JP2009120908A - ガスアトマイズ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】不純物が混入しない高純度な金属粉末を得ることができる。
【解決手段】滴下する金属材料の溶湯に噴霧ガスを衝突させて噴霧チャンバー1内で金属粉末24を生成させ、サイクロン6で金属粉末24を分離し回収するようにしたガスアトマイズ装置において、噴霧チャンバー1およびサイクロン6の内壁のうちで金属粉末24が衝突する部分を、上記内壁とは別体の、上記金属材料と同質の金属材で構成されたカバー体62,71にして、これらを内壁に着脱可能に取り付ける。
【選択図】 図1
【解決手段】滴下する金属材料の溶湯に噴霧ガスを衝突させて噴霧チャンバー1内で金属粉末24を生成させ、サイクロン6で金属粉末24を分離し回収するようにしたガスアトマイズ装置において、噴霧チャンバー1およびサイクロン6の内壁のうちで金属粉末24が衝突する部分を、上記内壁とは別体の、上記金属材料と同質の金属材で構成されたカバー体62,71にして、これらを内壁に着脱可能に取り付ける。
【選択図】 図1
Description
本発明はガスアトマイズ装置に関し、特に、高純度の金属粉末を製造するのに適したガスアトマイズ装置に関する。
近年、DVD等の表面記録層を形成するためのスパッタリングターゲットとしてフォーナインやファイブナインの、高純度で結晶粒径が微細な金属が求められており、従来の鋳造−鍛造法に代えて、スパッタリングターゲットを金属粉末の焼結体で製造することが提案されている。そして、このような金属粉末を得るのにガスアトマイズ装置が使用される。ガスアトマイズ装置は、金属溶湯を噴霧ガスによって粉末化するもので、特許文献1に記載の装置では、噴霧チャンバー内で生成された金属粉末を、冷却部を兼ねた搬送パイプでサイクロンへ送り、サイクロンにて金属粉末をガスと分離し回収するようにしている。
特開平6−279812
ところで、ガスアトマイズ装置で高純度の金属粉末を製造する場合に100ppm以下の微量の不純物が混入することがあり、高純度の粉末ではこの微量な不純物の混入が問題となっている。
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、不純物が混入しない高純度な金属粉末を得ることができるガスアトマイズ装置を提供することを目的とする。
発明者等の知見によると、金属粉末に混入する不純物はFe,Ni,Cr等である。これらは噴霧チャンバーやサイクロンを構成するSUS材の成分であり、噴霧チャンバーやサイクロンの内壁に金属粉末が高速で衝突した際に削り取られて生じる粉塵であることが判明した。
そこで、本発明はこのような知見に基づいてなされたもので、本第1発明では、滴下する金属材料の溶湯に噴霧ガスを衝突させて噴霧チャンバー(1)内で金属粉末(24)を生成させ、サイクロン(6)で金属粉末(24)を分離し回収するようにしたガスアトマイズ装置において、噴霧チャンバー(1)およびサイクロン(6)の内壁(1a、6a)のうちで金属粉末(24)が衝突する部分(23,62,71)を、上記金属材料と同質の金属材で構成したことを特徴としている。ここで、同質の金属材とは、金属材料が単一金属である場合にはこれと同じ金属材であり、上記金属材料が合金である場合には、重量%比率が最も大きい金属と同じ金属材とする。
本第1発明において、金属粉末が噴霧チャンバーおよびサイクロンの内壁部分に衝突するとその一部が削り取られて金属粉末に混入するが、混入する金属材は金属粉末と同質のものであるから不純物となることはない。
本第2発明では、上記金属粉末(24)が衝突する部分(23,62,71)を上記内壁(1a、6a)とは別体にして、当該内壁に着脱可能に取り付ける。
本第2発明においては、溶解される金属材料が変更された場合には、金属粉末が衝突する内壁部分を、上記金属材料と同質の金属材のものに速やかに取り替えることができる。また、上記内壁部分に金属粉末が付着しても、内壁部分を取り替えるだけで済み、付着した金属粉末を研磨除去する作業は不要である。
本第3発明では、噴霧チャンバー(1)の下端に連通する粉末回収容器(51)を設ける。本第3発明においては、相対的に粗く重い金属粉末が噴霧チャンバー内を下降して粉末回収容器に回収されるから、サイクロンに向かって流通する過程で汚染される金属粉末の割合を最小限に抑えられる。
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以上のように、本発明のガスアトマイズ装置によれば、不純物が混入しない高純度な金属粉末を得ることができる。
図1にはガスアトマイズ装置の構成を示す。図1において、上方へ開放する噴霧チャンバー1の上方には水冷銅の筒状ルツボ2が位置しており、ルツボ2の下方開口はアトマイズノズル3で閉鎖されている。アトマイズノズル3には中心に溶湯供給孔31が上下方向へ貫通しており、また、アトマイズノズル31には、途中に圧力調整弁41を設けた、不活性ガス(例えばArガス)カードル4から至るガス供給管42が連結されている。ルツボ2の周囲には誘導加熱コイル21が配設されており、ルツボ2内の金属材料が誘導熱で溶解させられるとともに、溶解された溶湯22は、上記コイル21によって生成される磁気力で半浮揚状態となってルツボ2の内周壁と非接触の状態に保持されている。こうした溶解炉はコールドクルーシブ炉と呼ばれ、耐火物(アルミナ、マグネシア等)のルツボを使用する場合に比べ、不純物の混入が少なく、より一層高純度の粉末を生成することができる。
ルツボ2の下端外周フランジ25の下方には筒状のガイドシリンダ23(図2)が下方へ向けて突設されている。ガイドシリンダ23は頂面の開口縁がボルト231でアトマイズノズル3の外周下面に着脱可能に取り付けられており、噴霧チャンバー1の開放口を閉鎖した状態でアトマイズノズル3と共に一体で昇降可能である。すなわち、アトマイズノズル3は噴霧後にメンテナンスする場合があるが、この場合には、図示しない昇降用のモータを駆動してガイドシリンダ23を下降させてアトマイズノズル3をルツボ2から切り離している。なお、上記ルツボ2内で溶解させられる金属材料は、例えばチタン、ジルコニウム、これらの合金、あるいは希土類金属の合金等である。
溶湯22は溶湯供給孔31から滴下するが、その過程でアトマイズノズル3のガス噴出孔(図示略)から噴出する不活性ガスによって微粒化され、噴霧チャンバー1内を降下する過程で冷却凝固して金属粉末24となる。噴霧チャンバー1の底壁11は下方へ縮小する円錐形をなし、その下端には、直下に配設された粉末回収容器51に至る回収パイプ12が接続されている。回収パイプ12からは搬送パイプ13の一端が分岐して、その他端はサイクロン6の周壁上端に連結されている。サイクロン6の、下方へ漸次縮小する下端は粉末回収容器52に連通している。サイクロン6の頂壁からは排気管61が延出してブロア(図示略)を含む排気系へ至っている。
ここで、本実施形態では、噴霧チャンバー1の底壁11に沿い、回収パイプ12の連結開口を除いて上記底壁11を覆うように、図3に示すような円錐筒状のカバー体71が着脱可能に取り付けられている。具体的には、カバー体71は噴霧チャンバー1の底壁11上にこれに当接する状態で載置されているだけで、ボルト等による固定はされていない。また、サイクロン6の周壁上端のうち搬送パイプ13の連結開口部に対向する内壁にはこれを覆って図4に示すようなカバー体62がボルト621で着脱可能に取り付けられている。そして、アトマイズによって生成された金属粉末24が衝突して表面が削り取られるおそれのある上記ガイドシリンダ23やカバー体62,71は、金属粉末24すなわち溶解される金属材料と同質の金属材で構成してある。すなわち、ガイドシリンダ23やカバー体62,71は、溶解される金属材料が単一金属である場合にはこれと同じ金属材で構成され、上記金属材料が合金である場合には、このうち重量%比率が最も大きい金属と同じ金属材で構成されている。具体的には、生成する粉末がTiであれば、カバー体62,71等をTi材で形成し、粉末がFeであれば、カバー体62,71等をFeで形成する。さらには、粉末がTi−Alであれば、カバー体62,71等をTiで形成する。なお、カバー体62やガイドシリンダ23の締結用ボルト621,231も粉末に応じて変更し、例えばTi製のボルトを用いる。
このような構造において、噴霧チャンバー1内で生成され下降する金属粉末24のうち相対的に粗く重いものは、ガス流に乗ることなく回収パイプ12を経て粉末容器51内に回収される。一方、相対的に細かく軽いものは、ガス流に乗って搬送パイプ13を経てサイクロン6に至り、ここでガス流と分離されてサイクロン6の下端に連通する粉末回収容器52に落下してここで回収される。以上の過程で、金属粉末24がガイドシリンダ23やカバー体62,71に衝突するとこれらガイドシリンダ23等の一部が削り取られて金属粉末24に混入するが、混入する金属材は金属粉末24と同質の金属であるから不純物となることはない。
本実施形態では、ガイドシリンダ23やカバー体62,71を噴霧チャンバー1やサイクロン6の内壁1a,6aに対して着脱可能としてあるから、溶解される金属材料が変更された場合にはこれに応じて速やかにガイドシリンダ23やカバー体62,71を、上記金属材料と同質の金属材のものに取り替えることができる。さらに、噴霧チャンバー1の内壁1aのうち底壁11の部分には金属粉末24が付着し易く、従来は底壁部分に付着した金属粉末を研磨除去する作業を必要としたが、底壁11を覆って着脱可能な上記カバー体71を設けたことにより、金属粉末24の付着したカバー体71を取り替えるだけで研磨作業は不要である。
さらに、サイクロン6のみならず噴霧チャンバー1にも粉末回収容器51を設けて、ここで相対的に粗く重い金属粉末24を回収するようにしたから、搬送パイプ13を流通する際に汚染される金属粉末24の割合を最小限に抑えることができる。なお、流通する金属粉末24が衝突して削り取られる可能性のある搬送パイプ13や排気管61のエルボ部分を着脱可能にして、このエルボ部分を、生成される金属粉末24と同質の金属材製のものに取り替えるようにしても良い。具体的には、Ti粉末を生成する場合には、Ti製のエルボ部分を使用する。このようにすると、さらに高純度の粉末を製造することができる。
1…噴霧チャンバー、23…ガイドシリンダ(内壁部分)、24…金属粉末、3…アトマイズノズル、51…粉末回収容器、6…サイクロン、62…カバー体(内壁部分)、71…カバー体(内壁部分)。
Claims (3)
- 滴下する金属材料の溶湯に噴霧ガスを衝突させて噴霧チャンバー内で金属粉末を生成させ、サイクロンで前記金属粉末を分離し回収するようにしたガスアトマイズ装置において、噴霧チャンバーおよびサイクロンの内壁のうちで金属粉末が衝突する部分を、前記金属材料と同質の金属材で構成したことを特徴とするガスアトマイズ装置。
- 前記金属粉末が衝突する部分を、前記内壁とは別体にして、当該内壁に着脱可能に取り付けた請求項1に記載のガスアトマイズ装置。
- 前記噴霧チャンバーの下端に連通する粉末回収容器を設けた請求項1又は2に記載のガスアトマイズ装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101898248A (zh) * | 2010-07-30 | 2010-12-01 | 江苏天元金属粉末有限公司 | 太阳能电板用超细铝粉的生产方法 |
CN102407338A (zh) * | 2011-12-06 | 2012-04-11 | 中南大学 | 制备低氧含量的微细球形金属粉末的气体雾化装置 |
JP2013038172A (ja) * | 2011-08-05 | 2013-02-21 | Furukawa Co Ltd | 熱電変換材料の製造方法、熱電変換材料、および熱電変換モジュール |
JP2020503441A (ja) * | 2016-12-21 | 2020-01-30 | カーペンター テクノロジー コーポレイション | チタン粉末製造装置及び方法 |
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