JP2009122341A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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秀樹 中田
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裕則 金野
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Abstract

【課題】消費電力を抑えた傾斜波形電圧を発生させることが可能な駆動回路を備えたプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】傾斜波形電圧発生回路80が発生する電圧以下の電圧である第1の電源Vaと、傾斜波形電圧発生回路80が発生する電圧以上の電圧である第2の電源Vi2とを備え、傾斜波形電圧発生回路80はインダクタL80とスイッチング素子Q80とダイオードD80とスイッチ制御部82とを有し、インダクタL80の一方の端子を出力端子とし、インダクタL80の他方の端子をスイッチング素子Q80を介して第1の電源Vaに接続するとともにダイオードD80を介して第2の電源Vi2に接続し、スイッチ制御部82で発生させた制御パルス信号でスイッチング素子Q80をオン・オフ制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルを用いたプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が複数形成された前面板と、複数の平行なデータ電極が形成された背面板とを対向配置し、その間に多数の放電セルが形成されている。そして放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色、緑色および青色の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち、1フィールドを複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を形成する。書込み期間では、表示する画像に応じて選択的に放電セルで書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に維持パルスを印加して維持放電を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
この駆動方法において、初期化期間に弱い初期化放電を発生させるために、また維持期間の最後に消去放電を発生させるために、緩やかに上昇または下降する傾斜波形電圧を表示電極対の一方または両方に印加する必要があった。この傾斜波形電圧を安定して発生させるために、従来は、主にミラー積分回路を用いていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−133914号公報
しかしながら、高い電圧を持つ電源を準備して、そこからミラー積分回路を用いて傾斜波形電圧を発生させると、消費電力が大きくなるという課題があった。さらに最近のパネルの大画面化にともない、この消費電力の増加が無視できなくなってきた。ミラー積分回路は半導体素子を能動領域で使用するため、特性の完全に一致した半導体素子を使用しない限り半導体素子を並列接続して消費電力を分散させるという使い方ができない。そのため電力が増加すると、使用できる半導体素子が限定され、またその放熱設計も難しくなる。
本発明は、これらの課題に鑑みなされたものであり、消費電力を抑えた傾斜波形電圧を発生させることが可能な駆動回路を備えたプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、表示電極対を有するパネルと、表示電極対に印加する下り傾斜波形電圧を発生させる傾斜波形電圧発生回路と、傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧以下の電圧である第1の電源と、傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧以上の電圧である第2の電源とを備えたプラズマディスプレイ装置であって、傾斜波形電圧発生回路はインダクタとスイッチング素子とダイオードとスイッチ制御部とを有し、インダクタの一方の端子を出力端子とし、インダクタの他方の端子をスイッチング素子を介して第1の電源に接続するとともにダイオードを介して第2の電源に接続し、スイッチ制御部で発生させた制御パルス信号でスイッチング素子をオン・オフ制御することを特徴とする。この構成により、消費電力を抑えた傾斜波形電圧を発生させることが可能な駆動回路を備えたプラズマディスプレイ装置を提供することができる。
また本発明のプラズマディスプレイ装置のスイッチ制御部は、スイッチング素子のオン時間およびオフ時間の制御データをあらかじめ記憶したメモリを有し、メモリから制御データを順次読み出して制御パルス信号を発生する構成であってもよい。この構成により回路を簡素化することができる。
また本発明のプラズマディスプレイ装置は、傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧が高いときのスイッチング素子のオン時間の比は、傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧が低いときのスイッチング素子のオン時間の比よりも小さいことが望ましい。この構成により、傾斜波形電圧をほぼ一定の速度で低下させることができる。
また本発明のプラズマディスプレイ装置の傾斜波形電圧発生回路は、あらかじめ定められたしきい値電圧と出力電圧とを比較する電圧検出部を有し、出力電圧がしきい値電圧に達したことを電圧検出部が検出すると、スイッチ制御部はスイッチング素子をオフにする構成であってもよい。この構成により、傾斜波形電圧の到達する電圧の値を容易に変更することができる。
また本発明のプラズマディスプレイ装置は、傾斜波形電圧発生回路に並列に接続されたミラー積分回路をさらに備えていてもよい。この構成により、電力損失を低く抑えるとともに、リップルを抑制した傾斜波形電圧を発生させることができる。
また本発明のプラズマディスプレイ装置は、表示電極対に印加する上り傾斜波形電圧を発生させる第2の傾斜波形電圧発生回路をさらに備え、第2の傾斜波形電圧発生回路は、第2のインダクタと第2のスイッチング素子と第2のダイオードと第2のスイッチ制御部とを有し、第2のインダクタと第2のスイッチング素子とを直列に接続して所定の電源に接続し、第2のインダクタの端子のうち第2のスイッチング素子が接続された端子に第2のダイオードのアノードを接続し、第2のダイオードのカソードを出力端子とし、第2のスイッチ制御部で発生させた制御パルス信号で第2のスイッチング素子をオン・オフ制御する構成であってもよい。この構成により、上り傾斜波形電圧を発生させる電力も抑制することができる。
本発明によれば、消費電力を抑えた傾斜波形電圧を発生させることが可能な駆動回路を備えたプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして表示電極対24を覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色、緑色および青色の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面基板21と背面基板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンとの混合ガスが封入されている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜走査電極SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜維持電極SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜データ電極Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。
なお、図1、図2に示したように、走査電極SCiと維持電極SUiとは互いに平行に対をなして形成されているために、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間に大きな電極間容量が存在する。また走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間にも電極間容量が存在する。そのため走査電極SC1〜走査電極SCnは大きな等価容量Cpを持つ容量性の負荷となる。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。プラズマディスプレイ装置は、サブフィールド法、すなわち1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって画像を表示する。それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する。書込み期間では、発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、サブフィールド毎にあらかじめ決められた輝度重みに応じた数の維持パルスを表示電極対24に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。
サブフィールド構成としては、例えば、1フィールドを10のサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第10SF)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ、(1、2、3、6、11、18、30、44、60、80)の輝度重みを持つものとする。しかし、本発明はサブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではない。
図3は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の各電極に印加する駆動電圧波形図である。図3には、2つのサブフィールドの駆動電圧波形を示しているが、他のサブフィールドにおける駆動電圧波形もほぼ同様である。
第1SFの初期化期間の前半部では、データ電極D1〜データ電極Dm、維持電極SU1〜維持電極SUnにそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。この傾斜波形電圧が上昇する間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUn、走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜データ電極Dm上および維持電極SU1〜維持電極SUn上には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間の後半部では、維持電極SU1〜維持電極SUnに正の電圧Ve1を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUn、走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn上の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、初期化動作が終了する。
続く書込み期間では、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vcを印加する。
次に、1行目の走査電極SC1に電圧Vaである負の走査パルスを印加するとともに、データ電極D1〜データ電極Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に電圧Vdである正の書込みパルスを印加する。このときデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧の差とが加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、データ電極Dkと走査電極SC1との間および維持電極SU1と走査電極SC1との間に書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルスVdを印加しなかったデータ電極D1〜データ電極Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作を走査電極SCnのn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、維持電極SU1〜維持電極SUnに0(V)を印加するとともに走査電極SC1〜走査電極SCnに維持パルス電圧Vsを印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。このとき走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。
ただし、書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜走査電極SCnには0(V)を、維持電極SU1〜維持電極SUnには維持パルス電圧Vsをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。
以降同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとに交互に輝度重みに応じた数の維持パルスを印加することにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
そして、維持期間の最後には、消去波形を走査電極SC1〜走査電極SCnに印加して、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧を消去している。具体的には、維持電極SU1〜維持電極SUnを0(V)に戻した後、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Versまで緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。すると、維持放電を起こした放電セルの維持電極SUiと走査電極SCiとの間で弱い放電が起こり、走査電極SCi上と維持電極SUi上との間の壁電圧が弱められる。こうして維持期間における維持動作が終了する。なお、本実施の形態においては、電圧Versは、例えば維持パルス電圧Vs以上の電圧に設定されている。
第2SFの初期化期間では、維持電極SU1〜維持電極SUnに正の電圧Ve1を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、電圧Vi3’から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、直前のサブフィールドの維持期間において維持放電を行った放電セルにおいて、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUn、走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn上の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、第2SFの初期化動作が終了する。
続く書込み期間および維持期間の動作は、第1SFの書込み期間および維持期間の動作とほぼ同様であるため説明を省略する。続く第3SF〜第10SFの動作も維持パルスの数を除き第2SFの動作とほぼ同様である。
次に、パネル10を駆動するための駆動回路とその動作について説明する。図4は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置40は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。そして詳細は後述するが、走査電極駆動回路43には表示電極対に印加する傾斜波形電圧を発生させる傾斜波形電圧発生回路を備え、電源回路には傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧以下の電圧である第1の電源と、傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧以上の電圧である第2の電源とを備えている。
画像信号処理回路41は、入力された画像信号をサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。データ電極駆動回路42はサブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜データ電極Dmに対応する書込みパルスに変換し各データ電極D1〜データ電極Dmを駆動する。タイミング発生回路45は同期信号をもとにして各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路43は、タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜走査電極SCnをそれぞれ駆動する。維持電極駆動回路44は、タイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜維持電極SUnを駆動する。
図5は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の走査電極駆動回路43の回路図である。走査電極駆動回路43は、維持パルスを発生させる維持パルス発生回路50と、初期化波形を発生させる初期化波形発生回路60と、走査パルスを発生させる走査パルス発生回路70とを備えている。
維持パルス発生回路50は、走査電極SC1〜走査電極SCnを駆動するときの電力を回収して再利用するための電力回収回路51と、走査電極SC1〜走査電極SCnを電圧Vsにクランプするためのスイッチング素子Q55と、走査電極SC1〜走査電極SCnを0(V)にクランプするためのスイッチング素子Q56とを有する。なおスイッチング素子Q91は分離スイッチであり、スイッチング素子Q55、Q56の寄生ダイオードを介して電流が逆流するのを防止するために設けられている。そしてスイッチング素子Q91を導通させることで、図5に示した節点Cの電位と節点Bの電位とが等しくなる。
走査パルス発生回路70は、電圧Vaである電源をもとにして走査パルスを発生し、書込み期間において走査パルスを走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに順次印加する。なお、走査パルス発生回路70は、初期化期間および維持期間では維持パルス発生回路50または初期化波形発生回路60の出力電圧をそのまま出力する。すなわち、図5に示した節点Aの電位を走査電極SC1〜走査電極SCnへ出力する。
初期化波形発生回路60は、ミラー積分回路61と、ミラー積分回路62と、傾斜波形電圧発生回路80とを備え、上述した初期化波形を発生させる。ミラー積分回路61は、トランジスタQ61とコンデンサC61と抵抗R61とを有し、電圧Vi2までランプ状に緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を発生する。ミラー積分回路62は、トランジスタQ62とコンデンサC62と抵抗R62とを有し、電圧Versまでランプ状に緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を発生する。なおスイッチング素子Q92も分離スイッチであり、トランジスタQ62の寄生ダイオードを介して電流が逆流するのを防止するために設けられている。そしてスイッチング素子Q92を導通させることで、図5に示した節点Bの電位と節点Aの電位とが等しくなる。
傾斜波形電圧発生回路80は、インダクタL80と、スイッチング素子Q80と、ダイオードD80と、電圧検出部81と、スイッチ制御部82とを有し、電圧Vi4までランプ状に緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を発生する。電圧検出部81は電圧Vi4を検出する。インダクタL80の一方の端子は傾斜波形電圧発生回路80の出力端子である節点Aに接続され、他方の端子はスイッチング素子Q80を介して第1の電源、本実施の形態においては電圧Vaの電源に接続されている。また、インダクタL80の端子のうちスイッチング素子Q80が接続されている端子に、さらにダイオードD80のカソードが接続され、ダイオードD80のアノードは第2の電源、本実施の形態においては電圧Vi2の電源に接続されている。
電圧検出部81は、傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧とあらかじめ定められたしきい値電圧、本実施の形態においては電圧Vi4とを比較して傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧がしきい値電圧に達したことを検出する。スイッチ制御部82はスイッチング素子Q80のオン時間およびオフ時間の制御データをあらかじめ記憶したメモリ83を有し、メモリ83に記憶された制御データを順次読み出して、スイッチング素子Q80をオン・オフ制御するための制御パルス信号を発生するとともに、電圧検出部81の検出出力に従って制御パルス信号を停止させてスイッチング素子Q80をオフにする。
なお、インダクタL80は、発生させるべき下り傾斜波形電圧の形状、走査電極SC1〜走査電極SCnの等価容量Cp、インダクタL80に電流を流すための第1の電源の電圧、スイッチング素子Q80の応答速度等を勘案して適切に選択することが望ましい。本実施の形態においては、走査電極SC1〜走査電極SCnの等価容量Cpがおよそ0.2μFであり、インダクタL80のインダクタンスを18μHに設定している。
次に、下り傾斜波形電圧を発生する傾斜波形電圧発生回路80の動作について説明する。傾斜波形電圧発生回路80は、図3において期間T1または期間T2(破線で囲った期間)で示した下り傾斜波形電圧を発生させることができるが、以下では、期間T1における下り傾斜波形電圧を発生させる動作について詳細に説明する。図6は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の傾斜波形電圧発生回路80の動作を説明するためのタイミングチャートであり、図7は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の傾斜波形電圧発生回路80のスイッチング素子Q80のオン・オフ制御の詳細を示す図である。なお、以下の説明においてスイッチング素子およびダイオードを導通させる動作をオン、遮断させる動作をオフと表記する。また期間T1および期間T2では走査パルス発生回路70は節点Aの電圧をそのまま出力する。すなわち走査パルス発生回路70の走査電極SC1〜走査電極SCnへの各出力端子と節点Aとを接続する各スイッチング素子がオンするので、傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧が走査電極SC1〜走査電極SCnに印加される。またこのとき、スイッチング素子Q91はオフであり、さらにミラー積分回路61、ミラー積分回路62のトランジスタQ61、トランジスタQ62もオフである。
図6の時刻t1において、スイッチング素子Q80をオンにする。するとインダクタL80を介して走査電極SC1〜走査電極SCnから電圧Vaの電源に向かって電流が流れ始め、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が低下し始める。
次に時刻t2において、スイッチング素子Q80をオフにする。するとインダクタL80を流れる電流はダイオードD80を介して第2の電源である電圧Vi2の電源に流れこむ。このようにして走査電極SC1〜走査電極SCnの等価容量Cpに蓄積された電力を電圧Vi2の電源に回収する。それとともにインダクタL80を流れる電流が減少する。またこのときの電流によっても走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が低下する。
次に時刻t3において、スイッチング素子Q80をオンにする。すると再びインダクタL80を介して走査電極SC1〜走査電極SCnから電圧Vaの電源に向かって電流が流れ、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧がさらに低下する。
時刻t4において、スイッチング素子Q80をオフにする。するとインダクタL80を流れる電流はダイオードD80を介して電圧Vi2の電源に流れこみ、走査電極SC1〜走査電極SCnの等価容量Cpに蓄積された電力を電源に回収する。それとともにインダクタL80に流れる電流が減少する。このときの電流によっても走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が低下する。
以降同様に、スイッチング素子Q80をオンにしてインダクタL80に電流を流し走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧を低下させる。その後、スイッチング素子Q80をオフにして走査電極SC1〜走査電極SCnに蓄積された電力を電源に回収する。なお、このとき電源に向かって流す電流が減少して0になった場合には、その後はダイオードD80がオフになるので電流が逆流することはない。
そして走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が電圧Vi4以下になると、電圧検出部81は傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧が電圧Vi4以下になったことを検出し、検出信号をスイッチ制御部82へ出力する。するとスイッチ制御部82は制御パルス信号を停止してスイッチング素子Q80をオフにし、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が下降しないように制御する。このようにして、傾斜波形電圧発生回路80は緩やかに下降する消去波形を発生させる。そしてスイッチング素子Q80をオンまたはオフのいずれかの状態で用いるため、傾斜波形電圧発生回路80の電力損失を低く抑えることができる。さらに走査電極SC1〜走査電極SCnに蓄積された電力を電源に回収するため、効率よく駆動することができる。また、電圧検出部81のしきい値を変更するだけで、傾斜波形電圧の到達する電圧Vi4の値を容易に変更することができる。
本実施の形態においては、スイッチング素子Q80のオン・オフ周期は0.85μs〜2.1μsまで変化させており、最初はオンの時間が短く、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が下降するにつれて徐々にオンの時間が長くなるように制御している。オンの時間を制御する方法としては、あらかじめ決められた理想的な下り傾斜波形電圧と実際の傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧とを比較してその差分値でオンの時間を決定するフィードバック型の制御を行うことも可能である。しかし本実施の形態においては、回路を簡素化するために、メモリ83に記憶されたあらかじめ決められたタイミングに従ってスイッチング素子Q80の制御を行った。
上述したように、図7はスイッチング素子Q80のオン・オフの制御を示す図であり、メモリ83に記憶されているタイミングである。電圧Vi2が180(V)、電圧Vi4が−100(V)であるものとして、図7を用いて、さらに詳細に期間T1における動作について説明する。図7において周期とは、期間T1または期間T2の最初からスイッチング素子Q80をオン・オフの動作が何回目であるかを示し、Tonはスイッチング素子Q80をオンさせる期間、またToffはスイッチング素子Q80をオフさせる期間、デューティーは、1周期に対するTonの期間の割合を記すものである。また図7の各行には複数の周期毎にTon、Toff、およびデューティーが設定され、その際に、各周期毎に走査電極に印加される電圧の範囲を図7の右欄に記載している。
図7の2行目には、最初から32周期目までは、スイッチング素子Q80をオンさせる時間Tonは100ns、オフさせる時間Toffは750nsであり、スイッチング素子Q80のオン・オフ周期に対する時間Tonの割合(デューティー)は11.8%であることを記している。この間に走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧は180(V)から136(V)まで低下する。次の33周期目から48周期目の16周期では、オンさせる時間Tonは150ns、オフさせる時間Toffは900nsであり、デューティーは14.3%である。この間に走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧は136(V)から108(V)まで低下する。次の20周期では、オンさせる時間Tonは150ns、オフさせる時間Toffは800nsであり、デューティーは15.8%である。この間に走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧は108(V)から77(V)まで低下する。以下、同様にして、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が−100(V)以下になるまで、図7に示したタイミングに従ってスイッチング素子Q80を制御する。
なお、ここでは期間T1において、電圧が180(V)から−100(V)まで低下する下り傾斜波形電圧を発生させる動作について詳細に説明したが、期間T2において、例えば電圧が77(V)から−100(V)まで低下する下り傾斜波形電圧を発生させる場合には、図7に示した69周期から156周期までのタイミングに従ってスイッチング素子Q80を制御すればよい。
図7に示したように、傾斜波形電圧発生回路80が発生する電圧が高いときのスイッチング素子Q80のオン時間の比(デューティー)は、傾斜波形電圧発生回路80が発生する電圧が低いときのスイッチング素子Q80のオン時間の比(デューティー)よりも小さくなるように制御している。そして走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が高いときはデューティーを小さく、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が低下するにつれてデューティーを大きくすることにより、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧をほぼ一定の速度で低下させることができる。本実施の形態においてはおよそ1.8(V/μs)の速度で低下させている。
なお、放電が発生しない電圧の範囲では、駆動時間を短縮するために電圧の変化の速度を大きめに設定してもよい。
また、本実施の形態においては、あらかじめ決められた時間に従ってスイッチング素子Q80のオン・オフ制御を行う例について説明したが、例えば維持放電を行う放電セルの数を全放電セルの数で除した値、すなわち点灯率に応じてスイッチング素子Q80のオンの時間を制御してもよい。点灯率が高いときはオンの時間を長く、点灯率が低いときはオンの時間を短く設定することで、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧の変化の速度を点灯率に依存することなく一定にすることができる。
また、本実施の形態においては、電圧検出部81を設け、傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧が電圧Vi4以下になったことを電圧検出部81が検出して制御パルス信号を停止させる構成について説明した。しかし、電圧検出部81を設けず、傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧を電圧Va付近まで低下させる構成であってもよい。
なお、本実施の形態における傾斜波形電圧発生回路80は、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧をほぼ一定の速度で低下させることができるが、厳密には図6に示したようにスイッチング制御によるリップル成分が重畳している。傾斜波形電圧発生回路80にミラー積分回路を追加することにより、このリップル成分を除去することができる。以下に、リップル成分を除去した構成について説明する。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイ装置の傾斜波形電圧発生回路80および追加したミラー積分回路85の回路図であり、実施の形態1における傾斜波形電圧発生回路80に並列に接続されたミラー積分回路85をさらに備えている。実施の形態2に用いるパネルおよびパネルの各電極に印加する駆動電圧波形は実施の形態1と同様である。
実施の形態2における傾斜波形電圧発生回路80は実施の形態1に記載の傾斜波形電圧発生回路80と同じ構成であるので、同じ符号を付して説明を省略する。ミラー積分回路85は、トランジスタQ85とコンデンサC85と抵抗R85とを有し、トランジスタQ85のドレイン−ゲート間にコンデンサC85が接続され、ゲートには抵抗R85が接続されている。
次に、実施の形態2における傾斜波形電圧発生回路80およびミラー積分回路85の動作について説明する。図9は、本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイ装置の傾斜波形電圧発生回路80およびミラー積分回路85の動作を説明するための図であり、傾斜波形電圧発生回路80およびミラー積分回路85の出力電圧が時間とともに減少する様子を模式的に示している。図9のAと記した破線は、ミラー積分回路85を設けない場合の傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧、すなわち傾斜波形電圧発生回路80を単独で用いた場合の出力電圧を示している。この場合には、図6に示したように、スイッチング素子Q80のオン・オフにともないインダクタL80に流れる電流が増減するため、図9に示したように傾斜波形電圧発生回路80の出力電圧にはリップルが重畳される。図9のBと記した実線は、ミラー積分回路85を設けた場合の傾斜波形電圧発生回路80およびミラー積分回路85の出力電圧を示している。トランジスタQ85を理想的なオペレーションアンプであると仮定すると、ミラー積分回路85の出力電圧Voutは、よく知られているように、
Vout=−(∫Vin・dt)/CR
で表される。ここでCはコンデンサC85の容量、Rは抵抗R85の抵抗値、Vinは抵抗R85に入力される電圧とトランジスタQ85のドレイン電圧との差である。
従って、電圧Vinが一定であれば、ミラー積分回路85の出力電圧Voutは一定の速度で低下することがわかる。ここで、傾斜波形電圧発生回路80を単独で用いた場合の出力電圧Aよりもミラー積分回路85の出力電圧が常に低くなるように設定すれば、傾斜波形電圧発生回路80およびミラー積分回路85の並列回路の出力電圧Bはミラー積分回路85の出力電圧に等しくなり、リップルのない一定の速度で低下する下り傾斜波形電圧が得られる。しかも、走査電極SC1〜走査電極SCnに蓄積された電力のほとんどは傾斜波形電圧発生回路80を用いて電圧Vi2の電源に回収されるため、ミラー積分回路85の消費電力は、図9の電圧Aと電圧Bとの差に対応するわずかな電力だけである。
このように、実施の形態2におけるプラズマディスプレイ装置によれば、傾斜波形電圧発生回路80を用いることにより電力損失を低く抑えるとともに、ミラー積分回路85を用いることによりリップルを抑制した傾斜波形電圧を発生させることができる。
なお、本実施の形態においては、上り傾斜波形電圧はミラー積分回路を用いて発生させる例について説明した。しかし各サブフィールドの維持期間の最後の上り傾斜波形電圧をミラー積分回路を用いて発生させる電力も大きい。そこで下り傾斜波形電圧と同様に、上り傾斜波形電圧もインダクタとスイッチング素子とダイオードとを用いて発生させてもよい。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の回路図であり、実施の形態1におけるミラー積分回路61とミラー積分回路62との代わりに、上り傾斜波形電圧を発生する第2の傾斜波形電圧発生回路95を備えている。実施の形態3に用いるパネルおよびパネルの各電極に印加する駆動電圧波形は実施の形態1と同様である。実施の形態1と同一の回路については同一の符号を付して説明を省略する。
第2の傾斜波形電圧発生回路95は、第2のインダクタL95と、第2のスイッチング素子Q95と、第2のダイオードD95と、Vers電圧検出部96と、Vi2電圧検出部97と、第2のスイッチ制御部98とを有する。なお、以降はそれぞれ単に、傾斜波形電圧発生回路95、インダクタL95、スイッチング素子Q95、ダイオードD95、スイッチ制御部98と称する。
インダクタL95とスイッチング素子Q95とを直列に接続して所定の電源に接続している。実施の形態3においては、具体的にはインダクタL95の一方の端子を0(V)に接続し、スイッチング素子Q95の一方の端子を電圧Vaの電源に接続している。
さらにインダクタL95の端子のうちスイッチング素子Q95が接続された端子にダイオードD95のアノードを接続し、ダイオードD95のカソードを傾斜波形電圧発生回路95の出力端子として、維持パルス発生回路50の出力(図10に示した節点C)に接続している。
Vers電圧検出部96は、傾斜波形電圧発生回路95の出力電圧と電圧Versとを比較して傾斜波形電圧発生回路95の出力電圧が電圧Versを超えたことを検出する。Vi2電圧検出部97は、傾斜波形電圧発生回路95の出力電圧と電圧Vi2とを比較して傾斜波形電圧発生回路95の出力電圧が電圧Vi2を超えたことを検出する。スイッチ制御部98はメモリ99を有し、スイッチング素子Q95をオン・オフさせるための制御パルス信号を発生するとともに、各サブフィールドの維持期間においてはVers電圧検出部96の検出出力に従って、また第1SFの初期化期間においてはVi2電圧検出部97の検出出力に従って制御パルス信号を停止させる。
なお、インダクタL95は、発生させるべき傾斜波形電圧の形状、走査電極SC1〜走査電極SCnの等価容量、インダクタL95に電流を流すための電源の電圧、スイッチング素子Q95の応答速度等を勘案して適切に選択することが望ましい。実施の形態3においては、インダクタL95のインダクタンスは4.7μHに設定している。
次に、傾斜波形電圧発生回路95の動作について説明する。なおここでは各サブフィールドの維持期間において消去波形を発生させる場合の動作について説明する。図11は、本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置の傾斜波形電圧発生回路95の動作を説明するためのタイミングチャートであり、図3において、消去波形を発生させる期間T3(破線で囲った期間)の詳細なタイミングチャートである。また期間T3では走査パルス発生回路70は節点Aの電圧をそのまま出力するので、傾斜波形電圧発生回路95の出力は走査パルス発生回路70を介して走査電極SC1〜走査電極SCnに出力される。
時刻t11において、スイッチング素子Q95をオンにする。すると電圧Vaの電源に向かってインダクタL95に電流が流れ始める。
次に時刻t12において、スイッチング素子Q95をオフにする。するとインダクタL95を流れる電流はダイオードD95を介して走査電極SC1〜走査電極SCnに流れこみ、走査電極SC1〜走査電極SCnの等価容量を充電して走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が上昇を始める。それとともに走査電極SC1〜走査電極SCnに流れこむ電流は徐々に減少する。
以降同様に、スイッチング素子Q95をオンにしてインダクタL95に電流を流す。その後、スイッチング素子Q95をオフにして走査電極SC1〜走査電極SCnに電流を流し、走査電極SC1〜走査電極SCnの等価容量を充電して走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧を上昇させる。なお、このとき走査電極SC1〜走査電極SCnに流れこむ電流が減少して0になった場合には、その後はダイオードD95がオフになるので電流が逆流することはない。
そして走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が電圧Versを超えると、Vers電圧検出部96は傾斜波形電圧発生回路95の出力電圧が電圧Versを超えたことを検出し、検出信号をスイッチ制御部98へ出力する。するとスイッチ制御部98は制御パルス信号を停止してスイッチング素子Q95をオフにし、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧がそれ以上上昇しないように制御する。このようにして、傾斜波形電圧発生回路95は緩やかに上昇する消去波形を発生させる。そしてスイッチング素子Q95をオンまたはオフのいずれかの状態で用いるため、傾斜波形電圧発生回路95の電力損失を低く抑えることができる。
図12は、本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置のスイッチング素子Q95のオン・オフの制御を示す図であり、メモリ99に記憶されているタイミングである。スイッチング素子Q95のオン・オフの周期は1MHzであり、消去波形として走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧を0(V)から210(V)まで上昇させるものとして説明する。最初の4周期では、スイッチング素子Q95をオンさせる時間Tonは200ns、オフさせる時間Toffは800nsである。この間に走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧は0(V)から60(V)まで上昇する。次の2周期では、オンさせる時間Tonは250ns、オフさせる時間Toffは750nsである。この間に走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧は60(V)から80(V)まで上昇する。以下、同様にして、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が210(V)以上になるまで、図12に示したタイミングに従ってスイッチング素子Q95を制御する。
このように、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が低いときはオンの時間を短く、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が上昇するにつれてオンの時間を長くすることにより、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧をほぼ一定の上昇率で上昇させることができる。
なお、本実施の形態においては、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が0(V)から60(V)の間は放電が発生しないので、駆動時間を短縮するために電圧の上昇率をやや大きめに設定している。またこの間はインダクタL95に流れる電流が0にならないが、これは走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が低く、インダクタL95の端子間の電位差が小さいためである。
なお、実施の形態1、2、3において用いた具体的な各数値は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
本発明は、消費電力を抑えた傾斜波形電圧を発生させることが可能な駆動回路を備えたプラズマディスプレイ装置として有用である。
本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの構造を示す分解斜視図 同プラズマディスプレイ装置に用いるパネルの電極配列図 同プラズマディスプレイ装置の各電極に印加する駆動電圧波形図 同プラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の回路図 同プラズマディスプレイ装置の傾斜波形電圧発生回路の動作を説明するためのタイミングチャート 同プラズマディスプレイ装置のスイッチング素子のオン・オフの制御を示す図 本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイ装置の傾斜波形電圧発生回路および追加したミラー積分回路の回路図 同プラズマディスプレイ装置の傾斜波形電圧発生回路およびミラー積分回路の動作を説明するための図 本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の回路図 同プラズマディスプレイ装置の傾斜波形電圧発生回路の動作を説明するためのタイミングチャート 同プラズマディスプレイ装置のスイッチング素子のオン・オフの制御を示す図
符号の説明
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
32 データ電極
40 プラズマディスプレイ装置
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
50 維持パルス発生回路
51 電力回収回路
60 初期化波形発生回路
61,62,85 ミラー積分回路
70 走査パルス発生回路
80,95 傾斜波形電圧発生回路
81,96,97 電圧検出部
82,98 スイッチ制御部
83,99 メモリ
D80,D95 ダイオード
L80,L95 インダクタ
Q80,Q95 スイッチング素子
Q85 トランジスタ
R85 抵抗
C85 コンデンサ

Claims (6)

  1. 表示電極対を有するプラズマディスプレイパネルと、前記表示電極対に印加する下り傾斜波形電圧を発生させる傾斜波形電圧発生回路と、前記傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧以下の電圧である第1の電源と、前記傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧以上の電圧である第2の電源とを備え、
    前記傾斜波形電圧発生回路は、インダクタとスイッチング素子とダイオードとスイッチ制御部とを有し、前記インダクタの一方の端子を出力端子とし、前記インダクタの他方の端子を前記スイッチング素子を介して前記第1の電源に接続するとともに前記ダイオードを介して前記第2の電源に接続し、前記スイッチ制御部で発生させた制御パルス信号で前記スイッチング素子をオン・オフ制御することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 前記スイッチ制御部は、前記スイッチング素子のオン時間およびオフ時間の制御データをあらかじめ記憶したメモリを有し、前記メモリから前記制御データを順次読み出して前記制御パルス信号を発生することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  3. 前記傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧が高いときの前記スイッチング素子のオン時間の比は、前記傾斜波形電圧発生回路が発生する電圧が低いときの前記スイッチング素子のオン時間の比よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  4. 前記傾斜波形電圧発生回路は、あらかじめ定められたしきい値電圧と出力電圧とを比較する電圧検出部を有し、前記出力電圧が前記しきい値電圧に達したことを前記電圧検出部が検出すると、前記スイッチ制御部は前記スイッチング素子をオフにすることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  5. 前記傾斜波形電圧発生回路に並列に接続されたミラー積分回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  6. 前記表示電極対に印加する上り傾斜波形電圧を発生させる第2の傾斜波形電圧発生回路をさらに備え、
    前記第2の傾斜波形電圧発生回路は、第2のインダクタと第2のスイッチング素子と第2のダイオードと第2のスイッチ制御部とを有し、
    前記第2のインダクタと前記第2のスイッチング素子とを直列に接続して所定の電源に接続し、前記第2のインダクタの端子のうち前記第2のスイッチング素子が接続された端子に前記第2のダイオードのアノードを接続し、前記第2のダイオードのカソードを出力端子とし、
    前記第2のスイッチ制御部で発生させた制御パルス信号で前記第2のスイッチング素子をオン・オフ制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
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