JP2009122737A - プラント施設の安全管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意のノード構成要素の保安面、供給面に関するリスクレベルを定量的に評価することにより、信頼性、客観性の高いプラント施設の安全管理方法を提供する。
【解決手段】解析対象ノードを選定する第1のステップ、プロセスパラメータとガイドワードを組み合わせて該ノードにおけるずれを想定する第2のステップ、該ずれの原因を特定する第3のステップ、該ずれがプラントプロセス全体に与える影響を評価する第4のステップ、現状施されている対策を確認し、該対策を評価する第5のステップと、を少なくとも有したプラント施設の安全管理を実行する方法であり、第4のステップでは、ノード構成要素の故障率と、該ずれの原因がプラントの保安および供給に与える影響と、をそれぞれ定量的に設定し、該故障率と該保安への影響から保安のリスクレベルを設定し、かつ、該故障率と該供給への影響から供給のリスクレベルを設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラント施設の安全管理方法に係り、特に公知のHAZOP手法を改良した手法に基づく安全管理方法に関するものである。
リスクマネジメント手法は各種プラント施設や金融機関、保険機関等、様々な産業分野で重要視されるとともに有効に活用されている。このリスクマネジメント手法には様々な分析手法が存在し、その一例を挙げると、FMEA分析(欠陥モード影響分析)、イベントツリー分析、HACCP分析(ハザード分析と重要管理点)、HAZOP分析(潜在危険及び作動性の調査分析)などがある。
ガスや電力などのプラント施設において、プロセスプラントに潜在的に存在する危険とプラントの操作性、特に設計仕様を逸脱した運転を行った場合に生じる問題を確認するために、上記HAZOP分析によるリスクマネジメントが実施されており、一定の効果を挙げている。
ここで、HAZOP分析(Hazard & Operability study)とは、プロセス上分析すべき箇所(ノード)を選定し、ガイドワードによって、設計仕様の逸脱による潜在的ハザードやオペレーション上の問題点を確認する手法であり、たとえば図5に示す検討フローから構成されるものである。
同図において、まず、機器や装置、配管、計装が示されたPIダイヤグラム(プロセス系統図)をスタディノードに分割し、解析されるべき対象ノードの選定がまず実行される(ステップS1)。
次いで、選定された対象ノードにおけるプロセスパラメータ(○○に流入する液体の流量等)とガイドワードを組み合わせてずれを想定する(ステップS2)。ここで、ガイドワードとは、・・しなければ、・・・・が量的に増加したら、・・・が量的に減少したら、・・・が質的に増加したら、・・・が質的に減少したら、・・・が逆になったら、意図しない事象が生じたら、などのキーワードのことである。これらの組合せとは、「○○に流入する液体の流量が増加したら、」などのようになる。
次いで、ずれの原因を特定し(ステップS3)、このずれがプラントプロセス全体に及ぼす影響を検討し、評価する(ステップS4)。
次いで、評価された影響に対し、現状施されている対策(セーフガード)を確認するとともにこの対策の妥当性の評価をおこない(ステップS5)、追加対策の要否検討と必要な場合は具体的な追加対策を検討する(ステップS6)。
一つのノードでステップS1〜ステップS5、場合によってはステップS6までを検討し、その解析結果が記録される。
ここで、ステップS2におけるずれの想定が複数ある場合は、一つずつ一種のずれに対するステップS5またはステップS6までの解析が終了した段階で、別のずれに対して再度ステップS2〜ステップS5またはステップS6までの解析が繰り返される(ルートR1)。
一つのノードに対して上記フローが実行され、スタディノードが変更されて、上記と同様の解析フローが繰り返し実行される(ルートR2)。
上記する従来のHAZOP分析手法により、プラント施設のリスクマネジメントがおこなわれているが、このフローでは、上記するステップS4における、システムに及ぼす影響の検討、すなわち、影響の危険度の評価が評価者の主観に依存すること、ステップS5における、現状施されている対策の妥当性の評価がやはり評価者の主観に依存すること、から、評価に個人差が生じ、客観性、信頼性の高い分析結果とは必ずしも言えない。
ところで、プラントを制御監視する装置に関する技術が特許文献1に開示されており、この装置を使用した制御監視方法の一つとしてHAZOP分析法を用いることができるとされている。当該特許文献1におけるHAZOP分析法に関する記載を見るに、ある監視ポイントに一定範囲の管理閾値を設けておき、この閾値範囲を外れた場合にずれが生じたと判断し、この原因を想定することとしているが、このことは従来のHAZOP分析手法の域を何ら超えるものではない。分析対象となっているノード構成要素の評価は依然として評価者の主観に依拠するものであり、上記の課題、すなわち、より信頼性の高い分析結果が得られるHAZOP分析手法に基づいたプラント施設の安全管理方法を得ることはできない。
特開2003−167624号公報
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、HAZOP分析手法に基づいたプラント施設の安全管理方法に関し、より信頼性の高い分析結果を得ることのできるプラント施設の安全管理方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるプラント施設の安全管理方法は、プラント施設の安全管理をHAZOP法に基づいて実行する方法であって、該HAZOP法では、プラントプロセスから複数の解析対象ノードを特定して選定する第1のステップと、選定されたノード中に存在するプロセスパラメータとガイドワードを組み合わせて該ノードにおけるずれを想定する第2のステップと、該ずれの原因を特定する第3のステップと、該ずれがプラントプロセス全体に与える影響を評価する第4のステップと、現状施されている対策を確認し、該対策を評価する第5のステップと、を少なくとも有し、さらに追加対策が必要な場合にはその追加対策を特定する第6のステップを有するものであり、特定された別途の解析対象ノードで前記第2のステップから第5のステップを繰り返す、または第2のステップから第6のステップを繰り返すことによって、プラント施設の安全管理を実行する方法において、前記第4のステップでは、ずれの原因となるノード構成要素の故障率と、該ずれの原因がプラントの保安に与える影響と、該ずれの原因がプラントからプラント外へ供給物を供給することに与える影響と、をそれぞれ定量的に設定し、該故障率と該保安への影響から保安のリスクレベルを設定し、かつ、該故障率と該供給への影響から供給のリスクレベルを設定するものであり、前記第5のステップでは、現状施されている対策によって前記ノード構成要素の故障率の変化の有無、および保安への影響の変化の有無、および供給への影響の変化の有無を評価し、該対策後の新たな故障率、新たな保安への影響、新たな供給への影響のそれぞれを定量的に再設定し、保安のリスクレベルと供給のリスクレベルを再設定するものである。
本発明の安全管理方法は公知のHAZOP法に定量評価を加えて改良することにより、該HAZOP法による解析結果から評価者の主観を可及的に取り除き、客観性と信頼性が高められた改良HAZOP法に基づくプラント施設の安全管理方法に関するものである。
また、本発明の安全管理方法が適用されるプラント施設としては、LNGが気化された都市ガスを供給するガスプラント施設や火力発電、水力発電、原子力発電などによって生じた電力を供給する電力プラント施設、鉄鋼プラント施設や化学プラント施設など、多様なプラント施設をその対象としている。
本発明の安全管理方法では、第3のステップで特定されたずれがプラントプロセス全体に与える影響を評価する第4のステップにおいて、ずれの原因となるノード構成要素の故障率とこのノード構成要素が故障した際の保安面の影響(プラント施設の他の構成要素等が受ける不具合やプラント施設の安全性等)、およびこのノード構成要素が故障した際の供給面の影響(プラントからプラント外へ提供される供給物、たとえば、ガス、電力などを供給することに与える影響)をそれぞれ定量的に評価するものである。
ノード構成要素は、第1のステップで選定された解析対象ノードによって、該ノードを構成する各種機器のいずれか一つが特定されるものである。たとえば、LNGガスプラント施設において、LNGの払い出しラインの川下側にある気化器に海水を提供し、この海水によってLNGが気化されてなる都市ガスを供給する解析対象ノードを採り挙げた場合に、ノード構成要素としては、気化器入側の吸入ストレーナーや気化器入側流量計、気化器出側の温度計や圧力計、気化器入側のFCV(フローコントロールバルブ)やESV(エマージェンシーシャットダウンバルブ)、海水ポンプなどが一例として挙げられる。
特定されたノード構成要素の故障率は、その製造元や過去の実績、たとえば、10台中1年間で壊れる台数が1台であるという実績があれば故障率を10%としたり、任意の1台が1年間に壊れる実績が過去10年で1度であった場合に故障率を10%とする、という具合に、ノード構成要素の故障率を過去の実績等に基づいて客観的に評価しておく。また、この故障率の範囲ごとにランク分けしておいてもよい。たとえば、故障率が10%未満であれば、ランクを1、10〜40%の範囲であればランクを2、40%超の場合はランクを3という具合にランク分けすることができる。
一方、あるノード構成要素が故障等するといったずれの原因に起因して特定のずれが生じた場合に、これが保安面や供給面にどの程度影響を与えるかに関し、この影響度合いを3ランクないし5ランクに予めランク分けしておく。任意の原因に起因する特定のずれが保安面および供給面に与える影響に関し、これが上記ランク中のどのランクに相当するかを想定し、それぞれの影響度合いを定量的にランク付けする。たとえば、海水ライン流量が低下するというノードのずれに対して海水ポンプ異常をその原因と想定した場合に、この原因となる事象が発生して海水ライン流量が低下した際の保安および供給に対する影響度合いをそれぞれ、影響ランク3、影響ランク2といった具合に定量設定するものである。
あるノード構成要素の故障率が決定され、該ノード構成要素の故障等の原因が保安および供給に与える影響ランクが決定されることから、この故障率(または故障率に基づくランク)と保安影響ランクを乗じた値が任意の閾値以下であれば保安のリスクレベルをA(たとえばリスクレベルをA〜Dの4ランクとした場合に、リスクレベルAが最もリスクの低い評価であり、B、C、Dの順でリスクが高くなる)とすることができる。同時に、故障率と供給影響ランクを乗じた値と閾値を比べて供給面でのリスクレベルを決定できる。
ここで決定された保安および供給に対するそれぞれのリスクレベルは、現在計画され、あるいは既設置されたセーフガード(現状施されている対策)を考慮していない状態でのリスクレベルである。そこで、次の第5のステップでは、現状施されている対策によってノード構成要素の故障率の変化の有無や、保安への影響の変化の有無、供給への影響の変化の有無を評価し、該対策後の新たな故障率、新たな保安への影響、新たな供給への影響のそれぞれを定量的に再設定し、保安のリスクレベルと供給のリスクレベルを再設定するものである。
たとえば、気化器入側のLNGの圧力(プロセスパラメータ)が上昇する(ガイドワード)、というずれが第2のステップで想定され、第3のステップでこのずれの原因がFCV前後の液封である、と特定され、この自動弁の故障率が40%で保安への影響が最大の4であり、保安のリスクレベルがDと最も高いリスクレベルである場合を採り挙げる。また、実際に計画されているセーフガードは警報を吹鳴し、これによって安全弁を自動または手動で開くことで配管を保護すること、であった場合に、このセーフガードによって保安面のリスクは無くなり、セーフガードを考慮した際の保安への影響は1と再評価される。一方、自動弁の故障率はこのセーフガードによって変化しないことから不変であるものの、この故障率と再評価された影響ランク1を乗じてなる保安のリスクレベルはセーフガード考慮前に比して低くなり、セーフガード前のランクDからランクBに上昇することができる。
上記のように、現状計画等されているセーフガードを考慮せずに任意のノード構成要素の原因によって齎される特定のずれが保安および供給に与えるリスクレベルを定量的に評価し、次いで、セーフガードを考慮して、該ノード構成要素の原因によって齎される特定のずれが保安および供給に与えるリスクレベルを定量的に再評価することにより、評価者の主観が排除された客観的なHAZOP法に基づくプラント施設の安全管理を実現することができる。
また、この定量評価を採用することで、セーフガードの要否を客観的に確認でき、計画等されている任意のセーフガードが不要であると判断される場合には、プラント施設から該セーフガードを排除することで施設の簡素化を図ることにも繋がる。
第5のステップでセーフガードを考慮して保安および供給に関するリスクレベルを再評価した段階で、リスクレベル評価をより高めよう(リスクレベルをより低くする)と考える場合には、さらに第6のステップに移行して追加対策を検討し、それを特定する。
特定された追加対策により、保安および供給に関するリスクレベルを再度定量評価して、求められたリスクレベルが向上しているか否かを再度確認する。
上記する第2のステップから第5のステップ、必要に応じて第6のステップまでのフローが終了した後に、同様のずれの原因に対して第3のステップで別のずれの原因を特定し、同様のフローにて保安面、供給面のリスクレベルを再度定量評価する。
上記する本発明の安全管理方法によれば、任意のずれに対して特定された任意のノード構成要素の故障率と、該ノード構成要素の不具合が保安面、供給面に与える影響度合に関する定量値と、を勘案して各リスクレベルを定量的に評価することにより、信憑性、信頼性がより高められたリスクレベルを得ることができる。また、現在計画等されているセーフガードを勘案してリスクレベルを定量的に再評価することにより、該セーフガードの要否やリスクレベルの向上の有無が客観的に確認できる。
なお、上記する改良HAZOP法に基づく安全管理方法は、複数の管理者からなるグループが各種データに基づいて各ステップを順次実行することでおこなわれる形態であってもよいし、コンピュータによって自動解析される形態であってもよい。この自動解析の場合は、すべてのデータ、たとえば、プラント施設内における複数の解析対象ノード(LNG貯蔵タンクからのLNG払い出し系統、熱交換器へのLNGの受け入れ/払い出し系統、BOGの再液化系統、気化器におけるLNGのガス化系統など)を構成するノード構成要素や故障率、各ノード構成要素の不具合の保安面および供給面に対する影響レベル値等がコンピュータ内の格納手段にデータとして内蔵され、上記する各検討ステップもコンピュータ内に内蔵されていて、所望の解析対象ノードを選定すると、プロセスパラメータとガイドワードが組み合わされて想定されるずれが自動出力される。出力されたずれに対して想定される原因が列挙され、列挙された原因ごとに、対応するノード構成要素とその不具合が列挙されて上記各ステップが順次実行されるものである。
また、本発明によるプラント施設の安全管理方法の他の実施の形態において、前記故障率が、前記ノード構成要素のメンテナンスデータに基づいて随時更新されることを特徴とするものである。
ノード構成要素である各種機器等は定期的にメンテナンスされるものであるが、本実施の形態では、メンテナンス時点での該ノード構成要素の状態からその時点での故障率を再評価して上記第4のステップにおける故障率が更新され、更新された故障率を使用して上記HAZOP解析が実行されるものである。
また、上記するメンテナンスデータの履歴がRBM(リスクベーストメンテナンス)用データとして蓄積され、該RBM用データによる故障率が前記ノード構成要素の前記故障率として使用される形態であってもよい。
メンテナンスデータの履歴はプラント施設をRBMにて安全管理する際のデータとして使用される。そこで、このデータ履歴を上記する改良HAZOP法による安全管理の故障率の算定の際に使用することで、より計測母体の多いデータに基づいてノード構成要素の故障率を算定することができ、該故障率の信頼性をより高めることが可能となる。
以上の説明から理解できるように、本発明によるプラント施設の安全管理方法によれば、任意のノード構成要素の不具合が保安面、供給面に与えるリスクレベルを定量的に評価し、この定量評価に基づいて信頼性、客観性の高い施設の安全管理を実行することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の安全管理方法で使用される改良HAZOP法を説明したフロー図であり、図2は図1におけるステップS2〜ステップS4の具体例を説明した図であり、図3は図2における一つのずれの原因に対し、ステップS2〜ステップS6の具体例を説明した図であり、図4は図3の各ステップを説明した模式図である。なお、図示する実施例はLNGガスプラントにおける気化器周辺を解析対象ノードとしたものであるが、本発明の安全管理方法が各種電力プラント等の安全管理方法に適用できることは勿論のことである。また、図中で特定されているずれやその原因はあくまでも一例に過ぎない。
図1は本発明の安全管理方法で使用される改良HAZOP法を説明したフロー図である。図5で示す従来のHAZOP法と相違する点は、ステップS4において、ステップS3で特定されたずれの原因がプラントプロセス全体に与える影響を定量評価する点と、ステップS5において、現状施されている対策(セーフガード)を同様に定量評価する点である。なお、追加対策が必要な場合に、ステップS6でこの追加対策後の定量評価も実行される。
図1で示すステップS4,5における定量評価を図2,3に基づいて具体的に説明する。なお、本実施例はLNGガスプラント施設を対象としており、図2は解析対象ノードとして気化器周辺を採り挙げたものであり、図3のより詳細な実施例では、該気化器周辺において海水ラインの流量が低下したというずれに対してその一つの原因となり得る海水ポンプ異常(トリップ)を採り挙げて説明している。
LNGガスプラント施設における気化器周辺の安全管理においては、たとえば図2で示すように、気化器入側のLNG流量が低下したり、気化器入側の圧力が上昇したり、海水ラインの流量が低下する、という具合に、多様なずれが想定される。
たとえば、気化器入側のLNG流量が低下する、というずれがステップS2で想定された場合に、その原因としては、吸入ストレーナーのつまりであったり、逆止弁の固着であったり、気化器入側流量計の故障などの原因が特定できる。
吸入ストレーナーのつまりがプラント施設の保安面に与える影響はないものと考えられるが、ガス供給面への影響としては、吸入ストレーナーのつまりがそのまま流量低下に直結するという問題が特定される。
ここで、ノード構成要素としてある特定の製造元から購入されたLNGストレーナーを採り挙げると、その故障率は過去の実績からたとえば1.0%と算定され、これがシート内に記入される。
この故障率:1.0%に対して故障ランク:1が割り当てられる。この故障ランクは、故障率に応じて予め設定されており、たとえば、10%未満の故障率に対する故障ランクは1、10〜40%の故障率に対する故障ランクは2、40%超の故障率に対する故障ランクが3、という具合に設定されている。
一方、LNGストレーナーが故障し、これに基づいて気化器の流量が低下した場合における保安への影響および(ガス)供給への影響が、たとえば4つに予めランク分けされている影響ランクのうちのどのランクに相当するかを想定して、該影響ランクの設定がおこなわれる。
本実施例では、ノード構成要素にLNGストレーナーを選択してこれが故障し、これに起因して気化器の流量が低下した場合の保安、供給への影響度合いを、それぞれランク1,3という定量値に決定(設定)している。
以上、ノード構成要素の設定から保安、供給への定量的な影響評価までがリスク定量評価である。
リスク定量評価における故障率:1.0%に対応した故障ランク:1と、保安への影響ランク:1、供給への影響ランク:3がそれぞれ乗じられた値である1,3が算定され、これらの値に対して保安面でのリスクレベル評価がAランク、供給面でのリスクレベル評価がCランクと特定される。ここで、各リスクレベル評価は、たとえば、リスクレベルが低い順にA+、A、B,C,Dの5ランクにランク分けされており、上記乗じられた値に対するリスクレベル評価は、保安面と供給面で同じ場合と異なる場合がある。たとえば、故障ランクと影響レベルを乗じた値が保安面、供給面でともに2であったとしても、保安面でのリスクレベルはAランクであるのに対して供給面でのそれがBランクとなることもある。なお、リスクレベルの定義は特に限定されるものではないが、たとえば、以下のように定義付けることができる。すなわち、リスクレベル:A+は十分に許容可能なレベルであり、現状の定期点検等がむしろ過剰である可能性があって点検頻度等を再検討する必要がある、リスクレベル:Aは許容可能なレベルであり、現状の定期点検等で十分である、リスクレベル:Bは条件付きで許容可能なレベルであり、現状の定期点検等で不十分な点を改善する必要がある、リスクレベル:Cは計画変更を要するレベルであり、現状の定期点検等では不十分であって大幅な改善を要する、リスクレベル:Dは許容不可能なレベルであり、現状の定期点検等では極めて不十分であって直ちにリスクレベルを下げる対策を要する、といった定義付けである。
また、保安面および供給面へのリスクレベル評価の他の実施の形態として、各リスクレベル評価ごとに予め設定されているリスクマトリックスを使用する方法もある。たとえばノード構成要素の故障率に対応した故障ランク:1〜4がマトリックスの縦軸に設定され、保安への影響ランク:1〜4がマトリックスの横軸に設定されてなるリスクマトリックスを作成しておき、任意の故障ランクおよび保安への影響ランクに対応したセルにリスクレベル評価ランクが設定される。一例として、故障ランクと保安への影響ランクの双方がともに1の場合には、これに対応するセル内に最もリスクレベルの低いA+が設定されたり、双方がともに4の場合には、対応するセル内に最もリスクレベルの高いDが設定されたり、故障ランクが2、保安への影響ランクが2の場合にはリスクレベル:Bが設定される、というものである。なお、ノード構成要素と供給への影響ランクに関するリスクマトリックスも同様の形態で作成できる。
上記のごとく、リスクマトリックスが予め設定されていることにより、管理者は容易に保安および供給に対するリスクレベルを視認することができ、HAZOP解析の効率性を高めることに繋がる。
特定されたずれがプラントプロセス全体に与える影響、具体的には保安面のリスクレベルと供給面のリスクレベルが特定されたノード構成要素の故障率に基づいて定量的に評価され、現状計画されているセーフガードを考慮しない状態での影響評価がステップS4でおこなわれる。
他のずれの原因である、逆止弁の固着等についても同様に定量評価がおこなわれることになる。
現状計画されているセーフガードを考慮して再度リスクレベルを定量評価するステップS5までを図3とこれを模式的に説明した図4に基づいて詳述する。
図3では、海水ラインで流量が低下したとするずれに対し、その原因が海水ポンプ異常によるものと特定した際の、さらにセーフガードなしの場合のリスク定量評価(S4)と、現状のセーフガードを考慮した場合のリスク定量評価(S5)を示している。
これを図4で説明すると、不図示の熱交換器やドラム等を介して払い出された極低温のLNGがLNG入側ライン20を経由して気化器10に送られ、海水S中に載置された海水ポンプ40から海水供給ライン50を経てこの気化器10に海水Sが送られ、気化器10に導入されたLNGに海水Sが散布されることで気化して都市ガスとなり、これが都市ガス払い出しライン30を介して払い出されるものである。
ここで、LNG入側ライン20にはFCV(フローコントロールバルブ21)とESV(エマージェンシーシャットダウンバルブ22)が設けられており、さらにこれらは都市ガス払い出しライン30に設けられた気化器出側温度計31に繋げられている。払い出される都市ガスの温度に2段階の閾値(第1の閾値、第2の閾値の順に低い温度)が設けられており、気化器出側温度計31の計測温度が第2の閾値より高い値であるが第1の閾値以下の温度の場合には、気化器10に十分な海水Sが供給されていないと特定され、フローコントロールバルブ21を閉める、もしくはその開度が調整されることで気化器10へのLNGの流入量が制限される。
また、気化器出側温度計31の計測温度が第2の閾値以下の極低温の場合には、海水の供給が殆どなされていないと特定され、エマージェンシーシャットダウンバルブ22が閉じられて気化器10へのLNGの流入が完全に止められる。このように、FCVとESVは気化器出側温度計31に連動して閉制御されるようになっている。
図3に戻り、ずれの原因が海水ポンプ異常と特定された際に想定される保安への影響は、極低温のLNGによって気化器チューブと気化器出側配管がダメージを受けることであり、供給への影響は、都市ガスが気化器で生成され難い、もしくは生成されないことからガス供給が停止することである。
ここで、ノード構成要素を海水ポンプとした場合に、使用される海水ポンプの故障率がたとえば13.0%であり、これに連動する故障ランクに2が割り当てられる。さらに、海水ポンプが故障した際の保安への影響が3、供給への影響が3とともに大きな影響ランクが設定され、故障ランク2に各影響ランク3,3が乗じられた値:6,6が保安のリスクレベルをCランク、供給のリスクレベルをBランクとしてセーフガードを考慮しない状態での定量的なリスク評価がおこなわれる。
次に、セーフガードとして図4で説明した2つのバルブを考慮したリスクの定量評価をおこなう。これらバルブを考慮することにより、LNGの流量が制限されたり、場合によって完全に遮断されることで、極低温のLNGによって気化器チューブと気化器出側配管がダメージを受けることがなくなり、保安への影響ランクは1に低下し、その結果、故障ランク2と保安への影響ランク1が乗じられてなる値:2が保安のリスクレベル評価をAランクに上昇させることになる。なお、供給への影響は、このセーフガードによっても依然として都市ガスの供給量が制限されたり、場合によっては供給ゼロとなることから、セーフガードを考慮した場合の供給面でのリスクレベルはランクBで変化がない。
本実施例における管理者は、このセーフガードを考慮した場合のリスクレベル評価結果で十分であるとし、ステップS6での追加対策は不要であると判断している。仮に追加対策をおこなって供給面のリスクレベル評価をAランクに上昇させたいと考える場合には、現状計画されていないセーフガード以外の追加対策を検討し、この追加対策を考慮した場合のリスクの定量評価とリスクレベル評価を同様に実行すればよい。
また、図示する故障率として、メンテナンスデータの履歴がRBM用データとして蓄積された故障率を使用することにより、より精度の高い故障率に基づいて改良HAZOP解析をおこなうことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。たとえば、上記する改良HAZOP法に基づく安全管理方法がコンピュータにて自動解析される形態であってもよい。この場合は、各種データやフローがコンピュータ内の格納部に格納され、上記メンテナンスデータに基づく最新の故障率もこの格納部に随時格納されるようになっている。コンピュータ内の算定部にて故障率と保安面、供給面の各ランクデータが乗じれ、その値が格納部に蓄積される。また、管理者が任意の解析対象ノードを選定すると、コンピュータの表示部にて画面に図2や図3の情報等が表示され、この画面表示を確認しながら管理者は安全管理を実行することができるものである。なお、これらの格納部や算定部、表示部はコンピュータ内でバスにて繋がれるとともにCPUにて実行制御されるものである。
本発明の安全管理方法で使用される改良HAZOP法を説明したフロー図である。 図1におけるステップS2〜ステップS4の具体例を説明した図である。 図2における一つのずれの原因に対し、ステップS2〜ステップS6の具体例を説明した図である。 図3の各ステップを説明した模式図である。 従来の安全管理方法で使用されるHAZOP法を説明したフロー図である。
符号の説明
10…気化器、20…LPG入側ライン、21…FCV(フローコントロールバルブ)、22…ESV(エマージェンシーシャットダウンバルブ)、30…都市ガス払い出しライン、31…気化器出側温度計、40…海水ポンプ、50…海水供給ライン

Claims (4)

  1. プラント施設の安全管理をHAZOP法に基づいて実行する方法であって、該HAZOP法では、プラントプロセスから複数の解析対象ノードを特定して選定する第1のステップと、選定されたノード中に存在するプロセスパラメータとガイドワードを組み合わせて該ノードにおけるずれを想定する第2のステップと、該ずれの原因を特定する第3のステップと、該ずれがプラントプロセス全体に与える影響を評価する第4のステップと、現状施されている対策を確認し、該対策を評価する第5のステップと、を少なくとも有し、さらに追加対策が必要な場合にはその追加対策を特定する第6のステップを有するものであり、特定された別途の解析対象ノードで前記第2のステップから第5のステップを繰り返す、または第2のステップから第6のステップを繰り返すことによって、プラント施設の安全管理を実行する方法において、
    前記第4のステップでは、ずれの原因となるノード構成要素の故障率と、該ずれの原因がプラントの保安に与える影響と、該ずれの原因がプラントからプラント外へ供給物を供給することに与える影響と、をそれぞれ定量的に設定し、該故障率と該保安への影響から保安のリスクレベルを設定し、かつ、該故障率と該供給への影響から供給のリスクレベルを設定するものであり、
    前記第5のステップでは、現状施されている対策によって前記ノード構成要素の故障率の変化の有無、および保安への影響の変化の有無、および供給への影響の変化の有無を評価し、該対策後の新たな故障率、新たな保安への影響、新たな供給への影響のそれぞれを定量的に再設定し、保安のリスクレベルと供給のリスクレベルを再設定するものである、プラント施設の安全管理方法。
  2. 前記安全管理方法が前記第6のステップを有する場合に、
    前記追加対策によって前記ノード構成要素の故障率の変化の有無、および保安への影響の変化の有無、および供給への影響の変化の有無を評価し、該追加対策後の新たな故障率、新たな保安への影響、新たな供給への影響のそれぞれを定量的に再設定し、保安のリスクレベルと供給のリスクレベルをさらに再設定するものである、請求項1に記載のプラント施設の安全管理方法。
  3. 前記故障率が、前記ノード構成要素のメンテナンスデータに基づいて随時更新されることを特徴とする、請求項1または2に記載のプラント施設の安全管理方法。
  4. 前記メンテナンスデータの履歴がRBM(リスクベーストメンテナンス)用データとして蓄積され、該RBM用データによる故障率が前記ノード構成要素の前記故障率として使用される、請求項3に記載のプラント施設の安全管理方法。
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