JP2009121918A - 形状測定装置、形状測定方法及び形状測定プログラム - Google Patents

形状測定装置、形状測定方法及び形状測定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】接触子の形状が理想的な球ではない場合であっても、測定点を正確に算出可能な形状測定装置、その形状測定方法並びに形状測定プログラムを提供する。
【解決手段】擬似測定点を取得する擬似測定点取得部212と、各擬似測定点から被測定物表面へと向かう大凡の方向にガイドラインを生成するガイドライン生成部213と、接触子の表面形状を特定する接触子モデルの基準点を擬似測定点に一致させると共に測定時の接触子と接触子モデルとの姿勢を一致させて接触子モデルを配置する接触子モデル配置部214と、各ガイドラインと各配置された接触子モデルの表面とが交わる交点を取得する交点取得部215と、各ガイドライン上における交点の中から擬似測定点から最も離れた交点を測定点として取得する測定点取得部216とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、接触子を用いて変位測定を行う三次元測定機などの形状測定装置、形状測定方法及び形状測定プログラムに関する。
接触式プローブ(接触子)を使用した接触測定方式においては、一般に接触子は、球であると仮定し、その中心の位置を測定点として与える。この場合の測定点は、接触子が被測定物に接触している位置とは異なる為、被測定物の実形状に対して誤差を含んでいる。
そこで、特許文献1には、接触子の形状の円からの誤差を予め求め、その誤差分も半径に加えた形で補正する構成が記載されている。なお、特許文献1に記載の測定点の導出方向は、接触子の中心の軌跡の法線方向としている。
また、特許文献2には、接触子表面の法線方向ごとの測定点導出ベクトルを予め求め、その測定点導出ベクトルを参照して測定点を導出する構成が記載されている。この特許文献2において、測定点の導出方向は、接触子の中心の軌跡の法線方向をインデックスとして参照されるベクトルから決定される。
また、特許文献3には、接触子の所定位置の軌跡に沿って接触子モデルを配置し、その接触子モデル及び測定点導出ベクトルに基づき測定点を導出する構成が記載されている。
特開2001−280947号公報 特開平08−43078号公報 特開2007−212359号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成にあっては、接触子の形状は球に近いものに限られ、接触子の形状が球から大きく異なる場合には、測定精度が低くなるという問題がある。
また、特許文献2、3に開示された構成にあっては、測定誤差に起因する接触子の中心の軌跡の乱れにより、測定点の導出が困難になるという問題がある。また、特許文献2において、接触子を球と異なる形状へ適用した場合、接触子表面の接線方向の微小な違いにより、測定点の導出に用いるベクトルが大きく変化するため、測定点の導出はさらに困難となる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、接触子の形状が理想的な球ではない場合であっても、測定点を正確に算出可能な形状測定装置、形状測定方法及び形状測定プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る形状測定装置は、被測定物表面に接触子を追従させて、前記被測定物表面の形状を測定する形状測定装置であって、前記接触子の前記被測定物への複数箇所での接触時における前記接触子の基準点の位置座標を擬似測定点として取得する擬似測定点取得部と、前記擬似測定点から前記被測定物表面へと向かう方向にガイドラインを生成するガイドライン生成部と、前記接触子の表面形状を特定する接触子モデルの基準点を前記擬似測定点に一致させると共に測定時の前記接触子と前記接触子モデルとの姿勢を一致させて前記接触子モデルを配置する接触子モデル配置部と、前記各ガイドラインと前記各配置された接触子モデルの表面とが交わる交点を取得する交点取得部と、前記各ガイドライン上における前記交点の中から前記擬似測定点から最も離れた前記交点を測定点として取得する測定点取得部とを備えることを特徴とする。
上記構成により、接触子の形状が理想的な球ではない場合で、且つ測定誤差等により、ある擬似測定点が、他の擬似測定点と比べて大きくずれた場合であっても、被測定物の実際の表面形状に近い測定点を取得することができる。
また、前記擬似測定点間の間隔が所定値よりも大きい場合に、前記擬似測定点を補間する擬似測定点補間部を備える構成としてもよい。このような構成により、測定した擬似測定点の間隔が長い場合であっても、正確に測定点を取得することが可能となる。
本発明の一態様に係る形状測定方法は、被測定物表面に接触子を追従させて、前記被測定物表面の形状を測定する形状測定方法であって、前記接触子の前記被測定物への複数箇所での接触時における前記接触子の基準点の位置座標を擬似測定点として取得する擬似測定点取得ステップと、前記擬似測定点から前記被測定物表面へと向かう方向にガイドラインを生成するガイドライン生成ステップと、前記接触子の表面形状を特定する接触子モデルの基準点を前記擬似測定点に一致させると共に測定時の前記接触子と前記接触子モデルとの姿勢を一致させて前記接触子モデルを配置する接触子モデル配置ステップと、前記各ガイドラインと前記各配置された接触子モデルの表面とが交わる交点を取得する交点取得ステップと、前記各ガイドライン上における前記交点の中から前記擬似測定点から最も離れた前記交点を測定点として取得する測定点取得ステップとを備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る形状測定プログラムは、被測定物表面に接触子を追従させて、前記被測定物表面の形状を測定する形状測定プログラムであって、コンピュータに、前記接触子の前記被測定物への複数箇所での接触時における前記接触子の基準点の位置座標を擬似測定点として取得する擬似測定点取得ステップと、前記擬似測定点から前記被測定物表面へと向かう方向にガイドラインを生成するガイドライン生成ステップと、前記接触子の表面形状を特定する接触子モデルの基準点を前記擬似測定点に一致させると共に測定時の前記接触子と前記接触子モデルとの姿勢を一致させて前記接触子モデルを配置する接触子モデル配置ステップと、前記各ガイドラインと前記各配置された接触子モデルの表面とが交わる交点を取得する交点取得ステップと、前記各ガイドライン上における前記交点の中から前記擬似測定点から最も離れた前記交点を測定点として取得する測定点取得ステップとを実行させることを特徴とする。
本発明によれば、接触子の形状が理想的な球ではない場合であっても、測定点を正確に算出可能な形状測定装置、形状測定方法及び形状測定プログラムを提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る形状測定装置を説明する。
[第1実施形態]
(第1実施形態に係る形状測定装置の構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の概略構成を示す斜視図である。この形状測定装置は、三次元測定機1と、この三次元測定機1を駆動制御して必要な測定値を取り込むと共に形状処理に必要な演算処理を実行するコンピュータ2とから構成されている。
三次元測定機1は、例えば図1に示すように構成されており、除震台10の上には、定盤11がその上面をベース面として水平面と一致するように載置され、この定盤11の両端側から立設されたビーム支持体12a,12bの上端でX軸方向に延びるビーム13を支持している。ビーム支持体12aは、その下端がY軸駆動機構14によってY軸方向に駆動される。また、ビーム支持体12bは、その下端がエアーベアリングによって定盤11にY軸方向に移動可能に支持されている。ビーム13は、垂直方向(Z軸方向)に延びるコラム15を支持する。コラム15は、ビーム13に沿ってX軸方向に駆動される。コラム15には、スピンドル16がコラム15に沿ってZ軸方向に駆動されるように設けられている。スピンドル16の下端には、接触式のプローブ17が装着されている。また、プローブ17の先端には、任意形状、例えば楕円球形状の接触子17aが形成されている。この接触子17aが、定盤11上に載置された被測定物31の表面31aに接触したときに、タッチ信号が出力され、そのときの接触子17aの基準位置のXYZ座標値をコンピュータ2が取り込むようになっている。
コンピュータ2は、コンピュータ本体21、キーボード22、マウス23、CRT24及びプリンタ25を備えて構成されている。
図2は、この形状測定装置の機能ブロック図である。
三次元測定機1には、プローブ17をXYZ軸方向に駆動するためのXYZ軸モータ18と、XYZ軸方向の移動に伴って各軸方向の移動パルスを出力するXYZエンコーダ19とが内蔵されている。また、XYZエンコーダ19は、接触子17aが被測定物31の表面31aに接触時、接触子17aの基準点(例えば、接触子17aの重心)の位置情報を取得する。得られた位置情報は、記憶部210aに格納される。
コンピュータ2のコンピュータ本体21は、主として、例えばHDD、半導体メモリ等により構成される記憶部210aと、記憶部210aに格納された情報に基づき測定点を算出或いは三次元測定機1を駆動させる形状測定プログラム及びこのプログラムを実行するCPU等により実現される制御部210bとから構成されている。
記憶部210aには、測定時の接触子17aの位置及び姿勢の情報、測定に使用した接触子形状の情報、その他、後述する制御部210bにより算出された情報等が格納される。
制御部210bは、動作司令部211と、擬似測定点取得部212と、ガイドライン生成部213と、接触子モデル配置部214と、交点取得部215と、測定点取得部216と、表面形状決定部217とを備えている。
動作司令部211は、キーボード22,マウス23からの入力値に基づき、XYZ軸モータ18により、被測定物31の表面31aに接触子17aを追従させる。
擬似測定点取得部212は、接触子17aの被測定物31への複数箇所での接触時における接触子17aの基準点(例えば、重心位置)の位置情報を擬似測定点として取得する。
ガイドライン生成部213は、擬似測定点から被測定物表面へと向かう大凡の方向にガイドラインを生成する。
接触子モデル配置部214は、接触子17aの表面形状を特定する接触子モデルの基準点を擬似測定点に一致させると共に測定時の接触子と接触子モデルとの姿勢を一致させて接触子モデルを配置する。
交点取得部215は、各ガイドラインと各配置された接触子モデルの表面と交わる交点を取得する。
測定点取得部216は、各ガイドライン上における交点の中から擬似測定点から最も離れた交点を測定点として取得する。
表面形状決定部217は、測定点取得部216により取得された各測定点に基づき被測定物の形状を決定する。なお、これら制御部210bにより得られた情報は、記憶部210aに格納される。
(第1実施形態に係る形状測定装置の動作)
次に、図3に示すフローチャートに沿って、適宜、図4〜図9を参照して、第1実施形態に係る形状測定装置による測定点取得方法について説明する。なお、図4〜図9は、簡略化のため被測定物31の断面図として二次元的に示している。
まず、図4に示すように、動作司令部211は、ユーザからのキーボード22及びマウス23の操作に基づき、被測定物31の表面31aに接触子17aを接触させて、プローブ17を所定方向に直線的に走査する。これに伴い、擬似測定点取得部212は、接触子17aが表面31に接触した位置を検知し、擬似測定点A(k=1〜n)を取得する(ステップS11)。なお、このステップS11の工程において、測定はポイント測定、スキャニング測定いずれであっても良い。
つづいて、図5に示すように、ガイドライン生成部213は、擬似測定点Aから被測定物31の表面31aへと向かう大凡の方向にガイドラインB(k=1〜n)を生成する(ステップS12)。例えば、ガイドラインBは、擬似測定点Aの軌跡に対する法線から±45°の範囲内に生成される。なお、図5は、各ガイドラインBが平行に生成された一例を示しているが、各ガイドラインBは平行に生成されなくともよい。
次に、図6に示すように、接触子モデル配置部214は、接触子モデルCの所定の位置である基準点Dをそれぞれの擬似測定点Aに一致させると共に、測定時の接触子17aの姿勢と接触子モデルCの姿勢とを一致させて配置する(ステップS13)。以下、擬似測定点Aに基準点Dを一致させて配置された接触子モデルCを接触子モデルCと表記する。なお、図6においては一つの擬似測定点Aについてのみを示したが、接触子モデル配置部214は、この処理を全ての擬似測定点A(k=1〜n)に対して行う。
続いて、交点取得部215は、接触子モデルC(k=1〜n)の表面Ca(k=1〜n)とガイドラインB(k=1〜n)との交点Pk,j(k=1〜n,j=1〜m)を取得する(ステップS14)。そして、測定点取得部216は、各ガイドラインB上における交点Pk,jの中から擬似測定点Aから最も離れた交点Pk,jを測定点Mとして取得する(ステップS15)。以上で本フローは、終了する。
ここで、図7及び図8を参照して、ステップS14及びステップS15の具体例を説明する。図7は、一つの擬似測定点Aを中心に、擬似測定点Ak−5〜Ak+5に配置された接触子モデルCk−5〜Ck+5の表面Ca−5〜Cak+5を示した図である。また、図8は、図7の領域ARの拡大図である。
図7及び図8に示す例では、ステップS14において、ガイドラインB上に10個の交点Pk,1〜Pk,10が取得される。ここで、交点PがガイドラインBと表面Caとの交点であることを、”P(B,Ca)”と記載するものとする。このような記載に沿うと、上記交点Pk,1〜Pk,10は、”Pk,1(B,Cak+5(或いは(Cak−5))”,”Pk,2(B,Cak+4)”、”Pk,3(B,Cak−4)”、”Pk,4(B,Cak+3)”、”Pk,5(B,Cak−3)”、”Pk,6(B,Cak+2)”、”Pk,7(B,Cak−2)”、”Pk,8(B,Cak+1)”、”Pk,9(B,Cak−1)”、”Pk,10(B,Ca)”と表すことができる。
そして、図7及び図8に示す例では、ステップS15において、各ガイドラインB上における交点Pk,1〜Pk,10の中から擬似測定点Aから最も離れた交点Pk,10が、測定点Mとして取得される。
上記ステップS11〜ステップS15の処理を経て、図9に示すように、各擬似測定点Aに対応する各測定点M(k=1〜n)が取得される。
(第1実施形態に係る形状測定装置の効果)
上記のように、第1実施形態に係る形状測定装置は、擬似測定点Aに配置した接触子モデルCと、擬似測定点Aから延びるガイドラインBとの交点Pk,jを取得し、擬似測定点Aから最も離れた交点Pk,jを測定点Mとして取得するものである。
ここで、測定点Mを取得する方法として、本実施形態と異なる他の構成(比較例)が考えられる。例えば、他の構成では、先ず擬似測定点A’(k=1〜n)を取得し、擬似測定点A’に沿った面(又は線)を推定し、擬似測定点A’からその面へ延びる垂線である測定点導出ベクトルB’(k=1〜n)を生成する。そして、他の構成では、測定点導出ベクトルB’上であって、擬似測定点A’から所定長さ離間した位置を、測定点M’(k=1〜n)として取得する。
しかしながら、上記の他の構成であっては、例えば、図10(a)に示すような被測定物32の表面32aを所定方向に測定する場合、図10(b)に示すように、取得される擬似測定点A’k+1,A’k+2が、測定誤差等により、他の擬似測定点と比べて大きくずれた場合、測定点M’(k=1〜n)は、実際の表面32aの形状とは異なったものとなる。つまり、被測定物32の表面32aを所定方向に測定した測定点であるにもかかわらず、図10(b)の測定点M’〜M’k+3に示すように、それら測定点M’を結ぶ軌跡O’は、ループ状になる。
一方、本発明の第1実施形態に係る形状測定装置によれば、図10(a)に示すような被測定物32の表面32aを所定方向に測定し、同様に、擬似測定点A’k+1,A’k+2が、測定誤差等により、他の擬似測定点と比べて大きくずれた場合であっても、測定点Mを結ぶ軌跡Oは、ループ状の軌跡とならず、測定点Mは、実際の被測定物32の表面32aの形状に近いものとなる。
つまり、第1実施形態に係る形状測定装置は、接触子の形状が理想的な球ではない場合であっても、測定点を正確に取得することができる。
[第2実施形態]
(第2実施形態に係る形状測定装置の構成)
次に、図11を参照して、本発明の第2実施形態に係る形状測定装置の構成を説明する。
第2実施形態に係る形状測定装置は、第1実施形態と比較して、コンピュータ本体の制御部の構成のみが異なる。
図11に示すように、第2実施形態のコンピュータ本体21aの制御部210cは、第1実施形態の構成に加えて、擬似測定点補間部218を有する。
擬似測定点補間部218は、擬似測定点A間の間隔が所定値dよりも大きい場合に、擬似測定点Aを補間する。ここで、所定値dは、例えば、接触子17aの径の1/100である。また、例えば、擬似測定点Aの補間は、スプライン曲線補間によって行われる。
(第2実施形態に係る形状測定装置の動作)
次に、図12を参照して、第2実施形態に係る形状測定装置の動作について説明する。
まず、第1実施形態と同様に、擬似測定点取得部212は、擬似測定点Aを取得する(ステップS11)。ステップS11に続いて、擬似測定点補間部218は、隣接する擬似測定点A間の間隔が所定値d以上であるか否かを判断する(ステップS21)。ここで、擬似測定点補間部218が、擬似測定点A間の間隔が所定値d未満であると判断する場合(ステップS21,N)、第1実施形態と同様に、ステップS12〜ステップS15の処理が実行される。
一方、ステップS21において、擬似測定点補間部218が、擬似測定点A間の間隔が所定値d以上であると判断する場合(ステップS21,Y)、擬似測定点補間部218は、擬似測定点Ak,xを補間する(ステップS22)。ステップS22に続いて、第1実施形態と同様に、ステップS12〜ステップS15の処理が実行される。
例えば、図13に示すような例にあっては、擬似測定点Ak−1と擬似測定点Aとの間隔D1が、所定値dより大きい。また、擬似測定点Aと擬似測定点Ak+1との間隔D2が、所定値dより大きい。このような場合、擬似測定点Ak−1〜Ak+1を通るようにスプライン曲線Lが生成される。そして、スプライン曲線L上であって、擬似測定点Ak−1と擬似測定点Aとの間に、擬似測定点Ak−1,1〜Ak−1,5が補間される。また、スプライン曲線Lであって、擬似測定点Aと擬似測定点Ak+1との間に、擬似測定点Ak,1〜Ak,5が補間される。
(第2実施形態に係る形状測定装置の効果)
第2実施形態に係る形状測定装置は、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、第2実施形態に係る形状測定装置は、擬似測定点補間部218により、擬似測定点を補間するので、測定した擬似測定点の間隔が長い場合であっても、正確に測定点を取得することが可能である。
[第3実施形態]
(第3実施形態の構成)
次に、第3実施形態に係る形状測定装置の構成を説明する。第3実施形態に係る形状測定装置は、第2実施形態と略同様の構成を有する。上記第1及び第2実施形態に係る形状測定装置は、所定方向に直線的に走査して取得した擬似測定点Aに基づき形状測定を行うが、第3実施形態に係る形状測定装置は、XY方向に面走査して取得した擬似測定点Fに基づき形状測定を行う。
(第3実施形態の動作)
次に、図14に沿って、適宜図15〜図21を参照して、第3実施形態に係る形状測定装置の動作を説明する。先ず、動作指令部211は、ユーザからのキーボード22及びマウス23の操作に基づき、被測定物33の表面33aに接触子17aを接触させて、プローブをXY方向に面走査する。これに伴い、擬似測定点取得部212は、図15に示すように、3次元的に広がる擬似測定点F(k=1〜n)を取得する(ステップS31)。
続いて、擬似測定点補間部218は、隣接する擬似測定点間の間隔が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS32)。ステップS32の処理は、例えば、図16に示すように、隣接する3つの擬似測定点Fk+1、Fk+2、Fk+3を頂点とする平面Gを生成し、その平面Gの面積が所定値以上であるか否かを判断して行う。つまり、擬似測定点補間部218は、平面Gの面積が所定値以上であれば、隣接する擬似測定点間の間隔が所定値以上であると判断する。また、擬似測定点補間部218は、平面Gの面積が所定値未満であると判断すると、隣接する擬似測定点間の間隔が所定値未満であると判断する。
ステップS32において、擬似測定点補間部218は、隣接する擬似測定点間の間隔を所定値以上であると判断すると(ステップS32,Y)、擬似測定点Fを補間する(ステップS33)。例えば、図16に示す場合、擬似測定点補間部218は、平面G(三角パッチ)に基づき、擬似測定点Fk,1を生成する。また、擬似測定点Fの周りにて、上記ステップS32及びステップS33の処理を行えば、図17に示すように、擬似測定点Fを中心として、その周りに擬似測定点Fk,1〜Fk,8が生成される。
一方、擬似測定点補間部218が、隣接する擬似測定点間の間隔を所定値未満であると判断(ステップS32、N)した後、或いはステップS33の処理の後、ガイドライン生成部213は、図18に示すように、擬似測定点Fから被測定物33の表面33aへと向かう大凡の方向にガイドラインH(k=1〜n)を生成する(ステップS34)。
ここで、ガイドライン生成部213は、図19(a)に示すように、平面板状の輪郭を有する被測定物34を測定する場合、Z軸方向に平行に延びるようにガイドラインHk1〜Hk3を生成する。あるいは、ガイドライン生成部213は、図19(b)に示すように、環状(回転体)の被測定物35を測定する場合、その被測定物35の中心35aから放射状に延びるようにガイドラインHk1〜Hk8を生成する。
次に、接触子モデル配置部214は、図20に示すように、3次元の空間情報を有する接触子モデルIの基準点Jを各擬似測定点Fに合わせて配置する(ステップS35)。以下、擬似測定点Fに基準点Jを一致させて配置された接触子モデルIを接触子モデルIと表記する。なお、図20においては一つの擬似測定点Fについてのみを示したが、接触子モデル配置部214は、この処理を全ての擬似測定点F(k=1〜n)に対して行う。
続いて、交点取得部215は、接触子モデルI(k=1〜n)の表面Ia(k=1〜n)とガイドラインH(k=1〜n)との交点Qk,j(k=1〜n,j=1〜m)を取得する(ステップS36)。そして、測定点取得部216は、各ガイドラインH上における交点Qk,jの中から擬似測定点Fから最も離れた交点Qk,jを測定点Nとして取得する(ステップS37)。ここで、図21を参照して、上記ステップS36及びステップS37の動作を説明する。図21は、ガイドラインH上の交点Qk,1〜Qk,3を示している。例えば、交点Qk,1は、接触子モデルIに隣接する接触子モデルIk+2の表面Iak+2とガイドラインHとの交点である。また、交点Qk,2は、接触子モデルIに隣接する接触子モデルIk+4の表面Iak+4とガイドラインHとの交点であり、交点Qk,3は、接触子モデルIの表面IaとガイドラインHとの交点である。図21に示す場合、測定点Nは、擬似測定点Fから最も離れた交点Qk,3となる。
(第3実施形態の動作)
第3実施形態に係る形状測定装置は、第2実施形態と同様の効果を奏する。
[他の実施形態]
以上、発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、追加、置換等が可能である。例えば、上記実施形態では三次元測定機を例に挙げたが、本発明は、三次元測定機に限らず、二次元測定機(例えば、コントレーサ等)に適応することもできる。また、本発明の実施形態は、第3実施形態から擬似測定点補間部218を省略した構成であってもよい。また、上記実施形態において、楕円球形状の接触子17aに対応して、配置された接触子モデルCは、楕円球形状であるが、図22に示すように、球状の接触子に対応して、球状の接触子モデルE(k=1〜n)であってもよい。
本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の擬似測定点Aを取得する動作を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る形状測定装置のガイドラインBを生成する動作を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の接触子モデルCを配置する動作を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の交点P及び測定点Mを取得する動作を説明する図である。 図7の領域ARの拡大図である。 本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の測定点Mを取得する動作を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の効果を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る形状測定装置の機能ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る形状測定装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る形状測定装置の擬似測定点Aを補間する動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る形状測定装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る形状測定装置の擬似測定点Fk,jを取得する動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る形状測定装置の擬似測定点を補間する動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る形状測定装置の擬似測定点を補間した例を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る形状測定装置のガイドラインHを生成する動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る形状測定装置のガイドラインHの生成動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る形状測定装置の接触子モデルIを配置する動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る形状測定装置の交点Qk,j及び測定点Nを取得する動作を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係る形状測定装置の接触子モデルEを配置する動作を説明する図である。
符号の説明
1…三次元測定機、2…コンピュータ、10…除震台、11…定盤、12a,12b…ビーム支持体、13…ビーム、14…Y軸駆動機構、15…コラム、16…スピンドル、17…プローブ、17a…接触子、21,21a…コンピュータ本体、22…キーボード、23…マウス、24…CRT、25…プリンタ、31…被測定物、111…駆動部、112…検出部、210a…記憶部、210b,210c…制御部、211…動作司令部、212…擬似測定点取得部、213…ガイドライン生成部、214…接触子モデル配置部、215…交点取得部、216…測定点取得部、217…表面形状決定部、218…擬似測定点補間部、A(k=1〜n)、A’(k=1〜n)、F(k=1〜n)…擬似測定点、B(k=1〜n)…ガイドライン、C,C(k=1〜n),I,I(k=1〜n)…接触子モデル、D,J…基準点、Pk,j(k=1〜n,j=1〜m)、Qk,j(k=1〜n,j=1〜m)…交点、M(k=1〜n)、N(k=1〜n)…測定点。

Claims (4)

  1. 被測定物表面に接触子を追従させて、前記被測定物表面の形状を測定する形状測定装置であって、
    前記接触子の前記被測定物への複数箇所での接触時における前記接触子の基準点の位置座標を擬似測定点として取得する擬似測定点取得部と、
    前記擬似測定点から前記被測定物表面へと向かう方向にガイドラインを生成するガイドライン生成部と、
    前記接触子の表面形状を特定する接触子モデルの基準点を前記擬似測定点に一致させると共に測定時の前記接触子と前記接触子モデルとの姿勢を一致させて前記接触子モデルを配置する接触子モデル配置部と、
    前記各ガイドラインと前記各配置された接触子モデルの表面とが交わる交点を取得する交点取得部と、
    前記各ガイドライン上における前記交点の中から前記擬似測定点から最も離れた前記交点を測定点として取得する測定点取得部と
    を備えることを特徴とする形状測定装置。
  2. 前記擬似測定点間の間隔が所定値よりも大きい場合に、前記擬似測定点を補間する擬似測定点補間部
    を備えることを特徴とする請求項1記載の形状測定装置。
  3. 被測定物表面に接触子を追従させて、前記被測定物表面の形状を測定する形状測定方法であって、
    前記接触子の前記被測定物への複数箇所での接触時における前記接触子の基準点の位置座標を擬似測定点として取得する擬似測定点取得ステップと、
    前記擬似測定点から前記被測定物表面へと向かう方向にガイドラインを生成するガイドライン生成ステップと、
    前記接触子の表面形状を特定する接触子モデルの基準点を前記擬似測定点に一致させると共に測定時の前記接触子と前記接触子モデルとの姿勢を一致させて前記接触子モデルを配置する接触子モデル配置ステップと、
    前記各ガイドラインと前記各配置された接触子モデルの表面とが交わる交点を取得する交点取得ステップと、
    前記各ガイドライン上における前記交点の中から前記擬似測定点から最も離れた前記交点を測定点として取得する測定点取得ステップと
    を備えることを特徴とする形状測定方法。
  4. 被測定物表面に接触子を追従させて、前記被測定物表面の形状を測定する形状測定プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記接触子の前記被測定物への複数箇所での接触時における前記接触子の基準点の位置座標を擬似測定点として取得する擬似測定点取得ステップと、
    前記擬似測定点から前記被測定物表面へと向かう方向にガイドラインを生成するガイドライン生成ステップと、
    前記接触子の表面形状を特定する接触子モデルの基準点を前記擬似測定点に一致させると共に測定時の前記接触子と前記接触子モデルとの姿勢を一致させて前記接触子モデルを配置する接触子モデル配置ステップと、
    前記各ガイドラインと前記各配置された接触子モデルの表面とが交わる交点を取得する交点取得ステップと、
    前記各ガイドライン上における前記交点の中から前記擬似測定点から最も離れた前記交点を測定点として取得する測定点取得ステップと
    を実行させることを特徴とする形状測定プログラム。
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