JP2009122090A - 温度計測装置および温度計測装置に使用するセンサ部の温度校正方法 - Google Patents

温度計測装置および温度計測装置に使用するセンサ部の温度校正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な構成でありながら基盤の温度を正確に測定することが可能な基盤の温度測定装置および温度計測装置を提供すること。
【解決手段】 センサ部10は、一対の導電性金属パターンが形成された樹脂製のプリント配線基板14を備える。この一対の導電性金属パターンは、各々、温度センサ15における一対の電極と接続された第1パターン部11と、一対の導線と接続された第2パターン部12と、第1パターン部11と第2パターン部12とを接続する接続部13とから構成される。温度センサにおける一対の電極と第1パターン部11と、あるいは、一対の導線16,17と第2パターン部12とは、ドータイトにより接続されるか、半田付けされる。
【選択図】 図5

Description

この発明は、基板処理装置の性能測定に使用する温度計測装置およびこの温度計測装置に使用するセンサ部の校正方法に関する。
例えば、半導体ウエハや液晶表示パネル用ガラス基板あるいは半導体製造装置用マスク基板等の基板を熱処理する熱処理装置においては、ホットプレートやクールプレート等の熱処理プレート上に基板を載置して熱処理を実行している。このような場合には、熱処理される基板の温度を測定する必要がある。このような処理中の基板の温度の測定は、熱処理装置のみではなく、フォトレジストを塗布するコータや、フォトレジストの現像処理を行うデベロッパにおいても必要となる場合がある。
ところで、このような基板の温度測定を行う場合、実際に処理を実行中の基板の温度を測定することは困難である。このため、一般的には、白金抵抗体や熱電対等の温度検知部材を使用した温度センサや、水晶振動子の共振周波数を利用した温度センサを温度測定用基板に埋め込み、この温度測定用基板を熱処理装置等の基板処理装置の処理部に設置して、この温度測定用基板の温度を測定することにより、基板処理装置により処理される基板の温度を測定するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−140833号公報
前記特許文献には、基板に複数の温度センサを接着固定し、それら各センサごとに別々の導線を接続し、それら各導線を基板に接着した温度測定用基板が記載されている。
このように、温度センサの端子と導線とを接合した場合に、機械的強度を得るために接合部に太い導線を使用すると、導線を通じて放熱が生じ、温度測定誤差を発生する。また、接合部の接合状態が均一になっていない場合にも、温度測定誤差を発生する。
このため、この発明の目的は、簡易な構成でありながら温度測定用基板の温度を正確に測定することが可能な温度計測装置を提供することにある。
また、この発明の他の目的は、温度測定用基板の温度を正確に測定することを可能とするため、温度計測装置に使用する温度センサの温度校正を正確に行うことができる温度校正方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、基板処理装置の性能測定を行うための温度計測装置であって、基板処理装置における処理部に配設される温度測定用基板と、前記基板に固定された温度センサと、前記温度センサの電極と接続された一対の導電性金属パターンが形成された樹脂製のプリント配線基板と、前記一対の導電性金属パターンと接続された一対の導線と、前記一対の導線と接続された温度計測部と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記一対の導線性金属パターンは、前記温度センサにおける一対の電極と接続された第1パターン部と、前記一対の導線と接続された第2パターン部と、前記第1パターン部と前記第2パターン部とを接続する、熱抵抗が大きい接続部と、を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記樹脂性のプリント配線基板は、極薄で屈曲可能である。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記基板に接着されるとともに、その内部に前記導線を収納するチューブ状の固定部材を備える。
請求項5に記載の発明は、基板処理装置の性能測定を行うための温度計測装置に使用する温度センサの校正を行う温度校正方法であって、導電性金属パターンが形成された樹脂製のプリント配線基板に対して、基板処理装置における処理部に配設される温度測定用基板に固定される全ての温度センサと、この温度センサに対応する対をなす導線とを接続する接続工程と、プリント配線基板をそこに接続された温度センサおよび導線とともに、温度制御された液体中に浸漬し、そのときの温度センサの出力信号を測定する動作を液体の温度を変更して複数回実行する測定工程と、前記測定工程における液体の温度と、そのときの温度センサの出力信号とに基づいて、センサの温度校正を行う校正工程と、を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記樹脂性のプリント配線基板は、極薄で屈曲可能であり、前記測定工程においては、前記プリント配線基板を屈曲させて複数の温度センサをまとめた状態でオイルバス内に投入する。
請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の発明において、前記測定工程は、温度制御された液体中に浸漬された複数の温度センサのうち、一つの温度センサについて、そのときの出力信号を測定するステップと、前記液体に浸漬されている前記一つのセンサの出力値と他の温度センサの個々の出力値とを比較することによって、前記一つのセンサと他の温度センサとが同じ温度の液体に浸漬されたときの、前記一つのセンサの出力値に対する他のセンサの各々の出力値の相関データを把握するステップとを含み、前記校正工程においては、前記一つの温度センサについては、前記測定工程における液体の温度と、そのときの温度センサの出力信号とに基づいて温度校正を行い、他の温度センサについては、前記一つの温度センサを基準として、前記相関データを用いて校正を行う。
請求項1に記載の発明によれば、簡易な構成でありながら基板の温度を正確に測定することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、熱抵抗が大きい接続部の作用により、センサと導線間の熱の伝達を小さくすることができ、導線による放熱の影響を最小とすることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、プリント配線基板の熱容量を小さくすることができ、より精度の高い測定を行うことが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、導線を容易に基板上に固定することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、簡易な構成でありながら温度計測装置および温度計測装置に使用する温度センサの温度校正を正確に行うことが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、プリント配線基板の熱容量を小さくすることができ、かつ、複数のセンサの温度校正作業を一括して行うことが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、複数のセンサ間の相対誤差の少ない校正を行うことができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る温度計測装置の概要図である。
この温度計測装置は、熱処理プレート51を有する熱処理装置5の性能測定を行うためのものであり、温度測定用基板Wの温度を測定する温度測定部4と、この温度測定部4による測定値に基づいて温度を計測する温度計測部2と、入出力部および表示部として機能するパーソナルコンピュータ3とを備える。
図2は、温度測定部4の平面図である。
この温度測定部4は、温度測定用基板Wを利用して熱処理装置5の性能測定を行うためのものであり、温度測定用基板Wに固定された17個のセンサ部10と、これらのセンサ部10に接続された導線18と、導線18を温度測定用基板Wに固定するためのケーブルクランプ31、32と、17本の導線18が一体となったケーブル19を温度測定用基板Wに固定するためのクランプ22とを備える。
図3は、ケーブルクランプ31の斜視図である。
このケーブルクランプ31は、ポリイミド等の樹脂製のチューブに対して切り込みを設けたものであり、その内部に単一の導線18を収納するものである。このケーブルクランプ31は、温度測定用基板Wに形成された凹部内において、熱可塑性で耐熱性を有する接着剤により、温度測定用基板Wに対して接着される。
なお、前記ケーブルクランプ31およびケーブルクランプ32における各切り込みは、チューブに対して、チューブの長手方向に沿ってチューブを縦割り状に切る方向での切り込みである。別に表現すれば、チューブの円筒断面がアルファベットのCの文字のように切断する切り込みである。このように切り込みを施したチューブでケーブルクランプ31や、ケーブルクランプ32を構成することによって、ケーブルクランプ31やケーブルクランプ32を、温度測定用基板Wに接着した後で、導線18を温度測定用基板に固定することができる。
図4は、ケーブルクランプ32の斜視図である。
このケーブルクランプ32も、ポリイミド等の樹脂製のチューブに対して切り込みを設けたものであり、その内部に17本の導線18をまとめて収納するものである。このケーブルクランプ32も、温度測定用基板Wに形成された凹部内において、熱可塑性で耐熱性を有する接着剤により、温度測定用基板Wに対して接着される。
図5はセンサ部10の平面図であり、図6はその側断面図である。
このセンサ部10は、温度測定用基板Wに形成された凹部(図6参照)内で温度測定用基板Wに接着された温度センサ15を備える。この温度センサ15は、耐熱性を有するセラミックス系の接着剤により、温度測定用基板Wに形成された凹部に対して接着されている。この温度センサとしては、水晶振動子の共振周波数を利用した温度センサ(以下「水晶温度センサ」という)が使用される。この水晶温度センサを使用した場合には、ノイズの影響を受けにくく、高分解能、高精度、高安定性を得ることが可能となる。但し、水晶温度センサのかわりに、例えば、白金抵抗体や熱電対等の温度検知部材を使用した温度センサを使用してもよい。
また、このセンサ部10は、一対の導電性金属パターンが形成された樹脂製のプリント配線基板14を備える。この一対の導電性金属パターンは、各々、温度センサ15における一対の電極と接続された第1パターン部11と、一対の導線16、17と接続された第2パターン部12と、第1パターン部11と第2パターン部12とを接続する接続部13とから構成される。温度センサ15における一対の電極と第1パターン部11と、あるいは、一対の導線16、17と第2パターン部12とは、ドータイトにより接続されるか、半田付けされる。
第1パターン部11と第2パターン部13とは、温度センサ15の電極や導線16、17と接続する都合上、一定の面積を有する。これに対して接続部13は、熱抵抗を大きくすることにより、温度センサ15と導線16、17間の熱の伝達を小さくする目的から、その面積は通電に支障がない範囲で小さく設定されている。なお、熱抵抗を必要な大きさとするためには、平面視におけるこの接続部の面積(すなわち、通電部の断面積)は、平面視における第1パターン部11および第2パターン部13の面積(すなわち通電部の断面積)の三分の一以下とすることが好ましい。
プリント配線基板14は、ポリイミド等の極薄の樹脂から構成される。そして、このプリント基板14は、耐熱性の両面テープまたは熱可塑性の耐熱性を有する接着剤20により、温度測定用基板Wの表面に接着される。
一対の導線16、17は、一方が心線、他方が外皮となった同軸ケーブルの外周に、フッ素樹脂製のカバーを包囲した導線18となり、上述したケーブルクランプ31、32により温度測定用基板Wの表面に固定される。
図7は、センサ部10の製造行程を示す説明図である。
センサ部10を構成するプリント配線基板14は、ポリイミド等の極薄の樹脂製の連結部21により17個連結された状態で製作される。そして、この状態において、プリント配線基板14の第1パターン部11および第2パターン部12に、温度センサ15と導線18とが接続される。
このようにして製造されたセンサ部10は、所定の温度に温調されたオイルを貯留するオイルバス内に浸漬され、その測定温度の校正が行われる。このとき、17個のセンサ部10が連結されていることから、温度校正作業を一括して実行することができ、作業効率を向上させることができる。なお、この温度校正作業については、後程詳細に説明する。
そして温度校正後のセンサ部10は、プリント配線基板14を切断することによって、個別に分割されて温度測定用基板W上に固定される。
この温度測定部4を使用して、熱処理プレート51を有する熱処理装置5により処理される温度測定用基板の温度がどのように変化しているのかを測定する場合には、温度測定用基板Wを熱処理プレート51上に載置し、この温度測定用基板Wを熱処理プレート51により加熱する。そのときの温度測定用基板Wの温度は、センサ部10の温度センサ15により測定され、その出力信号は導線18(ケーブル19)を介して温度計測部2に送信される。温度計測部2は、温度センサ15による測定値に基づいて温度を計測し、その情報を記憶するとともに、パーソナルコンピュータ3の表示画面に表示する。
このとき、上述した温度測定部4においては、温度センサ15と導線18とをポリイミド樹脂のような極薄の樹脂から構成されるプリント配線基板14により接続するので、プリント配線基板の熱容量や熱伝導、放熱の影響を防止して誤差の少ない温度測定を実行することが可能となる。プリント配線板の厚みは熱抵抗を大きく、熱容量を小さくするため、500μmから30μm程度である。なお、取り扱い強度等に支障が無い限り、できるだけ薄くすることが、更に望ましい。このとき、接続部13の面積が通電に支障がない範囲で小さく設定されていることから、この熱抵抗が大きい接続部13の作用により、温度センサ15と導線18間の熱の伝達を小さくすることができ、導線18による放熱の影響を最小とすることができることから、温度測定用基板の温度をより正確に測定することが可能となる。
また、プリント配線基板14を使用することにより、多数の温度センサ15を温度測定用基板Wに取り付ける場合の作業性を向上することが可能となり、また、温度測定用基板Wや温度センサ15の交換も容易となる。また、ポリイミド樹脂のような極薄の樹脂から構成される柔軟なプリント基板14を使用することにより、外部応力の影響を防止することができる。
さらに、プリント基板14を使用することにより、多数の温度センサ15を使用する場合にも、温度センサ15と導線18との接続が熱的に均一となり、温度センサ15間の熱応答性の相対誤差を小さくすることが可能となる。
次に、センサ部10の温度校正をするためのセンサ部10の温度校正方法について説明する。図8は、この発明に係るセンサ部10の温度校正の手順を示すフローチャートである。
センサ部10の温度校正を行うときには、予め、温度センサ15をプリント配線基板14に接続するとともに(ステップS1)、一対の導線16、17をプリント配線基板14に接続する(ステップS2)。これにより、図7に示すようにポリイミド等の極薄の樹脂製の連結部21により17個連結されたセンサ部10が形成される。この17個のセンサ部10は、図2に示すように、温度測定部4における温度測定用基板Wに装着される17個のセンサ部10である。
そして、この17個のセンサ部10を、温度制御されたオイルバス内に一括して投入する(ステップS3)。このときには、樹脂性のプリント配線基板14の柔軟性を利用し、プリント配線基板14を屈曲させて各センサ部10を小さくまとめた状態でオイルバス内に投入する。なお、オイルバス内には、例えば、住友スリーエム株式会社製のフッ素系不活性液体であるフロリナートや、シリコーンオイル等の液体(以下、単に「オイル」という)が貯留されている。このオイルバス内のオイルの温度は、摂氏T1度に設定されている。
オイルバス内の液体の温度はオイルバス内に設置した、基準となる温度計(以下、単に「基準温度計」という)により測定される。この基準となる温度計は予め、JCSS(Japan Calibration Service System)における接触式温度計の技術的要求事項適用指針であるJCT21301等で定められた標準温度計にて、精密に校正されている。
そして、基準温度計が摂氏T1を示したときに、各センサ部10からの出力信号を測定して記憶する。より具体的には、温度センサ15が水晶温度計の場合には、各センサ部10からの出力信号の周波数を測定して記憶する。また、温度センサ15が白金抵抗体の場合には、各センサ部10からの出力信号から抵抗値を測定して記憶する。このときの出力信号の値は、各センサ部10が温度T1の時に出力する出力値であると判断される。
次に、オイルの温度をT2変更する(ステップS4)。このときには、摂氏T1とは異なる温度T2に温度制御された別のオイルバス内に17個のセンサ部10を一括して投入してもよいし、同じオイルバス内に貯留されたオイルの温度をT1からT2に変更するようにしてもよい。そして、基準温度計が摂氏T2を示したときに、各センサ部10からの出力信号を再度測定して記憶する。このときの出力信号の値は、各センサ部10が温度T2の時に出力する出力値であると判断される。
以上の動作を、温度を複数回変更して実行することにより必要な温度変更回数が終了すれば(ステップS5)、各温度のデータとそのときの各センサ部10からの出力信号とから、各センサ部10の温度校正を行う。すなわち、予め入力した各温度センサ15の特性と、オイルの温度とそのときの各センサ部10の出力信号との間系を示す複数のデータとに基づいて、実際の温度とそのときの各センサ部10の出力信号との関係を示すデータを得る。
これにより、温度測定部4における温度測定用基板Wに装着される17個のセンサ部10の温度校正を一括して効率的に行うことが可能となる。このとき、17個のセンサ部10は、まだ温度測定用基板Wに接着する前であるから、17個のセンサ部10を一括して投入するのに使用するオイルバスは、17個のセンサ部10およびプリント配線基板14を投入できる大きさであれば十分であって、温度測定用基板Wを収容する大きさは必要でない。特に、連結部21がポリイミド等の極薄の樹脂製であり柔軟性を有することから、センサ部10を屈曲させることにより、内径が比較的小さな筒状のオイルバスを使用して、温度校正作業を行うことが可能となる。一般に、内径が比較的小さな筒状のオイルバスを使用した場合には、比較的大きなオイルバスを使用した場合に比べて、その内部に貯留したオイルの温度を均一に保ちやすい。このため、温度校正作業をより正確に実行することが可能となる。また、センサ部10は、17個に分割される前に温度校正するので、17個ある導線18が絡み合って取扱に支障を来すようなことはなく、作業性がよい。
また、この温度校正方法によれば、温度センサ15および一対の導線16、17をプリント配線基板14に接続した状態で温度校正を行うことから、導線の抵抗や静電容量等の電気的特性を含めた、実際の使用条件に近い形で校正を行うことが可能となる。
上述した実施形態(以下、「第1の実施形態」)においては、17個のセンサ部10の全てについて、オイルバス内のオイルの温度をT1、T2・・・と順次変化させたときの出力値を、それらセンサ部10の温度がT1、T2・・・の時の出力値として校正作業を実行している。しかしながら、一般に、オイルバス内の基準温度計と、校正される温度センサ15の応答速度の違いから、基準温度計で所定温度に達していても、17個の全センサ部10が均一な温度になっていない場合がある。特に基準温度計の応答速度がセンサ部10に比べて遅い場合、校正誤差が大きくなる傾向がある。
図9は、そのような傾向を説明するために、校正に関係する物品の温度変動を模式的に示す図である。設定温度をT1としたときに、オイルバス内の液温が図9の「真の液温」のように変化すると、応答速度の遅い基準温度計ではピーク温度 T1+Δtcを表示するまでに d1の遅れが生じる。一方、センサ部10は比較的応答速度が速いため、ピーク温度に達するまでにd2の遅れで済む。従って、基準温度計で一旦、設定温度T1に到達しても、センサ部10の温度は、すでに真の液温に追従して、変化しており、校正するタイミングによって最大 Δtbの誤差を生じることになる。
この図においては、複数のセンサ部10の測定値を一つのグラフとして表したが、応答速度の異なる基準温度計を用いると、オイルバス内でのセンサ位置等により、17個のセンサ部毎で温度に差が生じる場合がある。17個のセンサ部10を同時に一括して校正しても、応答速度の異なる基準温度計を基準とする限り、17個のセンサ間の相対誤差も生じやすくなる。
そこで、このような場合でも、正確に校正することが可能な、本発明の第2の実施形態について説明する。
すなわち、第2の実施形態においては、先ず1個のセンサ部10(以下、「特定センサ部10」という)のみ上述の校正を行い、他の16個のセンサ部10については、先に校正した特定センサ部10を基準として校正を行う。これにより、応答速度の同じセンサ部10で測定された温度を基準に校正することになり、センサ部10の応答速度の影響の少ない、より正確な校正が可能になる。
この第2の実施形態は詳細に説明すると次のとおりである。
予め、温度センサ15をプリント配線基板14に接続するとともに、一対の導線16、17をプリント配線基板14に接続する。この17個のセンサ部10を、温度制御されたオイルバス内に一括して投入する。ここまでは第1の実施形態と同様である。
そして、基準温度計が摂氏T1を示したときに、17個あるセンサ部のうち任意のセンサ部を一つ選び、それを特定センサ部10として、その特定センサ部の出力信号を測定し記憶する。なお、特定センサ部10は、17個あるセンサ部のどれを選んでもよく、どれを選択しても校正精度に差を生じることはない。
次に、オイルの温度をT2に変更する。このときには、摂氏T1とは異なる温度T2に温度制御された別のオイルバス内に特定センサ部10を投入してもよいし、同じオイルバス内に貯留されたオイルの温度をT1からT2に変更するようにしてもよい。そして、基準温度計が摂氏T2を示したときに、特定センサ部10からの出力信号を測定して記憶する。このときの出力信号の値は、特定センサ部10が温度T2の時に出力する出力値であると判断される。
以上の動作を、温度を複数回変更して実行することにより必要な温度変更回数が終了すれば、各温度のデータとそのときの特定センサ部10からの出力信号とから、特定センサ部10の温度校正を行う。すなわち、予め入力した特定センサ部10における温度センサ15の特性と、オイルの温度とそのときの特定センサ部10の出力信号との関係を示す複数のデータとに基づいて、実際の温度とそのときの各センサ部10の出力信号との関係を示すデータを得る。
次に、他の16個のセンサ部10については、先に校正した特定センサ部10を基準として校正を行う。すなわち、オイルバス内にある特定センサ部10の出力信号を測定するのと同時に、他の16個のセンサ部10の出力信号を測定し、それら17ある全てのセンサ部10の出力信号を記憶する。この作業により、特定センサ部10と同じ温度において、特定センサ部10の出力値に対する他の16個のセンサ部10の各々の出力値との相関データを把握することができる。なお、センサ部10の出力値は、温度に対して必ずしも直線比例の関係にあるとは限らないので、前記相関データは、複数の温度で測定しておくことが望ましい。ただし、その温度は、特定センサ部10に対する他の16個のセンサ部10個々の相関データを把握できればよいので、前記した摂氏T1や摂氏T2の温度である必要はない。
前記した作業により得た前記相関データを用いて、他の16個のセンサ部10については、先に校正した特定センサ部10を基準として校正を行う。これにより、温度測定部4における温度測定用基板Wに装着される17個のセンサ部10の温度校正を正確に行うことが可能となる。
第2の実施形態では、先に特定センサ部10を校正し、他の16個のセンサ部10については、先に校正した特定センサ部10を基準として校正を行うが、それら他の16個のセンサ部10については、基準温度計を使用することないので、Δtbを小さく抑えられ、かつ基準とする温度計の応答速度が校正される温度計の応答速度と同じであるため、17個のセンサ間の相対誤差の少ない校正を実現できる。
この発明に係る温度計測装置の概要図である。 温度測定部4の平面図である。 ケーブルクランプの斜視図である。 ケーブルクランプの斜視図である。 センサ部の平面図である。 センサ部の側断面図である。 センサ部の製造行程を示す説明図である。 温度校正の手順を示すフローチャートである。 校正に関する物品の温度変動を模式的に示す図である。
符号の説明
2 温度計測部
3 パーソナルコンピュータ
4 温度測定部
5 熱処理装置
10 センサ部
11 第1パターン部
12 第2パターン部
13 接続部
14 プリント配線基板
15 温度センサ
16 導線
17 導線
18 導線
19 ケーブル
20 熱可塑性の耐熱性を有する接着剤
21 連結部
22 クランプ
31 ケーブルクランプ
32 ケーブルクランプ
51 熱処理プレート
W 温度測定用基板

Claims (7)

  1. 基板処理装置の性能測定を行うための温度計測装置であって、
    基板処理装置における処理部に配設される温度測定用基板と、
    前記基板に固定された温度センサと、
    前記温度センサの電極と接続された一対の導電性金属パターンが形成された樹脂製のプリント配線基板と、
    前記一対の導電性金属パターンと接続された一対の導線と、
    前記一対の導線と接続された温度計測部と、
    を備えたことを特徴とする温度計測装置。
  2. 請求項1に記載の温度計測装置において、
    前記一対の導線性金属パターンは、
    前記温度センサにおける一対の電極と接続された第1パターン部と、
    前記一対の導線と接続された第2パターン部と、
    前記第1パターン部と前記第2パターン部とを接続する、熱抵抗が大きい接続部と、
    を備える温度計測装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の温度測定装置において、
    前記樹脂性のプリント配線基板は、極薄で屈曲可能である温度測定装置。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載の温度計測装置において、
    前記基板に接着されるとともに、その内部に前記導線を収納するチューブ状の固定部材を備える温度計測装置。
  5. 基板処理装置の性能測定を行うための温度計測装置に使用する温度センサの校正を行う温度校正方法であって、
    導電性金属パターンが形成された樹脂製のプリント配線基板に対して、基板処理装置における処理部に配設される温度測定用基板に固定される全ての温度センサと、この温度センサに対応する対をなす導線とを接続する接続工程と、
    プリント配線基板をそこに接続された温度センサおよび導線とともに、温度制御された液体中に浸漬し、そのときの温度センサの出力信号を測定する動作を液体の温度を変更して複数回実行する測定工程と、
    前記測定工程における液体の温度と、そのときの温度センサの出力信号とに基づいて、センサの温度校正を行う校正工程と、
    を備えたことを特徴とする温度校正方法。
  6. 請求項5に記載の温度校正方法において、
    前記樹脂性のプリント配線基板は、極薄で屈曲可能であり、
    前記測定工程においては、前記プリント配線基板を屈曲させて複数の温度センサをまとめた状態でオイルバス内に投入する温度校正方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載の温度校正方法において、
    前記測定工程は、
    温度制御された液体中に浸漬された複数の温度センサのうち、一つの温度センサについて、そのときの出力信号を測定するステップと、
    前記液体に浸漬されている前記一つのセンサの出力値と他の温度センサの個々の出力値とを比較することによって、前記一つのセンサと他の温度センサとが同じ温度の液体に浸漬されたときの、前記一つのセンサの出力値に対する他のセンサの各々の出力値の相関データを把握するステップとを含み、
    前記校正工程においては、前記一つの温度センサについては、前記測定工程における液体の温度と、そのときの温度センサの出力信号とに基づいて温度校正を行い、他の温度センサについては、前記一つの温度センサを基準として、前記相関データを用いて校正を行う温度校正方法。
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