JP2009121489A - エンジンのトルク算出方法および算出装置 - Google Patents

エンジンのトルク算出方法および算出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】変速機の制御に好ましい正味トルクを算出する。
【解決手段】ECUは、点火時期の変動量Aが大きければ(S104にてYES)、実エンジン図示トルクのなまし処理に用いられる時定数Tを、大きい方の時定数T(1)に設定するステップ(S104)と、実エンジン図示トルクのなまし処理により、出力値TSを算出するステップ(S110)と、フューエルカット中であれば(S112にてYES)、フューエルカット中の気筒の数に応じて出力値TSの減算処理を行なうステップ(S114)と、出力値TSからフリクショントルク、ポンピングロス、補機負荷トルクおよびアイドルトルクずれ学習値を減算して、実エンジン正味トルクを算出するステップ(S118)と、潤滑油の温度に応じて、実エンジン正味トルクを高くするように補正するステップ(S124)とを含むプログラムを実行する。
【選択図】図4

Description

本発明はエンジンのトルク算出方法および算出装置に関し、特に、自動変速機に連結されたエンジンのトルク算出方法および算出装置に関する。
従来より、自動変速機に連結されたエンジンを搭載した車両が販売されている。このような車両における自動変速機の制御は、エンジンの運転状態と協調して行なう必要がある。そのため、自動変速機の制御には、エンジンのトルク情報が必要である。
特開2003−120801号公報(特許文献1)は、正確なエンジン出力トルクを算出する動力伝達装置を開示する。特許文献1に記載の動力伝達装置は、エンジンからの回転駆動力を変速して伝達する変速機構と、変速機構の作動制御用の制御パラメータを可変設定するパラメータ設定装置と、エンジンの回転数および負荷に基づいて基準運転状態でのエンジンの基準図示トルクを算出する基準図示トルク算出部と、エンジンの実際の運転状態と基準運転状態との運転パラメータの相違に基づいて基準図示トルクを補正して実際の運転状態で発生する実図示トルクを算出する実図示トルク算出部と、エンジンの回転数および負荷に基づいてエンジンのフリクショントルクを算出するフリクショントルク算出部と、実図示トルク算出手段により算出された実図示トルクからフリクショントルク算出手段により算出されたフリクショントルクを減算してエンジンの正味トルクを算出する正味トルク算出部とを含む。パラメータ設定装置は、正味トルク算出手段により算出された正味トルクに応じて制御パラメータを設定する。
この公報に記載の動力伝達装置によると、基準運転状態(基準運転パラメータの下での運転状態)での基準図示トルクを、実際の運転状態と基準運転状態との運転パラメータの相違に基づいて補正して実図示トルクを算出する。これによりどのような運転パラメータの下でも(すなわち、運転パラメータが変化するような場合でも)実際にエンジンが発生する実図示トルクを正確に算出することができる。この場合、基準運転状態での基準図示トルクと運転パラメータに対応する補正係数のみを必要とするため、実図示トルク算出に必要なデータ量が少なくて良く、記憶媒体の容量(ROM容量)が小さくて良い。このようにして算出した実図示トルクからエンジンのフリクショントルクを減算して正味トルクを算出する。これによりどのような運転パラメータの下でも正確な正味トルクを算出できる。この正味トルクに基づいてパラメータ設定装置により変速機構の作動制御用の制御パラメータを設定する。これにより、この制御パラメータを用いて設定される変速機構内のクラッチの係合容量などを正確に設定することが可能である。
特開2003−120801号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載の動力伝達装置により算出された正味トルクは、必ずしも自動変速機の制御に好ましいとは言えないという問題点があった。たとえば、エンジンの制御では、点火時期が変更される場合がある。点火時期が変更されると、図示トルク(エンジンが発生するトルク)が急変動する。急変動する図示トルクから算出した正味トルク(エンジンから自動変速機に伝達されるトルク)は急変動する。このような正味トルクに基づいて自動変速機を制御することは、必ずしも好ましいものではない。
さらに、フリクショントルクを正確に得ることは困難であるため、ばらつき幅の中でエンジン制御で使用する上で最も都合の良い値に設定される。たとえば、エンストが心配される領域ではフリクショントルクは高く見積もられる。このようなフリクショントルクを減算して算出された正味トルクの精度は悪化する。このような正味トルクに基づいて自動変速機を制御することは、必ずしも好ましいものではない。
さらに、エンジンの制御では、たとえば走行中のアイドル時にエンジンへの燃料の供給が停止(フューエルカット)される。アイドル時であっても、自動変速機側の要求により、燃料の供給の停止が禁止される場合がある。このような場合、禁止されていた燃料の供給の停止が許可されると、燃料の供給が停止される。そのため、図示トルクが急変する。そのため、正味トルクが急変する。このような正味トルクに基づいて自動変速機を制御することは、必ずしも好ましいものではない。
さらに、エンジンの制御では、ISC(Idle Speed Control)制御により、アイドル時の実際の回転数と目標回転数との偏差から算出されるトルク補正量に基づいて、エンジンのトルクが制御される。そのため、図示トルクには、ISC制御によるトルク補正量が含まれる。したがって、正味トルクにはISC制御によるトルク補正量が含まれる。このような正味トルクに基づいて自動変速機を制御することは、必ずしも好ましいものではない。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、自動変速機の制御に好ましいトルクを算出することができるエンジンのトルク算出方法および算出装置を提供することである。
第1の発明に係るエンジンのトルク算出方法は、自動変速機に連結されたエンジンのトルクを算出する方法である。エンジンには複数の気筒が設けられ、各気筒のトルクは、エンジンの回転数変動およびノッキングの少なくともいずれか一方に基づいて点火時期が変動されることにより制御される。トルク算出方法は、エンジンの回転数および各気筒の点火時期に基づいて、第1のエンジントルクを算出するステップと、各気筒の点火時期の変動量に基づいて、第1のエンジントルクをなまし処理することにより自動変速機の制御に用いられる第2のエンジントルクを算出する算出ステップとを含む。
第1の発明によると、エンジンの回転数に基づいて、第1のエンジントルク(たとえば実エンジン図示トルク)が算出される。ここで、実エンジン図示トルクとは、エンジンが実際に発生するトルクをいう。実エンジン図示トルクは、エンジン回転数のハンチングを抑制したり、ノッキングの発生を抑制したりするために点火時期が変動されることにより、変動する。たとえば、実エンジン図示トルクを繰返し算出し、前回算出された実エンジン図示トルクおよび今回算出された実エンジン図示トルクの差に基づいて算出された加算値を、前回算出された実エンジン図示トルクに加算するなまし処理により、第2のエンジントルク(実エンジン正味トルク)が算出される。ここで、実エンジン正味トルクとは、エンジンから自動変速機に実際に伝達されるトルクをいう。たとえば、点火時期の変動量が大きい場合は、小さい場合に比べて、加算値は抑制される。これにより、実エンジン図示トルクの変動量が大きい場合であっても、なまし処理により、滑らかに変動する実エンジン正味トルクを算出することができる。そのため、実エンジン正味トルクの急変を抑制することができる。その結果、自動変速機の制御に好ましいトルクを算出することができるエンジンのトルク算出方法を提供することができる。
第2の発明に係るエンジンのトルク算出方法においては、第1の発明の構成に加え、第1のエンジントルクは繰返し算出される。算出ステップは、前回算出された第1のエンジントルクおよび今回算出された第1のエンジントルクの差に基づいて算出された加算値を、前回算出された第1のエンジントルクに加算して第2のエンジントルクを算出するステップを含む。トルク算出方法は、点火時期の変動量が大きい場合は、小さい場合に比べて、加算値を抑制するように算出するステップをさらに含む。
第2の発明によると、実エンジン図示トルクが繰返し算出される。前回算出された実エンジン図示トルクおよび今回算出された実エンジン図示トルクの差に基づいて算出された加算値を、前回算出された実エンジン図示トルクに加算するなまし処理により、実エンジン正味トルクが算出される。点火時期の変動量が大きい場合は、小さい場合に比べて、加算値は抑制される。これにより、実エンジン図示トルクの変動量が大きい場合であっても、なまし処理により、滑らかに変動する実エンジン正味トルクを算出することができる。そのため、実エンジン正味トルクが急変することが抑制される。その結果、自動変速機の制御に好ましいトルクを算出することができる。
第3の発明に係るエンジンのトルク算出方法は、自動変速機に連結されたエンジンのトルクを算出する方法である。このトルク算出方法は、エンジンの回転数に基づいて、第1のエンジントルクを算出するステップと、エンジンの冷却水の温度に基づいて、エンジンのフリクショントルクを算出するステップと、第1のエンジントルクからフリクショントルクを減算して、自動変速機の制御に用いられる第2のエンジントルクを算出するステップと、エンジンの潤滑油の温度に基づいて、第2のエンジントルクが高くなるように補正するステップとを含む。
第3の発明によると、第1のエンジントルク(たとえば実エンジン図示トルク)が、エンジンの回転数に基づいて算出され、フリクショントルクが、エンジンの冷却水の温度に基づいて算出される。実エンジン図示トルクからフリクショントルクが減算されて、第2のエンジントルク(たとえば実エンジン正味トルク)が算出される。フリクショントルクは、自動変速機の制御の他、通常、エンジンの制御に用いられる。フリクショントルクはエンジンの冷却水以外にも油温や油量、オイル粘度、経時変化など種々の要因によって変化するため、フリクショントルクを正確に算出することは困難であり、フリクショントルクが低めに算出されると、エンストなどが生じるおそれがある。そのため、たとえば、エンストが心配される運転領域ではフリクショントルクは高めに見積もられている。したがって、算出される実エンジン正味トルクは、実際にエンジンから自動変速機に伝達されるエンジン正味トルクよりも低く算出されている。そこで、算出された実エンジン正味トルクが、エンジンの潤滑油の温度に基づいて、高くなるように補正される。これにより、実エンジン正味トルクの精度を向上することができる。そのため、精度のよい実エンジン正味トルクを用いて自動変速機を制御することができる。その結果、自動変速機の制御に好ましいトルクを算出することができるエンジンのトルク算出方法を提供することができる。
第4の発明に係るエンジンのトルク算出方法は、第3の発明の構成に加え、エンジンの始動時を含む複数の時期にエンジンの冷却水の温度を検出するステップと、エンジンの始動時を含む複数の時期に検出された冷却水の温度に基づいて、エンジンの潤滑油の温度を検出するステップとをさらに含む。
第4の発明によると、エンジンの冷却水の温度が、始動時を含む複数の時期に検出される。現時点の水温が同じでも、エンジン始動時の冷却水の温度が異なれば、潤滑油の温度は異なる。そのため、エンジンの始動時を含む複数の時期に検出された冷却水の温度に基づいて、エンジンの潤滑油の温度が検出される。これにより、潤滑油の温度を精度よく検出し、実エンジン正味トルクを精度よく補正することができる。
第5の発明に係るエンジンのトルク算出方法においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加え、エンジンへの燃料の供給は、予め定められた条件が満たされた場合に停止される。第2のエンジントルクは、燃料の供給が停止されている気筒の数を考慮して算出される。
第5の発明によると、燃料の供給が停止されている気筒の数を考慮して、たとえば全気筒数をKAとし、燃料の供給が停止されている気筒の数をKBとすれば、実エンジン図示トルクに(KA−KB)/KAを乗じて実エンジン正味トルクが算出される。これにより、実エンジン正味トルクの精度を向上することができる。
第6の発明に係るエンジンのトルク算出方法は、自動変速機に連結されたエンジンのトルクを算出する方法である。予め定められた第1の条件が満たされた場合、エンジンへの燃料の供給が停止される。自動変速機に関する予め定められた第2の条件が満たされた場合、燃料の供給の停止が禁止される。トルク算出方法は、エンジンの回転数に基づいて、第1のエンジントルクを算出するステップと、燃料の供給の停止が禁止されているか否かを判別するステップと、燃料の供給の停止が禁止されている場合、第1のエンジントルクを燃料の供給が停止された場合のトルクとして、第1のエンジントルクに基づいて、自動変速機の制御に用いられる第2のエンジントルクを算出するステップとを含む。
第6の発明によると、第1のエンジントルク(たとえば目標エンジン図示トルク)が、エンジンの回転数に基づいて算出される。ここで、目標エンジン図示トルクとは、エンジンが発生する目標のトルクをいう。目標エンジン図示トルクは、たとえばエンジンのアイドル時に、エンジンへの燃料の供給が停止されれば、燃料の供給が停止されたときの目標エンジン図示トルク(0N・m)になる。一方、変速時において、エンジン回転数と自動変速機の入力軸回転数とを、または入力軸回転数と出力軸回転数とを同期させるために、エンジン回転数を吹上げる必要がある場合は、燃料の供給の停止が禁止される。燃料の供給の停止が禁止されていれば、エンジンのアイドル時であっても、燃料の供給は停止されず、目標エンジン図示トルクは、0N・mにはならない。この場合、変速が終了して、禁止されていた燃料の供給の停止が許可されると、変速の終了とともに燃料の供給が停止され、目標エンジン図示トルクが0N・mになる。変速の終了とともに目標エンジン図示トルクが急変すると、目標エンジン図示トルクに基づいて算出される第2のエンジントルク(たとえば目標エンジン正味トルク)が急変する。ここで、目標エンジン正味トルクとは、エンジンから自動変速機に伝達される目標のトルクをいう。目標エンジン正味トルクが急変すると、自動変速機の制御上好ましくない。そのため、燃料の供給の停止が禁止されている場合、目標エンジン正味トルクを燃料の供給が停止された場合のトルクとし、この目標エンジン図示トルクに基づいて、目標エンジン正味トルクが算出される。これにより、燃料の供給の停止が禁止されている場合に、燃料の供給が停止された場合の目標エンジン正味トルクを算出することができる。そのため、禁止されていた燃料の供給の停止が許可された場合に、目標エンジン正味トルクが急変することを抑制することができる。その結果、自動変速機の制御に好ましいトルクを算出することができるエンジンのトルク算出方法を提供することができる。
第7の発明に係るエンジンのトルク算出方法においては、第6の発明の構成に加え、第1の条件は、エンジンがアイドル時であるという条件である。第2の条件は、自動変速機が変速中であるという条件である。
第7の発明によると、エンジンがアイドル時であるが、変速中であるため燃料の供給の停止が禁止されている場合に、燃料の供給が停止された場合の目標エンジン正味トルクを算出することができる。これにより、変速が終了して、禁止されていた燃料の供給の停止が許可された場合に、目標エンジン正味トルクが急変することを抑制することができる。
第8の発明に係るエンジンのトルク算出方法は、自動変速機に連結されたエンジンのトルクを算出する方法である。エンジンのトルクは、回転数に基づいて算出される第1のエンジントルクになるように制御される。第1のエンジントルクは、アイドル時の回転数が予め定められた回転数になるように補正される。トルク算出方法は、第1のエンジントルクに基づいて、自動変速機の制御に用いられる第2のエンジントルクを算出するステップと、第1のエンジントルクの補正量に基づいて、第2のエンジントルクを補正するステップとを含む。
第8の発明によると、第2のエンジントルク(たとえば目標エンジン正味トルク)は、回転数に基づいて算出される第1のエンジントルク(たとえば目標エンジン図示トルク)に基づいて算出される。エンジンのトルクは、目標エンジン図示トルクに基づいて制御される。目標エンジン図示トルクは、アイドル時の回転数が予め定められた回転数になるように補正される。そのため、目標エンジン正味トルクは、目標エンジン図示トルクの補正量に応じて変動する。この目標エンジン正味トルクの変動は、アイドル時の回転数によるものであるため、運転者の意思が反映されたものではない。したがって、運転者の意思を反映して制御する必要がある自動変速機にとって好ましいものではない。そこで、目標エンジン図示トルクの補正量に基づいて、たとえば補正量分を減算して、目標エンジン正味トルクが補正される。これにより、目標エンジン正味トルクに含まれる補正量分のトルクを相殺することができる。そのため、運転者の意思が反映された目標エンジン正味トルクを得ることができる。その結果、自動変速機の制御に好ましいトルクを算出することができるエンジンのトルク算出方法を提供することができる。
第9の発明に係るエンジンのトルク算出方法においては、第1〜8のいずれかの発明の構成に加え、エンジンのアイドル時の回転数は、予め定められた回転数になるように、回転数により予め定められたトルク補正量に基づいて制御される。第2のエンジントルクは、予め定められたトルク補正量を考慮して算出される。
第9の発明によると、エンジンのアイドル時の回転数は、予め定められた回転数になるように、回転数により予め定められたトルク補正量(たとえばアイドルトルクずれ学習値)に基づいて制御される。ここで、アイドルトルクずれ学習値とは、アイドル時の実際の回転数と目標回転数との偏差から算出されたトルクの補正量の積分項を、アイドル時のトルクずれ分としてコンピュータに記憶した値をいう。エンジンのトルクは、アイドルトルクずれ学習値の分だけ高くなるように、または低下するように制御される。アイドルトルクずれ学習値によるトルク補正分は、エンジン自体の運転のために費やされる。そのため、アイドルトルクずれ学習値によるトルク補正分は、エンジンから自動変速機に伝達される正味トルクには含まれない。したがって、アイドルトルクずれ学習値を考慮して、実エンジン正味トルクまたは目標エンジン正味トルクが算出される。これにより、実エンジン正味トルクまたは目標エンジン正味トルクの精度を向上することができる。
第10の発明に係るエンジンのトルク算出方法においては、第1〜8のいずれかの発明の構成に加え、第2のエンジントルクは、エンジンのポンピングロスを考慮して算出される。
第10の発明によると、エンジン自体の運転のために費やされ、エンジンから自動変速機に伝達される正味トルクには含まれないポンピングロスを考慮して、実エンジン正味トルクまたは目標エンジン正味トルクが算出される。これにより、実エンジン正味トルクまたは目標エンジン正味トルクの精度を向上することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECUを搭載した車両を示す制御ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECUにより制御されるエンジンを示す制御ブロック図である。 クラッチを示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECU(Electronic Control Unit)500を搭載した車両について説明する。この車両は、エンジン100で発生した駆動力が、クラッチ200、変速機300、デファレンシャルギヤ400およびドライブシャフト402を介して車輪404に伝達されることにより走行する。エンジン100、クラッチ200および変速機300は、ECU500により制御される。
エンジン100は、4気筒のガソリンエンジンである。なお、エンジン100の気筒数は4以外であってもよい。クラッチ200は、エンジン100のクランクシャフト600に連結されている。クラッチ出力軸202は、スプライン310を介して変速機300の入力軸302に連結されている。
変速機300は、常時噛合い式のギヤトレーンから構成されている。変速機300におけるギヤ段の選択は、アクチュエータ304によりシフトフォークシャフトを摺動させることにより行なわれる。アクチュエータ304は、油圧により作動するものであってもよく、電力により作動するものであってもよい。なお、ダイレクトシリンダを用いたアクチュエータによりギヤ段の選択を行なってもよい。
ECU500は、エンジンECU502、トランスミッションECU504、ROM(Read Only Memory)506およびRAM(Random Access Memory)508を含む。エンジンECU502は、エンジン100を制御する。本実施の形態において、エンジンECU502は、エンジン回転数やアクセル開度などに基づいて定められる目標エンジン図示トルクに基づいて、エンジン100のトルクを制御する。
エンジン100は、トルクが一定であっても、外乱などの影響により、回転数がハンチングする場合がある。このような場合、エンジンECU502は、エンジン回転数が安定するように、理論回転数(目標エンジン図示トルクに基づいて定まる回転数)と実際のエンジン回転数との偏差に応じて、トルク補正量(アンチジャーク補正量)を決定する。エンジンECU502は、決定されたトルク補正量が満たされるように、エンジン100の点火時期を変動(遅角または進角)させる。
また、エンジンECU502は、エンジン100にノッキングが発生した場合、ノッキングが発生した気筒の点火時期を、ノッキングが発生しなくなるまで、予め定められた角度ずつ遅角させる。ノッキングが発生しなくなると、エンジンECU502は、遅角されていた点火時期を、予め定められた角度ずつ進角させる。このような制御をノックコントロールという。
点火時期の遅角または進角により、エンジン100のトルクが変動する。エンジン100のトルクの変動は、アンチジャーク補正により点火時期が変動された場合、特に顕著に表れる。
また、エンジンECU502は、アイドル時のエンジン回転数が、予め定められた目標回転数となるようにISC制御を行なう。ISC制御では、アイドル時の実際の回転数と目標回転数との偏差から算出されるトルク補正量に基づいて、エンジン100のトルクが制御される。算出されたトルク補正量は積分される。すなわち、エンジン100のトルクは、トルク補正量の積分項に基づいて制御される。アイドル回転数が、目標回転数を上回った場合、エンジン100のトルクが低下するように制御される。アイドル回転数が、目標回転数を下回った場合、エンジン100のトルクが高くなるように制御される。
学習条件が成立すると、ISC制御の積分項が、アイドルトルクずれ学習値としてRAM508に記憶される。エンジン100のトルクは、アイドルトルクずれ学習値分だけ高くなるように、または低下するように制御される。
さらに、エンジンECU502は、エンジン100がアイドル時であることを含む予め定められたアイドル時フューエルカット実行条件が成立した場合、フューエルカットを実行する。アイドル時フューエルカット実行条件には、一般的な条件を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。
トランスミッションECU504は、クラッチ200および変速機300を制御する。本実施の形態において、トランスミッションECU504は、変速機300の変速時に、変速制御モードで変速機300を制御する。トランスミッションECU504は、変速制御モードで変速機300を制御することにより、エンジン100の実エンジン正味トルクがたとえば0N・m付近まで低下したときにクラッチ200が切断状態になるようにクラッチ200を制御する。ここで、実エンジン正味トルクとは、エンジン100が実際に発生するトルク(実エンジン図示トルク)からエンジン100のフリクショントルク、ポンピングロス、補機類の負荷トルクおよびアイドルトルクずれ学習値を減算したトルクをいう。実エンジン正味トルクは、エンジン100から変速機300に伝達されるトルクとして算出される。
クラッチ200が切断状態であるときに、トランスミッションECU504は、ギヤ段を変更するように変速機300を制御する。ギヤ段の変更が完了すると、トランスミッションECU504は、クラッチ200が接続状態になるようにクラッチ200を制御する。なお、変速制御モードでのクラッチ200および変速機300の制御は、これに限らない。
エンジンECU502とトランスミッションECU504とは、相互に信号を送受信する。本実施の形態において、エンジンECU502には、変速機300を制御するために用いられる実エンジン正味トルクを算出し、トランスミッションECU504に送信する。トランスミッションECU504は、エンジンECU502から送信された実エンジン正味トルクを用いて、変速機300を制御する。
本実施の形態において、トランスミッションECU504は、変速時にクラッチ200を切断し始め、クラッチ200が半接続状態にある場合、エンジンECU502から送信された実エンジン正味トルクに基づいて、クラッチ200の係合トルクを決定する。また、トランスミッションECU504は、エンジンECU502から送信された実エンジン正味トルクの変化率(変化の傾き)から、実エンジン正味トルクがたとえば0N・m付近になる時期を予測し、その時期に対応させて、クラッチ200を切断状態にする。
ROM506は、ECU500が実行するプログラムやマップなどを記憶する。本実施の形態において、ROM506に記憶された変速線図または運転者のシフト操作に基づいて、トランスミッションECU504は、変速制御モードで変速機300を制御するか否かを決定する。RAM508は、ECU500の演算結果を記憶する。
ECU500には、ポジションセンサ510、アクセル開度センサ512、ブレーキスイッチ514、車速センサ516、入力軸回転数センサ518、出力軸回転数センサ520、およびタイミングロータ522の外周に対向して設けられたクランクポジションセンサ524から信号が送信される。
ポジションセンサ510は、シフトレバーのシフトポジションを検出する。アクセル開度センサ512は、アクセルペダルのアクセル開度を検出する。ブレーキスイッチ514は、ブレーキペダルが踏まれたか否かを検出する。車速センサ516は、車速を検出する。入力軸回転数センサ518は、変速機300の入力軸の回転数を検出する。出力軸回転数センサ520は、変速機300の出力軸の回転数を検出する。クランクポジションセンサ524はエンジン回転数を検出する。
ECU500は、これらのセンサから送信された信号、ROM506に記憶されたプログラムおよびマップなどに基づいて演算処理を行なう。本実施の形態において、ECU500は、運転者のシフト操作に基づいて、変速(アップシフトおよびダウンシフト)を行なう。なお、シフト操作の代わりに、ステアリング(図示せず)に設けられたスイッチの操作に基づいて、変速を行なってもよい。
図2を参照して、エンジン100についてさらに説明する。エンジン100に吸入される空気は、エアクリーナ102によりろ過され、吸気管104およびインテークマニホールド106を通り、インジェクタ108から噴射された燃料とともに燃焼室内に導入される。
燃焼室内で、空気と燃料との混合気が点火プラグ110により点火され、燃焼する。混合気が燃焼することにより、エンジン100は駆動力を発生する。燃焼後の混合気、すなわち排気ガスは、エギゾーストマニホールド112に導かれ、触媒114により浄化された後、車外に排出される。
燃焼室内に導入される空気は、スロットルバルブ116により制御される。スロットルバルブ116はモータによって駆動される電子制御式のスロットルバルブである。スロットルバルブ116の開度は、ECU500により制御される。空気の量は、エアフローメータ526により検出され、検出結果を表す信号がECU500に送信される。
ECU500のエンジンECU502は、エアフローメータ526により検出された空気量から、予めROM506に記憶された理論式に基づいて、エンジン100の充填効率を算出する。なお、充填効率を、空気圧から理論式に基づいて算出してもよい。
スロットルバルブ116の開度は、スロットル開度センサ528により検出され、検出結果を表す信号がECU500に送信される。触媒114の温度TCは、温度センサ530により検出され、検出結果を表す信号がECU500に送信される。なお、温度センサ530により触媒温度TCを検出する代わりに、エンジン回転数、負荷、水温、吸気温度などに基づいて触媒温度TCを推定してもよい。
エンジン100で発生するノッキングは、ノックセンサ532により検出され、検出結果を表す信号がECU500に送信される。エンジン100の冷却水の温度は、水温センサ534により検出され、検出結果を表す信号が、ECU500に送信される。ECU500のエンジンECU502は、エンジン100の始動時に検出された冷却水の温度および現在の冷却水の温度に基づいて、エンジン100の潤滑油の温度を検出(推定)する。
図3を参照して、クラッチ200についてさらに説明する。クラッチ200は、乾式単板式の摩擦クラッチである。図3に示すように、クラッチ200は、クラッチ出力軸202と、クラッチ出力軸202に配設されたクラッチディスク204と、クラッチハウジング206と、クラッチハウジング206に配設されたプレッシャプレート208と、ダイヤフラムスプリング210と、クラッチレリーズシリンダ212と、レリーズフォーク214と、レリーズスリーブ216とを含む。
ダイヤフラムスプリング210が、プレッシャプレート208を図3において右方向に付勢することにより、クラッチディスク204が、エンジン100のクランクシャフト600に取り付けられたフライホイール602に押付けられ、クラッチが接続される。
クラッチレリーズシリンダ212が、レリーズフォーク214を介して図3において右方向へ、レリーズスリーブ216を移動させることにより、ダイヤフラムスプリング210の内端部が図3において右方向へ移動する。ダイヤフラムスプリング210の内端部が図3において右方向へ移動すると、プレッシャプレート208が図3において左方向に移動し、クラッチディスク204とフライホイール602とが離れてクラッチが切断される。
クラッチレリーズシリンダ212は、リザーバ218から油圧ポンプ220により汲み上げられた作動油の油圧が、クラッチソレノイドバルブ222を介して供給されることにより作動する。クラッチソレノイドバルブ222は、クラッチレリーズシリンダ212に対する油圧の供給および排出を切換える。クラッチソレノイドバルブ222は、ECU500により制御される。
クラッチレリーズシリンダ212に油圧が供給されると、クラッチレリーズシリンダ212のピストンが図3において左方向に移動し、レリーズスリーブ216が図3において右方向へ移動してクラッチが切断される。クラッチレリーズシリンダ212のピストンの位置(クラッチストローク)は、クラッチストロークセンサ536により検出される。クラッチストロークセンサ536の検出結果を表す信号は、ECU500に送信される。
ECU500は、クラッチストロークセンサ536から送信された信号に基づいて、クラッチ200が切断状態にあるか、接続状態にあるか、半接続状態にあるかを検出する。なお、クラッチ200を電力により作動するようにしてもよい。
図4を参照して、本実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECU500が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU500は、実エンジン図示トルクTZを算出する。実エンジン図示トルクTZは、クランクポジションセンサ524から送信された信号により検出したエンジン回転数およびエアフローメータ526により検出した空気量から算出された充填効率の2次元マップにより算出される。
S102にて、ECU500は、気筒毎のトルク補正量、すなわち気筒毎の点火時期の変動量Aを算出する。ここで、点火時期の変動量Aとは、アンチジャーク補正により変動させた点火時期の角度の絶対値をいう。
S104にて、ECU500は、点火時期の変動量Aが、予め定められた変動量A(0)よりも大きいか否かを判別する。点火時期の変動量Aが、予め定められた変動量Aよりも大きい場合(S104にてYES)、処理はS106に移される。そうでない場合(S108にてNO)、処理はS108に移される。
S106にて、ECU500は、後述するS110にて行なわれる実エンジン図示トルクのなまし処理に用いられる時定数Tを、T(1)に設定する。S108にて、ECU500は、実エンジン図示トルクTZのなまし処理に用いられる時定数Tを、T(2)(T(1)>T(2))に設定する。
なお、本実施の形態においては、アンチジャーク補正による点火時期の変動量の大小に応じて、なまし処理の時定数Tを設定しているが、ノックコントロールによる点火時期の変動量に応じて、時定数Tを設定してもよい。この場合、アンチジャーク補正による点火時期の変動量の大小とノックコントロールによる点火時期の変動量の大小との組合わせ応じて、4種類の時定数を設定してもよい。
S110にて、ECU500は、たとえば演算式、TS=TZ(J−1)+(TZ(J−1)−TZ(J))×ES/Tにより、実エンジン図示トルクTZのなまし処理を行なう。ここで、TSとは、なまし処理により算出される出力値である。TZ(J−1)は、前回算出された実エンジン図示トルクTZである。TZ(J)は、今回算出された実エンジン図示トルクTZである。ESは、この処理を実行する演算周期である。Tは時定数である。
S112にて、ECU500は、燃料の供給の停止(フューエルカット)中であるか否かを判別する。フューエルカット中である場合(S112にてYES)、処理はS114に移される。そうでない場合(S112にてNO)、処理はS116に移される。
S114にて、ECU500は、フューエルカットが行なわれている気筒の数に基づいて、出力値TSの減算処理を行なう。全気筒数をKAとし、フューエルカットが行なわれている気筒の数をKBとすれば、ECU500は、出力値TSに(KA−KB)/KAを乗じて出力値TSの減算処理を行なう。
S116にて、ECU500は、エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロスおよび補機負荷トルクを算出する。フリクショントルクおよびポンピングロスは、エンジン回転数および充填効率の2次元マップに基づいて算出された値を、冷却水の温度および大気圧により補正して算出される。このとき、フリクショントルクを正確に算出することは困難であるため、フリクショントルクは、ばらつき幅の中でエンジン制御で使用する上で最も都合の良い値に設定される。たとえば、エンストが心配される運転領域では、ばらつき幅の中央値よりも大きい値に設定するのがよい。補機負荷トルクは、エンジン回転数の1次元マップに基づいて算出される。なお、フリクショントルク、ポンピングロスおよび補機負荷トルクの算出方法は、これに限らない。
S118にて、ECU500は、出力値TSまたは減算処理された出力値TSから、エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロス、補機負荷トルクおよびアイドルトルクずれ学習値を減算し、実エンジン正味トルクを算出する。
S120にて、ECU500は、水温センサ534により検出されたエンジン100の冷却水の始動時の温度と現在の温度とに基づき、ROM506に記憶された2次元マップからエンジン100の潤滑油の温度TOを検出する。
S124にて、ECU500は、フリクショントルクを低くするように補正し、実エンジン図示トルクからフリクショントルクを減算して算出した実エンジン正味トルクを高くするように補正する。ECU500は、予め定められた幅の中央値よりも大きい値に設定されているフリクショントルクを、予め定められた幅の中央値になるように、フリクショントルクを低くするように補正する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECU500の動作について説明する。
車両システムの起動中において、実エンジン図示トルクTZが算出され(S100)、アンチジャーク補正による気筒毎のトルク補正量、すなわち気筒毎の点火時期の変動量Aが算出される(S102)。
点火時期の変動量Aが、予め定められた変動量A(0)よりも大きければ(S104にてYES)、前回算出された実エンジン図示トルクTZ(J−1)と今回算出された実エンジン図示トルクTZ(J)との差は大きくなる。この場合、図示トルクのなまし処理に用いられる時定数Tが、大きい方の時定数T(1)に設定される(S104)。そのため、なまし処理(S110)の演算式の第二項、TZ(J−1)−TZ(J))×ES/Tが抑制される。したがって、算出される出力値TSの変化量は抑制され、点火時期の変動量Aが大きい場合でも、なめらかに変化する出力値TSを得ることができる。
一方、点火時期の変動量Aが小さければ、前回算出された実エンジン図示トルクTZ(J−1)と今回算出された実エンジン図示トルクTZ(J)との差は大きくない。この場合は、上述の演算式の第二項、TZ(J−1)−TZ(J))×ES/Tを、点火時期の変動量Aが大きい場合ほど抑制しなくても、なめらかに変化する出力値TSを得ることができる。したがって、時定数Tが小さい方の時定数T(2)に設定され、この時定数T(2)を用いたなまし処理(S110)により、出力値TSが算出される。
実エンジン図示トルクTZのなまし処理が実行されて(S110)、出力値TSが算出されると、フューエルカット中であるか否かが判別される(S112)。フューエルカット中であれば(S112にてYES)、それだけエンジン100の実際のトルクは低下しているので、出力値TSの減算処理が行なわれる(S114)。ここでは、4気筒のうち、2気筒がフューエルカット中であると想定する。この場合、出力値TSが、2/4(1/2)倍される。なお、フューエルカット中でなければ(S112にてNO)、減算処理(S114)は行なわれない。
出力値TSの減算処理(S114)が行なわれると、エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロスおよび補機負荷トルクが算出される(S116)。出力値TSから、エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロス、補機負荷トルクおよびアイドルトルクずれ学習値が減算されて、実エンジン正味トルクが算出される(S118)。
算出されるフリクショントルクは、変速機300の制御の他、エンジン100の制御に用いられる。フリクショントルクを低く見積もれば、エンジン100のトルクを実際よりも高く算出してしまうおそれがある。この場合、エンストが発生するおそれがある。そのため、たとえば、エンストが心配される運転領域ではフリクショントルクを予め定められた幅の中央値よりも高い値に設定し、フリクショントルクを高めに見積もっている。実際のフリクショントルクと算出されるフリクショントルクとのずれは、エンジン100の潤滑油の温度と冷却水の温度との差が大きいほど、大きい。
このようなフリクショントルクを実エンジン図示トルクTZから減算して、変速機300の制御に用いられる実エンジン正味トルクを算出すれば、この実エンジン正味トルクは実際に変速機300に伝達されるトルクよりも低めに算出される。
このような実エンジン正味トルクを補正するため、エンジン100の冷却水の始動時の温度と現在の温度との2次元マップからエンジン100の潤滑油の温度TOが検出される(S120)。潤滑油の温度TOと冷却水の温度との差に応じてフリクショントルクが低くなるように補正される。また、別の方法として、2次元マップに潤滑油の温度を設定せずにこの2次元マップにフリクショントルク補正量を直接設定してもよい。これにより、実エンジン図示トルクTZからフリクショントルクを減算して算出した実エンジン正味トルクが高くなるように補正される(S124)。そのため、実エンジン正味トルクの精度を向上することができる。
以上のように、本実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECUは、各気筒の点火時期の変動量が大きい場合は、大きい時定数T(1)を用いて、実エンジン図示トルクTZをなまし処理し、出力値TSを算出する。この出力値TSに基づいて、実エンジン正味トルクが算出される。これにより、点火時期の変動量が大きいために実エンジン図示トルクTZの変動量が大きい場合であっても、滑らかに変動する実エンジン正味トルクを得ることができる。
また、ECUは、出力値TSからエンジンのフリクショントルクを減算して実エンジン正味トルクを算出した後、エンジンの潤滑油の温度に基づいて、フリクショントルクを低く補正することにより、実エンジン正味トルクが高くなるように補正する。これにより、高めに見積もられているフリクショントルクの精度を向上し、精度のよい実エンジン正味トルクを得ることができる。
<第2の実施の形態>
図5を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。前述の第1の実施の形態において、ECUは、エンジン100から変速機300に伝達される実際のエンジン正味トルク(実エンジン正味トルク)を算出していた。本実施の形態において、ECUは、実エンジン正味トルクに加えて、エンジン100から変速機300に伝達される目標のエンジン正味トルク(目標エンジン正味トルク)を算出する。
その他の構造については、前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図5を参照して、本実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECU500が実行するプログラムの制御構造について説明する。ECU500は、前述の第1の実施の形態のプログラムに加えて、以下に説明するプログラムを実行する。
S200にて、ECU500は、アクセル開度センサ512により検出されたアクセル開度およびクランクポジションセンサにより検出されたエンジン回転数に基づき、スロットルバルブ116を制御するために用いられる目標エンジン図示トルクを算出する。目標エンジン図示トルクは、ROM506に記憶されたマップから算出される。
S202にて、ECU500は、アイドル時フューエルカット実行条件が満たされ状態において、アイドル時フューエルカット禁止要求があるか否かを判別する。アイドル時フューエルカット禁止要求があるか否かは、トランスミッションECU504からエンジンECU502に送信される信号に基づいて判別する。
トランスミッションECU504は、エンジン回転数と変速機300の入力軸回転数とを、または変速機300の入力軸回転数と出力軸回転数とを同期させて変速を行なうためにエンジン回転数を吹き上げる必要がある場合、アイドル時フューエルカットの禁止を要求する。トランスミッションECU504は、アイドル時フューエルカットを禁止する場合、禁止要求信号をエンジンECU502に送信する。
トランスミッションECU504から、アイドル時フューエルカットの禁止要求がある場合(S202にてYES)、処理はS204に移される。そうでない場合(S204にNO)、処理はS206に移される。
S204にて、ECU500は、目標エンジン図示トルクを、フューエルカットが行なわれた場合のトルク、すなわち0N・mに設定する。なお、フューエルカットが行なわれた場合のトルクは、0N・m以外であってもよい。S206にて、ECU500は、エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロスおよび補機負荷トルクを算出する。
S208にて、ECU500は、目標エンジン図示トルクから、エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロス、補機負荷トルクおよびアイドルトルクずれ学習値を減算し、目標エンジン正味トルクを算出する。S210にて、ECU500は、算出された目標エンジン正味トルクから、ISC制御における積分項分のトルクを減算して、目標エンジン正味トルクを補正する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECU500の動作について説明する。
車両システムの起動中において、アクセル開度とエンジン回転数とのマップから、スロットルバルブ116を制御するために用いられる目標エンジン図示トルクが算出される(S200)。
この目標エンジン図示トルクは、エンジン100のアイドル時において、アイドル時フューエルカット実行条件が満たされ、フューエルカットが実行中である場合、0N・mになる。
一方、アイドル時フューエルカット実行条件が満たされていても、変速機300の変速時に、トランスミッションECU504からアイドル時フューエルカット禁止要求があれば、フュ−ルカットが実行されない。そのため、目標エンジン図示トルクは、0N・mにはならない。
この状態、すなわち、アイドル時フューエルカット実行条件が満たされており、かつ、アイドル時フューエルカット禁止要求がある状態において、変速機300の変速が終了すれば、アイドル時フューエルカット禁止要求はなされなくなる。この場合、変速の終了とともにフューエルカットが実行され、目標エンジン図示トルクが0N・mになる。
トランスミッションECU500は、目標エンジン図示トルクに基づいて算出される目標エンジン正味トルクから、エンジン100への要求トルクを算出する。そのため、変速の終了とともに目標エンジン図示トルクが急変すれば、変速機300の制御上、不都合が生じる場合がある。
したがって、トランスミッションECU504からアイドル時フューエルカット禁止要求がある場合は(S202にてYES)、前もって目標エンジン図示トルクを、フューエルカットが行なわれた場合のトルク、すなわち0N・mとする(S204)。
エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロスおよび補機負荷トルクが算出され(S206)、目標エンジン図示トルクから、エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロス、補機負荷トルクおよびアイドルトルクずれ学習値が減算される。これにより、目標エンジン正味トルクが算出される(S208)。
この目標エンジン正味トルクは、スロットル制御用の目標エンジン図示トルクに基づいて算出されている。目標エンジン図示トルクには、ISC制御によりエンジン100のトルクが補正されることにより、トルク補正量の積分項が加算される。したがって、目標エンジン正味トルクには、ISC制御によるトルク補正量の積分項が含まれる。
この積分項は、運転者の意思とは関係なく算出されるものである。この積分項を含んだ目標エンジン正味トルクは、運転者の意思を反映させて制御(運転者の要求に応じて加速させたり減速させたり)する必要がある変速機300の制御には好ましくない。
したがって、ISC制御によるトルク補正量の積分項分のトルクが、算出された目標エンジン正味トルクから減算される(S210)。これにより、目標エンジン正味トルクを、より運転者の意思を反映して算出することができる。
以上のように、本実施の形態に係るエンジンのトルク算出方法を実行するECUは、目標エンジン図示トルクから、エンジン100のフリクショントルク、ポンピングロス、補機負荷トルクおよびアイドルトルクずれ学習値を減算して、変速機の制御に用いられる目標エンジン正味トルクを算出する。ECUは、アイドル時フューエルカット実行条件が成立している状態において、フューエルカット禁止要求があれば、目標エンジン図示トルクを、フューエルカットされる場合のトルクとして、目標エンジン正味トルクを算出する。これにより、変速が終了するとともにフューエルカットが実行された場合の目標エンジン正味トルクを前もって算出することができる。
また、ECUは、ISC制御により算出されたトルク補正量の積分項分のトルクを、算出された目標エンジン正味トルクから減算し、目標エンジン正味トルクを補正する。これにより、ドライバの意思がより反映された目標エンジン正味トルクを得ることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 エンジン、108 インジェクタ、110 点火プラグ、116 スロットルバルブ、200 クラッチ、300 変速機、500 ECU、502 エンジンECU、504 トランスミッションECU、506 ROM、508 RAM、512 アクセル開度センサ、522 タイミングロータ、524 クランクポジションセンサ、526 エアフローメータ、528 スロットル開度センサ、532 ノックセンサ、534 水温センサ、536 クラッチストロークセンサ。

Claims (6)

  1. 自動変速機に連結されたエンジンのトルク算出方法であって、前記エンジンのトルクは、回転数に基づいて算出される第1のエンジントルクに基づいて制御され、前記第1のエンジントルクは、アイドル時の回転数が予め定められた回転数になるように補正され、
    第1のエンジントルクに基づいて、前記自動変速機の制御に用いられる第2のエンジントルクを算出するステップと、
    第1のエンジントルクの補正量に基づいて、前記第2のエンジントルクを補正するステップとを含む、エンジンのトルク算出方法。
  2. 前記エンジンのアイドル時の回転数は、予め定められた回転数になるように、回転数により予め定められたトルク補正量に基づいて制御され、
    前記第2のエンジントルクは、前記予め定められたトルク補正量を考慮して算出される、請求項1に記載のエンジンのトルク算出方法。
  3. 前記第2のエンジントルクは、前記エンジンのポンピングロスを考慮して算出される、請求項1に記載のエンジンのトルク算出方法。
  4. 自動変速機に連結されたエンジンのトルク算出方法であって、前記エンジンのトルクは、回転数に基づいて算出される第1のエンジントルクに基づいて制御され、前記第1のエンジントルクは、アイドル時の回転数が予め定められた回転数になるように補正され、
    第1のエンジントルクに基づいて、前記自動変速機の制御に用いられる第2のエンジントルクを算出するための手段と、
    第1のエンジントルクの補正量に基づいて、前記第2のエンジントルクを補正するための手段とを含む、エンジンのトルク算出装置。
  5. 前記エンジンのアイドル時の回転数は、予め定められた回転数になるように、回転数により予め定められたトルク補正量に基づいて制御され、
    前記第2のエンジントルクは、前記予め定められたトルク補正量を考慮して算出される、請求項4に記載のエンジンのトルク算出装置。
  6. 前記第2のエンジントルクは、前記エンジンのポンピングロスを考慮して算出される、請求項4に記載のエンジンのトルク算出装置。
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