JP2014167436A - 4導線式極最小型測温抵抗素子 - Google Patents

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友亮 今村
Naoaki Imamura
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Abstract

【課題】 直接的に素子を液体に浸漬可能な構造で、熱応答性が良く、4導線式で、かつ数十マイクロリットルの液体をはじめ、それに限定せずに、微小な測温対象の温度計測を可能とする新規な極最小型測温抵抗素子を得ること。
【解決手段】 本発明は、4導線式の極最小型測温抵抗素子であって、軸方向に4つの貫通孔を設けた円筒状の基体の各貫通孔にそれぞれ導線を貫通させ、第1の導線の一端と第2の導線の一端が連結しており、第3の導線の一端と第4の導線の一端が連結しており、前記一方の連結部に測温用抵抗線の一端を結合し、前記他方の連結部に測温用抵抗線の他端を結合し、前記測温用抵抗線を前記基体の周囲に巻回し、前記白金抵抗線の巻回された基体を被覆材で被覆したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、微小測定領域の温度測定、特に、サーマルサイクラ装置を用いたPCR法によるDNA増幅及びiPS細胞の培養等の温度測定に用いられる測温抵抗素子に関する。
産業用に用いられる温度センサ装置は、通常とは異なる悪条件下で用いられることも多い。そのため、振動や衝撃が強い悪環境下でも精密な温度を測定可能な状態を常時維持できる温度センサ装置が求められている。
また、一般的には、温度センサ装置に求められる性能としては、測定温度範囲において規定の電気的性能が安定であること、できるだけ小型でかつ軽量であること、熱応答性に優れていること、さらに振動及び衝撃等に対して十分な機械的強度を有していること、さらには耐化学性に優れていること等である。
これら要求を満たすものとして、現在、産業用の温度計測には、白金抵抗を利用したもの、熱電対、サーミスタ、ICセンサ等を用いたものが使用されるが、このうち、白金抵抗を利用したものが、熱電対、サーミスタ、ICセンサ等を用いたものに比べて精度が断然によいこと、また、経年変化に対して安定で、最も安定性が高く、かつ正確であり、温度変化による抵抗変化が直線性に優れているため国際温度目盛(ITS−90)の中で定義されていること、などから、高精度を必要とする精密温度の計測には多く用いられている。
そして、この白金抵抗を利用したものは実用的には、測温用の抵抗素子はそのまま抵抗素子単独で用いられることはなく、保護管等の外被覆に組み込まれた測温抵抗体として用いられ、保護管等の外被覆によって振動や衝撃その他の外部環境に対応していた。
ところが、測温用の抵抗素子そのものと測温抵抗体として組み立てられたものとは同一の抵抗素子を用いた場合でも保護管等の外被覆の存在によって得られる性能は異なるものとなる。
例えば、外被覆を用いることによって、測温対象部位から測温センサ部への熱伝達時間が遅くなり、また測温センサ部の熱容量が大きくなって、測温センサとしての熱応答の遅れが生じることとなっていた。
また、白金抵抗のように低抵抗の抵抗素子を測温用に用いた精密な温度測定では、抵抗線に接続されるリード線の抵抗が無視できなくなる。そのため、通常は4線式の測定方式が採用され、測温抵抗素子の2本の口出し線のそれぞれに2本のリード線を接続して4線式として測定していたが、微細な温度測定においては、4線式のリード線に接続するまでの2本の口出し線部分の抵抗が測温用の白金抵抗に加算されるため誤差の要因となることは避けられなかった。
そこで、これらの問題を解決するものとして、特許文献1(特開2008−151601号公報)に記載の4導線式の白金測温抵抗体が本願の共同出願人である株式会社ネツシンによって開発された。
上記白金測温抵抗体の説明用に簡略化した図を図4に示す。
このものは、素子本体10の内部に測温用の白金抵抗線11を有し、白金抵抗線11に素子内部の接続点12で接続された口出し線13がこの素子本体10の一端部から引き出されている白金測温抵抗素子を備え、各口出し線13にそれぞれ接続された2本のリード線15を介して、温度検出信号を外部に4導線式で送出する構成となっている。そして、口出し線13とリード線15との接続部14の振動や衝撃とに対処して前記接続部を補強する構成として、少なくとも、各口出し線が引き出されている側の素子本体から、各口出し線と対応するリード線との接合部を越えた部分までを、樹脂16でモールドした構成としている。
このように、測温抵抗素子やリード線間の接合部をモールドするようにしたので、振動や衝撃が強い悪環境下で使用されたとしても、断線が生じることがなく、温度を測定可能な状態を常時維持することができるものとなっている。
特開2008−151601号公報
バイオ産業、特にDNA解析のための遺伝子増幅に用いるサーマルサイクラ装置の温度制御に関しては、その温度制御を正確に行うこと、また、均一に行うことが重要な問題となっている。
サーマルサイクラ装置とは、数十マイクロリットル程度以下の試料液体を保持するプラスチック製のアンプルに、規定の熱サイクルをかけるための装置であって、多くの場合、金属製の保持熱板上に数十本のアンプルを搭載し、自動搬送装置で装置内部に格納してプログラムされたとおりの温度履歴(熱サイクル)をかける。
DNA解析においては、試験対象のDNAに特定の酵素を加え、熱サイクルを掛けることにより鎖の部分的な複製を生成し、その数を一万倍程度に増加させる遺伝子増幅の操作を行う。熱サイクルの処理温度は概ね50℃から100℃の範囲内を往復させる。熱サイクルを一回掛ける毎に原理的には2倍ずつ増幅されるものだが、酵素の適切な反応のために厳密な温度コントロールが必要とされている。また、同時に数十本のアンプルを同じ工程パッチで処理を行うため、装置内の温度を均一に保つことは装置の信頼性を評価する上で重要な要件である。
サーマルサイクラ装置の温度制御および温度均一性の評価のために、従来技術では測温部を小さくできる極細の熱電対をアンプルに仕込んだものが使われてきた。しかし、JIS規格にもあるように、熱起電力の許容差は室温付近でも±0.5℃3f程度であり、また、熱電対は素線に沿ったゼーベック効果による熱起電力を測定することを測温の原理とするために、素線の折れ曲がりに起因する不均質により、容易に温度指示値が異なってしまうこと等が問題となっていた。
そのため、サーマルサイクラ装置のように自動搬送機を備えた装置においては、自動搬送機による搬送によって素線が容易に折れ曲がったり、また、熱電対は零設定を正確に維持すること必要であることから、経路途中の温度分布がサーマルサイクラの装置間・機種間で異なったりすると、熱電対を接続した温度指示器の示す温度値の不確かさは温度制御に必要な精度を満たしていない可能性があり、大きな問題と想定されている。
これに対して、白金抵抗温度計などの抵抗温度計の場合には、導線の経路の折れ曲がりや経路途中の温度分布に依存せず、正確な温度測定が可能である。
しかし、既存の技術では後述する要因で、サーマルサイクラ装置で使用する数十マイクロリットルの液体を測温対象とする白金測温抵抗素子は存在しない。
上述したように従来の白金測温抵抗体は、素子内部に構造的に2導線(リード線が2本)部分を含んでいるため、素子の白金抵抗体部分とリード線を含めた全長が感温部となるため、熱電対に匹敵する小ささとすることはできなかった。そのために数十マイクロリットル程度の微量の温度測定では、感温部の全体を液中に浸すことができないことがあり、サーマルサイクラ装置等に適しているとは言えなかった。
一方、既存の白金測温抵抗素子でも、直径φ0.4mm、長さ1.5mmのような小型の素子単体も制作可能であり市販されている。しかし、これは構造的に直接液体中に浸漬可能なものではなく、液体の温度測定にはステンレス製細管などの保護管を設け、その中に素子を配置する必要があった。
ステンレス製細管などの保護管を設けた場合、上述のようにその熱容量や、それに沿っての熱伝導が存在することで、測温対象が非常に微少な場合には正確な温度測定はできない。また、素子と保護管との熱接触の良否により、自己加熱に起因する測定不確かさも大きくなる。
そして、素子が直接剥き出しになっていないためどうしても被測温体が直接素子にふれず、素子の外装部を介して間接的に熱がふれることでレスポンスが遅くなってしまうことが問題となっていた。
このように、既存の白金測温抵抗素子を上記のバイオ産業、特にDNA解析のための遺伝子増幅に用いるサーマルサイクラ装置等の温度制御に用いることはできなかった。
以上に説明したとおり、上記に挙げた数十マイクロリットルの液体を測温対象とする既存技術による白金測温抵抗素子は存在せず、ニーズを満たすような新規な超小型の白金抵抗を用いた温度センサが求められていた。そこで、本発明の目的は、直接的に素子を液体に浸漬可能な構造で、熱応答性が良く、4導線式で、かつ数十マイクロリットルの液体をはじめ、それに限定せずに、微小な測温対象の温度計測を可能とする新規な極最小型測温抵抗素子を得ることである。
上記本発明の目的は、以下の構成によって実現することができる。
本発明は、4導線式極最小型測温抵抗素子であって、軸方向に4つの貫通孔を設けた円柱状の基体の各貫通孔にそれぞれ導線を貫通させ、第1の導線の一端と第2の導線の一端が連結しており、第3の導線の一端と第4の導線の一端が連結しており、前記一方の連結部に測温用抵抗線の一端を結合し、前記他方の連結部に測温用抵抗線の他端を結合し、前記測温用抵抗線を前記基体の周囲に巻回し、前記測温用抵抗線の巻回された基体を被覆材で被覆したことを特徴とする。
また、本発明は、4導線式極最小型測温抵抗素子であって、軸方向に4つの貫通孔を設けた円柱状の基体の各貫通孔にそれぞれ導線を貫通させ、第1の導線の一端と第2の導線の一端が第1の連結部で連結しており、第3の導線の一端と第4の導線の一端が前記第1の連結部と同じ側で第2の連結部で連結しており、前記第1ないし第4の導線のそれぞれ連結されていない側がリード線として導出され、前記第1の連結部に測温用抵抗線の一端を結合し、前記測温用抵抗線を前記基体の周囲に巻回し、前記測温用抵抗線の他端を前記第2の連結部から導出されるリード線の基体からの導出部の近辺に結合し、前記測温用抵抗線の巻回された基体を被覆材で被覆したことを特徴とする。
発明の4導線式極最小型測温抵抗素子は、素子の測定部が剥き出しであって外被覆を有しないため熱容量を小さくすることが可能となり、熱応答性が速く、かつ精密な計測が可能となる。また、4線のリード線に測温用抵抗線が直接接続されているため従来のような口出し線による誤差のない精密な測定が可能となる。また、測温用抵抗線と4線式のリード線との間に口出し線が存在しないため、測温部が抵抗線のみとなって小型化が可能となり、微細な部分の測温が可能となる。さらに、4線のリード線が2本ずつ1組となって基体の2つの貫通孔に跨がってUターン状に通って引き出されているためリード線間の絶縁低下(不良)の問題がなく、構造的にも堅牢である。
本発明の4導線式極最小型測温抵抗素子の構成の全体図である。 本発明の4導線式極最小型測温抵抗素子の構成を説明するための図である。 本発明の4導線式極最小型測温抵抗素子の構成を説明するための図である。 従来の白金抵抗測温素子を説明するための図である。
以下、本発明による4導線式極最小型測温抵抗素子の実施例を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の4導線式極最小型測温抵抗素子の外観全体図、図2(a)は素子本体部分を先端方向から見た正面図、図2(b)その長さ方向の断面図である。図3は素子本体の斜視図である。
以下の説明では、本発明の4導線式極最小型測温抵抗素子の基体としてアルミナ碍子、また、測温用抵抗線として白金線を用いたものを例として説明する。
図1の本発明の4導線式極最小型測温抵抗素子の全体図において、2は本発明の4導線式極最小型測温抵抗素子の基体となるアルミナ碍子、3はリード線、4は白金抵抗線、5は白金抵抗線保護用の被覆材、である。
図2に示すように、アルミナ碍子2は円柱形状であり、一例として、押し出し成形で成型され、その長さ方向に4つの貫通孔6が設けられている。このような構成で、上記1つの貫通孔6の後端側の口6aからリード線3が挿通され、先端側の口6bに出たリード線3は折り返されて7でUターンされて隣り合う貫通孔6に通されて後端側に戻された構成となっている。リード線の実際の挿入においては、U字状に折り曲げたリード線をアルミナ碍子の先端側から隣り合う2つの貫通孔に挿入してもよい。また、それぞれ2つの貫通孔に挿通されたリード線3の先端側を溶接してUターン状としてもよい。
従って、図2(a)に示すように、Uターン状に折り返されたリード線3の2本の導線はアルミナ碍子2の隣り合う2つの孔にまたがって貫通されており、もう1方のUターン状のリード線3の2本の導線がアルミナ碍子2の残りの2つの隣り合う孔に同じ側からまたがって貫通されている。
そして、図3(a)に示すように、その一方のUターン状のリード線3のU字状の折り返し部7の頂部8aには白金抵抗線4の一端がスポット溶接等によって電気的接続を保って結合されており、他方のUターン状のリード線のU字状の折り返し部7の頂部8bに白金抵抗線4の他端が同様に結合されており、1本の白金抵抗線の両端がそれぞれリード線に結合された構成となっている。そして、両端を溶接等によって結合された白金抵抗線4はその両端から2本を並行にアルミナ碍子2の外周に券回されて、その末端部9は接着剤等で仮止めされている。
そして、白金抵抗線4の巻回されたアルミナ碍子2の基体部分はリード線3と白金抵抗線4との結合部8a、8bを含んで樹脂またはガラス等の被覆材5で被覆されている。
このような構成で、アルミナ碍子2の周囲に白金抵抗線4が券回され、アルミナ碍子2の先端部で白金抵抗線4と結合された4本のリード線3が貫通孔6を通って後端部6aから導出されている。
上記4導線式極最小型測温抵抗素子の実施態様を実際の製造過程を含めてさらに詳細に説明する。
本願発明の試作に用いたアルミナ碍子2は、外径φ0.4mm、長さが0.5mmで共に1mm以下という極小の円柱状で、軸方向にφ0.09mmの貫通孔6が4つ開けられている。このアルミナ碍子2の前記貫通孔6のそれぞれにφ0.08mmの白金線(リード線)3を通す。このときに1本の白金線を隣同士の貫通孔にUターンさせる形で通すことが本願発明の最も重要な特徴となっている。
また、その他の方法として2本の白金線を溶接等によって結線しUターン状にしてしまう方法もある。これらの方法で通すことにより、アルミナ碍子2に結合される白金線(リード線)の長さが0.5mmであっても、引っ張られても抜けないという強度が保たれる。
また、ここで使用する白金線(リード線)3に対しての制限はなく、白金に限らず加工が可能ならば、例えば、ニッケルや銅、またはその他の材質を用いてもよい。
次工程において、リード線3のU字状の連結部7の頂部8にφ0.013mmで長さ10〜20mm程度の極細の白金抵抗線4の端部をスポット溶接等によって結合し、アルミナ碍子2の外周にこの極細の白金抵抗線4を巻く。
試作品ではφ0.013mmの白金線を用いたが、このときの白金線の線径に対しても制限はないため、巻くことが可能ならばどのような線径でもかまわない。
また、巻き方については、上記の実施態様では図3(a)に示すように両端を溶接等によって結合した白金抵抗線を無誘導巻きで2本同時に巻く加工方法を説明した。別な態様として、白金抵抗線4がアルミナ碍子2の外周に巻き付けられており、その両端がリード線3に直接結合される巻き方であれば、上記の巻き方に限定されるものではなく、別な巻き方を行っても良い。
別な巻き方として、図3(b)に示すように、リード線3のU字状の連結部7の頂部8aに一端を結合した1本の白金抵抗線4をアルミナ碍子2の外周に誘導巻きで巻いて行き他端をまだ白金抵抗線の結合されていないリード線3のアルミナ碍子2の後端近辺8cに溶接等によって結合する加工方法でも良い。
その後、白金抵抗線4を巻き付けたアルミナ碍子2全体をリード線3と白金抵抗線4との結合部を含んでガラスで被覆加工を行う。この工程は、絶縁対策及び抵抗値の変化等を防ぐ役割を果たすために行う。
ここでは、被覆材としてガラスを用いたが、エポキシ等の樹脂を用いてもよい。また、測定環境に応じて、電気絶縁性が高く熱伝導性の良いその他の被覆材を用いることもできる。
できあがった4導線式の測温抵抗素子は素子本体の大きさが外径、長さ共に1mm以下という極小のものであって、実際には、外径が0.4mm程度で長さが0.5mm程度であり、抵抗値は約10Ωで、0.04Ω/℃の温度特性が得られた。
上記実施形態では各部のサイズを具体的な数値を用いて説明したが、これらの数値に限定されるものではなく、使用環境等に応じて各部のサイズは適宜定められるものである。
また、基体としてアルミナ碍子を用いて説明したが電気絶縁性の高い加工可能な他の材料を用いることもできる。
また、測温用抵抗線とリード線との結合方法としては、スポット溶接等の溶接以外にも、測温用抵抗線とリード線とを電気的接続を保って結合できる方法であれば他の方法でも構わない。例えば、測温用抵抗線の端部をリード線に電気的接続を保って巻き付ける方法等でも構わない。
また、測温用抵抗線として白金抵抗線を用いた例を説明したが、ニッケル、銅、その他の測温用抵抗線に対しても本願発明は適用できることは勿論である。
以上に説明した本願発明の4導線式極最小型測温抵抗素子の特徴を要約すると以下のとおりとなる。
(1)測温用抵抗線を口出し線を介することなく直接4線式のリード線に接続しているため、口出し線抵抗の影響が無く、また、測温部を小型化できる。(2)測温抵抗素子の基体に4穴のアルミナ碍子を用いて、4本のリード線がそれぞれの穴をとおされていることから絶縁の問題は解消されている。
(3)リード線をUターンさせる構造のために引っ張り強度が強い。
(4)測温用抵抗線が基体の外側に巻かれており、被覆材と密着しているため熱接触が良好であり、レスポンスが極めて速い。
(5)熱電対のホットジャンクション、サーミスタとほぼ同じ大きさとすることができる。
(6)測温素子の形状をしているが、保護管等を要することなく測温体として直接、液中等の被測定箇所で用いることが出来る。
本願発明のこれらの特徴を生かして、様々な用途に用いられることが期待される。
現在の産業界で使用されている極小温度センサの主流は熱電対やサーミスタである。この種のタイプの問題点としては、精度や、互換性などが上げられ産業界の現場からは精度の向上などが求められていた。
一方で、一般に白金測温抵抗体は、熱電対に比較して低温測定に使用され精度も優れている。しかし、速い応答性が要求される場合や表面および微小箇所の測定には不向きと考えられている。それは、白金測温抵抗体が抵抗素子として少なからず体積を持つため熱平衡に達するまでの時間が熱電対式温度センサに比べ長いためである。そのため、白金測温抵抗体の測温センサ部分はできるだけ小さく熱容量を小さくすることが求められていた。
本願発明によって可能となった白金測温抵抗素子本体の外径φ0.4mm程度、長さ0.5mm程度という大きさは、熱電対のホットジャンクションと呼ばれる測温点やサーミスタセンサとほぼ同じ大きさであり、今までに、国内外でこのような極小での白金測温抵抗素子が製造されている例はなかった。
今後は、従来熱電対やサーミスタが用いられていた分野にも本願発明による白金測温抵抗素子が積極的に用いられることが期待される。
実際に医療バイオの分野では、DNA鑑定や細胞の温度を測定する現場などから期待されている。特に、サーマルサイクラ装置を用いたPCR法によるDNA増幅の研究並びにiPS細胞の培養にかかわる温度測定の精度向上に大いに期待されている。
2 基体(アルミナ碍子)
3 リード線
4 測温用抵抗線(白金線)
5 被覆
6 アルミナ碍子の貫通孔
7 口出し線のU字状連結部
8a,b,c 結合部
9 固定部
10 白金測温抵抗体の素子本体部
11 白金抵抗線
12 白金抵抗線と口出し線の接続部
13 口出し線
14 口出し線とリード線との接続部
15 リード線
16 被腹部

Claims (5)

  1. 軸方向に4つの貫通孔を設けた円柱状の基体の各貫通孔にそれぞれ導線を貫通させ、第1の導線の一端と第2の導線の一端が第1の連結部で連結しており、第3の導線の一端と第4の導線の一端が前記第1の連結部と同じ側で第2の連結部で連結しており、前記第1ないし第4の導線のそれぞれ連結されていない側がリード線として導出され、前記第1の連結部に測温用抵抗線の一端を結合し、前記第2の連結部に前記測温用抵抗線の他端を結合し、前記測温用抵抗線を前記基体の周囲に巻回し、前記測温用抵抗線の巻回された基体を被覆材で被覆したことを特徴とする4導線式極最小型測温抵抗素子。
  2. 軸方向に4つの貫通孔を設けた円柱状の基体の各貫通孔にそれぞれ導線を貫通させ、第1の導線の一端と第2の導線の一端が第1の連結部で連結しており、第3の導線の一端と第4の導線の一端が前記第1の連結部と同じ側で第2の連結部で連結しており、前記第1ないし第4の導線のそれぞれ連結されていない側がリード線として導出され、前記第1の連結部に測温用抵抗線の一端を結合し、前記測温用抵抗線を前記基体の周囲に巻回し、前記測温用抵抗線の他端を前記第2の連結部から導出されるリード線の基体からの導出部の近辺に結合し、前記測温用抵抗線の巻回された基体を被覆材で被覆したことを特徴とする4導線式極最小型測温抵抗素子。
  3. 前記第1の導線と第2の導線、および第3の導線と第4の導線とはそれぞれ1本の導線で構成され、前記第1の連結部および前記第2の連結部は前記それぞれ1本の導線を折り返した折り返し部であることを特徴とする請求項1または2に記載の4導線式極最小型測温抵抗素子。
  4. 前記第1の連結部は前記第1の導線と第2の導線との溶接部であり、前記第2の連結部は前記第3の導線と第4の導線との溶接部であることを特徴とする請求項1または2に記載の4導線式極最小型測温抵抗素子。
  5. 前記測温用抵抗線が白金抵抗線であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の4導線式極最小型測温抵抗素子。
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