JP2009121881A - 力学量検出センサおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
本発明に係る力学量検出センサは、静電容量型の力学量検出センサであって、半導体基板はフレーム内に配置され、上方支持基板と下方支持基板を連結する支柱を備え、該支柱の上端あるいは下端の少なくとも一方に、上方支持基板あるいは下方支持基板と支柱とを連結し、導電性材料からなる連結部を有することを特徴とする。
【選択図】 図13
Description
また、上記の力学量検出センサにおいて前記上方電極および前記下方電極は容量素子の静電容量変化を検出する検出用電極と、前記重錘体を上下方向に振動駆動させる駆動用電極とを含む。
また、上記の力学量検出センサにおいて前記上方電極または前記下方電極はそれぞれ該電極と一体かつ、延長して構成された配線部を有し、前記支柱は前記連結部により前記配線部と接続され、前記上方支持基板および/または前記下方支持基板とを連結している。また、前記支柱は不純物を含んだシリコンからなる。
また、上記の力学量検出センサにおいて前記支柱はその上端あるいはその下端のいずれか一方の端面に切欠部を有し、該切欠部に前記連結部が配設されている。
また、上記の力学量検出センサにおいて前記連結部はAl、Au、Pt、Cuのうちのいずれかよりなる。
<力学量検出センサの構造>
図1は力学量検出センサ100を分解した状態を表す分解斜視図である。力学量センサ100は、半導体基板Wを、その上下に位置する上方支持基板140と下方支持基板150との間で挟んで構成されている。半導体基板Wは、第1の構造体110、接合部120、第2の構造体130が順に積層して構成される。半導体基板Wは後述するような製造過程により、半導体基板Wの内側を刳り貫いたような開口を有するフレーム(第1の構造体110における固定部111と、第2の構造体130における台座131とを含む)と、このフレーム内に可撓性を有する接続部113により変位可能に支持される重錘体(第1の構造体110における変位部112と、第2の構造体120における重量部132とを含む)とが、一体的に構成され、力学量検出するセンサ部を形成している。さらにフレーム内に、上下支持基板(140、150)とを連結するように支柱(支柱上層部114、接合体120、支柱下層部134とが積層して構成される)を有する。
図2は、力学量検出センサ100の一部(第1の構造体110、第2の構造体130)をさらに分解した状態を表す分解斜視図である。図3、4、5はそれぞれ、第1の構造体110、接合部120、第2の構造体130の上面図である。図6、図7、図8はそれぞれ、上方支持基板140の下面図、下方支持基板150の上面図、および下方支持基板150の下面図である。図9、図10はそれぞれ、力学量検出センサ100を図1のB−B及びC−Cに沿って切断した状態を表す断面図であり、図11は力学量検出センサ100における6組の容量素子を示す断面図であり、図12は支柱と配線層との連結箇所の拡大図である。図13は力学量検出センサ100の製造方法を表すB−Bに沿った断面図である。図14は、陽極接合前における切欠部の掘り込み量(D)と連結部の支柱端面に対する突出量(X)との関係を示す模式図である。
第1の構造体110、接合部120、第2の構造体130はそれぞれ、シリコン、酸化シリコン、シリコンから構成可能であり、力学量検出センサ100は、シリコン/酸化シリコン/シリコンの3層構造をなすSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて製造可能である。第1の構造体110、第2の構造体130を構成するシリコンには、全体に例えばボロン等の不純物が含まれる導電性を有することが好ましい。後述するように、第1の構造体110、第2の構造体130を不純物が含まれるシリコンで構成することにより、力学量検出センサ100の配線を簡略にすることができる。本実施の形態では、第1の構造体110及び第2の構造体130に不純物が含まれるシリコンを使用している。
また、上方支持基板140、下方支持基板150はそれぞれ、ガラス材料から構成され、例えば、ナトリウムなどの可動イオン含むガラス材料(パイレックス(登録商標)ガラス)を用いる。
支柱上層部114と支柱下層部134は、上方支持基板140と下方支持基板150とを連結し、かつ配線の用途で用いられる。なお、この詳細は後述する。
枠部131aは、外周、内周が共に略正方形の枠形状の基板であり、固定部111の枠部111aと対応した形状を有する。
突出部131bは、枠部131aの内周のコーナー部に配置され、重量部132bに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき、0°方向に)突出する略正方形の基板であり、固定部111の突出部111bと対応した形状を有する。
ポケット135は、高真空を維持するためのゲッター材料を入れる、例えば直方体形状の空間である。ポケット135の一方の開口端は接合部120によって蓋がされている。ポケット135の他方の開口端は下方支持基板150によって大部分に蓋がされているが、重量部132寄りの一部は蓋がされておらず、この他方の開口端と重量部132等が形成されている開口133とは一部で通じている(図示せず)。ゲッター材料は、真空封入された力学量検出センサ100内の真空度を高める目的で残留気体を吸着するもので、例えば、Ti(チタン)やZr(ジルコニウム)を主成分とする合金等で構成することができる。残留気体(例えば、陽極接合の際に発生する酸素など)を吸着できるものであれば、ゲッター材料に限られない。
枠部111aと突出部131b〜131dは、一体的に構成されている。
台座131は、接合部120によって固定部111、及び接続部113a〜113dの所定の領域と接続される。
重量部132は、略直方体形状の重量部132a〜132eに区分される。中心に配置された重量部132aに4方向から重量部132b〜132eが接続され、全体として一体的に変位(移動、回転)が可能となっている。即ち、重量部132aは、重量部132b〜132eを接続する接続部として機能する。重量部132全体は例えば、鉛直視略クローバー状の形状を有している。
なお、接合部121、122、123は、シリコン酸化膜をエッチングすることで構成可能である。
導通部160〜162は、例えば、貫通孔の縁、壁面及び底部に、例えば、Alなどの金属層が形成されたものである。なお、貫通孔の形状は特に制限されないが、Al等のスパッタ等により金属層を効果的に形成できるため、導通部160〜162の貫通孔を順テーパーの錐形状にすることが好ましい。
重量部132以外の下方支持基板130、すなわち台座131及び支柱下層部134a〜134jは、下方支持基板150と、例えば陽極接合によって接合される。重量部132は、台座131及び支柱下層部134a〜134jよりも高さが低いため、下方支持基板150と接合されない。重量部132と下方支持基板150との間に間隙(ギャップ)を確保し、重量部132の変位を可能にするためである。
なお、図1〜図10では、第1の構造体110、接合部120、第2の構造体130の見やすさを考慮して、下方支持基板150が下に配置されるように図示している。配線用端子Tと外部回路(図示しない)とを、例えばワイヤボンディングで接続する場合には、力学量検出センサ100の下方支持基板150を例えば上になるように配置して容易に接続することができる。
力学量検出センサ100の配線、及び電極について説明する。
図11は、図9に示す力学量検出センサ100における6組の容量素子を示す断面図である。図11では、電極として機能する部分をハッチングで示している。なお、図11では6組の容量素子を図示しているが、前述したように力学量検出センサ100には、10組の容量素子が形成される。
10組の容量素子の一方の電極は、上方支持基板140に形成された駆動用電極144a、検出用電極144b〜144e、及び下方支持基板150に形成された駆動電極154a、検出用電極154b〜154eである。
もう一方の電極は、変位部112aの上面の駆動用電極E1、変位部112b〜112eの上面にそれぞれ形成された検出用電極E1、及び重量部132aの下面の駆動用電極E1、重量部132b〜132eの下面にそれぞれ形成された検出用電極E1である。第1の構造体110及び第2の構造体130は、導電性材料(不純物が含まれるシリコン)から構成されているため、支柱は、配線として機能することができる。
下方支持基板150に形成された駆動用電極154a、検出用電極154b〜154eは、それぞれ順に、配線層L2、L8〜L11と連結部170を介して支柱下層部134j、134c、134d、134g、134hと電気的に接続されている。
そこで、予め半導体と導通(オーミックコンタクトあるいはオーミックコンタクトとみなせる低抵抗コンタクト)がとられた連結部170を用いることにより、配線層Lとの接続に関し、半導体と金属との電気接続に比して容易であり、良好な電気特性が得られる。
また、支柱(特に支柱下層部134)と配線層Lとの接続不良を改善するために、陽極接合時の印加電圧および温度などを上げることが考えられる。しかし、陽極接合の電圧印加時から接続が安定するまでに所定の時間が必要であり、安定化する前に次の不良が引き起こされる可能性がある。具体的には支柱と配線層との連結箇所において接続が図れていないと、支柱と同じ電位となるはずの電極部分(駆動電極、検出電極)の電位が決定せず、その結果重錘体が上方あるいは下方支持基板へ静電引力により引寄せられた後、貼り付く現象(スティッキング)などの不良を引き起こす可能性がある。よって、接合条件を強化することが抜本的解決手段とはならない。本発明は接合前にシリコン−金属間の接続を形成しており、接合時においては連結部170にて金属同士の接触により、支柱と配線層の間で安定した導通を確保でき、陽極接合プロセスの安定化、ひいては製品の歩留まり向上をもたらすことができる。
切欠部180により連結箇所における封止をより安定させることができ、かつ連結部170と配線層Lとの接続をさらに容易とする。より好ましくは連結部170を配線用端子Tの貫通口部分を一部あるいは全面を覆うように形成する。連結部170は支柱の端面から、切欠部180の掘り込み量(D)の5〜50%の高さだけ突出するように形成され、陽極接合に供することが好ましい(切欠部の掘り込み量(D)と連結部の突出量(X)については図14参照)。突出量(X)が5%以下であると連結部による接続が不十分になる可能性がある。また突出量(X)が50%以上になると接合とセンサギャップの平行度に影響を与える可能性があり、更には接合不良を引き起こす可能性がある。
上述したように、この力学量検出センサ100では、変位部112と重量部132が一体形成された重錘体が、固定部から延びる可撓性を有する接続部113により支持され、上方支持基板140、下方支持基板150、半導体基板Wにより囲まれた空間内で変位できるように構成されている。
以下、図13(a)〜(g)を参照しながら説明する。
(1)半導体基板Wの用意(図13(a))
第1、第2、第3の層11、12、13の3層を積層してなる半導体基板Wを用意する。第1、第2、第3の層11、12、13はそれぞれ、第1の構造体110、接合部120、第2の構造体130を構成するための層であり、ここでは、不純物が含まれるシリコン、酸化シリコン、不純物が含まれるシリコンからなる層とする。
第1の層11をエッチングすることにより、開口115を形成し、第1の構造体110を形成する。即ち、第1の層11に対して浸食性を有し、第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法を用いて、第1の層11の所定領域(開口115a〜115d)に対して、第2の層12の上面が露出するまで厚み方向にエッチングする。このようなエッチング方法として、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)法などの周知のエッチング方法を用いることができる。第1の層11の上面に、第1の構造体110に対応するパターンをもったレジスト層を形成し、このレジスト層で覆われていない露出部分を垂直下方に侵食する。このエッチング工程では、第2の層12に対する浸食は行われないので、第1の層11の所定領域(開口115a〜115d)のみが除去される。
第2の層12をエッチングすることにより、接合部120を形成する。即ち、第2の層12に対しては浸食性を有し、第1の層11および第3の層13に対しては浸食性を有しないエッチング方法により、第2の層12に対して、その露出部分から厚み方向および層方向にエッチングする。第2の層12に対するエッチング工程では、次の2つの条件を満たすエッチング法を行う必要がある。第1の条件は、厚み方向とともに層方向への方向性をもつことであり、第2の条件は、酸化シリコン層に対しては浸食性を有するが、シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。このようなエッチング方法として、バッファド弗酸(例えば、HF=5.5wt%、NH4F=20wt%の混合水溶液)をエッチング液として用いるウェットエッチングを挙げることができる。また、CF4ガスとO2ガスとの混合ガスを用いたRIE法によるドライエッチングも適用可能である。
導通部160〜162の形成は、次の1)〜2)のようにして行われる。
1)錐状貫通孔の形成
第1の構造体110及び第2の層12の所定の箇所をウェットエッチングし、第2の層12まで貫通するような錘状貫通孔を形成する。エッチング液としては、第1の構造体110のエッチングでは、例えば、20%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)を用いることができ、第2の層12のエッチングでは、例えば、バッファド弗酸(例えば、HF=5.5wt%、NH4F=20wt%の混合水溶液)を用いることができる。
第1の構造体110の上面及び錐状貫通孔内に、例えばAlを蒸着法やスパッタ法等により堆積させて、導通部160〜162を形成する。第1の構造体110の上面に堆積した不要な金属層(導通部160〜162の上端の縁(図示せず)の外側の金属層)はエッチングで除去する。
上方支持基板140の接合は、次の1)〜2)のようにして行われる。
1)上方支持基板140の作成
例えば、可動イオンを含むガラス基板をエッチングして凹部143を形成し、駆動用電極144a、検出用電極144b〜144e、及び配線層L1、L4〜L7を、例えばNdを含むAlからなるパターンによって所定の位置に形成する。
半導体基板Wと上方支持基板140とを、例えば陽極接合により接合する。
第2の構造体130の作成前に上方支持基板140を陽極接合している。重量部132を形成する前に、上方支持基板140を陽極接合しているので、接続部113a〜113dには厚みの薄い領域が存在せず可撓性を有していないため、静電引力が生じても変位部112は上方支持基板140に引き寄せられない。このため、上方支持基板140と変位部112との接合を防止することができる。
第2の構造体130の形成は、次の1)〜2)のようにして行われる。
1)ギャップ10の形成
第3の層13の上面に、重量部132の形成領域及びその近傍を除いてレジスト層を形成し、このレジスト層で覆われていない露出部分(重量部132の形成領域及びその近傍)を垂直下方へと侵食させる。この結果、重量部132の形成される領域の上部に重量部132の変位を可能とするためのギャップ10が形成される。
所定のマスクが形成された第3の層13をエッチングすることにより、開口133、支柱下層部134a〜134j、及びポケット135を形成し、第2の構造体130を形成する。即ち、第3の層13に対して浸食性を有し、第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法により、第3の層13の所定領域(開口133)に対して、厚み方向へのエッチングを行う。
配線層と接続する所定の支柱に導電性材料からなる連結部170を形成する。配線層が金属材料から構成されている場合、電気接続を好適にするために導電性材料層170は金属材料から構成されることが好ましい。支柱下層部の下端に、例えば、Alなどをスパッタ法により成膜し、シリコンと金属間のコンタクトをとるために、熱処理(約400℃)を行う。連結部170のパターニングは成膜前に所定領域以外にレジストマスクを形成しておき、金属成膜後にレジストマスクを除去することで行うことができる。陽極接合前に支柱と連結部との間でオーミックコンタクトをとっておくことでより信頼性高い力学量検出センサの製造が可能となる。
上記の連結部170の材料は(1)低抵抗材料で電気特性上優れ、(2)比較的硬度が低く、陽極接合時の押圧によって潰れやすく、(3)半導体材料(シリコン)とのオーミックコンタクト(あるいはオーミックコンタクトとみなせる低抵抗コンタクト)が可能である点で好適である。Al,Au,Pt,Cuなどはオーミックコンタクト形成において、シリコンやガラスとの密着性や信頼性などの観点から連結部と支持基板の間に密着層を設けてもよい。密着層としては例えば、Alの場合は支柱側からTi,TiNの順の積層体、Au,Cuの場合はCr,Ptの場合はTiを用いることができる。これらの密着層はスパッタ法などにより形成できる。密着層は10nm〜100nm程度の厚みで適宜形成する。
なお、連結部170は、第2の構造体130の形成前に所定領域に形成しておいてもよい。
下方支持基板150の接合は、次の1)〜2)のようにして行われる。
1)下方支持基板150の作成
例えば、可動イオンを含むガラス基板に、駆動用電極154a、検出用電極154b〜154e、及び配線層L2、L8〜L11を、例えばNdを含むAlからなるパターンによって所定の位置に形成する。また、下方支持基板150をエッチングすることにより、配線用端子T1〜T11を形成するための上広の錐状貫通孔10を所定の箇所に11個形成する。
ポケット135にゲッター材料(例えばサエスゲッターズジャパン社製、商品名 非蒸発ゲッターSt122)を入れて、下方支持基板150と半導体基板Wとを、例えば陽極接合により接合する。
下方支持基板150の上面及び錐状貫通孔10内に、例えばCr層、Au層の順に金属層を蒸着法やスパッタ法等により形成する。不要な金属層(配線用端子Tの上端の縁の外側の金属層)をエッチングにより除去し、配線用端子T1〜T11を形成する。
例えば、400℃の熱処理によってポケット135内のゲッター材料を活性化した後、互いに接合された半導体基板W、上方支持基板140、及び下方支持基板150にダイシングソー等で切断し、個々の力学量検出センサ100に分離する。なお、ゲッター材料の活性化は半導体基板Wと下方支持基板150との陽極接合と兼ねることもできる。
支柱下層部にスパッタ法によりAl、Al(密着層としてTiN/Ti)、Au(密着層としてCrを含む)、Cu(密着層としてCrを含む)、Pt(密着層としてTiを含む)をそれぞれ0.20μm成膜した(密着層として、TiNを100nm、Tiを20nmの厚みで形成。またCr、Tiはそれぞれ50nmの厚みで形成)後、接合を行った4種類の試料を作製した。各々の試料において、電気特性を検査したところ支柱部と配線Lとの接続不良はなく、良好な電気特性が得られた。特に、支柱下層部にAlを成膜した試料については他の試料に比べ、良好な電気特性が得られた。これはAlの表面が酸化により金属酸化膜を形成しやすく、接合時に金属酸化膜がガラスと陽極接合するため、さらに接続が容易になるためであると考えられる。
支柱下層部の端面の掘り込み量(D)として0.5μmの切欠部を形成し、該切欠部に形成した連結部(Al)の端面に対する突出量(X)を0.02μm、0.05μm、0.25μm、0.30μmとして接合を行った5種類の試料を作製した。突出量(X)が0.02μmの場合には、支柱部と配線Lとの接続が図られないチップが存在した。また、突出量(X)が0.30μmの場合には、陽極接合不良のチップが存在した。一方、突出量(X)を0.05μm、0.25μmとした場合には、支柱部と配線Lとの接続が適切に図られ良好な電気特性が得られた。
支柱下層部に連結部を形成せずに接合を行った試料を作製した。このとき、多面付けされたウエハ内の力学量検出センサ100において接続不良、重錘体のガラス基板へのスティッキングなどの不良モードが見られた。
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る力学量検出センサ100は、例えば、IC等の能動素子を搭載する回路基板上に実装され、ワイヤボンディング接続等の周知の方法および材料によって配線用端子Tと、電子回路基板もしくはIC等の能動素子とを接続し、1つの電子部品として機能する。該電子部品は、例えば、ゲーム機、携帯電話等のモバイル端末機に搭載されて市場に流通する。
110:第1の構造体
111:固定部
111a:枠部
111b、111c:突出部
112(112a-112e):変位部
113(113a-113d):接続部
114(114a-114j):支柱上層部
115(115a-115d):開口
120、121、122、123:接合部
130:第2の構造体
131:台座
131a:枠部
131b〜131d:突出部
132(132a-132e):重量部
133:開口
134(134a-134j):支柱下層部
135:ポケット
140:上方支持基板
141:枠部
142:底板部
143:凹部
144a:駆動用電極
144b-144e:検出用電極
150:下方支持基板
154a:駆動用電極
154b-154e:検出用電極
160-162:導通部
170:連結部
180:切欠部
10:ギャップ
11:錘状貫通孔
L1、L2、L4-L11:配線層
T1-T11:配線用端子
E1:駆動用電極、検出用電極
Claims (7)
- 上方支持基板と下方支持基板の間に半導体基板を挟持して配置した構造を有し、前記半導体基板はその上端を上方支持基板と、その下端を下方支持基板とそれぞれ接合され、かつ開口を有するフレーム部と、その開口内に配置された重錘体と、前記重錘体と前記フレーム部とを可撓性を持って接続する接続部と、により構成されるセンサ部を有し、前記上方支持基板はその下面に上方電極を有し、さらに前記下方支持基板はその上面に下方電極を有し、前記上方電極と前記センサ部、及び前記下方電極と前記センサ部とで上下に容量素子を形成した力学量検出センサであって、
前記半導体基板は、前記フレーム内に配置され、前記上方支持基板と前記下方支持基板を連結する支柱を備え、該支柱の上端あるいは下端の少なくとも一方に、前記上方支持基板あるいは前記下方支持基板と前記支柱とを連結し、導電性材料からなる連結部を有することを特徴とする力学量検出センサ。 - 前記上方電極および前記下方電極は容量素子の静電容量変化を検出する検出用電極と、前記重錘体を上下方向に振動駆動させる駆動用電極とを含むことを特徴とする請求項1記載の力学量検出センサ。
- 前記上方電極または前記下方電極はそれぞれ該電極と一体かつ、延長して構成された配線部を有し、前記支柱は前記連結部により前記配線部と接続され、前記上方支持基板および/または前記下方支持基板とを連結していることを特徴とする請求項1または2に記載の力学量検出センサ。
- 前記支柱は不純物を含んだシリコンからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の力学量検出センサ。
- 前記支柱はその上端あるいは下端のいずれか一方の端面に対して切欠部を有し、該切欠部に前記連結部が配設されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の力学量検出センサ。
- 前記連結部はAl、Au、Pt、Cuのうちのいずれかよりなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の力学量検出センサ。
- 上方支持基板と下方支持基板の支持基板の間に半導体基板を挟持して配置した構造を有し、前記半導体基板に力学量を検出するセンサ部を備えた力学量検出センサの製造方法において、
半導体基板に開口を有するフレーム部と、その開口内に配置された重錘体と、前記重錘体と前記フレーム部とを可撓性を持って接続する接続部と、により構成されるセンサ部と、前記フレーム内に配置され、上方支持基板と下方支持基板を連結する支柱とを形成する工程と、
前記支柱の上端あるいは下端の少なくとも一方に、前記上方支持基板あるいは前記下方支持基板と前記支柱とを連結し、導電性材料からなる連結部を形成する工程と、
前記上方支持基板の下面および前記下方支持基板の上面にそれぞれ、電極と該電極に一体かつ延長して構成される配線部を形成する工程と、
前記半導体基板の上端と前記上方支持基板の下面とを接合する工程と、
前記半導体基板の下端と前記下方支持基板の上面とを接合する工程と、を有し、
前記支柱と前記配線部とが前記連結部を介して接続されていることを特徴とする力学量検出センサの製造方法。
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