JP2009121601A - 装置のシール構造および同装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】二つの部材を組み付けるためのスタッドボルトとねじ穴との間に設けられるシール剤がそれら部材のシール面に溢れ出ることを抑制する。
【解決手段】内燃機関10では、スタッドボルト22を機関本体14のねじ穴21に螺合させて固定するとともに、スタッドボルト22をチェーンケースの貫通孔に挿通した状態で同ボルト22にナットを螺合することにより、機関本体14にチェーンケースが締結固定される。スタッドボルト22およびねじ穴21の間で硬化する接着剤S1と、機関本体14およびチェーンケースの対向面の間で硬化する液状ガスケットとが塗布される。機関本体14のシール面24にねじ穴21を始点に延びる形状の案内溝25が形成される。この案内溝25により、ねじ穴21から溢れ出る接着剤S1がシール面24の外縁端に向けて案内される。
【選択図】図5
【解決手段】内燃機関10では、スタッドボルト22を機関本体14のねじ穴21に螺合させて固定するとともに、スタッドボルト22をチェーンケースの貫通孔に挿通した状態で同ボルト22にナットを螺合することにより、機関本体14にチェーンケースが締結固定される。スタッドボルト22およびねじ穴21の間で硬化する接着剤S1と、機関本体14およびチェーンケースの対向面の間で硬化する液状ガスケットとが塗布される。機関本体14のシール面24にねじ穴21を始点に延びる形状の案内溝25が形成される。この案内溝25により、ねじ穴21から溢れ出る接着剤S1がシール面24の外縁端に向けて案内される。
【選択図】図5
Description
本発明は、二つの部材が組み付けられた装置に適用されるシール構造、および同装置の製造方法に関するものである。
二つの部材を組み付ける際に、一方の部材(第1部材)に形成されたねじ穴にスタッドボルトを螺合させて固定した上で、他方の部材(第2部材)に形成された貫通孔にスタッドボルトを挿通し、その状態でスタッドボルトにナットを螺合させるといった手法が取られることがある。
また、そうした装置においてスタッドボルトと第1部材(詳しくは、ねじ穴)との間で硬化するシール剤(第1のシール剤)を設けたり(例えば、特許文献1参照)、第1部材と第2部材との対向面(シール面)の間で硬化するシール剤(第2のシール剤)を設けたりすることもある。
特開平2−129504号公報
上記装置では、第1部材のねじ穴にスタッドボルトを螺合させる際に、同ねじ穴とスタッドボルトとの間隙から第1部材におけるシール面に第1のシール剤が溢れ出ることがある。そして、そのように溢れ出た第1のシール剤は、例えばシール面において硬化する第2のシール剤を途切れさせたり幅を狭くしたりする等して、同第2のシール剤によるシール性能を低下させるおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、二つの部材を組み付けるためのスタッドボルトとねじ穴との間に設けられるシール剤がそれら部材のシール面に溢れ出ることを抑制することのできる装置のシール構造、および同装置の製造に適した製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、スタッドボルトの一方の端部を第1部材のねじ穴に螺合させて固定するとともに、前記スタッドボルトの他方の端部を第2部材の貫通孔に挿通した状態で同他方の端部にナットを螺合することにより、前記第1部材に前記第2部材が締結固定される装置に適用されて、前記スタッドボルトおよび前記ねじ穴の間で硬化する第1のシール剤と、前記第1部材および前記第2部材の対向面の間で硬化する第2のシール剤とが塗布される装置のシール構造において、前記第1部材はその前記対向面に、同対向面の外縁端に向けて前記ねじ穴から溢れ出る第1のシール剤を案内するための溝として、前記ねじ穴を始点に延びる形状の案内溝が形成されてなることをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、スタッドボルトの一方の端部を第1部材のねじ穴に螺合させて固定するとともに、前記スタッドボルトの他方の端部を第2部材の貫通孔に挿通した状態で同他方の端部にナットを螺合することにより、前記第1部材に前記第2部材が締結固定される装置に適用されて、前記スタッドボルトおよび前記ねじ穴の間で硬化する第1のシール剤と、前記第1部材および前記第2部材の対向面の間で硬化する第2のシール剤とが塗布される装置のシール構造において、前記第1部材はその前記対向面に、同対向面の外縁端に向けて前記ねじ穴から溢れ出る第1のシール剤を案内するための溝として、前記ねじ穴を始点に延びる形状の案内溝が形成されてなることをその要旨とする。
上記構成によれば、スタッドボルトを第1部材のねじ穴に螺合させる際に同ねじ穴から第1のシール剤が溢れ出た場合であっても、その溢れ出た第1のシール剤を案内溝に流入させることができる。そのため、案内溝が形成されない構成、すなわち第1部材のねじ穴から溢れ出た第1のシール剤の全量が同第1部材のシール面(詳しくは、第2のシール剤が硬化する部分)に広がる構成と比較して、第1部材のシール面に第1のシール剤が溢れ出ることを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の装置のシール構造において、前記案内溝は、前記第1部材の前記対向面における外縁端まで延びる形状に形成されてなることをその要旨とする。
上記構成によれば、第1部材のねじ穴から溢れ出た第1のシール剤を同第1部材のシール面を通過させることなく該シール面の外部に排出することが可能になる。そのため、第1部材のねじ穴から溢れ出た第1のシール剤が第1部材のシール面に溢れ出ることを、同第1のシール剤の案内溝への流入によって抑えることに加えて、案内溝を介して第1部材のシール面の外部に排出することによっても抑えることができるようになる。したがって、第1部材のシール面に第1のシール剤が溢れ出ることを好適に抑制することができる。
なお請求項1または2に記載の発明は、請求項3によるように、前記装置がタイミングチェーンを有する内燃機関であって、前記第1部材が内燃機関の本体であり、前記第2部材がチェーンケースであるものにおいて実現することができる。
また請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明が適用されるものにあっては、請求項4によるように、前記第1部材に形成された案内溝の内部において第1のシール剤が硬化している。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシール構造が適用される装置の製造方法であって、前記スタッドボルトを前記ねじ穴に螺合させるのに先立って、前記第1部材の姿勢を、前記案内溝が前記ねじ穴から重力方向下方側に向けて延びる姿勢とする工程を備えることをその要旨とする。
上記製造方法によれば、第1部材のねじ穴にスタッドボルトを螺合させる際に、重力を利用して同ねじ穴から溢れ出た第1のシール剤を案内溝の内部に流入させることができる。そのため、第1部材のシール面、すなわち第2のシール剤が硬化する部分に第1のシール剤が溢れ出ることを好適に抑制することができるようになる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態について説明する。
図1および図2に、本実施の形態にかかるシール構造が適用される内燃機関の概略構成を示す。なお、図2は図1に示す内燃機関10を矢印A方向から見た構造を示している。
図1および図2に、本実施の形態にかかるシール構造が適用される内燃機関の概略構成を示す。なお、図2は図1に示す内燃機関10を矢印A方向から見た構造を示している。
図1および図2に示すように、内燃機関10にはタイミングチェーン11が取り付けられている。この内燃機関10では、タイミングチェーン11によってクランクシャフト12とカムシャフト13とが駆動連結されており、クランクシャフト12の回転と同期した状態でカムシャフト13が回転するようになっている。
また内燃機関10の本体(具体的には、内燃機関10のクランクシャフト12やカムシャフト13、シリンダブロック15、シリンダヘッド16等が一体に形成されたものであり、以下では「機関本体14」という)の上部にはシリンダヘッドカバー17が取り付けられており、同機関本体14の下部にはオイルパン18が取り付けられている。さらに機関本体14の側部にはチェーンケース30が取り付けられている。なおシリンダヘッドカバー17やオイルパン18、チェーンケース30はそれぞれ、複数部位においてボルト締結などによって締結固定されることにより、機関本体14に取り付けられている。
図3に、チェーンケース30の機関本体14への取り付け部分のうちの一つの断面を拡大した断面構造を示す。
同図3に示すように、機関本体14(具体的には、シリンダブロック15)にはねじ穴21が形成されており、このねじ穴21にはスタッドボルト22が取り付けられている。また、チェーンケース30の上記ねじ穴21に対応する位置には貫通孔31が形成されている。この貫通孔31にスタッドボルト22が挿通されており、同スタッドボルト22にはナット23が螺合されている。
同図3に示すように、機関本体14(具体的には、シリンダブロック15)にはねじ穴21が形成されており、このねじ穴21にはスタッドボルト22が取り付けられている。また、チェーンケース30の上記ねじ穴21に対応する位置には貫通孔31が形成されている。この貫通孔31にスタッドボルト22が挿通されており、同スタッドボルト22にはナット23が螺合されている。
シリンダブロック15のねじ穴21とスタッドボルト22との間隙には、硬化して強固な固体になる接着剤(図示略)が設けられている。この接着剤は、ねじ穴21とスタッドボルト22との間隙を埋めるように設けられている。
ここで、シリンダブロック15のねじ穴21としては有底の穴が形成される。そのため、基本的に、このねじ穴21を介して機関内部のガスやオイルが機関外部に漏れることはない。ただし、シリンダブロック15は鋳造成型法によって成形されるためにその成型過程において内部に空洞(いわゆる鋳巣)が形成されることがあり、仮にねじ穴21と機関内部とを連通する形状の「鋳巣」が形成された場合には同ねじ穴21を介して機関内部のオイルやガスが機関外部に漏れるおそれがある。本実施の形態では、そのようにねじ穴21を介して機関内部のガスやオイルが機関外部に漏れることを防止するためのシール剤として上記接着剤が設けられる。本実施の形態では、この接着剤が第1のシール剤として機能する。
一方、機関本体14とチェーンケース30との対向面(シール面)には、例えば常温硬化型のシリコーンシール剤などの液状ガスケット(図示略)が設けられている。この液状ガスケットは、機関本体14のシール面24とチェーンケース30のシール面32との間隙を埋めるように設けられる。液状ガスケットは、機関本体14とチェーンケース30との間隙を介して機関内部のオイルやガスが機関外部に漏れることを防止するためのシール剤として設けられる。本実施の形態では、液状ガスケットが第2のシール剤として機能する。
図4に、機関本体14のねじ穴21およびその近傍をチェーンケース30側から見た構造を示す。
同図4に示すように、機関本体14(具体的には、シリンダブロック15)のシール面24には、ねじ穴21を始点に同シール面24の外縁端まで延びる案内溝25が形成されている。
同図4に示すように、機関本体14(具体的には、シリンダブロック15)のシール面24には、ねじ穴21を始点に同シール面24の外縁端まで延びる案内溝25が形成されている。
本実施の形態の内燃機関10では、その機関本体14へのチェーンケース30の組み付けが以下に記載する各工程(工程1〜工程5)を通じて行われる。
「工程1」
すなわち先ず、工程1において、上記案内溝25がねじ穴21を始点に重力方向下方に向けて延びる状態(具体的には、図4に示す状態)になるように機関本体14の姿勢が調整された上で同機関本体14が固定される。
「工程1」
すなわち先ず、工程1において、上記案内溝25がねじ穴21を始点に重力方向下方に向けて延びる状態(具体的には、図4に示す状態)になるように機関本体14の姿勢が調整された上で同機関本体14が固定される。
「工程2」
次に、工程2において、図5に示すように、シリンダブロック15のねじ穴21にスタッドボルト22が取り付けられる。
次に、工程2において、図5に示すように、シリンダブロック15のねじ穴21にスタッドボルト22が取り付けられる。
なお、スタッドボルト22には、ねじ穴21への取り付け以前において接着剤S1が予め塗布されている。そのため工程2では、スタッドボルト22とねじ穴21との間隙が接着剤S1によって埋められた状態で、有底の穴であるねじ穴21にスタッドボルト22が螺入される。したがって、スタッドボルト22の螺入に際してねじ穴21内部の圧力が上昇するようになり、その内部圧力によってねじ穴21の内部の接着剤S1が外部に溢れ出してしまう。
この点、本実施の形態では、シリンダブロック15のシール面24に上記ねじ穴21を始点に延びる案内溝25が形成されている。これにより、スタッドボルト22をねじ穴21に螺合させる際に同ねじ穴21から接着剤S1が溢れ出た場合であっても、図5中に矢印Bで示すように、また図6中に矢印Cで示すように、ねじ穴21から溢れ出た接着剤S1が案内溝25に流入するようになる。そのため、そうした案内溝25が形成されない構成、すなわちねじ穴21から溢れ出た接着剤S1の全量がシリンダブロック15のシール面24(詳しくは、前記液状ガスケットが硬化する部分)に広がる構成と比較して、同シール面24に接着剤S1が溢れ出ることが抑制されるようになる。なお図6は図5に示すシリンダブロック15を矢印D方向から見た構造を示している。
また本実施の形態では、案内溝25が、シリンダブロック15のシール面24における外縁端まで延びる形状に形成されている。これにより、ねじ穴21から溢れ出た接着剤S1をシリンダブロック15のシール面24を通過させることなく同シール面24の外部に排出することが可能になる。そのため、上記ねじ穴21から溢れ出た接着剤S1がシリンダブロック15のシール面24に溢れ出ることが、同接着剤S1の上記案内溝25への流入によって抑えられることに加えて、案内溝25を介してシリンダブロック15のシール面24の外部に排出されることによっても抑えられるようになる。したがって、シリンダブロック15のシール面24に接着剤S1が溢れ出ることが好適に抑制されるようになる。
さらに本実施の形態では、機関本体14の姿勢を上記案内溝25が上記ねじ穴21から重力方向下方側に向けて延びる姿勢とした上で、スタッドボルト22が上記ねじ穴21に螺入される。そのため、ねじ穴21へのスタッドボルト22の螺入に際して同ねじ穴21から接着剤S1が溢れ出た場合に、図5中の矢印Bや図6中の矢印Cに示すように、その接着剤S1が重力によって下方に垂れ落ちて案内溝25の内部に流入するようになる。したがって、シリンダブロック15のシール面24、すなわち液状ガスケットが硬化する部分に接着剤S1が溢れ出ることが好適に抑制されるようになる。なお本実施の形態では、内燃機関10の組み立て完成時においてシリンダブロック15に形成された案内溝25の内部において接着剤S1が硬化している。
「工程3」
次に、工程3において、図7および図8に示すように、機関本体14のシール面24に液状ガスケットS2が塗布される。なお、図7はねじ穴21およびその近傍の断面構造を示しており、図8は図7に示すシリンダブロック15を矢印E方向から見た構造を示している。
次に、工程3において、図7および図8に示すように、機関本体14のシール面24に液状ガスケットS2が塗布される。なお、図7はねじ穴21およびその近傍の断面構造を示しており、図8は図7に示すシリンダブロック15を矢印E方向から見た構造を示している。
「工程4」
次に、工程4において、図9に示すように、チェーンケース30の貫通孔31にスタッドボルト22が挿通された状態で、同チェーンケース30が機関本体14に仮止めされる。
次に、工程4において、図9に示すように、チェーンケース30の貫通孔31にスタッドボルト22が挿通された状態で、同チェーンケース30が機関本体14に仮止めされる。
「工程5」
次に、工程5において、スタッドボルト22にナット23が螺合される(図3参照)。これに併せて、複数の部位においてボルトがチェーンケース30の貫通孔に挿通された状態で機関本体のねじ穴に螺合される。これにより、チェーンケース30が機関本体14に組み付けられる。
次に、工程5において、スタッドボルト22にナット23が螺合される(図3参照)。これに併せて、複数の部位においてボルトがチェーンケース30の貫通孔に挿通された状態で機関本体のねじ穴に螺合される。これにより、チェーンケース30が機関本体14に組み付けられる。
このように本実施の形態によれば、スタッドボルト22のねじ穴21への取り付けに際して、同ねじ穴21から溢れ出た接着剤S1がシリンダブロック15のシール面24にまで溢れ出ることを抑制することができる。そのため、シール面24に溢れ出た接着剤S1によって同シール面24において硬化する液状ガスケットS2が部分的に途切れたり幅が狭くなったりする等といった不都合の発生を抑制することができ、同液状ガスケットS2によるシール性能の低下が的確に抑えられるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)シリンダブロック15のシール面24にねじ穴21を始点に延びる形状の案内溝25を形成し、同案内溝25によって上記ねじ穴21から溢れ出る接着剤S1をシール面24の外縁端に向けて案内するようにした。そのため、案内溝25が形成されない構成と比較して、シリンダブロック15のシール面24に接着剤S1が溢れ出ることを抑制することができる。
(1)シリンダブロック15のシール面24にねじ穴21を始点に延びる形状の案内溝25を形成し、同案内溝25によって上記ねじ穴21から溢れ出る接着剤S1をシール面24の外縁端に向けて案内するようにした。そのため、案内溝25が形成されない構成と比較して、シリンダブロック15のシール面24に接着剤S1が溢れ出ることを抑制することができる。
(2)案内溝25を、シリンダブロック15のシール面24における外縁端まで延びる形状に形成した。そのため、シリンダブロック15のシール面24に接着剤S1が溢れ出ることを好適に抑制することができる。
(3)スタッドボルト22をねじ穴21に螺合させるのに先立って、機関本体14の姿勢を、案内溝25が上記ねじ穴21から重力方向下方側に向けて延びる姿勢で固定するようにした。そのため、ねじ穴21にスタッドボルト22を螺合させる際に、重力を利用して同ねじ穴21から溢れ出た接着剤S1を案内溝25の内部に流入させることができる。そのため、シリンダブロック15のシール面24に接着剤S1が溢れ出ることを好適に抑制することができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・接着剤S1や液状ガスケットS2はシール剤として機能するものであれば任意に変更可能である。
・接着剤S1や液状ガスケットS2はシール剤として機能するものであれば任意に変更可能である。
・シリンダブロック15のねじ穴21へのスタッドボルト22の螺合に先立って、機関本体の姿勢を案内溝25が重力方向下方側に向けて延びる姿勢で固定する必要はない。
・案内溝25がシール面24の外縁端まで延設されていなくてもよい。こうした構成によっても、案内溝の容量(詳しくは、その内部に溜め得る接着剤の量)を前記ねじ穴21から溢れ出る接着剤の全量と同程度以上の量に設定することにより、機関本体14のシール面24に接着剤S1が溢れ出ることを抑制することができる。なお同構成において、案内溝の容量を前記ねじ穴21から溢れ出る接着剤の全量より若干少ない量に設定することも可能である。こうした構成では、シール面24に少量の接着剤S1が溢れ出るおそれがあるとはいえ、液状ガスケットS2が塗布される部分に多量の接着剤S1が到達することを抑制することができる。
・案内溝25がシール面24の外縁端まで延設されていなくてもよい。こうした構成によっても、案内溝の容量(詳しくは、その内部に溜め得る接着剤の量)を前記ねじ穴21から溢れ出る接着剤の全量と同程度以上の量に設定することにより、機関本体14のシール面24に接着剤S1が溢れ出ることを抑制することができる。なお同構成において、案内溝の容量を前記ねじ穴21から溢れ出る接着剤の全量より若干少ない量に設定することも可能である。こうした構成では、シール面24に少量の接着剤S1が溢れ出るおそれがあるとはいえ、液状ガスケットS2が塗布される部分に多量の接着剤S1が到達することを抑制することができる。
・ねじ穴21を始点に延びる形状であれば、案内溝25の延設形状は任意に変更可能である。
・本発明は、機関本体にチェーンケースを取り付ける部分におけるシール構造に限らず、内燃機関の他の部分におけるシール構造にも適用することができる。また、内燃機関以外の装置のシール構造にも、本発明は適用することができる。
・本発明は、機関本体にチェーンケースを取り付ける部分におけるシール構造に限らず、内燃機関の他の部分におけるシール構造にも適用することができる。また、内燃機関以外の装置のシール構造にも、本発明は適用することができる。
本発明は、第1部材のねじ穴に固定されたスタッドボルトを第2部材の貫通孔に挿通した状態で同スタッドボルトにナットを螺合することによって第1部材に第2部材が締結固定されるとともに、スタッドボルトおよびねじ穴の間で硬化する第1のシール剤と、第1部材および第2部材の対向面の間で硬化する第2のシール剤とが塗布される装置であれば、本発明は適用することができる。
10…内燃機関(装置)、11…タイミングチェーン、12…クランクシャフト、13…カムシャフト、14…機関本体(第1部材)、15…シリンダブロック、16…シリンダヘッド、17…シリンダヘッドカバー、18…オイルパン、21…ねじ穴、22…スタッドボルト、23…ナット、24…シール面、25…案内溝、30…チェーンケース(第2部材)、31…貫通孔、32…シール面。
Claims (5)
- スタッドボルトの一方の端部を第1部材のねじ穴に螺合させて固定するとともに、前記スタッドボルトの他方の端部を第2部材の貫通孔に挿通した状態で同他方の端部にナットを螺合することにより、前記第1部材に前記第2部材が締結固定される装置に適用されて、前記スタッドボルトおよび前記ねじ穴の間で硬化する第1のシール剤と、前記第1部材および前記第2部材の対向面の間で硬化する第2のシール剤とが塗布される装置のシール構造において、
前記第1部材はその前記対向面に、同対向面の外縁端に向けて前記ねじ穴から溢れ出る第1のシール剤を案内するための溝として、前記ねじ穴を始点に延びる形状の案内溝が形成されてなる
ことを特徴とする装置のシール構造。 - 請求項1に記載の装置のシール構造において、
前記案内溝は、前記第1部材の前記対向面における外縁端まで延びる形状に形成されてなる
ことを特徴とする装置のシール構造。 - 請求項1または2に記載の装置のシール構造において、
前記装置はタイミングチェーンを有する内燃機関であって、
前記第1部材は前記内燃機関の本体であり、
前記第2部材はチェーンケースである
ことを特徴とする装置のシール構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置のシール構造において、
前記第1部材は、その前記案内溝の内部において前記第1のシール剤が硬化してなる
ことを特徴とする装置のシール構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のシール構造が適用される装置の製造方法であって、
前記スタッドボルトを前記ねじ穴に螺合させるのに先立って、前記第1部材の姿勢を、前記案内溝が前記ねじ穴から重力方向下方側に向けて延びる姿勢とする工程を備える
ことを特徴とする装置の製造方法。
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