JP2009119442A - 汚泥の処理方法 - Google Patents

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【課題】現場において発生する汚泥を確実に中性固結することのできる汚泥の処理方法を提供する。
【解決手段】建設工事や化学工場等で発生する汚泥を固結させて処理する方法であって、汚泥にアルカリ硅酸塩と酸性剤を混和させてpH5.8以下になるように調整した後、酸消費剤を加えて汚泥をpH5.8〜8.6の中性領域としてコーン指数で200kN/m2 以上の硬さで固結させる。具体的には、例えば、攪拌機を使用し、汚泥aを攪拌移動させながら、アルカリ硅酸塩に続けて酸性剤を混和するか、または、酸性剤に続けてアルカリ硅酸塩を混和した後、さらに酸消費剤を加えるようにする。産業廃棄物に該当する汚泥を現場で確実に中性固結させて、一般堤防、造成、盛土、埋め戻し等に広く再利用することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、建設工事や化学工場等で発生する汚泥を固結させて処理する汚泥の処理方法に関するものである。
従来より、建設工事、たとえば泥土加圧方式シールド工法で掘削した非常にやわらかい汚泥は産業廃棄物に指定されている。すなわち、標準ダンプトラックに山積みできず、またその上を人が歩けない状態(コーン指数がおおむね200kN/m2 以下)の汚泥、あるいはpHが5.8〜8.6の範囲に入らない汚泥は産業廃棄物に指定されている。
このような汚泥の処理方法としては、汚泥にセメント系固化材を加えて固化させる方法か、あるいは、汚泥に石灰を加えて汚泥中の自由水(汚泥中に含まれる通常の水をいう)を固定水(化合水)に変質させて改良し、併せて長期的にはポゾラン反応を利用して汚泥を硬化させる方法が採られている。しかし、いずれの方法も、汚泥がアルカリ性を呈するので、一般堤防、造成、盛土、埋め戻し等への再利用が限られてしまう。そこで、アルカリ性汚泥の問題を生じない処理方法として、汚泥を中性で固結させる方法が行われており、この方法は、主に汚泥中の水分(自由水)を処理材で固定水に変質させて、汚泥そのものを硬化(固結)させるものである。
その一つの処理方法は、汚泥中の自由水を高分子系吸水樹脂(たとえばオムツ等に使われている樹脂)、あるいは吸水性のよい紙類を用いて固定水に変質させて汚泥を見掛け上改良する方法である。この処理方法では、汚泥を見掛け上改良しているだけなので、所望の固結強度(コーン指数200kN/m2 以上)は望めず、時間が経つと腐蝕して吸水した水が戻ってしまう。また、中性の硬化材として石こうを使用し、汚泥中の自由水を化合水に変化させると同時に、石こう自体の硬化を利用する処理方法もある。しかし、これらの方法により汚泥中に多量に含まれている自由水を固定水に変質させるには、多くの処理材を必要とし、また多く用いることによりその分だけ汚泥そのものが増量するという問題がある。
もう一つの処理方法は、アルカリ硅酸塩(硅酸ソーダ等)と酸(本発明では酸性剤)のゲル化反応を利用して汚泥中の自由水を固定水とした含水硅酸ゲルに変質させると同時に、硅酸ゲルによって汚泥を硬化させるという2つの作用効果により汚泥を固結する方法であり、公知文献として次の特許文献1に記載のものが知られている。
特開2001−32254号公報
この特許文献1に記載のごとき、アルカリ硅酸塩と酸を反応させて中性領域で固結させる方法は、古くから地盤注入工法(地盤中に細いパイプを挿入し、そのパイプからグラウトを注入して地盤を固化させる方法)として広く利用されている(柴崎、野上、下田著「薬液注入工法の設計と施工」、山海堂出版、昭和52年7月、p233〜242)。
上記した地盤注入工法は、高アルカリ性のアルカリ硅酸塩と強酸の硫酸、リン酸等との中和反応を利用したもので、両者のごくわずかの量の違いでpHが大きく変化するため、中性を目指してもアルカリ側あるいは酸側と大きくばらつくので非常に不安定である。それでも、地盤注入材の場合は、多量の水で薄めたアルカリ硅酸水溶液をA液、同じく多量の水で薄めた酸性剤水溶液をB液とし、A,B両液を1台のポンプ(2連式)により等量で圧送しているため、ほぼ中性に近い領域で固結させることもできる。これに対して、汚泥の固結処理では、汚泥中の自由水を固定水に変質させるため、できるだけ水分を少なくする必要があり、このため加えるアルカリ硅酸塩や酸性剤は高濃度で使用することが要求される。
また、汚泥を処理する場合は、処理を合理的に行うために、連続式の混合方式が採用される。すなわち、汚泥の処理は次の条件下で行われている。
1)汚泥は、常時攪拌されながら移動している。
2)汚泥に加えるアルカリ硅酸塩(約1〜5%)と酸性剤(アルカリ硅酸塩に対して10〜25%)の添加量は極めて少ない。
3)アルカリ硅酸塩と酸性剤(溶液の場合)の添加比率は異なり、それぞれ性能の異なる別々のポンプを用いる。
このような条件下では、汚泥、アルカリ硅酸塩、酸性剤をそれらの添加比率を正確にして混合することは非常に困難で、ごくわずかな違いでpHは大きく変動することから、中性に保持することは至難の技であり、また、汚泥の固結強さも大きくバラツキを生じることになる。現に、特許文献1では、酸性剤として可溶性の過リン酸石灰(リン酸二水素カルシウム水和物と石こうの混合物に遊離リン酸が16〜20%程度含有された粉末でpH3前後)を使用している(請求項2)が、「…残土にA剤、又はKC剤を相前後して添加した後に、更に、A剤、もしくは、KC剤を添加して…」(段落0019)と記載されており、この記載から、1回の添加だけで確実に中性固結させることは非常に難しく、再度A剤(アルカリ)、KC剤(酸)で調整していることが分かる。
また、化学工場等で排出されるアルカリ性、あるいは酸性汚泥(物性が硬い排土も含む)は、ほぼ中性の建設汚泥と比べてさらに中性固結が難しくなる。
本発明は、このような色々な問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、現場において発生する汚泥を確実に中性固結することのできる汚泥の処理方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の汚泥の処理方法は、建設工事や化学工場等で発生する汚泥を固結させて処理する方法であって、汚泥にアルカリ硅酸塩と酸性剤を混和してpH5.8以下になるように調整した後、酸消費剤を加えて汚泥を中性領域で固結させることを特徴としている。
そして、上記構成の汚泥の処理方法において、汚泥を攪拌移動させながら、アルカリ硅酸塩に続けて酸性剤を混和するか、または、酸性剤に続けてアルカリ硅酸塩を混和した後、さらに酸消費剤を加えるようにする方法を採ることができる。
或いは、上記構成の汚泥の処理方法において、汚泥を攪拌移動させながら、アルカリ硅酸塩溶液と酸消費剤の混合物に続けて酸性剤溶液を加えるか、または、酸性剤溶液に続けてアルカリ硅酸塩溶液と酸消費剤の混合物を加える方法もある。
本発明の汚泥の処理方法は、建設工事や化学工場等で発生する汚泥を固結させて処理する方法であって、汚泥にアルカリ硅酸塩と酸性剤を混和させてpH5.8以下になるように調整した後、酸消費剤を加えて汚泥を中性領域で固結させることを特徴としているので、産業廃棄物に該当する汚泥を現場で確実に中性固結させて、一般堤防、造成、盛土、埋め戻し等に広く再利用することができる。
本発明で使用するアルカリ硅酸塩は強アルカリ性であり、これに酸性剤(ここでは強酸の硫酸)を加えると次式のようにゲル化反応を起こし、含水硅酸ゲルを生成する。この反応は正確に等量で行われれば中性を示す。しかし、少量の使用の範囲で確実に当量を維持することは不可能に近い。
Na2 O・nSiO2 +H2 SO4 → nSiO2 ・+Na2 SO4 +H2
この式の反応は、汚泥中に含まれる自由水及びアルカリ硅酸塩と硫酸に含まれる水を、ゲル化反応により中性の含水硅酸ゲル生成物の固定水に変質させて汚泥を硬くする作用と、汚泥を硅酸ゲルと結合させて固化させるという作用の相乗効果によって汚泥を固結させるものである。このアルカリ硅酸塩と酸性剤の2成分だけでは解決できない問題を解決する方法として、第1に第3成分として酸消費剤を用い、第2にアルカリ硅酸塩、酸性剤および酸消費剤の調整方法を見出し、これらにより汚泥を確実に中性固結させる方法を確立して本発明を完成させた。
本発明で用いる第3成分としての酸消費剤は、難溶性粉末で水に投入してもほぼ中性を示すが、酸のみと反応して中性に移行させることができる物質で、代表的には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等を挙げることができる。なお、酸消費剤のなかには、製造時にごく微量のアルカリ物質が不純物として混入し、水に投入したときに中性を越えるアルカリ性を示すものもあるが、汚泥のpHを変動させるだけの絶対量でないので本発明の酸消費剤とみなす。
本発明で行うアルカリ硅酸塩、酸性剤及び酸消費剤の調整方法は、汚泥にアルカリ硅酸塩溶液と酸性剤を混和してpHが5.8以下好ましくは4〜1になるように調整した後、酸消費剤を理論上中和する以上の量(いくら多くてもよい)を加えて確実に中性領域に移行させるという手順を採る。
本発明の汚泥の処理方法は、通常は混練機を使用して行われるが、その代表的な混練機の一例を図1に模式的に示す。
この混練機は、図示のように、両端が閉塞された円筒形状の本体1の上部一箇所に汚泥aを投入するためのホッパー2が設けられ、これに続いて第1投入口3、第2投入口4、第3投入口5が並んで設けられており、先端下部には固結汚泥bの放出口6が設けられている。また、本体1の中には、図示しない動力源で駆動される2連の回転軸7にそれぞれ複数の攪拌翼8が交互に取り付けられており、攪拌翼8は互いに反対方向に回転することにより、汚泥は前方に移動して添加剤との攪拌混合ができるようになっている。
本発明の添加剤の混和方法(混和順序)は特に限定されるものではないが、例えば図1に示す混練機を使用して主に次の2つの方法で行われる。
〔第1の処理方法〕
この第1の処理方法では、汚泥aをホッパー2から投入し、回転軸7を回転させて攪拌翼8により汚泥を攪拌移動させながら、最初の投入口(第1投入口3)からアルカリ硅酸塩溶液を、次の投入口(第2投入口4)から酸性剤を汚泥に添加混和するか、あるいは、最初の投入口(第1投入口3)から酸性剤、次の投入口(第2投入口4)からアルカリ硅酸塩溶液を汚泥に添加混和した後、さらに次の投入口(第3投入口5)から酸消費剤を加えて中性領域に移行させる。
〔第2の処理方法〕
酸性剤が溶液(たとえば硫酸)の場合は、この第2の処理方法による。すなわち、汚泥を攪拌移動させながら、最初の投入口(第1投入口3)からアルカリ硅酸塩溶液と酸消費剤の混合物を、次の投入口(第2投入口4)から酸性剤溶液を汚泥に添加混合するか、あるいは、最初の投入口(第1投入口3)から酸性剤溶液、次の投入口(第2投入口4)からアルカリ硅酸塩溶液と酸消費剤の混合物を汚泥に添加混和して、汚泥を直接中性領域に移行させる。なお、本発明でいうアルカリ硅酸塩溶液と酸消費剤の混合物を添加混合するとは、両者をあらかじめ混合するか、または別々のままで同時に投入することをいう。
ここで、アルカリ硅酸塩溶液と酸消費剤の混合物と酸性剤溶液の酸性剤がほぼ瞬時に近い状態で反応し(このとき、粉末の酸消費剤と酸性剤溶液との反応は緩慢)、pHが5.8以下となり、引き続いて酸消費剤粉末が汚泥中に残存する酸分とゆっくり反応して確実に中性に移行させることになる。
本発明では、産業廃棄物に該当する汚泥を標準ダンプトラックに山積みでき、その上を人が歩ける状態(コーン指数がおおむね200kN/m2 以上)で、かつpHが5.8〜8.6の中性領域にするが、そのためには、汚泥の種類、たとえば建設汚泥では粘土、シルト、砂分の含有比率及び性状、含水比、及び汚泥の物性(アルカリ性又は酸性)、さらには、汚泥に添加するアルカリ硅酸塩、酸性剤、酸消費剤の種類に左右されるが、おおむね汚泥1m3 あたりアルカリ硅酸塩が1〜10重量%程度、酸性剤がアルカリ硅酸塩に対し10〜25重量%程度、酸消費剤が汚泥中に残留する酸分の理論中和量の1.2〜2倍程度である。しかし、特殊な汚泥の場合はその範囲を越えることもある。
本発明で用いるアルカリ硅酸塩は、硅酸ソーダ、硅酸カリ又はこれらの混合物であり、好ましくは液状の硅酸ソーダである。また、酸性剤は、アルカリ硅酸塩を中和することができるものであれば特に限定するものではないが、代表的には、硫酸、塩酸、リン酸の鉱酸、またはこれらの酸性塩類である。酸消費剤は、難溶性で水に投入してほぼ中性を示し、酸とのみ反応して中性に移行させることができる物質であれば特に限定するものではないが、代表的には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等を挙げることができる。
以下、実験に基づく実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。実験に用いたアルカリ硅酸塩は硅酸ソーダJIS3号品、酸性剤は工業用75%希硫酸、酸消費剤は工業用炭酸カルシウム(重質)である。汚泥は東京都内で泥土加圧式シールド工法により排出された泥土で、表1に示す物性のものを用いた。
−実験1−
この実験1では、一定濃度の硅酸ソーダに硫酸の添加量を変化させた場合のpHを測定して表2の結果を得た。
表2の結果より、硅酸ソーダが定量の場合、中性領域を保持するのに要する硫酸の添加量は2.4〜3.0ml(その差、硅酸ソーダに対して3%)と非常に狭い範囲であり、いかにpHの調整が難しいかが分かる。
また、一般に使われる流量計の性能は、大体3%程度のバラツキがあるため、硅酸ソーダ、硫酸ともに量にバラツキが生じるので、pHはさらに大きく変動し、中性領域を保持することは至難の技であり、現場で実施することは極めて困難である。
−実験2−
この実験2では、硫酸を硅酸ソーダ中のアルカリ分に相当する理論中和量以上のpH5.8以下になるように調整した後、酸消費剤として炭酸カルシウム(硫酸をほぼ同量で中和する能力がある)を理論中和量以上の量を加えた場合のpHを測定して表3の結果を得た。表3の実施例−1,2は表2の比較例7、実施例−3,4は表2の比較例8、実施例−5,6は表2の比較例9にそれぞれ対応している。
表3の結果より、硫酸を硅酸ソーダ中のアルカリ分に相当する理論中和量以上のpH5.8以下になるように調整した後、酸消費剤として炭酸カルシウムを理論中和量以上の量を加えて確実に中性領域移行させることができることが分かる。
−実験3−
この実験3では、図1に示すタイプの混練機を使用して泥土の処理を行った。具体的には、汚泥を2分で1m3 攪拌移動させながら、表2の実験No.4の配合に相当する混合比率(pH7.6)で、第1投入口から硅酸ソーダを毎分25l(汚泥1m3 あたり5%に相当)、第2投入口から75%希硫酸を毎分3.1l(硅酸ソーダに対して約12%)を加圧散布し、汚泥内で攪拌混合させて改良土を生成させた。そして、10分間稼動する毎に放出口から出てきた改良土を1回、計10回採取し、3時間後のpHとコーン指数を測定して表4の結果を得た。
表4を見れば分かるように、固結汚泥のpHが中性領域(pH5.8〜8.6)の範囲であったのは、10回中3回であとの7回のpHはアルカリ性又は酸性を示していた。この結果から、アルカリ硅酸塩と酸性剤の2成分のみで汚泥を中性化することは極めて困難であり、施工上、不適であることが確認された。また、固結汚泥のコーン指数も大きくばらつき、不均一な固結強さであることを確認された。
−実験4−
この実験4では、酸消費剤を用いること、及び複数の添加剤の投入方法が異なる以外は実験3と同様の条件で泥土の処理を行った。汚泥に対する硅酸ソーダJIS3号品原液(汚泥1m3 あたり5%に相当)に、75%希硫酸及び炭酸カルシウムの添加比率は、表3の実験No. 12(実施例−3)、実験No. 13(実施例−4)、実験No. 14(実施例−5)及び実験No. 16(実施例−6)の配合で行った。
また、各添加剤の投入方法は、(イ)硅酸ソーダ、(ロ)希硫酸、(ハ)炭酸カルシウム、(ニ)硅酸ソーダと炭酸カルシウムの混合物を表5に示す方法で実施し、各配合毎に固結汚泥を5回ずつ採取し、pH及びコーン指数を測定し、表6の結果を得た。
表6の結果から、本発明の汚泥の処理方法は、アルカリ硅酸塩と硫酸の添加比率(酸消費剤を加える前のpHは3.2と1.3の違い)、混合(投入)方法、および酸消費剤の添加量が大きく違っても処理された固結汚泥のpHは、いずれも中性領域であることが分かる。すなわち、アルカリ硅酸塩と酸性剤の添加比率がpH5.8以下(好ましくは4〜1)に調整された汚泥に、理論中和量以上の多量の酸消費剤を加えても、処理された固結汚泥は確実に中性領域で固結できることが確認できた。また、処理された固結汚泥のコーン指数(固結強さ)はバラツキが少なくほぼ均一であった。
−実験5−
この実験5では、化学工場等で排出された酸性汚泥を想定して、表1の汚泥にリン酸を加えてpH1.2の汚泥を作った。この汚泥1m3 に硅酸ソーダ原液50lを加え、これに75%希硫酸6lを加えた汚泥のpHは3.5であった。これにさらに炭酸カルシウム5kg加えた固結汚泥のpHは6.5であった。また、固結汚泥のコーン指数は413kN/m2 であった。
−実験6−
この実験6では、化学工場等で排出された酸性汚泥を想定して、表1の汚泥に苛性ソーダを加えてpH12.5の汚泥を作った。この汚泥1m3 に硅酸ソーダ原液50lを加え、これに75%希硫酸6lを加えた汚泥のpHは2.7であった。これにさらに炭酸カルシウム6kg加えた固結汚泥のpHは7.0であった。また、固結汚泥のコーン指数は406kN/m2 であった。
これら実験5,6の結果から、本発明の汚泥の処理方法は、汚泥が酸性あるいはアルカリ性であっても、確実に中性領域で固結され、さらに固結強度もコーン指数200kN/m2 以上で処理することができ、汚泥を固結させて処理する極めて有効な方法であることが分かる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
本発明で使用する混練機の一例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 本体
2 ホッパー
3 第1投入口
4 第2投入口
5 第3投入口
6 放出口
7 回転軸
8 攪拌翼
a 汚泥
b 固結汚泥

Claims (5)

  1. 建設工事や化学工場等で発生する汚泥を固結させて処理する方法であって、汚泥にアルカリ硅酸塩と酸性剤を混和してpH5.8以下になるように調整した後、酸消費剤を加えて汚泥を中性領域で固結させることを特徴とする汚泥の処理方法。
  2. 請求項1に記載の汚泥の処理方法において、汚泥を攪拌移動させながら、アルカリ硅酸塩に続けて酸性剤を混和するか、または、酸性剤に続けてアルカリ硅酸塩を混和した後、さらに酸消費剤を加えることを特徴とする汚泥の処理方法。
  3. 請求項1に記載の汚泥の処理方法において、汚泥を攪拌移動させながら、アルカリ硅酸塩溶液と酸消費剤の混合物に続けて酸性剤溶液を加えるか、または、酸性剤溶液に続けてアルカリ硅酸塩溶液と酸消費剤の混合物を加えることを特徴とする汚泥の固結方法。
  4. 酸性剤が硫酸、塩酸、リン酸等の鉱酸又はこれらの酸性塩類であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の汚泥の処理方法。
  5. 酸消費剤が難溶性で水に投入してほぼ中性を示し、酸とのみ反応して中性に移行させることができる物質であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の汚泥の処理方法。
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