状態となる。
この第4実施形態の絶縁ロッド12では、可動コンタクト5側の金属部材(電極)11に高電圧が印加され、他方の金属部材(電極)11が接地電位された状態では、高電界になった第1電気絶縁層4の部分が静電シールドと働くような最適な形状の導電性になるため、金属部材(電極)11の端部形状は曲率を詳細に変化させる必要がなく、接着力を主に考えた簡単な形状にできる。
図11は、第4実施形態の変形例の構成を示すものである。この図11に示したように金属部材(電極)11に第1電気絶縁層4の厚膜の被覆をし、その他の部分は第2電気絶縁層7によって構成することもできる。この第2電気絶縁層7としては、例えば、エポキシ樹脂中に粒子径が約60μmの酸化ケイ素を5質量部配合した組成物を使用することができる。また、多数回のアークによる電気絶縁層の貫通破壊を抑制する効果を得ることを目的として、第2電気絶縁層7に超微粒子を利用することもできる。
なお、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能であることは勿論である。例えば、第1電気絶縁層は、絶縁性ガス又は絶縁物を介して互いに対向する一対の電極の各対向表面の両方にではなく一方のみに配設し、他方は第2電気絶縁層の誘電体層としてもよい。また、ガス絶縁開閉装置以外の電気機器についても同様にして適用することができる。
第1実施形態におけるガス絶縁開閉装置の要部断面構成を模式的に示す図。 図1の要部構成を拡大して示す図。 酸化亜鉛結晶と酸化亜鉛の焼結粉末を含む電気絶縁性有機高分子の電圧−電流特性を示すグラフ。 第1実施形態における第1電気絶縁層の作用を模式的に示す図。 第1実施形態における第1電気絶縁層の作用を模式的に示す図。 第1実施形態の変形例の要部断面構成を模式的に示す図。 第2実施形態の要部断面構成を模式的に示す図。 第3実施形態にかかるガス絶縁開閉装置の絶縁スペーサの断面構成を模式的に示す図。 第3実施形態の変形例にかかるガス絶縁開閉装置の絶縁スペーサの断面構成を模式的に示す図。 第4実施形態におけるガス絶縁開閉装置の絶縁ロッドの断面構成を模式的に示す図。 第4実施形態におけるガス絶縁開閉装置の絶縁ロッドの変形例の断面構成を模式的に示す図。
符号の説明
1……金属容器、2……断路器部、2a……可動側電極部、2b……固定側電極部、3a……電界緩和シールド、3b……電界緩和シールド、4a……第1電気絶縁層、4b……第1電気絶縁層、5……可動コンタクト。

Claims (8)

  1. 絶縁性ガス又は絶縁物を介して互いに対向する一対の電極の各対向表面の一方または両方に、酸化亜鉛の焼結粉末を含む電気絶縁性有機高分子にて形成され、前記酸化亜鉛の焼結粉末の含有量が、前記電気絶縁性有機高分子100質量部あたり40〜80質量部である第1電気絶縁層を有することを特徴とする電気機器。
  2. 前記第1電気絶縁層は、電圧−電流特性が非直線的に変化することを特徴とする請求項1記載の電気機器。
  3. 前記第1電気絶縁層の上に、絶縁性無機材料の粒子を含む電気絶縁性有機高分子にて形成された第2電気絶縁層を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電気機器。
  4. 前記絶縁性無機材料は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、フッ化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムからなる群から選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項3記載の電気機器。
  5. 前記第2電気絶縁層に含まれる絶縁性無機材料の粒子の粒子径が100nm以下であることを特徴とする請求項3又は4記載の電気機器。
  6. 前記一対の電極は、ガス絶縁開閉装置における前記絶縁性ガスを封入した接地金属容器内に収納された断路器部の可動側電極部と固定側電極部であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の電気機器。
  7. 前記一対の電極は、ガス絶縁開閉装置における前記絶縁性ガスを封入した接地金属容器内に収納された絶縁スペーサに設けられた金属部材であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の電気機器。
  8. 前記一対の電極は、ガス絶縁開閉装置における前記絶縁性ガスを封入した接地金属容器内に収納された絶縁ロッドに設けられた金属部材であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の電気機器。
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