JP2009122468A - 光源装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】放電ランプ4を楕円反射鏡8の第一焦点F1に配置し、前記楕円反射鏡8の光軸X上に配置された導光ロッド7或いはバンドルファイバ2に向けて光を照射する光源装置1において、前記楕円反射鏡8の第二焦点F2と前記放電ランプ4との間の前記光軸X上に、前記放電ランプ4及び前記楕円反射鏡8からの光束を前記第二焦点F2よりも近い位置で集束する前記凸面状のコーンレンズ30を配置し、前記凸面状のコーンレンズ30の集束点F3から第二焦点F2の間に前記導光ロッド7の光入射端面7in或いはバンドルファイバ2の光入射端2inを配置する構成とした。
【選択図】図1
Description
その際、光源装置に要求される条件として、検査対象物(被照射物)への光量は少なくとも検査時間中は変化しないこと、また、使用するカメラの受光感度性能レベルに応じて必要な光量の光を照射できることなどが挙げられる。
画像処理検査用の光源装置の光源としては、ハロゲンランプ、LED等の固体光素子、水銀ランプおよびメタルハライドランプ等の放電灯が使用されており、中でも、放電ランプは、立ち上り時間が遅いものの高光量が得られることから、この種の光源として最適である。このため、画像処理検査装置用の光源装置として、放電ランプを光源としたものが各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特に、画像処理検査装置の光源装置として用いる場合には、放電ランプにちらつきが生じると、検査対象物(被照射物)への光量が検査時間中に大きく変化することとなり検査精度が悪くなる恐れがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、放電ランプに光量変化が生じた場合でも照射光量を一定に維持することができる光源装置を提供することを目的とする。
また、上記凸面コーンレンズを備える構成とすることで、放電ランプから光束の集束点までの距離が放電ランプから楕円反射鏡の第二焦点までの距離よりも短くなるため、装置の小型化が図られる。
図1は、本実施形態に係る光源装置1を示す図である。
光源装置1は、例えば検査対象物(被照射物)の表面を撮像して画像処理により製品検査を行う際に、光ファイバの素線が多数束ねられてなるバンドルファイバ2を介して検査対象物に照明光を照射するために用いられるものである。
具体的には、光源装置1は、図1に示すように、筐体3に、放電ランプ4と、放電ランプ4から照射された光を集光する楕円反射鏡8と、コーンレンズ30と、光量コントローラ6とを内設して構成され、また、放電ランプ4の点灯回路18や、楕円反射鏡8とコーンレンズ30との間に配置された赤外線カットフィルタ19等も内設され、さらに、光量調整用の操作子として光量コントロールつまみ20が設けられている。
コーンレンズ30は、放電ランプ4と導光ロッド7との間に、楕円反射鏡8の光軸Xと同軸的に配された凸面コーン状光学素子(円錐レンズとも呼ばれる)である。具体的には、このコーンレンズ30は、所定の厚みの円板状部材の一方の面を円錐形状に形成してなるものであり、円錐形状の面を光出射側に配することで、放電ランプ4及び楕円反射鏡8から第二焦点F2に向けて集束する光束の集束点F3を、楕円反射鏡8の第二焦点F2よりも放電ランプ4側に近い位置の集束点(コーンレンズ30の焦点)F3とすると共に、この集束点F3の近傍で光束の集束径や集束の中心点の変化を緩やかにする機能を有する。なお、このコーンレンズ30の詳細については、後に説明する。
調光フィルタ16は、コーンレンズ30と導光ロッド7との間に配置され、ステップモータ17により回転されることで導光ロッド7に入射する光量を可変するものであり、図2に示すように、一端側から他端側にかけて開口率が徐々に増加するように漸次拡開した、いわゆるテーパー状のテーパー開口16aが形成されており、調光フィルタ16の回転に伴って光の照射位置における開口面積が可変されることで、その回転方向及び回転角に応じて透過光量が増減するようになっている。
導光ロッド7は、ロッドインテグレータで形成されているので、光源からの光束の光量分布パターンの変化に起因する照射光量変化があっても、この光量分布パターンが均一化されて光出射端面7outから出射され、バンドルファイバ2により検査対象物(被照射物)まで案内され、照明光として照射される。
したがって、導光ロッド7に入射される光がガウシアン分布のような光量分布を有していても、出射される光の光量分布を均一化することができ、均一の光量分布を有する照明光が要求される場合に、別途、光を均一化する光学系を設ける必要がない。
第二焦点F2における放電ランプ4の出力変動の要因としては、放電ランプ4の電極の経時劣化に伴い陰極陽極間の相対位置が点灯中に不規則に変化し、これにより放電箇所が変化して発光点H(図4)が楕円反射鏡8の第一焦点F1に対して短時間のうちに変動することが挙げられる。
楕円反射鏡8の第二焦点F2における光量が変動すると、この第二焦点F2に導光ロッド7の光入射端面7inを配置した場合、導光ロッド7に入射する光量が時間的に変動することとなり、検査対象物(被照射物)に照射される光量も変動することとなる。
詳述すると、コーンレンズ30は、図4に示すように、楕円反射鏡8の第二焦点F2よりも放電ランプ4側に近い位置の集束点F3で光源からの光束を集束させると共に、この集束点F3の近傍Lに多数の焦点を光軸X上に沿って形成し、この近傍Lでの光束の集束径や集束の中心位置の変化を緩やかにし、そして、この集束点F3の近傍L、より具体的には、集束点F3から第二焦点F2までの間に、導光ロッド7の光入射端面7inを配置する。
特に、従来においては、放電ランプ4のちらつきに伴う導光ロッド7への入射光量の変動を抑えるべく、導光ロッド7への入射光量をモニタリングして、入射光量が略一定となるように調光フィルタ16の透過光量を調整するフィードバック制御を行っているが、本実施形態によれば、このようなフィードバック制御を行わずとも、導光ロッド7への入射光量の変動を抑えることができる。
すなわち、導光ロッド7への最大入射角度βは導光ロッド7のNAによって
最大入射角度β=sin-1(NA) (1)
と規定されるため、コーンレンズ30の集光時の角度がβ以内となるようにコーンレンズ30の頂角αを設定する。
sinθ1=nsinθ2 (2)
また、幾何学的に次式(3)が求められる。
θ1−(90−α)≦β (3)
したがって、(2)及び(3)式に基づいて次式(4)が導かれる。
sin-1(nsinθ2)−(90−α)≦β (4)
θ2=θ3+(90−α) (5)
(4)及び(5)式により次式(6)が導かれる。
sin-1{nsin(θ3+90−α)}−(90−α)≦β (6)
sinθ4=nsinθ3 (7)
が成り立つため、(7)及び(6)式により次式(8)が導かれる。
sin-1{nsin[sin-1(sinθ4/n)+90−α)]}
−(90−α)≦β (8)
なお、θ4はコーンレンズ30に入射する最大角度であり、楕円反射鏡8の光学特性によって規定される。
さらに、楕円反射鏡8やコーンレンズ30等の各光学素子の配置や特性が設計値から多少ずれた場合であっても、コーンレンズ30の多焦点化による集束により、設計値からのずれが導光ロッド7に入射する光量に及ぼす影響を抑えることができる。
また、上記コーンレンズ30を備える構成とすることで、放電ランプ4から光束の集束点F3までの距離が放電ランプ4から楕円反射鏡8の第二焦点F2までの距離よりも短くなるため、導光ロッド7を放電ランプ4により接近させて配置することができるから、光源装置1の小型化が容易となる。
特に、調光フィルタ16のテーパー開口16aを1つの開口により形成して透過光量を調整する構成としたため、放電ランプ4の発光点Hの変動に伴って調光フィルタ16での照射位置が微小変動した場合でも、その変動に伴う透過光量の変動が抑えられ、導光ロッド7に入射する光量を一定に維持することができる。
2 バンドルファイバ
4 放電ランプ
7 導光ロッド
8 楕円反射鏡
16 調光フィルタ
16a テーパー開口
30 コーンレンズ
F1 第一焦点
F2 第二焦点
F3 集束点
H 発光点
X 光軸
Claims (4)
- 放電ランプを楕円反射鏡の第一焦点に配置し、前記楕円反射鏡の光軸上に配置された導光部材に向けて光を照射する光源装置において、
前記楕円反射鏡の第二焦点と前記放電ランプとの間の前記光軸上に、前記放電ランプ及び前記楕円反射鏡からの光束を前記第二焦点よりも近い位置で集束する凸面コーンレンズを配置し、前記凸面コーンレンズの集束点から前記第二焦点の間に前記導光部材の入射面を配置した
ことを特徴とする光源装置。 - 請求項1に記載の光源装置において、
前記凸面コーンレンズの頂角を、
前記凸面コーンレンズの屈折率、前記導光部材の開口数、及び、前記楕円反射鏡から前記凸面コーンレンズに入射する最大角度に基づいて、前記凸面コーンレンズから前記導光部材への入射角度が前記導光部材の開口数によって規定される最大入射角度に収まるように規定したことを特徴とする光源装置。 - 請求項1又は2に記載の光源装置において、
透過光量を調整する調光フィルタを前記凸面コーンレンズと前記導光部材の入射面との間に配置すると共に、
一端から他端にかけて漸次拡開する1つの開口を前記調光フィルタに設け、前記開口への光の入射位置を可変して透過光量を調整することを特徴とする光源装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の光源装置において、
前記導光部材は、前記入射面となる片端側から入射した光束を均一化して出射面となる他端側から出射する柱状のロッドインテグレータから成る導光ロッド、或いは、複数の光ファイバの素線を束ねてなるバンドルファイバであることを特徴とする光源装置。
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